<Bellator世界バンタム級王座決定戦/5分5R>
フアン・アルチュレタ(米国)
Def.3-0:49-46.48-47.48-47
パトリック・ミックス(米国)
まずワンツーを繰り出したアルチュレタ。サウスポーのミックスは左前蹴り、右フックに合わせて組みつくと、ケージにアルチュレタを押し込む。ボディロックからダブルレッグにスイッチしてリフト、スラムでテイクダウンを奪うと、そのまま両足を束ねていく。
右足を抜いたアルチュレタが立ち上がるも、ボディロックを許したままだ。キムラで耐えたアルチュレタ、シングルレッグを崩されたミックスは立ち上がって離れる。右を当てたアルチュレタの右ミドルは急所に。試合は流され、続く踏み込みに左をアルチュレタが合わせる。さらに左を強振したアルチュレタだが、ここで組んだミックスは背中に回りグラウンドに盛り込み四の字フックに。
アゴの上からの絞めを防ぎ、手首を掴んで胸を合わせに行ったアルチュレタに対し、バックをキープしたミックスがエルボーを肩と頭部に入れる。アゴの上からRNC、肩固めからマウントに移行したミックスがパンチを顔面に落とし初回をリードした。
2R、アルチュレタが右ボディストレートを入れ、ミックスは左前蹴り、直後に組んでボディロックテイクダウン。アルチュレタのリバーサルを潰し、さかさまのボディトライアングルに取ったミックスの顔に座るような形を取ったアルチュレタだが、両足をさばき切れずミックスはリバースボディロック・バックマウントと呼ぶべき形から鉄槌を打ち、足を解いてバックにアッという間に回り込む。
四の字ロックからRNCの機会を伺うミックスが、足を組み替える。左で殴り、体を起こしたアルチュレタの背中についたままのミックスだったが、ついにアルチュレタが胸を合わせてトップへ。座った状態のミックスのボディにヒザを入れたアルチュレタが、立ち上がったミックスをケージにつめる。
アルチュレタのダブルにギロチンスイープ、バックを取ったミックスだが前方に落とされバックを譲る。亀で殴られ、前転からガードを取ったミックスは殴られ、再び亀になってラウンド終了を迎えた。
3R、重心が高くなり動きが少なくなったミックスのボディにアルチュレタがパンチを入れる。アルチュレタは首相撲にもボディを連打し、離れてローを蹴る。右フックを当てたミックスだが、アルチュレタのキレとスピードにボディを殴られ続ける。息を整えているのか、このままじり貧となるのか──ミックスはボディを打たれ、組みに行かなくなっている。
アルチュレタはジャブ、右フック、飛び込んで右アッパーをヒットさせる。テイクダウンのフェイクから右フックを当てたアルチュレタも、肩で息をするようになった。それでも左からボディを連打したアルチュレタに対し、ミックスがヒザを突き上げる。残り30秒、アルチュレタが右フックをヒット。ミックスは組みを見せずラウンドを落とした。
4R、まず左ストレートを当てたミックスは、クリンチアッパーを受けてもテイクダウンは狙わない。飛び込んだアルチュレタ、ミックスは胸があった状態で右エルボーを打ち込む。アルチュレタもヒジを返し、離れると左ジャブ、右ボディを打ち込む。と、残り3分を切って逆にアルチュレタがダブルレッグを決める。ギロチンを仕掛け切れないミックスが、座った状態から立ち上がろうとすると、アルチュレタが胸を蹴っていく。
なぜかレフェリーがブレイクを命じ再開後、ミックスが左ミドル、アルチュレタは右ボディフックを打っていく。前に出てきて空振りしたアルチュレタに左を当てたミックスだが、打撃の圧力はない。アルチュレタは前蹴りの着地にフックを合わせ、一転距離を取ってサークリングでミックスを誘う。追ってくるミックスのボディに右を入れたアルチュレタが、この回を取った。
2Rずつ取り合っている両者、最終回にミックスはテイクダウンを仕掛けることができるのか。細かいフックのアルチュレタに対し、ミックスは前蹴り。アルチュレタは変わらずボディフックを続ける。そこにアッパーを織り交せるアルチュレタのボディをまとめ、ミックスの組みを切る。
ボディを続けられ、テイクダウン狙いに勢いがないミックスは厳しい局面を迎えた。顔面にパンチを見せながら、ターゲットは腹のアルチュレタ。腹を貰ったミックスがそこを気にすると顔面にフックを伸ばす。ミックスは右ハイ、続く組み合いでアルチュレタがケージにミックスを押し込む。両ワキを差したアルチュレタのこめかみのあたりにテレフォンパンチを繰り出したミックスは、小外掛けにケージを掴んで耐える。
アルチュレタは右エルボーを入れて離れると、最後の10秒の打撃もリードしたまま──最後は間合いを外して時間を迎え、勝利を確信したような表情を見せた。結果、3-0の判定勝ちでアルチュレタがBellator世界バンタム級王座に就いた。