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【ONE114 Big Bang02】山田哲也、テイクダウン&バック奪取ならず、下になり鉄槌の連打にTKO負け

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
Def.2R4分39秒by TKO
山田哲也(日本)

左ジャブから右ローを蹴るキム・ジェウン。さらに右ストレートを伸ばしていく。山田もローを返して組みつくと左を差して小外掛けへ。ケージを背にして耐え、体を入れ替えたキム・ジェウンがボディから右フックを打っていく。山田は続くテイクダウン狙いも切られると、離れた直後にスピニングバックエルボーを被弾する。

直後にテイクダウン狙いから引き込んだ山田に対し、キム・ジェウンは右の鉄槌を落としエルボーを打っていく。立ち上がったキム・ジェウンは、パンチを落としながらガードの中に入りパンチを連打していく。鋭いパンチに山田は右目じりをカットも、立ち上がってボディロックへ。そこから一気にバックを狙うが、キム・ジェウンが許さず逆にワキを潜ってバックへ。

山田はキムラからグラウンドに持ち込み、そのまま腕十字へ。腕を抜いたキム・ジェウンが、パンチを打ち込む。流血の山田は蹴り上げを見せ、キム・ジェウンはスタンドで待ち受ける。残り50秒、ここで山田にドクターストップがかかるが試合は再開へ。山田は左ミドルを蹴る。キム・ジェウンは右ボディから、右オーバーハンドで前に出ると山田が右を当てる。ここでキム・ジェウンが組みつき、残り5秒で離れるも動きはなかった。

2R、山田は左ミドルから組んで、ケージにキム・ジェウンを押し込む。右を差したキム・ジェウンは、山田の飛びつき三角を防ぎ、間合を取る。立ち上がった山田はすぐに組みつくが、自ら離れる。キム・ジェウンはここで組み勝ち、山田は引き込んでガードを取るも右のパンチを思い切り打たれる。

立ち上がったキム・ジェウン、レフェリーがブレイクを命じて山田はスタンドへ戻るが、ローに右を合わされる。キム・ジェウンは組んで両ワキを差すと、山田はギロチンから引き込む。足を越えてギロチンを防いだキム・ジェウンが、一度は立ち上がるが再びガードの中に入りボディから顔面にパンチ、鉄槌、さらにエルボーを打っていく。

ここからキム・ジェウンが立ち上がると、山田はレフェリーにスタンドに戻される。組んで小外掛けも、キム・ジェウンに潰された山田は下にされ、鉄槌の連打に動きが止まり──TKO負けとなった。

大人泣きのキム・ジェウンは「毎日、ずっと怖かったです。でも今日は恐怖を乗り越えて勝つことができました。次? ONEと契約する前からずっと戦いたかった選手が1人います。マーチン・ウェンです」と話した。


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ONE ONE Big Bang02 ONE114 Report アギラン・タニ タイラー・マグワイア ブログ

【ONE114 Big Bang02】タイラー・マグワイア、ボディロックTD&コントロールでアギランを削り判定勝ち

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
タイラー・マグワイア(米国)
Def.3-0
アギラン・タニ(マレーシア)

マグワイアの跳びヒザ後にクリンチに持ち込んだアギランが、ケージに押し込まれる。ダブルレッグに対し、アギランはギロチンを狙う。マグワイアは倒立パスでギロチンを無効化させるも、苦しかったのかガードの中に自ら戻る。このタイミングで立ち上がったアギランは、ダブルレッグからバックを伺い離れる。直後にハイキックでバランスを崩したマグワイアがダブルレッグ&ボディロックでテイクダウンに成功する。

そのままマグワイアがサイドで抑え、アギランのブリッジに体を浮かせたが立ち上がることは許さない。ハーフのアギランにエルボー、そしてパンチを入れるマグワイアが跳ね上がるようにパスを決める。サイドでエルボーを入れたマグワイアは、背中を見せたアギランにスクランブルを許し、ボディロック&小外掛けでテイクダウンからマウントを取られる。アギランはバックマウントに移動し、反撃する力があることを見せて初回を戦い終えた。

