<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
Def.1R0分32秒by KO
ラスラン・エミルベク(キルギス)
間合いのはかる両者。エミルベクが右を振るっていくと、ジャンが左フックのカウントを打ち込む。この一発で倒された返しの右フックを打ち込む。完全にアゴを打ち抜かれたエミルベクが、倒れそうになると下を向いたままジャンが放った右まで当たる。完全に失神したエミルベク、32秒でKO勝ちのジャンは5万ドルのボーナス獲得の報に両手を広げて飛び上がり、歓喜の雄叫びを挙げた。
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ジャン・リーポン(中国)
Def.1R0分32秒by KO
ラスラン・エミルベク(キルギス)
間合いのはかる両者。エミルベクが右を振るっていくと、ジャンが左フックのカウントを打ち込む。この一発で倒された返しの右フックを打ち込む。完全にアゴを打ち抜かれたエミルベクが、倒れそうになると下を向いたままジャンが放った右まで当たる。完全に失神したエミルベク、32秒でKO勝ちのジャンは5万ドルのボーナス獲得の報に両手を広げて飛び上がり、歓喜の雄叫びを挙げた。
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
Def.3R1分05秒by KO
エジソン・マルケス(ブラジル)
ファイトウィークになり、対戦相手がゼバスチャン・カデスラムからエジソン・マルケスに変わった手塚。長身のマルケスがジャブを伸ばす。手塚はローを狙う。ジャブをパーリングしローを蹴った手塚は、逆にローを蹴られる。前に出てジャブにも左を振るう手塚だが、ローでバランスを崩される。すぐに立ち上がった手塚は左を空振りする。手塚はジャブに左ハイを見せ、直後にダブルレッグでテイクダウンを奪う。
サイドで抑えた手塚は頭を巻いてきたマルケスのハーフに収まると、細かいパンチをテンプルに続ける。しがみついているマルケスに注意が入り、鉄槌やパンチを続ける手塚にもポジションを取れという鬼指示をレフェリーが与える。スクランブルにバックからパンチを連打した手塚は、ケージ際でバックを続けるもマルケスが胸を合わせて離れる。手塚は跳びヒザをかわし、リーチの長いマルケスに左ジャブを伸ばす。右は振りが大きくなった手塚だが初回をリードした。
2R、マルケスがジャブを届かせる。手塚は左右のローを返し、右オーバーハンドは空振りに。ジャブを差し合った両者、ボディストレートにダブルレッグの手塚だがマルケスが切る。それでも手塚は右ローにダブルレッグを合わせてテイクダウンし、マルケスがクローズドガードを取る。手塚のパンチは後頭部に入り、レフェリーが注意を与える。手塚はヒザを尻に当ててガードを割るが、マルケスがクローズドを取り直す。
ヒジを鼻に滑らせる手塚は、肩固めを狙い反応したマルケスを殴っていく。マルケスは手首を掴んでパンチを防ごうとするが、振り払った手塚が殴っていく。しっかりとハーフで抑えた手塚は、最後に腕関節を狙うがマルケスが立ち上がって前方に振り落としリバーサル。手塚がスタンドに戻り時間に──この回もリードを広げた。
最終回、右から左を入れたマルケス。手塚は左で腹を殴り、ステップインからも左ボディフックを打ち込む。とマルケスの左に、踏み込んで左フックを合わせた手塚がこの一発でKO勝ちを決めた。
「アイ・フィール・グレート」と話した手塚は、そのまま英語で「次はカデスタムか秋山と戦いたい。ありがとう」とアピールした。
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
Def.3-0
箕輪ひろば(日本)
鋭い踏み込みからパンチを連打したブルックス。いきなりパンチを纏めると、左から右フックを打ち抜く。明らかに効いた箕輪のテイクダウン狙いを切ったブルックスは、バックに回るとワンフックへ。腕を向き、ガードに戻した箕輪は頭を抱えるが鉄槌から左エルボーを打たれる。クローズドを続ける箕輪だが、エルボーで左目尻をカットする。早くも我慢の展開となった箕輪は、流血で視界を奪われているか。
足を抜くことなくパンチで傷を狙うブルックスが、エルボーを振り落とす。左のエルボーでカットした箇所とは違う場所を打ちつけると、そこを箕輪が守ろうとした刹那、カットした場所にヒジを打っていく。残り1分、エルボーからパンチと攻撃の強度を上げるブルックスに対し、箕輪は何とか下からエルボーを見せ、ケージを背負って立ち上がろうとする。左足を制して立たせないブルックはジャンプしてエルボー、そしてヒザを突き刺してギロチンへ。体を捻ってエスケープをはかった箕輪──ここで時間となった。
2R、ワンツーの右を被弾した箕輪は、ステップインに真っすぐ下がる。直後の右オーバーハンドも遠く、ブルックスは冷静に攻撃を見ている。ここで箕輪は飛び込んでヒザを顔面に届かせる。直後のパンチの交換から、蹴りをキャッチされた箕輪はシングルでテイクダウンを許す。ブルックスはガードの中からヒジやパンチを落とす。
