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【LFA110】シン日本人=堀内佑馬、LFA暫定フライ級王座挑戦へ「こういう生き方もあるんだよ」

【写真】人知れず続けてきた──努力を見ている人間はいる。堀内佑馬が、大袈裟でなく人生を賭けて歩んでいた道。その先を切り開くことができるか。大一番に挑む (C)marsnet.US

2日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートでLFA110「Johnson vs Horiuchi」が開催される。

UFC、そしてBellatorへの登竜門。この1年で両プロモーションに30名以上のファイターを送り込んだMMA界のNCAA=LFAで、堀内佑馬が日本人として初めてタイトル戦に挑む。

LFAフライ級王者ヴィクター・アルタミラノのコンテンダーシリーズ出場が決まり、チャールズ・ジョンソンと暫定王座決定戦を戦う堀内。2016年のGladiator ChallengeからUFCを目指し、カリフォルニア州アーバインに拠点を移し、MMAファイター人生を送ってきた。自身の選択、生きる様を見せつける刻が来た。


──かなり頬がこけていますね(※取材は現地時間6月27日に行われた)。

「そうですね。僕は水抜きをしないので、もうすぐリミットです」

──ではファイトウィークをリミットに近い体重で過ごすと。もうファイトキャンプも終えた感じでしょうか。

「はい、追い込みは終わっていて。明日、少し動いてあとは残りの体重を落とす感じですね」

──対戦相手のチャールズ・ジョンソンは長身、そして手足の長い相手です。遠い距離のパンチや蹴り、近距離ではヒザ蹴り、長い腕はギロチン系の技に適しており、なかなか厄介な相手になりそうです。

「う~ん、あまり試合映像も見ていないんです。当日も自分のフィーリングで戦いたいと思っています。強いのは確かですけど、普段通り戦えば大丈夫かと。

もともとチーム・オーヤマに来ていたことがあって、アレックス(ペレス)とか一緒に練習していた時期があるので、アドバイスをもらっています。対策練習? 背の高い選手とやることですね。キャンプは本当にきつくて、あぁ生き残れたっていう心境なんです(笑)。

皆が気合をいれて僕に接してくれて。もうボコボコにやられることも多くて。それが皆の『頑張れよ』という気持ちの表れなので嬉しかったです」

──キャンプではどのような選手と一緒に練習してきたのでしょうか。

「本当に色々な選手がサポートしてくれましたけど、なかで一番やったのはアレックスですね。それとルイス・スモルカ、終盤はリッキー(シモン)も来ていましたし、ローカルプロモーションのチャンピオンともやってきました。

UFC世界フライ級王座挑戦経験のあるアレックス・ペレスと。堀内はペレスを慕ってやまない。そのペレス、レスリングを使わず勝てるオールアメリカン・レスラー(C)marsnet.US

まぁ、それでもアレックスは強いなぁって感じです(苦笑)。

オーヤマ・コーチがメインで、アレックスがサブで練習メニューや戦術も立ててくれましたし、本当に良い練習ができました」

──やはりUFCファイターたちもLFAのタイトルマッチの持つ意味を理解して追い込んでくれる形ですか。

「ベルトが……というよりも、この先が大切だからという感じですね。僕も最初はベルトに拘っていたんですけど、今はとにかく勝つ。勝って、ついてくるモノが重要と考えています。それはコーチも『勝ったら、行けるからな』という風に煽ってくれます」

──そこがMMAファイターとして、最も重要な剣ヶ峰です。プレッシャーを感じたり、ナーバスになることは?

「緊張することはないですね。プレッシャーは……プレッシャーというか、身近な人から『頑張れよって』盛り上がっていて……そこは力になっています。僕は何もできない人間だったから、周りが応援してくれるのは嬉しいです」

──そして今回の試合が、ABEMAでライブ中継されます。

「最高です。本当に最高です。最高です(笑)。本当に最高です」

──最高しか言っていないじゃないですか(笑)。

「あははは。やはりUFC FIGHT PASSに加入している人は限られているだろうし、こっちでやってきて日本で注目されるような大会で戦ってきたわけじゃないです。知名度は全くないので……これでチャンピオンになって、少しは名前を挙げたいです」

──本気でUFCを狙ってきた。その生き方が認められたのではないでしょうか。

「そこに関していうと、自分で言うのはアレなんですけど……。こっちに来て、超ローカルの団体で戦ってリウドヴィク・ショリニアンっていうウクライナ人、LFAではレオナルド・ゴメスと2試合連続スプリットで負けて。でも、そういう強い奴とやって経験を積み、周りのサポートで力をつけることができました。

前回、コンテンダーシリーズで戦うなど、UFCに近い位置にいるドノヴァン・フリローに一本勝ちすることができて、タイトル戦が決まりました。そして、ABEMAさんが中継すると知って──本当に頑張ってきて良かった……良かったのですが、こんなに良いチャンスが巡ってきたので、勝ってその先を見据えたいです。そのために頑張ってきたので」

