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【修斗】堀内佑馬 契約体重オーバー!メインカード中止!

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9月24日に後楽園ホールで開催されるプロフェッショナル修斗公式戦PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.6でメインに出場する予定だった堀内佑馬(TANG TANG FIGHT CLUB/チーム・オーヤマ)が契約体重をオーバー。その後も契約体重での合意に至らず、石井逸人とのメインカードは中止なる事が発表されました。

相次ぐ修斗での計量失敗。CHAN-龍は計量会場に姿を見せず、そのまま息を引き取っていたという訃報は象徴的な出来事。その他にも今年の4月には内田タケルと対戦予定だった片山将宏が前日計量にも参加出来ず、当日計量でも2.7kgオーバー。この時もメインカードが消滅しています。

今回の堀内のオーバーは300g。計量失敗は褒められたものではありませんが、「300gも」と取るか、「300gしか」と取るのか。300gだったらキャッチウェイトで試合を行ってもよかったのでは?と思う反面、息も絶え絶えだった堀内の体調を考えると中止の判断は妥当とも思えるし、その判断は非常に難しいところです。

ただ、考えておくべきなのは修斗の対応。1年で2度も計量オーバーでメインカードが消滅した事実はイベントとして重く受け止めるべきでしょう。人間のやる事だからミスも計量オーバーもあり得ますが、ファンからしたらぶっちゃけ危なっかしくてチケットを買うのを躊躇してしまいます。

チケットの払戻しに応じる事はもちろんですが、選手個々の適正な階級の設定やマッチメイクなどなど。無理はなかったのか、対応は適切だったのか、改めて検証してほしいものです。
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【Shooto2023#06】計量終了 堀内佑馬が体重を落とせず。重い空気の修斗計量会場から、よもやま話

【写真】果たして、この顔合わせは明日実現するのか。正式発表を待ちたい(C) MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の計量が港区のハルビゾン100で行われた。
Text by Manabu Takashima

メインは北米MMAで成長をしてきた堀内佑馬と石井逸人のフライ級戦が予定されているが、堀内が本計量でリミット600グラムオーバーで再計量に。

フェイスオフでも視線を合わせることなく、マイクでも「スミマセン」というのみの堀内は、再計量は57.0キロで300グラムオーバーに終わる。が、あの状況から300グラムも落としたことで体は限界を迎えているだろう。

正式発表ではないが、コーナーに就くために来日したコリン・オーヤマ氏によると、「相手はリミットまで落とさないと戦わないといっていたが、ユーマは髪の毛も切って気を失いかけている」と現状を話している。

石井は計量直後に「これでは100パーセントで戦えない。改めて別の機会に100パーセント同士で戦いましょう」と発言。堀内が歩くのもままならず、トイレで嘔吐する姿も目にしており、石井としては純粋に万全の堀内と戦いたいという意思が伺えた。

そんな重い空気だった計量会場からよもやま話をお届けしたい。


■インフィニティリーグ2023女子ストロー級で宝珠山桃花と戦う藤野恵実は、以前のように美白ライトや写真の美白加工も必要がない白い肌に。「それだけ潤っているんです」という藤野に対し、夫でありコーチでもある津田勝憲氏は「水抜きで、顔が白くなっているだけですよ」と言い放っていた。

■修斗初出場、平川智也と対戦するライダーHIROは、計量をパスしてファイティングポーズを取る――と、司会進行の北森代紀氏より「そこは仮面ライダーのポーズじゃないの? 魔マフラーをしても体重オーバーじゃないでしょ」と突っ込まれてしまう。またライダー口調の意気込みには、岩﨑大河が我慢出ないという風に懸命に笑うのをこらえる場面も見られた。

■RIZIN、Pancrase、修斗が同日開催となる明日。その3つの大会全てに選手を送り出すパラエストラ千葉ネットワーク。明日の後楽園ホールには内田タケルと児山佳宏が出場するが、セコンドは内田によると、扇久保博正が務めるという。明日のパラ千葉勢、RIZINには御大・鶴屋浩、パンクラスは鶴屋怜がセコンド業務に就く模様だ。

■視聴方法(予定)
9月24日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人:56.7キロ
堀内佑馬:57.3キロ→57.0キロ

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河:83.7キロ
キム・ウンス:83.7キロ

<バンタム級/5分3R>
平川智也:60.9キロ
ライダーHIRO:60.7キロ

<フライ級/5分3R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.6キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
宝珠山桃花:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵:51.5キロ
エンゼル☆志穂:51.7キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.9キロ
磯部鉄心:66.1キロ

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏:65.6キロ
メイヘム和也:65.6キロキロ

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太:60.9キロ
杉野光星:61.1キロ

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔:56.5キロ
神里昭吾:56.3キロ

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【Shooto2023#06】石井逸人戦へ、堀内佑馬「やり残したことがある。ここで負けたら俺の冒険は終わり」

【写真】人生が掛かった一戦についても、一貫して穏やかな表情のままだった堀内。修羅場を多く経験してきたタフさがある(C)MMAPLANET

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06に堀内佑馬が初参戦を果たし、石井逸人と戦う。
Text by Manabu Takashima

