カテゴリー
DEEP DEEP Nagoya Impact2023 DEEP Nagoya Impact2023#04 MMA MMAPLANET o UFC YouTube   ブログ マユミ・グラップリングシュートボクサージム

【DEEP Nagoya Impact2023#04】マユミ・グラップリングシュートボクサーズ─02─「ヌルマゴが好き」

【写真】本当に彼女自身の人生なので、試合に出る・出ないなど個人の自由です。が、このような話を聞くと試合がもっと見たくなります(C)TAKASHI SATO/GSB

8月6日(日)、愛知県春日井市の勝川プラザホテルにて開催されたDEEP Nagoya Impact2023公武道ファイト04で、グラップリングマッチで須田萌里に勝利したマユミ・グラップリングシュートボクサーズジムのインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

取材中も緊張した面持ちで、かつ「試合には出たくない」と連呼するマユミGSBだが、実際に試合となれば表情が一変する。さらに話を訊いていくと、格闘技ジャンキーっぷりが明らかになった。次の試合出場が待ち遠しい。

<マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム・インタビューPart.01はコチラから>


須田戦後に尾関昭宏氏(左)、木部亮氏に囲まれて

――マユミ選手は現在、柔術は誰に習っているのですか。

「柔術は加古拓渡先生、グラップリングは尾関昭宏先生に教わっています。スプラッシュの木部亮先生にも習っています」

――須田戦ではガードワークから、ストレートフットロックなど相手の足へのプレッシャーが目立っていました。加古選手と木部選手に習っていると聞き、それも納得です。

「ありがとうございます」

――取材前に須田選手のお父さんである智行さんに試合について訊いたところ、智行さんは「足関節のプレッシャーが強く、こちらから攻めることができなかった」と仰っていました。それはマユミ選手も実感がありましたか。

「試合中は、とにかくやるだけで--足関節のプレッシャーが掛かっていたとは気づかなかったです。極めて勝ちたいと思っていたのですが、緊張しすぎて技が飛んでいて。序盤に腕をすくっていたのに『あれ、どうするんだっけ?』とパニックになっていました(苦笑)」

――こちらとしては試合映像を視ていて、それほどマユミ選手が緊張しているとは気づきませんでした。

「あぁ、そうなんですね……。それはよく言われるのですが、私自身はすごく緊張していました。試合中のことも、ところどころ覚えているっていう感じで」

――とにかく緊張するタイプなのですね。このインタビュー中も、今は表情も柔らかくなりましたが、あまり画面を真っ直ぐ見てくれないですし(笑)。

「……自分に自信がないんです」

――とはいえ、試合でそれだけの動きが出るというのは、練習でやっていることが体に染みついているということですよね。現在はどのようなペースで練習しているのでしょうか。

「基本は週5です」

――1週間のうち5日……もうガッツリ通っていますね。

「練習は楽しくて。緊張することもなく、本当に楽しく練習させていただいています。やっぱり人前で試合をするということが苦手なんです。4月の試合も、試合中はずっと『早く終わりたい。早く終わりたい……』と思うばかりで(苦笑)」

――そのような気持ちのなかで勝利し、次に須田戦のお話が来た時は……。

「うわぁ……、っていう気持ちでした。あまり国内のMMAは視ていないのですが、もちろん須田選手のことは知っていたので」

――国内のMMAを視ていない、とは?

「UFCファイトパスで、UFCばかり視ています」

――UFCファイターの中では、誰のファンですか。

「カビブ・ヌルマゴメドフです。ケージレスリングで削りながらコントロールしていく、あのファイトスタイルが好きなんです。それと『MMAでは負けたことがない』というのも幻想が膨らむので、ヌルマゴが一番好きです。他のダゲスタン選手の試合も全て好きで。私もグラップリングの試合で、スタイルは違いますけど相手に何もさせずに勝つのが理想です」

――須田戦ではボトムから攻めていました。一方で、ヌルマゴのようにトップから潰していくスタイルも好きなのでしょうか。

「どちらかといえば、トップから攻めるほうが好きです。でも前回の試合は1Rが5分だったので、5分の間に極めるなら自分が得意な足関節で攻めたほうが良いと思いました。もっと1Rの時間が長ければ、テイクダウンから極めに行きます。せっかくプロ興行に出場させてもらっているので、できれば極めて勝ちたいです」

――ヌルマゴの話になると、一気に目が輝き始めましたね。

「昼の仕事が終わったらジムに来て、休みの日はファイトパスでUFCを視るという生活を送っています。ジム以外ではUFCの話ができる相手もいなくて……ファイトパスに入っている人がいないので。だからジムで練習して、UFCの話をするのが本当に楽しいです」

――坪井さんはマユミ選手のキャリア形成について、どのように考えていますか。

坪井 別にMMAにこだわってはいないです。このままグラップリングで勝ち続けるのであれば、国内からも彼女に食いついてくる選手も出て来るでしょうし。あるいは海外から強いグラップラーを呼んでみたいとも思っています。MMAに限らず何の競技であれ、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジムという一人の選手が上がっていくことを大切にしたいですから。ジムとしても興行としても、できることをやっていきたいです。

――マユミ選手としては、誰か対戦相手はいますか。

「いえ、あまり試合をしたくないので……」

――ここまで坪井さんが仰っているのに!

