カテゴリー
45 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン キック ジャッキー・ブンタン ボクシング

【ONE169】パンチが評価されたか。ブンタンがメクセンを判定で下し、初代キック女子世界ストロー級王者に

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級王座決定戦/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
Def.3-0
アニッサ・メクセン(フランス)

メクセンがプレスをかけ、左インローから左ジャブを突く。メクセンの左ミドルをブロックしたブンタンがこかした。互いに左ジャブ、左ローを打ちうなか、ブンタンの左フックが顔面を捉えた。パンチから必ず早いローに繋げる両者、メクセンが右ハイを見せると、ブンタンが前に出るも、メクセンは右に回って右ストレートを突き刺す。メクセンの左フックに対し、ブンタンは左の蹴りを返した。メクセンが左右フックを振るうなから、ブンタンがインからパンチを突く。さらに右ストレートをボディに伸ばすブンタンは、メクセンの打ち終わりにパンチを狙った。

2R、やはりメクセンが距離を詰めていく。至近距離でブンタンがパンチを振るうも、メクセンはブロックして当てさせない。メクセンの左ジャブがブンタンの顔面に突き刺さる。ブンタンの右もメクセンのアゴを捉えた。ブンタンがコンビネーションで入ってくると、メクセンが体で止める。さらに左ジャブを突くメクセン。しかし至近距離で組んでからヒザを突き上げてしまったメクセンに注意が与えられる。再開後、ブンタンがパンチのコンビネーションで攻めるが、至近距離になると頭を下げてクリンチに。ブンタンの蹴りにメクセンが左ジャブを合わせた。ブンタンも右ストレートを当てる。ラウンド終了間際、メクセンの左ミドルに対してブンタンが左フックを当てた。

3R、互いにローを蹴り合うなか、距離が近くなるとブンタンが頭を下げる。ここでブンタンの頭がメクセンの顔面に当たってしまう。ワンツーから頭を下げて中にクリンチするブンタン。メクセンが低い頭を嫌がる。メクセンの左ハイをかわしたメクセンは、インサイドからパンチを上下に打ち分けている。左ボディからバックステップで離れるブンタンの顔面に、メクセンの右が伸びた。ボディにパンチを集めたブンタンに対し、メクセンは組んでから振ってしまい注意を与えられた。メクセンの右をもらったブンタンも、右クロスを被せる。メクセンはやはり頭を下げて入ってくるブンタンに対し、イライラした表情を浮かべてしまう。

4R、もはやパンチより頭が先に出ることもあるブンタン。メクセンの蹴りをかわしてパンチを打ち込む。メクセンの左右ストレートがブンタンの顔面を捉えた。ブンタンのパンチとメクセンの蹴りが交錯する。ワンツーで相手を下がらせたメクセンに対し、ブンタンも頭を下げて距離を詰めていった。

最終回、メクセンが左右へのステップから左ミドルを繰り出す。ブンタンは右ストレートを放ちながら頭ごと入っていく。メクセンの右ハイをスウェーでかわすブンタン。メクセンが左を放つとブンタンが左インローを伸ばすも、これがローブローとなってしまう。再開後、至近距離で手数を出す両者だが、致命的なクリーンヒットはない。蹴りで距離をキープするメクセンは、ブンタンのパンチをブロックしてクリンチへ。メクサンの右ストレートもまた、ブンタンにブロックされてしまう。頭を下げるブンタン、クリンチからヒザを突き上げるメクセンーーやや噛み合わない展開のまま試合は終了した。

裁定はブンタンがユナニマス判定勝ちで、初代キックボクシング女子世界ストロー級王座に就いた。試合後のインタビューでは「5R戦だったので、初回から飛ばさないように試合を組み立てるようにコーチから言われていた。11歳から練習してきて、今は27歳。コーチのニコライとは、最初から一緒にやってきた。ベルトが取れたのは、自分の力じゃない。チームの皆のおかげ」と語っている。敗れたメクセンは12月20日(現地時間)、日本のKANAとアトム級で対戦することが決定している。


The post 【ONE169】パンチが評価されたか。ブンタンがメクセンを判定で下し、初代キック女子世界ストロー級王者に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE169 アニッサ・メクセン ジャッキー・ブンタン ブログ