と右足を抜いたブルックスはパス、背中を見せた箕輪の立ち上がり際にRNCを仕掛けて寝技に持ち込む。半身で絞めを続けるブルックスは、耐えた箕輪のシングルを切ってヒザを頭部に蹴りこむ。座った箕輪は、さらに顔面にヒザを受け、背中をマットに着けるとエルボーを打たれる。
ブルックスがパンチを纏め、箕輪にスクランブルを許さず両足を束ねる。懸命に固める箕輪だが、ブルックスに立たされるとダブルで尻もちをつかされ時間に。
最終回、「ここで終わんな。パシオが待っているんだろ」というセコンドの声を受けた箕輪だが、開始直後にダブルレッグで肩に担ぎあげられスラムを許す。ブルックスは箕輪の立とうとする力を利してもう一度担ぐと、ケージ中央まで運んで叩きつける。パスのプレッシャーを掛けるブルックスは、左のパンチを入れスクランブルでバックへ。ケージを背負って正対した箕輪は、エルボーを落とすが、これでは逆転の目はない。
残り3分、アナコンダでも狙ったか力が入っていた箕輪をすかして、頭を抜いたブルックスがトップコントロールを続け。立ち上がり際には既にダブルレッグに入っている。寝かせると肩固め、立って来ると足をホールドした倒すという二段構えのブルックスは、箕輪にエルボーや細かいパンチ以外の反撃を許さず試合をコントロールする。最後の30秒で立ち上がった箕輪は、ここで急所にヒザを受け──声を挙げて倒れ込む。
立ち上がって試合再開に応じた箕輪は、前に出て飛びヒザ。待っていたブルックスは2発目のヒザ蹴りにもパンチを打ち込み、スピニングバックフィスト。箕輪も最後は打撃戦に応じたが、時間に。当然ジャッジは3者ともにブルックスを支持し、箕輪は完敗だった。
北米的なジャッジがあれば30-25がついていてもおかしくない勝利後に、箕輪の健闘をたたえたブルックスは「彼はグッドシェイプだった。僕は完璧に準備できていた。ジョシュ・パシオ、準備はできているか。この階級で誰も俺に勝てない。マスンヤネも。フライ級と2階級制覇する」と力強い言葉を続けた。
完全に力負けの箕輪──試合中と同じように、投げない気持ちを持ち続け、日々のトレーニングからやり直すしかない。これが2022年1月28日時点の、現実だ。
<61.5キロ契約/5分3R>
和田竜光(日本)
Def.3-0
ワン・シュオ(中国)
右カーフを狙った和田、ワン・シュオは小刻みのステップで前に出る。和田の右ボディに対し、ワン・シュオは右ローを蹴る。右にシングルレッグを合わせてテイクダウンを奪った和田だが、ワン・シュオがすぐに立ち上がる。ケージに押し込みダブルレッグを倒し直し和田は、すぐに立ち上がるワン・シュオを3度、4度と倒しハーフでトップを取る。
下からエルボーを側頭部に入れるワン・シュオのスクランブル狙いに背中に回った和田が、オタツロックでバックを制す。絞めを狙いつつパンチを入れる和田はボディと顔面を殴り、上体を起こしたワン・シュオを引き寄せる。ワン・シュオはここで胸を合わせ、オモプラッタにも腕を抜き走って離れる。ワン・シュオは縦ヒジを狙うが、和田はカーフで足を払っていく。スイッチしたワン・シュオに右ミドルを入れた和田が初回をリードした。
2R、和田の右ストレートに右フックを振るうワン・シュオ。右を入れたワン・シュオは、和田のパンチからのシングルをかわしローを蹴る。サウスポーに構えたワン・シュオにミドルを蹴った和田はテイクダウン狙いをかわされても、ケージ際首相撲からダブルレッグを狙う。体を入れ替え、エルボーを放つワン・シュオに対し、和田はジャブを伸ばす。リードジャブの和田、ワン・シュオはローを蹴るがダルルからシングル、そしてダブルとチェーンレスリングの和田が、最終的にテイクダウンを決めてサイドで抑える。
右腕を差して立ち上がったワン・シュオは、和田にバックに回ることを許さずケージに押し込む。残り2分、右を差して体を入れ替えた和田がダブルレッグへ。ボディロックに取り、小外から大腰の連携にもワン・シュオは倒れずケージに和田を押し込む。首相撲の和田は離れたワン・シュオに右を伸ばす。さらに右カーフからボディアッパーを決めた和田が、左ジャブをいれる。ワン・シュオもローから右フックを打ち込むなど、反撃を試み時間となった。
最終回、右オーバーハンドを入れた和田が右ハイを繰り出す。サウスポーのワン・シュオが右ボディを受け、ローを続ける。右フックをかわした和田は、ボディを打ちながら組みの機会を伺う。そこにフックを振るうワン・シュオは、右ミドルから右ローを蹴られる。和田はミドルを放ち、ジャブを入れてからシングルレッグを決める。
立ち上がったワン・シュオを小外刈りで倒してハーフで抑えた和田は、もう盤石の試合展開か。ここから和田はパスを決め、サイドで抑える。ワン・シュオは右を差して立ち上がるも、和田はダブルへ、防ぐワン・シュオは倒されないが、ケージを背負って時間を使ってしまっている。ヒザをボディに入れて離れた和田は、左クロスを被弾するが右インローを蹴り、右ミドル。ローを踏ん張って受ける和田は、右フックを打ち込む。最後まで大きな被弾なく試合をコントロールした和田は危なげなく3-0の判定でワン・シュオを下した。
