カテゴリー
DEEP HEAT50 MMA MMAPLANET o RIZIN アンディ・コング キック コンバット柔術 パンクラス 修斗 岡野裕城 桜井隆多 椿飛鳥 江木伸成 濱岸正幸 生田誠 竹浦正起 笹晋久 草MAX 鈴木万李弥

【HEAT50】春日井たけしの引退試合の相手を務める笹晋久「単に名前のある選手と戦うチャンス」

m>【写真】春日井にリスペクトをもって挑む笹だが、これからを考えると遅れを取ることは絶対にならない一戦だ(C)MMAPLANET

7日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で春日井たけしの引退試合の相手を笹晋久が務める。

現役生活から身を引く春日井に対し、笹はここから上を目指す選手。記念試合で引き立て役になってしまうと、先が見えなくなる。そんな一戦を前に、計量直後の笹をインタビューした。


――計量を終えたばかりの笹選手です。春日井選手の引退試合でHEAT初参戦、どのような想いでしょうか。

「春日井選手はパンクラスで戦っていた時、自分が修斗に出ていて――強いと聞いていた選手です。RIZINバンタム級GPで扇久保さんと春日井選手が戦った時に僕はセコンドだったのですが、引退試合で募集を掛けていたにも関わらず、僕の方のオファーが来たのでぜひとも戦わせてほしいと思いました」

――春日井選手はケジメの一戦。対して、笹選手は前回の石司戦に敗北しており、引退する選手を相手に絶対に負けることは許されない試合という見方もできます。そういう点でプレッシャーは?

「プレッシャーはないです。別に引退試合だからって花を持たせるつもりは一切ないですし、単に名前のある選手と戦うチャンスだと思っています。これからそういう選手に勝って行かないといけないので、しっかりと春日井選手を倒したいです」

――65キロ契約になります。

「あまりにも急だったので、バンタムまでは落ちないので65キロで受けさせてもらえるなら、そこで戦いたいと思いました。練習に関しては、試合があろうがなかろうが変わらずやっているのですが、減量に関しては65キロ契約でも期間も期間だったので、最終的には厳しかったです(苦笑)」

――ではHEATについて、どのような印象を持っていましたか。

「HEATといえば春日井選手という印象でした」

――あぁ、なるほど。では春日井戦後に関して、どのようなプランを持っていますか。

「DEEPに戻る気ではいますが、そこまで考えていないです。とにかく、この試合で勝たないといけないので」

――ねちっこい春日井選手に対し、どのような試合をしたいと思っていますか。

「自分はそんな難しいことはできないので、自分ができる戦い方で勝ちたいと思っています」

■視聴方法(予定)
5月7日
午後1時30分~ TIGET LIVE

■HEAT50計量結果

<キック61キロ契約/3分3R>
皇治:60.9キロ
ダウサコンBANG BANG GYM:60.7キロ

<65キロ契約/5分3R>
春日井”寒天”たけし:65.0キロ
笹晋久:65.2キロ

<HEATキック・ミドル級選手権試合/3分5R>
[王者]アブラル・ヒマラヤンチーター:70.1キロ
[挑戦者] ラーシーシン・ウィラサクレック:70.2キロ

<HEATライト級選手権試合/5分5R>
[王者] 草MAX:70.2キロ
[挑戦者] 岡野裕城:70.1キロ

<キック62キロ契約/3分3R>
安川侑己:62.0キロ
モンダム・ウィラサクレック:62.0キロ

<ミドル級/5分3R>
桜井隆多:83.8キロ
アンディ・コング:90.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
鈴木万李弥:53.3キロ
小澤聡子:53.1キロ

<キック57.5キロ契約/3分3R>
内藤凌太:57.5キロ
ノラシン・スペチアーレジム:57.0キロ

<フェザー級/5分3R>
倉本拓也:65.8キロ
秋山怜冬:65.5キロ

<フライ級/5分3R>
ユン・テスン:56.7キロ
廣瀬裕斗:56.8キロ

<キック63キロ/3分3R>
伊藤勇大:62.7キロ
SOUL:62.8キロ

<バンタム級/5分3R>
小川隼也:61.4キロ
徳弘拓馬:61.1キロ

<フォークスタイルグラップリング85キロ契約/5分2R>
濱岸正幸:84.4キロ
レアンドロ草野:84.5キロ

<フォークスタイルグラップリング・ライト級/5分2R>
竹浦正起:69.3キロ
椿飛鳥:70.0キロ

<コンバット柔術66キロ契約/5分2R>
生田誠:65.3キロ
江木伸成:61.1キロ

The post 【HEAT50】春日井たけしの引退試合の相手を務める笹晋久「単に名前のある選手と戦うチャンス」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
F1 HEAT49 HEAT50 MMA MMAPLANET o Progress   アンディ・コング イゴール・タナベ キック コンバット柔術 ダニエル・スポーン パンクラス 岡野裕城 桜井隆多 椿飛鳥 江木伸成 濱岸正幸 生田誠 石井慧 竹浦正起 笹晋久 草MAX 鈴木万李弥

【HEAT50】計量終了 代役アンディ・コング大幅オーバー 組み技出場の竹浦正起「本戦に負けない」

【写真】MMAマッチ出場選手の集合写真(C)MMAPLANET

明日7日(土)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50の計量が、中区の名鉄イン名古屋金山1Fレストランで行われた。

グラップリング出場6選手

石井慧と対戦予定だったダニエル・スポーンがPCR検査で陽性となり日本便に搭乗できず、試合がキャンセルとなった同大会。

さらにイゴール・タナベも負傷欠場となり、桜井隆多はアンディ・コングとのマッチアップが決まったが、ミドル級リミットでアンディ・コングは本計量で90キロと大幅オーバーとなっている。

桜井×アンディが明日組まれるのか、まだ主催者発表はないが――ここではMMAとProgress提供のグラップリングマッチに出場する選手の明日の試合に対する意気込みをお伝えしたい。


