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Interview J-CAGE POUNDOUT01 ブログ 中村京一郎 鍵山雄介

【POUNDOUT01】テラン鍵山雄介と対戦、中村京一郎「やるべきことをやっていれば、相手は関係ない」

【写真】 確かな自信を手にした空気感がある中村京一郎だ(C)TAKUMI NAKAMURA

5日(土)に千葉県美浜区の幕張メッセ国際展示11ホールで開催されるPOUNDOUT旗揚げ戦にて、中村京一郎が鍵山雄介と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2024年の上半期、中村は格闘代理戦争-THE MAX-に出場し、3カ月連続で3試合をこなすという過酷なトーナメントを制した。当初は超RIZIN03への出場を予定していたが、対戦相手の調整がつかず出場が見送りとなっていた。

中村にとって仕切り直しの一戦は、髙谷裕之が地元・千葉で主催するPOUNDOUT旗揚げ戦。40戦以上のキャリアを誇るベテラン鍵山との対戦となる。この夏にはタイに渡って外国人選手たちとも肌を合わせ、試合から離れたからこそできる経験で多くを学んだという中村。POUNDOUTからスタートする新たなプロキャリアについて話を訊いた。


──当初は格闘代理戦争-THE MAX-で優勝し、超RIZIN03に出場予定だったと思います。最終的に出場が流れてしまった経緯を教えてもらえますか。

「もともと超RIZINに出る予定で、最初はXでやりとりがあった萩原(京平)選手と試合があるかもしれないという話だったんです。そのなかで別の対戦相手の候補も挙がってきて。ただ髙谷(裕之)さんや岡見(勇信)さんと話し合って、試合間隔や準備期間も含めて今やるべき相手じゃないということになって、色々と調整を続けてもらっていたのですが、決まらずという感じですね。終わったことを話してもしょうがないし、そこは気持ちを切り替えようと思いました」

──格闘代理戦争は3カ月連続で試合が続いていて、コンディションに問題はなかったですか。

「僕自身は疲れる感じもなくて、減量や体重調整が上手く行っていて、パフォーマンスは良かったと思います。ただ代理戦争が終わって年内は2試合やろうと思っていて、そうなると年間5試合やることになるので、チームとして一度休んでもいいんじゃない?という意見もあって。実際に7月も試合があるかどうかギリギリまで分からなかったし、それだったら7月は回避して自分が上がっていくステップに向けて、スキルやフィジカル面を強化していこうと思いました」

──改めて格闘代理戦争での3試合は中村選手にとってどんな経験になりましたか。

「ギレルメ(・ナカガワ)選手やトミー(矢野)選手はバリバリにプロのトップで活躍している選手じゃないけど、寝技のレベルで言ったら他のプロ選手よりも経験値があるというか、格闘技歴も長くて、ポッと出のプロ選手よりはむしろ強いぐらいのレベルだったと思うんです。

しかも自分的には苦手と言われているグラップリングが強い選手で、そこへの対策もできたし、実際そこで勝てたことは非常に大きかったと思いますね。偶然か必然か分からないですけど、自分の課題に向き合うような相手と試合できたことは本当にデカかったと思います。3カ月連続で試合することもなかなかないですし、自分を調整するという意味でも良かったですね」

──実際に試合で柔術・グラップリングの強豪と戦って、そこに向けた準備も含めて、組み技・寝技の技術は上がりましたか。

「はい。練習していても、そこがすごく上達したというか。試合に対して取り組んでいた期間で自分のスキルが上がって、それが今も継続して引き出しとして残っているのを感じているんですよ。だから、本当にそこは成長した部分だなと思います」

――例えばこの期間に新たに取り入れた練習などあるのですか。

「8月に2~3週間ほどタイのタイガームエタイとバンタオ・ムエタイに練習に行って、色んな国の選手と練習しました。ジムにはロシア人も結構多かったんですけど、練習で肌を合わせることができてよかったですね。いきなり試合でああいう選手たちとやったらビックリすると思うので」

──外国人の免疫をつけておくということですね。

「技術的・体力的なことはもちろん、性格とか気性の部分とか、実際に練習してみて日本人と違うところがたくさんあったんで、そこを経験できて良かったなと思います。あと外国人選手に対して勝手なイメージもあると思うんですよ。例えばロシア人=強いみたいな。でもそれって(カビブ・)ヌルマゴメドフや(カムザット・)チマエフを見て作ったイメージじゃないですか」

──ロシア人に組まれると100パーセント負けてしまう、みたいな。

「はい。でもそれは選手によって違うわけだし、やってみないと分からないですよね。日本人も色んなレベルの選手がいて、全員がトップ選手と同じ動きができるわけじゃない。そういう意味でも外国人選手に対する思い込みを払拭できたことは良かったです」

──さて今回は5カ月ぶりの試合で鍵山選手と対戦が決まりました。どんな印象を持っていますか。

「カテゴリーで分けるとしたら、ウェルラウンダーなのかな。ストライカーかグラップラーでは分けづらいというか。格闘技歴がめちゃくちゃ長いベテランの選手で試合勘というか、ベテランならではの試合に対しての挑み方とか、落ち着きっていう部分は感じるんですけど、ぶっちゃけ突出した何かがあるという印象はないです。

ただGRACHANの岩﨑(ヒロユキ)代表と対談している動画を見て、もうそろそろ引退ということを言っていて、そういう腹の括り方で試合に臨んでくるというのは、一つの武器になる部分ではあると思っています」

――ある意味、鍵山選手は特徴がないことが特徴であり、強味という選手だと思います。

「そうなんですよ。打撃になったら打撃をやるし、組みになったら組みをやる。相手が来た土俵でやるんだけど、それで勝ったり負けたりなので……特徴が捉えづらいです(苦笑)。言い方を変えれば、全部の局面で落ち着く場面は少ないと思うので、打撃でも寝技でもどうしていくのかをこっちが明確にしないとフィニッシュできないと思っています」

──中村選手が言われたように、これが最後の試合になるかもしれないという覚悟で来るということは、これまでの試合にない粘り強さがあるかもしれないですよね。

「そうですね。むしろそうじゃなきゃおかしいし、そういうつもりで作ってきてくれるからこそいい試合になると思っています。もし鍵山選手が『もう引退するんで…』って弱気な感じで来たら、見ている人にもそれが伝わっちゃうだろうし、中村が勝って当たり前だよねと思われるのも嫌なんで。鍵山選手には覚悟を持って作ってきてほしいし、それを潰すのも僕の使命だと思います」

──代理戦争を終えて、ここからまたプロとしてのキャリアがスタートしていくことになると思いますが、どんな目標を持って戦っていきたいと思っていますか。

「最終的な目標はUFCのベルトを巻くことですが、だからと言って他の団体に興味がないというわけではないです。それこそ僕はRIZINも好きだし、友達や練習仲間がRIZINで活躍している姿を見て、国内では本当に一番の団体だと思っています。今の僕はどの団体に出たいとか(舞台を)絞れる立場ではないと思っているので、自分がやれる選手がいたらドンドンやってキャリアを積んでいきたいと思います」

──チャンスを待っていても全員にチャンスが来るわけだけではないですし、自分でキャリアを作っていかないとチャンスは巡ってこないですよね。

「はい、だからそこも縁だと思うんですよね。実力的にはUFCで戦えるレベルだけど、縁がなくてUFCに行くチャンスがない選手ってたくさんいると思うんですよね。だから僕がUFCに行く・行かないというのも、自分の運もあると思うし、そういう天運をしっかりもらわないとなと思っていますね。強くなることは当たり前ですが、強さだけではいけないとも思っています」