「素晴らしいパフォーマンスには程遠かったですけど、勝ててホッとしています。次の対戦相手? 全然考えていないです。DJと戦うのが夢だったので、それを叶えて今は一人ずつ勝っていくだけです」と和田はインタビューで話した。
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
Def.3-0
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
身長&リーチで優るオトゴンジャルガルに対し、デ・ジェズウスが左ミドル、左ローを蹴る。左右のローを続けるデ・ジェズウスがボディストレートを入れる。オトゴンジャルガルも左ローを返し、右を伸ばす。デ・ジェズウスは左フックを合わせようとし、サークリングから左リードフックを伸ばす。近い距離でパンチが交錯すると、デ・ジェズウスが下がる。右を決めたオトゴンジャルガルが左から右ボディを打っていく。さらにコンビネーションで攻めるオトゴンジャルガルは、デ・ジェズウスのダブルレッグをスプロールしスヘッドロック・コントロールからスタンドに戻る。
ジャブからワンツーのオトゴンジャルガルは、右フックを被弾してもパンチを纏めて前に出る。デ・ジェズウスも打ち返すが、パンチの打ち合いで勢いがあるのはオトゴンジャルガルで、顔面と腹を打ち分ける。右ボディに距離を取り直したデ・ジェズウスは足を使うがケージを背負った状態が続き、時間に。オトゴンジャルガルがリードした。
2R、足を使うデ・ジェズウスを追いかけるオトゴンジャルガルは、右を入れる。パンチを出してカウンターからパンチを纏められるデ・ジェズウスが視線を下げ、顔面を両手で守るようになる。ならばとボディに連打をしてオトゴンジャルガルは、ダブルレッグを切ってワンツーで前に出る。オトゴンジャルガルの右が2発入るが、オトゴンジャルガルは構わず踏み込んでワンツーで攻めていく。さらに左ハイからワンツー、ボディを纏めるオトゴンジャルガル。
デ・ジェズウスはダブルレッグでテイクダウンを決めるも、オトゴンジャルガルがすぐに立ち上がる。もう一度倒し直したデ・ジェズウスのバックテイクにもオトゴンジャルガルは即胸を合わせて殴っていく。逆にスクランブルでバックに回ったオトゴンジャルガルがデ・ジェズウスのスイッチを防ぎボディロックから足を引き寄せて、尻もちをつかせる。
キムラから、立ち上がってバックに回ったデ・ジェズウスは、前方に落とされては担ぎパスを許す。サイドで抑えたオトゴンジャルガルが右のパンチを入れ、デ・ジェズウスがハーフバタフライに戻し2Rが終わった。
最終回、ジャブからボディを伸ばしたオトゴンジャルガル、デ・ジェズウスもショートのフックをコンビで決める。初めて自ら組みついたオトゴンジャルガルがケージにデ・ジェズウスを押し込むと、体を入れ替えるなど時間を使う。ウィザーを取り、ケージに押し込まれた状態が続く。オトゴンジャルガルのレベルチェンジにも必死にディフェンスするデ・ジェズウスは、逆転には下になろうが動きが必要になる。
ヒザをボディに受けながら組み続けるオトゴンジャルガルは、体を入れ替えられるとシングル、ハイクロッチを切る。ダブルも左腕を差して耐えるオトゴンジャルガルだったが、潜られて腹ばいされると背中に回られる。
胸を合わせたオトゴンジャルガルは、ケージレスリングを残り1分を切っても続け、シングルにパンチを入れる。ダブルも両ワキを差してポジションを入れ替えたオトゴンジャルガルがシングルレッグへ。最後の15秒でギロチンに出たデ・ジェズウスは頭を抜かれ下で時間を迎えた。
打撃でリードし、組みでそのリードを守ったオトゴンジャルガルが、ONE本戦で2連勝を飾り、「凄くハッピーです。全てのモンゴルに人に感謝しています。とてもタフな相手でしたが、ゲームプラン通り戦って勝てました」とモンゴルの純真らしい、実直な言葉をインタビューで発した。
【写真】インタビュー当日(※24日)、上海在住のONE China PRチームとのZOOMでのやり取りが上手くいかず、20分ほど放置された形になったワン・シュオはその間も全くイライラした素振りもなくジッと待ち続けてくれていた (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、和田竜光と対戦するワン・シュオ。
2015年に1度だけONEで戦い、昨年4月に6年振りにサークルケージに戻ってきた。この間、Revel FCでバンタム級王座を獲得したワン・シュオ、その時の対戦相手が日本の坂野周平だった。
2年4カ月振りの日本人選手との対戦を控えたワン・シュオをインタビューした。
──ワン・シュオ選手、和田選手との試合に向けて今の調子はいかがですか。
「ベストコンディションだし、凄く楽しみだよ」
──和田選手の印象は?