笹晋久
「試合が急に決まったのですが、受けていただきありがとうございます。やってきたことを出すので、よろしくお願いします」

春日井たけし
「急遽試合を受けてくれた笹選手、本当にありがとうございます。僕のラストファイト、面白い試合ができるよう頑張ります」

岡野裕城
「あんまり声が出ていないのですが……全力でやって倒します」

草MAX
「ベルトは渡さないんで」

アンディ・コング
「今からちょっと瘦せようと思います」

桜井隆多
「相手が一応代わってしまって、急遽アンディさんに相手をしてもらうのですが、ちょっと今まだ問題があるみたいなんでよろしくお願いします」

秋山怜冬
「明日は僕のデビュー戦になるんで。精一杯盛り上げようと思うんでよろしくお願いします」

倉本拓也
「前回のHEAT49にも出させてもらったのですが、今回の方がコンディションが良いので明日は絶対にKOで勝ちます」

廣瀬裕斗
「急遽試合が決まったのですが、全力で頑張るのでよろしくお願いします」

ユン・テスン
「相手がコロナに罹って、試合ができないかと思っていたなかで急遽出てくれた廣瀬選手、ありがとうございます。明日は全力で頑張ります」

徳弘拓馬
「明日はやってきたことを出すだけなんで、全力で頑張ります」

小川隼也
「1年半ぐらいまではパンクラス。初めてHEATに上がるんですけど、相手とキャリアの差は全然あるので圧倒したいと思います。以上です」

レアンドロ草野
「いつも通り楽しくアグレッシブな試合を見せたいと思います。お願いします」

濱岸正幸
「グラップリングの面白さが伝わるような熱い面試合をしたいと思います。よろしくお願いします」

椿飛鳥
「明日は良いケージレスリングをしようと思います。よろしくお願いします」

竹浦正起
「明日は本戦に負けないようにグラップリングでも楽しい試合をしたいと思います。よろしくお願いします」

江木伸成
「コンバット柔術は初めてなので、本戦のキックに負けないよう楽しい動きのある試合をしようと思います」

生田誠
「コンバット柔術は日本ではほとんど試合がないです。こういうプロの大会でやることも多分なかったと思います。アマチュアの大会は東京で今成さんがやっていて、そっちの方がチャレンジしたのですが、なかなか難しいルールで。見る方も寝技だけだとちょっと面白くない場合があると思いますが、打撃が入ることでちょっとスリリングな動きとか見せられると思いますので、皆さん、コンバット柔術を日本で堪能してください」

■視聴方法(予定)
5月7日
午後1時30分~ TIGET LIVE

■HEAT50計量結果

<キック61キロ契約/3分3R>
皇治:60.9キロ
ダウサコンBANG BANG GYM:60.7キロ

<65キロ契約/5分3R>
春日井”寒天”たけし:65.0キロ
笹晋久:65.2キロ

<HEATキック・ミドル級選手権試合/3分5R>
[王者]アブラル・ヒマラヤンチーター:70.1キロ
[挑戦者] ラーシーシン・ウィラサクレック:70.2キロ

<HEATライト級選手権試合/5分5R>
[王者] 草MAX:70.2キロ
[挑戦者] 岡野裕城:70.1キロ

<キック62キロ契約/3分3R>
安川侑己:62.0キロ
モンダム・ウィラサクレック:62.0キロ

<ミドル級/5分3R>
桜井隆多:83.8キロ
アンディ・コング:90.0キロ

<キック53キロ契約/3分3R>
鈴木万李弥:53.3キロ
小澤聡子:53.1キロ

<キック57.5キロ契約/3分3R>
内藤凌太:57.5キロ
ノラシン・スペチアーレジム:57.0キロ

<フェザー級/5分3R>
倉本拓也:65.8キロ
秋山怜冬:65.5キロ

<フライ級/5分3R>
ユン・テスン:56.7キロ
廣瀬裕斗:56.8キロ

<キック63キロ/3分3R>
伊藤勇大:62.7キロ
SOUL:62.8キロ

<バンタム級/5分3R>
小川隼也:61.4キロ
徳弘拓馬:61.1キロ

<フォークスタイルグラップリング85キロ契約/5分2R>
濱岸正幸:84.4キロ
レアンドロ草野:84.5キロ

<フォークスタイルグラップリング・ライト級/5分2R>
竹浦正起:69.3キロ
椿飛鳥:70.0キロ

<コンバット柔術66キロ契約/5分2R>
生田誠:65.3キロ
江木伸成:61.1キロ

The post 【HEAT50】計量終了 代役アンディ・コング大幅オーバー 組み技出場の竹浦正起「本戦に負けない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
F1 HEAT50 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC 今成正和 笹晋久

【HEAT50】笹晋久と危険な引退試合、春日井たけし「心が折れるようなところは絶対に見せたくない」

【写真】覚悟が決まっている――そんな春日井の表情だった(C)MMAPLANET

7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、春日井たけしが笹晋久と引退試合を戦う。

昨年10月にRIZIN LANDMARKで今成正和の腕十字で敗れ、春日井は引退を決めた。12年半のプロキャリアに何も未練はなく、もうMMAを戦うことはないと晴れ晴れとした表情で語っていた。

その春日井がホームであるHEATの50回大会で最後の試合に臨むこととなった。エキシビションでなく、実戦でという彼の想いこと、その格闘技感であり生き方に通じる。現役ラストインタビューもまた、春日井らしさが詰まった言葉が聞かれた。


――春日井選手、もう「選手」と呼ぶことはないと思っていたのですが……。

「いやぁ、本当に……。去年、今成さんに負けて引退を決めた時、もう1試合するなんて思っていなかったです。正直、相手が強いし……大丈夫かなぁって(苦笑)」

――引退試合をする予定はなかったですよね。

「ハイ。そのつもりはなかったです。ただHEATにとって50回の記念大会で、志村館長からエキシビションの要請があったんです。正直なところ、僕はエキシビションがあまり好きではなくて。アマの大会でヒロ・ヤマニワとやったことがあるのですが、それはアマの大会だったので……プロのケージのなかで、エキシビションはやりたくなかった。そんなのでチケットを売りたくなかったので。

今成さんとの試合でファイターとしての気持ちは、プツンと切れていました。でもケージに入るならちゃんと試合をして、その姿をチケットを買ってくれる人たちに見せないといけないと思ったんです。50回大会でエキシをやるなら、もう1試合やりますと館長に話しました」

――エキシをエキシと公表して実施することは、全く合点のいくことです。でも、その選択も春日井選手らしいですね。

「ただ対戦相手については、どうせなら若い子が僕を越えていくような試合にしたかった。僕はUFCに行きたかったけど、できなかった。そこを行ってくれるような若い選手と対戦して、厳しさを教えることができるか。それか乗り越えられてしまうか。キャリア5勝0敗のホープとかと戦いたくて公募をしたのですが、ちょっと思惑は外れたというか……。

応募してくれた選手には失礼なのですが、志村館長もちょっとこの戦績では思ったような試合にならないと判断せざるを得なくて。結果、館長の方が対戦相手を探してくれることになって、4月の12日に会見のあった日ですかね――笹選手と戦うことが決まりました」

――そのような経緯があったのですね。っそいてフェザー級契約ですね。

「フェザー級は初めてです。笹選手は元もフェザー級で大きいと思います。実力のある選手で……年齢的に僕が望んでいた感じではないのですが、キャリアのスタートが遅かっただけで7勝2敗という立派な成績ですし、強さも分かっているつもりです。もうガチの試合になりますね(苦笑)」

――その苦笑いは?