UFCを目指し、10代から単身渡米。チーム・オーヤマに所属し、LFAでフライ級王座挑戦、Road to UFC出場と夢を追いかけ、挫折を経験した。そんな堀内が7年5カ月振り母国で戦う。それでも彼の目は米国を見ている。やり残していること、人生に悔いを残さないために絶対に負けられない石井戦に臨む。


――1月にLFAフライ級王座決定戦で計量失敗、フィリッピ・ブニスにTKO負けをしました。あの敗戦から、9カ月空いて修斗での試合になりました。タイトルが取れなかった後は、どのようにキャリアの再構築を考えていたのでしょうか。

「10月にフアン・プエルタ戦があって、インターバルが短かったので結構、疲れていました。なので米国で疲れを抜きながら、遊び感覚で1カ月ほど練習していました」

──それは体の疲れだけではなかったのでは?

「そうですね。メンタル的にも……激しく追い込んでいたので。毎日3部練をやり、”まさか”が重なって相当に疲れていました。それでビザが切れたので春に帰国しました」

──今、米国のビザは更新でも時間が掛ると聞きます。

「そうですね。僕の場合はビザも1年更新で。12月に申請をして、更新できたのは5月でした」

──ところで日本にいると旧交を温める機会も多くないですか。

「帰国して最初の1カ月は酒を3、4回飲みましたけど、それからは練習をずっとしていたので特別、遊んでいたということはないです。7月の終わりに米国に戻るまで、昔所属したタンタン・ファイトクラブやMe,Weでも山﨑(剛)さんに指導をしてもらって、(藤田)大和君や山北(渓人)君と練習させてもらっていました」

──軽量級のファイターに囲まれて練習できたわけですね。

「ハイ。でもチーム・オーヤマは特別なのか、他のジムのことは分からないのですが、フライ級とかバンタム級の選手が多くて。打撃も寝技も強いヤツが多いので、オーヤマでも同じ体格の選手と良い練習ができます」

──押忍。ではビザが更新されるまで、日本で試合をしようという気持ちには?

「特になかったです。ビザが取れると、すぐに試合が決ったりすることもあるので、いつでも試合に応じられるよう練習をすることが大切だと思っていました」

──それでも修斗で試合をすることにしたのは?

「今回、ビザ更新をする際に移民局から日本を代表するプロモーションの推薦状がいると言われて、そこでサステインの坂本(一弘)代表が書いてくれたので。本当に有難くて。だから恩返しをするために修斗で戦うことにしました」

──恩は恩として、修斗で戦いたい相手はいたのでしょうか。

「正直、UFCを目指していたので日本の試合も結果をチェックするぐらいで。だから……新井(丈)選手と平良(達郎)君ぐらいしか知らなくて。ただ石井選手は僕が日本にいる頃から活躍していて……あの、あれです。田丸(匠)選手との試合とか、凄いなぁって思っていました」

──日本での試合なのに、1度カリフォルニアに戻って調整をしたのは?

「やっぱりアッチでやってきたし、コーチも『ファイトキャンプをやろう』と言ってくれましたし。アレックス・ペレス、リッキー・シモンたちと練習して、こないだのUFCで勝ったフェルナンド・パディーリャとか。それと今、カリフォルニアではA1 Combatと並んで盛んに行われているUp Next Fightのフライ級チャンピオンのジャンニ・ヴァスケスともよく練習していました。フェルナンドは10th Planetは出身で、メキシコ人ってボクシングのイメージが強かったのですが、寝技が上手い選手が多いですね。

ONE柔術でもサラリーマンみたいな人が黒帯で、メチャクチャ強くて。そんな人達とも練習してきました」

──試合の対策というのは?

「オーヤマ・コーチが試合をチェックしてくれて、練習方法や作戦を授けてくれます」

──石井選手も崖っぷちの状態ですが、どのような印象を持っていますか。

「やっぱり田丸さんとの試合の印象が強いです。最近の試合はコーチと見て、スクランブルとかグラップリングがしつこい。バックを取るのが上手いイメージです。気合が入って、闘志が見える試合をしているので楽しみですね。

ただ1Rでテイクダウンダウンを取れないと、そこから気持ちが続くのか。僕は短期決戦も長期でも戦えるので。壁レスだと倒されないし、倒されてもスクランブルをして極めることができる。ここは自信を持って戦います。同時に自分は本当に格闘技が好きで、日本のMMAを見て育ったので、次回大会出場でマイクで話すとかJ-MMAを経験できて嬉しかったです」

──継続参戦も考えていますか。

「ビザの更新も年々難しくなっているので……どうなるのか。ただし……そうですね。やり残していることがあるので」

──UFCですね。

「いえ、LFAフライ級王座です。当然UFCで戦いたいですが、その前にLFAのベルトだけは絶対に獲りたい。現実的にやり残していることはLFAフライ級のベルトです。さっきも言いましたけど、ビザの更新も難しくなっています。でもあのベルトだけは巻かないと、人生の心残りになるので。2回挑戦して、不完全燃焼に終わっていて……。

