カテゴリー: KSW54

＜ヘビー級／5分3R＞
イズガベ・ウゴノウ（ポーランド）
Def.1R by TKO
ケンチン・ドミンゴス（ポルトガル）

左ジャブを繰り出すウゴノウに対し、ドミンゴスも右オーバーハンドを繰り出す。ウゴノウは右ローを蹴るとジャブを続け、ドミンゴスは前に出ることができない。ジャブ&フックのウゴノウは右ローをキャッチされケージに押し込まれてテイクダウンを許すが、すぐに立ち上がって逆に上を取り返す。ここでパウンドを連打すると、ドミンゴスが太腿を抑えて動けなくなり──試合は決した。

アクシデント的な勝利ではあったが、ボクシング3冠王は組みへの対応を見せてMMAデビュー戦でTKO勝ちを決め「全ての準備をしていた。強烈なキックも含めてね。どうなった分からないから、ビデオをチェックしたいね（笑）。コーチに感謝している」と勝利者インタビューで話した。

＜バンタム級／5分3R＞
パウェウ・ポリティウォ（ポーランド）
Def.3-0
ボグダン・バルブ（ルーマニア）

左ジャブを出し合った両者、ポリティウォが右オーバーハンド、左ローを繰り出し、バルブは左を伸ばして右アッパーを狙う。粗めの打撃戦から組んだポリティウォがケージに押し込み、右腕を差して左でパンチを入れる。バルブの動きに合わせて左腕を差して押し込むようになったポリティウォだが、バルブがいなして離れる。そのまま組み続けようとしたポリティウォに対し、バルブが左を当てる。ポリティウォのスピニングバックフィストをかわしたバルブだがケージを背負った状態は変わらず、組まれて頭を抱えてから距離を取り直す。

シングルレッグを切られたタイミングでスピニングバックフィスト、避けられてクリンチに持ち込むなどポリティウォが能動的な動きを続ける。ヒザを2発入れたポリティウォが、最後に右フックを放ったバルブを削った初回となった。

2R、ポリティウォが左ハイ、前に出て左ヒザを繰り出す。バブルはローに右を合わせていくが、動きがドタバタしている感は否めない。ポリティウォはここでもスピニングバックフィストから組みついてテイクダウンを決める。ケージを背負って座ったバルブが頭を抱え、これを抜いたポリティウォがエルボーを打っていく。ここでポリティウォは、ヒザをマットにつけているバルブの顔面にヒザを2発入れて試合が中断される。

1P減点となったポリティウォは、再開後に打撃でバランスを崩したバルブを首相撲に捕えてヒザを連打する。バルブは続いてシングルレックからダブルでテイクダウンを許し、足を束ねられる。今回は反則のヒザは出さず、エルボーを打ったポリティウォはバルブが立ち上がったところでダブルレッグでスラム気味に叩きつける。動きが少なくどうにか立ち上がったバルブは、間合を取り直して走りながら跳びヒザ、続く後ろ回し蹴りでバランスを崩しポリティウォのパウンドを受ける。シングルで立ち上がったバルブ、ペナエルティがあるので9-9のラウンドとなったか。

最終回、左フックを振るって組みついたポリティウォがダーティーボクシングで攻める。ボディにパンチを続けられたバルブは押し込まれた状態が続くが残り2分強でブレイクが掛かる。バルブは跳びヒザを見せたが、すぐにポリティウォがシングルから持ち上げてテイクダウン。バルブは頭を抱えるがギロチンをセットアップすることはできず座ってエルボー、パンチを打たれる。ついには背中を譲るように立ち上がろうとしたバルブだが、ポリティウォがバックでなく正面から押し込むことを選択する。

このままケージに押し込んだ展開が続き、最後にバックに回ったポリティウォが後方へのテイクダウンを狙うとバルブがケージを掴んで耐える。レフェリーが流し、強引に倒しににいったポリティウォが下になる場面も見られたが、すぐにスクランブルに持ち込みタイムアップに。

なぜか両手を広げて勝利をアピールするバルブだが、組んで押し込み続けたポリティウォが当然のように3-0で判定勝ちに。その直後に大きなアクションで「なぜだ?」とアピールしたバルブだが、その大きな反応は試合中に見たかった。そして「ニー、ボクシング、レスリング、全て僕が支配した。将来を考えて5R戦える状態にしている。誰とでも戦うけど、タイトルが欲しい」と勝者は話した。