「ガチすぎるので……(苦笑)。最後の最後もホントのガチだなって」

――春日井選手の技量がこの数カ月で大幅に落ちることはないでしょう。ただし、笹選手からすると絶対に負けられない試合です。より負けられないはず。そういう相手と戦うのは、正直なところ危険な試合になってしまわないかという危惧があります。

「正直、腕のケガもあったので練習を始めたのは2月になってからです。でも戦える状態には持ってきています。スタミナも問題ないです。最善は尽くしますし、気持ちの面に関してはスタミナ以上に問題ないです」

――これで最後だと思うと、練習をするときにも感傷的になったりはしなかったですか。

「そこはないと断言します。引退はしても、指導をする上である程度以上の強さを保っていないと、選手を育てることはできないです。だから引退はしても、練習を続けるつもりでいますし、強さを保つために彼らと同じように動けるようにしておこうとは思っていたので。

ジムの選手、透輝鷹や(村元)友太郎も出稽古に来てくれています。練習仲間にとって、僕が基準になる力は保っておくつもりですし。だから練習もそうだし、試合で感傷的になることはないです。それは1つの試合、自分を出し尽くしたいと思っています。相手あってのことですから、試合当日にならないと分からないですがけど……僕は何もないところからMMAを始めてここまでやってくることができました。だからMMAの神様にお礼が言えるような試合にしたいです」

――それが最後の試合ですべきことだと?

「無難なことを言えば、僕がこれまでやってきたMMAを出せれば良いかと思っています。勝ち負け以上に、最後まで出し切りたい。そういうつもりです。

受けた試合です。これまではどれだけケガをしようが勝ちたかったです。今はケガはなるべくしたくないという気持ちがあることは隠せないです。でも、受けた以上は全力で戦います。ここで大けがをしてもしょうがない――それぐらいの気持ちでいます。

これまで僕を応援してくれた人たち、これからも一緒にやっていく人たちに心が折れるようなところは絶対に見せたくない。だから、多分……ケガをするんですよね(笑)。でも精一杯やります」

The post 【HEAT50】笹晋久と危険な引退試合、春日井たけし「心が折れるようなところは絶対に見せたくない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
HEAT50 K-1 MMA MMAPLANET o UFC   キック ゴードン・ライアン セルゲイ・ハリトーノフ ダニエル・スポーン ダン・スポーン ボクシング 石井慧

【HEAT50】ダン・スポーン戦へ、石井慧「大きくまとまったMMA。どの局面でもレベルの差を見せる」

【写真】拳の誇示できる柔道金メダリスト、MMA界の稀人の力を見せてほしい(C)MMAPLANET

7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で石井慧がダン・スポーンと戦う。

このコロナ禍の過去2年、MMAを戦ったのは2試合。ただしサブミッション・アンダーグラウンドでグラップリング、K-1でキックボクシングを戦ってきた。このMMAに欠かさせない要素を持つ、個々の競技で実戦を経験したことがMMAファイター石井慧に、どのような意味があったのかを尋ねた。


――K-1の無差別級Tを初戦突破も負傷で準決勝を辞退。その後、体調の方はいかがですか。

「もう今は大丈夫です。今となってはあの時、踏みとどまって良かったです」

――今回のHEAT昨年でのスポーン戦、7月にドイツのEMCでピエトロ・カッペーリに勝利して以来のMMA戦です。

「あの時はHEATでの試合が流れたのですが、岡見さんとも練習をしていましたしMMAをあのタイミングで戦っておきたかったです。僕はMMAファイターなので」

――カッペーリ戦以前はSUGでグラップリングを3試合、その後はK-1でキックボクシングを3試合と技術的にはMMAの一部である競技で試合をしてきました。この経験はMMAファイター石井慧にとって、どのような経験になっているのでしょうか。

「これは柔道の技術でもそうなのですが、柔道の試合や練習を1度もしたことがない人がMMAのなかで柔道の技を学ぶのと、柔道の下地がある人間がMMAで技にアジャストを加えるのとでは自力の差が明らかです。

MMAも長くやっていると取捨選択の重要性やつなぎの選択という部分の大切さが分かってきます。グラップリングにしてもキックボクシングにしても試合と練習も違いますから、試合になって勝敗が絡んでくると自分のできていること、できていないことがより明白になります。

実際SUGで本戦とオーバータイムを戦うことで、自分の苦手な部分……MMAを戦っていく上で習得をしないといけないことが何かが分かりました。実はこの試合を終えると、テキサス州オースティンのゴードン・ライアンのところに合宿に行くことが決まっているんです」

――おお、そうなのですか。それは楽しみです。K-1は日本人選手が相手でしたが、打撃であの距離で戦う。そこはどう生きてきそうですか。

「やはり集中して打撃の練習をしていましたし、それこそ拳のどこの位置を当てるのかなど細かな部分を考えるようになりました。グラップリングでは苦手な部分が分かり、打撃は得意な部分を掴めたような気がします。

キックボクサーを相手に試合をすると、やはり打撃が上手いです。そういう人たち戦ったことで、自分の良い部分が見えた感じですね」

――なるほどぉ。組みベースだからグラップリングで課題を見つけ、課題としていた打撃で長所を見つけることができたと。

「ただ打撃でも自分は腹が弱いという意識はなかったのですが、K-1の試合であれだけ腹を攻撃されると、効かされることは分かりました。実方(宏介)君の三日月蹴りとかも、初めてくらうような痛さでした」

――攻撃面ではMMAでも長所だった左のオーバーハンド、ショートのオーバーハンド気味のパンチの威力が再確認できた部分かと思います。

「こういうので倒せるんだというのが、分かってきた……掴めてきた気はします。ただK-1はボクシンググローブなので、MMAグローブになるとより当てる位置を意識しないといけないと思います。

実方君との試合前に、ギリギリのタイミングでしたけど1カ月ほどロシアでボクシングの練習をしてきました。ヒョードルのチームやアクマットの選手も練習しているモスクワの ブーパス・ジムでクラシック・ボクシングを学びました」

――クラシック・ボクシング、魅惑的な言葉の響きです。実際、どのようなボクシングなのでしょうか。

「ボクシングって究極、個人差が大きな競技じゃないですか」

――ハイ。ですから、合同練習というよりもトレーナーと選手がマンツーで創り上げていく印象があります。

「だからキューバや黒人のトレーナーが教えるボクシングは、合う・合わないが出てくると思うんです。でも僕がロシアで経験した練習は、規律を重んじて一つ一つ細かいところを指導してくれるので、誰がいってもある程度まで強くなれる。そういうシステムでした。フットワークの指導にしても。皆が伸びることを教えて、そこから各々のスタイルを構築するという風で。それ以前の基礎の部分を徹底して練習できました。

ただし、それはMMAで見せないと。MMAの試合で使えることで、K-1に出た成果だと初めて言えると思います。だから試合に出したいです。今回は岡見さんにも『MMAに生きる打撃になっている』という風に言ってもらえたんです。僕が元立ちで岡見さん、米田(奈央)君、赤沢(幸典)君とスパーリングをしてきて。だからこそ試合で出して初めて成長できたといえるので……K-1での経験を無駄にしないよう戦いたいです」

――その試合の相手、ダニエル・スポーンにはどのような印象を持っていますか。

「サウスポーで長身、ジャブから創ってくる選手です。ただ、打撃だけでも自信があります。これまでとは違った試合ができると思います」

――スポーン、穴はないのですが大きな武器もない。失礼な言い方ですが、小さくまとまっている。それもMMAの特徴ではあるかと思うのですが……。

「ハイ。だから、僕は大きくまとまったMMAを見せたいです(笑)」

――アハハハ。具体的には?