とにかく今回の試合に勝つのが大前提なので。この試合の後のことは、そこまで考えていないですけど、勝ったら積極的に動きたいです。やっぱりLFAには出たいので、ここで負けたら俺の冒険は終わりです。米国に行く権利すらなくなるので、全ての試合が大切ですけど、今回は特に負けられない。LFAからオファーが届くよう熱い試合、削り合いをしたいです。そして勝って、マイクで何か言いたいですね(笑)」

■視聴方法(予定)
9月24日(日・日本時間)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

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【Shooto2023#06】堀内佑馬と対戦、石井逸人「直感的に『楽しくなさそうだな、こいつは』と思いました」

【写真】やるべきことをやって、言いたいことを言う。良いのではないでしょうか(C)TAKUMI NAKAMURA

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06。同大会のメインで石井逸人が堀内佑馬を迎え撃つ。
Text by Takumi Nakamura

LFAフライ級王座に2度挑戦し、UFCを目指して米国で生きてきた堀内のことを開口一番「あんまり楽しそうに格闘技やってない」と言ってのけた石井。この一言が作戦なのか、本気なのかは分からないが、石井自身は相手のこと以上に自分の強さ、弱さが分かっているファイターだ。

堀内のことをそんな風に評したということは、覚悟のファイトに挑む準備が整ったということか。試合モード、戦闘モード、石井の大口に着目してほしい。


──Shooto2023#06で堀内佑馬選手と対戦が決まった石井逸人選手です。米国LFAでキャリアを積む堀内選手との対戦になりましたが、オファーを受けた時は意外に思いましたか。

「いつも通りでしたね。オファーもらったからやるって感じで。あんまり堀内選手のことを知らなくて、正直、海外でやってんなぐらいの認識しかなくて。やるとは思ってなかったし、試合が決まってからよく見るようになったぐらいです」

──ではいざ対戦が決まって、試合映像を見たうえでの印象はいかがですか。

「あんまり楽しそうに格闘技やってないっすよね。勝つためにやってる感じがして。この人、格闘技をやっていて楽しくないんじゃないかなって思いました」

──試合キャリアや経験を積むために戦っているという印象ですか。

「なんかそんな感じがしました。ただひたすら勝つために淡々としてんなっていう感じがします」

──石井選手は対戦相手の試合を見る際、相手の技術や戦いだけでなく、そういう細かい部分までも見るものなんですか。

「自分は一回サラッと見て、あとはセコンドに任せたって感じです。今回は一回見た時に直感的に『楽しくなさそうだな、こいつは』と思いました」

──そうした感覚や相手の格闘技への取り組み方にも目がいくわけですね。

「ああ…やっぱりそういうところまで見て、何か感じるものがあったほうが自分の中ではスイングする気がします」

──そうなると石井選手の感覚で「楽しくなさそう」な堀内選手とは試合がスイングしない…のではないですか。

「そこは石井がやってやるから安心してくれって感じです」

──戦略・戦術的な部分はチームやセコンドにすべて任せているのですか。

「そうですね。もうそこはセコンドに任せて。でも試合になると、いつも言うこと聞かないで、完璧にノリでやっちゃうんですよね(笑)」

──石井選手はタイプ的に戦略・戦術に捉われるよりも、自分の気持ちや感性に任せて試合する方が合っていそうです(笑)。

「間違いなくそのタイプっすね。気持ちが乗っている時の方が相手とスイングしていい動きができます」

──そうなると先ほどの質問と被るのですが、堀内佑馬という相手は石井選手にとって“乗れる”相手なのかなと。

「でも俺は劣等感や嫉妬をパワーに変えられるタイプなんで。堀内はずっと海外でやっていて、自分は国内でやっているじゃないですか。そういう嫉妬の部分が出るんじゃないですか、今回は」

──例えばメディア一つとっても海外や北米で戦っている選手は取り上げられることが多く、国内でやる選手よりも注目されやすいと思います。

「そこへの劣等感はあるっすよ。ファイターとして持っているものは俺のほうが上なのに、なんであいつばっかりって。もちろんチャンスを掴むのには運やタイミングも必要だし、実際に彼はそれを持っているところもあると思うんで。でもファイターとしては『なんで?俺の方が強いのに』って思う(苦笑)。そういう劣等感とか恨みでずっとやってきたから、今回そこが俺のパワーになるっすね」

──今までもそういう劣等感や嫉妬で戦ってきたほうが多いのですか。

「ただ『勝ちたい』と思っていたキャリア前半と『強くなりたい』と思っているキャリアの後半で考えたら、後半の方がそういう気持ちを持って戦った方が多いです。『強くなりたい』って思うと、自分より劣っているのに注目されているヤツに対するイラつきが大きくなります」

──初めて石井選手を取材させてもらい、試合に向けた気持ちの作り方を大事にする選手だということが分かりました。そのうえであえて聞きますが、普段の練習で意識していることや取り組んでいることはありますか。