──単身、アーバインにやってきて流してきた汗。軽々しく使う言葉ではないと思うのですが、生き様を見せてほしいです。

「はい、見せたいです。僕、キッズのムエタイを50戦ぐらい戦ってきて、4回タイトルを掛けて戦って、1度も勝っていないんです。でも、あの頃とは違うし。RFAやレガシーFC、LFAというポジションのタイトルを取った日本人っていないと思います。ここで俺がベルトを取って、シン日本人スタイル──こういう生き方もあるんだよって見せたいです」

■視聴方法(予定)
7月3日(土・日本時間)
午前10時00分~ABEMA格闘Ch
午前10時00分~UFC Fight Pass

■ LFA110対戦カード

<LFA暫定フライ級王座決定戦/5分5R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
堀内佑馬(日本)

<ミドル級/5分3R>
マルクス・ペレス(ブラジル)
クリスチアーノ・フロウリッチ(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
シビウィケン・オンエネゲシャ(米国)
ヘナート・ヴァレンチ(米国)

<フライ級/5分3R>
クリスチャン・ナティヴィダッド(米国)
ルイス・アギーレ(メキシコ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェケリン・アモリン(ブラジル)
ミーガン・オーウェン(カナダ)

<フライ級/5分3R>
アルペン・グラン(米国)
オスカー・ヘレーラ(米国)

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LFA LFA110 News チャールズ・ジョンソン ブログ 堀内佑馬

【LFA110】J-MMAの殻を破る一戦。2021年7月2日、堀内佑馬が長身の猛者ジョンソンと暫定LFA王座決定戦

【写真】大願成就前の大一番が決まった堀内 (C)LFA

4日(金・現地時間)にUFC Fight Passで配信されたLFA109中継中に、7月2日(金・同)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA110で堀内佑馬がLFA暫定フライ級王座を賭けてチャールズ・ジョンソンと対戦することが発表された。

UFCへの登竜門で初めて日本選手がベルトに挑戦することが決まった。


1997年9月生まれ、アーヴァインのチーム・オーヤマに所属し米国生活を続ける堀内は今年2月にフライ級に戻し、LFAで初勝利を腕十字で挙げている。

正規王者ヴィクター・アルタミラノのコンテンダーシリーズ出場が決まり、堀内の暫定王座戦出場が決まった。実は当初の予定ではLFA109で両者の対戦は決まっていたが、諸事情により1カ月遅れで実現することに。

対戦相手のジョンソンは175センチ強、フライ級としては長身のスイッチヒッターだ。タイガームエタイに所属し、ノーガードで鋭いジャブを伸ばし、前蹴りとミドルの威力も十分。

さらに長いリーチを生かしたアナコンダ、ギロチンというフロント系のチョークも得意としており、正直アルタミラノよりも手強いといえる。

ノーガード&長い距離で戦うジョンソンは、このレンジだとしっかりと相手の踏み込みやパンチを見切ることができる。その一方で、近い距離だとパンチの打ち終わりで視線が相手から外れ、パンチを被弾するシーンも度々見られる。

ノーガードが仇となる形だが、堀内としてはジャブや前蹴りの間隙を縫って、接近戦に持ち込みこみたい。その堀内は「しっかりと仕上げて、面白くて良い試合をして必ずチャンピオンになります」と、正式発表を受けてMMAPLANETに意気込みを寄せてくれた。

UFCという目標を掲げ、模索し、断念する──そんな選手が多いなかで、米国に移り住む行動力を見せた堀内のLFA王座挑戦はJ-MMA界の殻を破る歴史的な一戦だ。

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LFA LFA109 MMA Report UFC キック テレンス・マッキニー

【LFA109】ガードの中からの右の連打でイリザーリが失神。テレンス・マッキニーが快勝

<160ポンド契約/5分3R>
テレンス・マッキニー(米国)
Def.1R1分12秒by KO
マイケル・イリザーリ(プエルトリコ)

サウスポーのマッキニーが、得意のハイキックを連続で蹴っていく。その2発目でバランスを崩したマッキニーに対し、イリザーリはすかさず距離を詰めてトップを取る。頭を押して立ち上がったマッキニーは、スイッチから正対すると首相撲&ヒザを入れる。離れたイリザーリに左を当てたマッキニーが、続く右フックにカウンターで左を再び打ち込む。

ここからマッキニーは手打ち気味の左右のフックを繰り出し、左ハイへ。またもバランスを崩すと、起き上りながら組んで首相撲&ヒザ蹴りへ。さらに首相撲を解いたマッキニーは組まれると、巴投げの要領から横にイリザーリを崩してトップを取る。ハーフからフルガードに戻したイリザーリは、クローズドに取った直後にマッキニー右の連打の意識を失い──勝負は決した。