「セルゲイ・ハリトーノフのように圧をずっとかけて、相手が折れるような試合をしたいですね。どの局面でもレベルが違うというのを見せたいです」

――この相手にしっかりと勝つことは、とても重要です。ここからMMAファイターとして目指すターゲットはどこになりますか。

「そうですね……ここで勝ってからだと思います。僕的には最終目標がUFCであることは変わらないので、そこを目指す戦いをしていきたいです」

The post 【HEAT50】ダン・スポーン戦へ、石井慧「大きくまとまったMMA。どの局面でもレベルの差を見せる」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Grachan48 HEAT50 MMA MMAPLANET o イゴール・タナベ 桜井隆多 筋トレ 長岡弘樹

【HEAT50】イゴール戦=ラストバトル?! 桜井隆多─02─「全然違う」「鼻でも折ってやろうかな」

【写真】 (C)NOBU YASUMURA

7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、イゴール・タナベと対戦する桜井隆多のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

キャリアと年齢を重ねるにつれて、桜井は常に大きな負傷を抱えながらファイター人生を送ることとなっていた。それでも現役を続ける桜井、しかし今回のインタビューでは意外な想いが飛び出した。

<桜井隆多インタビューPart.01はコチラから>


――イゴール戦のお話の前に、昨年5月20日のGRACHAN48で行われた長岡弘樹戦について振り返っていただけますか。ユナニマスの判定で敗れ、GRANDのベルトも手放しました。

「あまり言いたくはないですが、怪我が治っていませんでした。でも長岡君との試合は日程も決まっていて、僕もその日程でOKを出しているからには、そこに合わせていかないといけない。結果、痛み止めを打って試合をしていたんです。コンディションが悪かったといえば悪かったんですけど、それは言っても仕方ない話なので。あの時の自分が弱かった。それだけです」

――これだけ長くプロ生活を送っていれば、長岡戦に限らず怪我はつきものでしょう。ただ、試合が決まってからベストコンディションを作れない状態について、どのように考えているのでしょうか。

「本当に、そこですよね。試合が決まったら毎回、試合までは怪我をしないようにと思っています。でも、もともと競技として相手に怪我をさせるような動きをするじゃないですか。ということは、自分も怪我をする可能性が高い状態にあるわけで。MMAという競技が、常に怪我と隣り合わせなんですよ」

――……。

「たとえば練習でもサブミッションが極まりかかって、無理やり逃げようとした結果、自分が怪我をすることもあって。でもその状態で、また他の練習をしている時に怪我をして……。その繰り返しだったので、今回はスパーリングの量を減らし、力を抜くところを増やしました。練習のやり方をガラリと変えています。おかげで、集中して練習することができていて、もう良い状態になっています」

――そう考えると、桜井選手はずっと10年前や20年前と同じ練習メニューをこなそうとしてきたのでしょうか。

「そうなんですよね。年齢を重ねるにつれて練習内容は変えてきたんですけど、休みどころの決め方が難しいというか。この日は休もう、と決めることができずにズルズルやってしまったり。そこは今回、たとえばスパーリングした日のうちに筋トレもやって、翌日は打ち込みだけとか。疲れている状態で全く別の動きはしないようにしていますね。おかげで今回は疲労も回復しやすくなっていると思います」

――キャリアと年齢を重ねていくと、一番コンディションが良かった状態をMAXとして、同じ練習をこなさないといけないと思いがちですよね。しかし、その練習量に体がついてこなくなると。

「そういうことは多いです。あとは試合が決まると、周りも張り切って『スパーリングやりましょう!』と言ってきてくれるんですよ。僕の練習を手伝ってくれるために、だから今日はスパーリングも何本と決めていても、断ると申し訳ないし。

それとスパーリングを断ると、試合ではないのに負けた気持ちになるというか。そういう気持ちに流されちゃって、自分のコンディションや自分自身を見つめ直すことが少なかったと思います。もっと前に気づいておけよっていう感じですけど」

――ただ、それもチームの良さですよね。みんな良かれと思って、桜井選手のために集まってくれるわけですから。

「なかなか難しいですよね。長岡君との試合の時は無理をしたので、最近はそういう練習内容に切り替えています。僕も長岡君に勝っていたら――もう1試合、もう1試合と思うかもしれない。でも今のところ、次が最後の試合というつもりでいます」

――えっ!?

「それぐらいの気持ちで行かないと、相手に対しても失礼だと思うんです。自分自身としても、次の試合がダメでもまた次――という感じでもないので。それを考えて、練習内容を変えて、自分がどれくらいの力を出すことができるのか」

――なるほど。今までイゴール選手のようなタイプのファイターと試合をしたことはありますか。

「まったく無いですね。彼は組んできて、サブミッションを極めたいでしょう。ただ、MMAだとまずは組んでテイクダウンしてってなると思うんですよね。でも彼の場合は引き込んでくるじゃないですか。ワキを差してテイクダウンできなければ、自分の形で引き込んで極めに来る。そういう動きに気を付けないといけないので、今までとは違う練習をしています」

――それは試合が楽しみです。

「こういうのも初めてです。今までは出稽古に行くと、みんな自分のスタイルでスパーリングすることが多かったんですよね。オーソドックスかサウスポーか、というのも関係なく。打撃の選手でも寝技の選手でも、僕に合わせてスパーリングすることも少なくて。

だから今回初めて、完全に相手のことを想定した練習ができています。……早くから、こういうことをやっておけば良かったよなって思います(笑)。

ただ、仕方ないんですよね。みんなで練習していると、やっぱり僕のほうが変えないといけないことのほうが多くて。練習仲間の対戦相手がサウスポーだったら、僕がサウスポーになったり。蹴りが多い選手と対戦するのであれば、僕が蹴りを多く出す役をやったりとか。そのうえ、みんなが何本もスパーリングをお願いしてきて(笑)」

――桜井選手が一番キャリアのある先輩でしょうから、それも仕方ないですね。

「でも、みんな僕のことを先輩と思っているような感じではないんですよ」

――それも素敵な環境だと思います(笑)。試合の話に戻ると、イゴール・タナベ選手がキャリア的にも完全なMMAファイターではないだけに、いつもの試合とは異なるので、より対策練習が必要にはなってくるのではないかと思います。