「対戦相手の試合映像はたくさん見てきた。彼はグラップラーであり、レスラーだ。テイクダウンのスピードが速い。あの速さはこれまでに見てきた選手のなかでも特別だと思う。凄く良い選手だよ」
──ワン・シュオ選手については、日本ではまだまだ未知の部分が多いです。なぜMMAを始めたのかを教えていただけますか。
「MMAの練習を始めたのは2015年で、ベースはムエタイ的だよ。そしてシンジャン・ファイトクラブのリーダー的な役割にあるんだ」
──シンジャン・ファイトクラブには今大会に出場するタン・カイ選手も所属していますね。
「タン・カイ、シェ・ウェイ、ミャオ・リータオというONEで活躍する中国人選手は僕のトレーニングパートナーだよ。シンジャン・ファイトクラブは中国で最高のMMAクラブの一つだと断言できるよ」
──2015年に1度だけONEで戦い、その後は他のプロモーションで戦ってきましたね。
「2015年の6月にONEで戦った時、僕はただのムエタイ・ファイターでMMAファイターではなかった。あの時、ONEは中国で選手の発掘的なトーナメントを開き、コーチの勧めもあって出たんだ。僕はあの試合で負けてから3、4カ月後に当時所属していたジムを離れ、シンジャン・ファイトクラブで本格的にMMAの練習をするようになったんだ。ONEで戦ったのは前に所属していたクラブからだったし、離れたことでONEで戦うルートがなくなったんだよ。
でもシンジャン・ファイトクラブでしっかりとMMAのトレーニングを積めて良かったと思っている。結果、MMAファイターとして力をつけてまたONEで戦えるようになったからね」
──REBEL FCで坂野周平選手と対戦し、バンタム級王座を獲得。あの試合を最後に坂野選手は負傷もあり、MMAで戦って生きていくことに区切りをつけました。ワン・シュオ選手と戦い、どれだけ努力しても届かない世界との差を痛感したという風にも聞いています。
「えっ、それは坂野選手が引退したのは僕との試合があったからということ? それは知らなかった。彼と戦ってから……いつだったか、インスタで話したんだけど、ケガがあり……ジムもパンデミックの影響もあり閉めることになるからリタイアすると聞いたよ。坂野選手は僕が原因とは言っていなかったけど、もしそうなら申し訳ないことをした」
──謝る必要は一切ないと思います。それがファイト・ライフです。自分より強い選手と戦って、負けて諦めるのは。
「坂野選手は本当にグラップリングが強かった。彼とケージのなかで死力を尽くして戦えたことを光栄に思うよ。今、そしてこれから彼が人生で成功することを願っている」
──今回はその坂野選手と戦って以来の日本人選手との試合になります。坂野選手はフィジカルの差が歴然だったと試合を振り返っていましたが、和田選手と戦う際もフィジカル・アドバンテージがあると考えていますか。
「アドバンテージはフィジカルでなく、打撃になるはずだよ。立ち技は彼よりずっと上という自信はある。それに今言ってもらったようにパワー、体力でもリードしているから。そうだね──だからフィジカルと打撃で僕にアドバンテージがあるのは確かだ」
──和田選手は経験豊かなファイターですが、自信の程は?
「僕が勝つ確率は80パーセントから90パーセントはあると思っているよ。と同時にこの試合を見てくれるファンの人たちに喜んでもらう試合をするよ」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】RIZIN時代は封印していたトラッシュトークが、じわる感じで復活しつつあるブルックス (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、箕輪ひろばとジャレッド・ブルックスが戦う。
ONE参戦から2戦目、初戦は箕輪が2-1のスプリット判定勝ちを収めたリト・アディワンを肩固めで一蹴しているブルックス。箕輪の力を低く見積もることなく、しっかりと研究した上でゆるぎない自信を持つブルックスは、トラッシュトークではなくとも自信のほどを言葉にし続けた。
──インタビュー、宜しくお願いします。
「もちろん。パンクラスで日本に行った時から、ずっと取材をしてくれてありがとう」
──いえ、前回など飛行機の遅延で厳しいスケジュールのなかインタビューを受けてもらって感謝しています。今回は問題なくシンガポール入りできましたか。
「悪くなかったよ。27時間の長旅だったけどね。ずっと3席を占領できたし、それこそ貧乏人のファーストクラスだよ(笑)」
──アハハハハ。前回のONE初陣ではリト・アディワンを完封し、肩固めで一本勝ちしました。ルール、計量方法など全てが新しい体験でしたが、戸惑うことはなかったですか。
「特にそんなことはなかったよ。他の団体に出る選手は凄い減量をしているけど、僕は人生でああいう減量をしたことはほとんどないんだ……そうパンクラスとRIZINで115ポンドまで落とした時以外はね。115ポンドにするのはハードだったけど、今は普段から123ポンドや124ポンドだから、ONEのストロー級の125ポンドで戦うのに適している。
減量ゲームの必要がなく、毎日のように食事を摂ることができている。ステーキを毎日食べて試合ができるのは最高だよ。。今日、今からだって試合はできるよ(※取材は1月24日に行われた)。本当に準備は整っている」
──UFCと契約をしたことで実現はしなかったですが、パンクラスで3階級制覇を宣言したこともありました。そんなジャレッドがONEで修斗の世界ストロー級王者でもある箕輪選手と戦います。
