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45 DEEP DEEP121 MMA MMAPLANET o RIZIN 力也 鹿志村仁之介

【DEEP121】鹿志村が力也をRNCで仕留めて「あれから俺、ここまで頑張って良かったなと思えています」

【写真】しっかりテイクダウンから一本勝ち(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分2R>
鹿志村仁之介(日本)
Def.1R by RNC
力也(日本)

サウスポーの鹿志村に対し、力也が一気に距離を詰めた。鹿志村はサークリングしながらダブルレッグで組みつき、力也に尻もちを着かせる。鹿志村の首を抱えながらケージ際まで下がる力也だが、両足を畳まれているために立ち上がることはできない。力也がマットに背中を着け、ギロチンで絞め上げる。しかしハーフガードのため極まらないか。パウンドで削りながら首を抜き、マウントを奪取した鹿志村が強烈なパウンドからバックマウントへ。そのままRNCでタップを奪った。

勝ち名乗りの前に、両手首をつけて手錠をかけられているようなポーズをとる鹿志村——「俺の中ですっごい気持ちの込もった試合で、前回DEEPに迷惑をかけました。試合を飛ばしました。あれから俺ここまで頑張って良かったなと思えています。このチャンスをくれた佐伯社長、ありがとうございます。今後もDEEP、RIZIN……11月に名古屋があると聞いているので、俺を出してくれないかなぁとか頭に描いています。現実はそう簡単にいかないことは知っているので、とりあえず今は自分が大好きなMMA、寝技で極めるMMAを極めていきます」と挨拶した。


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【DEEP121】バンタム級王座を賭けた福田龍彌戦へ、瀧澤謙太「理想のスタイルは固まってきました」

【写真】幼少期の学んだことは残る。そして生かされる(C)SHOJIRO KAMEIKE

16日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP121で、瀧澤謙太が福田龍彌と空位の同バンタム級王座を争う。
Text by Shojiro Kameike

DEEP初参戦となった今年7月のCORO戦で判定勝ちを収めた瀧澤は、2戦めでベルトに挑むこととなった。連敗を脱したものの、本人としてはCOROとのタフファイトは「苦戦だった」と振り返る。しかし、そんな苦戦の中で見せた自身が理想とするスタイルとは。


フィジカルとスタミナの2つが伴ったことで、メンタルも良くなった

——前戦から2カ月後の試合となります。これだけ早いペースで試合をすることは瀧澤選手からの希望だったのですか。

「たくさん試合したいと思っていたので、良いペースです。今回勝てば年内にもう1試合やりたいという気持ちではいます」

——そしてDEEP2戦目がタイトルマッチとなりました。

「ベルトを巻くのは早いに越したことはないですが、2戦目というのはラッキーな巡り合わせですね」

——結果的にタイトル前哨戦となったCORO戦の感想を教えてください。

「1戦目よりも苦戦してしまった——倒し切れなかったです。1戦目は1~2Rと完全に支配して最後に倒すという、自分のやりたいことしかしていなかった試合で。今回は1Rにダウンを取り、2Rに相手が盛り返してきて、最終回に僕が手数で勝ったという感じでした。もうちょっと綺麗に勝ちたかったですね」

——なるほど。同時に、タフな試合で削り勝つことができた。それは今までの瀧澤選手の試合にはなかった、良い面だったのではないかと思います。

「ありがとうございます。実は試合の1週間前に、綺麗に風邪や喘息が治ったんですよ。もともと小児喘息があり、今も風邪をひいたら症状が出てしまう時があって。一度出ると、咳が治まるまで1カ月ほど掛かってしまうこともありました。そうなると練習にも支障が出たり、インターバル中にも咳が出てしまうこともあって」

——それはキツい……。

「今回もスタミナがヤバいかなと思っていたら、1週間前に風邪と喘息が止まったので、メチャクチャ自信ができました。ずっとフィジカルトレーニングとスタミナのトレーニングはやっていて、数値的には自分の最高記録を更新することができていたんです。そのフィジカルとスタミナの2つが伴ったことで、メンタルも良くなって。

CORO戦では最初のインターバルが終わって2Rが始まる時、次のインターバルから最終回に臨む時に『これは動ける!』と思いました。セコンドからも『ガンガン前に出て、確実に最終ラウンドを取れ!』とも言われていましたし、しっかり動くことができましたね」

——それは直近の試合で味わったことのない感覚でしたか。

「そうですね。まず井上直樹戦(2022年大晦日に一本負け)はあまり体調が良くなくて、さらに削られてスタミナもキツかったです。太田忍戦(2023年7月にTKO負け)は1Rで終わってしまいましたし、野瀬翔平戦もスタミナはキツかったですね。そこから集中してスタミナとフィジカルに取り組んで、CORO戦ではその2つが挙がったことを実感できました。

でもCORO戦より今回のほうが、スタミナもパワーも自信があります。試合まで残り1週間——今すごく体の調子が良くて、このまま自信を持って臨むことができます」

——今挙げた試合と比較して、CORO戦は自身が先手をとって試合をつくることができていました。

「やはりスタミナとフィジカルが伴うと、試合も自信を持って臨めますよね」

——もう一つ、試合中はずっとスイッチし続けていましたね。あれはテイクダウンディフェンスであり、CORO選手対策だったのでしょうか。

「あれは僕がずっとやりたかったことなんです。やっと試合で出すことができました。今までも練習仲間の対戦相手がサウスポーなら、僕もサウスポーで構えたりとか、対策練習でサウスポーになることはあって。だけど、いずれ試合でも実際に出したいとは考えていたんですよ。でもサウスポーになるとオフェンスはできても、オフェンスが甘くなったりすることもあって。オフェンスもディフェンスもできるようになったら試合で出そう、とはずっと考えていました。今後はオーソドックス、サウスポー両方出していきたいです」