──そういった意味では、ここからは自分よりも評価が高い選手たちにチャレンジしたり、自分の評価を上げていきたいと思いますか。

「僕は対戦相手も縁だと思っていて、この選手とやりたいと思っても出来ないこともあるだろうし、逆に意識していなくてもやらなきゃいけない相手もいると思います。自分がやるべきことをやっていれば、相手どうこうは関係なく、自分が目指す姿になっていくのかなと思います」

──自分が目指すものに向けてやるべきことをやっていれば、自然とそのための相手と巡り合うという考えなんですね。

「そうですね。僕は今年で格闘技を始めて4年目ですけど、今はRIZINもすごく盛り上がっているし、Road to UFCやDWCSみたいにUFCを目指すための舞台もあるじゃないですか。でもそれより前の世代の選手たちには、そういう場がなかったわけで、ちょうど僕は自分が目指す舞台への道筋が確立されてきた時代に巡り合えていると思っています。で、僕はそれも運だと思っているし、そこには自分の使命もあるのかなと思います」

──なるほど。例えば中村選手がもう5年早く格闘技を始めていたら、今とはだいぶ状況が違うでしょうね。

「本当にそうですよ。もし今がキャリア10年目、年齢が35歳とかだったら、今とは全く違うことを考えていると思います。だから僕は今この歳やキャリアで今の状況・環境で格闘技が出来ていることを幸せだと思っています」

■視聴方法(予定)
10月5日(土)
午後4時30分~髙谷裕之YouTubeチャンネル

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DEEP122 Interview J-CAGE News ブログ モンド・グティエレス 後藤丈治 酒井リョウ 長谷川賢

【DEEP122】長谷川賢が、酒井リョウと対戦決定。「メガトンは最後、ミドル級で強い外国人選手と──」

【写真】長谷川は果たして100キロの体を創ることはできるのか。加えてその肉体の変化は長谷川か酒井、どちらのアドバンテージとなるのか (C)MMAPLANET & MATSUNAO KOKUBO

9月30日(月)、DEEPより11月4日(月・祝)に開催されるDEEP122 IMPACTに8月31日のDEEPサマーフェスティバル=真夏雨の祭典のメインで5年5カ月振りにMMA復帰を果たした長谷川賢が出場し、酒井リョウと対戦するメガトン級戦。JTTで朝倉海のスパーリングパートナーを務めるマンド・グティエレスと後藤丈治のバンタム級戦など追加カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

神龍誠×KENTA、ケイト・ロータス✖月井準南などが明らかとなっていた同大会。DEEPの11月大会はRIZIN大晦日出場へのアピール最終タイミングといえ、MMAPLANETの取材で長谷川も意外にも今回の酒井リョウ戦を戦う真意は大晦日に通じる試合として捉えていた。


雨中のお台場でSAINTを3-0で下した長谷川は、滑りまくるマットがあったためケージレスリングで倒して攻めることしかできなかった一戦を、仮・復帰戦=ローションMMAと定義し、今回の試合に挑む意気込みを以下のように話した。

長谷川賢
「前回の試合は雨というコンディションを差し引いても、自分のパフォーマンスには納得がいっていません。僕は日本のMMA界は力のあるファイターが世界に挑める環境を整えないといけないと思って、いくつかのプロモーションに協力をさせていただいています。

10月も6日のGLADIATOR028、27日のBloom FC03をサポートさせてもらっていますが、これらの大会以外に韓国MMAイベントと国内地方大会の視察を行うことが決まっていました。また、詳細はまだ発表できないのですが近い内に都内で自主興行の開催も考えています。

そのなかで今回の試合のオファーがあり、正直なところ『スケジュール的無理だ。サポートと試合、どっちつかずになる』と思って最初は断っていました。ただ、僕がやろうとしていることは簡単でない。その目標を達成するために、これぐらいのことから逃げていてはしょうがないと考え直しました。

加えて本気で世界を目指す人達の応援をするという立場をとっている自分が、メガトン級でMMAを戦うなど本気度を問われることも理解しています。現実問題としてUFCを目指すことはできない年齢になりましが、本気で僕がMMAを戦うならミドル級。そして国内の大舞台で強い外国人を倒す挑戦をしないと嘘だと思われます。

メガトン級は今回が最後です。だからといってヘビー級の体で戦うつもりもないです。2カ月後に88キロ級契約、もしくはミドル級で国際戦を戦うために100キロまで体重を落とします。それができないならセコンドに就かないで下さいと、岡見さんにもお願いしました。

僕が世界を目指そうと声を掛けさせてもらった選手たちに、僕の本気度を見せるファイトになると思っています。ファイトもイベント協力も1カ月間、本気でやり切ります。応援よろしくお願いします」

(C)Zuffa/UFC

またグディエレスのDEEP出場も狙いはRIZINへのステップアップであることは明白だ。

2年前のコンテンダーシリーズで、当時17歳だったラウル・ロサスJrに判定負けを喫し、UFC行きとはならなかったグティエレス。その後、ミシガン州ベースのローカルプロモーション=WXCで再起に成功しTUF31にチーム・マクレガーの一員として出場も、初戦でコディ・ギブソンの軍門に下った。

TUF後は1勝1敗と北米メージャーシーンから声が掛る状況こそ創れなかったが、日本での飛躍を誓ってDEEPからキャリアの再構築を目指す姿勢は買いだ。

対する後藤はPancrase札幌大会や津軽じょんからMMAことGFGという北のMMAシーンからパンクラス本戦を経て、上京後に修斗、TTFC、Road to ONE、RIZIN、ONE FFとキャリアを積み傘得てきた。そんな強さを追い求め続けてきた後藤にとって、今回がDEEP初出場は北米フィーダーショー・ベテランと、今後に往くべき道が確定するといっても過言でない試金石となる一戦となろう。

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45 ARAMI DWCS Interview J-CAGE pancrase347 ブログ 久米鷹介 雑賀ヤン坊達也

【Pancrase347】久米鷹介と再戦&防衛戦、ライト級KOP雑賀ヤン坊達也「戦士に最強の僕で挑む」

【写真】インタビューは9月18日——なぜかヤン坊の誕生日の夜に。昼は奥様と水族館でイルカのショーを観てから練習に向かったそうです(C)SHOJIRO KAMEIKE

29日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で、ライト級QOPの雑賀ヤン坊達也が久米鷹介の挑戦を受ける。
Text by Shojiro Kameike

両者の初対決は2021年12月の同級王座統一戦で、正規王者の久米が暫定王者ヤン坊を下している。あの激闘から約3年――お互いに立場を変え、今回はヤン坊が王者として久米を挑戦者に迎えることに。そのヤン坊は今年5月、Road to UFCのワンマッチでキ・ウォンビンに敗れて以来の復帰戦だ。久米との初戦、さらにキ・ウォンビン戦も得意の右ストレートで見せ場をつくるが、逆転負けを喫したヤン坊が語る覚悟とは。


――5月にRTUでキ・ウォンビンに敗れて以来の復帰戦が、パンクラスKOPの防衛戦となりました。まずキ・ウォンビン戦に関しては、「なぜ……」という印象が強かったです。

「僕も――ケージで倒れて試合がストップされて。そこにウチのボス(長岡弘樹DOBUITA代表)が『大丈夫!?』と来るじゃないですか。その時、最初に僕が言った言葉は『やっちゃった……』でした(苦笑)」