「なんだろうな……いつも通りっすよ。俺は楽しく格闘技をやっているから。楽しんで練習して、その延長線に試合があって、試合は俺の方が強いってことを証明する日なんですよ。だから試合までは“いつも通り”なんです。やらなきゃいけないこと、やるべきこと、やりたいこと、練習はそれをひたすらやる感じです」

──そういう意味では前回4月パンクラスでの井村塁戦は判定負けという結果でした。昨年11月修斗での藤井伸樹戦に続いて連敗となってしまったわけですが、そのことをどう捉えていますか。

「ぶっちゃけここ2試合は俺の勝ちだと思っているんで。俺はピンピンしてるのに、相手は血だらけじゃないですか。ダメージを優先したらどっちが勝者だよってなるし。井村戦は俺の勝ちだから、別に何も気にしてはないし、その前の藤井戦だって俺の勝ちだと思っているし、俺の方が強いって言い切れる。今回もそういう感じになって、勝てれば最高っすね」

──レコード的に黒星は続いているけれど、自分の価値観では自分の方が強いと思えている。ただそこが結果に繋がらないというところでのモヤモヤはないですか。

「そこがムズいんですよね。多分、勝つことだけ考えれば勝てる試合ってできるんですよ。5分間ひたすら抑え込むとかジャブだけ突いて距離を取るとか。でも、そこをやって勝って、本当に俺は強いぞって思えるかどうか。勝ちを選ぶか、強さを選ぶか。そこで自分は強さを選んでいるんで。今は結果がついてきてないだけで、俺は強さを続ければ、自然と勝ちがついてくると思っています。だいたいの選手は強くなりたいって言ってるのに、実際は勝ちを求めてやっている。その違いがあるから、今の時点では結果が出ない時もあるだけだと思います」

──石井選手の強さ、勝ちへの考え方が分かってきました。究極は圧倒的に強くなれば、自然に勝つことができるわけですし。

「そうなんですよ。圧倒的に強くなれば、判定にまで行かずに済む。で、そういう試合を見ると人は『ワー!』って興奮するんです。やっぱり人間は自分ができないものを見た時に興奮するから。僕は普通の選手だったらここじゃ行かないだろって時に前に行くし、自分はそれが強さだと思うんで、それを求めたいです」

──石井選手は昔からそういう考えなのですか。

「いや、それこそ最初のほうは勝ちに徹しまくってましたから。とにかく勝てればいいと思っていたんで。仮にお客さんが1人か2人でもいい、会場内がシーンとなっても勝ちゃいいぐらいに思ってたんで。でも安藤達也戦ぐらいから自分は変わったんですよ、私生活とか全部。そこから自分が納得のいく試合というか、理想のファイトスタイルに近づいてきている気がします」

──それは相手が安藤選手だったからなのですか。

「初めてのタイトルマッチで負けたことがデカかった気がしますね」

──それこそ勝ちや結果にこだわってやってきたにも関わらず、ベルトを獲ることはできなかった。だから何かを変えなければいけないと。

「はい。それまでは練習はするけど私生活がめちゃくちゃで、酒飲んで遊んで、練習が終わって夜遅くまで遊んで、休日も遊んで……。そこが全部変わった気がします」

──今は遊びも卒業してストイックな生活を送っているのですか。

「まぁ…ストイックじゃないんですけど(笑)、メンタル面ですかね。僕はどういうマインドでやっているかが全部強さに直結していると思うんで、普段の生活の考え方から変えました。あっ! でも、酒を飲まなくなるとボディが効かなくなります(笑)」

──フィジカル的な変化もあったようですね(笑)。僕は堀内選手を取材したことはないですが………おそらく石井選手とは性格や考え方が合わなそうです。

「絶対に合わないと思います。友達になれないタイプです(笑)。多分アイツは僕と真逆の格闘技をやっていると思うんで、これを機にあいつが変わるんじゃないですか? こっち寄りに」

――ではここからのMMAのファイターとして目標はなんですか。

「まずしっかり堀内をフィニッシュして、それから俺も米国で試合をしたいってことをアピールしたいです。そういう意味では倒すに値する相手ですね」

──TRIBE TOKYO MMAはチームとして海外・北米に選手を送り込んでいて、石井選手も海外や北米の試合には憧れていますか。

「自分はPRIDEを見て格闘技を始めたわけじゃなくて、UFCをずっと見てきたから、そこへの憧れがあります」

──今回は国際戦でないにせよ、LFAで戦っている堀内選手が相手なので、海外を目指すうえで自分をアピールできる相手だと思います。

「今の自分の立ち位置を計れるんじゃないですかね。もともと海外や大きな舞台だったらフライ級でやろうと思ってたんで、ちょっとそれを前倒しで今回が予行練習ですよ。予行練習がてら堀内で自分の立ち位置を測ってみようかなって思います」

──分かりました。では最後にどのような試合をファンやお客さんに見せたいですか。

「俺の普通じゃないところ、『そこで前に行く?』とか一歩下がらないところとか、狂ったところを見てワーキャー言ってほしいです」

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

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【Shooto2023#06】念願の空道世界大会制し、MMA復帰。岩﨑大河─01─「勝たなければ発言権はない」

