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【UFN185】キャリア75戦目、四半世紀戦い続けるアレクセイ・オレイニク「センセイのセンセイは日本人」

【写真】10分強のインタビュー、MMAの歴史を垣間見ることができた(C)Zuffa/UFC

21日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN185:UFN on ESPN+43「Blaydes vs Lewis」。カーティス・ブレイズ✖デリック・ルイスのヘビー級戦がメインの同大会で、同じくヘビー級のアレクセイ・オレイニク✖クリストファー・ダカウスがマッチアップされている。

我々がイメージする寡黙なロシアンでなく、非常に多弁で明るい感じだったアレクセイ・オレイニク

キャリア74戦59勝14敗1分──プロMMAデビューは、なんと1996年11月10日だ。今や彼がケージで戦いだしてから生まれたファイターたちが金網の中を闊歩している。

キャリア25年目のMMAファイター人生を征くロシアの鉄人、アレクセイ・オレイニクにZoomインタビューを試みると、日本からの取材ということを彼が大いに歓迎してくれた。

そこにはオレイニクのキャリアと日本が切っても切れない関係にある事実が存在していた。


──43歳、75戦目に向かいます。今の気持ちを教えてください。

「調子は良いよ。いつも通りだ。25歳でも45歳でも、年齢は関係ない。プロフェッショナル・スポーツマンとして、やるべきことをやってきた。絶好調さ」

──とはいえプロMMAデビューは1996年です。私は1997年にサンクトペテルブルクとモスクワでロシアのMMA創世記の二大会を取材したのですが、足を負傷した選手がケージのなかで注射を打たれて試合続行になったり、まだ素手で試合をするというモノでした。

「アハハハハハ。そうだよ、私がデビューしたときは素手、頭突き有り、体重無差別のトーナメントで私が88キロで70キロぐらいの選手が相手だったこともあった。体重も持っている技術もまるで違うような状態だった。うん、凄く楽しかったね。

あれからMMAは凄く変わった。常に新しい人材が生まれてきたし、ずっとトップで戦っていくことは簡単なことじゃなかったよ。私も常にハードなトレーニングを課し、またその内容も大きく変化しキャリア25年目を戦っているんだ。そうだね、練習相手、コーチ、技術、私の試合も全てが変わったよ」

──もともとMMAを戦うようになったのは?

「それは君の国、日本が関係しているんだ(笑)」

──えっ、どういうことでしょうか。

「私はウクライナで日本からやってきた柔術を習っていたんだ。もともとはレスリングをやっていたけど、私のチョークや関節技は日本柔術で身につけたモノなんだよ。

1996年に日本柔術を始め3、4カ月後にはMMAキャリアをスタートさせた。あの時、センセイからは本当に色々なモノを習った。日本柔術のおかげで私はMMAで戦うことができたんだよ。だから私は日本のことが大好きなんだ」

──なんという流派の柔術だったのですか。

「名前は覚えていないな。センセイは日本人ではないけど、センセイのセンセイは日本人だった。センセイのセンセイの名前も知らないけど、写真を見せてもらった。年をとっていたけど、立派な感じの人だったよ。

MMAを始めてから何年も日本柔術を習い、黒帯を習得した。だから、私は少し日本語を覚えているんだよ(笑)」

──日本の柔術とは合気道のようなモノなのでしょうか。

「スポーツではなかったよ。人を破壊する技術を教わった。殺るか殺されるか、そんな術を習っていたんだ。極め、絞め、パンチもあった。でも、それだけじゃなかった。MMAでは使ってはいけない危険な技術だらけだったよ(笑)。やろうと思えば、私は何時でそんなファイトができるんだ」

──まさにMMAではなく、NHBの技術だったのですね。ところでアレクセイはコンバットサンボの経験もあります。

「コンバットサンボはMMAと並行して試合に出ていて、55試合戦った。2005年に世界チャンピオンになっているよ。コンバットサンボ時代は日本でも有名なヴォルク・ハンに1度会ったことある。それにエメリヤーエンコ・ヒョードルもいたよ。話す間柄じゃなかったけど、ヴォルク・ハンが日本のRINGSで活躍していた時の映像は視ている。

もちろんヒョードルのPRIDEでの試合もね。ヴォルク・ハンもヒョードルも日本で凄く人気があったことは知っているよ」

──それにしても、このタフなスポーツを四半世紀も戦っているのは凄いことですね。戦い続けることができるモチベーションは何なのでしょうか。

「家族のために戦ってきた。そして、今は母国のレガシーになりたいと思っている。何より、自分の内面に戦いたいという感情があり続けるんだ。だから戦い続けている。もう少し、戦い続けるよ。

戦いは勝つか負けるか。センセイからはKO、チョーク、サブミットすれば負けることはないと教わってきた。だから常にフィニッシュを目指している。100パーセント、決着をつけるために戦っている。そうじゃないと戦う意味はないよ。それは今週の土曜日も同じことだ。でも試合は試合だ。何が起こるから分からないから、全力で戦う」

──クリストファー・ダカウスの印象を教えてください。

「背が高くて、大きな若い選手だ。馬力があって、危険な相手になるよ。強くて、戦い甲斐のある相手だね」

──今、どのような目標を持ってMMAを戦い続けているのでしょうか。

「最終目標というモノは持っていない。戦える間は戦い続けて、楽しみたい」

──アレクセイ、今日は限られた時間のなかで興味深い話をしていただきありがとうございました。では最後に日本ファンにメッセージをお願いします。

「サヨナラ(笑)」

■視聴方法(予定)
2月7日(日・日本時間)
午前6時30分~UFC FIGHT PASS

■UFN185対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
カーティス・ブレイズ(米国)
デリック・ルイス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ケトレン・ヴィエイラ(ブラジル)
ヤナ・クニツカヤ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
デリック・マイナー(米国)
チャールス・ロサ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アレクセイ・オレイニク(ロシア)
クリストファー・ダカウス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ナソーディン・イマボフ(フランス)
フィル・ホーズ(米国)(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・オルロフスキー(ベラルーシ)
トム・アスピニナル(英国)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ゴードン(米国)
ダニー・チャベス(米国)

<ライト級/5分3R>
ドラッカー・クローズ(米国)
ルイス・ペナ(米国)

<バンタム級/5分3R>
エディ・ワインランド(米国)
ジョン・カスタニエダ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ハファエル・アウベス(ブラジル)
パット・サバティニ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
シェイナ・ドブソン(米国)
ケイシー・オニール(英国)

<フェザー級/5分3R>
チェス・スケリー(米国)
ジャマル・エマース(米国)

<バンタム級/5分3R>
アレマン・ザハビ(カナダ)
ダラコ・ロドリゲス(米国)

<ヘビー/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク(ウクライナ)
ジャレッド・ヴェンドラー(米国)

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