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【Shooto2022#04】魂の逆転劇。青柳洸志のバックキープを凌いだ野尻定由が最終回にパウンドアウト

【写真】2R終盤にパウンドを効かせた野尻が最終回、一気にフィニッシュへ(C)SHOJIRO KAMEIKE

3日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAでShooto2022#04が開催された。ここでは復活を賭した野尻定由と青柳洸志と対戦をレポートしたい。
Text by Shojiro Kameike

<バンタム級/5分3R>
野尻定由(日本)
Def.3R0分27秒 by TKO
青柳洸志(日本)

青柳が前に出て距離を詰めると、ケージを背負った野尻がワンツーで右ストレートを当てた。すぐに距離を取って左ジャブを突く野尻。追う青柳は組みついてボディロックからグラウンドに持ち込んだ。すぐに青柳は左足をかけてバックを狙う。さらに立ち上がった野尻からバックマウントを奪い、グラウンドに戻して四の字ロックで固めた。右腕を野尻の首に回す青柳。野尻はケージキックを狙うも、青柳がバックをキープする。

ここで野尻が体をずらしてバックマウントを解き、バックマウントに戻そうとした青柳に対してスクランブルに持ち込んで、立ち上がり相手をケージに押し込んだ。ケージを背にした青柳は、左腕で野尻の首を取っている。対する野尻は青柳の右足をハイクラッチで抱え上げ、さらにダブルレッグへ移行しようとしたところで、青柳がギロチンで絞りこんだ。

スクランブルの状態で野尻をガブり、ダブルレッグに切り替えて相手をケージに押し込む青柳。野尻が両腕を差し込んできたところで、ダブルレッグで足をすくい、相手に背中を着かせた。ハーフガードの野尻をパスした青柳は、サイドから右ヒジを落としていった。

2R開始早々、野尻がダブルレッグを仕掛けた。パンケーキで返した青柳の左足に食らいつく野尻。しかし青柳が野尻の首を抑えてガブる。立ち上がった野尻をケージに押し込んだ青柳は、払い腰を狙うも倒せず。すぐさまシングルレッグに切り替えて野尻に尻もちを着かせた。

下になった野尻は、青柳の右腕を取ってキムラを狙う。青柳はピッタリと体をつけ、右腕と野尻をケージに押し込み、キムラを外した。右手を抜いた青柳はボディロックで野尻をケージに押し込む。起き上がる野尻、押し込む青柳。ここで青柳がボディロックからグラウンドに持ちこもうとしたが、耐えた野尻がトップを奪い、スタンドの状態から右パウンドを落とした。

このパウンドをかわしながら、野尻のバックに回った青柳。バックマウントから四の字ロックに移行した青柳が、野尻の首に右腕を回す。野尻は幾度も四の字をほどこうとしたが、崩せないとみるや相手のフックを抱えながら起き上がり、ケージ際でトップを奪った。青柳の足を振りほどきながらパウンドを連打する野尻。左のパウンドが幾度となく青柳の顔面を捉えた。

雄たけびを挙げて最終回を迎えた野尻が、右ローからダブルレッグでテイクダウンを奪う。すぐさまマウントに移行した右ヒジを連打、さらに右パウンドを落とし続けると青柳の動きが止まり、レフェリーが試合をストップした。

勝利した野尻は「やったー!」と叫び、「オレはまだ終わっていないんで、ここからどんどん上がっていきます! あと僕の出身は大阪の吹田市です!!」とアピールしてケージを下りた。


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【Shooto2022#04】対照的な2試合を経て。青柳洸志戦へ、野尻定由「やはり自分の長所は思い切りの良さ」

【写真】持ち味を消すことはない。あの敗北を頭の片隅において戦うことができれば──(C)MMAPLANET

3日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールOSAKAでShooto2022#04が開催され、野尻定由が青柳洸志と対戦する。

福岡の期待の新鋭はインフィニティリーグでキャリアの優る選手たちを相手にドロー2つで得点こそ伸ばせなかったが、負け無しで乗り切った。しかし、その後は1階級上の山本空良にRoad to ONEで敗れ、修斗公式戦では中村倫也に秒殺負け、奇天烈のドローと厳しい時を経験している。

特にここ2戦は良さがマイナスになり、その良さが息をひそめた試合となり、自分探しの状況に陥っていた。結果、自分の良さを再確認できた野尻が復活を賭した一戦の前にその心境を話してくれた。


──明日が計量、日曜日に青柳洸志選手との試合が迫ってきました。今の心境は?

