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【RIZIN LANDMARK10】フライ級がヤバい!! 伊藤裕樹戦へ、イ・ジョンヒョン「自分にとって丁度良い獲物」

【写真】伊藤の情報を入手しまくり。パチンコネタで計量を盛り上げた(C)SHOJIRO KAMEIKE

RIZINフライ級戦線が熱い。豊富な日本勢に加え、海外勢の来日が増えている。明日17日(日)に名古屋市港区のポートメッセなごやで開催されるRIZIN LANDMARK10にイ・ジョンヒョン、アリベク・ガジャマトフ、そしてトニー・ララミーが来日する。
Text by Manabu Takashima

ダゲスタンのガジャマトフ、カナダのララミーに続き、今回は韓国のイ・ジョンヒョンのインタビューを掲載したい。コロナ禍のK-MMAが生んだ新鋭は、3分✖3Rで寝技限定という速攻型&打撃重視のMMA=ARCで4連勝を飾り、ROAD FCにステップアップを果たす。ここでも3連勝、2試合がKO勝ちというレコードを築き、19歳の若者は自らを「天才」と呼ぶようになっていた。

しかし、Road to UFCでは初戦でマーク・クリマコに敗れ、母国での再起後は今年4月にRIZINに初来日をしたものの神龍誠にキャリア初の一本負けを喫した。この2つの敗戦で自らの力不足を実感したイ・ジョンヒョンだが、今回の伊藤祐樹戦には絶対の自信を見せ、ビッグマウスも復活している。

その自信の裏には、チームAOMのイ・ユンジュン監督の気持ちを削り続ける猛トレーニングが存在した。


──RIZIN LANDMARK10で伊藤祐樹選手と対戦するイ・ジョンヒョン選手です。MMAPLANETには今から2年半前に初めてインタビューをさせて以来の登場となります。当時は戦績7勝0敗でまさに怖いモノ無し状態でしたが、昨年のRoad to UFCで初めて挫折を味わいました。Road to UFCの経験は如何に生きていますか。

「あの負けは、しばらくはトラウマになっていましたね……。デビューから無敗で……ずっと勝っていたので、心が折れて。格闘技を辞めようかと思い詰めるような状況に陥っていました。

でも、せっかく始めた格闘技です。初心に返るということではないですが、やっぱり自分は格闘技が好きですし、自然とやりなおそうと思えるようになりました。同時にあの敗北から、自分はまだまだ十分でないことを学びました。誰にも負けない自信を持っていたのですが、経験、スタミナ、パワーと足らないところだらけでした。だからこそ、もっと頑張ろうと思えるようになれました」

──その後Road FCで一度戦って、今年の4月にRIZINに初来日を果たしましたね。それこそ前回のインタビュー時に那須川天心選手と戦いという発言も聞かれました。

「Road to UFCを選んだということではなくて、オファーがRIZINより早かったから出場しました。日本のMMAには強い選手が多いですし、RIZINで自分の力を見せたいと思ってRIZINで戦うことを決めました」

──そして強い日本人、神龍誠選手に敗れました。

「十分に勝てると思っていました。結果的にRoad to UFCの時と同じですが、自分はまだまだ不足しているところが多いと勉強させてもらいました。RIZINという大舞台、そしてリングで戦うことも初めてだったので、経験不足を感じましたね」

──テイクダウンのある相手に、自分の打撃ができない。マーク・クリマコ戦、神龍誠戦はそのように見えました。これらの敗北を経て、レスリングに力を入れるなどトレーニングに変化はありましたか。

「正直、Road to UFCの時に相手選手の戦い方が怖いと感じていました。チームも移ったばかりで慣れないことが多く対処しきれていなかったですし、レスリングが強いことを意識過ぎて、持ち味である打撃の威力が半減してしまっていました。それ以前に、自分のファイトスタイルは完成度が低かったです。ただ、神龍戦以降の練習で打撃の感覚も取り戻し、レスリングは攻めも防御も成長したので今回の試合は大丈夫です」

──以前はフリーで活動していましたが、Road to UFCの時は特定のジムに所属していたのですね。

「2年前は確かにフリーでした。今はイ・ユンジュン監督のチームAOM(Art of MMA)で練習しています。金曜日のプロ練習にはキム・スーチョル選手のような王者クラスの選手や、外国人選手も来ているので良い練習ができています。

フリーで出稽古をしていた時も、自分では頑張っているつもりでした。でも、結果的に追い込めていなかったことは多々あると思います。今はイ・ユンジュン監督から、しっかりとプロの一流選手と同じだけの練習を課されています。力を抜くことなど一切できない。もの凄く追い込まれています。その結果、ようやくMMAが少しだけ分かってきたような気がします」

──イ・ユンジュン監督はキム・スーチョル選手によると「メチャクチャ、追い込まれる」という話ですが、相当に厳しい指導者なのでしょうか。

「いや、スーチョルさんより自分の方がもっと鍛えられていますよ(笑)。スーチョルさんは体力面、自分は精神面で鍛えられてきました。試合は5分✖3Rです。でも、イ・ユンジュン監督は僕らに5分✖3Rのスパーリングを3本やらせてから、6分✖3Rのスパーをするように命じています。その間、相手は5人も入れ替わるんです。

そんなスパーを週に2度……続けていると、本当に気が狂いそうになります。結果、スタミナもメンタルもメチャクチャ強くなりました。なのでイ・ユンジュン監督には感謝しています。

試合まで3週間残っていますが(※取材は10月24日に行われた)、試合の心配だけでなく……明日も6分✖3Rのスパーリングの日なので……もう、そっちの方に気持ちがいってしまって憂鬱でしょうがないです(苦笑)」

──それだけ厳しい練習を繰り返していると、2年前のインタビュー時とは違う自信を手にできているのではないでしょうか。

「自分はRoad to UFCでも、神龍戦でも結果を残せなかったです。もうRIZINで戦う機会は与えられないかもしれないと思っていました。だから、伊藤選手との試合は自分のMMAファイター人生で本当に大切な試合になります。緊張感を持って、戦うことができるはずです。

伊藤選手はストライカーです。でも自分の打撃は以前より、ずっと成長しているので必ずKOします。それに次の試合はケージなので、伊藤選手に本当のMMAを教えてやります」

──その打撃ですが、イ・ジョンヒョン選手はスイッチヒッターで伊藤選手はサウスポーです。

「サウスポーは苦ではないです。打撃で、伊藤選手を圧倒できると思います。伊藤選手はRIZINの中ではストライカーで通っていますが、自分にとっては丁度良い獲物になりますね」

──サウスポーと対戦する時に、相手の前足の外に立って中心軸をキープしたいかと思います。つまりスイッチをすると、その中心軸が変わって来るので、逆に中心を取られることもあるかと思います。そうならないように構えだけでなく、スイッチすると位置取りも変えていますが、そこは自然に動けているのか、意識して動いているのでしょうか。

「無意識ですね。自分は背も低いですし、リーチも短いです。なので距離を詰めて、自分も相手のパンチを被弾する距離で戦います。なので、それだけ動かないといけない。動くから、あの距離で戦うことが可能になるんです」