「修斗は選手に甘くない団体だよ。強い選手が揃っているからね。もちろん、ヒロバのことを見落としているはずもない。特に前にオファーがあってからは、しっかりと意識してきた。15分ほど前にヒロバと初めて顔を合わしていたんだけど、火花を散らすような感覚が既にあったよ──彼もしっかりと意識していただろう。
ヒロバはスマートな選手で、どう戦えば勝てるかを理解して戦っている。将来性が抜群の選手だと思う。若くて良い選手だけど、現時点で僕に勝てるだけの力はない。彼がジュニア修斗からMMAをやってきたことも知っている。ヒロバのことは、少し詳しいよ(笑)。勘違いしないで欲しいのは、僕は彼がタフだと理解しているということだよ」
──リト・アディワン戦というフィルターを通すと、勝ち方に違いがあるのは明白だとインタビューで彼に伝えると、ジャレッドがあそこまでレスリングに集中して戦えたのは、彼とアディワンの試合を見たからという発言がありました。
「知っているよ。ツイッターで、その意見に対して彼にはメッセージを送っている。良いかい? 僕がMMAを始めた時、彼は何をしていたと思う? 高校でチョコレートミルクを飲んでいたんだよ(笑)。22歳の選手が、リトと戦った試合を見て僕が参考にしたって?(笑)。
もちろん試合映像はチェックしたよ。そして研究もした。それも間違いない。だからって、僕がヒロバとリト・アディワンの試合を見たから、ああいう勝ち方ができたって? 勘弁してくれよ(笑)。リト・アディワンに勝てたのは、僕の方がより優秀なファイターで、強かったからだ。少しテクニックで上回っていたしね。まぁヒロバが何て言おうが、気にしないよ」
──この試合で勝てば、タイトル挑戦権獲得もあり得ます。ONEストロー級の頂点に立つことに関して、自信のほどは?
「自信はあるよ。自分を信じている。普通、人間って70パーセントはネガティブなことを考えがちで、だから実際にネガティブなことが起こるんだよ。ネガティブなことを思うのではなく、ポジティブに力強く考えることができていると、良いことが起こる。僕は最高の状態を頭において生きている。
そうだね、ミノワには頑張って欲しいよ。僕は彼のことを研究してきた。それだけ彼のことを尊敬している。でも、これは僕の仕事で、人生の途中で与えられた絶好の機会なんだ。この機会を逃すことはない」
──金曜日の試合、リト・アディワン戦のようにスマートで、洗練された試合を見せることを望んでいますか。
「あのさ、世界は僕を中心に回っているんだ。僕が思い描く試合をする。きっとテクニカルだけど、エキサイティングな試合になるだろう。MMAに必要なすべての要素を見ることができるに違いない。皆がKOを期待していることは分かっている。
その期待に応えるつもりだし、そうでなくても1秒で早く勝つことを常に心がけている。ヒロバを少しでも早く、彼の大切な家族のところに送り返す。結局、これはストリートファイトなんだ。ヒロバをぶっ飛ばすよ」
──ジャレッド、最後にこの試合を楽しみにしている日本のファンに一言お願いします。
「日本のファンの皆、心の底から愛している。アリガトウゴザイマス。日本人選手と戦うことになったけど、皆の心に僕があることを願っている。絶対に盛り上がる試合をするから、楽しみにしてほしい」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】中国人ファイターは赤……ではなく紅が似合う (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い中韓対決=タン・カイ×キム・ジェウンが組まれている。
2009年1月のONE参戦以来、5連勝中で3つのKO勝ちを誇るタン・カイは高橋遼伍、ユン・チャンミンと連続初回KOで今回の試合を迎える。
先に掲載したキム・ジェウンのインタビューでの受け答えと、タン・カイの言葉を見比べても両者が打撃に絶対の自信を持つことは明らかだ。だからといって打撃戦にならないのが、MMAの妙でもあるが──果たして……。
──キム・ジェウンとのタフマッチが迫ってきました。今の気持ちを教えてください。
「凄く落ち着いていて、気持ちが昂るということはないよ。試合まで、このままリラックスして過ごそうと思う」
──そのキム・ジェウンは昨年9月に前ONE世界フェザー王者のマーチン・ウェンに勝利しており、実績的にはタン・カイ選手を上回っています。
「キム・ジェウンと戦うことに関して、彼がマーチン・ウェンに勝利していることは全く関係ないよ。彼は運よくマーチン・ウェンに勝てたけど、あの日はマーチンに運がなかっただけだから。まぁ、あの夜のマーチンの動きなら、僕が戦っていても絶対に勝てただろう。キムは運が良かった。キムがマーチンに勝っていることで、僕がプレッシャーを受けることは一切ないよ」
──なるほどぉ。実はMMAPLANETが行ったキム・ジェウンのインタビューで、彼は『タン・カイは自分と同じレベルの相手と戦っていない』と言っていました。
「まぁ僕とキム・ジェウンは同じ人間じゃないんだから、そんなこと言ってもしょうがないよね。彼は僕がどれだけ強靭な体の持ち主で、どれほどパワフルな攻撃ができるのかを体感したことがないんだから、僕の対戦相手がどういう状況だったか理解できないはずだ。