福田選手が持っている戦いのメカニズムが分かってきました

——すり足でスタンスを変えるのは、スイッチというよりも空手の足捌きですよね。

「そうなんです! 僕はフルコンタクト空手をやっていて、相手との距離が近いフルコン空手では、オーソドックスかサウスポーかという概念が無いというか――流れの構えが入れ替わる、足が交差する場面は多くて。だから昔からオーソドックスでもサウスポーでも、攻めることはできていました。でもMMAだと顔面打撃とテイクダウンがあるので、そのディフェンスが試合でも出せるようになったということなんです」

——高校時代はレスリング部に所属していたとのことですが、空手のあとにレスリングを経験してスタンスに影響を及ぼしたのでしょうか。

「そういうわけではないですね。MMAを見越してレスリングを始めたので、打撃でいえばオーソドックス——左足前でレスリングもやっていました。オーソドックスのままテイクダウンに入れたほうが良いかなと思っていて」

——今回タイトルを賭けて戦う福田選手はサウスポーです。サウスポーに対しても、同じような足捌きで戦うことはできるのですか。

「もちろんです。自分の中で理想のスタイルは固まってきました。福田選手の場合は、どの展開で何が理に適っているか、理解して戦っている。試合映像を視ていると、福田選手が持っている戦いのメカニズムが分かってきました。分かっている技は掛からないとは思っていますね。福田選手のメカニズムにハマらないよう、自分から早く仕掛けていきたいです」

——瀧澤選手の視点が、まるで武術家のようです。

「あぁ、どうなんですかね。あまり人の試合は視ないんですよ。どちらかといえば練習で自分の攻撃が良い感じで当たった時、なぜそうなったのかを見直したりするほうが多いです。当たるパンチ、倒せるパンチって何かしら理由がある。そのパンチを分析して自分のモノにしたりするのが好きなんですよ。それこそが自分にとっての格闘技の楽しさであって。あとは試合が決まったら対戦相手の映像を視て、自分の技術を適応させていきます」

——その点では福田選手も同じタイプのファイターだと思います。今回の対戦が楽しみですね。

「そうですね。福田選手との試合は、いろんな展開を考えています。エキサイティングな試合をする選手だと分かっていますけど、漬けてくる場面もあるかもしれない。特に打撃勝負をして、分が悪いと感じたら——そういう展開も想定していますね。僕はKOを狙いますが、実は今までプロの試合で一度も自分からテイクダウンに行ったことがないんですよ」

——えぇっ!? そうだったのですね。

「アハハハ。自分からテイクダウンに行くことなく、ベルトを獲得できるのかどうか検証したいです」

——次の福田戦で初めてテイクダウンを狙おうとは思っていないのですか。

「いずれテイクダウンを混ぜていきたいとは思っていますが、いつにするのかは分からないです。自分の場合は寝技と打撃であれば、打撃のほうが勝つ確率は高い。でもテイクダウンに行くのはリスクも生まれるじゃないですか。もしかしたら今回テイクダウンを狙うかもしれないし、テイクダウン無しでベルトを獲るかもしれません。まだ見せていない部分は、メチャクチャあります。僕の試合を楽しみにしていてください。全て見せた時は、みんな驚くと思いますよ」

■DEEP121 視聴方法(予定)
9月16日(月・祝)
午後5時35分~U-NEXT、YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、サムライTV

■DEEP121 対戦カード

<DEEPバンタム級王座決定戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
瀧澤謙太(日本)

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 江藤公洋(日本)
[挑戦者] 野村駿太(日本)

<メガトン級/5分3R>
水野竜也(日本)
大成(日本)

<フライ級/5分2R>
KENTA(日本)
渡部修斗(日本)

<フライ級/5分2R>
関原翔(日本)
杉山廣平(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
相本宗輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
雅駿介(日本)
谷岡祐樹(日本)

<バンタム級/5分2R>
力也(日本)
鹿志村仁之介(日本)

<ストロー級/5分2R>
多湖力翔(日本)
中務修良(日本)

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45 DEEP DEEP121 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC 五明宏人 相本宗輝 鹿志村仁之介

【DEEP121】格闘技経験ゼロ・指導者がいないジムから生まれた超新星――相本宗輝とは何者なのか?

16日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP121 Impactにて、相本宗輝が五明宏人と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

相本はプロデビューから5戦5勝(4KO)の快進撃を続け、注目の新星としてクローズアップされる選手だ。しかし格闘技のバックボーンはなし、20歳のときに仲間内でトンネルや公園で格闘技を始め、今現在も指導者やトレーナーがいない環境で練習を続けているという。

「やることをやって、毎日毎日練習を積み重ねていけば、どんな環境でも勝てる。環境を言い訳にはならない」。そんな信念のもとで戦い、そして勝ち続けてきた相本に話を訊いた。


格闘技経験なし、3年前に仲間たちとトンネルや公園で練習を始めた

――相本選手が専門メディアの取材を受けるのは今回が初めてですか。

「そうですね。よろしくお願いします!」

――基本的なことからお聞きしたいのですが、相本選手はいつから格闘技を始めたのですか。

「3年前に仲間たちでトンネルとか公園で練習を始めたのがきっかけです」

――何か格闘技のバックボーンがあるわけではないのですか。

「はい。それまで格闘技は何もやってないですね。野球とバスケはやってたんですけど、自分は頭が悪かったんで、弱小校で人数もいないなかでやってたって感じです」

――格闘技は昔から好きだったのですか。

「男として強くありたかったんで格闘技そのものは好きだったし、アウトサイダーとか地下格闘技を見るのは好きでした」

――やんちゃだった時期もあるのですか。

「悪さをしたかしてないかで言ったら…ちょっとはしてました(笑)」

――なるほど(笑)。では格闘技を始めたのはつい最近なんですね。

「社会人になってスポーツを始めるときに、団体競技は人数を集めるのが大変じゃないですか。それもあって人数が少なくても練習できる格闘技だなと思いました」

――ジムに入ろうとは思わなかったのですか。

「探してはいたんですけど、みんなで集まって練習するのが楽しかったので、それで続けていた感じですね。ただ鹿志村仁之介が中学校からの知り合いで、アイツがプライベートジムを始めたんですよ。その流れで自分らもそのジムで練習させてもらっていました」