──押忍。ではインタビュー時間が無くなってきました。最後に日本のファンにどのような試合が見せたいか。教えてください。

「神龍戦の後、組み技の克服に努めてきました。ただ、伊藤選手との試合はその必要がなかったと思うほど、伊藤選手は寝技が下手です。今回はケージですし、ベストバウトを戦うつもりでいます。2025年にRIZINでフライ級GPがあるならぜひとも参戦したいですし、キックでもシン・ジョンミン選手を破った那須川龍心選手と戦いたいと思っています。驚くほど沢山、応援してくれる日本のファンの皆さんに感謝しています」

■視聴方法(予定)
11月17日(日)
午後1時00分~ABEMA、U-NEXT、RIZIN100CLUB、スカパー!、RIZIN LIVE

■ 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)
摩嶋一整(日本)

<バンタム級/5分3R>
昇侍(日本)
芦澤竜誠(日本)

<女子スーパーアトム級/5分3R>
浜崎朱加(日本)
シン・ユリ(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
マルコス・ヨシオ・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
イ・ジョンヒョン(韓国)

<フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本)
ヒロヤ(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
トニー・ララミー(カナダ)

<フライ級/5分3R>
北方大地(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<バンタム/5分3R>
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)
山本聖悟(日本)

<ヘビー級/5分3R>
スダリオ剛(日本)
加藤久輝(日本)

<バンタム級/5分3R>
白川ダーク陸斗(日本)
マゲラム・ガサンザデ(アゼルバイジャン)

<ライト級/3分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
倉本大悟(日本)

<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分2R>
窪田泰斗(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<ヘビー級/5分2R>
稲田将(日本)
佐々木克義(日本)

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
平松翔(日本)

<キックボクシング55キロ契約/3分3R>
としぞう(日本)
JIN(日本)

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45 AB Breakthrough Combat01 DEEP Gladiator K-MMA LFA MMA MMAPLANET NEXUS o ONE Progress SASUKE UAEW UFC YouTube オトゴンバートル・ボルドバートル シンバートル・バットエルデネ チョ・ジュンゴン 上久保周哉 中原由貴 中川晧貴 久保健太 佐伯繁 修斗 吉野光 坂本一弘 松嶋こよみ 林源平 森戸新士 椿飛鳥 櫻井雄一郎 河名マスト 泉武志 海外 長谷川賢 風我

【Breakthrough Combat01】現状突破へ。新イベント発進。メインに吉野光。DEEPやGladiator勢も

【写真】吉野の日本での試合は2022年2月以来、2年8カ月ぶりとなる (C)MMAPLANET

23(水)、来週30日(水)にProgress実行委員会が主催する新しい格闘技イベント=Breakthrough Combatの第1回大会が会場非公開の配信型イベントとして開かれることが明らかとなり、東京都港区のBarbizon10で設立会見が開かれた。
text by Manabu Takashima

これに先立ってメディアには同大会に関するプレスリリースが配信され、同大会の旗揚げ目的が同委員会の長谷川賢の名前で以下の様に寄せられている。

長谷川賢
「UFCを頂点としたMMAワールドで、最強を目指す選手。国内ビッグショー出場を願う選手、老舗団体プロモーションでタイトルを狙う選手。新興プロモーションで練習の成果を見せて、成長を感じ取りたい選手。組み技世界一を争う異様に進歩したグラップリング最前線に挑む選手たちが、日本の格闘技界には存在しています。

同時にそんな目標はあっても、どのようにステップアップを果たすのかが分からない。行き着くまでの筋道が見えない。目の前を断崖絶壁に阻まれ、その先に進むことができない選手たちがいます。

彼らが現状を突き抜け、閉塞感を打ち破るための戦いの機会を提供したい。最強を目指すためのルートを進むのに欠かせないビーコンサインの役割を果たしたい。北米、アジアの舞台に進むために国内で下準備となる相手と戦い、強さを追求するためのステージに立つサポートをする格闘技イベントBreakthrough Combat(ブレイクスルー・コンバットは、10月30日に活動を開始します。

<中略>

Breakthrough Combat旗揚げに則しましてDEEP佐伯繁代表、Sustain坂本一弘代表、Gladiator櫻井雄一郎代表を始めてとする方々から多大なご協力がありましたこと、深謝の意を表します」


Progress実行委員会は2年前にProgressルールというポイント制及びスクランブルを評価した──まるで打撃のないMMAルールセットを用いて、MMAファイターの技術力強化とグラップリング界との交流を目的に設立された。そして2022年よりGladiatorやHEAT、NEXUSで試合が実施されてきた(現在はGladiatorのみ)。

その後、長谷川はGladiatorのタレントリレーションの職に就き、アジアのフィーダーショーを目指す同大会にフィリピン、モンゴル、韓国勢らを招聘。さらにBloom FCにもそれらの国の選手達の来日を実現させてきた。

また自主興行としては今年の2月と8月にGladiator Challenger Seriesを開き、海外ではLFAと協力関係を築き上久保周哉&松嶋こよみの契約が実現。Breakthrough CombatはGCSと違い、Gladiatorを筆頭にDEEPや修斗(Sustain)からの協力を得ている点が特徴だ。

下記の対戦カードにあるようにDEEPを主戦場とする風我、泉武志が出場。前者はモンゴルMMA界の未来=オトゴンバートル・ボルドバートルと相対し、後者は森戸新士の持つProgress暫定ウェルター級王座に挑戦する。

同様にGladiatorから久保健太、中川晧貴の両選手がラインナップに名を連ねている。久保はK-MMA界ティーンファイターでONE FF出場経験のあるチョ・ジュンゴンとのマッチアップ
決まっている。

中川とProgressルールで戦う相手は当初、椿飛鳥が予定されていた。しかし、修斗11月大会でSASUKEの持つ修斗世界フェザー級王座挑戦することが決まり、椿はケガのリスクを避けるという当然の選択をし、彼の代役として試合勘を失いたくないとPROGRESSルール出場の意向を以前から伝えていた──格上いっても過言ない──中原由貴の参戦が実現した。

また世界を目指す道筋を創るという大会開催主旨に則して、メインイベントは日本での試合から遠ざかりUAEWで戦ってきた吉野光が抜擢された。

モンゴルのシンバートル・バットエルデネとの対戦が決まった吉野のBreakthrough Combat出場に関しては河名マスト、上久保、松嶋がグラジに参戦してきた経緯と共にゴールを持つということが非常に似通っていると捉えて何ら問題ないだろう。

なおBreakthrough Combat設立記者会見の詳細は後ほど──お伝えします。

■Breakthrough Combat01対戦カード

<バンタム級/5分3R>
吉野光(日本)
シンバートル・バットエルデネ(モンゴル)

<Progress暫定ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]森戸新士(日本)
[挑戦者]泉武志(日本)

<58キロ契約/5分3R>
風我(日本)
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)

<Progress72キロ契約/5分2R>
中原由貴(日本)
中川晧貴(日本)

<フライ級/5分3R>
チョ・ジュンゴン(韓国)
久保健太(日本)

<Progressミドル級/5分2R>
林源平(日本)
有松息吹(日本)

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45 AB Black Combat GFC K-1 K-MMA MMA MMAPLANET o ONE ROAD FC Road to UFC UFC ZFN02 キム・ハンスル ジャン・ユンソン パク・チャンス ファン・インス ブログ ユン・チャンミン 佐藤天 河名マスト

