カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o ONE Shooto YouTube マッチョ・ザ・バタフライ 修斗 内藤頌貴 大城正也 大田ノヒロ 宮城友一 山上幹臣 当真佳直 新井丈 旭那拳 根井博登 泰斗 澤田龍人 牧ケ谷篤 田上こゆる 畠山隆弥 畠山隆称 石原愼之介 蒔田伸吾 金内サイダー雄哉 黒部和沙

【The Shooto Okinawa11】計量終了。メインは畠山×バタフライのストロー級ランカー対決に

【写真】バタフライ、畠山ともに計量をパス。修斗ストロー級は沖縄から動く(C)THE BLACKBELT JAPAN

10日(日)、沖縄県沖縄市のミュージックタウン音市場で開催されるThe Shooto Okinawa11が開催される。9日(土)には那覇市のEVERGROUNDで計量が行われ、全選手がクリアした。
Text by Shojiro Kameike

今大会ではメインイベントの畠山隆弥×マッチョ・ザ・バタフライをはじめ、プロ修斗公式戦全10試合のうち、7試合がストロー級戦となっている。修斗ストロー級戦線の中心地となっている沖縄大会から、次の王座挑戦者は生まれるか。


新井丈がフライ級とともにベルトを保持するストロー級は、現在の修斗の中で最もランカー同士の対戦が活発となっている。まずは修斗ストロー級について触れる記事で恒例となった、ランカー(2024年10月度付け)たちの戦いを振り返ってみよう。

■2024年 修斗ストロー級 主な試合

1月28日@東京・後楽園ホール
黒部和沙 def. 大田ノヒロ by RNC
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日@東京・後楽園ホール
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日@東京・新宿FACE
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

4月14日@沖縄・ミュージックタウン音市場
当真佳直 def. 根井博登 by 3-0
畠山隆称 def. 牧ケ谷篤 by 3-0

5月19日@東京・後楽園ホール
田上こゆる def. 旭那拳 by KO

5月26日@福岡・アクロス福岡
泰斗 draw 石原愼之介 by 1-1

9月22日@東京・後楽園ホール
山上幹臣 def. 黒部和沙 by ギロチン
内藤頌貴 def. 大城正也 by KO

10月20日@東京・新宿FACE
根井博登 def. 石原愼之介 by トーホールド

2024年の修斗ストロー級戦線で最大のトピックは、田上×旭那だった。1R KO勝ちした田上がランキング1位に上昇。旭那は2位に。前年度新人王の根井を下した当真が3位につけており、続く4位・畠山と5位・バタフライが今大会のメインで激突する。この試合結果によって、さらにランキングが大きく変動するだろう。

畠山は2020年のプロデビュー以来、8戦6勝2分と無敗を貫いている。もともとは寝技のイメージが強かった畠山だが、2023年11月の蒔田伸吾戦からは右カーフを軸に打撃で試合を展開させてきた。カーフを効かせ、さらに左ジャブと右ストレートで削ってからダウンを奪い、パウンドアウト。続く今年4月の牧ケ谷戦も、相手の足関節狙いに付き合うことなく、右カーフと右ストレートで優位に立ち判定勝ちを収めている。計量をクリアした畠山は「今はストロー級が荒れている。その中で自分が上がっていく。今後は世界の選手とも戦っていきたい」と語ったあと、恒例の持ち物ネタを披露した。

MMAファイターとして成長する畠山に対し、2009年プロデビューのベテラン=マッチョ・ザ・バタフライもまた右カーフからテイクダウンを狙うスタイルだ。2022年には沖縄で当真と対戦し、優勢に試合を進めたが計量オーバーによるペナルティもあり判定負け。1年後の再戦では、明白な差をつけられ判定で敗れている。またも11月の沖縄大会で地元の新鋭と対戦することになったバタフライだが、最大の敵は減量プラス移動か。ベストコンディションをつくることができればフルラウンドに渡って組みで削り続けるなど、活路を見出すことができるはず。計量をクリアしたバタフライは「今回はしっかり体重をつくれた。明日は実力差を見せたい」と語っている。

