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【DEEP104】神龍誠戦へ、福田龍彌─02─「チーム関西として関東には負けない、という感じで」

【写真】7月の修斗大阪大会。ベルトを失った福田にこれだけの人々が、ねぎらいの言葉をかけていた。偏に人徳ということだろう (C) MMAPLANET

23日(土)、東京都文京区で開催されるDEEP104で、現DEEP正規フライ級王者の神龍誠と対戦する、元修斗同級王者・福田龍彌のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

DEEP参戦にあたり、福田はいきなりトップの神龍と対戦することに。そこで神龍について、さらにDEEPフライ級の印象を訊くと、福田の中にあるドキドキワクワク感が伝わってきた。

ここで神龍に勝てば、藤田大和や伊藤裕樹といった、これまで交わることのなかったファイターたちとの対戦も見えてくる。そんなDEEP出場で、福田が狙うものとは――

<福田龍彌インタビューPart.01はコチラから>


――神龍選手に対しては、どのような印象を持っていますか。

「あの若さ(神龍は現在21歳)で自分のジムを作って、すごいですよ。自分は指導者とかジム経営はできひんと思うので。あの年齢なら、まだやりたいこともあるやろうに……いや、ホントに格闘技だけやりたいんやろうな。尊敬しています。試合に対しても、向こうも気合いが入っているそうやし、僕も良いものにしたいですね」

――ファイターとしては、いかがですか。

「アグレッシブ、という感じですね」

――これまで対戦した中で、神龍選手と同タイプのファイターといえば……。

「鈴木隼人選手ですかね(2014年10月に対戦し、判定負け)。オーソドックスとサウスポーの違いはあるけど、レスリング出身のアグレッシブでガンガン来るタイプということでは鈴木選手やと思います」

――そのタイプとの相性は良いと思いますか。

「良いも悪いも……ですね。お互いに得意なところと苦手なところがあって、僕は別にグラップリングの全てが苦手というわけでもないですから。そこがうまくハマれば勝てるやろうし。打撃でも相性はあるし、やってみないと分からない。でも、だからこそ格闘技って面白いんですけどね」

――そのとおりですね。これまで交わることがなかっただけに、どのような試合展開になるのか分からない。それが今回の試合の最大の見どころでもあります。

「ただ――伊藤(盛一郎)選手との試合はすごかったと思いますけど、その前の優作さんとの試合(中村優作、2019年12月にRIZINで神龍が判定勝利を収めている)を見ると、試合の出来が一定じゃないのかな、とも思うんですけど」

――中村選手と伊藤選手はタイプが違うので、その点は大きいかもしれません。伊藤選手は神龍選手と同じようなスタイルで、中村選手は受けが強いといいますか。

「自分も試合ごとにムラがあるので、あんまり人のことも言えないんですけどね(笑)。どちらかというと僕は優作さんみたいなタイプやし、優作さんより立つのは上手いんで」

――いきなり中村選手に飛び火しましたね(笑)。

「違いますよ、優作さんをディスっているわけじゃないですから(笑)」

――「優作さん」という呼び方で、お二人の関係性は理解できます。

「とにかく伊藤選手との試合は噛み合っていましたよね。あの試合のような、すごい神龍選手と試合したいです。オレは伊藤選手みたいに動かれへんけど」

――この試合に勝てば、次はベルトを賭けて再戦という可能性もありますよね。

「……それやと受けへんかな」

――えっ!?

「タイトルマッチなら、先に暫定王者の藤田(大和)選手やと思うんで」

――あぁ、なるほど。

「それは神龍×藤田でないといけないでしょう。僕が神龍選手に勝ったら、フライ級のトーナメントをやってほしいです」

――確かに今後は神龍選手だけでなく、藤田選手や伊藤裕樹選手との対戦も見てみたいです。

「この前の暫定タイトルマッチ、良かったですよね。2人の気持ちが見えて。競技者として見ていても良い試合やったと思うし、初めて格闘技を見た人でも『格闘家ってすごいんや』って思ってもらえる内容だったんじゃないですか。僕もそういう試合がしたいです」

――すると、今回は神龍選手に勝ってトーナメント開催をアピールですね。

「面白そうっすよね。トーナメントをやっちゃえば、全部解決すると思うので。そういう意味では、僕はDEEPフライ級の良い起爆剤になりたいです。ただ、もう関西の選手とはやりたないですけど(苦笑)」