【写真】空道を生涯をかけてきわめていく武道。MMAをやり切るのは、今(C)SHOJIRO KAMEIKE

24日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto#06で、岩﨑大河が韓国のキム・ミンスと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

2020年7月のMMAデビュー以来、無敗街道を走ってきた岩﨑は、昨年12月にラファエル・ロバトJrに敗れた。しかし今年5月には自身のルーツである空道の世界選手権の+270クラスを制し、再びMMAに戻ってくる。空道とMMAの両立、そしてMMA初黒星からの復活――岩﨑が現在の心境を語ってくれた。


(C)DAIDOJUKU

――改めて空道世界選手権、優勝おめでとうございます。決勝のフィニッシュが掴みからの頭突き連打というのは、空道らしいと思いました。

「ありがとうございます!」

――今年の世界空道選手権は出場選手が国際色豊かで、決勝で対戦したイタリアのアドリアーノ・メネゲッティはバック→足の取り方など柔術をやりこんでいる印象でした。

「そうなんです。空道で強い国といえばロシアなのですが、『最近強くなってきたな』と思う国は柔術や他の格闘技を取り入れているところが多いですね。今回目立ったのがキューバの選手で。-260クラスで優勝した選手(リディエ・ジョロン・ゴンザレス)はヨーロピアン柔術(※注)をやっていると言っていました」

注)ヨーロピアン柔術:種目によってルールは大きく異なるが、「ファイティングシステム」は寸止めの打撃技と投げ技、絞め技、関節技、抑え込み技が許されている着衣総合格闘技。初期UFCで活躍したレムコ・パドゥールは、ファイティングシステムの世界王者だった。

――キューバ勢の参戦は興味深いです。

「昔の試合映像を視ると、寝技だけの試合でもかなり強くて。僕の決勝の相手もそうですが、空道の中では対ロシアの戦略として柔術とか寝技を強化しているのだろうと思います」

――どの格闘競技でもロシアや中央アジアなど、旧ソ連圏の選手対策は必須となっていますね。対して決勝の相手は寝技だけでなく、蹴りも伸びる選手でした。

「決勝は最初、自分が押されているような印象を与える試合展開でしたよね。相手はリーチが長くて、打撃がコツンと当たる。自分としては効いていないけど、懐に飛び込むことができない。最初は打撃で勝てるものの、組むというか組みに行くぐらいの距離感で戦ったほうが自分の打撃も当たるかなと思いました。延長戦に行く前に戦術を切り替えることができて、結果的に功を奏しました」

――延長戦で岩﨑選手のパンチがクリーンヒットした裏には、そうした戦術の切り替えがあったのですね。決勝はフィニッシュこそ頭突きの連打でしたが、直前のパンチが効いていて、頭突きで心が折れたという印象でした。

(C)DAIDOJUKU

「ストレート、フック、ストレートと入った時に自分の中では『これは勝った』と思いました。

相手の動きが落ちたのも、目に見えて分かりましたから。自分が待ちの状態で、相手に入ってきてほしいけど入ってきてくれない。そこで自分から攻めていくと、相手も自分の距離に入ってきてくれたんです」

――岩﨑選手としてはMMAもやりながら、空道の世界選手権で勝ちたい――『自分が優勝しなければいけない』という義務感やプレッシャーは感じていましたか。

「プレッシャーのようなものは無かったです。自分は人に何か言われても、それほど気にしないタイプなので(笑)。ただ、他の人がどう思っていたか分かりませんが、自分で勝手に優勝することが義務のように考えていました。空道とMMAを並行してやっていることで、両方から何か言われないようにしないといけない。空道でもMMAでも、勝たなければ自分に発言権はないですから。その気持ちが自分の糧になっていました。この世界選手権に出場したこと、そして優勝できたことは間違いなく自分にとってプラスしかありません。ようやく自分の義務を果たすことができて嬉しいです」

――世界選手権を制したことで、今後も空道を続けていくのか。あるいはMMAに専念するのかという選択権を持つこともできたと思います。

「空道を辞めることはないです。ただ、しばらくはMMAに専念していきたいと思っています。実は世界選手権に専念するため、MMAのオファーも断っていました」

――4月のONE FFに出場する話もありましたよね。

「あれは対戦相手の負傷で流れてしまったんですよ。最初は3月に試合をする予定で、それが4月に延期されて……『5月に空道の世界選手権があるのに』と(苦笑)。ただ、今考えると流れて良かったと思います」

――MMAの話でいえばデビュー以来無敗街道を歩んできた岩﨑選手ですが、昨年12月の巌流島でラファエル・ロバトJr.に敗れています。

「あの試合は力負けしてしまいました。あとは最初に聞いていたリングの広さとは違っていて、作戦を変えざるをえなくなりました。ただ、負けたことは事実ですし、何を言っても言い訳になります。レコードに1敗はついたけど、そんなに気にはしていません。内容的にも悲観するようなものではなかったかな、と思っています。自分にとっては『今後も頑張らないといけない。今の自分にはコレが足りない』と気づくこともあって。ちょうど空道の世界選手権を挟んで、MMAキャリアの折り返し地点になったと考えています」