【ZFN02】KZ大会に河名マスト、佐藤天が出場。「目の前の戦いに勝っていって必ず居るべき場所に」(佐藤)

【写真】とにかく、何がなんでも結果が必要 (C)Zuffa/LLC

12月14日(土・現地時間)、韓国はコヤンのキンテックス7Aホールで開催されるZFN02のカードが先週末から発表され始め、4日前に河名マスト、そして2日前に佐藤天という日本のトップファイターが出場することが明らかとなっている。
text by Manabu Takashima

Koream Zombieことジョン・チャンソンが主宰するZFNは今年の6月に旗揚げし、日本からは佐々木信治が出場しキム・サンウクと現役生活最後の試合を戦っている。

UFC Fight Passで中継され、世界のファイターを送り出すことを目指すK-MMA界の新興勢力は、プレリミ=Z ROYAL&メインカード=ZFNという二部構成となっている。今回、ZFNは6試合が組まれる予定で、既に4試合がアナウンスされている。実は今回発表された河名、佐藤以外にも複数の日本人ファイターに声を掛かっており、今後は新たなK-MMAとJ-MMAの交流という名の凌ぎ合いの場となっていきそうだ。


河名は8月のRoad to UFC準決勝でシェ・ビンに敗れ、師・八隅孝平は当初の予定ではしっかりとダメージを抜くことと、MMAを確立しなおすために半年ほど試合から離れるというプランを持っていた。その予定を2カ月ほど早めての実戦復帰の場で、河名が戦うのは現AFC & HEATフェザー級王者のユ・ジュサンだ。

第1回大会ではヘッドライナーを務め、ヘイナルド・エクソンからフルマークの判定勝ちを収めているユ・ジュサン。7勝0敗の戦績の持ち主を相手に、シェ・ビンに打撃は当てたが組む間合いを創ることができなかった河名が、如何に被弾せずに組めるようになっているか。今後のキャリアを考えても非常に大切な一戦となる。

そして去年の5月以来のファイトなる佐藤天。アジアでの試合は実に6年5カ月振りとなる。UFCで4連敗を喫し、リリースとなった佐藤は欧州での再起戦などの話があったが、実現することなくここまでロングレイオフとなってしまっていた。

対するジャン・ユンソンはキャリア5勝1敗、彼もまた旗揚げ大会からの連続出場で、前回は倉岡寿美津を85秒右のカウンターからパウンドアウトしている。

今回の試合に向けて、佐藤は「相手はコリアンゾンビのジム所属の若手でフューチャーしたい選手なんだろうなと言う印象です。自分は試合までに、自分のやれることを積み重ねるだけです。全身全霊をかけて勝ちます。目の前の戦いに勝っていって必ず居るべき場所に戻ります」とMMAPLANETに意気込みのほどを寄せてくれた。

この現在発表されている他の2試合は韓国人選手同士の対戦だが、やはりコリアンゾンビの存在感か非常に興味深い顔合わせとなっている。81キロ契約戦ではコリアンゾンビMMAの重量級のエースながら、Road to UFC~ZFNと結果が残せてない元Double GFC & Angel’s FCウェルター級同時制覇のキム・ハンスルが、なんとRoad FCミドル級王者のファン・インスと戦う。

ファン・インスは2021年7月に同ベルトを奪取して以来、Road FCでは昨年2月にキック戦を戦っただけで禁断の現役王者の移籍劇となった。

この一戦よりも純粋にマッチアップとして楽しみなのが、フェザー級のパク・チャンス✖ユン・チャンミン戦だ。パク・チャンスもまた現Double GFCフェザー級チャンピンで、この2年間はDouble GFCとBlack Combatを行き来してきた。

(C)ONE

対するユン・チャンミンは格闘技代理戦争出身の元ONEファイターだ。

昨年5月のONE FF以来、試合から遠ざかっていたユン・チャンミン。K-MMA界でも特異なキャリアを積んできた彼も、もう30歳を迎えた。この辺りで、母国でしっかりと実力者を相手に能力を示す必要がある。そういう意味でユン・チャンミンにとって真価が問われる──母国での初プロファイトといえよう。

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45 AB K-MMA MMA MMAPLANET o Ring Championship05 Road to UFC UFC YouTube オトゴンバートル・ボルドバートル キム・ウンソン シン・ユミン ソン・ミンソォ ブログ 和田教良 國頭武

【RING C05】伝説の再興?! 國頭&和田が参戦、K-MMA大会の注目はシン・ユミン&ソン・ミンソォ

【写真】左がシン・ユミン、右がソン・ミンウォ。玉石混交・日韓MMA交流が盛んとなっているが、彼らの実力のほどは? (C)RINC C

20日(日・現地時間)、韓国はインチョンのサンサンプラットフォーム・ウェーブホールでRing Championship05が開催される。
text by Manabu Takashima

第4回大会から半年の間に人材育成大会=Challenge League、9月にはバンコクでフェアテックスと合同イベントを開くなど将来性を重視するRing C本戦は、4月大会から引き続きRING Championshipバンタム級王座決定トーナメントの準決勝が実施され、初戦がパク・サンヒョンの計量失敗で不戦勝となった國頭武がキム・ウンソンと戦う。

また和田教良も同プロモーション初出場となり、フライ級戦でソン・ミンソォと相対することも決まっている。そんななか、ここでは新興プロモーションに出場する韓国勢の注目株にスポットを当てたい。


(C))KMF

1人目は、シン・ユミンだ。

國頭とは別山の準決勝でカザフスタンのボォレット・ザマンベコフと戦うシン・ユミンは、11月にRoad to UFC決勝を控えたチェ・ドンフンのスパーリングパートナーで、Team MADポハン所属。同ジムのキム・インス監督は「実直な人間で体力が優れている。MMAファイターとしては何でもできるウェルラウンダーで、ステップが良くグラウンドも上手い」と愛弟子を評している。

実際、戦績は5勝0敗で、既にKMF(Korea Mixed Martial Arts Federation)のフェザー級のベルトを巻いている。5勝のうち3試合がパウンドでのKO勝ちで、パワフルな寝技が持ち味だ。

もう一人、注目したいのが和田と戦うソン・ミンソォだ。MMA自体はまだ3戦目(2勝0敗)だが、キックボクシングでは韓国の国家代表でテイクダウンの防御を見につけてMMAに対応している。

ハイペースで打撃を繰り出し、クリンチになってもヒザ蹴りを駆使してケージレスリングを戦い、自らテイクダウンを奪う姿勢も持つ。和田としては2月のチェ・ドンフン、7月のオトゴンバートル・ボルドバートル戦の経験がどう生きるのか、興味深い一番だ。

今大会は1933年7月8&9日にインチョンで開催された京仁対抗武道演技をオマージュしたイベントとして、大会前日には同所でブラジリアン柔術等の他の格闘技の試合も行なわれる。京仁対抗武道演技は柔道、ボクシング、フェンシングなどさまざまな武術や体育技能が披露された大会だったという言い伝えがあり、なんでも韓国で初めてボクシング✖柔道の異種格闘技戦が組まれた伝説の格闘技大会らしい。