2R、直ぐに組んだマグワイアがボディロックテイクダウン。立ち上がったアギランの背中に乗るが、前方に振り落とされる。すぐにスタンドに戻り左腕を差したアギランをケージに押し込むマグワイア。ここでもマグワイアはボディロックテイクダウンを決め、サイドで抑える。マウントに移行したタイラー、アギランは背中を見せてからスクランブルに持ち込んで離れることに成功する。

手数や動きはマグワイアの方が多いが、疲れてきたかバタバタし始める。それでもマグワイアは左腕を差して、ケージにアギランを押し込んでいく。ヒザをボディに突き刺し、体を入れ替えたアギランは、直後にボディロックテイクダウンを取られてしまう。背中に回り、ワンフック&アゴの上からの絞めを凌いだアギランがガードを取り、時間に。

最終回、ローを蹴ったアギランは、マグワイアのクリンチを崩してヒザを入れる。マグワイアはスタンドに戻り、ワンツーを当ててから距離を取り直す。続く左ロングアッパーに、ヒザを合わせたアギランは、そのまま組まれてケージに押し込まれる。左腕を差し返し、ボディロックテイクダウンを切ったアギランが押し込み返す。ここで離れたアギランがショーツの不具合を直すために試合が一時中断される。

再開後、マグワイアはまたもボディロックテイクダウンを決めバックから一気にバックマウントへ。アゴの上から右腕一本で絞めていくマグワイアが、アギランを腹ばいにさせ、続く動きに合わせて上を向かせると肩固めへ。アギランはここも背中を預けてエスケープを図ったが、マグワイアがバックを制し続け、最後のスクランブルも許さずタイムアップに。

テイクダウン&コントロールで、試合を支配したマグワイアが3-0でアギランを破った。


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ONE ONE Big Bang02 ONE114 Report アリ・モタメド チェン・ルイ ブログ

【ONE114 Big Bang02】右を効かせたチェン・ルイ。アッパーでモタメドにトドメを刺す

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
Def.1R1分15秒by TKO
アリ・モタメド(イラン)

遠い距離から蹴りを中心に戦う両者。ここから距離を詰めてパンチを纏めるチェンに対し、モタメドもオーバーハンドやヒザを返す。構わず、圧力を高めて前に出るチェンが、モタメドの右に右を合わせる。完全に腰が落ちたモタメドがなんとかスタンドに踏みとどまるものの、チェンはアッパーを突き上げて勝負を決めた。


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Interview ONE ONE Big Bang02 ONE114 キム・ジェウン ブログ 山田哲也

【ONE114 Big Bang02】キム・ジェウン戦へ、山田哲也─02─「『俺なら取れるぞ』というのは、あります」

【写真】テイクダウンを重視しないONE裁定。その理屈を通すなら、ガードワークを取ることをマイナス評価にすべきでないと思う(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)に中継されるONE114「Bing Bang02」でキム・ジェウンと対戦する山田哲也インタビュー後編。

一度はMMA界から姿を消した山田が、群馬の太田、大泉で英気を養い難敵との対戦に挑む。

引き込みという現代MMAではマイナス要素となる手段を選択することも少なくない山田に──その引き込み論と、キム・ジェウン戦で為すべきことを訊いた。

<山田哲也インタビューPart.01はコチラから>


──道着もやったみたいというのは?

「道着とノーギは全く別モノです。道着の練習をして、MMAに特別生きるとは思わないです。でも道着ではケチョンケチョンにやられても、ノーギだとそうはならない。だからこそ、余りにもできない道着の練習をしていきたいと考えています」

──なるほどぉ。しかし、なぜそこまでインファイトにハマったのでしょうか。

「メチャクチャ練習が厳しくて、全員が強いからだと思います。黒帯を巻いている人が10人とかいて。今回の試合に関して、準備は完璧です。

正直なところ8カ月ほど練習をしていなかったので、最初の1週間は横隔膜まで筋肉痛でした。でも、ずっと格闘技をやってきていたので感覚はすぐに戻りましたし、群馬での練習で体調は相当に上がっています」

──これからも日本、群馬で試合前は調整することになりそうですか。

「そうですね。実際、ビザがないとタイに入国できないですし。今はタイガームエタイに戻ることは無理です。ONEがバンコクで大会を開いて、その時にビジネス・ビザを習得して暫らくいるというのは可能かもしれないですが、もうコロナのことなので、そこに関しては先は見えていないです。

