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MMA Shooto2021#06 修斗 安藤達也 石井逸人

【Shooto2021#06】安藤達也が石井逸人に競り勝ち、肩固めで締め落として環太平洋王座の初防衛に成功

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
安藤達也(日本)
Def.2R4分31秒 by 肩固め
石井逸人(日本)

開始直後、安藤の差し出した右手をスルーした石井。石井が前に出てきたところに、安藤が右のショートを合わせてダウンを奪う。石井が立ち上がりながらシングルを仕掛けると、安藤が切り返してトップに回るが、石井を抑え込むことができない。下から石井がパームトゥパームでRNCを狙うと、苦悶の表情を浮かべた安藤。ここは凌いだが、石井はバックをキープ。立ち上がった安藤に4の字ロックで絡みつく。安藤は石井をケージに叩きつけていく。

石井のクラッチを切りつつパンチを当てる安藤だったが、石井は切り替えてダブルで安藤に尻もちを着かせる。起き上がった安藤に対し、左のアンダーフックからケージに押し込んでいく石井だったが、安藤も切り返してバックへ。4の字ロックからRNC、これが極まらないとみるやパンチを連打する。そのまま安藤がバックコントロール、石井はバックマウントを外して安藤をケージに押し込む。安藤は持ち上げられながら、石井の頭部にヒジを連打していった。

2R、安藤が右ジャブを伸ばす。石井は右インローと右ミドルハイ。これをかわした安藤の左ストレートが顔面を捉え、石井が尻もちをつく。安藤はバックコントロールからパンチを連打。しかし安藤のパンチが石井の後頭部に当たったとして、レフェリーが試合を中断した。

再開後、右ジャブから攻め立てていく安藤。石井も右ストレートを返す。安藤も距離を詰めるが、石井のパンチが安藤の顔面にヒット。下がった安藤を追いかけるも、反対に組まれてグラウンドに持ち込まれてしまう。ハーフガードの石井に右ヒジを落とす安藤。石井は安藤の左腕に腕十字を仕掛けるが、これは極まらず。安藤がバックコントロールから右の拳をたたきつける。

バックマウントからトップへ、そして肩固めを仕掛けた安藤が、石井を絞め落とした。

環太平洋バンタム級王座の初防衛に成功した安藤は、「もう一度世界を目指していきたい」と語った。


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ABEMA MMA Shooto2021#06 ブログ 安藤達也 後藤丈治 石井逸人 石橋佳大

【Shooto2021#06】TRIBE同期対談─02─石井逸人「俺の記憶しか残らない」&後藤丈治「実績を全て奪う」

【写真】持ち味、ファイトスタイル、性格とまるで違うことで2人はウマが合うのかもしれない、(C)MMAPLANET

いよいよ明日20日(月・祝)に迫ったShooto2021#06。東京都文京区の後楽園ホールで開催される同大会で安藤達也の持つ修斗環太平洋バンタム級王座に挑戦する石井逸人と、石橋佳大と対戦する後藤丈治の対談後編。

互いに実績で負けないよう切磋琢磨する良きライバルと思いきや、石井と後藤も実際に拳を交えることも持さないという気構えでいる。

それが強くなり、より高いステージで戦う上で直接対決もあることを想定し、今は互いにプッシュしあう最高の関係にあった。

<石井逸人&後藤丈治対談Part.01はコチラから>


──切磋琢磨する後藤選手が、石橋選手と戦います。

石井 もともと自分、石橋選手は大好きな選手なんです。ファイトスタイルとか、憧れの選手で。石橋選手の武器も知っているし、メンタルの強さも知っています。波に乗った時の強さも知っているんですけど、丈治も波に乗った時に試合のペースを創るのが上手くて。

それこそ石橋選手と丈治が戦えば、メンタル✖メンタルの気持ちのぶつかり合いになると思います。激闘になるんだろうなって。

──後藤選手と違って、『丈治が勝つ』とは言わないのですね(苦笑)。

石井 あぁ……アハハハハ。俺は激闘だと思いますよ、両方好きなんで。

──両方好き……。

石井 両方、好きっすよ。だってファイトスタイルが2人とも格好良いですから。いち格闘技ファンとしては両方好きだけど、丈治がドロドロの激闘でしっかりと勝ってくれるかな……と思います。

──という盟友の言葉がありましたが、後藤選手いかがでしょうか。

後藤 スカッと勝つことが一番ですけど、どうなっても気持ちを切らさないで勝ちに行きます。

──スカッと勝てる武器もありますが、ドロドロになる覚悟ですか。

後藤 その時に一番勝てる戦いを実践したいと思っています。スカッと勝てるならそうしたいですし、ドロドロの方が勝てるならドロドロして勝ちます。試合としては、一瞬の隙も逃さず倒す、極めることを考えます。

あと石橋選手は激闘派、激闘王って考えられていますけど、メンタルがメチャクチャ強い人だとは僕は思っていないです。その隙間をついて、圧倒したいと思います。

──では石井選手はどのような試合をしたいと考えていますか。

石井 俺はぁ……まぁ、勝ちにこだわるのを前提で決めに行く。フィニッシュをどんどん狙う。守りに入らないのが、今回のテーマです。その先にベルトがあって、もっと先が見られるようになるために頑張ろうと思います。