――相本選手の試合を見ていて、なにか格闘技のバックボーンがあると思っていたので、この話はとても驚きました。

「仲間内で練習を始めたので、自分らには指導者もいなくて、みんな独学でやってるんですよ。鹿志村もしばらくしたら東京に行っちゃったんで、鹿志村から色々教わっていたのも最初の1年半くらいで。それ以降はまた自分たちで練習するような感じです。鹿志村のジムは弟さんが引き継ぐような感じで『いつでも使っていいよ』と言ってくれていたので、練習場所としては使わせてもらっています」

――そうだったんですね。

「ただ格闘技をやっていると色んな人たちとつながりが出来て『今度うちに練習に来てもいいよ』と声をかけてもらうようになって。水と土は出稽古に行かせてもらいつつ、平日は一人で練習するか仲間たちと練習するか、ですね」

――一人で練習することもあるのですか。

「そうですね。試合が決まるって追い込み用の練習を始めると、他のメンバーが練習についてこれないので、そういう時は一人でウエイトをしたり、サンドバックで追い込んだり、出稽古にいける日に昼と夜で出稽古先をはしごして…という感じです」

――格闘技を始めた時からプロを目指していたのですか。

「自分も格闘技を始めて自信があったんですけど、初めて鹿志村と練習した時に寝技でボッコボコにされたんですよ。そこから格闘技にはこんな強いヤツがいるんだと思って、誰にも負けたくないと思って出稽古に行き始めたり、プロを目指してやるようになりました」

――プロデビュー後は5戦5勝(4KO)と無敗が続いていますが、それが自信にもなっていますか。

「それは昔からですよ。運動には自信があるし、むちゃくちゃ負けず嫌いなんで。あとは自分も無敗で来たんでトップの選手たちとやっていきたいです。それは常に思ってます」

自分に勝つことをテーマに練習して、試合になったら何も考えずに楽しんでやる

――トレーナーや指導者がいない中で、どうやって練習しているのですか。

「まずは絶対に自分に負けないこと。最初に話したみたいに、自分は弱小校でスポーツをやってきたから、こういう環境には慣れているんですよ。だから毎日毎日自分に勝つことをテーマに練習して、試合になったら何も考えずに楽しんでやる。そういうスタイルですね」

――例えば参考にしている選手はいるのですか。

「特にはいないですね。自分は色んな選手や試合のフィニッシュシーンをSNSで見るのが好きで、そのなかで『この技使えそうだな』というのがあったら、それを見様見真似で練習して…です。一人で練習するときもサンドバックですごく細かいところまで意識してやって、体が覚えるまでやり込む感じです」

――それを試合で出せているわけですか。

「あんまり試合のことは覚えてないんですけど、あとで映像を見直して『俺こんなこと出来てたんだ』と思うことはありますね」

――対戦相手の五明選手にはどんな印象を持っていますか。

「伝統派空手出身で踏み込みが早い、打撃が強い選手なので楽しみです」

――五明選手はJTT所属で、相本選手とは違ってトレーナーや練習仲間に恵まれている練習環境に身を置いています。そういう選手には負けたくないですか。

「そこは思いますね。今の時代、環境どうこう言われるじゃないですか。でも環境は言い訳にはならない。自分はこういう環境でやっていて、やることをやって、毎日毎日練習を積み重ねていけば、どんな環境でも勝てるんだぞってところを見せたいです」

――どういう試合をお客さんに見せたいですか。

「やっぱり会場を盛り上げたいです。フィニッシュして勝って、自分がやってきたことをすべて出したいです」

――相本選手の格闘家としての目標は何ですか。

「みんなに夢を与える選手になりたいですね。見ている人が何かをやる原動力になりたいです」

――DEEPからRIZINに出る選手も多いですが、相本選手もそこは意識していますか。

「もちろん。僕の目標はUFCのベルトなので、そこまで突き進みます!」

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【DEEP121】福田龍彌✖瀧澤謙太、江藤公洋✖野村駿太。2階級のタイトル戦と、粒ぞろいすぎる2回戦!!

【写真】RIZIN枠を考慮し、旬を逃さないカードが組まれているDEEPだ(C)MMAPLANET

23日(火)、DEEPより9月16日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP121 Impactの対戦カードが、タイトルマッチ2試合を含み、11試合が発表されている。
Text by Manabu Takashima

ベルトが懸かった試合は、バンタム級王座決定戦=福田龍彌×瀧澤謙太、そしてライト級チャンピオン江藤公洋に野村駿太が挑戦する2試合だ。


フライ級王者でもある福田は、5月に元谷友貴とバンタム王座決定戦に出場予定だったが、タイでの練習中に肩鎖関節脱臼で欠場となっていた。

対する瀧澤は14日の後楽園ホール大会でDEEP初出場を果たし、COROに判定勝ちを収めている。試合後のマイクでは「DEEPのベルトを獲ってRIZINにリベンジしにいく」と宣言していた。超RIZIN後、9月以降のRIZIN参戦を目指し、ベルトを切符代わりとしたい瀧澤だが、CORO戦はテイクダウンを警戒して慎重なファイトに終始していた。

福田はいわば、命のやり取りをする覚悟で日々の練習をし、ケージに上がっている。そんな福田を凌駕するには、同じ戦意を持ち福田のフィールドに足を踏み入れる必要がある。それができれば、瀧澤の天賦の才といえる当て勘が活きてくるはずだ。

対して、福田としてはやはり負傷の復調具合が気になるところ。筋や腱に傷が及んでいれば、完治までそれ相応の期間は必要となる。それでも福田の性分からして、五体満足になることを欲して、試合機会を減らす選択はしないはず。つまりは完治しなくとも、瀧澤と斬り合い──セッションを求めるのであれば、このタイトル戦は福田にとってリスクが高いファイトとなる。

ライト級戦タイトル挑戦者の野村はDEEP120で泉武志から逆転TKO勝ちを収め、江藤へのリベンジと挑戦をアピールしていた。昨年7月に江藤のテイクダウン&コントロールに屈した野村は、泉のテイクダウン&コントロールを跳ね返したことで、自信を確信に変えてベルト獲りに挑む。

チャンピオン江藤は3月にイ・ソンハをRNCで下して以来、半年ぶりの実戦となる。RIZIN、海外再進出を模索する江藤はとにかく強さを見せての防衛が必要となってくる。

そんな江藤への挑戦に向け、泉を下した直後の取材で野村は以下のように話していた。

「来てくれる方が、ぶっ飛ばせます」(野村駿太)

──2日前のGladiator Challenger Seriesに出場したジムの後輩、南友之輔選手が右ストレートから左フックで強烈なKO勝ちを収めました。あのKOを見て、先輩としてやらないといけないという気持ちになったのでは?