――DEEP大阪大会へのオファーが来る日もあるかとは思いますが……。

「こっちの人たちとは練習もしているし、それならチーム関西として関東には負けない、という感じでいきたいです。DEEP大阪大会に出してもらえるなら、関東の選手を呼んでもらって、東西対決みたいなカードを組んでほしいですね。チケットは頑張って売るんで(笑)」

――お話を聞いていると、修斗やDEEPというプロモーションの枠ではなく、格闘技やファイターへの敬意が伝わってきます。

「MIBURO代表のウエタユウさんを見ていると、職人だなって思うんですよ。選手としてもそうやし、人との関わり方についても尊敬していて。ウエタさんみたいな選手になりたいし、ウエタさんみたいな人間になっていきたいです」

――そういった全ての願いを叶えるためにも、次の試合は重要なものとなります。

「そうなんですよね。ここで自分が頑張らないといけないと思っています。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
10月23日(土)
午後5時55分~PPV SPWN
午後5時55分~PPV dwango

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DEEP104 Interview J-CAGE ブログ 神龍誠 福田龍彌

【DEEP104】フライ級チャンプ神龍誠戦へ、福田龍彌─01─「平良戦で勝っても返上するつもりやったんで」

【写真】一区切りのつもりで戦っていた7月の平良戦 (C) MMAPLANET

23日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP104で、元修斗世界フライ級王者・福田龍彌が現DEEPフライ級正規王者の神龍誠と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

今年6月、平良達郎に敗れて修斗のベルトを失った福田。対する神龍も昨年8月にRIZINで行われた伊藤盛一郎戦以来の復帰戦であり、その両者の対戦は驚きでもあった。
福田が新しい戦いの場としてDEEPを選んだ理由とは? そこには、福田らしい格闘技観が存在していた。


――今回のDEEP参戦、そして現フライ級正規王者の神龍誠選手との対戦には驚きました。まずDEEPに出場することになった経緯などを教えていただけますでしょうか。

「純粋に競技を楽しみたい。ワクワクする試合がしたい。それが一番ですね」

――純粋に競技を楽しみたい、というと?

「戦う場所が欲しいんです。競技者として、練習するだけじゃなく、練習したことを試す場が欲しい。僕、今までずっと地方大会で戦ってきたじゃないですか」

――修斗の大阪大会はもちろん、高松大会や沖縄大会に出場してきましたね。

「基本的に試合のオファーは、よっぽどのことがないかぎり受けてきました。でも、なかなか試合の場がない。いつオファーが来るか分からない状況が続いて……。なのに、僕に負けた選手が先に東京で試合をしたりしていて。コロナ禍っていうこともあるんでしょうけど」

――それだけ、後楽園ホールで試合をすることに対して、こだわりがあったのですか。

「後楽園ホールとか、会場そのものじゃないんです。僕が最初に格闘技を見始めた頃は、先輩たちは結果を出したら後楽園ホールに出ていた。地方大会とか下北で勝ち残ったヤツが、後楽園ホールで潰し合う。そういう場だったんですよね。僕も29歳になって、ケガも多くなりましたし、あとどれくらい選手生活できるんかな、って考えることも増えたんですよ」

――……。

「それを考えたら、『福田を使ったら面白いんちゃうかな』って思ってもらえるところで戦いたいと思ったんです」

――もう修斗フライ級では、次に戦いたい相手も思い浮かばなかったのでしょうか。敗れた平良選手との再戦、という可能性もあったかと思います。

「いや、もともと平良くんとの試合で修斗は一区切りにするつもりでした。勝ってもベルトを返上するつもりやったんで。試合が終わってから関係者の方にも『お世話になりました』と挨拶しています。もしかしたら、僕が引退すると思われたかもしれないですけど」

――ベルトを賭けるかどうかはともかく、平良選手にリベンジしたいという気持ちはないですか。

「リベンジ……特にないですね。もちろん、勝てへんかったのは、純粋に悔しいです。もう1回試合する機会があれば、勝ちに行きますよ。でもそれは、縁があればっていうことで」

――ベルトには興味がなくなったということですか。それともDEEPのベルトを狙いに行くという気持ちはありますか。

「ベルトが欲しいという気持ちが、ないわけではないです。ただ――成り上がってやろうという気持ちが無くなったといったら変だけど、肩書や大金が欲しいとか、そういうことは求めていないんですよ」

――というと?