坪井 選手名に『グラップリングシュートボクサーズジム』が付いているのも、本人が本名では試合をしたくないという理由からなんです。本名を隠すこともできるし、名前にインパクトもあるので良いと思っていますけど。

――なるほど(笑)。では最後にマユミ選手から、MMAPLANETを呼んでいる方へメッセージをお願いします。

「えぇ、メッセージ……正直なことを言って良いですか」

――はい、もちろんです。

「これから試合に出て、ネットに悪口を書かれるようになってしまうと――落ち込んでしまうので、優しくしてください(笑)。よろしくお願いします」

The post 【DEEP Nagoya Impact2023#04】マユミ・グラップリングシュートボクサーズ─02─「ヌルマゴが好き」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
DEEP DEEP Nagoya Impact2023 DEEP Nagoya Impact2023#04 MMA MMAPLANET o UFC   須田萌里

【DEEP Nagoya Impact2023#04】組み技戦で須田萌里に勝利。Who is マユミGSB?─01─「試合は怖い」

【写真】マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム。どんな選手なんだ?ということで取材させていただきました(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、愛知県春日井市の勝川プラザホテルでDEEP Nagoya Impact2023公武道ファイト03&04が行われた。2部構成、第2部の04大会ではグラップリングマッチで、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジムが須田萌里に判定勝ちしている。
Text by Shojiro Kameike

TAKASHI SATO/GSB

試合結果から見れば、大波乱といっても過言ではない。

もともと柔術家であり、MMAでも活躍している須田に――失礼ながら、無名の選手が勝利したのだ。マユミ・グラップリングシュートボクサーズとは一体どのような選手なのか。ド緊張のなか、取材はスタートした。


――本日はよろしくお願いいたします。Zoomの画面越しに、すごく緊張されているのが分かります。

「はい(苦笑)。すみません、よろしくお願いします」

――正直なところ、マユミ選手に関する情報がありません。まずプロフィールからお聞きしたいのですが、年齢を訊いても大丈夫でしょうか。

「今、31歳です」

――格闘技を始めたのは、いつ頃ですか。

「23歳の時です。公武堂MACSにグラップリングと柔術がメインで通い始めました。当時の公武堂MACSのクラスはネックスが運営していて、途中からグラップリングシュートボクサーズ(以下、GSB)に替わったので、私の所属もGSBになっています」