──先日、ゴング格闘技の取材で長南さんの話を伺った時には「TRIBEには世界で戦える若松佑弥がいて、皆がヤツに負けないよう練習し強くなれる。そのうちの選手に他のジムの選手が勝とうするとことで、日本が強くなる」という旨のことを言われていました。2人にとって若松選手は、どういう存在でしょうか。

石井 若松君は学年では1つ上ですが、同い年なんです。年も近いし、体重も同じ。そういう選手が、近くにいることは凄く刺激になります。地方にいると、なかなか上を目指そうとしても、どういう景色が見られるのかも分からないです。それを若松君に見せてもらっています。

格闘技だけで飯を食っている同世代、同じような体格の選手がいると、「俺もこうなれる」という風にモチベーションを高く保つことができます。

後藤 技術もそうですけど、自分よりも強い相手と戦ってきているし、これから戦っていく相手も本当に強い相手しかいない。そこに対しての向き合い方、覚悟を持って日々取り組んでいる姿勢からは、本当に学ぶことがたくさんできます。

──若松選手は話し下手ですが、気持ちで伝えることができる。そんな選手ですよね。ところで同じ修斗バンタム級で戦っている石井選手と後藤選手ですが、いつか2人で拳を交えることがあるという想定はしているのでしょうか。

石井 全然、考えていますよ。丈治とやる時がくるなら、自分は「上等だよっ!!」って考えています。

──おぉ、同門対決も持さないと。

後藤 僕は逸人と修斗で戦いたいとは、そんなに思っていないです。2人で削り合うなら、もっと上の舞台だと考えています。修斗で活躍し、結果を残した先なら逸人と戦う可能性は十分にあると思います。

──お互い、戦う気持ちでいるのですね。正直、驚きました。

後藤 結果を残している限り、どこかで戦う。その時が来れば、しゃあないです。それだけ2人が上で戦っていることになるので。

石井 そういう機会がなかったら、互いの引退試合だよ。

後藤 あぁ、そうだね。でも、やるなら上で戦いたい。

──素晴らしいライバルですね。

石井 凄く良い関係ですよ。

後藤 本当に、その通りだと思います。

──その良きライバルが、好カード揃いの大会でどれだけインパクト残すことができるのか。楽しみにしているファンに、最後に一言ずつお願いします。

後藤 石橋選手は僕が格闘技を始めたぐらいから、活躍していて修斗の歴史を築いてくれた選手です。修斗にとっても大事な存在ですが、その実績を全て奪ってやるつもりで勝ちたいと思っています。

石井 全試合が終わった後で「石井、凄かったな」、「やっぱり石井と安藤の試合は面白かったな」と言ってもらえる自信があります。月曜日の大会を見た人は、俺の記憶しか残らないような試合にしてやります。

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Sooto201#06対戦カード
             
<修斗世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]川名TENCHO雄生(日本)
[挑戦者]西川大和(日本)

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]安藤達也(日本)
[挑戦者]石井逸人(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分2R>
椿飛鳥(日本)
岩本健汰(日本)

<ライト級/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<75キロ契約/5分3R>
江藤公洋(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河(日本)
今市凌太(日本)

<フライ級/5分2R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

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ABEMA MMA ONE Shooto2021#06   チャンネル ヨシ・イノウエ 今市凌太 修斗 宇佐美正パトリック 安藤達也 岩本健汰 岩﨑大河 後藤丈治 椿飛鳥 江藤公洋 石井逸人 石橋佳大 西川大和

【Shooto2021#06】計量終了 意地を見せろ、江藤✖グンター!!。パトリック&岩本に負けるな、岩﨑大河!!!

【写真】3回戦、修斗初陣。デビュー戦に試合順で上位を譲った江藤とグンター、意地を見せることができるか (C)THEONE

明日20日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06の計量が、港区KCOLオフィスで行われた。

修斗世界ライト級選手権試合、環太平洋バンタム級選手権試合を筆頭に後藤丈治✖石橋佳大のバンタム級戦、修斗初出場となる江藤公洋✖グンター・カルンダの75キロ契約戦という2つの3回戦に負けないほど注目度の高いクラスB=2回戦が組まれた今大会。

その2回戦でMMAデビュー戦を戦う岩本健汰と椿飛鳥は当日計量のため、それ以外の7試合=14選手は全て計量をクリアしている。


岩本と同様に宇佐美正パトリックのMMAデビュー戦も注目度が高いが、ミドル級で修斗初出場となる岩﨑大河と今市凌太の一戦も忘れてはならない。

北斗旗体重別全日本王者からMMAに転向後4連勝、これまでの岩﨑はコロナ感染予防対策から当日計量で93キロという計量ばかりで、前日で北米ウェイト制のミドル級という計量を始めて経験し、パスしている。

キャリア5戦目、パトリックや岩本に負けないインパクトを残したい岩﨑だ。そんな岩﨑以上に、試合順で3回戦ながら2回戦に上位を譲った江藤は、温厚な人柄であることは重々承知で、この試合順に怒りを覚え、当日のエネルギーに変えてもらいたい。