「メインで勝てて、凄くハッピーだよ。エキサイトし過ぎていた(笑)。パウンドで彼の目が飛んでいたから、終ると思った。UFCから声が掛かるまで練習するよ」とマッキニーは話した。


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LFA LFA109 MMA Report UFC アスカル・アスカル ジャスティン・ ウェッツェル

【LFA109】ジャスティン・ウェッツェルが、アスカル・アスカルをパウンドアウト。涙でUFC行きをアピール

<バンタム級/5分3R>
ジャスティン・ウェッツェル(米国)
Def.2R2分21秒by TKO
アスカル・アスカル(パレスチナ)

サウスポーのウェッツェルが左ロー、左ジャブを当てたアスカルが右アッパーを入れたと思った直後にバランスを崩す。ガードをしいられたアスカルは、ケージを背にして立ち上がろうとするが、ウェッツェルが腰をコントロールしてバックへ。1度は飛び乗ったウェッツェルだが、すぐに着地しアスカルが胸を合わせて離れる。

ウェッツェルが再びクリンチに持ち込むも、アスカルが体を入れ替えてケージに押し込むとシングルへ。切ったウェッツェルが離れ、左ボディストレートを入れる。続くシングルで倒されたアスカルは、下からエルボーも背中をマットにつかされる。ケージまで移動したアスカルのバタフライガードを越えようとするウェッツェルだが、立ち上がられヒザを急所に受けて試合が中断される。

再開後、左ミドルからヒザ蹴り、左ストレートを伸ばしたウェッツェルは、ケージ際のクリンチの展開で激しくポジションを入れ替えながらヒザを放つ。両ワキを差したアスカルがテイクダウンを決め、ウェッツェルはマルセロチンへ。引き込みに体を捻ってトップを取り、頭を抜いたアスカルに対して、ウェッツェルが三角絞めのセットしたところで初回が終わった。

2R、アスカルの右ローに対し、ウェッツェルが左ミドルを蹴り返す。テンカオから組んだウェッツェルをケージに押し込んだアスカルが肩パンチを打っていく。ヒザを蹴り合い、離れたアスカルに左ミドルを入れたウェッツェルが、パンチで距離をつめてテイクダウンを決める。パンチの連打&鉄槌に背中を見せたアスカルは、一気に動きが落ちる。

足のフックのないRNCには背中をマットにつけてエスケープしたアスカルは、サイドで抑えられパンチの連打を許す。ウェッツェルは背中を見せたアスカルにパンチを連続し、TKO勝ちを決めた。

「決めることができた。6週間のトレーニングキャンプの成果だ。3Rかけて、ダメージを与えるつもりだった。そしてフィニッシュできると。次? UFCだよ。高校生のときからそこを目指してきた」と涙を流しながらウェッツェルは話した。


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ACA Brave CF Interview LFA ONE Special UFC ブログ 平良達郎 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:3月─その弐─平良達郎✖前田吉朗─02─「完全に通行手形じゃん?」

【写真】平良を例に、日本人選手がUFCで戦うためのキャリアップ方法を模索 (C)MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

引き続き2021年3月の一番、第ニ弾は20日に行われたShooto2021#02から平良達郎✖前田吉朗──日本人選手の育成環境──について語らおう。

<青木真也が語る平良達郎✖前田吉朗Part.01はコチラから>


──修斗、パンクラス、DEEPの段階である程度以上の国際戦ができていた。コロナ後に、そのようなJ-MMAとなれるのか。そうならないのであるなら、端的な表現をするとUFCで勝てる選手をどのように育てるのか。

「もう招聘できなくなっていますからね。だから元UFCとかではなくて韓国、グアム、フィリピンから強くなるための対戦相手を呼ぶことができるのか」

──若い選手が世界と戦える力をつけるために韓国、グアム、フィリピンから将来のUFCファイター、ONEアスリートになるような素材を招聘して、切磋琢磨できる環境を創る。その通りですね。日本で世代越えをしても、それが力の立証にはならないようになっていますし。

「今、後楽園ホールの大会で出てきてくれる上の世代は、言い方は悪いですけどピークを過ぎている。なのでキャリアアップが難しい。

矢地(祐介)選手とか田中(路教)選手って、割と早い段階にPXCに行きましたよね。当時は裏口入学的なメジャーの狙い方でしたが、そういうキャリアアップの仕方というのがあったと思うんです」

──あぁ、私は先見の明があると思いました。海外のフィーダーショー、そして日本で戦えない相手と戦ういう点のおいて。

「ハイ。日本で見られた旧来の手順とは違う。海外の大会でベルトを巻いてUFCを狙っていました。そして田中選手はラッセル・ドーンに勝って、矢地選手はアレックス・ヴォルカノフスキーと戦っている」