「いつもと全然違うだろうとも思いますけど、自分が持っているものを出せば、彼が今まで感じることのなかった痛みや恐怖を感じてもらえるでしょうし、そうなれば僕が勝つパーセンテージが上がると思います」

――痛みや恐怖……やはり気持ちは永遠にファイターですよね。

「アハハハ。相手はMMAのセオリーにはない入り方もしてくるので、自分は取られず、深追いもせず、鼻でも折ってやろうかなと思います」

The post 【HEAT50】イゴール戦=ラストバトル?! 桜井隆多─02─「全然違う」「鼻でも折ってやろうかな」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
HEAT50 MMA MMAPLANET o RIZIN イゴール・タナベ 桜井隆多 長岡弘樹

【HEAT50】イゴール・タナベと対戦、桜井隆多─01─「何歳になっても落ち着くつもりはない」

【写真】 もともとが言葉が少なく、朴訥とした雰囲気の桜井だったが……(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、桜井隆多がイゴール・タナベと対戦する。

MMAキャリア25年の桜井にとっては、これがHEAT初参戦となる。昨年6月にGRACHANで長岡弘樹に敗れ、GRAND王座を失った桜井にとっては復帰戦ともなるが、その対戦相手がMMA2戦目のイゴールに決定した。4月12日(火)に行われた記者会見では、イゴールは「(桜井には)すぐに勝ちます」と発言、それを受けた桜井の心境は――。


――これだけ長いキャリアの中で、桜井選手にとってHEATは初参戦となります。

「そうですね。初めて出るプロモーションですけど、オファーを頂けるところであれば、どこでも断る理由はないので」

――そのHEATから、イゴール戦のオファーが来た時は、どのように感じましたか。

「最初は名前を聞いても、ピンと来ませんでした(苦笑)。でも柔術メンバーに聞いたら、みんな知っていて。僕が柔術家については疎かったので……。強い選手ですし、気を抜いたら自分がやられちゃいますね」

――気を抜いたら自分がやられる。それはMMAの試合映像をご覧になっての印象ですか? それとも柔術やグラップリングの映像を見ての印象でしょうか。

「MMAの試合は見ました。でもまだ1試合だけで、参考になるような内容でもなかったんですよね。あとは柔術の試合は見ているんですが、柔術でも道着のラペラを持って動いていて、MMAではないので参考にならないなと(笑)。

あとは実際に肌を合わせてみて、どう感じるかですね。相手もまだMMAの経験が少ないけど、相手の土俵である寝技になったら、僕がやられてしまうと思うので。そう考えると、僕としては普通にMMAとして組み立てて戦うのが一番じゃないですかね」

――確かに、イゴール選手のMMAについては分からない部分がありますよね。現状でガッチリとMMAに適応できるのか、あるいはまだ経験が足りないのか。

「イゴール君も、そういうことを知りたいために僕を選んでくれたのかもしれないですね。主催者としても、彼はまだ若いし、どれくらいのレベルにあるのかを見せる場にしているのか。記者会見(4月12日、東京で記者会見が行われた)でも、記者さんに質問されるのはイゴール君ばかりで。あとは僕が頑張れば試合は沸くかなっていうぐらいの話しかできませんでした」

――桜井選手は1996年にプロデビューし、次の試合が60戦目となります。そこでMMA2戦目のイゴール選手との対戦で、かつ相手のほうに話題が集中することに関して、憤りはないですか。

「いやぁ、もう年が年ですからね。常に対戦相手は若い選手になりますし。イゴール君も自分に勝ってRIZIN出場を考えているとは聞いています。そういう若い選手と対戦するのは、ワクワクしていますよ。

ただ、会見では僕のことをチャチャッと極めるとか言っていて。彼は次の柔術の試合が決まっているらしいんですよ(イゴールは世界柔術の出場権を得るために、米国で柔術のトーナメントに出場する)。

僕に勝って、すぐ次の試合に気持ちを切り替える。そんな話を聞いた時は、ちょっとMMAを舐めているのかなとは感じました。MMAの怖さみたいなものを知ってもらいたいですね」

――それは……憤りがあるのですよね(笑)。

「アハハハ。MMAに関しては僕のほうが経験もあるけど、彼のような若い力をどれだけ止められるのか。自分にどれだけの力があるのかを見たい、そういう気持ちのほうが強いです。自分もベテランではありますけど、フレッシュな気持ちでいます。だからマイナスな面よりも、プラスに考えていますよ」

――イゴール選手の発言にカチンとくることもないのですか。

「これは僕の性格的なものなんでしょうけど、自分がまだ何者でもないようなところがあるんですよね」

――というと?

「結果的に、格闘技を長く続けることができているというだけで。周りから見るとベルトを獲ったり、いろんな大会に出たりという部分を評価してくれているとは思うんですけど。イゴール君の発言については、ムカつくというよりも、若手だったらそれぐらい言うのは当たり前だし。それぐらいのほうが良いのかな、とは思います。

まぁ……確かに近くで聞いた時は、僕のことをリスペクトしてはいないだろうなとは感じましたけど(笑)。『見ていろよ』という気持ちは強くなりました。自分も、何歳になっても落ち着くつもりはないです。自分自身でも、そう感じることで『俺もまだ牙を磨いていられる』という発見もありましたね」

――そういえば桜井選手のトラッシュトークは、記憶がないですね。

「確かに……別に嫌いな選手はいないですから。ファイターとしては相手を倒さないといけないというモードには入ります。ただ、あまりトラッシュトークのようなことはしたことがないんですよね。僕がこういう性格だから、自分でそう感じていないのかもしれないですけど」

――桜井選手のほうが落ち着いてイゴール選手の発言を聞いていても、桜井選手を慕う周囲のほうが憤りを感じていそうですね。『ウチの大将に何を言っているんだ!』とか。

「はい、何人かは連絡が来ました(笑)」

――えっ、本当にあったのですか!