――23歳の時に格闘技を始めたキッカケを教えてください。

「……UFCが好きで、UFCの真似をしてみたいと思って入会しました。もともと弟が視ていて。弟と一緒に視ていて、私もUFCが好きになりました」

――では弟さんも一緒にジムへ入会して……。

「いえ、格闘技を始めたのは私だけです。弟は視るだけですね(笑)」

――お姉さんだけ入会とは意外です。UFCがキッカケだったということは、MMAをやろうとは思わなかったのですか。

「ジムでMMAの練習はしているのですが、試合は――怖くて(苦笑)。今のところMMAの試合に出たことはありません」

――最初はMMAを想定して柔術やグラップリングのクラスに入ったのですね。

「そうですね。MMAに憧れて、まずは寝技から入りました」

――格闘技を始めて8年ほどが経っています。これまで柔術やグラップリングだけでなく、MMAの試合に出るチャンスもあったのではないでしょうか。

「MMAだけでなく、そもそも試合自体やっていないんです。緊張するのが嫌で」

――試合自体、というのは柔術やグラップリングの試合も含めてのことですか。

「柔術は青帯なのですが、白帯の頃に3回だけ出ました。でも、もう4年ぐらい前で……それ以降はずっと試合に出ていませんでした」

――えっ!? 今年4月のDEEP刈谷大会では高田暖妃選手を下していますが、それが4年ぶりの試合だったのですか。

「はい……」

――お話の途中でスミマセン。インタビュー中もずっと緊張されていますよね。もっと肩の力を抜いてください(笑)。

「あっ、はい(苦笑)」

――話を戻すと、試合に出ていない間もずっとジムに通っていたわけですよね。なぜ4年ほどの間、試合に出なかったのでしょうか。

「一番は楽しく練習することで、試合に出たいという気持ちはありませんでした。人前で試合をするのは緊張しますし、それが苦手で……。でも練習は、すごく楽しいです」

――それだけジムに通っていると、GSBの坪井淳浩代表はもちろん練習仲間の方々からも「試合に出れば良いのに」と言われませんか。

「しょっちゅう言われていました。だから全て断っていました(笑)」

――マユミ選手が格闘技を始めた頃と比べて、現在は女子の試合も盛り上がっています。そんなプロの世界に憧れは……なかったのでしょうね(笑)。

「はい、自分が出たいという気持ちはなかったです。観るのは大好きです」

坪井淳浩GSB代表 アハハハ。

――坪井さんとしては、ずっとマユミ選手に試合をしてほしかったのですか。

坪井 練習を見ていて、実力的に女子の中でもトップレベルにあると思っていました。結局、最初に話をしてから試合に出るようになるまで2年ぐらい掛かりましたけど(笑)。

「……(微笑)」

――説得に2年も掛かったのですか!

坪井 そうなんですよ。周りの皆さんにもバックアップしてもらいながら、「グラップリングなら……」と了承を得て、ようやく出ることになりました。プロデビュー戦で対戦した高田選手は、すごく強いファイターです。でも、こちらとしては勝算がありました。

――それだけ坪井さんから見ても、マユミ選手の評価が高かったのですね。

坪井 はい。だからといって――これは誤解してほしくないのですが、「須田選手なら勝てる」と思ってオファーしたわけではありません。ただ、須田選手ほどのレベルの相手でも、戦えるのではないかと思っていたのは事実です。自分の実力を、彼女自身が一番分かっていないんですよ(笑)。

――マユミ選手としては、今年4月の時点でプロの舞台に上がることなど一切考えていなかったのではないですか。

「そうなんです。代表の押しに負けて、出ることになりました(笑)。ずっと『MMAの試合をやってみないか』と言われていましたが、怖いから断っていたんです。それで『グラップリングなら良いか……』という話になりました」

<この項、続く>

The post 【DEEP Nagoya Impact2023#04】組み技戦で須田萌里に勝利。Who is マユミGSB?─01─「試合は怖い」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Column DEEP DEEP Nagoya Impact2023 DEEP Nagoya Impact2023#03 DEEP Nagoya Impact2023#04 MMA MMAPLANET o 中西哲生 石塚雄馬 須田萌里

【DEEP Naoya Impact2023#03&04】試合結果 須田萌里がグラップリングでマユミGSB ジムに敗れる

6日(日)、愛知県春日井市の勝川プラザホテルでDEEP Nagoya Impact2023公武堂ファイト03&04が行なわれた。

2部構成、第2部の04大会ではメインで元タイトルコンテンダーの石塚雄馬が、太田将吾にスプリット判定勝ち。コメインのグラップリング5分1R戦で、マユミ・グラップリングシュートボクサーズジムに0-3の判定負けを喫している。

両大会の試合結果は以下の通りだ。

DEEP Nagoya Impact2023#03
<バンタム級/5分2R>
○小崎連2R3分27秒
TKO
×切嶋龍輝
<フライ級/5分2R>
○今井健斗2R
判定
×小林優(日本)
<フライ級/5分2R>
○中西哲生2R
判定
×カネタケマン
<フェザー級/5分2R>
○西川直希(日本)2R
判定
×河添幹斗(日本)
<フライ/5分2R>
○京乃介(日本)2R
判定
×廣瀬裕斗(日本)
<フェザー級/5分2R>
○脇田仁(日本)1R2分48秒
三角絞め
×夏目涼佑(日本)

DEEP Nagoya Impact2023#04
<ライト級/5分2R>
○石塚雄馬(日本)2R
判定
×太田将吾(日本)
<ラップリング51キロ契約/5分1R>
○マユミ・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)1R
判定
×須田萌里(日本)
<フライ級/5分2R>
○田中義基(日本)2R3分58秒
TKO
×オサモ・リチャードソン(日本)
<ストロー級/5分2R>
○鶴斗(日本)1R1分48秒
TKO
×大和田光太郎(日本)
<バンタム級/5分2R>
○MASANARI(日本)2R
判定
×大岩翔哉(日本)
<63キロ契約/5分2R>
○田口貴親(日本)1R#分28秒
TKO
×三郎(日本)
<フェザー級/5分2R>
○土本暉弘(日本)2R
判定
×宜野座ケビン(日本)

The post 【DEEP Naoya Impact2023#03&04】試合結果 須田萌里がグラップリングでマユミGSB ジムに敗れる first appeared on MMAPLANET.