「バリバリなっていました。『コイツ、やってくれるなぁ』みたいな(笑)。『野村さん、繋ぎました』とか言ってくれて。試合の流れも逆転勝ちで、変なところまで同じでしたね。友之輔がBRAVEに加わってくれたところで、自分がやって行くべきことのなかで、空手の良さも再発見することができました。

友之輔がやろうとしていることも、僕のなかで刺激になっています。木村(柊也)や南を見て、自分も『コイツらに負けていらない』という風になりますし。あの2人が、自分を手本にしたくなるような選手に、自分はなっていかないといけないです」

──泉選手を返り討ちしたことで、江藤選手への挑戦権を手にしたかと思います。同じテイクダウン&コントロールにしても、江藤選手のソレはより柔軟に包み込んでくるようなイメージがあります。

「そこは1度、触れているので。自分のなかで江藤選手と戦うなら、どうすべきが分かっている部分はあります。今日みたいにやられないように戦ってしまうと、また去年と同じになってしまうので、自分から仕掛けていっても良いと思っています。そこをタイトル戦で見て欲しいです」

──一発、右アッパーを被弾して下がらされました。

「攻め気でいた時に、自分の流れに持ちこみ過ぎようとして……余りない形のアッパーを貰いました。打撃が上手な人と練習をしていると、あのパンチはなくて。でも、喧嘩のような動きのパンチを貰ったのは反省材料です。変に自分のなかで貰わないという自信があって、それが慢心になってしまっていたかと思います」

──以前よりも、そして泉選手と比較しても、江藤選手は貰っても怯まないようになってきたようにも感じます。

「そっちの方が戦いやすいです。気持ちを強く持ってくれているほうが、向かい合ってくれるでしょうし。ビビッて距離を取られる方が面倒くさくなるので。変に自信を持ってくれている方が、術中にハメやすいです。来てくれる方が、ぶっ飛ばせます」

──打撃でなく、テイクダウンでも出てくる方が戦いやすいですか。

「逆にソレしかしてこないと思っています。泉選手には失礼な言い方になってしまいますが、あのスタイルでさらに強化されているのが江藤選手です。なので、今日は攻め込まれる場面があって良かったです。今日の経験を生かして、煮詰めていけばさらに成長できると思っています」

なお今回の発表ではメガトン級の水野竜也×大成が3回戦で組まれることが明らかとなっている。また関原翔×杉山廣平のフライ級戦、涙の引退から約1年で復帰の渡部修斗もフライ級でKENATと知りなおしの一戦。五明宏人✖相本宗輝のフェザー級戦。バンタム級ではルーツは立ち技同士、ムエタイ=雅駿介×キック=谷岡祐樹、同じくバンタム級で力也×禊の鹿志村仁之介。WardogからRIZIN、GRALDIATOR、HEX FSを経てDEEPストロー級戦線に辿り着いた中務修良✖Blackcombatでの勝利で6連勝中の多湖力翔のマッチアップ──と、粒が揃い過ぎている2回戦6試合も決定している。

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45 AB DEEP MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Road to UFC TTFC10 UFC Wardog YouTube エフェヴィガ雄志 中川晧貴 中村京一郎 中田大貴 修斗 名田英平 唐沢タツヤ 岩倉優輝 河名マスト 狩野優 轟轟 長南亮 阿部光太 鹿志村仁之介

【TTFC10】6年10月振りの練馬大会で狩野優が、1年5カ月振りの再起戦。エフェ&阿部の相手は??!!

【写真】代理戦争MAXで名を挙げた中村京一郎のデビュー戦の相手を務めた狩野がケージに戻って来る (C)MMAPLANET

16(火)、TTMより8月16日(金)に東京都練馬区の練馬coconeriホールで開催されるTTF CHALLENGE10のカードの発表があった。
Text by Manabu Takashima

コロナ禍の2020年12月の大阪(プロ修斗公式戦とのダブルヘッダーで、プロ修斗公式戦も3試合組まれた)大会以来、3年8カ月振りのTTFCの活動再開。Tribe Tokyo MMAのおひざ元である練馬での大会は2017年10月以来、実に6年10カ月振りとなる。


すでにメインでエフェヴィガ雄志が戦うことが明らかとなっている同大会だが、今回の発表ではエフェ以外の5試合が明らかとなった。

バンタム級が1試合、ライト級が2試合、そしてフェザー級が2試合という内訳の5試合中4試合にTTM所属ファイターの出場となる。

なかでも注目は狩野優の1年5カ月振りの再起戦だ。狩野はコロナ禍の2020年6月に無観客&配信大会で実施されたTTFC08でプロデビューを果たし、その後はPancrase、EX FIGHT、Pound Storm、DEEPでキャリアを積み、8勝2敗の好レコードで昨年3月にONE FFにイヴァン・パルシコフのヒザ十字に下った。

このとき、Road to UFC出場の話を進んでいたが強い相手との対戦を避けてもUFCでは通じないということで、未知のロシア人との戦いに挑んだという話を伝わっている。

あの敗北後も練習は続けていたが、人生において優先させるべきことにプライオリティを置き、長期間の実戦離脱となっていた。対する轟轟(とどろき・ごう)はWardogから修斗でキャリアを積み、3勝1敗1分の戦績を残している。

鹿志村仁之介、中田大貴、中川晧貴、名田英平、河名マスト、中村京一郎という実力者としのぎを削ってきた狩野とすれば2回戦から、キャリアの仕切り直しに挑むこととなるようなマッチアップといえる。また唐沢タツヤ、小森誉、岩倉優輝、グラップラー脇など、まさに長南亮人脈といえる選手が集まっている。

ここにエフェと阿部光太が揃い踏みすることになるが、気になるエフェの相手は東南アジア在住の元ONEファイターやモンゴル系の選手を打診しているという話は伝わっていたが、まとまらなかった模様だ。いずれにせよ、TTMだけでなくJ-MMAをリードするポテンシャルの持ち主=エフェが、どのような相手と戦うことになるのか正式発表が待たれる。

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45 DEEP KINGレイナ o PRIDE エンセン井上 ニュース 鹿志村仁之介

エンセン井上 麻薬成分含まれたチョコレートを密輸容疑で逮捕!