──両選手とも後のUFCファイター、ヴォルカノフスキーに至っては元フェザー級世界王者です。

「そういう選手たちとPXCで戦っていた。海外の大会からUFCへというのをやったのが田中選手と矢地選手で。彼らが走りだったと思います。今、海外のフィーダーショーで試合をするというのはコロナで難しいですけど、往来ができるようになれば、そこはしっかりと見ておく必要があるかと思います」

──それが現状の平良選手にも当てはまると、青木選手は考えていますか。

「ハイ。修斗のチャンピオンになった時点で、UFCから声が掛かれば──現状の力云々でなく行くべきです。ただし、そうでないなら、海外で結果を残すことが必要かと思います。海外を経験する、外国人選手と戦っておくという以上に、現状ではUFCは日本国内を評価していないわけじゃないですか」

──ハイ。コロナ禍でも韓国人選手や中国人選手の新しい契約は進んでいますが、日本人選手は村田夏南子選手だけで。村田選手はInvicta FCで結果を残し、コロナ以前からリストに入っていました。

「日本で戦っていても、評価はされない。ここですね、僕が強く思うところは。日本人選手が評価されていないから、日本人選手に勝っても次に繋がらない。僕らの頃のように繋がっていれば、海外に行ったり、外国人選手に勝つことに拘る必要はないわけで」

──車のレースだと、F1を頂点にF2、F3というステップアップカテゴリーが存在し、F3は日本にも選手権があります。

「……」

──ただ日本のF3で結果を残しても、ステップアップ先は欧州のF2ではなく、もう一度欧州でF3のシリーズに参戦することになります。日本のF3王座は欧州のF3へ行くため。つまり、同じ土俵で戦うために日本でF3を戦います。

「あぁ、つまり日本のレースは本場では評価の遡上にならないのですね。う~ん、MMAでいっても評価されない──評価基準になる選手がいないということですしね。そんななかで海外に出て勝負しているのが韓国人だと思います。

UAEウォリアーズやBRAVE CFという今も国際戦が組まれている中東の大会に彼らは出て行っていますからね」

──PFLも韓国人選手が出場します。それは韓国にはRIZINのような規模の大会がないことも関係していると思います。

「そうですね。国内にメジャーがない。ROAD FCの調子が良かった時は、多くの選手がROAD FCを目指していたと思うんです。中東に行かなくて」

──UFCでないゴールがありました。

「今は韓国にはそこがない。だから、彼らは海外に出て行っている」

──平良選手もまずは修斗のベルトと考えているでしょうが、その先の青写真はしっかりと描く必要があるということですね。

「修斗って、特別なベルト、歴史がある。これは特別だという見せ方がありました。でも今ではどこかに行くためのベルトじゃないですか。

『お前が言うなよ』と指摘されることは承知のうえで、だったら最初から通行手形だって言えば良いのにって思います」

──その通りですね。同時に修斗も戦うという姿勢を持っているのは、ストロー級王者の箕輪ひろば選手だけだと思います。他のチャンピオンはONEやRIZINで戦い、ベルトは返上という選択をしていますし。

「なら、完全に通行手形じゃん? もう通行手形だって言えば良いのに。いつまでがプレミアムなベルトだったのかって。だから今の選手は自分の見ている先を考えると、そこまでベルトに拘る必要があるのかと」

現在開催されているBRAVE CFフライ級王座決定トーナメントに参戦中のアリ・バガウディノフ(C)BRAVE CF

──一応ONEは王者になれば、契約という話がありました。そしてUFCは通行手形になっていない。

「だから僕なんかは、ベルトに拘る必要なく田中選手がPXCに行ったような選択を修斗で戦っている選手も選択して良いと思います。今の感じだと」

ACAフライ級王者はHEATに来日経験のあるアザマット・カレフォフ(C)ACA

──例えばBRAVE CFだとフライ級にはアリ・バガウティノフ、ホゼ・トーレス、ダスティン・オーティズというUFCベテラン、そしてムハマド・モカエフのようなダイヤの原石がいます。

王者→UFCもしくはBellatorというレールが最も明白なLFAのフライ級王者はヴィクター・アルタミラノだ(C)LFA

「ハイ、BRAVE CFのフライ級はレベルが高いです。バガフティノフに勝ったのは誰だといえば、堀口選手になるわけで。そういう話なんですよね。

それか評価の遡上に確実になっているロシア、ACAへ行くとか。田中選手みたいにLFAを選ぶとか。勝って、そこからUFCへ行く──そういうことを考える時代だと思います」

──それが日本の現状だと。

「良い、悪いではなくて、結果としてどこもが内向きになっています。内向きになるのは商売のことを考えると、悪くはないです。でも同時にリスクもある。尻つぼみにはなっていくんです。そこはバランスで、内向きになりつつ外もある程度見ておかないと、選手も頑張れなくなるかも──と僕は思います」