「ちょっと、こう、あの……頑張ってください──みたいな感じです。簡単に言うと」

<この項、続く>

The post 【HEAT50】イゴール・タナベと対戦、桜井隆多─01─「何歳になっても落ち着くつもりはない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
F1 Gladiator017 HEAT50 MMA MMAPLANET o ONE Progress コンバット柔術 ビリー・フッカー フェルナンド 修斗 前田吉朗 土肥潤 森戸新士 椿飛鳥 江木伸成 清水俊一 濱村健 生田誠 田中智也 神田T800周一 福島啓太 竹本啓哉 竹浦正起 葛西和希 赤澤智哉 長田拓也 長谷川賢

【GLADIATOR017】プログレスとコラボ第2弾は森戸新士×長田拓也など、フォークグラップリング3試合に

【写真】1月の試合で森戸は、引き込みで相手に2P献上ルールながら、リードした展開で引き込みから三角を極めた。今回はどのような試合になるか(C)MMAPLANET

21日(木)、PROGRESSより5月1日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator017内で3試合のグラップリング戦が組まれることが発表された。

長谷川賢率いるプログレスは「北米MMAとの差を埋めることを目標」にケージの中で米国カレッジスタイルレスリング=フォークスタイルレスリングのテイクダウン&リバーサルorスクランブルのポイント換算方式に、バッククラブのポイントとサブミッションを加えた──打撃のないMMAグラップリング・ルールセットだ。

柔術家もノーギながらスクランブルと極めを養え、ファイトマネーを得て実戦経験が積める。プログレスは自前のイベントを開催という形でなくMMAプロモーションのなかでグラップリングマッチに必要な資金を提供して試合を組むという形と取っている。

既にグラジエイターとは1月23日大会でコラボが実現しており、5月7日(土)のHEAT50でも生田誠✖江木伸成のコンバット柔術、竹浦正起✖椿飛鳥&レアンドロ草野✖濱岸正幸のフォークスタイルグラップリングがマッチアップされている。

そしてHEATの1週間前、グラジでも前回大会に続き3試合のプログレス提供組み技戦が決まった。


前回はサブオンリー・マッチが1試合組まれたが、今回は3試合ともフォークスタイルグラップリング戦となり、75キロ契約で森戸新士が長田拓也と対戦する。森戸は1月のグラジに続き連続で出場、前回はテイクダウンポイントでリードし最後は引き込み三角で濱村健から一本勝ちを手にしている。

昨年2月の葛西和希戦でテイクダウンからハーフ、スクランブルのバック狙いで前方に落とされて下になった長田。プログレスだと2-2のイーブンの攻防となる

昨年2月の葛西和希戦でテイクダウンからハーフ、スクだ、ランブルのバック狙いで前方に落とされて下になった長田。プログレスだと2-2のイーブンの攻防となる[/caption]今回も対戦相手はMMAファイターだ。

修斗、ONE Warrior Series、Road to ONEで戦ってきた長田は力強いテイクダウンが持ち味で、ポイント有り、ケージ際の攻防が興味深い一戦だ。

先日のJBJJF全日本ではライト級3位に終わったが、ノーギ&ケージというシチュエーションで森戸が強さを見せることで、間違いなくJ-MMAの強化につながる。

この他、競技柔術界からは京都のグラウンドコア所属の黒帯=赤澤智哉が出場し、修斗ジム神戸のビリー・フッカーと戦う。赤澤はJBJJF2019年アダルト茶帯ランク1位、2月の全日本マスター柔術では元MMAファイターの北田俊亮を下しマスター2フェザー級を制している。対するビリー・フッカーは修斗ジム神戸の柔術インストラクターで、古くは8年前にADCC JAPANの西日本オープンのアダルト・アドバンス77キロで優勝経験がある。

(C)SHOJIRO KAMEIKE

もう1試合はフェルナンドと田中智也のMMAファイター対決。

前者は10日の前田吉朗引退興行でパウンドでTKO勝ちたばかり、MMA4戦4勝の黒帯柔術家だ。一方、田中は柔術茶帯──北海道でキャリアを積み、直近の試合は昨年6月にGRACHANでヒールにより一本勝ちし9勝2敗のレコードを持つ。

GLADIATORバンタム級王座決定戦=神田T800周一✖福島啓太、
竹本啓哉×エダ塾長、土肥潤✖清水俊一というケージグラップラーのMMAファイトが並んだグラジエイターで組まれたフォークスタイルグラップリング戦。柔術家✖MMAファイター、柔術家✖柔術家、MMAファイター✖MMAファイターという顔合わせで、同じルールでもどのような試合展開になるか、非常に楽しみだ。


The post 【GLADIATOR017】プログレスとコラボ第2弾は森戸新士×長田拓也など、フォークグラップリング3試合に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
HEAT50 MMA MMAPLANET o UFC コンバット柔術 バレット・ヨシダ ブラジリアン柔術 江木伸成 生田誠 長野将大

【HEAT50】プログレス提供コンバット柔術で江木伸成と対戦、生田誠「答え合わせをやりたい」

【写真】素晴らしい姿勢を持ち続けている。脱帽だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

5月7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、プログレス提供試合として生田誠と江木伸成が、コンバット柔術ルールで対戦する。
Text by Shojiro Kameike

生田誠といえば、UFCでホイス・グレイシーが戦う姿に影響を受けて、柔術を始めて22年――柔術界の大ベテランだ。特に、生田ガードとも呼ばれたリバース・デラヒーバは、生田の代名詞的な技であった。その生田がコンバット柔術ルールに挑む。ガード主体の柔術家であった生田が、打撃有りのコンバット柔術で何を見せるのか。そこには、柔術家として生きる生田誠の原点があった。


――生田選手がコンバット柔術ルールで戦うと聞いて、驚きました。対戦相手の江木選手もガード主体の柔術家で、コンバット柔術ルールでどのような試合になるのか興味深いです。

「江木君は正直、そんなに絡んだことはない選手なんですよね。ただ、MMAのパウンダーよりは戦いやすいんじゃないかと思います。もっとこちらの寝技に付き合ってくれて、面白い試合になるんじゃないでしょうか」

――生田選手は現在、どれくらいのペースで試合をしているのですか。

「今は試合に出ても、1年に1回か2回ぐらいですね。柔術も全日本とかではなく、小さい大会ばかりで……。何かタイトルを獲ろうとか、そういう気持ちではなくて。いま一番興味があるのが、コンバット柔術なんです。だから前回のIREにエントリーして、グラップリングマッチ2試合とコンバット柔術に出場して、経験を積みに行きました」

――昨年8月、コンバット柔術ルールで長野将大選手と対戦し、オーバータイムで生田選手の50/50から抜けた長野選手が勝利しています。

「MMAファイターを相手にバリバリ引き込んで、下から仕掛けていったら、上からバチバチ掌底を当てられて(苦笑)。

一本負けやKO負けはしなかったものの、オーバータイムで足の取り合いをした時に、自分が疲れてしまっていて……。そこまで柔術やグラップリングでは負けなしで来ていたんです。でもコンバット柔術で久しぶりに負けてしまい、何とかコンバット柔術で勝ちたいなと思っているところに、ちょうど今回のオファーを頂いたんですよ。それで、そのオファーを受けさせていただきました」

――そもそも、なぜコンバット柔術ルールの試合に出ようと考えたのでしょうか。

「もともと僕が柔術を始めたのは、打撃有りの戦いの中で、どう柔術家が戦うかに興味があったんですよね。初めてUFCでホイス・グレイシーを見た時から。だからMMAに興味がないわけでもないんです。せっかく柔術の黒帯を取ったし、今は競技柔術への興味も無くなってきているので、MMAをやるかどうかという考えもあったんです」