――ご自身には何が足りないと思いましたか。

「MMAの中で区分するなら、自分はストライカーです。ストライカーにとって最初は、組みの部分は二択になると思うんですよね。レスリングを鍛えてテイクダウンするようになるか。あるいは倒されても、すぐに立ち上がれるようになるか。自分の場合はレスリングを練習してみても、フィジカル負けをしたことはないです。それでもテイクダウンされることはあります。だとすれば、すぐに立つ練習をしたい。そう思ってグラップリングの練習を増やして、今は良い形になってきています」

<この項、続く>

■ Shooto2023#06対戦カード

<フライ級/5分3R>
石井逸人(日本)
堀内佑(日本)

<ミドル級/5分3R>
岩﨑大河(日本)
キム・ウンス(韓国)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実(日本)
宝珠山桃花(日本)

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
杉本恵(日本)
エンゼル☆志穂(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平(日本)
磯部鉄心(日本)

<フライ級/5分3R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

<バンタム級/5分2R>
平川智也(日本)
ライダーHIRO(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
メイヘム和也(日本)

<バンタム級/5分2R>
谷井翔太(日本)
杉野光星(日本)

<新人王決定Tフライ級2回戦/5分2R>
大石航輔(日本)
神里昭吾(日本)

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【パンクラス】井村塁×河村泰博 PANCRASE 337で激突!

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RIZIN修斗と重なる9.24首都圏MMA決戦。もちろんパンクラス立川ステージガーデンPANCRASE 337 ~PANCRASE 30周年記念大会 Vol.1~で開催されます。既に亀井晨佑×新居すぐるのフェザー級王者決定戦に八田亮×黒澤亮平など興味深いカードが発表されていますが、今回新たに井村塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)×河村泰博(和術慧舟會AKZA)のバンタム級ワンマッチが追加されました。

Fighting Nexusバンタム級王者の河村は元々主戦場はパンクラス。その後、Fighting Nexusで王座を戴冠してRIZINを経由してのパンクラス凱旋試合を迎えます。徹底的にグラウンド、しかも下からの攻めにこだわるスタイルは特徴的。特にレッグハンター須藤拓真からダースチョークで一本を取った試合は語り草。団体を問わず日本のバンタム級を代表する寝業師と言っても過言ではありません。

対する井村はパンクラスバンタム級1位につけた実力者。中島太一のカーフキックの前に王座戴冠はなりませんでしたが、その後3連勝して復調ムード。特に秀逸だったのは直近の石井逸人戦。3Rに渡って激しいスクランブルを展開し、修斗の王者経験に競り勝った試合は井村のポテンシャルの高さを改めて見せつけてくれました。

河村は間違いなく寝技に持ち込みたいところですが、井村はどう出るのか興味津々。これまでも三角絞めやアームロックで一本勝ちを量産しており、河村を相手に寝技勝負を挑む可能性もあるでしょう。展開を考えると激しく妄想力を掻き立てられる一戦。RIZINに修斗にパンクラス。。。9月24日はどうやって観戦しよう。。。
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DEEP LFA MMA MMAPLANET Shooto2023#06 ブログ 堀内佑馬 岩﨑大河 石井逸人

【Shooto2023#06】一夜限りのクロスロード。堀内佑馬の対戦相手は石井逸人に。空道世界王者=岩﨑も出場

【写真】さぁ、減量が始まった堀内佑馬(C)MMAPLANET

9日(水)、サステインより9月24日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#06の対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

7月の後楽園大会で修斗参戦を表明した堀内佑馬の対戦相手が、第11代環太平洋バンタム級王者の石井逸人に決まった。この一戦はフライ級で行われる。


堀内は高校在学時にDEEPでプロデビューし、2016年を最後に5戦のキャリアを経て米国のチーム・オーヤマに在籍。北米最大のフィーダーショー=LFA初の日本人選手として、UFC参戦を目指して戦うという、前例のないキャリアを積んできたファイターだ。

そんな“シン日本人”堀内は2022年6月にシンガポールで行われたRoad to UFCフライ級トーナメント準々決勝でトップノイ・キウラに惜敗。今年1月のLFAフライ級王座決定戦、フィリッピ・ブニスとの一戦では計量失敗&初回TKO負けという厳しい結果に終わり、現時点ではUFCへの切符を手にすることができなかった。

しかしLFAで喫したフィリッピ戦以外の敗北はいずれもスプリット判定によるもので、フアン・プエルタ戦やドノヴァン・フリロー戦では劣勢を挽回しての一本勝ちを収めるなど、タフな試合を幾つも経験してきた。その米国で培ってきた経験&キャリア、そして将来目標は今も絶対で、修斗ファンの前で挨拶を行った直後に「修斗参戦は米国のビザ取得に向けて、Sustainの坂本(一弘代表)さんがサポートしてくれたので、恩返しです」と話していた。

さらに7月30日の超RIZIN02にブラックハウスのマネージメント配下にあるフレイレ兄弟の試合のために来日を果たしたLFAのエド・ソアレス代表は「ユーマのことは今でも大好きだ。いつでも米国に戻り、LFAで戦ってほしい」とラブコールを送っていた。