今はそんな風にトラッシュトークもどきの言い方をしているようだけど、金曜日の夜にケージのなかでは赤ん坊のように泣きじゃくることになるよ(笑)。今のうちに、そういうことを言っておけば良い(笑)」
──ではMMAファイターとしてはキム・ジェウンにはどのような印象を持っていますか。
「立ち技がかなり優れているファイターだと思う。グラップリングも考慮したストライカーで、なんといってもパンチ力もあるね」
──そのようにしっかりと評価はしているのですね。どちらも優秀なストライカーであることは間違いないです。ところでキム・ジェウンは既に試合中にテイクダウン防御能力を見せてきました。一方でタン・カイ選手はエドワード・ケリーとイ・ソンジョンをテイクダウンしていますが、ほとんど組みや寝技は見せていないです。今回の試合ではレスリングやグラップリングという部分に関して、どれだけ自信がありますか。
「う~ん、そうだね……キム・ジェウンが僕を寝技に持ち込むことは、一切できないよ。その機会は訪れない。スタンドの展開で、僕は彼を倒す。とてもじゃないけど、キム・ジェウンが組んで寝技に持ち込むような試合にはならない。KOする。だから、組みの展開になることもない。
この試合のための準備期間は1カ月だけだった。特別にキム・ジェウンの対策ができたかといえば、そうじゃない。でも、常にどのような状況になっても戦えるよう準備はしている。そしてキム・ジェウンのスタイルに応じるのではなく、自分がどんな風にでも戦えるよう臨機応変、柔軟に戦えるように普段から心掛けているんだ。トレーニングキャンプでも、凄くリラックスして調整してきたよ」
──確かな自信があり、過度に興奮するということがなさそうですね。
「そう戦えるよう練習してきたからね」
──この後、3月のONE Xまでにタン・カイ選手がターゲットとするONE世界フェザー級王者タン・リーがゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。どちらが勝つと予想していますか。
「僕はタン・リーが勝つと思っている。ゲイリー・トノンの寝技は素晴らしいけど、打撃ができなさ過ぎる。タン・リーは打撃が得意だし、柔術にもある程度は対応できるから、トノンの得意な形に持ち込ませないで戦うだろう。そして打撃で仕留めるよ」
──分かりました。では金曜日に試合に向けて、日本のMMAファンに一言お願いします。
「日本では素晴らしいテクニックがあり、スピーディーなMMAが行われている。僕も金曜日の夜には、そんな試合を見慣れている日本のファンに喜んでもらえる試合をしてキム・ジェウンをKOしたい。そして、いつか日本で戦える日が来ることを楽しみにしているよ。
去年、日本のリョーゴ・タカハシと戦った時は。僕を応援してくれる日本のファンはいなかっと思うけど、今回は僕のことをサポートしてもらえると嬉しい。僕らはケージの中では対戦相手ではあって、外では兄弟のようなモノだ。何より僕は僕は中国人として、日本の精神文化から多くのことを学んでいる。そんな日本という国のファンのためにも、最高のファイトがしたい。日本と中国、両国の皆が愛と平和を学び合えることができればと思っている。とにかくコロナが終息すれば、シンジャン・ファイトクラブに取材に来て欲しい。試合のたびに僕の声を日本のファンに届けてくれて感謝しているよ。謝謝」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】この考えで打撃戦で挑むことができるのは、精神的な才能の持ち主といえるだろう (C)ONE
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、フェザー級の非常に興味深い韓中対決=キム・ジェウン×タン・カイが組まれている。
昨年9月に前ONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンを下したキム・ジェウンは、その戦果も一つのステップと考えている一方で、自信を深めたことは間違いない。サークルケイジで5連勝、ここ2試合は高橋遼伍、ユン・チャンミンを相手に殺傷能力の高さを見せつけているタン・カイに対して、「自分に近いレベルの選手と戦っていない」と断言。それでいて力の差があると言い切りながら、どちらに転ぶか分からない打撃戦を所望するキム・ジェウンの戦いの流儀──とは。
──タン・カイとの試合が近づいてきました。今の気持ちを教えてください。
「精神的には全く問題ないです。これが初めての経験ではないですし、タン・カイと戦うことで何かあるとか全くないので。ただしコンディションは最高です。過去最高と言えます」
──今、オミクロン株で世界中でコロナ感染者数は爆発的に増えていますが、今回の試合の準備に影響はありましたか。
「正直、コロナの影響はまるで受けていません。試合に向けての準備は、コロナ以前と何も変わらないです。トレーニングに関しては、何も影響はないと言えます」
──ところで9月にマーチン・ウェンに勝利しました。キャリア最大の勝利と言えるかと思いますが、元世界王者に勝った試合はどのような意味があるでしょうか。
「マーチン・ウェンは常に戦いたい相手でした。自分のキャリアで最も重要な試合だったと言えます。ただし、終わってしまうと他の試合と変わりなく何でもないことです。間違ってほしくないのですが、マーチン・ウェンが何もないと言っているのではありません。彼は偉大なファイターで、試合前は恐怖も感じていましたし、本当に自分にとって強大な対戦相手でした。