カルンダとの一戦は、ONE Warrior Seriesで吹っ切ったファイトを見せていた時の江藤──いや、それ以上の江藤が求められる。

椿✖岩本以外の計量結果は、以下の通りだ。

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#06 計量結果

※赤字の選手をクリックすると、インタビューに飛びます
             
<修斗世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]川名TENCHO雄生:70.3キロ
[挑戦者]西川大和:69.6キロ

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]安藤達也:61.1キロ
[挑戦者]石井逸人:61.1キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:61.1キロ
石橋佳大:61.2キロ

<ライト級/5分2R>※当日計量
椿飛鳥──
岩本健汰──

<ライト級/5分2R>
ヨシ・イノウエ:70.2キロ
宇佐美正パトリック:69.9キロ

<75キロ契約/5分3R>
江藤公洋:74.6キロ
グンター・カルンダ:74.6キロ

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河:83.8キロ
今市凌太:83.5キロ

<フライ級/5分2R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.7キロ

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Interview J-CAGE Shooto2021#06 ブログ 安藤達也 後藤丈治 石井逸人 石橋佳大

【Shooto2021#06】TRIBE同期対談─01─石井逸人「安藤達也は天才」&後藤丈治「逸人は努力する凡才」

【写真】この表情からも、両者の違いが伝わってくる……かと(C)MMAPLANET

20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06でTRIBE TOKYO MMAの石井逸人が安藤達也の持つ修斗環太平洋バンタム級王座に挑戦し、後藤丈治が石橋佳大と対戦する。

1995年生まれの石井と、1996年3月生まれの後藤は同学年でTRIBEに先週場所を移してきた時期も重なる。

石井がバンタム級で戦うようになり、階級も同じになった両者。石井といえば言わずと知れたトンパチ野郎、対して後藤は北大卒の物腰の柔らかい常識人というイメージが定着している。そんな対照的な両者は、スタイルも正反対だった。結果、同期の両者は互いの穴を埋め合い、良いところを吸収しあうという最高のライバルとして高め合うことができている。

大一番を前に、TRIBE同期修斗バンタム級ランカー対談を行った。


──こうやってZoomの画面で2人の顔が並ぶと、表情に人間性が表れていますね(笑)。

石井 いやいやいや、分かっていないですよ。丈治は腹黒ですから。

後藤 そんなことはない。

石井 これだけつるんで仲良くなっているので、類友。丈治も同じです。

──つまり石井選手は自身が腹黒だということを認めてしまっているわけですね(笑)。そんななか次の試合が3日後に迫ってきました。Zoom取材で2人ともTribe Tokyo MMAにいて、離れた場所でつないでもらっているのですが、この時点で道場にいるというのは?

後藤 軽く調整して、体のケアをしようと思ってジムに来ました。

石井 自分は指導があるので。

──石井選手は指導で皆をリードしているわけですね。

石井 それは、もうそうですよ!! カリスマ指導者なんで、参加者は多いですよ。

後藤 独裁者ですよ、独裁者(笑)。ただ人望はともかく指導力で、会員さんが集まっているんだと思います。人に教えるのが得意です。細かいところまで、分かりやすく指導していますし、選手練で僕らも逸人から色々と教わっています。

石井逸人は全く感覚で動くような天才ではなくて、勉強家の凡人なので。

石井 おぉ、言うねぇ(笑)。いや、自分は感性派の天才なんですけど……ね。

後藤 いえ、勉強家の凡人ですよ。

──石井選手が間違っているのは、『勉強家の凡人』と後藤選手が言ってくれているのは誉め言葉ですからね。

石井 えっ?!

後藤 そうだよ。

石井 ……。でも、この世界はそういう人間が勝つ方が良いですよ。安藤達也は天才ですから、それを自分みたいな人間が勝つことが格闘技の意義です。

──おっ、呼び捨てですね。

石井 安藤達也のことは嫌いではないですけど、もう試合モードになっているので……いつまでも『安藤さん』とかって呼んで友達感覚でいることはできないです。

──安藤選手のどこか天才だと思う所以ですか。

石井 勘の良さ、勝負所で全力で仕留めることができます。あの勘の良さ、感性は天才です。練習をしていても、それは感じます。試合の時ほどガンガンは来ないですけど、要所で畳みかけてくるところとか、天才的です。スタミナがないから、そういう風になるってことも勿論理解しています。試合が決まれば練習に来るという感じで、出稽古先に一緒になる感じでしたし。

──安藤選手は5分✖3R、あの戦い方ができれば今、石井選手と拳を交えることなくUFCで戦っていたかと思います。本当に。

石井 そもそも練習しなくて、あれができるのが天才です。だから練習に入ってきたときも『体力はないな』って感じます。それが2回、3回と練習に参加すると、ここまでかっていうぐらいコンディションが戻っているんです。

──なるほどぉ、そこも天才的だと。後藤選手は安藤選手と練習したことは?