――えっ!? MMAを戦おうと考えていたのですか。

「でも、年齢も45歳になっちゃいましたからね(苦笑)。今からハードな打撃有りの競技をやるのも有りだけど……と考えていた時にIRE、コンバット柔術にチャレンジしてみようと。

自分の中では柔術をやるうえで、ずっと『打撃があったらコレはどうなんだろう?』と想定しながら続けていました。今も僕はリバース・デラヒーバを使います。それでコンバット柔術でも相手の打撃をもらわない距離感を保って、スイープして上を取れば何とかなるだろうと思っていました。でも結果は打撃に飲み込まれてしまって――。だから、まだ自分の中で答え合わせができていないんです」

――……。

「たとえば……そのポジションにいたら殴られるから、足関節があったらベリンボロやるとどうなるか、とか。そういうことは、今のモダン柔術ではそこまで徹底して考えられてはいないじゃないですか。それって競技柔術をやっているとハッキリしないというか、分かりにくいというか……。自分の中で、その答え合わせをやりたいんですよね。

だから今、プログレスやコンバット柔術で若い選手に勝ってチャンピオンになりたいとか、そういうことではないんです。どうやれば柔術の技術を使って安全に戦うことができるのか、それが知りたくて」

――生田選手はUFCでホイス・グレイシーを見てから柔術を始めた生田選手にとって、追いかけているのはブラジリアン柔術ではなく、グレイシー柔術なのですよね。

「ホントに、その通りなんです。今はブラジリアン柔術として世界的なスポーツになっているじゃないですか。それは良いことなんです。でもその反面――グレイシー柔術ではないよなって。

柔術って選手の動きを誘導するルールじゃないですか。たとえばガードに引き込んでも、パスガードのポイントがあるから相手を抑え込もうとする。マウントの4ポイントがあるからマウントを取る、バックマウントに4ポイントがつくから……要は、打撃有りの戦いを想定して作られているルールなんですよね。

先日、黒帯の四段を取得した時にルール講習会を受けたんです。そこでは安全性を強調しているように感じたんです。あとは護身術としてのコンセプトを伝えていきたい、と。それはそれで凄く良いことなんです。でも、当時見たグレイシーの戦いではないなと思ってしまいました。

ハファエル・メンデスが出てきた時もそうだと思うんですけど、ルールを守りながらいかに勝つかという技術が増えてきました。その最たる例が50/50ですよね。50/50が出てきたことで、いろんなものがガラッと変わってしまいました。50/50って今は、本来の使い方とは違うじゃないですか」

――というと?

「昔、バレット・ヨシダさんからお聞きしたのは、『もともと50/50は足を取るための技術であり、50/50から上を取ったり下になったりというシーソーゲームをやるのは、あまり意味がないよね』と。そうやって、なぜ50/50が生まれたのかを考えると、僕自身もすごく足関節の攻防に意識が行きました。ただ50/50や足関節のことを考えるならば、必ず意識しておかなくてはいけないのは――足を取りに行った時、相手に立たれて殴られてしまうことなんです。

競技柔術をやっている人たちに対して思うのは、ベリンボロもそうですけど、バックを奪う動きを否定するつもりは一切ありません。ただ、自分のリバース・デラヒーバも含めて、打撃有りの中では危険すぎると思っていて。

するとクローズドガードの技術や、距離ができたら立ち上がる柔術立ちの技術とか、それがグレイシー柔術の根幹なんじゃないかなと感じるんです。でも競技柔術の練習だけをしていると、その感覚が疎かになってしまうんですよね。結果、コレで本当に強くなっているのかなって思ってしまう。

もちろん競技が普及し、皆が楽しめるものになるうえで、現在のブラジリアン柔術のルールやモダン柔術を否定するつもりはないんですけど」

<この項、続く

The post 【HEAT50】プログレス提供コンバット柔術で江木伸成と対戦、生田誠「答え合わせをやりたい」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
HEAT50 K-1 MMA MMAPLANET o イゴール・タナベ キック パンクラス ボクシング 岡野裕城 林源平 石井慧 草MAX

【HEAT50】岡野裕城を相手にHEATライト級王座防衛戦、草MAX「もともとマイナススタートだった」

【写真】皇治、石井慧、イゴール・タナベが出場する大会。注目度が高いだけに、草MAXもキャリアアップのアピールの場としたい(C)SHOJIRO KAMEIKE

5月7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で、草MAXが岡野裕城を相手に、保持するライト級王座の防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

2020年9月に阿部右京をKOした草MAXにとって、これが初防衛戦となる。今年で41歳を迎える草MAXだが、「もともと自分はマイナススタートなので、年齢は関係ない」という。果たしてマイナススタートとは何なのか。そこには意外なほど、一般の学生からMMAのチャンピオンになるまでの、ドタバタなストーリーがあった。本当に人生とは、何があるか分からない――。


――5月7日、1年半ぶりの試合を迎えます。

「そうですね。最初は去年の12月ぐらいに試合を……というオファーがあったんですけど、コロナ禍の影響もあって、ここまで伸びた形です。でも、その空き缶にしっかり準備することができました」

――草MAX選手は2020年からHEATに参戦し、前回の試合で阿部右京選手をKOしてライト級王座を獲得しました。どのような経緯でHEATに参戦することになったのでしょうか。

「もともとパンクラスさんでお世話になっていたんですけど、間に入ってくださっている方から『HEATでやってみないか?』と言ってくださって。私もいろいろな刺激を入れてみたタイミングだったので、ちょうど良かったと思います」

――それまでHEATという大会に対しては、どのような印象を持っていましたか。

「個人的には今までHEATさんには縁がなかったんですよ。でも同じチームでやっていた新村優貴や辰巳豪人さんがHEATに出場して、その時にセコンドとして行っていたんです。だからチャンスがあれば、自分もHEATに出場してみたいと思っていました」

――もともとチームとしてはHEATに縁があったのですね。そのHEAT初戦、パーキーとの試合は判定負けを喫しました。

「あの時はタイトルマッチで5R制だったんですけど、自分の作戦としては4Rまで削って、最終ラウンドでKOしようと考えていました。それで4ラウンドまで削ることに成功したんですよね。でも、最終ラウンドでテイクダウンされてしまって。

相手の試合映像を見ていて、打ち合いに来ると思っていたんです。だからテイクダウンに来ることを予想していませんでした。今考えると、当たり前なんですけどね。MMAだし、相手も勝つために――ベルトを巻くために来ているですから 」

――……。

「今でも覚えています。4ラウンド目に三日月蹴りを入れたら、明らかに相手が嫌な顔をして。これは5ラウンドにKOできると思っていたら、テイクダウンされてしまい……。さらにパウンドを打ってくるのではなく固めに来たので、自分のほうが焦ってしまいました。

自分の次の試合から切り替えて、まず削りに行くんですけど、行ける時は行こうと。それで前回の試合は良い結果になったと思っています」

――そうしてHEATで復活を果たした草MAX選手ですが、HEATに参戦する前……2016年あたりから試合数が減っていたのは、何か理由があったのでしょうか。

「いろいろ大きなケガが続いていたので、試合間隔が空いてしまったところはあります。ただ、年齢的な要因は感じていないんです。というのも、僕は若い頃からやっていたわけではなく、大学を卒業してから格闘技を始めたので。ケガの治りが遅いのは年齢も関係しているとは思いますけど、技術や体力についてはプラスしかないですね。もともとマイナススタートだったので」

――マイナススタートとは?