【ONE169】メクセンと王座戦。ジャッキー・ブンタン「MMAグローブで戦って、自分のパンチ力を知った」

【写真】ONEデビュー戦でワンダーガールを下してから約3年9カ月、ブンタンはアニッサとONEのベルトをかけて戦うところまで来た(C)MMAPLANET

9日(土・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE169で、ジャッキー・ブンタンがアニッサ・メクセンとONEキックボクシング女子ストロー級王座決定戦で対戦する。
Text by Takumi Nakamura

ONE初参戦となった2021年2月のワンダーガール・ジャルンサック戦では左フック一発でワンダーガールを前のめりになぎ倒す豪快なダウンを奪い、衝撃のONEデビューを果たしたブンタン。その後はムエタイルールでキャリアを重ね、キックルールでの王座戦のチャンスが巡ってきた。

「ONEでMMAグローブで試合をして初めて自分のパワーに気づいた」というブンタンは、文字通りONEのムエタイルールで培った強打で女子キックのレジェンド的存在=メクセン超えを目指す。


――アニッサ・メクセン戦まで3日となりました(取材日は11月6日)。今のコンディションはいかがですか。

「メンタルもフィジカルも絶好調で、ファイトキャンプで一つ一つのことをしっかりと調整することができたので自信があります」

――キックルールのタイトルマッチとしてメクセンと戦うというオファーを受けた時はどんな心境でしたか。

「レジェンドであるアニッサのような選手とONEで初めてベルトをかけて戦えるということで興奮したわ。ONEではずっとムエタイルールで戦ってきて、今回はキックルールだけどとてもワクワクしている」

――今のお話にもあったようにブンタン選手はONEではMMAグローブのムエタイルールで戦ってきました。今回はボクシンググローブでのキックルールでの試合となりますが、どんな違いがあると思いますか。

「自分が打つパンチに関していえば、MMAグローブでもボクシンググローブでもあまり変わらない。どちらのグローブでも同じようにパワフルなパンチを打つことが出来る。ただしディフェンスになると大きな違いがあって、どうしてもMMAグローブはグローブが小さい分、相手の打撃を受ける数が増えて傷つきやすい。逆にボクシンググローブのディフェンス面は安全面が上がる。そういった違いがあると思うわ」

――例えば被弾のリスクが少ない分、キックルールの方が打ち合いやすいという面はありますか。

「MMAグローブは正しい場所に当てることができれば一発で倒すことが出来るし、MMAグローブの試合が好きだけど、アマチュア時代はボクシンググローブで100戦以上やってきたから、ボクシンググローブに戻ることも楽しみにしている」

――ブンタン選手はONEデビュー戦でワンダーガール・ジャルーンサックから左フック一発でダウンを奪っていて、あの試合を見てこんなパンチ力がある女子選手がいるのかと驚きました。ブンタン選手は昔からパンチが得意だったのですか。

「実は昔は蹴りがメインのスタイルで、ONEでムエタイルールの試合をやるようになって、初めて自分のパワーに気づいたの。それからMMAグローブでやるうえでボクシングスキルを磨いて、そこに自信も持つことが出来た。ムエタイルールの経験は間違いなくキックルールでも活きると思う」

――ファイトスタイルという部分でもONEで試合をしたことがターニングポイントになったのですね。

「まさにそう。MMAグローブで試合をすることで自分のパンチ力を知り、自分のパンチに自信を持って戦えるようになったわ」

――対戦相手のメクセンは百戦錬磨の実力者です。どんな試合をイメージしていますか。

「細かいことは言えないけれど、アニッサは長身でリーチが長いので、彼女のゲームに付き合わないことが大事だと思う。今回のトレーニングキャンプでは新しいことを身につけたし、これまでとは違う新しい姿を見せられると思う」

――ブンタン選手はキャリア7戦、メクセンは109戦と大きな差があります。100戦以上キャリアがある選手と戦うことに不思議な感覚はないですか。

「私はONEで自分よりもキャリアが上の選手とばかり戦って、それで戦績を残してきた。それで私は自分の力を信じているし、それだけのことをやってきたからこそ、この階級のトップに立てると思っている」

――昨年現役引退した同門のジャネット・トッドはONEでキック・ムエタイ(暫定)の2つのベルトを巻きました。ブンタン選手もそれに続きたいという想いがありますか。

「もちろん。ジャネットは2つのルールでタイトルを獲った。私も彼女のようになりたいし、彼女が歩んだ道を私も歩いていきたい。今はキックでベルトを取ることが第一の目標で、来年はキックのベルトを防衛しながらムエタイのベルトを獲って、2つのルールで同時にチャンピオンになることを目標にしている」