「僕は他にも仕事をしていて、格闘技だけで生きているわけじゃない。格闘技はライフスタイル、僕が僕であるためにやっていることで。そのために、戦う場が欲しい。とにかく戦う人間でありたい、戦う職人でいたいんです。強い相手と実力を試していきたいんですよ。」

――分かりました。では、次に戦う場所としてDEEPを選んだ理由を教えてください。

「今DEEPフライ級には、いろんな選手が集まってきているじゃないですか。佐伯(繁DEEP代表)さんが『フライ級でトーナメントをやりたい』みたいなことを言っていると聞いて。僕も修斗の新人王以外、トーナメントに出たことがないから、それも楽しそうやなと思って」

――福田選手は以前にもDEEPに出場したことがありますよね。

「DEEP大阪大会ですよね(2019年4月、安谷屋智弘に判定負け)。あの時も、修斗で試合が組めないなら他で試合させてください、っていうことは修斗側に伝えて、DEEPに出させてもらいました」

――その安谷屋戦から2年ぶりのDEEP参戦となるわけですが、対戦相手が神龍誠選手となったのは……。

「ビックリしましたよ。まさか、いきなりトップと対戦できるとは思っていなかったです。DEEPに出ている人、神龍選手が持っているベルトを目指している人に対して申し訳ない」

――申し訳ない……試合の煽り映像でも「他のDEEPに出ている選手には申し訳ないと思うんですけど」という言葉がありましたが、あれは他のフライ級のファイターを煽るものではなかったのですか。

「違います。自分はDEEPでは新参者で、しかも前の試合では安谷屋選手に負けているじゃないですか。なのに藤田(大和)選手は暫定タイトルマッチで、自分が正規王者とノンタイトル戦……ごめんね、という気持ちが強いです。僕自身が、そういうもどかしい想いを抱えて戦ってきたから」

――神龍選手の復帰とタイトルの扱いについては、タイミングもあるので仕方ない部分はあるかと思います。その神龍選手との試合を、後楽園ホールで迎えます。

「後楽園ホールに対して、もう憧れはないです。後楽園ホールで対戦できるのは嬉しいですけどね。でもケージがあって、戦う相手がいれば一緒やから。別に会場が広島でも沖縄でも、宮城――神龍選手の地元でもよかった。神龍選手と対戦できるなら、どこでもいいですよ。それだけの相手やと思っています」

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【DEEP104】鈴木琢仁戦前、北岡悟「この試合が全て。先のことを試合前に公の場所で語ることはないです」

【写真】8カ月ぶりにケージへ向かう北岡 (C) MMAPLANET

23日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP104 IMPACTで、北岡悟が鈴木琢仁と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

北岡にとっては今年2月、DEEP100回記念大会で大原樹里に敗れて以来、8カ月ぶりの復帰戦となる。さらにいえば2018年大晦日の川尻達也戦以降、2年10カ月もの間、勝ち星から遠ざかっている。

自身のYouTubeチャンネルにアップされた動画では、大原戦の直後に引退を示唆するような発言もあったが……。そんな北岡に、大原戦以降の8カ月間と、鈴木戦について訊いた。


――今年2月に行われた大原樹里以来、8カ月ぶりの試合を1週間後に控えています。もう追い込みの練習は終わった頃ですか。

「キャンプは、ほぼほぼ終わりですね。まだ少し動きますけど、基本的にはスーパーきつい状態は終わりました」

――ここ最近は、以前よりもロータス世田谷で練習する回数を増やしているそうですね。

「はい。ロータスではMMA練習をやっているからですね。試合では八隅さんにセコンドについてもらいますし。ザ・ワンTVのYouTubeの動画でも話しているんですが、ここ(パンクラスイズム横浜)だと、自分が真剣に練習しているなかで、他の選手たちの動きも目に入ってくるんですよ。

『それは明らかに違うだろ』っていうこともやっていたりする。そこで自分が夢中で練習していると、選手のことがほったらかしになりますし。でも自分は、自分自身の練習に集中したい瞬間もあるので、ロータスへ行っているという話です」