「これは恥ずかしい話なんですけど……大学生の頃は毎日お酒を飲むような生活をしていたんです。それで就職の内定を頂いた企業で健康診断を受けたら、ガンマGTPの数値が高すぎると言われて(苦笑)。医者からも『命に関わるぞ』と言われました」

――えっ!? ガンマGTPの数値が高いということは、それだけお酒の飲みすぎで肝臓の状態が悪くなっていたのですか。

「はい。そこから運動するために、ゴールドジムに入っていたTARGETさんに週2回通いだしたのが、格闘技を始めたキッカケです」

――確かにマイナススタートですね。健康的な観点ですが……。

「アハハハ。でも体力的にも、一般的な基準には程遠かったですから。本当にダメな学生でしたね(苦笑)」

――ということは、最初はMMAではなく、健康のためにキックボクシングを始めたのですか。

「はい。当時はまだRISEも始まったばかりで、アマチュア大会も同じ階級では参加者も少なく、出たら運良く勝てたんです。そうしたら伊藤(隆RISE代表)さんから『せっかくだからプロでやってみないか?』と誘われて、RISEでプロ江ビューしました。
しかも当時はFEG体制下のK-1全盛期で、K-1を見ていて自分も大きな選手と試合したいなと思っていたんですよ。だから何も考えず、ヘビー級を目指して体重を上げていました。でもデビュー戦がキックボクシングのミドル級……72.5キロまで急激に落としたんです(苦笑)」

――なかなか紆余曲折な格闘技人生ですね……。

「それだけ当時は何も知りませんでした。しかも僕は免疫力が弱くて、減量していると体調を崩してしまうことがあっったんです。そんな時に、中尾KISS芳広さんがTARGETに練習に来られていて、MMAなら77キロの階級があるよと教えてもらったんです。僕も77キロなら無理なく落とせるかなと思い、そこからMMAにチャレンジすることになりました。MMAが何かもよく分かっていないのに(笑)」

――77キロ、つまりMMAのウェルター級で試合をしてきた草MAX選手がライト級へ落とした理由は何だったのでしょうか。

「初めてライト級に落としたのは林源平戦(2016年6月、判定負け)だったと思うので、かなり前のことですね。あの時は体重が全然落ちなくて焦りました(苦笑)。もともとキックボクシングの72.5キロやっていた時は、格闘技について何も分かっていなかったんです。MMAを始めて77キロで試合をするうちに……力負けすることはなくて。でもウェルター級やミドル級の練習仲間のなかで、僕は体が大きいほうではなかったので、自分はウェルター級ではないなと思い始めたんですよ」

――ウェルター級やミドル級の練習仲間というと……。

「特にGENスポーツパレスで岡見(勇信)さんと練習していて、岡見さんがウェルター級なら自分は絶対にウェルター級じゃないなと思いました(笑)」

――なるほど。

「でも、GENでは良い練習をさせてもらっています。中尾さんのチームタックラーが解散してからGENへ行かせてもらうようになりました。今はいろんな階級の選手が集まっていますけど、当時はウェルター以上の選手ばかりで。だからこそ良い練習になっていましたね」

――それまでの練習と、GENでの練習は何か違うものはありましたか。

「自分がMMAについて、どこかのジムで学んだわけではないんです。中尾さんと一緒に練習していた頃は、ほぼスパーリング中心でした。そういう練習をしていると、頑張ってディフェンスは強くなるんですけど、自分が攻める方法が分からなくなってくるんですよ。
GENに集まるのも練習会なので、スパーリング中心です。でもトップ選手が集まって技術交流をするのは、すごく大きいですね。トップ選手が教えてくれる技術や、スパーリングの動きに対して指摘してくれたり……そういう練習会があるのは嬉しいです」

――そうしたキャリアを経て、ベルトを獲得したのはHEATライト級王座が初となります。

「そうですね。やってきたことが形になって嬉しかったです。そもそもがマイナススタートでしたからね。まず自分がプロ選手として試合をするということが考えられなかったので。高校や大学の友達は、格闘技をやっていると言っても信じてくれませんでした(苦笑)」

<この項、続く

The post 【HEAT50】岡野裕城を相手にHEATライト級王座防衛戦、草MAX「もともとマイナススタートだった」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Column HEAT50 K-1 MMA o ONE PFL UFC   キック ダニエル・スポーン 石井慧

5.7『HEAT 50』に石井慧、皇治が出場


 5月7日(土)名古屋国際会議場イベントホールにて開催される『カケルホールディングス Presents HEAT50』の記者会見が12日都内にて行われた。

 本大会はHEATの第50回大会となるメモリアルイベント。発表済みのカードに加え、記念大会にふさわしい追加カードが発表された。

 HEAT総合ルールヘビー級王者・石井慧(35=チーム・クロコップ)の出場が決定。ダニエル・スポーン(アメリカ/CAMBRIDGE MARTIAN ARTS)と対戦する。

 石井は2019年3月にHEAT総合ルールヘビー級タイトルを獲得。翌年1月には初防衛を果たした。昨年9月には立ち技競技への進出としてK-1に電撃参戦。トップファイターたちとしのぎを削り、現在3戦3勝(1KO)の戦績を残している。

 今年4月には『K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント』に出場し、1回戦で実方宏介を下すも、この試合で左脇腹を負傷し棄権していた。石井はこの負傷に「柔道の頃から同じところを何度もケガをしていて、クセになっている」と大きな問題ではないと主張。
 対戦相手のスポーンを「いい相手で本物のカード」と緊張感がある相手と評価。「“鉄は熱いうちに打て”じゃないですが、今は無理をする時。ここでがんばっていこうと思います」と、参戦に強い意気込みを見せた。

Dan Spohn(Sherdog)

 ダニエル・スポーンは現在37歳のアメリカ人でMMA戦績18勝8敗1引き分け。近年はPFLを主戦場にしています。昨年6月の『PFL 5: 2021 Regular Season』で行われたエミリナオ・ソルディ戦がドローになって以来の試合。

 また、皇治が「ノーギャラ」で出場するとのことですが、対戦相手は未定。春日井“寒天”たけしの引退試合も予定されていますが、こちらも対戦相手は未定です。


 大会ポスター。PPVライブ配信もあります。続きを読む・・・