――なぜ何をやっちゃったのでしょうか。

「ナメんなよって気持ちが出すぎて、打ち合いすぎてしまいました。自分は効かされて足も動かないし、疲れもあって、よく分からない状態になっていましたね。そこから上手く戻すこともできず、とにかく守勢にならないよう打ち合いに行く。気持ちだけ前に出てしまって」

――効かされた際に真っ直ぐ下がるよりも、打ち合うほうが凌げるケースはあると思います。ただ、まず「なぜ!?」と感じたのは、最初はヤン坊選手が効かせながら、そのあとに効かされてしまった点です。

「冷静に試合を運べば良かったものを、『倒さなきゃいけない』『良い印象を残さないといけない』という気持ちが強かったです」

――その気持ちは試合がトーナメントではなくワンマッチであることも影響していましたか。3回勝てばUFCと契約できるトーナメントではなく、いわばDWCSと同じ形で。

「たぶんトーナメントだったら、あそこで打ち合いに行っていないです。やっぱり『ワンマッチだからアピールしなきゃ!』という気持ちがたぎっていて。そんな状態で自分がダウンを奪ったから、余計に行っちゃってしまいましたね。悪い自分が出てしまいました。

あとは海外勢とのフィジカルの近いも感じましたね。キ・ウォンビン選手と組んだ時、『これは同じ階級の力じゃない』と思いました」

――今後またUFCを目指す場合、階級変更は考えますか。

「海外で戦うならフェザー級なのかな、と考えることはあります。でも仕事をしながら20キロも落とすとなると、フェザー級は厳しいというのが正直なところですね。最近はフィジカルトレーニングにも力を入れていて、通常体重も増えてきていますし」

――20キロ!? それは厳しい……。ではRTUで敗れたあと、今後についてはどのような展開を考えたのでしょうか。

「とにかくダメージが抜けたら、すぐに始動する。RTU準決勝の時に、もう1回ワンマッチで組んでもらうことはできないか――という話もしました。でも前回負けているから、どこかで勝っておかないと難しいのも当然で。そんななかでパンクラスの防衛戦の話があり、相手が久米さんだと聞いて『やります!』と返事をしました」

――その久米選手との初戦は、歴史に残る大激闘でした。2021年のベストバウトの一つだったと思います。ただ、あの試合も逆転負けを喫してしまいました。

「僕がダメな時って、仕留めに行きすぎる時なんですよ。グラップラーは、そこで粘るじゃないですか。でも自分は極めに行っているからロスが凄い。そこで感情のコントロールができるかどうかが、大きな課題だと思っています。さらにRTUで、その課題が明白になりましたよね。今回も、僕が効かせても行きすぎないようにしないといけないとは思っています」

――粕谷優介戦は、行きすぎるようなシーンはなかったですよね。

「2Rの最後に右を効かせたと思いますけど、あの時は粕谷さんの首に腕が回りそうだったのでギロチンに切り替えたんですよ。でも取れなさそうだったので、『ここは力を使いすぎないようにしよう』と、また一回切り替えました。

あの試合は冷静でしたね。1Rと2Rで、粕谷さんの組みが強いことは分かった。でも3Rはガス欠に近づいていると感じたので、トップキープしました」

――続くアキラ戦も、冷静に戦うことができていました。ヤン坊選手の右に対して、頭を下げるアキラ選手に右ハイを当ててKO勝ちでベルトを獲得。どの試合が本当のヤン坊選手なのか……。

「アハハハ、どれでしょうね。その時の状況次第で展開も変わりますし、要は勝てば正解ですから」

――確かに。久米選手との再戦も、前回の経験があるからこそ自信は深まるのではないですか。

「そうですね。あの時に足りなかったものは、これまで養ってきています試合の中で効かせる場面は出てくるはずなので、そこで感情のコントロールができるかどうか。

今回は……つまらない試合をしても勝つ。そう言い聞かせています。その気持ちを制御できるかどうか分からないですけどね。生まれ持った性格でもあるので(苦笑)」

――ファイターとしては難しいですよね。その性格がヤン坊選手の魅力でもあるし、だからこそ今までのKO勝ちがあるわけで。どちらを取るのか。

「もちろん自分はKOしてナンボだし、ギリギリまで悩むとは思いますよ。ここで負けたら、自分もお先真っ暗だとも考えますしね」

――久米選手も初戦からここまで、ファイトスタイルが少しずつ変わってきました。

「テイクダウンに来るスピードは遅くなっている気はします。初戦では組まれた時、吹っ飛ばされるような勢いでしたからね。アキラさんや粕谷さんとの試合を視ると、最近は瞬発力が落ちているとは思います。でも、やっぱり久米さんは強いんですよ」

――はい。

「それでも勝つことができるのが久米さんの凄さで。久米さんって戦士だと思います。戦うことを追求し続けて、今でも戦うことに全てを懸けているから。僕との初戦でも、意識が飛ばずに仕留めにきていますからね。

その久米さんという戦士に、最強の僕で挑むために仕上げてきています。今はパンクラスのライト級といえば久米さんだと思うので、その壁を乗り越えて『ライト級はヤン坊だ』と認知してもらえるよう、しっかり勝ちたいですね」

■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT

■Pancrase347 対戦カード

<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] 久米鷹介(日本)

<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト(日本)
[挑戦者] 藤野恵実(日本)

<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太(日本)
[挑戦者] 佐藤生虎(日本)

<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希(日本)
天弥(日本)

<女子アトム級/5分3R>
SARAMI(日本)
ホン・イェリン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
ホン・ソンチャン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
端貴代(日本)
渡邉史佳(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
エジナ・トラキナス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
栁川唯人(日本)

<ストロー級/5分3R>
野田遼介(日本)
船田侃志(日本)

<バンタム級/5分3R>
安藤武尊(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大(日本)
山﨑蒼空(日本)

<フライ級/5分3R>
時田隆成(日本)
齋藤楼貴(日本)
 
<バンタム級/5分3R>
友寄龍太(日本)
渡邉泰斗(日本)

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45 AB ABEMA ARAMI Interview J-CAGE Pacrase347 ソルト ブログ 藤野恵実

【Pancrase347】修斗王者=藤野の挑戦を受けるクイーン=ソルト「まぁ…何か嫌だな。防衛して次は修斗で」

【写真】この服は32歳の時に購入したそうだ…… (C)MMAPLANET

29日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で、ストロー級QOPのソルトが修斗世界女子ストロー級王者・藤野恵実の挑戦を受ける。
Text by Shojiro Kameike

2023年4月にKARENを下して獲得した、ストロー級QOPの初防衛戦を迎えるソルト。その後はRIZINと修斗で試合を行い、1年半振りにパンクラスのケージに入る。そんな初防衛戦の相手は、元パンクラス王者で昨年には修斗王者になった藤野だ。昨年から急展開を見せる国内女子MMAを象徴するような戦いに向け、ソルトが大きな変化について語る。


――パンクラスのベルトを巻いたあと、修斗で2試合を戦っています。まずは修斗で試合をした感想を教えてください。

「2022年に修斗でプロデビューして、戦績は1勝2敗でした。正直、良い戦績ではなかったです。でも『ベルトを巻いて修斗に帰ってきた』というふうにプロモーションしてもらえて。だから『ちゃんとした試合をしなきゃいけない』ってプレッシャーを感じながら、常に焦っている状態でした」