――なるほど。前回の大原戦については、北岡選手のYouTubeチャンネルに試合後の控室の様子がアップされていました。その中で「終わりかな……」という言葉があったのですが、それは引退という意味だったのでしょうか。

「……見たままじゃないですか。あの動画を見て、皆さん解釈してください。そういう意味でアップしました」

――昨年9月、RIZINの久米鷹介戦の後、退場する際の表情とは違っていました。

「そうですね。(大原戦は)久米戦とは試合の内容が違いますから。内容も相手も違うし、試合の種類も状況も違うので」

――大原戦後、すぐに練習は再開したのですか。

「ダメージが抜けてから再開はしていました」

――復帰戦がこのタイミングになったのは……。

「このタイミングで試合をしようと、僕自身が決めました。僕は受け身ではないので、自分でやろうと思ったタイミングで、佐伯(繁DEEP代表)さんと話をしました」

――北岡選手自身が、このタイミングを選んだと。その理由は何だったのでしょうか。

「いろいろな理由がありますね。所属選手の試合スケジュールも、DEEPの興行スケジュールも関係してくるので。今回はDEEPの興行が9月と10月にあって、自分自身の調整のタイミングも考えて、9月ではなく10月だなって考えました。

9月大会にDJ(.taikiが)出ることになったのもあります。DJも試合スパンは空けたくないタイプなので、DJのほうが先に9月大会へ、僕が10月大会に」

――そう、北岡選手から佐伯さんに伝えるわけですね。

「そうです。僕が2月に負けてションボリしているタイミングで、佐伯さんは『また試合がしたいなら、ウチ(DEEP)で試合を用意する』というニュアンスのことを言っていてくれていました。だから、試合をするなら佐伯さんに話をするのが、正しい収めどころですよね」

――その時に、対戦相手についても希望を伝えるのですか。

「直近の試合で負けていない選手がいいな、とは思いました」

――それは、なぜでしょう?

「今DEEPで活躍している、ちゃんと強い選手ということですね。要は、僕もここ2年10カ月の間勝っていない選手ですけど、復帰戦同士の試合になるのは嫌でした」

――そこで鈴木琢仁選手が対戦相手として挙がってきた時点で、鈴木選手のことはご存じだったのでしょうか。

「はい。DEEPに出ている選手のことは、ほぼほぼ網羅しているので。彼がウチの所属選手とパンクラスのネオブラッド・トーナメント決勝で戦った時(2016年9月、鈴木が木村一成に勝利)から見ているので、どういう選手かは分かっています」

――では鈴木選手に対する印象を教えてください。

「若くて良い選手だと思います。柔術ベースではあるけど、しっかりとMMAファイターですし」

――このタイミングで試合をしたい、そう佐伯さんに伝えたのは、鈴木戦後の展開も考えてのことなのでしょうか。

「もちろん、この試合の後にやりたいことはあります。でも、まずこの試合が全てであることは確かだから、先のことを試合前に公の場所で語ることはないです」

――分かりました。では、次の試合で何を見せたいですか。

「私のほうから『こういうものを見せたい』というのは、ないです。ケージの中を見てください。それを皆さんが勝手に見ることになる。いつもそう思っています」

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【DEEP104&DEEP JEWELS35】平田直樹、全治3カ月の負傷で山本歩夢戦が中止。師走のJEWLESで本野が再起

【写真】残念過ぎる平田の負傷欠場だが──今は焦らず治療に専念してほしい(C)MMAPLANET

10日(日)、DEEPより23日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP104 Impactで山本歩夢と対戦予定だった平田直樹が負傷欠場し、両者の試合が中止となること、12月11日(土)に港区のニューピアホールで行われるDEEP JEWLES35の対戦カードが発表されている。

2回戦ながらフェザー級の新鋭同士の対戦として多いに注目を集めていた平田の欠場は残念な限り。リリースでは負傷箇所は明らかとされていないが、全治3カ月とのこと。

平田は実妹・樹とともに土曜の朝8時半からTRIBEで行われている青木真也の組技打ち込みクラスに参加しており、ケージレスリングへの知識が深まったという情報も入っていただけに──完治後、ぜひとも山本戦は実現してほしいところだ。


JEWELS35では超新星=伊澤星花に敗れストロー級王座を失った本野美樹の再起戦が決まった。対戦相手は藤田翔子&ケイト・ロータスに勝利しているHIMEだが、キャリアの浅いルーキーとの対戦へのトラウマを消し去りたい一戦となる。