後藤 話したこともないです。

──TRIBEでは安藤選手の話題はケーフェイですか。

後藤 そんなことはないです(笑)。

石井 でも長南さんからは『お前、絶対に負けんじゃないぞ』って言われています(笑)。

──それはいつもそうだと思いますが(笑)。

石井 ベルトが掛かっている試合だというのと同時に、安藤には負けられないっていうプレッシャーは感じています。結果、いつも以上に気合が入っています。

後藤 普通に逸人が勝ちますよ。安藤選手が今までと同じやり方だと、「もう逸人を越えられないよ」と僕は思っています。普通に勝っちゃうんじゃないかと。

石井 アハハハハ。丈治、やっぱりよく見ているねって感じです。

──上から目線ですね(笑)。

石井 ランキングでいうと自分の方が上なので、上から目線で言いますよ。

──出た(笑)、一番気質の悪い人間のモノの考え方ですね。

後藤 まだ、そういう風に数字に拘っている子供のような部分があるんですよね。でも、虚勢を張らないで自分の良いところ、悪いところを分かって……僕もそうですが、逸人もそこから逃げずにやってきたので。逸人のそういうところが、次の試合で強味になるはずです。

──良い関係ですね。石井選手は決して気持ちが強くなくて。懸命に戦う状態を創っている。それが試合前、試合中、試合後までもあのノリになってしまう感じですよね。

後藤 その通りだと思います。良く分かってくれていますね。

石井 いや、俺も成長しているので!!

後藤 僕と逸人は性格が本当に違います。だから、上手くやれているんじゃないかと。練習だけはちゃんとやる。それがTRIBEというチームだと思います。そこが出来ていれば、MMAのチームとして良いと思っています。

──プライベートでの付き合いは?

後藤 ゼロではないです。

石井 丈治は飯とか遊びを30回ぐらい誘うと、1回来る。それぐらいじゃないですか。でも自分は誘い続けますよ(笑)。

後藤 そもそも僕は1人派なんです。

石井 自分がTRIBEの所属になった時、打撃は素人でした。ジャブの打ち方も知らなかったです。丈治は寝技がメッチャ素人で、エビも知らないぐらい寝技ができなかったです。自分は丈治に打撃を教わって、寝技を教える。上京してきたタイミングもほぼ一緒で、互いの穴を埋める存在でした。丈治がいてくれて、良かったと思っています。だからTRIBEは勝てているという感じです。

本音で付き合えるので、先輩とは違い言い合うことができる。そういう存在でもあります。

──と同時にライバルでもありますね。

石井 丈治には負けたくないです。丈治が試合で勝ったらメッチャクチャ嬉しいんですけど、注目されると悔しいという想いはあります。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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Interview J-CAGE Shooto2021#06 ブログ 安藤達也 石井逸人

【Shooto2021#06】石井逸人と防衛戦、安藤達也─02─「山ってホントそうなんです。準備8割、実行2割」

【写真】かつての師からSNSで「今そて……」という反応をされてしまったが、確かに気付いたからといって直後にケージのなかで成果が表れるものではない。それでも、気付いたことを大切にしてMMAファイター人生を過ごして欲しい(C)KEISUKE TAKAZAWA

9月20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06で、石井逸人を相手に修斗環太平洋バンタム級王座の防衛線を行う、安藤達也のインタビュー後編。
TEXT by Shojro Kameike

7月末から約1カ月、安藤は米国サクラメントのチーム・アルファメールで、どのような練習を行ってきたのか。大塚隆史に負けたことで気づき、サクラメントで改めさせられた自身の格闘技観――。かつて練習を共にしていた石井との試合で、安藤は新しい自分を見せつけようとしている。

<安藤達也インタビューPart.01はコチラから>


――アルファメールでは、どのような練習を行ってきたのですか。

「多いときは1日2~3回ぐらい練習がありました。午前9時30分からプロ練習、それが終わるとフィジカルトレーニングがあって、夜は寝技のクラスに出るというスケジュールが週2日ぐらいありましたね。1週間の中で、水曜日がヤマなんですよ」

――ヤマ、というと?

「水曜日は1日1コマだけ、ガチスパーをやるんです。1週間やってきたことをスパーで試す。そんな感じで、週6日練習して1日だけ休むというスケジュールですね。アルファメールの練習がない日は、他のジムの練習に参加したりしていたので、サクラメントにいる間に休んだのは2日だけでしたけど……」

――練習漬けの毎日で気づくことはありましたか。

「はい。自分ができないこと、これはヤバいなと思ったこともあったんですよ。水曜日のスパーの前に、トレーニングの一環で(石原)夜叉坊や川原選手と水泳に行ったら、みんな、ガンガン――無酸素で25メートルの潜水ができたり、無酸素でクロールもこなしていて。僕は最初、みんなと比べて半分の距離しかできずに、『これはヤバいな』と思いました」

――それまで水泳や無酸素の運動には自信があったのですか。

「僕、子供の頃は毎日、市民プールで泳いでいたんですよ。プールの人に顔を覚えられるぐらい(笑)。大学の授業でも3時間の遠泳があったので、ガンガン泳いでいました。なのに、夜叉坊や川原選手についていくことができなくて。そういうところから考えを変えさせられましたね」

――それだけハードな練習をこなしてきたとのことですが、大塚戦で負傷した足の具合は良くなっているのでしょうか。

「だいぶ良くなりました。大塚戦後は3カ月ぐらい何もせず、だいぶ良くなってきてから山登りもできるようになりましたし」

――山登り……?