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LFA News other MMA アレックス・ポアタン・ペレイラ ブログ

【LFA】アデサーニャに土をつけた最後の男=ミドル級キック最強アレックス・ポアタン・ペレイラと契約

【写真】キックとMMAは別モノ──だからこそ、楽しみ (C) LFA

22日(木・現地時間)、LFAがアレックス・ポアタン・ペレイラと契約したことを発表した。ポアタンは現Glory世界ミドル級、そして暫定世界ライトヘビー級王者で、現UFC世界ミドル級王者イスラエル・アデサニャとキックボクシングで2度対戦し、2勝0敗──アデサニャが最後に黒星を喫した相手だ。

2015年から16年にかけてジャングルファイトでMMAを戦っていたポアタンは、キックでは46戦40勝6敗、ケージでは2勝1敗というレコードを持つ。


キック最大手といえるGloryの現役世界王者、昨年12月にはミドル級王座5度目の防衛に成功しているポアタンが本格的にMMAに転向か。UFCを目指しナンバーワン・フィーダーショーとサインした。

上に書いたようにGloryの2冠王はKunlun Fight、Super Kombat、It’s Showtimeとうメジャープロモーションで活躍してきたが、何よりも彼のキック人生で勲章となっているのはアデサニャに2連勝している点であろう。

2016年4月に中国のGlory of Heroesでアデサニャと対戦したポアタン。スイッチを駆使してジャブ、ボディ、顔面とパンチを打ち分け、蹴りを駆使するアデサニャに劣性であったが判定勝ちを収めるも、納得がいかない後のUFC世界王者との再戦を11月後の2017年3月にGlory of Heroesサンパウロ大会で戦っている。

前回の判定負けもあり、かなり粗いファイトを展開したアデサニャの前にダウンを喫したポアタンは、その後も劣性のなか左フックに左フックを合わせたKO勝ちを手にしている。

当時はほとんど知られていないKO劇だったが、アデサニャがMMAの頂点に上り詰めたことで、ポアタンのバリューが上がった。そのポアタン、実はアデサニャとの最初の試合の1カ月後に現時点で最後のMMAを戦いTKO勝ちを収めている。その後は、Gloryと契約し世界各地で試合を重ね9勝1敗、8連勝中でLFAで戦うこととなる。

実はこの間の2018年にGloryとの契約期間が満了となった際にMMA転向も噂されたポアタンだったが、Gloryとのコントクラストを更新。その際にMMAで戦う事項が契約書に盛り込まれていた。

とはいえ打撃は完全にキックの間合いのポアタンは、MMAで戦うには相当なアジャストが必要になることが予想される。それでもポアタン(=石の拳)がどれほど威力があるのか。初代エリク・アンダースからマルクス・ペレス、アンソニー・ヘルナンデス、イアン・ハイニッシュ、ブレンダン・アレンと歴代チャンピオンの全員がUFCにステップアップしているLFAミドル級戦線で、ポアタンがまずどのようなMMAを魅せることができるのか──デビュー戦のアナウンスを待ちたい。

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DWTNCS EBI EliteXC HOOKnShoot Invicta FC LFA News PANCRASE Polaris strikeforce SUG Super Brawl Titan FC UFC WEC ブログ

【UFC】朗報!!! UFC FIGHT PASSが日本語サービス開始、お得なプレミアムプランも!!

【写真】既に登録しているファンがプレミアムプランに変更する場合などは、現在確認中です (C)Zuffa/UFC

22日(水・現地時間)、UFC日本広報窓口SBJより、UFC FIGHT PASSが日本語サービスを開始するという発表があった。

既にファイトアイランド大会のライブ中継に日本語実況をスタートさせていたファイトパスだが、「UFC Year of the Fighter」、「Fightlore」、「UFC Fight Physics」、「Knockouts Only」らオリジナル・コンテンツも日本語字幕で配信が決定するのは嬉しい限りだ。


今回の日本語サービス開始に関して、UFCアジア太平洋地域統括責任者ケビン・チャンは「日本は総合格闘技のパイオニアであり、日本のファンの方々は知識が豊富で熱狂的かつ常により多くの興奮を求めていると思っています。UFCイベントをはじめ、国内外のMMA、世界中で開催されているコンバットスポーツのイベントなど、UFC FIGHT PASSが誇る数多くのコンテンツをお楽しみいただければ幸いです」とプレスリリースにコメントを寄せている。

今後、一部のイベントを除きライブイベントでは水垣偉弥、宇野薫、菊野克紀、小見川道大という実際にオクタゴンで戦ってきた元UFCファイターが解説を務めるとのこと。

また、これまで国内におけるファイトパスの一番の壁といえたランゲージバリアー問題も、ユーザー登録画面も完全日本語化されることでクリアされる。

UFCファイトパスはUFCの各大会とダナ・ホワイト・チューズデー・コンテンダーシリーズだけでなく、Titan FCやInvicta FC、LFAという北米フィーダーショー、英国のCage WarriorsなどUFCファイターを数多く輩出しているイベントもライブで楽しめる。ばかりかグラップリングでもSUG(Submission Underground)、Polaris、EBI(Eddie Bravo Invitational)というノーポイント&サブオンリー大会をライブ及びアーカイブで視聴可能だ。