対する石井は修斗を主戦場に戦い、インフィニティリーグ2020バンタム級優勝を経て、2021年9月に安藤達也の持つ修斗環太平洋王座に挑むも一本負け。翌2022年5月に小野島恒太に勝利して、2度目の挑戦で同王座を手にした。しかし11月の初防衛戦で藤井伸樹に敗れて王座陥落となると、今年4月のパンクラスでは井村塁に敗れて連敗を喫している。今回は約6年ぶりにフライ級まで階級を落とし、こちらも再出発の一戦となった。

パンクラス参戦で喉に引っかかった骨を取り去ることはできなかったが、石井は改めて修斗で王座を狙うという目標を掲げることになった。

ともに激闘派・劇的なフィニッシュも多い両者だが、仕切り直しと再浮上をかけた一戦だけのクロスロードの一合一会マッチ――は、スリリングな試合内容よりも危なげない試合運びでの勝ち星が欲しいところだ。

また本日のりりすーでは、岩﨑大河とキム・ウンスによるミドル級戦も発表された。昨年12月に巌流島におけるラファエル・ロバトJr戦に敗れ、プロ初黒星を喫した岩﨑はこの5月に北斗旗第6回世界空道選手権大会の重量級王座を13年振りに日本に持ち帰り、その勢いを駆って2023年のMMA初戦にして再起戦に挑む。

ウンスは7勝のうち6つがKO勝ち、好戦的ではあるものの被弾も多いファイターだけに、岩﨑としてはビッグヒットへの警戒を緩めず勝利したい一戦だ。

またインフィニティリーグ2023では女子ストロー級で宝珠山桃花×藤野恵実と杉本恵×エンゼル☆志穂、フェザー級では上原平×磯部鉄心の3カードも決まった。注目は女子ストロー級の宝珠山と藤野の一戦だ。勝ち点的にも首位攻防戦(宝珠山=勝ち点6・1位、藤野=勝ち点4・2位)になると同時に、出場選手のなかで圧倒的な戦績&キャリアを誇る藤野を宝珠山が止められるかどうかが、リーグ戦の行方を大きく左右するだろう。

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE RIZIN Shooto Shooto2023#05 チャンネル 修斗 石井逸人 竹中大地 藤井伸樹

【Shooto2023#05】1年9カ月振りの実戦=藤井伸樹戦へ、竹中大地─02─「藤井選手の強さを体感したい」

【写真】ONEのバンタム級では自身よりフィジカルで優れた選手ともしのぎを削って戦ってきた。いきなりとタイトルホルダーとの対戦、そしてノンタイトルというのが今の竹中の修斗での立ち位置。MMAファイターとしての完成度は国内バンタム級で間違いなくトップクラスだ (C)MMAPLANET

23日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で、藤井伸樹と対戦する竹中大地のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

2年近く試合から離れていた竹中にとって、藤井戦について具体的な内容はなかなか答えづらかったような。試合前であることはもちろん、それだけファイターにとって2年近いブランクは大きい。しかし、竹中からは試合ができることの喜びと、今後に関する大きな希望は十分に伝わってくる。新たな第一歩を踏めるかどうか重要となる藤井戦について語ってもらった。

<竹中大地インタビューPart.01はコチラから>


――2年近く試合から離れているなか、今回のオファーを受けた時の気持ちを教えてください。

「嬉しかったです。藤井選手との試合が決まったのは1カ月ぐらい前ですけど、もともと修斗で試合を組んでほしいという話をしていて。対戦相手について聞いた時は『藤井選手か!』と思いました」

――それはどういう印象だったのでしょうか。

「藤井選手は今の環太平洋チャンピオンですし、背中がピリッとしました。やっぱりファイターがぬるいことを考えていちゃアカンよなって(笑)」

――「ぬるいこと」とは、藤井選手ほどの強敵との試合になるとは考えていなかったということですか。

「アハハハ。全てサステインさんにお任せしていたので、そこでは考えていませんでした。自分でも『どういうマッチメイクになるんやろう?』と楽しみにしていて。それがいきなり熱い勝負のカードで――自分もそういう戦いをしていかなアカンなと、気持ちが引き締まりましたね」

――竹中選手からプロモーターサイドに希望を出していたわけではないのですね。

「自分からは『試合がしたい』と伝えていただけで、用意された相手と戦う。あとはプロモーターからの提示に『ハイッ』って答えるだけ、っていう状態でした」

――では、対戦相手の藤井選手について印象を教えてください。

「いつも激闘をしていることは知っていて、対戦が決まって改めて藤井選手の試合映像を視ました。視れば視るほど良い選手やなって思いますし、僕も藤井選手の強さを体感してみたいと思いましたね」