「そうなんですよ。最近はトレーニングで山を登ったり、走ったりしています。東京だと奥多摩の山とかですね。東京以外でも、朝4時に出発して、6時に現地へ着いて登り始めたりするんです」

――山の話から、嬉しそうに声のトーンが上がりましたね(笑)。

「楽しいですよ(笑)。『準備8割、実行2割』っていう言葉があるじゃないですか」

――仕事が成功するかどうかは80パーセント、準備の段階で決まるという意味の言葉ですね。

「山ってホントそうなんですよ。水の量や荷物の量を事前に全部計算して準備する。準備できていなくても、あるいは余計な荷物があっても登る時にキツくなりますから」

――それは全てにおいて当てはまることですよね。もちろん、格闘技でも。

「……ずっと勝っていたから、自分では分からなかったんですよ。オレの練習スタイルはこんな感じって、自分で勝手に決めていた。でもそんなのは幻想で、負けた瞬間に崩れ去りました。勝利すること、勝利に向けて頑張るところに生き様が出ますよね。格闘技って、自分の生き様がモロに出るから。次の試合では、その生き様を見せたいと思います」

――次の試合……環太平洋チャンピオンシップで、石井逸人選手を迎え撃ちます。

「以前、石井選手とは練習していたんですよ。その時から『そのうち安藤選手と試合するかもしれないけど、今は一緒に練習させていただきます』と言ってきて、良いヤツだなと思いました(笑)。それでインフィニティ・リーグで優勝したとき、僕と試合がしたいと言っていたので、改めて対戦相手として考えた感じですね」

――なるほど。では、対戦相手としての印象を教えてください。

「インフィニティでは優勝したけど、引き分けが2試合あったじゃないですか。引き分けはダメですよ。『これはどうかな?』と思うような判定もあったし。試合はハッキリ件着をつけることは必須ですから」

――安藤選手自身、岡田遼選手との世界チャンピオンシップ(2019年9月)がドローで終わった時にSNSで、「結果を他人に託した時点で俺の負け」とコメントしていました。

「そうなんです。僕も岡田戦で、そう感じました。あの試合は自分が1Rと2Rを取ったと思うし、3Rも良かったんじゃないかと。それに最後は自分のほうが印象も良かったと、正直そう思っています。でも、それも言い訳でしかないので、次はハッキリと勝ちますよ」

――そう思えるような練習を、アルファメールで積んできたのですね。

「間違いなく石井選手より、チャド・メンデスのほうが強いじゃないですか」

――……どういうことですか。

「そういう選手と練習してきて、自分が負ける気はしないんです。もし負けるとしたら、それは自分自身に負けた時。調整に失敗した時とか。試合までもう少し日にちがあるので、最後まで――ゴングが鳴るまで、気を抜かないように。今回は3Rフルで戦う気持ちでいます」

――今回は環太平洋王座の防衛戦です。ベルトを守った後のことは考えていますか。

「僕としては、岡田選手にリベンジしたいです。借りを返してから、ONEかUFC――海外で戦いたいですね」

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ABEMA DEEP MMA ONE Shooto2021#06 修斗 安藤達也 川原波輝 石井逸人

【Shooto2021#06】石井逸人の挑戦受ける、安藤達也─01─「つもり…ずっと取り組み方が中途半端だった」

【写真】ユライアが見守る中でスパーリング。アルファメールでの練習以前に、川原波輝の言葉が眠れる大器の目を覚ませたか(C)MICHINORI TANAKA

9月20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06で、環太平洋バンタム級王者の安藤達也が石井逸人を挑戦者に迎え、タイトルの初防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

昨年11月、元DEEP王者で修斗初参戦の大塚隆史と対戦し、1Rに右足を痛めTKO負けを喫した安藤にとっては、この試合が復帰戦となる。

防衛戦を控えて米国で練習を行っていたという安藤に、帰国直後にインタビューしたところ、彼の口から発せられたのは大きな意識改革だった。


――環太平洋王座の防衛戦を控え、今回はアルファメールで練習していたそうですね。どれくらいの期間、どこに行っていたのでしょうか。

「7月27日に日本を出発して、8月24日まで練習していました。アルファメール所属の川原(波輝、DEEPストロー級王者)選手から、『米国で一緒に練習しよう』と誘われたんですよ。

以前、川原選手が日本に帰ってきている時、KRAZY BEEで練習したことがあって。そこから川原選手と一緒に練習したいと思うようになったんです」

――そのように思ったのは?