9月の後楽園大会で山上に敗れたものの、黒部もストロー級戦線で欠かせないポジションにいる(C)THE BLACKBELT JAPAN

ランキング上位を沖縄勢が占めるなか、当真と旭那&畠山は所属ジムこそ違えど練習仲間だ。しかし当真は前回のインタビューで「互いに一番を目指しているなら、いつか戦わないといけない日が来る」と語っている。ここにバタフライが食い込んでいくか。あるいは畠山が勝利して田上あるいは当真との対戦はあるのか。さらに今大会は現同級7位の黒部も参戦して、沖縄の大城と対戦する。毎大会、修斗ストロー級戦線を考えるうえでは見逃せない沖縄大会のメインイベントだ。

■視聴方法(予定)
11月10日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■The Shooto Okinawa11 対戦カード&計量結果

<ストロー級/5分3R>
畠山隆称:52.20キロ
マッチョ・ザ・バタフライ:52.15キロ

連敗中の宮城も地元・沖縄で再起に懸ける(C)THE BLACKBELT JAPAN

<フライ級/5分2R>
宮城友一:56.55キロ
梅筋毒一郎:56.65キロ

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙:51.95キロ
大城匡史:52.10キロ

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
山本壮馬:56.45キロ
小生隆弘:56.65キロ

<2024年度新人王Tストロー級準決勝/5分2R>
知名昴海:51.95キロ
友利琉偉:52.10キロ

<ストロー級/5分2R>
高橋佑太:52.05キロ
平良龍一:52.20キロ

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ:52.20キロ
友利幸汰:51.80キロ

<バンタム級/5分2R>
山本敦章:61.20キロ
水嶋敬志:60.85キロ

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー:52.10キロ
金内サイダー雄哉:52.15キロ

<ストロー級/5分2R>
PINKY:51.75キロ
濱口浩大:51.70キロ

The post 【The Shooto Okinawa11】計量終了。メインは畠山×バタフライのストロー級ランカー対決に first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 AB KENTA MMA MMAPLANET o ONE TOMA Torao TORAO33 YouTube ガッツ・takato 修斗 健太エスペランサ 宇野薫 打威致 渡辺健太郎 神田T800周一 蒔田伸吾

【TORAO33】約4年ぶりの試合、打威致と戦う渡辺健太郎「魅せて勝ったら騒ぐ。負けたら黙って去る」

【写真】この感じでオラつかない。「沸かせる職人」としての信念がある(C)SHOJIRO KAMEIKE

14日(日)、広島市南区のBLUE LIVE HIROSHIMAで開催されるTORAO33で、渡辺健太郎が打威致を相手に4年4カ月ぶりの試合に臨む。
Text by Shojiro Kameike

2008年3月、渡辺はTORAO(闘裸男GIG01)でプロデビュー。所属する直心会主催のプロ修斗興行「BORDER」を中心に戦い、世界フライ級1位にまで上り詰めた。しかし2020年3月の試合を最後に大きなブランクをつくっている。「お客さんを沸かせるために試合をしている」と公言する渡辺が、戦いの舞台に戻ってきた理由とは。そして「沸かせる職人」としてのポリシーを語る。


初めて観に来たお客さんに『コイツの試合はオモロイな』と言わせたら勝ち

――今回は4年4カ月ぶりの試合となります。これだけ試合から離れていた理由から教えていただけますか。

「僕の中で火は消えていなかったけど、まずコロナ禍は大きかったです。コロナ禍の間でも幾つかオファーは頂いていました。でも当時は大会を開催しても無観客ですよね。お客さんがおらんところで試合というのは、たとえ凄い相手だったとしても……。

『お客さんを沸かせてナンボ』という気持ちが、自分の中には絶対なんですよ。『金を取れる試合をする』という意地があって。だから無観客の大会が続くことで、自分の中の気持ちも少しずつ落ちていきました」

――そうだったのですね……。

「それで『当分、試合に出ることはないな』と思いました。しかも試合に出たり、興行を開催すると叩かれるような世の中になっていて。それが試合に出ていなかった一つの理由ではあります。

非常事態宣言が明けて、少しずつ格闘技の興行も再開されるようになったなかで『もうそろそろかな』とは思いました。でも自分の中にある火は中途半端な状態で――そんな状態で試合に出たら、間違いなく面白くない試合をしてしまう。勝てたとしても、面白くない試合になってしまうから……」