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悲しいニュース。PRIDEにも出場し、最近ではブレイキングダウンにもオーディションの審査員として登場していたエンセン井上が麻薬の入ったチョコレートを密輸した疑いで逮捕されました。報道によると先月、ハワイの郵便局から麻薬成分の入ったチョコレートをさいたま市の自宅に発送した疑いが持たれているとの事。

完全に忘れていましたが、エンセンは2008年にも大麻所持で逮捕、起訴されて、懲役10か月、執行猶予3年の判決が下されていましたね。。。あれから16年が経って今回の事件。薬は断つ事が出来ないのか。。。残念でなりません。

残念ついでにあと2つ。1つめは最近のエンセンの言動。逮捕者が相次いだブレイキングダウンについて「ブレイキングダウンに協力していこうという気持ちだったけど、逆に今の気持ちは『なんだブレイキングダウン?』みたいな感じで」と語っていました。今思うとまさにお前が言うんかーい。口は災いの元です。

そしてもう1つはクスリを発端として格闘家の逮捕劇。昨年はKINGレイナが大麻所持容疑で逮捕され、今年はDEEPでの試合を目前に控えた鹿志村仁之介が大麻リキッドを購入しようとした容疑で逮捕されたばかり。格闘技=大麻とか、格闘家=クスリというイメージがつくのは勘弁してもらいたい。
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DEEP o 鹿志村仁之介

【悲報】鹿志村仁之介、大麻取締法違反の疑いで逮捕

266: 実況厳禁@名無しの格闘家 2024/03/08(金) 17:52:47.56 ID:mGo+CgbK0
鹿志村逮捕されてて草


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45 AB ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE165   三浦彩佳 平田樹 鹿志村仁之介

【ONE165】魔の三浦彩佳戦に敗北、平田樹「あの試合のことは終わったこととして、次に」

【写真】負けは負け、受け止める必要がある。と同時に、開放された空気を纏っていた平田(C)MMAPLANET

1月28日(日)に行われたONE165「Superlek vs Takeru」で、三浦彩佳に敗れた平田樹。
Text by Shojiro Kameike

格闘技以外、プライベートの人間関係がクローズアップされ──両者が不本意な気持ちを抱きつつリングに上がった一戦。いわば勝つしか、存在証明や自己肯定できない対戦で、平田は敗れた。

それから約3週間、意味がないとまで明言していた試合で黒星を喫した平田の胸中を尋ねた(※取材は2月21日に行われた)


――格闘技としては歪な注目をされた一戦。ともあれMMAである限り、勝たないといけない。その一戦を落としたことをどのように捉えていましたか。

「自分のなかでは、ヤバいなという感覚はなかったです」

──それこそ、ヤバくないですか。

「アハハハハ。なんて言うんだろう……勝ちたかったけど、気持ちの入れ方というか。勝たないといけないという気持ちが……自分はもう楽しんでやりたいっていう気持ちになっていたので。だって、あの試合もう、見方がそういう風でしかなかったから。そこでしか求められていない。そういう風に注目を集めるしかない試合だったし。向うは勝負論どころか、関係性っていうも出てくるし。今カノの方なんで」

──そんなことはないと思いますよ(苦笑)。

「自分はそうだろうって」

──三浦選手はFight & Life誌のインタビューで、一番の被害者は鹿志村仁之介選手だと明言していましたが。

「自分は、それは試合前から言っていました。それは三浦選手だけでなく、コチラ側は全員が言っています(笑)」

──鹿志村選手は我々にはオラオラとしている風ですけど、練習中の姿勢とか見ていると、そうじゃない一面が伝わってくる。そういう青年ですよね。

「あの試合が決まった時から、『負けても良いから、ケガをしなけりゃ良いから』っていう感じで。ずっとそんな感じです、どの試合でも。とにかくケガをしないで──という見方ですよね。ただ仁は、煽り映像を見た時の精神状態とか……そりゃあ最悪でしたよ」

──恋人同士の感情は……う~ん、トレーナーと選手という関係ではないので、余り触れるべきではないかと思うのですが。下品な煽りに加担した身としては複雑です。

「たまに練習をしますし、セコンドはつかなかったけど最後まで一緒にいてくれましたよ。向うはセコンドに就いても構わないぐらい言ってくれていましたけど、私は『大沢さんと直樹がいるから大丈夫』って伝えていて」

──3月に自分の試合もあるというのに……気の毒です(取材後、欠場に)。

「ハチャメチャなんですけど、内面は優しくて……」

──押忍。御馳走様です。平田選手と鹿志村選手が一緒にいる時に遭遇すると、鹿志村選手は娘が連れてくる彼氏のようで(笑)

「アハハハハ。今度は自分がサポートをする番なので。まぁ、お兄ちゃんの試合もそうだけど……見ていると、自分の試合より緊張します。勝てよっていうより、ケガをしないでってなるのも本当に分かります。でも気合いが入っているので、大丈夫じゃないですかね──あの子は」

──「あの子は」なんですね(笑)。

「そうですね。2歳下で、『あの子は』ってなりますね(笑)。外ではオラオラしていても、家に戻ると自分のことをすごく気遣って。何でも『大丈夫?』って心配してくる子なんで」