「調子はバッチリです」

──試合を控えている状態ですが、まず1月と5月の試合を振り返っていただけますか。1月の中村倫也戦は試合開始直後に跳びヒザを仕掛け、左のカウンターを受けてパウンドアウトとなりました。

「めちゃくちゃ調子が良くて、負ける気がしなくて。それでぶっ飛び過ぎたところがあって。自分の悪いところですね……。アレをやろうと試合当日に決めて。本当に軽率な考えだったと思います」

──あの奇襲は動き出しが撮影をしていても見えたのですが、狙いはヒザを当てること、それとも反応させて組んでいくことだったのでしょうか。

「しっかり当てようとは思っていました。ただ、当たらなくても相手が下がったところで自分のペースに持ち込もうと。本当にバカでした……」

──そこにカウンターというのは、予測することも難しいですし反応することも本当に難しいかと。

「あれは……。もう……あの瞬間がフラッシュバックして、夜も眠れなくなりました……」

──奇襲が外れましたが、成功する場合もあるわけですし。そして5月の地元福岡での闘裸男における奇天烈戦は、中村戦の敗北から立ち直るべく試合でしたが結果はドローでした。

「手痛いドローでした。焦らず戦おうと……ぶっ飛ぶことなく戦おうと思っていたら慎重になり過ぎました」

──そこも、慎重だから勝てる時もあるわけですしMMAは難しいです。この2つの試合を経験して、野尻選手の気持ちとしてはどのような試合をしようという風になりましたか。

「思い切り戦うことも大切で、慎重に戦うことも大切です。でも、自分としては思い切り戦おうと思います。やはり自分の長所は思い切りの良さなので。それが無謀な攻撃にならないように思い切りの良さ7割、考えて戦うのを3割という感じで仕上げてきました。自分は極端な性格なので、落ち着いて戦おうとすると落ち着きすぎてしまう場面があるので。なら思い切り戦いたいです。そのなかで如何に考えることができるか。その2つの感情があって、分けた練習をしてきました」

──その練習は赤崎道場で?

「ハイ。出稽古はしていないです。フィジカル・トレーニングだけ、以前にお世話になっていたところにまた通うようにしています」

──では青柳選手の印象を教えてください。

「相手に何もさせないで抑え込んでくるグラップラーです。ただパワーはアッチの方が上でも、自分の方がスタミナと回転力はあります。そこで勝負して、動き続けます。先に相手の形にはめられると厳しくなるので、相手のペースに持っていかせずに、自分のペースで試合を創ろうと思います」

──同じ福岡、同世代の野瀬翔平選手がRoad to UFCバンタム級初戦を突破しました。

「置いていかれたな……という気持ちがあって、悔しいです。だからこそ、俺もやってやるという気持ちになっています」

──キャリアの再構築、日曜日の試合に向けて改めて意気込みの方を宜しくお願いします。

「ここで負けるようだったら、大舞台への道はなくなると思っています。絶対に……死んでも勝とうと思います」

■視聴方法(予定)
7月3日(日)
第1部:午後1時~ Twit Casting LIVE

<バンタム級/5分3R>
ダイキ・ライトイヤー(日本)
加藤ケンジ(日本)

<ライト級/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
長田拓也(日本)

<バンタム級/5分2R>
前川大輔(日本)
當房桂(日本)

<フライ級/5分2R>
井口翔太(日本)
綿谷誠(日本)

<ライト級/5分2R>
石田拓穂(日本)
後藤陽駆(日本)

<バンタム級/5分2R>
キシシ(日本)
小川隼人(日本)

<バンタム級/5分3R>
野尻定由(日本)
青柳洸志(日本)

<フェザー級/5分2R>
山本健斗デリカット(日本)
飯田建夫(日本)

<バンタム級/5分2R>
奇天烈(日本)
和田教良(日本)

<2022年度新人王決定トーナメント1回戦女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
渡邊富紀恵(日本)

<2022年度新人王決定トーナメント準決勝フェザー級/5分2R>
藤谷敦史(日本)
木村総一郎(日本)

<2022年度新人王決定トーナメント1回戦バンタム級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
渡邊富紀恵(日本)

<フェザー級/5分2R>
宇藤彰貴(日本)
麻植裕太(日本)

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