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Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、EBIウェルター級王者サンチェスを下し世界王者に

【写真】エディ・ブラボー、VIPゲストで会場に姿を見せたUFC世界フライ級王者ブランドン・モレノらと、ベルトを巻いたアンドリュー・タケット(C)EBI

諸事情で見逃した試合を月末にレポートする──帳尻合わせ試合レポート。

ここでは26日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されたCombat Jiu-Jitsu World Welterweightから決勝戦=アンドリュー・タケット✖アラン・サンチェス戦をレポートする。

準決勝まで3試合連続一本勝ちで圧倒的な強さを見せて勝ち上がったタケットと対する、アラン・サンチェスはEBI19=2022ウェルター級T決勝でオリヴィエ・タザを破り、ベルトを巻いている10thPlanetサンマテオ所属の選手だ。

そのサンチェスは初戦でイヴァン・リーヴァを57秒でRNCを極めて一蹴、準々決勝も32秒でアーロン・ハリスをギロチンで下すと、準決勝でデレック・ディアフィールドとの対戦に。ダブルレッグでテイクダウンを許したサンチェスは、サイドで抑えながらのダースは防がれ、マウントを取られながらレッスルアップからトップを奪取。オモプラッタをリバーサルし、足関節の攻防で互いに掌底を打ち合うという激しい攻防を見せる。ディアフィールドを叩いた刹那、一瞬で内ヒールを極めタケットの待つ、ファイナルの舞台に足を運んだ。


<ウェルター級T1回戦/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分28秒 by RNC
アラン・サンチェス(米国)

すぐにダブルレッグでテイクダウンを決めたタケットは、パス、ニーインベリーと序盤からサンチェスを圧倒する。足を捌きつつ掌底、下のサンチェスも張っていくという展開のなかでタケットは飛び込んでパスから、バックを伺う。背中をつけて回避したサンチェスは、マウントを取られて必死に3/4ガードに戻す。

体重をワキ腹にかけての抑えから、タケットはパスを決め上四方へ。下からダース狙いのサンチェスの狙いを簡単に潰すと、アームインギロチンに取りマウントへ。サンチェスはここも3/4ガードで堪えるが、パスを許してしまう。肩固めのタケットは、サンチェスのブリッジにマウントを選択する。

左右の掌底を被弾し、下を向いたサンチェスをボディトライアングルに捕えたタケットは、胸を合わせにきたところで仰向けにさせてマウントに。マウントに移行したタケットの肩固めも、腕を伸ばして耐えたサンチェスは、掌底を打たれたタイミングで足を戻して立ち上がる。

残り4分15秒、簡単に左腕を差してテイクダウンに成功したタケットが、ニースライスへ。防いだサンチェスだが、ラバーは創れない。タケットはダブルアンダーパスからマウントを狙う。バタフライフックで防いで、ガードを取りなおしたサンチェス。ここで両者がスタンドに戻る。立ちレスが続くが、残り2分15秒でサンチェスが引き込み、直後に簡単にパスを許した。

既にサンチェスはOTを考え、一本だけは取らせないタイムアップ狙いか。と、そのサンチェスがデラヒーバガードを取り、掌底を落として一瞬動きが止まったタケットに対し、Kガードから右足を取る。同時にタケットが右の掌底で顔面を叩き、足を抜いて立ち上がった。

足関の攻防を苦も無く凌ぎ、トップゲームを続けるタケットが掌底を入れて、ニースライスパスを決める。すぐに体を起こして、シングルから引き込んだサンチェスだが、ここからはしがみついて時間の経過を待つ状態に。サンチェスが残り10秒で足を戻して、ラバーガード&下から張っていくがタイムアップとなった。

OTでは3Rともシートベルト&ボディトライアングルでサンチェスのエスケープを2分に渡り許さなかったタケットは、勝負とばかりにRNCを絞めにきたサンチェスから3度ともエスケープに成功し、2023年コンバット柔術ワールド・ウェルター級王者に輝いた。

「本当にタフなトーナメントだった。2年前にサンチェスにはエメラルドシティで負けたので、素晴らしい選手の彼に勝てて良かった。会場のファンの皆の声援がエネルギーになった。本当に最高だったよ。サンチェスを極めることは難しい。そして彼はトリッキーな攻撃をするから、しっかりと距離を取って戦った。パスをしてから攻める。汗で滑って一本勝ちは逃したけど、動きには満足している。皆のために掌底で叩いたり、叩かれたりしてもスクランブルを続けた。僕の階級のファイターなら、誰とでも戦う」とタケットは話した。