この他同大会では栗山葵✖ケイト・ロータス、加賀谷花野✖はなこという2つのフライ級マッチも決まっている。

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【DEEP103】伊藤裕樹と再戦。藤田大和─01─「伊藤選手に言いたい。僕を強くしてくれて、ありがとう」

【写真】稚拙な表現方法だが、今、藤田大和は本当に強い(C)MMAPLANET

23日(木・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP103で、DEEP暫定フライ級王者の藤田大和が挑戦者に伊藤裕樹を迎えて初防衛戦を行う。

王者にとっては2019年9月、伊藤にRNCで敗れて以来のリベンジマッチでもある。加えて試合前の藤田にとって、正規王者の神龍誠が1カ月後に復帰する気になる発表もあった。

念願の王座に就いた藤田にとって、暫定という2文字は気になるものに違いない。風雲急を告げるDEEPフライ級、藤田に神龍の復帰と伊藤へのリベンジについて訊いた。


――試合まで残り10日を切りました(※取材は9月14日)。もう追い込み練習は上がったところでしょうか。

「練習は試合の1週間前までやりますね。だから今週の金曜日(17日)からペースを落としていく感じです」

――なるほど。次の試合のお話をする前に、まずお聞きしたいのが……DEEPフライ級の正規王者、神龍誠選手の復帰についてです。

「あぁ、それですね。やっと……というのか(声のトーンが落ちる)」

――藤田選手のタイトルマッチから1カ月後、10月23日に行われるDEEP104で前修斗世界フライ級王者の福田龍彌選手と対戦します。

「そうですね……いつまで待っていればいいんでしょうね?」

――それはDEEPフライ級王座統一戦が、いつ行われるのかということですね。

「僕は今まで1試合1試合、決められた相手と試合をしてきました。復帰するのは良いとして、正直まだ正規のベルトを持っているのかって……。しかも復帰戦はノンタイトルですよね。

僕は9月に暫定王座の防衛戦で、正規王者が10月にノンタイトルで復帰――変な感じはしますね。引っかかるものはあります。今となっては仕方ないですけど」

――正規王者の復帰戦は、暫定王者との統一戦というのが通例ではありますが、どのタイミングで神龍選手が復帰を伝えたか。藤田選手と伊藤選手の試合後ということかもしれないです。いずれにせよ現在、藤田選手が保持しているベルトに「暫定」の2文字が付いているところに、思うことはありますか。

「引っかかるものはありますよ。復帰することが最近分かって、いつまで僕のベルトに暫定の文字が付いているのか分からない状態が、また続きます。やりにくさが、ないわけではないです」

――やりにくさ、とは?

「たとえば次の試合で正規王者が負けたら、福田選手とのリダイレクトリマッチになるんじゃないですか。そうなったら、いつ暫定の文字を外すことができるんだろうなって……。まぁ、そこは気にしないです。僕にとっては、次の試合が大きなヤマなので。大切なリベンジマッチですからね」

――そうですね。挑戦者として迎える伊藤裕樹選手とは、2019年9月に対戦しRNCで一本負けを喫しています。

「はい。やっぱり今回の試合には、特別な想いがあります。あの時の悔しさっていうのは……。いや、もちろん悔しい気持ちはあるし、リベンジしたいとも思うんですけど、何より楽しみですね」

――楽しみ、ですか。

「はい。自分もあの試合から2年間、5試合やってきました。どれだけアッと言わせられるかが楽しみです」

――アッと言わせたいのは、周囲ですか。それとも対戦相手ですか。

「両方ですね。今でも、あの試合を思い出すことがあるんですよ。僕がMMAを始めて、組み技に対する練習はしていたけど、突き詰めることができていませんでした。そこまでMMAに対する意識が高くなかったんだと思います」

――MMAに対する意識が、伊藤選手に敗れたことで変わったのですね。

「悔しさもありますけど、感謝もしています。いい発奮材料になりましたね。だから伊藤選手には、まず言いたいです。……僕を強くしてくれて、ありがとう」

――敢えて感情を抑えて話していますか。

「えっ!? いやいや、そんなことはないです。別に感情を抑えているわけじゃないですよ(笑)」

――そうですか。神龍選手の話題から、ずっと声のトーンが低かったので……。

「いや、まぁ、あの負けは凄く悔しかったので。僕が打撃で相手の顔面を跳ね上げた場面もありながら、負けてしまった。山﨑(剛リバーサルジムMe,We代表)さん、ジムの先輩、スポンサーさんも、みんな悔しいと言っていましたね」