――もう10年以上前の話になりますが、直心会主催のプロ修斗興行「BORDER」で、当時すでにランキング上位であったはずの渡辺選手が第1試合に出場していました。その理由を生駒純司さんに訊いたところ「第1試合で面白い試合をして、大会を盛り上げてもらうため――だと聞いています」とのことで。

「アハハハ! BORDERの時は他にも事情がありましたけど、やっぱりお客さんを沸かせたいという気持ちは、プロデビューした頃から変わっていないんです。それこそ今日初めてMMAを観に来たお客さんに『コイツの試合はオモロイな』と言わせたら勝ちや、と思っていて。勝つことは当然として、負けても何かインパクトは残したい。変な意地ではありますけどね。

デビュー戦の渡辺。試合へのモチベーションは当時から変わっていない(C)SHOJIRO KAMEIKE

昔から『チャンピオンになりたい』『ランキングで上に行きたい』とかっていう気持ちは少なかったです。それよりも1試合1試合を全力で戦って、当日一番オモロイ試合をすることが目標でした。この4年間は、そういう気持ちが欠けてしまっていました」

――徐々に興行も有観客で開催されるようになるなかで、1年以上も試合をしていないと「もうこのままフェードアウトかな」と思うことはなかったですか。

「それは、なかったですね。自分は引退する時はキッチリしたい、と思っています。中途半端な状態で、何となく辞めるというのは嫌で。4年間、試合が空きましたけど『久しぶりやなぁ』というぐらいの感覚なんですよ。今年41歳になるので、若手と練習して自分の中に衰えを感じたら引退も考えます。でも練習していて『まだやれるわ』と思いました(笑)」

――2023年3月にはBORDERが開催されました。その時点で復帰しようとは思わなかったでしょうか。

「もちろんお話はありました。でもその時はまだ——『今じゃない』と思いました。何に関してもそうなんですけど、自分はゼロか100で。自分の中の火が50パーセントぐらいの状態で、無理やり試合をしようと思っても結果が出ないんですよ」

――次のTORAOで試合をする、つまり『今だ!』と思った理由があるということですか。

「まぁ、タイミングですよね。TORAOの山本(陽一プロモーター)さんからオファーを頂いて。去年8月のTORAO福岡大会でTOMA選手が試合をした時、僕もセコンドで行っていたんですよ。そこで久しぶりに山本さんとお話させていただいて。そのあと試合のオファーを頂いて一気に火がつきました。

一番大きいのは、ウチのジムで後輩が育ってきたんですよ。小学生の頃からジムに通っている子がプロになったり、20代の後輩たちがプロを目指してアマ修斗で頑張っていたりとか。そういう後輩たちに、もういっぺん自分の背中を見せなアカンかなと思ったんです」

――今回対戦する打威致選手も、所属する有永道場Team Resolveにとっては同様の存在です。小学生の頃から道場に通い、修斗でプロデビューして……。ただ、その打威致選手が上に行くためのマッチメイクであるとは思います。

「はい、自分は噛ませ犬として広島に行きますよ」

――噛ませ犬……自分でハッキリと言ってしまいますか。

「そういうマッチメイクに対して、思うところはないです。大阪にいる自分を広島の興行に呼んでもらえるだけで、ありがたいですし。相手は若くて期待されている選手、自分は『少し落ち目かな?』というオッサンのファイターで。それはそれで面白いんじゃないですか」

――そこに『オッサンをナメんなよ』という気持ちはないのですか。

「その気持ちもないです。僕は対戦相手のことを絶対にリスペクトしています。自分は結構、オラオラ系が苦手なんですよ。今は若い子たちが、試合前からオラオラと煽るじゃないですか。それはそれで同じ世代の子にもウケるんでしょうから、良いと思います。ただ、自分は相手がどれだけ煽ってきても、冷静でいたいですよね」

肉体的にも技術的にも、20代の時より今のほうが上ですよ

――フェイスオフや試合前は常に冷静でいる。すると『面白い試合をする』というスイッチは、どの時点で入るのでしょうか。

「ゴングが鳴った時ですね。リングやケージに入るまでは気合いを入れることもなく、ずっと無でいます。ゴングがなった瞬間にスイッチが入ります」

――職人の成せる業ですね。

「もう熟練の職人やと思いますよ(笑)。魅せるのは試合の中だけでいいですから。口でどうこう言うよりも、試合で魅せて勝ったら騒ぐ。負けたら黙って去る。それしかないです」