ただし、試合に関しては終わってしまったことなので、過去の全ての試合と同じように自分がステップアップするための1つの戦いでしかないです。良い経験になった……良い思い出の試合ですね、今となっては」
──なるほど過去の勝利は、今回の試合に関係ないというスタンスなのですね。ではタン・カイの印象を教えてください。
「ストライカー、それだけです」
──……。確かに打撃系ファイターです(苦笑)。彼の勝負所でのフィニッシュまでの詰め方は、たいしたものだと思います。
「う~ん、確かにその通りだと思います。でも、彼はこれまで誰にそういう勝ち方をしてきましたか。タン・カイの対戦相手に自分のようなレベルの選手がいたでしょうか? 彼の対戦相手は自分と同等どころか、自分に近いレベルの選手もいなかったです。それが私の答です。どうでしょうか?」
──だからこそこそ、楽しみですよね。キム・ジェウンを相手に、タン・カイがこれまでのようなパフォーマンスを見せることができるのか。キム・ジェウン選手自身は、タン・カイに対してどのようなアドバンテージを持っていると考えていますか。
「タン・カイはストライカーですが、自分の方が打撃の感性で上回っています。打撃の幅も自分の方があります。打撃戦なるでしょう。その準備もしてきましたし、自分と打ち合ってくるなら歓迎します。そしてタン・カイが組みで勝負してきたとしても、自分の組み技の域まで彼は達していないです。
どの局面でも戦いますが、そうですね……自分よりレスリングが強い相手に、レスリングで勝負しても絶対に勝てないです。ただし打撃戦はいくら自分の方が優れていても、一つ何か小さなミスを犯すと、倒される危険性があります。打撃戦は思い通りにいかないです。氷が張った河の上を歩くようなモノで、いつ氷が崩れてしまうか誰にも分からない。だから、打撃戦が好きなんです。そういう戦いをエンジョイしています。タン・カイとも殴り合いたいです」
──おぉ、組みでも勝てるのにそのスリルを求めるということですか。この試合の勝者は次期挑戦者になる可能性が高いです。そしてONE世界フェザー級王者タン・リーは、ゲイリー・トノンの挑戦を受けることが決まっています。その世界戦、どちらが勝つと思っていますか。
「正直に言えば、試合予想をすることに関心が持てないです。どの試合でも勝者と敗者が生まれるので。現状、タン・リーもゲイリー・トノンもMMAファイターとしての完成度は半分だけです。ハーフ・ミックスト・マーシャルアーチストでしかありません。タン・リーはただのストライカーで、トノンはグラップラーです。どちらもコンプリート・ファイターではない。スタンドで決着がつけばタン・リー、寝技になればゲイリー・トノンが勝つ。そういうしかないです」
──では、挑戦するならどちらと戦いたいですか。
「気にしてないです。ただし、ファンが喜ぶ試合になるのはタン・リーとの試合です」
──分かりました。では今大会、裏メインという声も挙がっている日本のMMAファンに意気込みの程をお願いします。
「自分が日本のファンにいつも伝えているのは、牛丼が大好きだということです(笑)。とにかく勝ち負けに関わらず、戦いを見てもらいます。自分にとって一番大切なことは、素晴らしい戦いを皆に見てもらうことです。自分がなりたいファイター像とは、ファンが対戦カードでキム・ジェウンの名前を見つけると『おお、絶対に面白い試合になる』と思ってもらえるようなファイターです。日本のファンの皆さんに約束します。この考えが変ることは決してないですし、絶対にベストを尽くして戦い続けます」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)
【写真】金曜日の夜、このようにやり切ったという表情を浮かべることに期待 (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)に、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Only the Braveで、ワン・シュオと対戦する和田竜光インタビュー後編。
「負けたのはDJだけ」と公言する和田が、視野にいれているストロー級転向。その理由を尋ねると、全ての試合に通じる和田のファイト感が伝わってくる。やりたいことをやる。したいことを続けるには勝利が必要で、やりたいことができていれば自ずと勝利を手にすることができる。ポテンシャルに相応しい成果をワン・シュオ戦で手にすることができるのか。和田の戦いの流儀を引き続き訊いた。
<和田竜光インタビューPart.01はコチラから>
──ONEのルールを考慮して、下になっても何もさせなければ良いという風なスパーリングになることもあるのでしょうか。
「そうことはあんまりないッスね。ONEの裁定を意識した練習というのは、ないです。そこで終わりではないですから。練習っていうのは今日やって、明日も続くものなので。練習で固めたりするってことはほとんどないです。上久保君とやっていて、立ち上がれないということはいっぱいあっても(笑)。もう、ステイするしかないってぐらい固められてしまうのですが、それ以外は動いています(笑)」
──アハハハ。下になって動かず、パンチをチョコチョコ打つ練習をして強くなれるとは思えないですしね。ところで竹中選手との試合前に56キロ──ONEでいうストロー級で戦うことも視野にあると言っていましたが、その辺りに関しては?