──押忍。鹿志村選手のイメージアップにつながることを願って、書かせていただきます。そして──改めて三浦戦の敗北です。

「……。試合はデキて良かった。そう思っています。ただ、あの状況での試合に負けて悔しいとかそういうことは……、この気持ちの説明は難しいです。三浦選手には『ありがとうございます』という想いでいます」

──そのメンタル構造は、ちょっと分からないのが本当のところです。両者が被害者的な感情論で成り立っていた一戦ですが、リングの上で起こったことに関してはしっかりと見つめないといけないのではないですか。

「試合はすぐに見直しました。負けは負けですよね。レコードに黒星がついて。エンタメだからって言っていても、負けると周りは悔しがっているし。そういう想いをさせてしまって悪いなって思うし」

──エンタメだからこそ、勝たないといけないのかとは思いますが……。

「終わってからは意見が割れていますね。『相手は何もしていない』とか、『なんなの、あの試合。相撲だったね』っていう意見もあって。『それがあの人なんで』って自分も返しています」

──いやいやいや、平田選手が何もさせてもらえなかったのでは? 投げられるのが嫌で、腰を落としてバックを許すという展開が続いたように思います。打撃で突き放すことができず、すぐに組まれましたし。

「でも、自分的には負けてないなって」

──えぇ……差し返しに行けなかったじゃないですか。

「あれは、差しにいくと投げられるから」

──つまり、三浦選手の組手ということかと……。アクションを起こさないと試合展開が変わらないままで……。

「他のアクションくるかなって思っていたんですけど」

──いやぁ、しっかりと勝ちに行くので三浦選手の試合運びに問題はなかったと断言させてください。

「ホント、これしか来ないんだなって……インターバルの間も、大沢さんとそう話しながらやっていたんです。いつもは負けて、カッとなるけど。そうならないのが、やっぱり気持ちが違ったというのか……。何ていえば良いのか……。だって、あの試合は話しても記事にできないことばっかですよ(笑)。

なんというか……その部分も含めて、もうあの試合のことは終わったこととして次に向かいたい。早く次の試合がしたいです。自分はあの試合が、ピークでも何でもないので」

──試合後、フォロワー数が減ったりとかは?

「注目度は上がっています。なんで、そんな風になるのか。注目されることが良いことなのか、良くないことなのか。自分でも分からないです」

──SNSの印象と取材中でもそうですが、取材以外のところで見せる素顔の平田選手は受ける印象が違います。

「そうなんですよ。話し下手だし……人付き合いも下手だし。なのに注目されることは戸惑いますし、その注目度に自分の成績がついていかない現状にも困っています……」

──試合中も時折り、どう動くのか戸惑っているように見えることがあります。

「自分がやりたいMMAはできなかったです。3Rのパンチは、手応えがありました。でも、そうなると下に組んでくるから『なんだよぉ。殴らせろよ』って。でも、それってそこしか勝てないから出てきた感情だと思います。三浦選手は組ま負けるという想いで戦っていて、自分はMMAを見せたいっていう風に戦う。ここで通じないと終わりっていうところまで、いけていないのかもしれないです」

──その気持ちを創る練習が、HEARTSでデキるようになってきたのではないでしょうか。

「大沢さんにも次の試合のテーマは泥臭くなること。意地でも……這いつくばっても良いから、泥臭く戦えと言われています。次の試合は、それしかないと」

──さすがです。

「ハイ。そこが自分に欠けていたところなので。ズタボロになって、壁レスを3Rやり切れと言ってもらっています。HEARTSで練習をするようになって、試合を終ってからもそうですけど自分と格闘技の間に距離がないです。なんか……そうッスね。こないだも、江藤(公洋)さんにオタツロックを習って、まだまだ分からないことばかりです。正直、高度過ぎて……江藤さんの言っていることは。でも、そこに行かないと分からないままだなって」

──その気持ちを持って挑む、次の試合はいつ頃に?

「なんか最初は3月っていう話もあったみたいですけど、4月の頭ぐらいには戦いたいと思っています」

犬に目がない

──そして、テーマは泥臭くと。

「それとガムシャラです。最近、思い切っていけてないという自覚もありますし。試合をしたという充実感がない時もあります。自分が思うように戦えている時は、思い切りできているとは思います。だから、そうならない時にもガムシャラに、そして泥臭く戦います。そこを大沢さんと創っていきたいです」

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【DEEP118】鹿志村仁之介と対戦、17歳=秋元強真「怜君と同じ場所? 今は無理でも自信はあります」

【写真】伊予はまだぁ──の17歳。凄まじい時代になってきた(C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118で、秋元強真が鹿志村仁之介と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2022年6月のデビュー戦

現在17歳の秋元は2022年にグラジエイターでプロデビューし、4連勝中。

昨年はDEEPで3試合連続1Rフィニッシュと勢いに乗っている。そんな秋元に、自分自身への勘違いから始まったというMMAキャリアについて訊いた。Where there is a will, there is a way. 意志あるところに道は開ける――。


――本日は宜しくお願いします。……今、自宅にいらっしゃるのですよね。自宅に次の大会のポスターを貼っているのですか。

「えっ、はい。毎回貼っています。試合が終わったら剥がして、次の試合が決まったら新しいのを貼っていますね」

――自宅でリモート取材を受けてくれるファイターも多いなか、ジムに自分が出る大会のポスターが貼られていることはあっても、自宅に貼っているケースは珍しいと思います。

「そうなんですか。あんまり意味はないけど――練習に行く時、このポスターを見てから自宅を出ると気合いが入るかなと思って、毎回ポスターを貼っています」

――素晴らしい心構えだと思いますし、ぜひ今後も続けてほしいです。秋元選手は現在17歳で、MMAを始める前はサッカーをやっていたのですね。

「はい。でもサッカーを始める前に、幼稚園の時に少しだけボクシングジムに通っていたんですよ」

――幼稚園の時にボクシングを!?