1933年といえば日本による日韓併合、韓国からすれば日帝時代に当たる。同国の教科書では日帝強占期とされる時代に行われた格闘技の祭典を振り返る。民間レベルでは友好でしかない両国の関係がある今だからこそ、あの時代の格闘技を我々も探求し、触れる機会となるだろう。

■ RING C05対戦カード

<Rringバンタム級王座決定T準決勝/5分3R>
キム・ウンソン(韓国)
國頭武(日本)

<Rringバンタム級王座決定T準決勝/5分3R>
シン・ユミン(韓国)
ボォレット・ザマンベコフ(カザフスタン)

<ミドル級/5分3R>
ユン・ジェウン(韓国)
マクシム・ミクティプ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
ソン・ミンソォ(韓国)
和田教良(日本)

<ライト級/5分3R>
ジョン・ジェイル(韓国)
イ・フンソク(韓国)

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【RIZIN48】キム・スーチョル解剖─02─最強の兄弟子イ・ユンジュン「スーチョルが負ける可能性は…」

【写真】病に倒れ、僅かキャリア13戦11勝2敗で引退を強いられたイ・ユンジュンはスーチョルのまさにブレインだ(C)MMAPLANET

29日(日)、埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN48で、キム・スーチョルが井上直樹とRIZINバンタム級王座決定戦を戦う。
Text by Manabu Takashima

RIZINを舞台にその実力を日本のファンに見せつけるスーチョルだが、彼にはイ・ユンジュンという欠かせない兄弟子が存在している。元Road FCバンタム級王者イ・ユンジュンは、KTTからコリアンゾンビMMAを経てRoad Gym Wonju=Team Forceに合流し、若き日のスーチョルと切磋琢磨しあった。

技術的には明らかにスーチョルより優れていたユンジュン。病により絶頂期を迎える前に現役生活から身を引くことになった悲運はファイターは、スーチョルのRIZIN及びRoad FCでの躍進に欠かせないキーパーソンであることは間違いない。

MMAPPLANETではこの兄弟子を現地取材──キム・スーチョル徹底解剖第2弾イ・ユンジュン編をお伝えしたい。


──個人的にイ・ユンジュンこそK-MMA史上、一番のウェルラウンダーだったと思っています。同じバンタム級にはキム・スーチョルがおり、スーチョルはユンジュンと比べる荒くて勢いのある選手でした。そんなスーチョルのことをユンジュンはいつ頃から知っていたのでしょうか。

「もともと2人ともウォンジュ出身なので高校生の時から知っていました。違うジムだったのですが、キム・スーチョルというもの凄く強い子がいるということを聞いていました」

──4歳年下のスーチョルのことを高校生の時から知っていたのですね。

「ハイ、その頃から知っていましたね。彼がジョン・ムンホン代表の下で練習をしていて、自分はゴンクウォンユスル(空拳柔術)を習っていた頃ですね」

──デビューの年も同じですが、ユンジュンがKTTから独立したジョン・チャンソンの指導を受けてRoad FCで戦うようになった時にはスーチョルは、既にONEを舞台に海外でキャリアを積んでいました。やはりジムの力の差というのはあったと思いますが、同じバンタム級で年下の同期のシンガポールにおける活躍をどのように感じていましたか。

「当時、自分はまだRoad FCでデビューしたばかりの選手で、ONEで活躍していたスーチョルは自分よりずっと良い選手、素晴らしい選手だと思っていました」

──ちょっと変わった人間だなとは(笑)。

「まだ親しい仲ではなかったのですが、若いのにハゲているのが印象的でしたね(笑)」

──アハハハ。その後、ユンジュンがRoad FCバンタム級王者になり、スーチョルがONEから戻ってきた時に、日本を凌駕しつつあった韓国のMMAはこの両者が担って行くと感じました。そして、この2人が戦えばどのような試合になるのだろうと。当時、スーチョルのことはライバル視していたのでしょうか。

「スーチョルと戦ったらどうなるのか。そこは、本当に良く考えていました。打撃戦だと自分が少し有利で、レスリングになると互角。なので、かなり面白い試合になるんじゃないかと想像はしていました」

──打撃は自身の方が上というのは、当時のスーチョルは粗かったということでしょうか。

「当時を思い出すと、スーチョルの打撃はテイクダウンを取るための打撃でした。対して自分の打撃はキックボクシングを取り入れたダメージを与える、相手を倒す打撃でした」

──つまりは自分の方が強いと思っていたわけですね(笑)。

「もちろん。あの時はそう思っていました(笑)」

──Road FCではユンジュンがチャンピオン、スーチョルは海外勢と戦い再び国外を目指す。そのような構図だったと記憶していますが、両者が戦うというプランは存在していなかったのでしょうか。

「そうですね、自分ももうジョン・ムンホン代表に弟子入りして一緒に練習をするようになっていましたからね。ジョン代表が2人を戦わせることはないだろうと、スーチョルとも安堵していました。あの時は、もう同じチームのチームメイトでしたからね」

──いつ頃から練習を一緒にするようになっていましたか。

「自分がコリアンゾンビのジムを追い出されたのは、27歳の時でした。アハハハハ。ちょうど10年ぐらい前ですね」

Road FCフェザー級王者チェ・ムギョムとのチャンプ・チャンプでも勝利していたユンジュン

──タイトルを獲得したイ・ギルウ戦(2014年12月)。

そしてフェザー級王者とのスーパーファイト、チェ・ムギョム戦(2015年5月)の頃はもう一緒に練習していた?

「その通りです」

──対戦することがないなら、互いが強くなるために最高のトレーニングパートナーだったわけですね。

「親しいチームメイト。もう兄弟のようでしたね。自分自身、練習一本槍の生き方をしているつもりでしたが、スーチョルは練習一本鎗の上のレベルをいっていました」

──スーチョルの練習量はやはり尋常でなかったのでしょうか。

「あの時の自分の体力、スタミナはスーチョルから遅れを取っていました。スーチョルは練習量が半端でないので、そこは敵わなかったです」

──スーチョルも植毛をして、髪の毛が増えてきたころですね(笑)。

「ハゲているのは、男性ホルモンが溢れ出ているからという話がありますが、キム・スーチョルは確かに男性ホルモンの塊でした(笑)」

──スーチョルのことをハゲといえる人は、そうそういないかと(笑)。

「アハハハハ。血と涙を一緒に流していた仲間ですからね。自分たちはそういう間柄です」

──その後、ユンジュンはMMAを続けられなくなりましたが、アックジョンのジムを仕切るようになりました。その時点で、スーチョルとの練習はどのようになっていったのでしょうか。

「自分がRoad ジム・ロデオを任せるようになった5年前からで。その時から、今も毎週金曜日のプロ練習にスーチョルは来ています」

2016年5月、元UFCファイター=ジョージ・ループに1RTKO勝ちした試合が、ユンジュンにとって最後のMMAに。まだ27歳、これからがピークだったはず……

──ジムを任される前……2017年の終わりにスーチョルは一度、現役から退くことを表明しました。

実際に4年5カ月、MMAの試合に出場しなかったです。自らの意思でなく、病によってMMAが続けられなかったユンジュンからすると、あの引退宣言は複雑ではなかったですか。

「スーチョルをずっと見てきた自分からすると、彼は追い込み方が尋常ではなかったので『こんなことを続けていると、死んでしまう』という想いもあったんです。だからスーチョルが自ら引退を口にして、休息したことは本当に嬉しかったです。

スーチョルは自分から休むことが絶対にない。自分としては休むことに全く異論はなかったので、『しっかりと休め』という風な声を掛けていました」

──ではいずれガムバックすることは、既に分かっていた?