「川原選手と僕ではスタイルが違っていて、お互いに無いものを交換できるんです。フリーになってから、一緒に練習する仲間はいるけど、『誰かが見てくれる練習』というのは少なかったんですよね。

僕も4年前にアルファメールで練習したことがあったし、今回誘われてアルファメールに行こうと決めました。自分の中では、去年11月の敗戦も大きくて……」

――大塚隆史戦で、1Rに足を傷めてTKO負けとなった試合ですね。

「はい。あの試合は、自分でも一番納得していない負け方でした。『今のままじゃダメだ』ってことが、身に染みて分かりましたね。お灸を据えられたというか。今まで自分のやり方でやってきたけど、あの負けが反省するキッカケをくれました。MMAには、いろんな攻め方がある。もっと高い水準で練習していかないとダメだと思ったんです」

――カーフを効かされたのか、アクシデントだったのか。その敗北でアクシデントとはとらえなかったということですね。

「アクシデントも含めて、負けは負け。それが格闘技じゃないですか。僕たちが求めているものは結果であり、勝利でしかなくて」

――確かに、そのとおりです。

「周りの人からも、『あれはアクシデントだったよね』と声をかけられることもありました。でも、そう言われると逆に――自分の中では、アクシデントというだけで終わらせることができなかったんです。

何よりも、完全燃焼できなかったことが、一番悔しかったです。何も出せずに、1Rにあんな形で試合が終わってしまったので。あの試合に向けて、それまでのキャリアの中で一番練習していたし、調子も良かったんですよ。それで何も出すことができずに終わって……3カ月ぐらい気持ちも引きずっていました」

――その状態を、どうやって克服したのですか。

「そんな時に、KRAZY BEEで川原選手と一緒に練習したんです。川原選手が、僕の気持ちを変えるキッカケを作ってくれました。川原選手は僕より1歳上だけど、MMAのキャリアは僕より短いんですよね」

――プロデビューは、安藤選手のほうが1年早いですね。

「でも遅く始めている分、意識が高い。そんなキャリアの差を乗り越えて、DEEPのチャンピオンになっているし、ONEにも出場しているじゃないですか。何て言うんだろう……言っていることと、やっていることが伴っているというか。ファイターとしての意識を背中で教えてくれるし、直接言ってくれることもあるので」

――川原選手からは、どのようなことを言われたのですか。

「格闘技は千日修行だと思え、と」

――千日修行……比叡山をはじめとして、天台宗の「千日歩いて悟りに近づく」ための千日回峰という修行のことですね。

「引退するまでファイターとして何ができるか毎日考えろ、と言われました。引退したら何でもできる。でもファイターとしての時間は今しかない、と。そうやって僕の意識をリマインドしてくれたんです」

――引退するまで……今、ファイターとして引退のことを考えたりすることはありますか。

「僕も、もう31歳になりました。プロデビューから8年経っているんですよ。正直、どれだけ選手を続けられるのかは分からないです。今はMMAも選手の年齢が上がっているし、頑張っている先輩方もたくさんいます。

でも、大塚さんとの試合でケガをして負けた時、『今回これぐらいで終わってよかったけど、後遺症が残るケガだったら引退だったな』と思いました。そこでファイターとしての最後を意識したんです。残りの格闘技人生、終わりを意識しながら、今できることを精一杯やらないといけないなって」

――なるほど。

「ずっと格闘技への取り組み方が中途半端だったんだと思います。もちろん自分の中では、その時にできることを全力で頑張ってきたつもりですよ。でも今思うと、それは『つもり』でしかなかったんだなって。ノラリクラリやっていたんじゃないかと思いました」

――その気持ちは、アルファメールでの練習でどう変わったのでしょうか。

「大塚さんとの試合前は、『それまでのキャリアの中で一番練習していた』って言いましたけど、そんなもんじゃないです。高いレベルで、ガッチリ練習することができました」

<この項、続く>

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『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.5』試合結果/9.20『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.6』で川名TENCHO雄生と西川大和が対戦

修斗 7.25 後楽園ホール:中村倫也、プロデビュー戦は2R左ハイでKO勝ち「俺のオリンピックが始まる」。SASUKE、世界フェザー級王者となるも強気アピール封印。SARAMI、黒部三奈との3度目の対戦へ(バウトレビュー)
第8試合 メインイベント 修斗世界フェザー級チャンピオン決定戦 5分5R
○SASUKE(マスタージャパン東京/世界1位、環太平洋王者)
×工藤諒司(TRIBE TOKYO MMA/世界7位、環太平洋2位)
判定2-0 (片岡48-47/田澤47-47/福田48-47)
※SASUKEが王者に

第7試合 セミファイナル 修斗女子世界スーパーアトム級(50kg)次期挑戦者決定戦 5分3R
○SARAMI(パンクラスイズム横浜/世界2位)
×中村未来(マルスジム/世界4位)
2R 2’48” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

第6試合 バンタム級 5分2R
×論田愛空隆[ろんだ あくり](心技館)
○中村倫也[りんや](EX FIGHT)
2R 0’20” KO (左ハイキック)

第5試合 ライト級 5分2R
×エドモンド金子(BRAVE)
○岡澤弘太(佐山道場)
判定0-3 (田澤18-20/長瀬18-20/豊永18-20)

第4試合 フェザー級 5分2R
△仲山貴志(総合格闘技津田沼道場/世界2位、環太平洋4位、元環太平洋王者)
△結城大樹(マスタージャパン福岡)
判定0-1 (片岡18-20/長瀬19-19/田澤19-19)

