【写真】エディ・ブラボー、VIPゲストで会場に姿を見せたUFC世界フライ級王者ブランドン・モレノらと、ベルトを巻いたアンドリュー・タケット(C)EBI
諸事情で見逃した試合を月末にレポートする──帳尻合わせ試合レポート。
ここでは26日(日・現地時間)、メキシコはキンタナ・ロー州プラヤ・デル・カルメンのポリフォルム・プラヤ・デル・カルメンで開催されたCombat Jiu-Jitsu World Welterweightから決勝戦=アンドリュー・タケットアラン・サンチェス戦をレポートする。
準決勝まで3試合連続一本勝ちで圧倒的な強さを見せて勝ち上がったタケットと対する、アラン・サンチェスはEBI19=2022ウェルター級T決勝でオリヴィエ・タザを破り、ベルトを巻いている10thPlanetサンマテオ所属の選手だ。
そのサンチェスは初戦でイヴァン・リーヴァを57秒でRNCを極めて一蹴、準々決勝も32秒でアーロン・ハリスをギロチンで下すと、準決勝でデレック・ディアフィールドとの対戦に。ダブルレッグでテイクダウンを許したサンチェスは、サイドで抑えながらのダースは防がれ、マウントを取られながらレッスルアップからトップを奪取。オモプラッタをリバーサルし、足関節の攻防で互いに掌底を打ち合うという激しい攻防を見せる。ディアフィールドを叩いた刹那、一瞬で内ヒールを極めタケットの待つ、ファイナルの舞台に足を運んだ。
<ウェルター級T1回戦/10分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
Def.2分28秒 by RNC
アラン・サンチェス(米国)
すぐにダブルレッグでテイクダウンを決めたタケットは、パス、ニーインベリーと序盤からサンチェスを圧倒する。足を捌きつつ掌底、下のサンチェスも張っていくという展開のなかでタケットは飛び込んでパスから、バックを伺う。背中をつけて回避したサンチェスは、マウントを取られて必死に3/4ガードに戻す。
体重をワキ腹にかけての抑えから、タケットはパスを決め上四方へ。下からダース狙いのサンチェスの狙いを簡単に潰すと、アームインギロチンに取りマウントへ。サンチェスはここも3/4ガードで堪えるが、パスを許してしまう。肩固めのタケットは、サンチェスのブリッジにマウントを選択する。
左右の掌底を被弾し、下を向いたサンチェスをボディトライアングルに捕えたタケットは、胸を合わせにきたところで仰向けにさせてマウントに。マウントに移行したタケットの肩固めも、腕を伸ばして耐えたサンチェスは、掌底を打たれたタイミングで足を戻して立ち上がる。
残り4分15秒、簡単に左腕を差してテイクダウンに成功したタケットが、ニースライスへ。防いだサンチェスだが、ラバーは創れない。タケットはダブルアンダーパスからマウントを狙う。バタフライフックで防いで、ガードを取りなおしたサンチェス。ここで両者がスタンドに戻る。立ちレスが続くが、残り2分15秒でサンチェスが引き込み、直後に簡単にパスを許した。
既にサンチェスはOTを考え、一本だけは取らせないタイムアップ狙いか。と、そのサンチェスがデラヒーバガードを取り、掌底を落として一瞬動きが止まったタケットに対し、Kガードから右足を取る。同時にタケットが右の掌底で顔面を叩き、足を抜いて立ち上がった。
足関の攻防を苦も無く凌ぎ、トップゲームを続けるタケットが掌底を入れて、ニースライスパスを決める。すぐに体を起こして、シングルから引き込んだサンチェスだが、ここからはしがみついて時間の経過を待つ状態に。サンチェスが残り10秒で足を戻して、ラバーガード&下から張っていくがタイムアップとなった。
OTでは3Rともシートベルト&ボディトライアングルでサンチェスのエスケープを2分に渡り許さなかったタケットは、勝負とばかりにRNCを絞めにきたサンチェスから3度ともエスケープに成功し、2023年コンバット柔術ワールド・ウェルター級王者に輝いた。
「本当にタフなトーナメントだった。2年前にサンチェスにはエメラルドシティで負けたので、素晴らしい選手の彼に勝てて良かった。会場のファンの皆の声援がエネルギーになった。本当に最高だったよ。サンチェスを極めることは難しい。そして彼はトリッキーな攻撃をするから、しっかりと距離を取って戦った。パスをしてから攻める。汗で滑って一本勝ちは逃したけど、動きには満足している。皆のために掌底で叩いたり、叩かれたりしてもスクランブルを続けた。僕の階級のファイターなら、誰とでも戦う」とタケットは話した。
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