【写真】相手のペースになった時に、どのような戦いを見せるのか──そこが気になるシウババジェホスだ(C)Zuffa/UFC
5日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでDana White’s Contender Seriesシーズン7の第5週が行われる。
Text by Manabu Takashima
「過去は関係ない、火曜日の夜に全てを賭けて、私に『イエス』と言わせるんだ」と明白にリスクを背負って攻めること、勝利でなくフィニッシュを目指せという指針を示したダナ・ホワイト。また今シーズンは何度なく「本来は30歳以上のファイターには期待していないが……」と口にしつつ、Over30の選手との契約も実現させている。
そんななか今週も、メイン出場のブルーノ・ロピス、第3試合出場のチャド・ハネコム、そして第1試合で戦うジオニ・バルボーザとレイン・グェレーロと、出場10選手中4人が+30となっている。
過去は関係なく、その日のパフォーマンスが問われつつも、「本来は……」という言葉に関係のない20代、そして20代前半のファイターが勝利すれば、より契約の可能性は高いだろう。そんななか今大会の20代同士のマッチアップは第4試合のバンタム級=セルヒー・サイディラモン・タヴェラス。そして第2試合のジアン・シウバケヴィン・パジェホスのフェザー級の2試合だ。
カナダのサイディ米国のタヴェラスは27歳29歳、対してブラジルアルゼンチンという南米対決となるシウババジェホスは26歳と21歳の顔合わせとなる。
10勝2敗、全ての勝利がフィニッシュという──まさにコンテンダーシリーズに適したシウバ。
KOパンチは勿論だが、首相撲やクリンチでのヒザやヒジを有効に使いこなす。
一方のパジェホスはアマMMAで4連勝、プロで11連勝と負け知らずのファイターだ。ローキックで相手を削り、グラウンドでも爆発力のあるパンチを繰り出す。その結果が、プロで8つのKO勝ちと1つの一本勝ちとフィニッシュを量産している。
当然のように対戦相手はどのようなファイターか分からないが、人を倒す力を両者とも有していることは間違いないだろう。
ここまでブラジルとアルゼンチンでキャリアを積んできた違いも両者には見られ、シウバは相手の組みを切り、クリンチ中に打撃を交えて戦うが、バジェホスはテイクダウンをイージーに許す面もある。
過去の試合ベースではスピードではシウバ、パワーではバジェホスという見方もできる。が、シウバはライト級から階級を落としてきており、この試合でフィジカル的にバジェホスが優位という見方も簡単には成り立たない。
加えてフィニッシュ決着必死だからこそ、粘りを見せればグダグダの試合展開にもなりかねない。自分の得意でない場面、劣勢の時に如何に耐えて、逆襲に出ることができるか。過去に競り合いが少ない両者が、一段上のレベルで戦えるかどうかを見極めるためにも、10分以上の戦いが見てみたい一戦だ。
■視聴方法(予定)
9月6日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS
■DWCS S07 Ep05
<ライトヘビー級/5分3R>
ブルーノ・ロピス(ブラジル)
ブレンジソン・ヒベイロ(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
セルヒー・サイディ(カナダ)
ラモン・タヴェラス(米国)
<ミドル級/5分3R>
チャド・ハネコム(南アフリア)
ディラン・バドカ(カナダ)
<フェザー級/5分3R>
ジアン・シウバ(ブラジル)
ケヴィン・パジェホス(アルゼンチン)
<女子バンタム級/5分3R>
ジオニ・バルボーザ(ブラジル)
レイン・グェレーロ(米国)