「もちろんです」

──その後も練習を続けてきたユンジュンですが、かつてしのぎを削っていた頃と、今のスーチョルの力量を比較してもらないでしょうか。

「自分は引退した人間です。選手でない立場なので、昔のスーチョルが懐かしいです。あの頃のスーチョルは獣のような荒いファイターでした。あのワイルドな一面が、魅力的でした。技術面では今の方がずっと上です。でも、自分としてはあの頃のスーチョルが懐かしいですね」

──成熟したという風に捉えることができるかと思います。荒々しかったスーチョルと、成熟したスーチョル。MMAファイターとして、どちらの方が強いですか。

「曖昧な答えになりますが、今のスーチョルの方が強いと断言できます」

──では奥さんと出会い、結婚して父親になったスーチョルのことを人としてどのように思っていますか。

「本当に大人になりました。もう人としては、スーチョルの方が先輩のようです。自分は子供が生まれたばかりですが、彼は子供をしっかりと育てています。家庭人として自分の先輩ですが、若かった頃も今もMMAへの情熱は一切変わりないです」

──3週間後に井上直樹選手と王座決定戦を戦うスーチョルとは、対策練習などをしているのでしょうか。

「普段と余り変わらないのですが、グラップリングに重きを置いて練習をしています。井上選手は全てにおいて優れた選手ですが、打撃やレスリング、そしてダーティーボクシングではスーチョルが圧倒できるはずです。それでも寝技では、一発で逆転される可能性は残っています。その可能性を無くすために、寝技のパーセンテージを高めた感じですね」

去年の10月、Road FCグローバルTで優勝したスーチョルを支えたユンジュン。その兄弟子にマスクを取って欲しいとリクエストすると、なぜかスーチョルが自らの口を手で覆ってしまう(笑)

──スーチョルのベルト奪取を信じて疑わない口振りですね。

「その通りです。井上選手は素晴らしいウェルラウンダーです。でも総合的に判断して、スーチョルが一枚上だと思います」

──一番のアドバンテージはどこだと思っていますか。

「スーチョルも自分と同じように自信を持っていると思いますが、クリンチをした時のダーティーボクシングがずば抜けて強いです。首相撲でヒザ、ボディアッパーで削ると、もう井上選手は思うように動けなくなるでしょう。そうさせることにスーチョルは秀でています。クリンチ、首相撲での打撃を使えば勝てます」

──世界最高峰で戦うイ・チャンホ、Road to UFCで最高峰を目指すユ・スヨンら韓国人バンタム級ファイターと比較して、スーチョルの実力はいかほどのモノだと思っていますか。

「イ・チャンホ選手も、ユ・スヨン選手も凄く成長しています。目に見えて強くなっている──良い選手だと思っています。ただ、完成度の高さではスーチョルに及ばないです。彼らに対してスーチョルは完成しています。鋼鉄のような硬いファイターになりかけています。そういう部分でもスーチョルの方が少し上だと思っています」

──ズバリ、試合の行方を占ってもらえますか。

「井上選手は凄くしつこい選手です。スーチョルが負ける可能性としては先ほども言いましたが、ラッキーパンチか一発逆転のサブミッションでしょう。この2つが現実とならなければスーチョルが判定勝ち、もしくは最終回にフィニッシュすることになるでしょう」


■RIZIN48視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後2時00分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

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45 AB Gladiator Gladiator024 Gladiator028 Grachan K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN YouTube   ゆうと キック キム・ウィジョン キム・スーチョル ダギースレン・チャグナードルジ チハヤフル・ヅッキーニョス チャンネル テムーレン・アルギルマー パン・ジェヒョク ライカ 上田祐起 南友之輔 吉田開威 宮田和幸 木村柊也 水野翔 江木伸成

【Gladiator028】KOタイム平均61秒の木村柊也、初の国際戦でAngel’s FC王者と。吉田開威✖上田佑起も!!

【写真】チームメイト南友之輔がテムーレン・アルギルマーを破った時の試合解説を聞けば、木村が打撃を知り抜いていることが理解できる (C)MMAPLANET

20日(金)、10月6日(日)に大阪府豊中市の176BOXで行われるGLADIATOR028の追加カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

フェザー級挑戦者決定トーナメント準決勝=ダギースレン・チャグナードルジ×チハヤフル・ヅッキーニョス、パン・ジェヒョク×水野翔が組まれたメインカードに、木村柊也✖キム・ウィジョン、吉田開威✖上田祐起というフェザー級とバンタム級の3回戦が加わった。


木村は日本拳法史上唯一、大学在学中にその頂点である日本拳法総合選手権を2度制した不世出の拳法家だ。しかも、コロナで2年大会が開かれなかったため、通常通り開催されていれば4連覇の可能性もあった。

その木村は昨年12月のGLADIATOR024におけるデビュー戦で66秒KO勝ちを収めると、3月のGrachanでは42秒、そして5月のグラジで76秒と、まだ2分以上戦ったことがないゴールデンルーキーだ。1試合平均61秒という信じられないKOタイムを記録している裏にはグラジとグラチャンというプロモーションにおいては、木村との対戦を受ける同じような経験のファイターが表れなかったことも考えられる。

それもそうだ、不世出の日本拳法家──彼の選択が違っていれば、大舞台でもっと脚光を浴び、いきなり戦績の違うファイターと相対していたこともあったはず。そこを師・宮田和幸氏は「打撃はできても、組みはまだまだ」という慎重な姿勢で教え子の成長を待った。

そして迎える今回の一番、対戦相手のキム・ウィジョンは韓国のAngel’s FC暫定ライト級と中国のICKF(International Kung Fu Federation)フェザー級の2本ベルトを所有しているファイターだ。

柔道準国家代表チームのメンバーだったキム・ウィジョンの戦績は5勝3敗、アマでは3勝2敗と決して綺麗ではない。以前の韓国MMA界風という表現になるが、デビュー直後から経験値の違うファイターとの戦いに挑んでおり、一時代前のキャリアの積み方をしてきた選手ともいえる。

昨年3月にグラジに来日した際にはバンタム級で戦い、ゆうとに判定負けを喫しているが、その3カ月後にはベトナムでフィリピン人ファイターを下し、Angel’s FCで暫定ライト級王座を獲得している。とはいえ、対戦相手のレベルが分からないタイトル奪取よりも、この1年半に渡り所属するJB MMAジムだけでなく、あのイ・ユンジュン率いるRoad GYMアックジョン内のチームAOMでプロ練習に参加している点に注目したい。

現役を全うできていればK-MMA最高のウェルラウンダーとして、その歴史に名を刻んでいたであろうイ・ユンジュンのみならず、出稽古を行うキム・スーチョル、柔術黒帯で元MMAファイター=チョ・ヒョンスン さらには柔術韓国国家代表チームのコーチを務めるアン・ヒョンジンらとの実戦スパーリングで鍛え抜かれてきた。