先週のライブ中継でもそうだが、現状のMMAは試合当日まで試合が流れる恐れがある(C)TETSUYA YAMADA

今回の試合にしても、ギリギリのタイミングだと思っています。世界的に感染者数が凄く増えていますし、またシンガポール政府の方針だって変わるかもしれない。この試合だってどうなるのか分からないという気持ちはどこかにありました。

だからシンガポールに入国できて、ホテルで過ごしていることでホッとしているというのもあります。そういう状況ですし、この試合が終わってからもファイトキャンプは群馬で行うようになると思います」

──ではキム・ジェウンの印象を教えてください。

「正直、苦手なタイプではあります。後半とかも動きが落ちないしですし、気持ちも折れない。ずっとプレッシャーを掛けてきますからね。僕としてはスクランブルでバックを取って早めに決めたいです。

ああいう気持ちの強い選手ですが、力でねじ伏せる試合をしたいです」

──山田選手がグラウンドのエルボーでTKO勝ちをしたハファエル・ヌネスを相手にスタンドの打撃でKO勝しています。あの試合、リング使用ということもありましたが、スクランブルでロープに腕を引っ掛かる行為なども目立っていました。

「確かにヒジを引っ掛けたりしていましたね。そうやってスクランブルで結構頑張っていましたけど、バックに回られることもあったじゃないですか。アレは『俺なら取れるぞ』というのはあります」

──山田選手の試合の特徴としては、引き込みが見られます。引き込むと一様に気持ちが折れた的なことを指摘されますが、決してそうではない引き込みもあるかと思います。特にガフロフ戦の山田選手は、意図があって引き込んでいるように見えました。

「引き込みは印象が悪いのは確かだと思います。ただ、テイクダウンされて悪い態勢になるのであれば引き込んで自分の形を取りたいです。ガフロフ戦に関しても、あそこから勝負ができるという考えで引き込んでいました」

──疲れさせてというのは見えました。

「勝算があって戦っていました。MMAを戦う上で引き込むも選択肢の一つです。ただ、今回の試合では引き込むつもりはありません。しっかりと組んで戦います。ボディロックから良い形で倒そうと思います。そこで立ってきた時に、如何に自分の形で組んでいけるのかが重要になってきます」

──ONEフェザー級戦線には松嶋こよみ、高橋遼伍、中原由貴という活きの良い選手が揃っています。日本人同士の出世争い、そこに割って入るためにもキム・ジェウンを相手にどのような戦いが必要でしょうか。

「如何に極めて勝つかですね。グラップリングでは僕にアドバンテージがあると思っているので。キム・ジェウンはブリッジが強いのでそこは気を付けたいです」

──では最後にファンに一言お願いします。

「ハイ。1年半試合をしてこなかったので、もう忘れられてしまっているかもしれないですが、そういう人たちに『こんなヤベェヤツがいたのか』って思ってもらえる試合をします。圧倒します!!」

■視聴方法(予定)
12月11日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時30分~ONE Super App
毎週木曜、26時05分~テレビ東京「格闘王誕生! ONE Championship」

■ONE114 Big Ban02対戦カード

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
内藤大樹(日本)
ジョナサン・ハガディ(英国)

<キック・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
エリオット・コンプトン(豪州)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
山田哲也(日本)
キム・ジェウン(韓国)

<キック・ヘビー級/5分3R>
エロル・ジマーマン(オランダ)
ラデ・オパシッチ(セルビア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
テイラー・マグワイア(米国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
アリ・モタメド(イラン)
チェン・ルイ(中国)

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【ONE114 Big Bang02】キム・ジェウン戦へ、消息不明だった??山田哲也─01─「絶望していた時期も……」

【写真】我が道を行く典型的な人、山田哲也(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、シンガポールのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE114「Bing Bang02」が中継され、山田哲也にとって1年半ぶりの試合が視聴できる。