――おぉ、「だから嬉しかった」という話かと思えば、焦っていたのですね。

「その時だけじゃなく、今も常に焦って、常に追い込まれながら練習しています。自分では『こんなに弱いチャンピオンはいない』と思っていて。せっかく巻いたベルトを絶対に手放したくないです」

――とはいえ、KAREN選手との2連戦を通じて徐々に、自身の体格を生かしたMMAが確立されてきたように思います。

「そう言っていただけると嬉しいですけど、そのあとRIZINで大島沙緒里選手に、何もできずに負けたじゃないですか。『もう二度と何もできずに負けるような試合をしたくない』という気持ちが強くて、修斗の2試合はガンガン前に出てしまいました。

もっと自分の身長やリーチを生かして戦わないといけないことは分かっています。でもガンガン前に出て、気づいたら近い距離で戦っていました。でも次の防衛戦では、もっと自分を生かした試合ができると思っています」

――ソルト選手と対戦する場合、身長差やリーチ差を逆手に取って低い体勢から潜りこんでくる選手は多いでしょう。

「ボクシングよりはキックのほうが得意なので、蹴りで距離を取っていきたいとは常に思っています。でも周囲からも『これから先は打撃に付き合ってくれる相手はいないよ』と言われていて。だから壁際の練習を多めにやっています。今は飯田建夫(現たてお)さんが東京から北海道に戻ってきて、ずっと壁レスの練習をやってくれているんですよ」

――前蹴りで自分の距離をつくるというスタイルは、修斗のホ・ジュギョン戦で見せることができていたと思います。前蹴りがあるから、ストレートを効かせることができる。さらに至近距離でヒザを突き刺すことができる。しかし続くハイライ・ウーシャアモー戦は……。

「私自身は相手の分析とか全然できなくて、チームでハイライ選手の過去の試合映像をチェックしてくれた時に『結構強い相手を呼んできたな』と言われていました。

ハイライ選手は壁際よりもケージ中央でテイクダウンして、そのあとは漬けてくる。だから私としては倒されたあとの練習をしていました。あんなにずっとバックをキープされ続ける展開は想像できていなかったです。そこまで自分も相手のことをイメージできていなかったし、技術も足りていなくて。だから、あの試合以降は自分でもすごくMMAの映像を視るようになりました」

――なるほど。

「それまでも試合映像は視ていましたけど、どちらかというと技ばかりに注目していて。でもハイライ戦以降は一歩離れて――試合全体というか、流れや組み立て方を考えながら視るようになりました」

――その中で一番影響を受けたのは、どの試合ですか。

「ずっと好きなのはスタンプ・フェアテックス選手なんですよ。やっぱり立ち技をメインとしたMMAを考えると、スタンプ選手みたいな試合をしたくて。もう一つはハイライ戦の前日に、ABEMA TVの『格闘代理戦争』で中村京一郎選手の試合を視たんですよ。相手がブラジルの柔術家の方で……」

――ギレルメ・ナカガワ選手か、トミー矢野選手ですね。

「はい。あの時の中村選手は、ストライカーがグラップラーに勝つ試合として、ひとつの理想だと思いました。だから今までずっと何度も、あの試合を繰り返し視ています。ああいう試合をしたいんです! もちろん難しいんですけど(苦笑)」

――そのためには壁レスはもちろん、ケージ中央のレスリングとスクランブルは重要になってきますね。

「あと中村選手はグラウンドで柔術の動きもあって――確かYAWARAという柔術アカデミーで練習しているんですよね」

――中村選手について完璧にチェックしていますね(笑)。では次の試合、藤野選手の相撲MMAへの対応は、どのように考えていますか。

「ハイライ戦で反省したのは、まず壁際に持ち込ませないことですね。藤野選手がパンチをガンガン振りながら前に出て来たら、それをいなしたいです。ただ、あれだけ真っ直ぐ最短距離で詰めてくるような相手と対戦したことがないので、そこは試合になってみないと分からない部分です。前蹴りでいなすには、まずある程度の距離は必要になってくるので」

――結果、組みの攻防に持ち込まれてしまうことも考えられます。

「いなすのが難しかった場合は、壁際の攻防で自分が押し込んでいきたいです。それを出すことができたら、今までの試合とは違うものを見せられると思います。藤野選手って不器用だと言われるじゃないですか。でも試合を視れば視るほど、全然そんなことはなくて……」

――藤野選手の場合はキャラづけもあるとは思いますが、相手を追う足捌きはケージを器用に使う戦いですよね。

「そうなんです。だから今もずっと壁レスの練習は、しっかりやってきています」

――その藤野選手は修斗でベルトを巻き、パンクラスに戻ってきました。パンクラスのベルトを獲得して修斗で戦ったソルト選手とは、逆のパターンです。

「藤野選手が修斗で試合をすることが発表された時はビックリしました。『あぁ、藤野選手とは縁がないんだろうな。このまま試合をすることはないのかなぁ』と思って」

――しかし、まさか修斗のベルトを巻いて戻ってくるという。

「アハハハ。私は自分で追い込まれないと強くなれない人間なんですよ。パンクラスでベルトを獲得して、それがプレッシャーにもなりました。だけど周りが『こんなに弱いチャンピオンはいない』と追い込んでくれたからこそ、成長できていると思っていて。それで初防衛戦が修斗のチャンピオンというのは――今も気持ちが追い込まれ続けています(笑)」

――追い込まれた時のソルト選手に期待ですね。今回はダブルタイトルマッチではないので藤野選手が勝てば2冠王ですが、ソルト選手が勝っても防衛だけで。

「まぁ……何か嫌だな、とは思いますよ(笑)。自分の中でも今回は、パンクラス王者として修斗のチャンピオンと戦うという意識はあります。今回は私が防衛して、次は修斗で藤野選手と戦わせてほしいです」

■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT

■Pancrase347 対戦カード

<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] 久米鷹介(日本)

<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト(日本)
[挑戦者] 藤野恵実(日本)

<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太(日本)
[挑戦者] 佐藤生虎(日本)

<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希(日本)
天弥(日本)

<女子アトム級/5分3R>
SARAMI(日本)
ホン・イェリン(韓国)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<ライト級/5分3R>
粕谷優介(日本)
ホン・ソンチャン(韓国)

<女子フライ級/5分3R>
端貴代(日本)
渡邉史佳(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
エジナ・トラキナス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
糸川義人(日本)
栁川唯人(日本)

<ストロー級/5分3R>
野田遼介(日本)
船田侃志(日本)

<バンタム級/5分3R>
安藤武尊(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大(日本)
山﨑蒼空(日本)

<フライ級/5分3R>
時田隆成(日本)
齋藤楼貴(日本)
 
<バンタム級/5分3R>
友寄龍太(日本)
渡邉泰斗(日本)

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Navajo Stirling: “I’m now a UFC fighter, I wasn’t crazy!” | UFC on Sky

New Zealand’s and UFC’s newest Light Heavyweight Navajo Stirling steps in for Dan Hooker as co-host this week to hare his story of becoming an official UFC fighter. Navajo also gives the details for his UFC debut fight at UFC Fight Night on December 15th (NZT) in Tampa Florida against Tuco Tokkos.

NZ MMA fighter and Stirling’s flatmate, Caeden Skipper joins the desk to talk about headlining local fight show ‘Arsenal X’ on September 21st.

Rav, Navajo and Caeden also discuss Aaron Tau’s appearance on Dana White Contender Series.