第3試合 バンタム級 5分2R
×齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場/FIGHT FARM)
○野瀬翔平(マスタージャパン福岡)
判定0-3 (田澤18-20/片岡18-20/長瀬17-20)

第2試合 フライ級 5分2R
○山内 渉(FIGHT FARM)
×植木“令和”新(シューティング宇留野道場)※植木新 改め。総合格闘技宇留野道場から所属先名称変更
2R 4’35” 三角絞め

第1試合 トライアウト フェザー級 3分2R
○村山大介(マスタージャパン東京)
×スソン(KRAZY BEE)
判定3-0 (長瀬20-18/豊永20-17/福田20-17)

 遅ればせながら7月25日に後楽園ホールで開催された『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.5』の試合結果。メインイベントは斎藤裕が返上した修斗世界フェザー級王座の決定戦が行われ、SASUKEが工藤諒司に判定勝ちし新チャンピオンに。セミファイナルの女子世界スーパーアトム級次期挑戦者決定戦はSARAMIが中村未来に2R KO勝ちし黒部三奈への挑戦権を獲得。


 レスリング全日本選手権16~17年2連覇、17年U-23世界選手権優勝の中村倫也のプロデビュー戦は論田愛空隆に2R 0分20秒、左ハイキックでKO勝ちです。現在無料で視聴できます。


 9月20日に後楽園ホールで開催する『PROFESSIONAL SHOOTO 2021 Vol.6』で川名TENCHO雄生 vs. 西川大和の世界ライト級チャンピオンシップ、安藤達也 vs. 石井逸人の環太平洋バンタム級チャンピオンシップが発表されています。続きを読む・・・
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ABEMA MMA RIZIN Shooto2021#05 Shooto2021#06 キャプテン☆アフリカ 修斗 安藤達也 石井逸人 西川大和

【Shooto2021#06】若きMMA熟練工=西川大和が川名雄に挑戦。努力する無法者・石井逸人は安藤達也と

【写真】18歳9か月でプロ修斗の頂点に挑戦する西川大和 (C)MMAPLANET

25日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#05中にアナウンスされた9月20日(月・祝)に同所で開かれるShooto2021#06の決定カードが、改めて26日(月)にSustainよりプレスリリースで発表されている。

決定試合は2つのタイトルマッチ、修斗世界ライト級選手権試合=チャンピオン川名TENCHO雄生✖西川大和と、修斗環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン安藤達也✖石井逸人だ。


(C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN

昨年7月にキャプテン☆アフリカを破り修斗ライト級の頂点に立った川名だが、その後はRIZINで突き抜けたキャラを発揮しつつも武田光司、矢地祐介に連敗と結果を残せていない。

対する西川は昨年5月の修斗デビュー以来、5連勝&4つのフィッシュでタイトルコンテンダーに名乗りを挙げた。18歳、北の若きMMA熟練工は、独特の才覚を持ってガードポジションを厭わず、相手の嫌な部分をつくスタイルの持ち主だ。

このスタイルのままで川名越えを狙うのか、テイクダウン&スクランブルゲームでも渡り合えるのか。西川のこれからが見えてくるリトマス試験紙的な世界戦といえる。

(C)KEISUKE TAKAZAWA

他方、環太平洋王座に挑戦する石井はキャリアの仕切り直しとなったインフィニティリーグで優勝、その側面ばかりに目がいくが、ドローを挟み5戦負け無しと結果を残してきた。

対してチャンピオンの安藤は、昨年11月に大塚隆史に敗れて以来の再起戦となる。センスでいえば安藤、しかしセンスがある故かポテンシャルの全てを出す出し切ることがないまま、最近は試合を重ねている。

対して、試行錯誤ながら積んできたモノをケージのなかで見せている石井。ポテンシャル+センス✖エンデヴァー&ローレスの対戦は、効果と蓄積の激突ともいえる。

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Interview J-CAGE Shooto2021#03  グラチアン・サジンスキ ブログ 石井逸人 野尻定由

【Shooto2021#03】インフィニティ優勝、石井逸人「道草食い過ぎてきたので、ベルトを獲りに行きます」

【写真】日本のメイヘム?!──石井逸人(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#03で、石井逸人が野尻定由とドローながら、総得点でその野尻、小野島恒太を退けインフィティリーグ2020バンタム級で優勝を果たした。

新型コロナウィルス感染問題により、試合スケジュールが大幅にリセットされるなか、石井は緊急事態宣言下でも試合を欲し、リーグ戦以外も戦ってきた。

しかしながら1月に一本勝ちをしながら、不道徳行為と十分な反省が見られなかったということで厳重注意処分を修斗狂気協会から受けるなど、やらかしてしまっていた。

とにかく結果を残すしかないMMAにあって、ひたすら結果を残すしかないなかでインフィティリーグを制した石井に大会終了直後に話を訊いた。


──色々あったインフィニティ・リーグ、優勝で終えることができました。おめでとうございます。

「これまで特にベルトが欲しいとかなかったのですが、TRIBEで練習するようになったタイトルが欲しいと思うようになりました。それにはインフィニティを取ることが近道になる。だから仕切り直しのつもりで出ました。なので、優勝できたことで一安心はしています。