――過去には何度も連敗を経験しています。その時に辞めることは考えなかったですか。

「もう潮時かな……と考えることも何回かありました。特に初めて連敗した時(2014年のONE参戦から2016年のPXCまで4連敗)は、引退のことも頭に浮かびましたね。

でも僕って単純なんです。一人でも『お前、はよ次の試合せぇ』と言ってくれたら、火がつきます。今回も――僕がデビュー当時から応援してくれている人たちに『4年ぶりに試合します』と報告したら、『待っとったで』と喜んでくれたんですよ。『相手は22歳の若手です』『エェやんけ。オッサンの力を見せたれや』という感じで(笑)。そういう人たちにも背中を押してもらいました」

――気持ちは盛り上がった、では体はどうでしたか。やはり試合用の練習をしていない時期も長かったと思います。

「実は4年の間——特にコロナ禍の時ですね。ジムでの練習も制限されていたし、僕も全く練習していなかった時期がありました。練習するといっても、ちょっとジムで体を動かす程度だったり。でも練習を始めたら、すぐに戻りましたね」

――正直、4年前よりグッドシェイプだと思います。

「自分でもそう思います。肉体的にも技術的にも、20代の時より今のほうが上ですよ」

――見た目の話だけでいえば、『どうしたのだろうか?』と思うほど、体が筋肉でパンパンになっていた時期がありました。

「アハハハ、あの時期はウェイトトレーニングにハマッていたんですよ。日本にフィジークの文化が入ってきた頃で、日本中に24時間のフィットネスジムが増えたじゃないですか。自分もそこにハマッて体を鍛え始めて……デカくなりすぎました(笑)」

――当時は筋肉がつきすぎたことでワキも開き、インサイドから真っ直ぐ突くようなパンチも打つことができなくなっていた印象です。

「それは……、まずステップから無理でした。筋肉が重いから体を振ることもできないし、足を使うこともできない。ワキが開きすぎるのもありますし、あと腕が重すぎて後半はガードも上げられなかったんです。『そりゃ相手のパンチを食らうわ』って。だからウェイトは止めました」

――それが現在グッドシェイプになっている理由なのですね。

「おかげで昔の状態に戻ってきました。練習方法も昔のものに戻したんですよ。今は情報化社会だから、いろいろ取り入れていました。でもやっぱり自分に向いていない練習もあるし、違うと思ったものを辞めていって。今回は完全に昔の練習方法にして――10年前ぐらいの自分に戻ったと思います」

――10年前というと……。

「修斗でランキング1位になって、ONEと契約した頃ですね」

――なるほど! これは試合を控えた選手に訊くことではないかもしれませんが、もし渡辺選手が引退するとしたら、惨敗を喫した時か。それとも面白い試合ができなくなった時ですか。

「面白い試合ができなくなった時——というより、『お客さんを沸かせよう』という気持ちがなくなった時ですね。『そんなの今回はどうでもエェわ』と考えるようになったら、それは潮時やと思います。沸かしたいという欲だけで試合をしていますから(笑)。

今回も相手の若さを受け止めて、職人として良い試合を見せます。一つ言えるのは――噛ませ犬の仕事は、負けることじゃないですからね」

■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後2時45分~ ツイキャスLIVE

■TORA33対戦カード

<フライ級/5分2R>
渡辺健太郎(日本)
打威致(日本)

<グラップリングマッチ ライト級/5分2R>
宇野薫(日本)
岡田剛史(日本)

<バンタム級/5分3R>
ガッツ・takato(日本)
神田T800周一(日本)

<2024年新人王決定Tライト級準決勝/5分2R>
KENZO(日本)
シヴァエフ(日本)

<55キロ契約/5分2R>
高橋佑太(日本)
蒔田伸吾(日本)

<バンタム級/5分2R>
アサシン秋雄(日本)
健太エスペランサ(日本)

<フライ級/5分2R>
ふじい☆ペリー(BURST)
八木祐輔(TKエスペランサ)

<2024年新人王決定Tバンタム級級1回戦/5分2R>
小見山瞬(日本)
宮口龍鳳(日本)