00:06 – Noche UFC highlight reel
00:00 – “I’m a UFC fighter!” with Navajo Stirling
05:12 – Dana White Contender Series highlight reel
06:33 – Tales from backstage at DWCS
12:37 – Caeden Skipper Interview
20:41 – Aaron Tau DWCS Highlights
23:19 – Aaron Tau DWCS reactions with Stirling & Skipper
25:43 – Te Wiki o te Reo Māori

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DEEP121 Interview J-CAGE ブログ 瀧澤謙太 福田龍彌

【DEEP121】二階級制覇。福田龍彌が初回KO勝ち=最上級のエールを平良達郎に「僕ら、強いし。日本人は」

【写真】プロとして、ファイターとして──福田龍彌を認めないのは、目が節穴と言わせてもらいます (C)MMAPLANET

16日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP121 Impactのメインで、DEEPフライ級チャンピオン福田龍彌が、瀧澤謙太とのバンタム級王座決定戦を戦い2RにKO勝ちを収め、二階級制覇を成し遂げた。野村駿太が江藤公洋を破りDEEPライト級チャンピオンの座についた。
Text by Manabu Takashima

5月に同王座決定戦で元谷友貴と対戦予定だった福田は、タイ修行中に肩を負傷し欠場を余儀なくされた。4カ月を経てケージに戻ってきた福田は、瀧澤とのセッションで宣言通りヒリヒリさをファンに提供し、最後はヒザ蹴りに右を合わせてKO勝ちし、ミッションコンプリートとした。

この戦いを遂行するために、日々を送る福田のイベント終了後の共同インタビューの場で、MMAPLANETの質問への返答を切り取ってお届けしたい。

人として、全体を俯瞰し抜いた──ある意味、達観したようなセイン信と熱い熱量を併せ持つ福田は、タイトル戦前に沖縄合宿で時間を供給をした平良達郎にエールを送った。


──二階級制覇、おめでとうございます。

「ありがとうございます」

──瀧澤選手の前進、詰め方。福田選手が望むヒリヒリ、お客さんに提供したいヒリヒリという部分に関して、応援してくれる人達がヒヤヒヤすることがヒリヒリに通じているのでしょうか。

「まぁ、そうですね。僕もミスったら貰わんと。そういう距離でやるもんやから。それを恐れたところで駆け引きをしたくないんですよ。『えぇ、お前。そこでブレーキを踏むんや』、『えぇぇぇぇ?』みたいなんが嫌いなんで。『常に行けよ』……お客さんに『行けよ』なんて思われたないじゃないですか。

気が付けば『もう1Rが終わったんや』って、見入ってもらえるモノを提供したいから」

──詰められても下がるのでなく、間合いを測っていた?

「そうそう、前に出させて観察するんですよ。向うがどういう動きをすんのかをね」

──ミドルを蹴ってきたり、初回にもヒザを蹴ろうという気配はありました。

「インプット、インプット。だから次に出して来たら、合わしてやろうって思いましたね。出してくれたらね。だから見切るまでがヒリヒリすんのかも。見切っちゃったら、俺のパンチが相手に当たっちゃうから。1R中盤に一発バンと当たって、多分効いていたと思います。

メッチャ楽しみにしていたんです、今日を。やっぱり、前の試合を飛ばしちゃったから。俺ももうヒリ禁が長くて(笑)。ポーンと効かせて『終わらせられる』って思ったんですけど、ブレーキをかけてしまいましたね。『もう終わるんは嫌や』って。それでチョット見ちゃいました。ハハハハハ」

──そうだったのですが。ところで、肩の腱板損傷で4月の試合を欠場しました。実は自分もやったことがあって、もの凄く痛くなかったですか。

「メッチャ痛かった。痛かったし、『これは元谷戦はヤバい』って思ったんですよ。いや、やりたいけど。でも痛いのを我慢して無様なモノを見せるために戦うわけではない。ケガをすることはもちろん悪いです。でも、提供したいのはアレなんで。今日見てもらった、アレ。だから万全でやらなアカンっていう……コンディションを踏まえてというか。

出てきた以上は、オモロイもんを見せたい。それができへんがために、前は辞退させてもらいました」

──負傷の後、自分の場合は肩の動きは明らかに変わりましたが、実際に戦って影響は残っていないですか。

「慣れたっス。やっぱり浮いていて、緩い感じはします。でも……なんか、これにはこれなりの殴り方があるって」

──あぁ、なるほどです。先ほどケージの中で『後楽園ホールで元谷選手と。そうでなければ他の場所でも』という趣旨のマイクがありました。勝手ながら、もっとお客さんの多い場所で中央アジア勢にリベンジなど期待してしまいます(笑)。

「アハハハハハ。それはねぇ、決めることができるのは、俺じゃないやないですか。僕がどこで戦いたいって言って戦えるなら良いですけど、戦われへんから。僕の意向だけでは……だから誰と戦いたいって言っても、願望だけになるので。まぁエェんですけどね、それも」

──29日のRIZIN48 、シェイドゥラエフの相手がフアン・アルチュレタで日本人ではないですよ。

「ねぇ。そういうところに俺? アハハハハハ。そういう枠?
 そういう枠かぁ……エェかもしれん。でも、そことのリベンジはホンマにしたいから。全然、お話を頂くことができれば。どういうお話かっていう、それだけですから。僕は面白いお話が来るのを待っていますし、基本オファーは断らへんので。マジで。色んなことが巡り巡って、こうなっているだけで。

ホンマ淡々と頂いたお話を処理して、遂行しようと。自分からいうもんじゃないです。ただ元谷選手との試合は、俺が飛ばしちゃったからで」

──押忍。では取ってつけたような形ですが(笑)、10月12日にブランドン・ロイヴァル戦を控える平良達郎選手に良い形でつなぐことができました。

「ホンマ、そこ。良いバトンを渡せたかなって。これで達郎も同じようなパンチで勝ってくれたら、嬉しいですよね。ホンマに僕なりにできるエールは、これが最上級なんですよ。それだけ僕にとっても達郎にとっても、沖縄でエェ期間を過ごせたから。これで良いバトンを繋ぐことができて、ホッとしているし……安心しています。

僕ら、強いし。日本人は」

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45 AB DEEP DEEP JEWELS DEEP121 Interview J-CAGE KENTA ブログ 渡部修斗

【DEEP121】KENTAと対戦、引退撤回=渡部修斗の真実「より渡部修斗らしい、一転突破のファイトに」

【写真】型にはまった時の強さは絶対。その型に如何にハメるのかが、渡部修斗のMMA (C)MMAPLANET

本日16日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開かれるDEEP121 Impactで渡部修斗がKENTAと戦う。
Text by Manabu Takashima

作戦8月にNEXUSのケージでPFCバンタム級王座を引退試合で獲得──3月にその時の条件として防衛戦を行うことはあったが、きっぱりとMMAから足を洗うつもりだった。そんな渡部が引退試合から1年1カ月、そしてエキストラのファイトから半年で実戦復帰を果たす。

この早期引退撤回には色々な意見があるあろうが、渡部は自身の想いに素直に従った。フライ級で戦うMMAファイター人生第二幕の幕開けを前に、渡部修斗を~彼の城~FIGHT LYNXに尋ねた。


──昨年8月の引退試合から、3月のPFCでの王座防衛戦を経てDEEPで復帰。周囲の反応を考えると、勇気がいる決断ではなかったでしょうか。

「別に勇気はいらなかったです。まぁメチャクチャ言われるからとは思っていたんですけど、何を言われても関係ないといえば関係ないじゃないですか(笑)。別に後ろめたいことをしているわけじゃないですし」

──それなら、良かったです。そこを気にしてしまうと、生き辛いじゃないですか。お父さん、渡部優一さんもケージに上がっての大団円。とはいえグラップリングの試合は出続けていたし、いずれ復帰もあるという意識はどこかに持っていましたか。

「いや、MMAをやろうとは全く思っていなかったです。本当になくて。出し尽くしたので満足していました。実は引退試合の時は、プライベートでゴタゴタもあって突発性の難聴になってしまったり、試合の向けた練習としてはそれほど身が入っていなかったです。フワフワしてしまっていて。

それでも試合はギリギリでも勝てて、自分の大会にできました。なので本当に満足して引退できたんです」

──そもそも、ですが。なぜ、あの時期に引退を決めたのでしょうか。

「MMAを戦うことに、満足してモチベーションがなくなっていたからです」

──満足というのは? RIZINに出たことで満ち足りたということでしょうか。

「そうですね。田丸(匠)戦に勝った時に、一回終わった形でしたね」

──修斗で天才と呼ばれていた選手に、一本勝ちをした。そこで満足感が?