――その時の想いが、こみ上げてきますか。

「組み技や寝技をやらないといけない、2年前にそう反省していたのを思い出します」

――その組み技ですが、山北渓人選手とスパーリングをガンガンしているという話を聞きました。

「そうですね。渓人とは、ほぼ毎日トレーニングしています。でもグラップリングだけじゃなくて、打撃とか全部。彼がMe,Weに入ってきて、一緒に練習するようになってから、確実に僕のレスリング力も上がりました」

■視聴方法(予定)
9月23日(木・祝)
午後5時50分~PPV SPWN

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DEEP104 J-CAGE News パク・シウ ブログ 伊澤星花 神龍誠 福田龍彌

【DEEP104】北と西のドラゴン対決=神龍誠✖福田龍彌、実現。伊澤に好機or試練、到来=パク・シウ戦

【写真】神龍✖福田。ヒリヒリするカードが組まれた!! (C)MMAPLANET

19日(木)、DEEPが10月23日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催するDEEP 104IMPACTの追加カードを発表した。

住村竜市朗✖米田奈央、北岡悟✖鈴木琢仁、平田直樹✖山本歩夢、鶴屋怜✖久保健太に続き、フライ級=神龍誠✖福田龍彌、49キロ契約=伊澤星花✖パク・シウという、またまた興味深い2試合が明らかとなった。


フライ級正規王者の神龍がDEEPに出場するのは2019年6月の暫定王座(※当時)決定戦、柴田モンキー有哉戦以来となる。実戦自体、昨年8月のRIZINの伊藤盛一郎戦から1年3カ月振りだ。

この間、故郷・宮城県亘理町に神龍ワールドジムという自らの城を築いた若きチャンピオンは、一部で10月に予定されていたダナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ・上海で戦うのではないかという話もあった。事の真偽は不明だが、アジアのコンテンダーシリーズは今年も開催されず、ここを頭に置いてキャリアアップを考えていたファイターたちの多くが、進路を再考している。

進路の再考という点で、神龍と戦うことになった福田は7月にプロ修斗世界フライ級王座を平良達郎に明け渡し、その時点で『これで修斗は最後』と周囲に話していた。

昨年7月の暫定王座獲得から、正規王者への昇格を経ての平良との防衛戦まで、試合が組まれなかったことで福田は、新天地で戦うことを既に決めていたむきがある。

その福田にとっては2019年4月の安谷屋智弘戦以来、2度目のDEEP参戦で同プロモーション初黒星を目指す。デビュー当初からパンチ力に定評のある福田だが、MMAとしての総合力で平良の軍門に下った。

現状、MMAファイターとして福田の総合力は、どのレベルまで進化しているのか。神龍は平良のようにカチッと固めて、要所を抑えるというよりは、ノンストップ・スクランブラー系のファイターだ。何より平良のサイズはフライ級としてはマックスで、神龍には彼のような上背やリーチはない。

神龍の持ち足は、何といってもスピードと動き続ける運動能力にある。留まることを知らない運動体の診療を前にして、福田は豪腕を振るいつつ穴を埋めたファイトを展開できるか。非常にタン氏皆福田の本格的DEEP参戦と神龍のDEEPカムバック戦だ。

上記の一戦と同様に、伊澤✖パク・シウも興味深いマッチアップだ。DEEP JEWELSというよりも男女を含め、J-MMA界の超新星──キャリア3戦目でDEEP JEWELSストロー級王座に就いた伊澤が、アトム級王座決定トーナメントの準決勝で敗れたパク・シウと契約体重で戦う。

レスリング、柔道、相撲と組み技での実績通り、MMAとグラップリングに於いて組みの強さを如何なく発揮してきた伊澤だが、パク・シウのようなストライカーの打撃をまだ実戦で被弾したことはない。

一発貰うまでは、無敗の勢いで距離を詰めて倒すことは可能だろう。パク・シウはここでテイクダウンを防ぐか、スクランブルに一度でも持ち込み──その拳を超新星の顔に叩き込めるか。