The post 【TORAO33】約4年ぶりの試合、打威致と戦う渡辺健太郎「魅せて勝ったら騒ぐ。負けたら黙って去る」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o Shooto The Shooto Okinawa10   ザ・タイガー石井 タイガー石井 パンクラス マッチョ・ザ・バタフライ リトル 修斗 内藤太尊 南風原吉良斗 大城正也 大田ノヒロ 宇藤彰貴 安芸柊斗 当真佳直 新井丈 旭那拳 木村旬志 松根良太 根井博登 泰斗 澤田龍人 牧ケ谷篤 田上こゆる 畠山隆弥 畠山隆称 蒔田伸吾 黒澤亮平 黒部和沙

【The Shooto Okinawa10】メインで根井博登を迎え撃つ当真佳直「無敗の新人を圧倒して勝ちます」

【写真】プロデビュー戦は沖縄大会だった根井と対戦する、沖縄メインイベンター当真(C)SHOJIRO KAMEIKE

13日(土)、翌日に沖縄市上地のミュージックタウン音市場で開催されるTHE SHOOTO OKINAWA 10の計量が行われ、メインで根井博登を迎え撃つ当真佳直が一発でクリアした。
Text by Shojiro Kameike

ここまで2連敗を喫したこともあった。しかし沖縄で着実に、諦めずに戦ってきたことでランキング的にもベルト挑戦が目前というポジションにいる。そんな当真が迎え撃つのは、現役高校生で2023年度新人王の根井だ。決戦前日、計量後に当真が根井戦について、さらに盟友である同級1位と旭那拳と、修斗ストロー級のベルトについて語ってくれた。


――当真選手が沖縄大会のメインを務めるのは、今大会が4度目となります。

「はい。前回のメイン(2020年11月、マッチョ・ザ・バタフライに判定勝ち)は微妙な試合でした。その点については自分でも考えて、今回はちゃんとフィニッシュするか、圧倒的な差をつけて勝ちたいです」

――マッチョ・ザ・バタフライ選手との初戦は正直なところ、内容的には押されていた末、相手の計量失敗があったことも影響して当真選手の判定勝ちとなりました。そのぶん昨年11月の再戦では絶対に決着をつけるという気持ちは強かったですか。

「そうですね。初戦は――練習ではうまくいっていても、試合では出せないものがあるんだなって思いました。たとえば練習では相手にバックを奪われても逃れることはできるんですけど、試合になると相手も必死だし、全力でキープしてきますよね。だから、そもそもバックを取らせない。その点を徹底していれば勝てる。

あとは自分のギロチンに対して過信していたところもありました。ただただギロチンを取りにいくのではなく、要所要所で使っていく。それがうまく行けば勝てるだろうと思ったんです。再戦ではギロチンこそ狙わなかったけど、作戦を徹底して完封できました」

――まさに正面からの強さこそが当真選手のスタイルだと思います。

「自分のスタイルは、まず相手の打撃にテイクダウンを合わせて、トップをキープしながら削って勝つこと。もちろんフィニッシュしたいですが、そこはまだ足りないところがあるかなって思います。でも練習の中ではフィニッシュする力もついてきているし、打撃も含めて全局面で戦える力はついてきました。あとは練習の試合の差を埋めることが大切で。それがいつも反省点であるけど、今は自信もあります」