昨年5月にマラット・ガフロフに敗れた山田は、コロナのパンデミック後タイのタイガームエタイから帰国していたが、音信不通という噂が流れた。

その山田がキム・ジェウンという韓国の猛者との試合が発表され、シンガポールに渡った。この行方がしなかった期間、そして今回の試合を前に山田はどこで何をしていたのかをファイトウィークに尋ねたインタビューをここで掲載したい。


──山田選手、まずお伺いしたいのは8月頃に山田哲也・行方不明説が業界ではまことしやかに流れていましたが、アレはどういうことだったのしょうか。タイから帰国した山田選手がRoad to ONEに出場できないか関係者が打診したところ、Y&Kスポーツアカデミーにはいないということで、この説が出回っていたのですが……。本人に連絡を試みても返答がないということでした。

「4月に帰国してから、ずっと岩手県一関市の実家にいたんです。帰国した時点で1年近く試合ができていなくて、コロナ禍のこともあり、ONEの活動再開も見えていませんでした。この状況やこれからに絶望していた時期もありました。

実際に知り合いのところで働かしてもらっていましたし、9月まで練習は全くしていませんでした。格闘技の情報を耳にもいれないようにして」

──それは引退を考えていたというころですか。

「引退というか……状況次第でまた始めようとは思っていました。でも、先が見えるまでは格闘技の情報を頭に入れることも嫌だったんです。ネットやSNSも全く見ていなかったですし、誰が誰に勝ったのかとかも知らなかったです。

でも夏が終わってRoad to ONEを視ました。バンコクでONEが活動再開した頃から9月にかけてマネージャーから『今年中に試合を組むから』という連絡が入ってきたんです。なら、徐々に体を戻そうかと思いまして」

──山田選手はたしかロシア系のマネージャーがついていたと記憶しているのですが。

「ハイ、タイガームエタイにいるカザフスタン人です(笑)」

──凄い世界観です。ではタイガームエタイとの関係というのは?

「今もスポンサードファイターです。ただ4月の時点で、『これは帰国できなくなるかも』と思って、日本に戻っただけで」

──体を動かし始めたのも地元で、ですか。

「10月の最初まで岩手にいて、試合が決まり10月の半ばですかね……群馬県で合宿をしました」

──群馬県!!

「環境として最高でした。柔術のINFIGHT JAPANをベースにして、ほんとにここまで人に良くしてもらったことはないと思うぐらい、皆がサポートしてくれて。最高の1カ月間でした」

──横須賀に戻って来なったのは?

「それはプロ練が今はないからです」

──なるほど。インファイトといえばホブソン・タンノ選手、そしてヘナート・シウバ選手という柔術界でも軸となる日系ブラジリアンが率いている名門です。何か伝手があったのですか。

「いえ、普通に一般会員として入会しました。練習も9割は日本人じゃなくて。それとインファイト・ジャパンは群馬の大泉町にあり、近くの太田市にはタイ人4人でやっているポン・ムエタイ・ジムという立ち技も練習できる場所があったので、凄く良い練習ができました」

──ぶっちゃけて伺いますが、山田選手は日本人コミュニティが苦手なのでしょうか(笑)。

「う~ん、それもあるかもしれないです。アハハハ。日系ブラジル人の皆や、タイ人といると楽です。ストレスがなくて(笑)」

──アハハハ。日本でもプーケットにいるのと同じですね。

「本当にそれに近い環境でした。キッチン付きのホテルに滞在し自炊をして」

──調理するのもタイ料理ですか(笑)。

「そこは日本食です(笑)」

──大泉は日本の中のブラジルというか、でもタイにある炭酸じゃない方のレッドブルとかも売っていますよね。

「アハハハ。はい、ありますね」

──いやぁ、山田選手はそこが良さかと思うのですが、本当に変わっていますよね。

「いえいえ(笑)」

──そんな大泉、太田で皆が良くしてくれたと。

「ハイ。インファイトではMMAの経験のある人たちが、本当はノーギのクラスなんてないのに自分のためだけにノーギで練習してくれて。ヘナートには本当によく指導してもらいましたね。めちゃくちゃ良い人で。

ポン・ジムもMMAグローブでミットをしてくれたり、かなりしごかれました。これからも群馬には1カ月単位で練習しにいきたいと思っています。インファイトでギの練習もしたいですし」

<この項、続く>

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