また国内からはパンクラス、Quintetもラインナップに加わっており、歴史に触れるという意味ではPRIDE、WEC、Strikeforce、Elite XC、WFAというメジャーイベントからSuper Brawl、HOOKnShootなど日本と馴染みの深いイベントも視ることができる。今回の日本語版の開始により、これまでのスタンダードプランに加え、PPVイベントのライブ視聴を含むプレミアムプラン(2.799円/月、26.889円/年)という嬉しいサービスも開始されることも決まった。

そんなUFCファイトパスの登録はコチラから可能だ。

世界最大級の格闘技アーカイブであるUFCファイトパス、過去大会も含め膨大な数のイベントの完全日本語は難しくても、UFCライブ大会の日本語解説はこれら膨大なMMA映像を楽しむための一歩になること間違いない。

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Interview LFA LFA84 other MMA エド・ソアレス ブログ

【LFA84】北米人材発掘#01=活動再開、LFAエド・ソアレス代表に訊く─01─「年内に20大会を」

【写真】シニスターというアパレルの代表から、MMAファイターのサポートを始め、ブラックハウスでマネージメント業、RFAを経てLFAで数多くの選手をUFCの送るエド・ソアレス (C)LFA

10日(金・現地時間)のLFA84から4週連続でサウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンでイベントを開き、毎大会でタイトル戦を組むLFA。

UFCやコンテンダーシリーズに多くの選手を送り込む北米ナンバーワン・フィーダーショーもCOVID19の影響を受け、3月から6月にかけて6大会が延期されていた。

それでもUFCがイベントを再開させると、変わりなく選手を送り込んいたLFAのエド・ソアレス代表に活動再開前に、新型コロナウィルス感染拡大による影響と、UFCファイトパスとの関係、そして4週連続大会で注目すべき選手は誰なのかを尋ねた。


──7月の4大会で活動を再開するLFAですが、今どのような気持ちですか。

「ようやくだね、本当にエキサイトしているよ」

──今、米国では感染者数が増えていて不安な面もありますね。

「確かに状況は悪くなっている。と同時に皆が少しリラックスし過ぎてしまったんだ。まぁ、その気持ちも分からないではないし非難はできない。けれども国中にCOVID19が広まっている今、やはり責任ある行動を1人ひとりが取る必要がある。不運にも今の状況は、そんな意識の欠如が生んだといえるだろうね。

その一方で、感染者が増えるということは多くの人が検査を受けている結果でもある。米国は世界中のどの国よりもテストを受けている数が多い。テストが十分に行われていない地域では、感染者数は増えないからね。だから本当のところはどうかも分からない、いずれにしても……これだけ多くの人が亡くなっているのは事実で。間違いなく100年に1度の災難に遭遇したと言えるだろうね」

──経済活動を再開しないと、COVID19により亡くなる人の数より、多くの人が行き詰って生きていけないことになるでしょうし。だからこそ、経済活動を再開したうえでエドがいったように1人ひとりが責任感のある行動をとる必要があるのでしょうね。

「その通りだ。また国を動かさないといけないからね。可能な限り予防をして安全に務める。それでもリスクがある外に出ていかなければ、経済はとんでもないことになる。だからこそ、自分を律して活動する必要があるんだ。経済活動は大切だけど、だからって家族を自分のせいで感染させたくないのからね」

──誰もこんな状況がやってくるとは思っていなかったです。エドも3月には6日にダラスでイベントを開いたのですが、20日のフェニックス大会から延期せざるを得なくなりました。あの時、プロモーターとしてはどのような想いでしたか。

「プロモーターとしてだけでなくアメリカに住む1人の人間として、まるでホラー映画を観ているかのような感覚に陥ったよ。もしくはサイエンス・フィクション映画のようなことが、実際に起こるなんて誰の予期できなかったはずだ。

LFAも3月に1大会、4月は2大会、5月も1大会、そして6月にいたっては3大会が延期せざるを得なくなった。

ただ、この事態を眺めていると私たちがこれまでに手にしてきたモノを、一度見直して手放す時が来たんだと感じた。確かにとんでもないことが起こっているけど、ポジティブに捉えて現状にいてベストを目指して動くことが重要だと気付かされたよ。結果、この期間中もLFAの将来を考えると、どこかでワクワクしたところがあったんだ。

7月には4大会を開催できる、4つのタイトルマッチとともにね。これから正式にアナウンスしていくけど、8月には2大会を開けるだろう。LFAは戻ってきたんだよ。現時点で今年中に全20大会を開催しUFC Fight Passで中継していく予定だ」