「やっと自分の実力を証明できたと思ったのですが……やっぱり雑魚扱いというか(笑)。次の朝倉海選手との試合に負けて、『こいつ、弱いのにRIZINに出てきやがって』とか言われたのは悲しかったです。

でも伊藤空也選手と戦うことが決まって、気持ちはあがりました。それが伊藤選手が欠場になり、代役の内藤頌貴選手に勝ったのですが評価されることもなかった。そこで気持ちが途切れたというのはありました」

──勝って評価されずに、負けたらボロクソに言われると。

「だからこそ、夢のある舞台なんだと思います。その分、苦しくて」

──田丸戦で満足し、内藤戦で気持ちが途切れた。RIZIN後はDEEP、そして引退試合からPFCの防衛戦と試合は続けました。

「RIZINからDEEPに出た時に、ここを墓場にしようと思っていました。DEEPで勝ってRIZINに戻るという頭ではなくて、DEEPで終わろうと……それでDEEPのチャンピオンを目指そうと戦っていました。でも2戦目の力也戦の時に、試合直前に足が震えてだして。入場前に足がガタガタ震えるなんて初めてのことだったので、自分でもわけが分からなくて。でも、その時に『もう辞めよう』と思いました。

ケージに上がっても全然集中していなくて。いつもならテイクダウンに行くのに組みにもいかない。セコンドからも『どうして、いつも行く距離で行かなかったの?』って言われるぐらいで。

何だろう……心が落ち着いているというよりも、静かだった。で、一発貰って。『あぁ、こんなんで終わったんだ』と何かが抜け落ちてしまっていましたね。じゃあ、最後はNEXUSでやってMMAを終えようと決めました。最後はNEXUSい恩返しをしたかったので」

──その引退試合でPFCバンタム級王座を奪取し、防衛戦を3月に戦いました。

「亀松(寛都)戦は引退試合でも、勝てばやることは決まったので。だから練習も続けていたのですが、NEXUSの運営に入って、試合を眺めていても復帰したいとは思わなかったです。それが元旦に1人で実家に戻っていて、今年の目標を決めようなんて思いながら電車から田んぼを眺めていたら、『フライ級でMMAに復帰』って降って来たんですよ(笑)。本当に復帰するつもりとか、全くなかったのに」

──亀松戦で勝ったあとに『復帰するならフライ級』というSNSでの発言がありましたが、そういう伏線があったのですね。

「ハイ、ただ、あの時は復帰戦の予定とか全く決まっていなかったです。それにあの試合で負けたら、復帰も何もないので。若い子が俺を越えて、北海道のPFCを盛り上げるってことで。だから何がなんでも勝とうという気持ちもなかった。

格闘技の神様がいて、復帰を求めているなら多分勝つだろうっていうぐらいで。同時に勝てば復帰しようとは決めていました」

──現役復帰、奥様の青野ひかる選手はどのようなリアクションでしたか。

「『やりなよ。逆になんで辞めたのは分からない。今でも戦えるのに』って言っていました(笑)。『じゃぁ、やるわ』みたな」

──アハハハ。復帰の場をDEEPにしようと思ったのは?

「バンタム級で取り忘れたモノが残っているので、DEEPと決めていました。佐伯さんには凄くお世話になっていますし。佐伯さんはどう思っているか分からないですけど(笑)。

ただ僕はフライ級で何の実績もないので、発言権もありません。これはアピールでなく、聞かれたから答えるだけであって……。自分がやり残したことは、国内のメジャー団体でベルトを獲ることでした。

修斗、DEEP、パンクラスでチャンピオンになること。父は修斗のベルトを獲っているし、自分のなかでコンプレックスがずっとある。レスリングでもMMAでも、父を越えることができないままで。修斗かDEEPかパンクラスでチャンピオンになって、ようやく父と同等になれる」

──本来は試合に勝って発言しようと思っていたDEEPフライ級奪取宣言。ここで明かしてしまって良いのでしょうか。

「ハイ。取材をしてもらって、自分が何をしようと思って復帰をするのかを分かってもらえるので有難いです。またRIZINかって思われているかもしれないのですしね(苦笑)。DEEPで一番になることしか、目指していないです。それが成ったら、その先があるかもしれないけど……今はDEEPのベルトを目指すために戦います。たださっきも言いましたけど、実績がないので、これは目標を話していると思ってください」

──ハイ。承知しました。フライ級で実際に戦うことを決めて、バンタム級との違いは感じられますか。

「もともとバンタム級では水抜きもしていなかったです。食も細くて、無理矢理たくさん食べて大きくしようとしてしんどくて。ほぼ毎日のように液キャベを飲んでいました。それでも67キロぐらいまでにしかならない。そこから減量をして、リカバリーをしても64キロ程度。それで試合をすることは、正直しんどかったです」

──胃薬を飲んで、たくさん食べる。生きるという部分で、基本が違っていましたね。

「ハイ、全く不健康でした。今は炭水化物……糖質、脂質、たんぱく質はしっかりと摂って、スイーツは和菓子にした。菓子パンは食べない。そうやって、食事を普通にすると普段から61キロになりました。これならフライ級で十分にやれるかと」

──練習での動きの方は?

「軽くなりましたね。周囲の人は組み力は、変わっていないと言ってくれていますけど……。でも実際に戦ってみないと分からないと思います。ただ自分では弱くなったとは思っていないです。胃薬を飲みながら、食べるなんてことはせずに健康的になれたので。そのことは良かったと既に思っています」

──では、対戦相手のKENTA選手の印象を教えていただけますか。

「間違いなくDEEPフライ級のトップです。こないだ村元(友太郎)選手にスプリットで負けたけど、勝っていたらタイトル挑戦だったはずです。安谷屋(智弘)選手、杉山(廣平)選手にも勝っていますし。KENTA選手が自分と戦ってくれるとは思っていなかったです。僕に勝ってもタイトルとかってならない相手だし、自分からすると最初からトップ選手と戦わせてもらって凄くありがたいです。DEEPにもKENTA選手にも感謝しています」

──この間もグラップリングの試合に出続けていたので試合勘は鈍っていないかと思うのですが。その辺りは如何ですか。

「全く変わらないです。試合勘は全く途切れていないすし、以前のようにガツガツとスパーリングをするだけでなく、ここ(FIGHT LINXS)でドリルや技術練習が増えて。練習であまり制圧されることはないです。ただ、それは練習だからで。結局、試合が全てです」

──また試合前に足が震えるという恐れは?