「ほんの少しの間だけですけどね。すぐサッカーを始めたので。家族の中で『何かスポーツやったほうが良いよね』という話になり、その時は自宅から近かったボクシングジムに行ったという流れだったと思います。でも兄がサッカーをやっていて、僕もサッカーってカッコ良いなと思ってしまって(苦笑)」

――そこからサッカーチームに入るのですか。

「地元のサッカークラブに入って、中学卒業まで8年間サッカーをやっていました。でも自分は中学に入った頃から格闘技をやりたくて……。親にも『格闘技をやりたい』と伝えたら、『このままサッカーを続けろ』って反対されました」

――親として子供に対しては殴り合うMMAよりも、世界的メジャースポーツであるサッカーを続けてほしいと願う気持ちは分かります。

(C)KYOMA AKIMOTO

「あと、当時の自分はグローブをつけて殴り合えるような感じの子ではなくて」

――アハハハ。当時のお写真を見ると、それも理解できます。

「まだ所属していたサッカークラブのホームページには写真が掲載されていますよね。今とは違いすぎて早く削除してほしいです(笑)。小学校の時はサッカーが大好きで続けていたんですけど、中学に入るとRIZINを見て『やっぱり格闘技をやりたい』と思うようになりました。

特に朝倉未来選手は、MMAを始めたのがそんなに早くはなかったじゃないですか。だけどあそこまで昇り詰めていて――そんな朝倉選手を見て、自分もいけるんじゃないかと。そう思って親に『高校には進まず、MMAをやりたい』と伝えたんです。

最初は高校でもサッカーを続けようと思っていて、受験もして合格していました。でも、どうしてもMMAをやりたくなって――親に反対されても頑なに」

――ご自身の中では、『MMAで食っていく』という腹は決まっていたわけですね。

「いや、なんか……凄く自信があったんです。マジでいけるなって」

――その自信の根拠は何だったのでしょうか。

「YouTubeでいろんなMMAの動画を視ていて、『自分のほうが強いんじゃないか』と勘違いしていました(笑)」

――アハハハ!

「その時点では勝てなくても、自分がMMAを始めれば将来は――と思っていました。あの変な勘違いは何なんでしょうね」

――その勘違いがMMAを始めるキッカケになったので、良かったのではないでしょうか。そして中学を卒業してパラエストラ柏に入るわけですね。

「友達の友達がパラエストラ柏に通っていて、いろいろ訊いて自分も入ることに決めました。でも初めて行った時は、なんか気まずかったです。『こんな中学を卒業したばかりの自分が来て良いのかな』っていう感じで(苦笑)。でも体験入会で行った時にクラスを担当していたのが神田コウヤさんで、凄く丁寧で分かりやすく教えてもらえて嬉しかったです」

――元MMAファイターの根津優太さんは高校までサッカーをやっていて、和術慧舟會に入った時すでに足さばきや体の使い方が良かったので、すぐプロ練習に参加させたという話を当時の慧舟會の方から聞いたことがあります。秋元選手の場合は、いかがでしたか。

「サッカーって体幹トレーニングが凄いので、体幹は自信がありましたね」

――なるほど。パンチのラッシュを仕掛けた時も、左を打ち込む時も姿勢が全く崩れない。デビュー間もない選手であれば、特にラッシュの時は体勢が崩れても仕方ないですが……。

「それもサッカー時代の体幹トレーニングの影響は大きいかもしれないです。でもMMAの場合――パラエストラ千葉ネットワークって、キッズレスリング出身の子たちが多いじゃないですか。自分は入って2カ月で、投げられた時に受け身も取れず骨折しました。しばらくジムに行けず、周りの人たちには『入ってすぐ心が折れて退会した』と思われていて」

――骨ではなく心が折れたと思われていたのですね。

「アハハハ! でも心は折れなかったです。骨折したことは嬉しいわけじゃないけど、MMAができる嬉しさというか。復帰してからは、もう毎日ジムで練習しました」

――現在、秋元選手はパンチを得意としています。幼稚園の頃にボクシングを習っていたとはいえ、さすがに10年も経つと覚えていなかったのではないですか。

「それが――ジムに入った時からパンチは結構できていました。自分の場合は、よくノーモーションの左ストレートを褒められるんですけど、あれも気づいたら打っていた感じで。ただ、毎日ジムに行って一人でもサンドバッグを打ち続けていました。そういうことが活きているのかなって思います」

――もともと出そうと思って出したパンチではないのでしょうか。

「いえ、左ストレートはずっと得意で。前回の試合(昨年11月、田口貴規にKO勝ち)は相手が前に出てきて射程圏内に入ったので、左を出したら綺麗にアゴに入りました。でもあれほど綺麗に入るとは思っていなかったですし、一発でダウンを奪えたのも驚きました。後ろ重心でパンチを打っていたので。どちらかといえば高柳戦(昨年2月、高柳京之介にKO勝利)のほうが、ラッシュをかけてから左ストレートでKOしたので手応えはありました」

――それとノーモーションの左一発で相手を沈めることができるということは、拳が硬いと言われませんか。

「それは言われます! でも左の拳については最近の話で、ずっと右ジャブが硬いって言われていました。自分の場合は右を広く使いながら左を真っ直ぐ出したりするので、どちらも入りやすくなっているのかもしれないです。パンチの打ち方については、那須川天心選手を参考にしています」

――一方で組み、レスリングや寝技の面も手応えを感じていますか。

「組みに関しては、技術が身についてきたのが最近という状態で、なかなか……」

――しかし朝比奈龍希戦では、シングルレッグでケージに押し込まれながら、レスリングでいうレッグホールドで返してからRNCを極めるまでの流れはスピーディでした。あれはレスリングと寝技ができない選手の動きではないと思います。特に壁際の練習が、しっかりできるのではないかと。

「それは、しっかりレスリングの練習をさせてもらっているからだと思います。柏の昼練は組みが中心ですし、まず組みを練習しない日はなくて。今は週3回、柔術の練習もやっています。

やっぱりチームメイトの人たちが強いので、今でも壁際どころか組みの練習で何もできないんですよ。それこそ最初の頃は、プロ練だと組みができなさすぎて。自分から他の選手にスパーをお願いすることもできず、プロの選手からすれば練習相手にもならないから、わざわざ自分と組もうなんて思われなかったでしょうし。それが1年ぐらい前から、ようやく練習できるレベルになった感じですね」