──おぉ、もうそこまで話はできているのですね。

「ただし、オフィシャル・アナウンスしているのは4大会だから、16大会を5カ月で開くために動いている。そのうち13大会は、ほぼ纏まっていることをここで伝えておくよ」

──素晴らしいですね。7月の大会は無観客で行われます。ただし現状として、屋内競技であるMMAではいつになればファンが会場を訪れることができるようになるのか、まだまだ見えてきません。チケットを売ることができない状況で、どのように収益を得ることができるのでしょうか。

「もちろん、ゲート収入は求めることができない。だから、他にビジネスが成り立つ道を模索する必要はあった。一つ、現状としてほとんどのライブスポーツが世界中で活動していない。ライセンシー・コンテンツを国際的に行うことができる機会でもあるんだ。今はテレビをつけても、ライブスポーツが視聴できない国が多いからね。

LFAには素晴らしい試合が多いし、UFCを目指す才能豊かなファイターがクオリティの高い試合を毎回披露している。日本でもこの機といわず、日本語の実況をつけてLFAが日本のファンが視聴できるような日がやって来ることを願っているよ。

現状としてはUFCファイトパスという素晴らしいパートナーがいることで、LFAはイベントを開くことができる。一つ私が後悔しているのは、もっと早くからUFCファイトパスでLFAの試合を配信してこなかったことだよ」

──UFCファイトパスの影響力は、AXS TVとは違いますか。

「全く違う。AXS TVとの関係以上に私はUFC ファイトパスとの関係に満足している。LFAにとってUFCとUFCファイトパスほど素晴らしいパートナーは存在しないよ。UFCファイトパスはAXS TVの100倍素晴らしいパートナーだ。

ワールドワイドでLFAの試合が見てもらえるし、試合中継だけでなくUFCではLFAのブランド力のアップにとても協力的だ。TOP 10 KOのプログラムを製作して配信したり、UFCの中継のなかでもLFAの映像をふんだんに使用しているんだ。UFC中継でLFAの映像が流れることは、我々のマーケティングにとても役立っている。なんといてもUFCファイターの25パーセントはLFA出身だし、彼らの試合の煽り映像にLFAの試合はどんどん使われることになるだろう」

──エドは今25パーセントと言いましたが、それは通常時の話で。5月以降はもっとパーセンテージは上がっていると思いますよ。

「アハハハ、確かにその通りだ。私自身、何人のLFAフィターがUFCとサインしたのか把握していないんだよ(笑)。ただ言えることは今も、毎週のように誰かがUFCと契約している。それは7月も変わりないだろう。なんせ4階級で新チャンピオンが誕生するからね。そして最低でも2人はすぐにUFCに行くことになるだろう。

COVID19の感染が広まり、現状では試合を受けないUFC支配下選手がいるはずだ。でも、LFAファイターはUFCから声が掛れば、YES以外の返答は用意していないよ(笑)。

彼らは常に謙虚で、ハングリーだから必死に戦う。LFAのファイターは判定勝ちだと、自分の将来が閉ざされると分かっている。勝っても後退しているという感性で戦っているんだ。だからLFAの試合はいつもエキサイティングになるんだよ」

<この項、続く>

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LFA News other MMA エド・ソアレス ブログ

【LFA】ついに全米最大のフィーダーショー=LFAも7月10日から、活動再開!!

【写真】ついにLFAも活動再開だ(C)LFA

10日(水・現地時間)、全米最大のフィーダーショー=Legacy Fighting Allianceのエド・ソアレス代表とLFAの公式SNSが「LFA 7.10.2020 UFC Fight Pass」という投稿を行っている。

文字通り7月10日(金・同)にLFAが活動を再開し、UFC Fight Passで中継されるというだろうが、それ以外の情報は一切明らかとされていない。

そしてソアレス代表は「誰が戻ってくるのか」というメッセージを添えている。

LFAは3月20日のアリゾナ州フェニックス大会、4月3日のコロラド大会、同17日のサウスダコタ大会を延期しており、アリゾナではメインでダニエル・マドリッドとインパ・カサンガネイの間でLFAミドル級王座決定戦が行われる予定あった。


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【LFA】カリフォルニア州アーバイン、チーム・オーヤマの日々。堀内佑馬─02─「本当にやるしかない」