パンチを受けた伊澤の組みが、どう変化するのか。日本に長期滞在しベルト奪取に賭けてきたパク・シウが、ストロー級王者を倒すことで、オセロの大逆転のようにバリューを上げることができる。パク・シウが意地を見せれば、伊澤にとっても勝敗に関係なく、さらなる成長を促すファイトとなるに違いない。

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【DEEP104】10月23日、北岡悟が現役続行の意義が問われる鈴木琢仁戦!! 平田直樹✖山本歩夢の潰し合いも

【写真】北岡が再びケージに足を踏み入れる(C)MMAPLANET

10 日(火)、DEEPが10月23日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催するDEEP 104IMPACTの対戦カードを発表している。

9月23日のDEEP103でDEEP暫定フライ級選手権試合=藤田大和✖伊藤裕樹、大原樹里✖小金翔のライト級戦。関鉄矢✖DJ.taiki、駒杵嵩大✖杉山廣平というZSTとNEXUSでベルトを巻いたファイターの初出場に加え、元ストロー級王者の越智晴雄がフライ級に階級アップし渋谷カズキと対戦するというカードを揃えているDEEPだが、10月大会もお腹いっぱいのマッチアップ第一弾発表となった。


真っ先に目を引くのは2月のDEEP100で大原樹里に敗れ、現役続行か如何な、その岐路が注目されていた北岡悟が、3月大会で秘技MMA版ヴィンガチーバを披露した鈴木琢仁と対戦する1戦だ。

自主興行での小金翔戦のドローを挟み、4連敗──過去10戦の戦績は2勝7敗1分の北岡が、再びケージに足に踏み入れることとなった。その敗北の多くが国内外の強豪が相手だったが、今回の対戦相手の鈴木は非常に特徴のあるファイターである一方で、戦績は9勝6敗のトップに届いていない選手だ。

試合結果は当然として、内容によっても──北岡悟というJ-MMAを代表し、一時代を築いたファイターが現役生活を続ける意義が問われることになる対戦といえよう。

これからのJ-MMAを睨むうえではフィーチャリングされるのが、平田直樹✖山本歩夢のフェザー級戦といえよう。

デビューからの1年で樹の兄でなく、平田直樹としての存在感を示す新鋭はデビュー4戦目で神田コウヤに惜敗、初黒星を喫して以来4カ月振りの再起戦となる。

対する山本は昨年12月のデビューから、経験値で上回る相手に3連続フィニッシュ勝利を挙げている逸材だ。

『格闘DREAMERS』では二次でケガもあっても脱落も、MMAだけが人生とないビジョンが同オーディションの方向性と合わなかったという側面も見られた。

パラエストラ千葉ネットワーク所属も自らのマイクで『あまりパラエストラで練習していないですけど』と言い切ってしまう個性的かつ尖がっている山本と平田は、この時点で潰し合わせるのが勿体ないという取り方もできる注目カードだ。

さらに6月のDEEP101のメインで対戦も、急所蹴りでテクニカル判定という消化不良の一戦となったDEEPウェルター級チャンピオン住村竜市朗が、米田奈央とのダイレクトリマッチに加え、鶴屋怜がプロ4戦目で久保健太と対戦するという2試合も決まっている。

住村としては、再び大舞台=RIZINの年末大会に向け好材料しか残したくない一戦となる。鶴屋と戦う久保は、36歳でMMAデビューを韓国で果たしたオールド・ルーキー、国内では4連勝中だ。名古屋と大阪のDEEPとパンクラスで戦ってきた久保にとって、戦績と力を測られ鶴屋怜のためにピックされたカードということは本人も陣営も百も承知だろう。

鶴屋怜をアーロン・ピコに見立て、意地の一発を狙ってくる久保サイドからみても、興味深いマッチアップといえる。さらに7月に大原樹里とライト級暫定王座決定戦でローブローによるテクニカル判定で敗れた大木良太が、石塚雄馬との対戦も決まっている。

RIZINへの道が明確に存在し、海外への挑戦も認めるDEEP佐伯代表の方針もあり、他団体からの流入やDEEP育ちの新鋭と人材が集まっている現状に裏付けされた、勢いのあるカードが揃っている9月と10月のDEEPだ。

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