――この1年間は、まさに急成長だったのですか。

「17歳になってから体も出来上がってきて、ある程度は『いけるな』って思えるようになりました。最初はキツかったけど自信はあったので。『今はダメでも練習し続けて18、19歳になれば突き抜けることができる』と。自信があったというか、そう自分に言い聞かせて練習してきました。

実は、この年齢でプロ練習にガンガン参加できるようになるとは思っていませんでした。プロデビューも18か19歳ぐらいかな、って。自分が考えているよりも早く進んでいます」

――では、何歳までにどのポジションにいて、ベルトを巻きたいといったビジョンを持っているのでしょうか。

「前回の試合後にも言ったように、10代のうちにDEEPのベルトを巻きたいです。それとMMAを始める前から、20歳までにはRIZINに出たいと思っていました。でも、今は勝っているから手応えもあるんですけど、練習ではメチャクチャやられるので、どうなるか……」

――誰に一番やられるのですか。

「やっぱり鶴屋怜君が凄いです。メチャクチャ組みが強くて。Road to UFCで優勝してUFCとの契約したのも流石だなって思うし、怜君なら当然だよなと思うところもありますね」

――鶴屋選手と対戦経験のある上田将年選手も同じことを仰っていましたね。ご自身は鶴屋選手と同じ場所まで辿り着きたいと思いますか。

「もちろん今は無理ですけど、自信はあります。このまま続けていけば――と。高柳戦は自分からラッシュしていきましたけど、田口戦は相手を見ながら戦うことができて。そういう面でも試合をするごとに自分の成長を感じることはできています」

――ではベルト獲得に向けた2024年初戦、対戦する鹿志村選手の印象を教えてください。

「ここ2戦は同じ大会に出ていて、控室も同じだったんですよ。だから、凄く良い人っていうのは分かっています(笑)」

――アハハハ。選手としての印象をお願いします(笑)。

「やっぱり寝技の強さですよね。でも柔術やグラップリングではなく、MMAなら自分のほうが強いって思います。自分から寝技に付き合うことはないですね。打撃のほうが試合も盛り上がるでしょうし。自分のプランとしては、1R以内にKOします。ここで勝って、できるなら年内にベルトに挑戦したいですね」

■視聴方法(予定)
3月9日(土)
午後5時45分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

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【DEEP118&DEEP JEWELS44】バンタム級転向の福田龍彌に、雅駿介のムエタイが爆発か! そして、伊澤降臨!!

【写真】福田が階級を変えることで予測できない局面が多く、非常に楽しみな一戦だ(C)MMAPLANET

24日(水)、DEEPより3月9日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP118 Impactの追加カードを発表されている。
Text by Manabu Takashima

既にメガトン王座統一戦=ロッキー・マルチスネス✖酒井リョウ、フェザー級選手権試合=神田コウヤ✖青井人、フェザー級王者イ・ソンハ✖江藤公洋という3つタイトル戦を含む7試合が明らかになっていた同大会に、さらに3つのマッチアップが加わった。

その一つが、福田龍彌がバンタム級に階級を上げて雅駿介と相対するバンタム級3回戦だ。


福田は9カ月をかけて行われたフライ級GPを制し、昨年9月にはRIZINで山本アーセンにTKO勝ちを収めると、12月にはNAIZA FCでフライ級王座に挑戦。結果はジュースパワー全開のジアス・エレンガイポフのテイクダウンの猛威に判定負けを喫した。

それでも「お前なら、ステロイドを打つとUFCでチャンピオンになれるぞ」というカザフスタンのMMA関係者から声を掛けられたという話が伝わってくるほど、強さという面でも中央アジアに足跡を残していた福田。帰国後インタビューでバンタム級転向も示唆していたが、早くも実現することとなった。

対する雅は、2023年は3連勝と右肩上がりの勢いがある。国内ムエタイ三冠王はテイクダウンに圧倒的な強さを見せるようになり、TD&コントロールで3試合連続の判定勝ち──つまりドミネイト力を見せてきた。

とはいっても福田は過去に雅が戦ってきた相手と比較すると、MMAファイターとしての完成度の高さはピカ一だ。テクニシャンながら乱打戦もできる打撃、テイクダウンから寝技に関しても攻防どちらも無難以上にこなす総合力は。GPの各試合を見れば明らかだろう。

気になるフィジカルの差だが、福田の水抜き減量は過酷そのもので、バンタム級の方が無理がないという見方も成り立つ。そんな福田に対してだからこそ、雅の持つ首相撲&ヒジ、ヒザ──そして崩しというムエタイ力が生きるのではないだろうか。ムエタイに頼ることなく、MMAで勝ち続けた1年を経たからこそ、雅のムエタイがMMAで最大限に生きる。そんな時を迎えた──という期待感が確実に持てるのが、今の雅だ。

現在、ユ・スヨンが持つDEEPバンタム級のベルト、国内の情勢を見てもこの一戦の勝者が次期挑戦権を獲得することは間違いないだろう。

この他、17歳の超新星=秋元強真が鹿志村仁之介に挑む一戦と日比野”エビ中”純也✖木下尚祐戦というバンタム級2回戦も決定している。

また3月24日(日)に港区のニューピアホールで行われるDEEP JEWELS44では20日のBlack Combat10で物言いがつく内容ながら須田萌里を破り、Black Combat女子アトム級王座の防衛に成功したパク・シユンが、ついにDEEP JEWELSアトム級王座の防衛戦で伊澤星花の挑戦を受けることが決まっている。

指導者とともにレスリングが強いことで、絶対的に伊澤越えに自信をうかがわせるパク・シユンだが、伊澤のテイクダウンと即・極めサブミッションへの防御力はいかほどのものか──ビッグマウスの真価が問われるタイトル戦だ。

同大会では同じ韓国からパク・ジョンウンも参戦し、HIMEと49キロ契約3回戦で戦う。日韓ストライカー対決という見方もできるが、それだけにパク・ジョンウンのグラップリングに対するHIMEの受けの強さと、ストライカーと対した時の打撃の強さが問われる一戦となろう。

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