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Overlooked【CJJW2023#01】アンドリュー・タケット、掌底有りでも快進撃。脅威の紫帯アソーリに完勝

諸事情で見逃した試合を月末にお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは26日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されたCombat Jiu-Jitsu World Welterweightからアンドリュー・タケットの初戦~準決勝までの3試合をお届けしたい。

Unrivaled02で、その実力のほどを見せつけたスーパーティンエイジャーが、来日時に公言していたようにコンバット柔術ワールドに出場。初戦の相手はMMAで2勝2敗の黒帯柔術家ニコラス・ウィリーだ。


<ウェルター級T1回戦/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分28秒 by RNC
ニコラス・ウィリー(米国)

ダブルレッグでテイクダウンを奪ったタケットは、足を捌いて掌底を落としパスの圧力を高める。足を捌かれると同時にウィリーが腹ばいになりシングルレッグへ、タケットはがぶって立ち上がると試合はマットに中央に戻される。頭を抱えたままの大内刈りは失敗したタケットが、続くシングルを逆にウィリーにがぶられる。スナップダウンの際に、頭を抜いたタケットが直後にダブルレッグでテイクダウンを奪うと、掌底を入れてパスへ。背中を見せたウィリーをボディトライアングルに捕え、後方から叩いていく。

フリーズからマット中央に試合が移動し、タケットは右腕をアゴの上から押し付けてRNグリップ──タップを奪った。期待通りの強さを見せたタケットは、準々決勝でOTのエスケープタイムでブルーノ・カネッティを破ったボビー・エモンズと相対することとなった。

<ウェルター級T準々決勝/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.1分28秒 by RNC
ボビー・エモンズ(米国)

ナイスガイ・サブミッションを主催するBJJ黒帯のエモンズは、スタンドでがぶられそうになり引き込む。そこからのスイープを防いだタケットが、左の掌底を落とすとエモンズが立ち上がる。すぐに引き込みバタフライガードを取ろうとしたエモンズだが、タケットは足を捌いて左右の掌底を見せる。エモンズが一瞬、上体を起こした隙を見逃さず驚速のパスからバックに回ったタケットはボディトライアングル→掌底、右手でリストをコントロールし左腕を喉下に滑り込ませる。そのままRNCを完成させて2試合連続で一本勝ちを決めた。

続くクォーターファイナル第2試合でマイキー・ゴンザレスを62秒、ストレートフットロック(EBIではストレートアンクルロックと呼ばれている)で一蹴したデイヴィス・アソーリが、タケットと準決勝で戦うことになった。

<ウェルター級T準々決勝/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分19秒 by RNC
デイヴィス・アソーリ(ノルウェイ)

初戦ではカレイオ・ロメロをスタンディングのRNCで破り、上記にあるように準々決勝でアキレス腱固めと共に一本勝ちのアソーリはアフリカ系ノルウェイ人選手で、ニューウェイブ柔術の紫帯、昨年のノーギワールズではブロンズメダルを獲得している。

今年の1月に練習でゴードン・ライアンを絞め落とし、そのことをゴードン自身がSNSで発信したことで、アソーリはその名がより知れ渡った。そのアソーリ、まずタケットのダブルレッグをスプロールし、続くシングルもかわすと逆にシングルレッグを狙っていく。これをすかしたタケットががぶると、取られた首を支点に背負いで投げるなど、アソーリがフィジカルの強さを序盤から見せる。

すぐにスタンドに戻った両者、タケットはシングルで飛び込んで足を取ると即ボディロック、そしてバックに回り前転も、アソーリは素早く反応して50/50を取りに行く。ここでタケットは迷うことなく掌底を打ち下ろし、足を抜いて平手ではなくしっかりと手の付け根の固い部分をアソーリの顔面に打ち込む。

ストレートフットロックを狙い、腹ばいになったアソーリに掌底を続けるタケットは、足を抜かれると、担ぎパスからバックを制し、四の字フック──と同時にRNCをセットして、笑顔で決勝進出を決めた。

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