「それはないと思います。今、負けることに不安がないので。やってみないと分からないですけどね。以前は負けることに恐れを感じていましたが、今はそこに恐れがないので。不安がないので、震えることはないと思います。

やっぱり1回終わって自由になったからかと。このMMA引退期間でポジションもより確立されたというか。何の縛りもなく、出たい舞台で戦ってきた。渡部修斗という存在を唯一無二にしたかったのですが、そういうポジションが確立できたと思います。もう負けたら終わりとか考えることもなくなったので、全く怖くないですし。自信が凄くあるわけじゃないけど、恐怖がない。自分のやるべきことを思い切りぶつけて、勝ちに行くだけです」

──このMMA引退期間が、良い方向に動いていそうですね。試合で何を魅せたいと考えていますか。

「技術的に何か変わったといえばないです。ただ気持ちの部分が凄く変わったので。新しい自分を見せたいとかでなくて、ただ試合をすることが楽しみです。グラップリングも含めて、人と試合をすることが楽しくて。なので、勝ちに拘るとかでないピュアな自分を見てもらえるかとは思います。

以前は勝利に拘って、ガチガチになっていました。もっと思うがまま、本能で動くような試合になると思います。試合映像はチェックしますが、対策練習よりも自分の動きを磨くことに重点を置いていますし。より渡部修斗らしい、一転突破のファイトになると思います。色々できるなんて、逆に自分らしくない(笑)。このスタイルで上って行くと姿を見て欲しいです」

■DEEP121 視聴方法(予定)
9月16日(月・祝)
午後5時35分~U-NEXT、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、サムライTV

■DEEP121 対戦カード

<DEEPバンタム級王座決定戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
瀧澤謙太(日本)

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 江藤公洋(日本)
[挑戦者] 野村駿太(日本)

<メガトン級/5分3R>
水野竜也(日本)
大成(日本)

<フライ級/5分2R>
KENTA(日本)
渡部修斗(日本)

<フライ級/5分2R>
関原翔(日本)
杉山廣平(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
相本宗輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
谷岡祐樹(日本)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
鹿志村仁之介(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖力翔(日本)
中務修良(日本)

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Interview o ONE UFC YouTube

Robert Whittaker and World Champ Jai Opetaia React to Epic Sparring Sesh, Talk Khamzat, UFC 308!

With two massive fights coming up in October for Rob and Jai, the boys sit down and open up on their relationship, their predictions for each others fights, the mutual respect shared between them and open up on a private sparring session!

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0:00 Intro
0:46 Rob on how their sparring session just went
1:42 Jai on being in there with Rob
2:38 On the difference between now and their last space over 5 years ago
3:25 Jai on Rob fighting Khamzat and his legacy in the UFC
4:25 The boys connecting on similar experiences as champion fighters
4:37 Support Manscaped and NordVPN for making this interview possible
6:28 Jai shares thoughts on Rob boxing one day
7:27 Rob predicts how Jai defends his belt in October against Jack Massey
8:17 Jai predicts how Rob beats Khamzat at UFC 308

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Black Combat11 Interview K-MMA other MMA Special SUPER RIZIN03 ブログ 山本聖悟 芦澤竜誠

【Special】Fight&Life#104より。芦澤竜誠×山本聖悟「竜誠に言われたことは間違ってない」(山本)

【写真】練習はもちろん、お互いにセコンドについて試合をサポートする芦澤と山本。対談でも2人の息はぴったり合っていた(C)MASASHI KIKAWA

現在発売中のFight & Life#104のワイド特集「格闘技日本代表」内で芦澤竜誠と山本聖悟による対談が行われた。
Text by Takumi Nakamura

7月13日に行われたBlack Combat 11でパク・ソンジュンをKOした山本、そして7月28日の超RIZIN03で皇治に判定勝利してMMA初勝利を挙げた芦澤。2人は芦澤がK-1参戦当初から交流があり、芦澤のMMA転向に合わせて共にMMAに取り組むようになった。

今回の対談ではそれぞれの試合を振り返りつつ、独自の打撃論について語っている。MMAPLANETでは「Black Combat 11」での山本×ソンジュンについて語っている部分の一部を掲載したい。


──それでいくと、山本選手は韓国のBlack Combat(以下、BC)に参戦していて、7月のパク・ソンジュン戦でもKO勝利して、現在3連勝中です。ちょうど芦澤選手と練習するようになった時期と重なりますよね。

山本 最後に負けた試合(2023年1月のキム・ジョンフン戦)から竜誠にセコンドについてもらっていて、今年は3戦3勝です。

芦澤 俺がセコンドについて、試合前に「絶対にこれやったら勝てるよ」って話をして、それが実際にハマったことがいっぱいあるんですよ。俺がセコンドにつく以上、勝たせなきゃいけないんで。

山本 BCはプロモーションも兼ねて試合の一週間前くらいから現地に入るんですけど、竜誠もそのタイミングから来てくれて、向こうのジムで一緒に練習して、その一週間で分かることも多いんです

芦澤 それで結果が出て、ってことがお互い積み重なっているから、お互いを信じて、自信にも繋がる。基本的に俺と聖悟は一緒じゃないですか、ストライカーとして。だから聖悟の打撃が段々と試合でもハマって、俺たちがやっていることは間違いないよねっていう。

──山本選手としても芦澤選手のアドバイスを受けて打撃の向上や変化は感じていますか?

山本 感じますね。例えば前回の試合は相手がサウスポーで、試合の一カ月前くらいからクレイジービーの選手にスパーリングパートナーをお願いして、サウスポー対策をやっていたんです。でもその時のスパーリングで怪我しちゃって。その時の動画を見ていたら、僕の位置取りとか動きがよくなかったんです。

芦澤 そうそう。だから俺がスパーリングの映像を見て「それじゃダメだよ。こうやって動かないと」ってアドバイスして。

山本 竜誠のアドバイスを聞いたら、なんで自分が怪我したのか分かるし、骨折してからはスパーリングはできなかったんですけど、動きそのものを修正することが出来たんです。

芦澤 俺もずっと立ち技やってたから“見える”んですよ、有利なポジション取りとか。それでいうと怪我した時の聖悟は相手にとって有利なポジションでやっちゃってたから、ある意味、自滅してた。だからそこを俺が修正したら、試合でKOしたんですよ。

山本 まさに竜誠に言われたことは間違ってないなと思いました

■「俺はK-1の頃から距離で戦うタイプ。MMA用の距離感が自分の中で分かってきた」(芦澤)「一度ブランクがあって復帰して、今年から連勝が始まった。これから竜誠と一緒に上がっていく」(山本)。ファイトスタイルや技術体系はもちろん、人間性も含めて盟友と言いたくなるほど息の合った2人。両者の対談が掲載されたFight&Life Vol.104は現在発売中です。

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45 DEEP Interview J-CAGE でDEEP Nagoya Impact2024#03 でDEEP Nagoya Impact2024#04 ブログ マユミ・グラップリングシュートボクサージム 神田麻梨乃

【DEEP Nagoya Impact2024#04】MMAから組み技に変更、マユミGSB「アルドのローのイメージが……」

【写真】表情の堅さも魅力的(?)なマユミGSBさんです (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、愛知県刈谷市の産業振興センターあいおいホールでDEEP Nagoya Impact2024#03ならびに#04が昼夜に分けて開催される。夜の部となる#04では、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジムがグラップリングマッチで、神田麻梨乃と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年4月、初のMMAで富松恵美に判定負けを喫したマユミGSBは当初、今大会でアレッサンドラ・イナシオを相手に2度目のMMAに挑む予定であった。しかしイナシオが急きょ欠場となり、グラップリングルールで神田と対戦することに。そんなマユミGSBにMMA初戦の感想と次の試合について訊くと、意外な「フィジカルの強さ」が浮かび上がってきた。しかも以前はなかなか口が重たくネガティブな発言が多かった彼女から、具体的で力強い言葉も聞かれるように――格闘技を通じた物語が、ここにある。


――今年4月、富松恵美選手を相手に初のMMAを戦った感想から教えてください。まず前回のインタビューから試合当日までに、不安は拭えていたのでしょうか。

「追い詰められて、不安で仕方なかったです(苦笑)。もう試合直前で、やるしかなくなって……。逃げられるものなら逃げたかったですし、怯えたまま試合をしました。試合も最初からワケが分からなくなってしまい、予定にない動きばかりしていました」

――予定にない動きというと?