この間の組み技の完成度のアップは、少なく見積もっても木村が実戦で経験したことがないレベルであることは間違いない。とはいえ、MMAは打撃から始まる戦いだ。当たる時と当たらない時が瞬時に理解でき、体の使い方と力の入れ方を修正できるという天才打撃家が組ませない打撃で初の国際戦をクリアできるのか。あるいは組まれて、初めて苦い水を飲むことになるのか。徳島出身、来年3月のRIZIN高松大会出場が、今から期待されている木村のパフォーマンスは要注目だ。

また木村と同様にストライカーでも、こちらは剛柔流空手を学び、硬式空手の世界で今も活躍する吉田が国内で初めて、3回戦に挑む試合も興味深い。というのも吉田は6月に中国のWKG&M-1に出場しており、見事なハイキックを決めて10秒KO勝ちを収めた試合は3回戦として実施されていた。

この勝利で、MMAでも倒す感覚を身に着けたことが期待される吉田の相手=上田祐起は5月のグラジで柔術黒帯の江木伸成を破り、7月大会ではRNCでMMAでは約2年振りの勝利を手にしている。

2度に渡るBloom FC出場──九州遠征で連敗を喫した状況から、地元・関西で上昇気流のきっかけを掴んだ上田の組みに対し、春日井たけしの下の行われる中京最大のプロ練習の成果を吉田が出すことができるのか。勝敗、勝ち方次第で今後のタイトル戦線に強く影響を与える一戦となるだろう。

同大会に出場する4選手がプレスリリースに寄せたコメントは以下の通りだ。

木村柊也
「今回、初の国際戦ということでいつも以上に気合が入っています。ただ、自分がやることはいつもと変わらないので豪快なKOで会場を爆発させます!」

キム・ウィジョン
「GLADIATORという日本を代表する団体で再び試合する事が出来で光栄です。昨年の試合では初めてのバンタム級戦であまり動く事が出来なかったですが、今回は適正階級のフェザー級なので、良い試合が出来ると期待しております。木村選手は全勝でKOが出来るタイプなので、私と相性がいい試合が出来ると思います。自分にとっても久々の復帰戦なので、激しい楽しい試合しますので、是非楽しんで下さい」

吉田開威
「僕は毎試合勝利にこだわっています。勝利し続けることが、自分の最高の評価に繋がっていると感じています。今回の戦いにはかなり自信があります。私たち二人の戦いを楽しみにしてくださいそして吉田開威に注目してください」

上田祐起
「暗く長いトンネルに入ったように負けが込んでいたのですが、やっと光が見え自分の戦い方を思い出すことができました。このまま連勝街道に乗ってどんどんステップアップしたいと思います。ゆくゆくはGLADIATORを代表する選手として強い外国人と戦いたいと思っているので、この試合も完全決着で終わらせて競技レベルの違いを見せようと思います。その為にも最後まで油断せず僕の目指すMMAを応援してくれる人、対戦相手、この先対戦する事になる選手、全ての人に見せられるように試合まで残り数週間作り上げていきます」

■視聴方法(予定)
10月6日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

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45 AB Bloom FC03 K-MMA MMA News ブログ 水永将太 結城大樹 荒木ユウト

【Bloom FC03】これぞ地元大会の利。結城大樹、荒木ユウト、水永将太が仕切り直しの日韓戦出場

【写真】ライト級 で再出発となる結城(C)MMAPLANET

10日(火)にBloom FCより、10月27日(日)に福岡市中央区のアクロス福岡でBloom FC03の開催と対戦カード第一弾が発表されている。
Text by Manabu Takashima

福岡発世界へ──首都圏を経由せずに世界で戦う。そのような理想を持ち、昨年11月に旗揚げされたBloom FCの第3回大会が決まった。

第1回大会でProgressルールながら野瀬翔平、第2回大会の野尻定由と連続で選手を出場させてきたマスタージャパン福岡から、今回は結城大樹が出場し韓国のソ・ジェファンと対戦することが決まった。


また故鬼木貴典氏と共にBloom FCの発起人である奥宮ハント率いるMMAレンジャージム所属の水永将太、旗揚げ戦のKO勝ちからRIZIN LANDMARKにも出場した荒木ユウトの両者もそれぞれ、ハ・テグン及びチョン・ウジェというK-MMAファイターと日韓戦を戦うことに。

ライト級で仕切り直しの結城、兄と慕う山本アーセンに先んじて腰痛の克服した荒木もLANDMARKのKO負けからの再起戦。そして初勝利を目指す水永。地元特化型イベントだからこそ、可能になる再スタートの舞台を生かすことはできるか。

またロータス福岡古賀道場、095BJJ長崎柔術&和術慧舟會総本部、LIVREら福岡、九州のジム所属選手にとって財産となる定期開催の足掛かりができつつあるBloom FC。この他、泰斗や永留惇平らの出場と、さらなる国際戦のマッチメイクも進行中という話も伝わってきており、引き続き追加カードの発表を待ちたい。

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Black Combat11 Interview K-MMA other MMA Special SUPER RIZIN03 ブログ 山本聖悟 芦澤竜誠

【Special】Fight&Life#104より。芦澤竜誠×山本聖悟「竜誠に言われたことは間違ってない」(山本)

【写真】練習はもちろん、お互いにセコンドについて試合をサポートする芦澤と山本。対談でも2人の息はぴったり合っていた(C)MASASHI KIKAWA

現在発売中のFight & Life#104のワイド特集「格闘技日本代表」内で芦澤竜誠と山本聖悟による対談が行われた。
Text by Takumi Nakamura

7月13日に行われたBlack Combat 11でパク・ソンジュンをKOした山本、そして7月28日の超RIZIN03で皇治に判定勝利してMMA初勝利を挙げた芦澤。2人は芦澤がK-1参戦当初から交流があり、芦澤のMMA転向に合わせて共にMMAに取り組むようになった。

今回の対談ではそれぞれの試合を振り返りつつ、独自の打撃論について語っている。MMAPLANETでは「Black Combat 11」での山本×ソンジュンについて語っている部分の一部を掲載したい。


──それでいくと、山本選手は韓国のBlack Combat(以下、BC)に参戦していて、7月のパク・ソンジュン戦でもKO勝利して、現在3連勝中です。ちょうど芦澤選手と練習するようになった時期と重なりますよね。

山本 最後に負けた試合(2023年1月のキム・ジョンフン戦)から竜誠にセコンドについてもらっていて、今年は3戦3勝です。

芦澤 俺がセコンドについて、試合前に「絶対にこれやったら勝てるよ」って話をして、それが実際にハマったことがいっぱいあるんですよ。俺がセコンドにつく以上、勝たせなきゃいけないんで。

山本 BCはプロモーションも兼ねて試合の一週間前くらいから現地に入るんですけど、竜誠もそのタイミングから来てくれて、向こうのジムで一緒に練習して、その一週間で分かることも多いんです

芦澤 それで結果が出て、ってことがお互い積み重なっているから、お互いを信じて、自信にも繋がる。基本的に俺と聖悟は一緒じゃないですか、ストライカーとして。だから聖悟の打撃が段々と試合でもハマって、俺たちがやっていることは間違いないよねっていう。

──山本選手としても芦澤選手のアドバイスを受けて打撃の向上や変化は感じていますか?