――これまで女子のキックボクサーは大舞台で戦う機会がなかったですが、ONEが女子の試合を組むことで状況が変わったと思います。そのことをどう思いますか。

「ONEという世界的な舞台があることで世界中のベストファイターが集まるようになって、その中で誰がベストかを争っている。これ以上の場所はないと思う」

――MMAPLANETは日本のメディアですが、ブンタン選手は日本の格闘技を見ることはありますか。

「もちろん。日本にはK-1というビッグプロモーションがあるし、3年ほど前にKANAがジムに来て一緒に練習したことがあるの。その時に私は目を覚まさせられた、こんなにすごいレベルで戦っている女子選手がいるんだって。だからKANAがONEに来るという話を聞いてエキサイトしている」

――日本のファンもこの試合を楽しみにしています。ぜひ日本のファンにメッセージをいただけますか。

「私の試合を日本のファンが楽しみにしてくれていてうれしい。ファンに喜んでもらえるエキシティングな試合をすることがゴールなので、次の試合もも楽しみにしていてください」

■ONE169 視聴方法(予定)
11月9日(土・日本時間)
午前9時45分~U-NEXT

■ONE169 対戦カード

<ONE世界ヘビー級選手権試合/5分5R>
[王者] アナトリ―・マリキン(ロシア)
[挑戦者] ウマウ・ケニ・ログログ(セネガル)

<ONEムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者] ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者] ジェイコブ・スミス(英国)

<ONEキックボクシング女子世界ストロー級選手権試合/3分5R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
アニッサ・メクセン(フランス)

<フライ級((※61.2キロ)/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
ゴントーラニー・ソー・ソンマイ(タイ)
タギール・カリロフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ケイド・ルオトロ(米国)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<キック・ストロー級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ジャン・ペイメン(中国)

<ヘビー級/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ(ブラジル)
アミール・アリアックバリ(イラン)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
エディ・アバソロ(米国)
モハメド・ユネス・ラバー(アルジェリア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)

<ムエタイ・ストロー級/3分3R>
アリーフ・ソー・デチャパン(マレーシア)
ヴァウテル・ゴンサウベス(ブラジル)

The post 【ONE169】メクセンと王座戦。ジャッキー・ブンタン「MMAグローブで戦って、自分のパンチ力を知った」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
K-1 KANA MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE168 アニッサ・メクセン キック 大成 武尊 海外 野杁正明

【ONE】元K-1王者KANAがONE参戦を発表、アニッサ・メクセン戦は実現なるか?

初代K-1 WORLD GP女子フライ級(52kg)王者KANAのONE Championship参戦が発表された。
text by Takumi Nakamura

KANAは新生K-1の女子部門をけん引し、2019年12月に初代女子フライ級王座決定トーナメントで優勝。新生K-1の女子王者として海外の強豪と戦い続けてきたが、2023年12月にアントニア・プリフティに敗れて王座陥落となり、それ以降は試合から遠ざかっていた。

KANAは「ONE168」の解説席にサプライズゲストとして登場し、ONE参戦に向けて「今日からONEアスリートのKANAです。新しい舞台で挑戦することになって、新鮮な気持ちですごく楽しみです。(参戦ビジュアルを見て)気分が上がりますね。ワクワクします」とコメント。「キック人生で戦いたい相手がONEにいて集大成としてどこまでいけるか挑戦したい。ベルトを巻けるように頑張っていきたい」と語っている。

解説席でKANAと並んだ野杁正明からも「武尊くんに続いてONE参戦することになって、KANAちゃんも一緒に戦えることになってうれしい。みんなでベルトを獲りたい」とメッセージを送った。

現時点ではKANAのONEデビュー戦の日時は発表されなかったが、KANAは新生K-1時代からONEに参戦中のアニッサ・メクセンとの対戦を熱望しており「キック人生で戦いたい相手」の一人はアニッサで間違いないだろう。KANAのONEでのキャリア、そして集大成ともいえる挑戦に注目したい。

The post 【ONE】元K-1王者KANAがONE参戦を発表、アニッサ・メクセン戦は実現なるか? first appeared on MMAPLANET.