Yuma【写真】写真はファイターズ・ハウスの同居人であるメキシコ人ファイター達と (C)YUMA HORIUCHI

カリフォルニア州アーバイン、チーム・オーヤマに所属する堀内佑馬インタビュー後編。

夢の一歩を踏み出し、LFAと契約しながら初陣で惜敗。太平洋を挟んだ土地の人々から叱咤激励され、さらに堀内はMMAにのめり込んだ。

そんな矢先のコロナウィルス感染拡大。経済活動の部分的再開、そしてUFCのリスタートの今、堀内が何を思うのかと引き続き尋ねた。

<堀内佑馬インタビューPart.01はコチラから>


──アーバインは富裕層が多くて、街が綺麗な印象もありますし、何と言っても車移動が主ですし、接触の機会は東京よりよほど少ないかと感じました。

「僕らはファイターズ・ハウスですけど、カーラとかプールのついている一軒家に住んでいますしね。こんなことになる以前は、『パーティーするから、おいで』とか言ってもらっていて。凄く良い感じ人なんです」

──それにしても、そのエルパルザにしてもこのような時に戦うのかという声はあるかと思うのですが。

「僕に関して言えば、日本の人達から『帰国した方が良い』と言ってもらえましたね。こっちで練習ができないなら、帰国しようと思っていたはずです。米国に居てコロナウィルスに感染すると、医療費は凄いことになるとかも考えましたし」

──米国は社会保険がなくて、無保険者だと医療費が500万円とか800万円になるとかで。雇用保険もない低所得の人が治療できず感染者数も多くなったという記事を読んだことがあります。それでも佑馬選手はアーバインに残りました。

「日本に戻っていると、自粛で練習できなかったと思います。僕はこっちが主戦場なので、無観客でも試合があったら戦いたいですし。僕自身はロックダウンされる前も、今も余り生活は変わっていないです。午後にジムで練習できなくなったぐらいで。でも、ジムと家の往復という生活は変わっていないので。

自粛することは本当に大切です。それでも練習がちゃんとできているのは……自分のなかでは張りのある生活になっているとは思います」

──UFC以外ではMMA大会はどうなるのか、スケジュールは出ていないプロモーションばかりですね。

「UFC以外の選手は、何もプロモーションからは連絡はきていないと思います。LFAはUFCファイトパスのために6月とか7月に試合がないかなぁって思っているのですが、そこに関しては僕らが何かできるってことではないですしね」

──LFAの活動が再開された際に、この間の経験を活かして勝利に近づいてほしいです。

「あの時は本当に舞い上がってしまっていました。今、祖父が入院していて、元気になって欲しくて。UFC Fight Passだから視てもらえるから、祖父のためにも絶対に勝ちたかったのですが……。

それにLFAはこれまでと経験したことがないぐらい、しっかりとしたプロモーションでした。UFCみたいにライティング設備も整っていて、気合が入りまくったのでこれまで試合で決めたことがないテイクダウンを2度も取れたんです。最後もテイクダウンからパウンドを打って試合終了にできました」

──どちらに転んでもおかしくない判定というか、私は佑馬選手の勝ちも十分にあるかと思いました。

「僕も試合が終わった時は正直、勝ったと思いました。チームメイトも手を挙げろって言ってきたし。でも勝てなくて、『世界は甘くないなぁ』って思い知らされました」

──周囲の反応はいかがでしたか。

「オーヤマ・コーチとアレックス・ペレスには『もっと自分から攻めろ』ときつく言われました。『もっとパンチを出せ』、『相手も疲れていたんだ。いけば倒せていたんだ』と。

前の試合でもリュドヴィク・ショリニアンっていうウクライナ人で今ではカリフォルニアのバンタム級で1位にランクされている選手にも負けていたので……、これで連敗になってしまって。コーチは『勝てるのに負けた。勝てたんだ』と言ってくれました」

──それだけ佑馬選手の力が分かっているので、歯がゆかったのでしょうね。

「ハイ。LFAはやはりUFC Fight Passで中継をしているだけあって、試合を視た人からも僕が勝っていたという連絡が2、30人からあったんです。こんなことは初めてで、ちょっと『俺は勝っていたのか』とか、自分でも思ってしまって。

でも石川英司さんに連絡をすると、『負けていない』と言われている状況を知っていたのか『お前は自分もテイクダウンしたと思っているかもしれないけど、お前もされている。スクランブルだって、劣性のときがあった。ちゃんと戦わないとダメだ』という風に説教してもらえました。

僕には格闘技で3人の師匠がいて、1人が亡くなった宮下トモヤさんで、キックボクシングでは阿佐美(ザウルス)さん、3人目が石川さんなんです。宮下さんが亡くなってから、石川さんにずっとお世話になってきて。その石川さんが言ってくれたことで、僕はもっとMMAがやりたいっていう気持ちになれました」

──石川選手、やりますねぇ。

「LFAもヒジの怪我の医療費とか、全て払ってくれて。『ユーマ、大丈夫か?』ってメールもあり、スケジュールをコーチに送っておくからとか気にかけてくれて。もう本当にやるしかないと思っています。心の底からLFAで勝ちたいと、さらに強く思うようになりました」

──その想い、LFAが活動を再開した折に爆発させてください。

「ハイ、ありがとうございます!」