「それは竹中選手との試合後も考えています。今回も厳しい減量というのはなくて、健康的な生活をして落とせています。今後、どうなっていくのか分からないのですが、ONEの計量も以前は2日前と前日だったのが、コロナになってからは前日だけになっているので、ストロー級でも全然戦えると思います。
僕はジャレッド・ブルックスはパシオより強いと思っているのですが、『ジャレッド・ブルックスは俺のことコントロールできるのかな』とか、試してみたいのはあります」
──ストロー級だとまた対戦相手は新しくなる。そういう興味もありますか。
「それもありますし、シンプルに骨格とか体の面でも──チビッ子たちの中に入った方が、やっぱり有利じゃないですか。階級を上げてチャンピオンを目指す方が恰好良いと思います。だから体重を下げて、小さい選手のなかで勝って何が面白いんだって感じる人もいるかと。でも、そういうもんだから。自分がチャンピオンになりやすい環境で戦うことや、自分の得意なことを生かすうえでもストロー級にトライしてみたいというのはちょっと考えています」
──ブルックスやマスンヤネを和田選手が封じ込むことができるのか、そこは非常に楽しみです。と同時にフライ級でもカイラット・アクメトフなどまた当たっていないトップ選手との試合が見てみたいという気持ちもあります。
「やってみたいです!! フライ級の選手達と戦って、手に負えないからストロー級に行こうかというんじゃ決してないんで。だから即ストローへっていう決定ができていないんです。フライ級でも別に戦えるので」
──仰る通りです。
「そもそも俺、DJにしか負けていないし」
──アハハハハ。
「戦績はトントンになってしまっていますけど、DJにしか負けていないのでフライ級でもやれるというのはあります」
──フライ級で戦績を整ええると、ストロー級に転向した際に一足飛びでトップと当たることができる。そういう考えもできますね。
「ストロー級にしますってハッキリ言わないのは、フライ級でやっていきたいという気持ちがあるからだと思います。決めたら、即行動に移すので。ただ気分もすぐに変わる性質なのですが、決めたら──やります。だからもうちょっとフライ級でやろうとは思っているのですが、この試合次第というのもあります。
フライ級で負けたから行くっていうことではないので。今回の試合からストロー級でも良かったですし、自分の気分がストロー級になれば行きます。実際、竹中選手に勝ってもストロー級に落とすことを考えていたように。そもそもバンタム級だったので、昔は(笑)」
──だからこそ、今回の試合でしっかりと勝利を手にするためにどのような試合をしたいと考えていますか。
「作戦とかはいつもないのですが、自分でやりたことはあるので、組んでから倒して極めたいです。コントロールして極めたいし、パンチとか蹴りも出したいというだけです。相手がこういう選手だから『こうしよう』というのは何となくはありますけど、そのための練習とかはしていないですし。自分が今までやってきた練習のなかで、その局面、局面で使えるものを選択して戦います」
──ではワン・シュオを想定して、されたくなりことは?
「蹴られたくないです。蹴られるのは嫌なので、蹴られないようにプレッシャーを掛け、蹴られないようにディフェンスしたいですね」
──今回の試合には関係ないのですが、カイ・カラフランスがコディー・ガーブラントをKOした。その事実に関して、どのように思っていますか。
「へへへ。そうッスね。UFCもチャンピオン、1位、2位ぐらいまで……その下の選手ならONEの選手でも全然勝負することができると思います。ブランドン・モレノとか強いと思いますけど、どれだけ差があるのかというのもあるし。だから、それより下の選手とかはみんな、勝負できるって思います。
カイ・カラフランスがあの時と比べてどれだけ強くなっているのかっていえば、試合を見ていてもそんなに強くなっているようには感じないです。今、やっても普通に勝てそうだと思っているので。ただ、カイちゃんがコーディーに勝ってくれたおかげで、自分の株が爆上がりしているので、いつも応援しています(笑)」
■放送予定
1月28日(金・日本時間)
午後7時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後7時30分~ONE Super App
■ONE Only the Brave対戦カード
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
ダビット・キリア(ジョージア)
<キック・フェザー級ワールドGP準決勝/3分3R>
ジョー・ナタウット(タイ)
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(キルギス)
ラスラン・エミルベク(キルギス)
<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ(セルビア)
フランシェスコ・エクシャジャ(アルバニア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
箕輪ひろば(日本)
ジャレッド・ブルックス(米国)
<キック・フェザー級ワールドGP補欠戦/3分3R>
イヴァン・コンドラチェフ(ロシア)
ドビダス・リムクス(リトアニア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
和田竜光(日本)
ワン・シュオ(中国)
<ウェルター級(※77.1キロ)/5分3R>
手塚裕之(日本)
エジソン・マルケス(ブラジル)
<キック・108キロ契約/3分3R>
ポール・エリオット(英国)
アンダーソン・シウバ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
プレウ・オトゴンジャルガル(モンゴル)
ミカエル・デ・ジェズウス(ブラジル)