【写真】成蹊館で初めて取材をしてから、もう13年が経った──アホなところは変わらず、良い具合に大人になった(C)MMAPLANET
26日(日)、大阪府豊中市の176boxで開催されるGladiator015でGladiatorバンタム級チャンピオン竹本啓哉に挑戦する釜谷真インタビュー後編。
より良い練習環境を求め、東京で10年以上に渡り生活をしていた彼は、生まれ故郷である京都に戻り、「これから」を目指して新たな環境でトレーニングを積んできた。生まれ変わったというわけではないが、釜谷の言葉はこれまでよりフレッシュな印象を受けた。
とはいえ、ファイターは結果を出してナンボのモノ。「これで負けたら、恥さらし」という釜谷の維持とプライドの詰まった言葉を可視化した。
<釜谷真インタビューPart.01はコチラから>
──若い選手を関西で強くしたい、と。
「大阪とかは、まぁいるので。僕は京都でっていう想いが強いです。選手が東京に行くのはしょうがないです。僕もそうやったし。なんか……口に出して引き留めることは絶対にしたくなくて。若い子が満足できる現状を創ることで、こっちで練習し続ける。そういう環境を創りたいですね。
そのために今回の試合でも、自分の背中を見せないといけないですし。これで僕が竹本君に負けたら、このインタビューなんてホンマにただの恥さらしですよ」
──口にすることは、大変だと思います。無難に済ますのではなくて。
「それは、でも試合も同じで。1週間後には分かる話で。僕がどういう想いでいようと、何をしゃべろうが結果は出ます。僕もプロの端くれやから、自分がどういう人間か最低限分かってもらったうえで試合を見てもらった方が、伝わるモノって絶対にあると思います」
──いやぁ、今日の釜谷選手は深いですねえぇ。そういうなかでチャンピオン竹本選手に対して、どのような印象を持っていますか。
「全然侮っていないです。今の時代にしては珍しく偏っている選手ですけど。MMAを六角形で表すと、僕の方が六角形に近くなります。でも彼は一つが突出していて、そこでは敵わない。でも、やりようによっては彼の突出している部分で勝てるのもMMAです。そこでやられるのもMMAだし。それはやってみなければ分からないけど、まぁ自信はあります」
──戦ってきた相手が違うというのはありますか。
「めっちゃあります。めちゃくちゃあります。僕にちゃんと勝っている人って、大体めっちゃ強いというか、ホンマのトップの人やと思います。RIZINのトップとか、それこそ僕に勝った韓国人なんてUFCに行ってますし、ROAD FCでめっちゃ強かったりしています。まぁ、勝っていないことを偉そうにいうてもしょうがないのですが、そこはちゃうぞっていうのはあります。でも、そこも違うと思っていても、結果を出さなければ違うことにはならないので。だから、何があろうが今の自分で勝つしかないです」
──今回の試合に向けて東京での練習は?
「全くしていないです。大阪には週一にいって、柴田(モンキー有哉)選手や金太郎君、川原波輝君、スタイルズの瀧口(脩生)君とアマチュアの子たちとグラップリングの練習はしていました。そりゃ、こっちの選手と東京の選手と比べて、どっちがボコボコにされるかっていうたら東京の選手に、です。でも、十分に良い練習はできています。
練習って結局、強い選手と当たるだけじゃないって、この環境になって気付けたんです。今の自分のベストといえる練習が出来ました。こっちで大丈夫って思える練習を見つけないと、選手生活を送るのはしんどいですからね。
エダ(塾長こうすけ)君や柴田君とやっていて、それと土曜日には土肥(聖帝・潤)君も来てくれて、彼らと週に1回ずつやらせてもらって、残りの半分はウチの子らとやる。若い子はスパーリングのつもりですけど、僕は打ち込みの感覚でやっていて。その練習で手順をしっかり踏んで、要所を大切にする。そういうことを繰り返していたら、僕的には少なくとも強くなっている感覚はあります。
東京では普通に環境が整っていたから、ここまで考えてやることはなかったです。京都に戻って来てから、めっちゃ考えて練習するようになりました。練習もほぼ映像に撮って、気になったところは組み技やと東京の上久保(周哉)君や和田(竜光)君、それと濱ちゃん(濱村健)に動画を送ってアドバイスをしてもらっています。今回はスパーの動画は濱ちゃん、打撃でいえば臼井(和史)さんに助言してもらいましたね」
──これまでも当然のように釜谷選手はベストを尽くしてやってきたと思いますが、京都に戻ったことで新たな発見があり、新しい挑戦が始まったように見えます。
「めちゃくちゃそうですね。なんせ、新しくするしかなかったですから」
──勝負は勝負ですが、やり切れることを願っています。
「今回は勝ってインタビューしてもらいますよ。僕ね、高島さんに取材してもらった試合で勝ったことないんちゃうなかって……」
──DJ.taiki戦はドローだったじゃないですか!!!!!
「ちゃいますよ。あれはドローやったから、インタビューしてもらったんですよ。逆ですよ、逆」
──アレっ……そうでしたっけ。ただ、それって記者として気にしてしまう部分ではあるんです。本音をいえば。
「何度目の正直か分からないですけど、今回はやりますよ。勝ちます。どんな内容だろうが、勝たないと本当に意味はないです。やってきたプロセスは変わらないですけど、結果でこの先は絶対に変わってきます。同じことをやっても、負けると僕の望んでいる先はやってこない。もう勝つしかないと。それしかないし、そのためにここまでやってきたので」
■ Gladiator015対戦カード
<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 竹本啓哉(日本)
[挑戦者] 釜谷真(日本)
<Gladiatorフェザー級選手権試合/5分3R>
[王者] MIKE(日本)
[挑戦者] 原口央(日本)
<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者] NavE(日本)
[挑戦者] 宮城友一(日本)
<Gladiatorミドル級選手権試合/5分3R>
[王者] 藤井章太(日本)
[挑戦者] 一慶(日本)
<バンタム級/5分2R>
上田祐起(日本)
神田T-800周一(日本)
<フェザー級/5分2R>
天草ストロンガー四郎(日本)
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
<ライト級/5分2R>
石田拓穂(日本)
井上啓太(日本)
<バンタム級/5分2R>
田中スネ夫ハヤト(日本)
左海清之(日本)
<フェザー級/5分2R>
伊賀GORI(日本)
梶原大悟(日本)
<フライ級/5分2R>
丸山幹太(日本)
松原聖也(日本)
<フライ級/5分2R>
谷口武(日本)
杉岡トキア(日本)
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