山本 感じますね。例えば前回の試合は相手がサウスポーで、試合の一カ月前くらいからクレイジービーの選手にスパーリングパートナーをお願いして、サウスポー対策をやっていたんです。でもその時のスパーリングで怪我しちゃって。その時の動画を見ていたら、僕の位置取りとか動きがよくなかったんです。

芦澤 そうそう。だから俺がスパーリングの映像を見て「それじゃダメだよ。こうやって動かないと」ってアドバイスして。

山本 竜誠のアドバイスを聞いたら、なんで自分が怪我したのか分かるし、骨折してからはスパーリングはできなかったんですけど、動きそのものを修正することが出来たんです。

芦澤 俺もずっと立ち技やってたから“見える”んですよ、有利なポジション取りとか。それでいうと怪我した時の聖悟は相手にとって有利なポジションでやっちゃってたから、ある意味、自滅してた。だからそこを俺が修正したら、試合でKOしたんですよ。

山本 まさに竜誠に言われたことは間違ってないなと思いました

■「俺はK-1の頃から距離で戦うタイプ。MMA用の距離感が自分の中で分かってきた」(芦澤)「一度ブランクがあって復帰して、今年から連勝が始まった。これから竜誠と一緒に上がっていく」(山本)。ファイトスタイルや技術体系はもちろん、人間性も含めて盟友と言いたくなるほど息の合った2人。両者の対談が掲載されたFight&Life Vol.104は現在発売中です。

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45 AB K-MMA MMA MMAPLANET o ROAD FC Road FC69 UFC   アルトゥル・ソロヴィエフ アレクセイ・インデンコ エルデュカルディ・ドゥイシェフ カミル・マゴメドフ キム・インソォン キャプテン☆ キャプテン☆アフリカ クォン・アソル ナンディンエルデン・キム・インソォン ハン・サングォン パク・シウ パク・シウォン ブログ 原口央

【Road FC69】計量終了 キャプテン☆アフリカ&原口央、共にパス。減量苦パク・シウォンは会見途中退席

【写真】輪郭が普段とまるで違うパク・シウォン。この体躯で、リカバリーはどこまでなされるのか(C)MMAPLANET

30日(金・現地時間)、明日31日(土・同)に韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC69の公開計量が同体育館で行われた。
Text by Manabu Takashima

セレモニアル計量の約3時間前から2時間まで本計量が行われた同大会。Global70キロトーナメント準々決勝でナンディンエルデン・キム・インソォンと対戦する――元UFCファイターのアレックス・ダ・シウバが2.1ポンド・オーバーに。

両者の対戦はキャッチ戦で行われ、勝敗に関わらずダ・シウバはトーナメントから失格。敗れてもキム・インソォンは準決勝進出が決まった。


日本から同トーナメントに出場する修斗世界ライト級王者キャプテン☆アフリカは69.6キロでパスし、K-MMA界の未来、187センチの長身を誇るパク・シウォンとフェイスオフに応じた。パク・シウォンは、本計量終了ギリギリの時間でパスしたものの自力歩行すら困難なほどハードな減量だったという。

そしてセレモニアル計量後の会見の席で「減量に苦労して、疲弊しているので先に退席させてもらいます」とマイクで挨拶をして、早々に会見を離れたパ・シウォンの姿を確認後に、キャプテンは「トーナメントで一番強い選手なので、指名させてもらった」とマイクで話した。計量から2時間、ロシア勢やキルギス勢に対して、それほど戻っているように見えなかったパク・シウィンだが、声はかすれていなかった。明日のメイン開始は午後7時代、果たしてパク・シウォンはどこまでリカバリーしてくるのだろうか。

63キロT準々決勝でまたも発掘されたキルギスの無敗ファイター(キャリア10勝0敗、3TKO勝ち&7つの一本勝ち)=エルデュカルディ・ドゥイシェフと戦う原口央は、62.8キロで無事クリアしている。

会見ではインタビュアーのクォン・アソルに「去年はシェイドゥラエフの計量失敗でラッキーにも決勝進出を果たした」と指摘された原口だが、「自分でもラッキーだったと思う」と返答。何ら動じない、強心臓振りを披露していた。

■視聴方法(予定)
8月31日(日・日本時間)
午後2時00分~KAKAO TV、AFREECA TV

■メインカード計量結果

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・シウォン:69.7キロ
キャプテン☆アフリカ:69.6キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
パク・ヘジン:70.0キロ
アルトゥル・ソロヴィエフ:70.0キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ナンディンエルデン・キム・インソォン:69.9キロ
アレックス・ダ・シウバ:72.1キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
ヤン・ジヨン:62.8キロ
アレクセイ・インデンコ:62.9キロ

<Road FC グローバル70キロT準々決勝/5分3R>
ハン・サングォン:70.0キロ
カミル・マゴメドフ:70.0キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
原口央:62.8キロ
エルデュカルディ・ドゥイシェフ:62.9キロ

<Road FC グローバル63キロT準々決勝/5分3R>
キム・ヒョンウ:62.9キロ
ルーカス・ペレイラ:62.8キロ

<Road FC グローバル63キロT補欠戦/5分2R>
ウィ・ジュンオン:62.5キロ
エルディヤル・アリムセイトフ:63.0キロ
※プレリミ・コメインで実施される

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45 AB Black Combat Brave CF K-MMA MMA MMAPLANET o RIZIN ROAD FC Road FC69 Road to UFC Special UAEW UFC YouTube アルトゥル・ソロヴィエフ イスラム・マカチェフ カミル・マゴメドフ キック キャプテン☆ キャプテン☆アフリカ コナー・マクレガー ジョゼ・アルド ソン・ミンジョン パク・シウ パク・シウォン パク・スンモ 修斗 海外 鈴木千裕 青木真也

【Special】アジアの猛者たち─02─パク・シウォン「Global Tで優勝すればRIZIN王座奪取は朝飯前」

【写真】2002年4月4日、ソウル生まれでコヤン市イルサン育ちのパク・シウォン(C)MMAPLANET

UFC、RIZIN、北米フィーダーショー、日本のプロモーションと世界中のMMAを見渡してアジア勢が台頭しつつある。もちろん、アジアといっても広い。その勢いの中心は東アジアではなく、中央アジアだということも百も承知だ。MMAPLANETでは6月から日本人ファイターと肌を合わせた経験がある──あるいは今後その可能性が高いアジアのファイター達にインタビューを続けてきた。

題して「アジアの猛者たち」──第2弾は韓国からパク・シウォンのインタビューをお届けしたい。
Text by Manabu Takashima

8月31日(土・現地時間)に韓国はウォンジュのウォンジュ総合体育館で開催されるRoad FC69で戦いの火蓋が切って落とされるGlobal Tournament。昨年は負傷欠場したRoad FCライト級最強の男、パク・シウォンが今年は出場を果たす。

22歳、キャリア6勝0敗のパク・シウォンは中央アジア、ロシア、ブラジル人ファイターが参戦する同トーナメントを経験の積む場――ワールドクラスのファイターに成長を遂げるステージとしている。そしてRIZINと協力関係のあるRoad FCのトップファイターは「日本の格闘技文化に惚れた」と言いつつ、「このトーナメントで優勝すれば、RIZINライト級王座を取るのは朝飯前」と断言した。


韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にない

――キャリア6勝0敗、底知れぬポテンシャルを感じさせるパク・シウォン選手です。長期離脱前に「K-MMAの青木真也だ」と韓国の格闘技記者から聞いた時から、インタビューをさせていただきたいと思っていました。

「ありがとうございます(笑)」

――初めて対面させてもらったのですが、物凄く大きいですね。ウェルター級やミドル級に感じるほどです。

「身長が186センチか187センチあるので。そういう風に見えるんだと思います。ただリーチはそれほどでなくて、身長と同じぐらいなんです」

――とはいえ190センチ近くてライト級……。それはアドバンテージになりますね。そんなパク・シウォン選手ですが、いつぐらいからMMAに興味を持つようになったのですか。

「14歳の時にMMAを見始めて、15歳になって試合に出たくなり練習を始めました。UFCのジョゼ・アルド×コナー・マクレガーに夢中になり、Road FCのチュモギンダ(拳が鳴る)というリアリティTVショーを視て、自分もやろうと思ったんです。

イルサンにチームMAXというジムがあり、そこに入門してプロデビューをしたのもチームMAX時代です」

――それまでに格闘技の練習をした経験は?

「柔道を町道場で半年ほどやっていたぐらいです。実はMMAの練習をしたくて親に話すと許してもらえず、柔道なら良いということなので仕方なく習うようになったんです。でも半年ぐらい経ってMMAのジムに通うことを認めてもらえて、柔道は辞めました。だから格闘技歴はほぼMMAだけです」

――中学生がMMAの練習をする。どのような内容だったのでしょうか。

「Road FCのフライ級王者だったソン・ミンジョン選手がやっていたMMAのプロ練習にいきなり参加していました。当時から身長は180センチを超えていて、体重は60キロぐらいしかなかったのですが……。まぁ毎日、しこたま殴られましたね(笑)。もちろん、本気じゃないです。でも自分がMMAの手ほどきを受けたのは、間違いなくソン・ミンジョン選手からです」

――根性ファイトが信条のファイターでした。

「メチャクチャ腹が据わっていました。ただ下の人間には本当に優しくて、今でも尊敬している先生であり人物です。自分の人生のなかでも、最も誠実な人です。チームMAXで練習をしていたのは3年ほどでしたが、あの時に鍛えられたことで、今の自分がいると思っています」

――チームMAXを離れてからは、どのように練習をしてきたのでしょうか。

「チームMAXで練習を始めて2年4カ月後にプロデビューをしました。そこからチーム・スタンガンに移り、2年ほどしてフリーになり、2022年7月のパク・スンモ選手と戦う前からカウボーイMMAに合流しました。

カウボーイMMAからコーチが離れ、ダイヤMMAを立ち上げて今に至る感じです」

――デビューから2年目にコロナ・パンデミックが起り、練習も試合も大変な時期を経験したかと思います。もともとRoad FCでキャリアを積もうと考えていたのですか。

「それこそコロナの時にARCというRoad FCが行なっていた大会で戦っていたので、Road FCと契約をした形です。あの時は実はチームメイトが欠場し、代役出場だったんです。まだ19歳でしたが、長期契約を結ぶことでMMAを戦って収入を得ることができるからRoad FCで戦うことを決めました」

――今もデビューした時にサインした契約下で戦っているのですか。

「いえ、今年になって契約を更新しました。結果、2022年12月に巻いたベルトを返上して、今回のトーナメントで再びベルトを目指すことになったんです」

――タイトルは返上したのですか!!

「Road FCはチャンピオン制からグランプリ制に移行しました。結果としてRoad FCライト級最後のチャンピオンをいう肩書を持てるようになりました」

――コロナ後、Road FCから離れRoad to UFCで戦うチャンピオンやBlack Combatに移る選手も出てきましたが、パク・シウォン選手はRoad FCに継続参戦を決めたということですね。

「色々な選択肢がありました。そのなかでRoad FCが提示してくれた条件は非常に満足がいくものでした。同時にチャンピオンは適正な挑戦者が現れるのを待たないといけないのですが、トーナメントは勝てば確実に3試合が戦えます。

自分はまだまだ経験が浅いファイターです。もっと試合をしないといけないですし、Road FCが海外の強豪をトーナメントに出場させると約束をしてくれたので。それもあってRoad FCで戦うことに満足しています。

昨年のトーナメント優勝のアルトゥル・ソロヴィエフ、UAEWのライト級王者アレックス・ダ・シウバ。それにBRAVE CFでライト級王座挑戦経験のあるカミル・マゴメドフ。修斗のキャプテン☆アフリカ選手も出場します。韓国でこれだけのメンバーが集まる大会は他にないです。こんな選手を呼んで大会を開く力があるのはRoad FCだけだと思います。なので、このトーナメントに出ないという選択はなかったです。

アジアより中央アジア、ロシア、ブラジル人と戦う経験がいずれは自分のキャリアに役立つと思っています。それが可能になるRoad FCで戦うことは今の自分に最適です」

日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)

――単刀直入に伺いますが、Road FCは縛りが強い印象があるなかでRIZINとは協力関係にあります。RIZINで戦いたいという気持ちはありますか。

「4月にRIZINを観戦したのですが、日本の格闘技文化に惚れてしまいました(笑)。とにかくお客さんがファイターを尊敬してくれています。鈴木千裕選手が入場した時と勝った時のお客さんの反応が凄まじかったです。自分もああいう選手になりたいと素直に思いました。

同時に、あれだけ高額のチケット代を支払ってまでファンがMMAの試合を見ることは韓国では考えられないです。その事実を知った時は正直、ショックでした」

――今後はまずグローバルTに集中することになるかと思いますが、最短でいつ頃RIZINで戦いたいという希望を持っていますか。

「Road FCのチャンピオンだったのでRIZINで戦うチャンスは、あるはずです。でも今はトーナメントに集中しないといけない。トーナメントで優勝することしか考えていないです」

――今回のトーナメントで優勝をして、箔をつけてRIZINライト級に殴り込みという青写真を描くこともできますね。

「この厳しいトーナメントで優勝できれば、RIZINのライト級でチャンピオンになるのは朝飯前です。アハハハハハ」

――そのグローバル・ライト級トーナメントに向けて、日本のファンにパク・シウォンとはどういうMMAファイターかアピールしてもらえないでしょうか。

「いつでも相手を仕留めることができる。それが持ち味です。キックでもパンチでも、寝技でもフィニッシュできます。それにトラッシュトークも任せてください。力もあり、口も達者です(笑)。

ワールドクラスになるには全てが万能でないといけないです。まさにイスラム・マカチェフの試合を見てもレスリングも打撃も寝技も全てトップクラスです。自分はまだまだ足りないと感じています。これから、そこは勉強に行きます」

――ところでトラッシュトークも任せてくださいという言葉ありましたが、Road FCでは100秒のキックルールのような試合を組むようになりました。あの試合に関して、パク・シウォン選手はどのように感じていますか。

「格闘技としては『どうかな?』とは思っています。ただ、あの試合をフォローする人も多いですし、コア層以外にRoad FCを知ってもらうための宣伝としては良いかと。自分のやるべきことは、そうファンにMMAの方が面白いと思ってもらえるよう戦うことです」

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