「富松選手のほうが打撃は巧いので、私は打ち合わずにテイクダウンしたいと思っていました。でも試合前に気分を上げるために格闘技の動画を視た時、偶然ジョゼ・アルドの名場面集動画が上がってきたんです。そこで視たアルドのローのイメージが残っていて、試合ではローを蹴っていました」

――えぇっ!? あのローの連打はジョゼ・アルドの影響だったのですか。しかも試合直前に視た映像の……。富松戦はまず、マユミ選手の右ローが一番印象に残りました。あの右ローは普段から練習していたものではないのですか。

「ミットではローの練習はしていました。でもスパーリングでは、あまり使わなくて。ミットの動きが試合で出た……のでしょうか。私は試合中もパニックで何も分からなかったです(苦笑)。ただ歓声が聞こえたので、『このまま蹴って良いんだ』と蹴り続けました」

――歓声に乗せられるとは、もうプロファイターじゃないですか。

「いえ、そんな(苦笑)。主体性がないので、歓声とかはありがたかったです」

――練習時にローのミットを受けていたのは誰でしょうか。

「ユニオン朱里選手です。ジムで打撃のインストラクターをやっていただいていて。ユニオン選手のミットの持ち方がすごく巧いと思います」

坪井淳浩GSB代表 ユニオン朱里のミットもそうですし、大野さん(マユミGSB)もローは巧いですよ。要は今まで試合で一度も使ったことがないから、自分のローがどんなものか分からなかっただけで。打撃のセンスはあると思います。

――なるほど。あの右ローのおかげで、まず組手はマユミ選手が制したように思いました。

「お互いにパンチを打ってから偶然、四つになったような感じでした。私のほうがフィジカルは強かったので、コーナーに押し込めたんだと思います。自分は打撃に自信がなかったので、テイクダウンできるならしてパウンドを落としたい。でも実際にテイクダウンできた瞬間はビックリしてしまいました。『プロ選手を相手にテイクダウンできた』って(笑)」

――右ローのイメージはジョゼ・アルドで、テイクダウンでイメージした選手は?

「やっぱり好きなヌルマゴ(カビブ・ヌルマゴメドフ)です。打撃だけでなくテイクダウンも自信はなかったけど、ヌルマゴのようにテイクダウンして潰していきたいと思いました」

――グラウンドに持ち込んだ瞬間、気持ちは落ち着かなかったのですか。

「いえ、ずっと『早く試合が終わってほしい』と思っていました。早く5分2Rが終わって、リングから逃げ出したかったです」

――う~ん、それにしてはポスチャーもしっかり出来上がっていました。先ほど仰ったフィジカルの強さも表れていたように思います。

「あれもイメージでやっていただけで……。でも坪井代表にずっとパウンドミットを持っていただいていたので、その成果が出たかもしれないです。あと普段からUFCとかを視ていて、イメージしながらパウンドを打っていました」

――パウンドも映像からイメージを! 普段からフィジカルトレーニングに取り組んでいるのでしょうか。

「何年か前まではそこそこ筋トレもやっていたのですが、最近は面倒くさくなってしまって……」

坪井 面倒くさいって(笑)。彼女のトレーニングを見ていると、フィジカルが強いことは分かります。ウェイトでは何キロを上げているんでしたっけ?

「デッドリフトはMAXで107.5キロです。プロ選手であれば、女子でもそれぐらい上げると思います。自分も普通の練習をしているだけで……。マッチョにはなりたいですけど」

坪井 まぁ、普通の練習をしている女性がそれぐらい上げているのを見ているわけですから。彼女のフィジカルがプロのリングで通用することは分かりますよね。

――今回、もともとMMAの試合が決まっていました。4カ月というインターバルで次もまたMMAを戦おうと決めたのは、何か気持ちの変化があったのでしょうか。

「坪井代表からMMAの試合の話をされて、断れなかっただけです(笑)。打撃があるのは怖いので、グラップリングマッチに変更されて安心しました」

――アハハハ。では対戦する神田麻梨乃選手の印象を教えてください。

「過去の試合映像は、柔術の試合しか見当たらなくて……。レスリングをやっているんですよね」

――レスリングの全日本大会経験者です、TORAOでサブオンリーの試合に出場した時は、開始早々テイクダウンを奪っていました。

坪井 ここは僕から言わせていただきたいのですが、今回の試合については大野さんが練習ではやっていて、試合でまだ出したことのないものを見たいと思ったんです。というのも、彼女はいつもウチで70キロ以上の男子選手と練習していて。その男子選手を相手にやっていることが、試合でも出せるのかどうか。

男子との練習を通して、大野さんが「まだ何もできない」と言うのは分かります。だけど普段、同じくらいの体重の女子選手と練習する機会は少ない。であれば実際の試合になれば、どれだけ動けるのかが見たいんですよ。大野さんならやれると思っていますし。

――ということは、70キロ台の男子選手も軽々と持ち上げたりするのでしょうか。

「そうですね。男性と練習していて、パワーで挑んでも勝てないので『相手を持ち上げるコツ』みたいなものは身についていると思います。坪井代表から、そういうふうに期待していただいて嬉しいです。次は試合の内容と結果で恩返ししたいです」

――おぉっ! 初めて力強い言葉が出ました。

「最初の頃は緊張して喋れずにスミマセン(苦笑)。MMA興行でグラップリングマッチの5分2Rは、『つまらない』という印象を持っている方もいると思います。そんななかでも私は、なるべく良い試合、面白い試合をしたいです。よろしくお願いします」

■DEEP Nagoya Impact2024#04視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後16時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ DEEP Nagoya Impact2024#04対戦カード

<フェザー級/5分2R>
TATSUMI(日本)
ヴィニシウス(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
今村滉(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)

<グラップリング56キロ契約/5分1R>
マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
神田麻梨乃(日本)

<フェザー級/5分2R>
石田ガリット勝也(日本)
平澤克明(日本)

<バンタム級/5分2R>
大岩翔哉(日本)
Akiyoshi(日本)

■DEEP Nagoya Impact2024#03視聴方法(予定)
8月25日(日)
午後12時30分~NAGOYA FIGHT FES YouTube Channel

■ DEEP Nagoya Impact2024#03対戦カード

<フェザー級/5分3R>
GINJI(日本)
畠山祐輔(日本)

<フライ級/5分2R>
今村滉(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)

<バンタム級/5分2R>
脇田仁(日本)
寺崎昇龍(日本)

<54キロ契約/5分2R>
鶴斗(日本)
太一(日本)

<バンタム級/5分2R>
太田翔一郎(日本)
時任流架(日本)

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