――現在、修斗ストロー級ではランカー同士の潰し合いが繰り広げられています。その中でご自身の立ち位置については、どのように考えていますか。

■2023年~2024年 修斗ストロー級 主な試合
【2023年】
3月19日 
安芸柊斗 def 澤田龍人 by TKO

4月16日
ザ・タイガー石井 def. 旭那拳 by 2-0
当真佳直 def. 大城正也 by 3-0

5月22日
阿部マサトシ def. 木内SKINNY ZOMBIE崇雅 by 2-0

5月28日
畠山隆弥 draw 泰斗 by 1-0

6月18日
田上こゆる def. ザ・タイガー石井 by TKO

7月23日 
新井丈 def. 安芸柊斗 by TKO
※新井が王座防衛

11月12日
旭那拳 def. 泰斗 by 3-0
当真佳直 def. マッチョ・ザ・バタフライ by 3-0
畠山隆称 def. 蒔田伸吾 by TKO

【2024年】
1月28日
根井博登 def. 麻生Leg Lock祐弘 by 1R TKO
※根井が2023年度ストロー級新人王に

3月23日
旭那拳 ― 田上こゆる
※旭那の負傷により中止に

4月7日
黒部和沙 def. 澤田龍人 by 変形ツイスター

【試合予定】
4月14日
当真佳直(4位) × 根井博登
畠山隆称(6位) × 牧ケ谷篤

5月26日
泰斗(8位) × 石原愼之介

「今、僕はランキング4位です。まず2位の黒澤亮平選手はパンクラスに出ていて、次はタイトルマッチじゃないですか(4月29日にリトルと暫定ストロー級王座を争う)。次に3位の安芸柊斗選手は、MMAPLANETのインタビューで『フライ級に転向する』と言っていましたよね。あとはチャンピオンの新井丈選手もフライ級で戦うために、メチャクチャ体が大きくなっていて。僕も新井選手への挑戦を見据えていましたが、見ていると新井選手はもうストロー級に落とすのは無理なんじゃないかな、と思うこともあります」

――ということは、1位の旭那拳選手と……。

「そうなるかもしれないですよね。旭那選手の怪我で中止になりましたけど、3月に田上こゆる選手の試合が組まれていて。ここで旭那選手が勝ち、次に僕が勝てば対戦することになっていたかもしれない。その可能性は、まだ残っています。ただ――複雑な気持ちです」

――……。

「練習仲間で、いろんな技術を教わることもあります。プライベートで一緒に遊びに行くこともあります。正直なことを言えば、対戦したくないですよ。でもお互いに一番を目指しているなら、いつか戦わないといけない日が来る。それは分かっています」

――同じ階級の練習仲間で、しかも近い存在であればあるほど心境は複雑でしょう。しかし松根良太さんが修斗沖縄大会を始めて、今回で10回目を迎えます。その結果として、沖縄在住ファイター同士がベルトを賭けて戦う日が来たら、それは喜ばしいことでもあるかと思います。

「僕と旭那選手が戦うなら、沖縄大会でタイトルマッチをやりたいです。松根さんも、そう願ってくれていると思っています」

――そうしてランカー同士の潰し合いが繰り広げられるなかで、根井選手のように新人王トーナメントを制したばかりの新世代が絡んでくるとは思いませんでした。

「僕はそうなると思っていましたよ。根井選手は新人王トーナメント決勝の前から注目されていて、僕はすぐに対戦する日が来るだろうと思っていました。それだけ根井選手は強いし、特に新人王を獲った時に『次は自分だろうな』と。勘でしかなかったけど」

――しかし、ここまで上位陣が潰し合いをして、自身が勝ち残った。そこで新人が来るのか……とは考えなかったですか。

「そういう考えはないです。どんどん新しい選手が出てきてほしいですね。根井選手もそうだし、澤田龍人選手に勝った黒部和沙選手とか。どんどん入ってきて、どんどんランキングを動かしてもらいたいと思います」

――今のところ旭那選手と田上選手の試合については、5月19日のニューピアホール大会にスライドできるよう調整中と発表されています。また、王者である新井丈選手の動向次第でもありますが、当真選手にとって今回の試合はタイトルマッチ前哨戦だと思いますか。

「その気持ちはあります。新井選手か田上選手が相手なら後楽園ホールでも良いけど、旭那選手と対戦するなら、やっぱり沖縄が良いですね。どちらにしても、今回はタイトルマッチ出場をアピールできるよう、しっかり勝ちます。

自分としては、まず修斗のベルトを巻くために着実に進んできました。正直、2連敗した時は『自分はこんなモンなのか……』と考えた時もあります。でも、あの連敗からココまで来ました。もうあの時の自分とは違います」

――2連敗した時と今の自分では、何が違うと思いますか。

「打投極、全てが進化しています。それと――2連敗した時は、一気に攻め込んでダメだったら『もうダメだ……』という気持ちになっていました。でも今は、試合で劣勢になっても、諦めなければ必ずチャンスは来ると考えるようにしています」

――それこそ砂辺イズムなのかもしれませんね。2010年9月に砂辺選手が田原しんぺー選手をKOした試合がすごく印象に残っています。最初に砂辺選手がダウンを喫した時、過去の試合ぶりから『ダウンを跳ね返して勝つんじゃないか』と直感的に思いました。