途中であんなことをしてしまって、また色々な人が不快に思う事をしてしまって申し訳ないと思っています。出場した全選手に改めて『スミマセン』と言いたいです」

──本当に……必要ないことをしてしまいました。ところでインフィティリーグはポイント制で、純粋なワンマッチとは違う戦略が必要になってきます。その辺りは何か頭に入れて戦っていたのでしょうか。

「ホント、何も考えずに……そういうことを考えられないからこそ、ノープランで戦いました。こういうことをしようというはなくて、やってきたことを出すことができれば結果につながると思っていました。練習してきたこと、自分が出したかったことは出せたかと思います。

ただカーフを蹴られていたのが、マイナスになってドローになってしまったのかな……と」

──初回はあれだけ圧倒しましたが、2Rはイーブンになり微差で野尻選手が取ったという感じでした。

「イーブンでしたね。自分もそう思いました。初回を取ったらマインド的に行けると思って。

初回に当たったパンチが効いていたのも分かったのですが、それで『打ちたい』、『打ちたい』という気が強くなって、逆に打ち込むためにタイミングを測り過ぎて待つような感じになってしまいました。

それでも終わった時は勝ったかと思いましたが、ドローでしたね」

──今年26歳、若い若いと言われていましたが、すぐに30歳が見えてきます。階級は違いますが、平良達郎、宇田悠斗という年下の世代がタイトルに絡んでこようかとしています。

「他人は他人、自分は自分です。年下、年上とか関係なく僕は自分がやるべきこと、結果を残していくだけです。年齢が若いから上がって来るんじゃなくて、良い選手だから上がってくるので。ベテランでも良い選手はいるし、そのなかで自分が戦っているだけで、年下が出てくるから刺激を受けるとかないです」

──では仕切り直しで臨んだインフィティリーグで、優勝という絶対の結果は手に今後は? マイクで──環太平洋王者の安藤達也選手へ挑戦をアピールしました。

「世界チャンピオンが今、修斗にいませんからね。安藤選手は防衛期限が近づいていて、ノンタイトル戦で負けている。上の方はRIZINに行っているなら、もう自分しかしないでしょ。そろそろベルトが欲しいかなって。

修斗の歴史でも、こんなにタイトル戦に挑戦できていない人間っていないと思うんです。タイトルに届く人間なら自分が一番遠回りしているかと。22試合、戦っていて一度もタイトルマッチを経験していないですからね(笑)。

今日も2Rにああいう戦いになってしまった。そこをまた練習して修正していきます。このままノープランではないですけど、TRIBE流に自分のやりたいことを重ね合わせていけば、チャンピオンにはなれると思っています。

さすがに道草食い過ぎてきたので、ここはベルトを獲りに行きます」

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J-CAGE Report Shooto2021#03 ブログ 石井逸人 野尻定由

【Shooto2021#03】距離感を生かした石井逸人が野尻定由の猛攻を振り切り、ドローでインフィニティ優勝

<インフィニティリーグ2020バンタム級/5分2R>
石井逸人(日本)
Def.3-0:19-19.19-19.19-19.
野尻定由(日本)

前に出る石井に対して、野尻はカーフキックを連打。石井はプレッシャーをかけながら右ストレート。野尻はシングルを仕掛け、カットされるもそのまま石井をケージに押し込む。石井は半身でディフェンスしながら体勢を入れ替え、再び返して投げでグラウンドに持ち込んだ。パンチを放ちながらバックに回った石井は、野尻が立ち上がるもバックをキープ。野尻は振り落とそうとしたが、石井は相手の上半身を抱えたまま。

野尻がテイクダウンを狙うも、カットした石井がバックマウントへ。4の字フックで体勢をキープする。野尻は反転して逃れようとするが、石井は4の字を離さず、半身になった野尻をネルソンで固めつつ、バックに戻る。石井がパンチを浴びせながら、バックマウントをキープして1Rを終えた。

最終R、石井がプレッシャーをかける。対する野尻は右のカーフキック。野尻が右ボディから左フックで中に入ると、石井はバックステップでかわしながら、パンチを打ち下ろす。石井が左ジャブで距離を取りつつ、右ストレートをヒット。野尻もカーフキック、左ボディから、右ヒザを突き上げる。すると石井も左ジャブを放ちながらプレッシャーをかけていく。

石井の左ジャブが連続でヒット。体勢を低くする野尻に右ストレートを打ち下ろす。野尻が右フックを振ったところで、組み付いた石井がテイクダウンを奪い、野尻の背中をケージに着かせる。野尻の足をたたんだ石井は、半身になる野尻に対してボディロックに切り替える。野尻は立ち上がるも、そのままバックに回る石井。ここでトップをキープした野尻は、そのまま石井を抑え込むが、石井も下から足を利かせてディフェンス。石井が試合終了直前に腕十字を仕掛けて終わった。

判定はジャッジ3者とも19-19をつけてドロー。インフィニティリーグは石井が勝ち点8で優勝となった。


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