「えぇ、そうなんですか」

――結果は田原選手の三角絞めをスラムで返してKO勝ち。試合後に聞いたところ、セコンドの勝村周一郎さんも砂辺選手がダウンした時に「勝った!」と思ったそうです。砂辺選手としてはダウンを喫してからのほうが強いのかもしれませんが、最後まで諦めない気持ちというのは理解できます。

「その話を聞けて嬉しいです。今回の相手は高校生で、パワーは僕が勝っていると思います。でも無敗の人間が、絶対に何か持っている。何かあるから無敗なので。だから『高校生だから勝てる』なんて考えていません。無敗だから何か持っているはずだけど、自分としてはこれまで負けたことがあるから分かるものがあると思っています。明日は、そんな無敗の新人を相手に圧倒して勝ちます」

■視聴方法(予定)
4月14日(日)
午後2時25分~ Twit Casting LIVE

■ THE SHOOTO OKINAWA10対戦カード&計量結果

<ストロー級/5分3R>
当真佳直:52.04キロ
根井博登:51.80キロ

<フェザー級/5分3R>
内藤太尊:65.52キロ
宇藤彰貴:65.62キロ

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称:52.10キロ
牧ケ谷篤:52.04キロ

<ウェルター級/5分2R>
西條英成:76.92キロ
アイエティ・ケビン:76.80キロ

<フェザー級/5分3R>
南風原吉良斗:65.62キロ
メイヘム和成:65.24キロ

<ストロー級/5分2R>
木村旬志:52.16キロ
大城匡史:52.14キロ

<ストロー級/5分2R>
ふじい☆ペリー:52.48キロ→52.20キロ
知名昴海:51.52キロ

<ストロー級/5分2R>
大田ノヒロ:52.14キロ
高橋佑太:52.20キロ

<2024年度新人王Tフライ級準決勝/5分2R>
松本ごだい:52.22キロ
小生隆弘:56.56キロ

<修斗トライアウトマッチ バンタム級/3分2R>
山本敦章:61.10キロ
武田昴大:60.90キロ

<修斗トライアウトマッチ フェザー級/3分2R>
藤崎陽平:65.32キロ
神田篤社:65.48キロ

<アマチュア修斗 女子スーパーアトム級/3分2R>
高田双葉:48.36キロ
徳本望愛:49.22キロ

The post 【The Shooto Okinawa10】メインで根井博登を迎え撃つ当真佳直「無敗の新人を圧倒して勝ちます」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
MMA MMAPLANET o Shooto Shooto Okinawa09 The Shooto Okinawa09 キック 畠山隆称 蒔田伸吾

【The Shooto Okinawa09】右カーフを効かせた畠山が蒔田を初回パウンドアウト「上位に食い込んでいく」

<54キロ契約/5分2R>
畠山隆称(日本)
Def.1R3分22秒 by TKO
蒔田伸吾(日本)

畠山が左ジャブから右ロー。蒔田の右ミドルをもらうが組みついていく。蒔田が右ローを放った際に足を滑らせると、畠山が一気に距離を詰めた。インサイドから右ストレートを突いた畠山が、続けて右カーフキックを効かせる。蒔田の左フックに左ジャブを合わせた畠山が、さらに右カーフを当てる。蒔田がスイッチしてサウスポーから左インローを放ったが、畠山も右カーフを返す。

組んで四つから蒔田をケージに押し込んだ畠山が左ヒジを見せる。ヒジとヒザを打ち込んだ畠山に対し、蒔田は首を抱えるもバックを奪われる。ここは離れた両者だが、ケージ中央で畠山の左ハイがヒット。これで動きが止まった蒔田から右ストレートでダウンを奪った畠山が、すかさずパウンドを連打してレフェリーストップを呼び込んだ。

勝利した畠山は「今はランキングに入っていますが、ランカーに勝ってのランキング入りではありません。今後は上位陣に勝って、もっと食い込んでいきます」と意気込みを語り、最後はお得意(?)の一発ギャグで締めた。


The post 【The Shooto Okinawa09】右カーフを効かせた畠山が蒔田を初回パウンドアウト「上位に食い込んでいく」 first appeared on MMAPLANET.