――特に昨年11月の石井逸人戦は、これまで以上の大激闘となりました。

「凄かったですよねぇ。自分がああいう展開になった時、どんな動きができるのか。どんな選択をするのかは自分でも楽しみです」

――竹中選手の対応がとても楽しみですね。あの激闘の展開に持ち込ませないのか。それとも激闘の展開になったうえで、藤井選手の上を行こうとするのか……。

「試合前に細かい作戦は言えませんが、まず勝つためにはスクランブルに持ち込ませないことが重要です。でも、そういう試合が成立するのかどうかといえば――難しいですよね。どうしても藤井選手の展開になってくると思います。そこで自分がどう対応するのか。しっかり対応できるように練習を重ねてきました」

――竹中選手も削り合い、競り合いの中で勝つことができ、そしてフィニッシュする選手という印象が強いです。

「もちろん今回も藤井選手を相手にフィニッシュする自信はあります。藤井選手だけでなく、自分の形に持ち込むことができれば誰が相手でもフィニッシュできる。その自信は常にあって。たとえどれだけ藤井選手がゾンビであろうと、打撃にしても寝技にしても自分の形に持ち込み、フィニッシュできる試合だと思っています」

――竹中選手は13勝中3つのKO勝ちと、5つの一本勝ちがあります。フィニッシュ率は高いですが、それだけ仕留めることへの意識が強いのでしょうか。

「難しいところですね。しっかりと手順を踏むからこそ、フィニッシュできるものだと思います。もちろんフィニッシュすることは重要ですけど、それは最初から仕留めに行っているのではなく、結果的にフィニッシュできていることが多くて」

――藤井選手と対戦する場合は、他の試合よりもフルラウンド常に動き続けることを想定しなければいけないと思います。対して竹中選手は2年近く実戦から遠ざかっている。スタミナや試合勘などに不安はないですか。

「そういう不安をかき消すことができるぐらいのトレーニングをしてきたつもりです」

――なるほど。これは先のお話になりますが、国内復帰にあたり、藤井選手に勝ったあとはどのような展開を考えていますか。

「今のところ細かいことは考えていませんが、とにかく国内でどんどん試合をしていきたいです。ONEで試合をしている間も、ずっと日本のバンタム級の試合も視ていました。僕がONEと契約する前と比べたら、大きく変わってきていますよね。特にバンタム級はRIZINでもトーナメントが開催されたりと、修斗だけでなく国内でも一番盛り上がっている階級の一つやと思います。そのなかで自分の力を証明したいです」

――その国内バンタム級で、現時点で竹中選手はどれぐらいの位置にいると思いますか。

「それを自分でも考えてみるんですよ。でも、最初に言ったとおり僕が試合をしていない期間が長すぎて、本当に自分でも分からないです。それが正直な気持ちで――ただ、自分は勝負できるっていう気持ちは持ち続けています。一つ言えるのは、藤井選手に勝てば一気に勝負をかけていきたいですね。今の自分の力がどんなものなのか。それを確かめることができる相手やと思うので」

――全ては藤井戦の内容と結果次第ということですね。

「もし勝負をかけるまでに至らない……もっと自分の力を証明しなければいけない内容だったら、どんどん試合をしていきたいです。いずれにしても、プロモーターが嫌でもオファーしなきゃいけなくなるような試合を見せたいですね」

――ご自身としては、藤井選手を相手にどのような試合を見せたいですか。

「僕はどんな試合になっても大丈夫なように準備しています。自分がコントロールしてフィニッシュする。あるいは、藤井選手が得意とするドロドロの展開になっても僕が競り勝つ。その両方をイメージしています。あとは当日になってみないと分からないので、ファンの方もどうなるか楽しみにしていてください」

■視聴方法(予定)
3月19日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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F1 KAREN MMA NEXUS NØRI o ONE PANCRASE   アキラ エジナ・トラキナス コルトン・キエルバサ ジェイク・ムラタ ソルト ヌルジャノフ・ルスタムベック パンクラス パン・ジェヒョク 中島太一 久米鷹介 亀井晨佑 修斗 岡野裕城 平田直樹 有川直毅 松岡嵩志 松本光史 渡辺謙明 田中路教 田嶋椋 石井逸人 端貴代 笹晋久 粕谷優介 葛西和希 藤野恵実 重田ホノカ 高本千代

『PANCRASE 333』試合結果

MARTIAL WORLD パンクラスオフィシャルグローブ PGPA3


第14試合 メインイベント パンクラス・ライト級王座統一戦 5分5R
×久米鷹介(ALIVE/王者)※4度目の防衛戦
○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/暫定王者)
判定1-2 (大藪47-48/梅木48-47/山崎47-48)
※アキラが王座統一し正規王者に

第13試合 コーメイン パンクラス・バンタム級王座統一戦 5分5R
○中島太一(ロータス世田谷/王者、ネオブラッドトーナメント2012同級優勝)
×田嶋 椋(OOTA DOJO/暫定王者、ネオブラッドトーナメント2022同級優勝&MVP)
判定3-0 (大藪50-45/山崎50-45/梅木50-45)
※中島が王座統一および初防衛

第12試合 パンクラス女子ストロー級チャンピオンシップ 5分5R
×KAREN(パラエストラ柏/王者)※PRAVAJRAから所属変更 ※初防衛戦
○ソルト(マルスジム/1位)
判定0-3 (大藪46-49/山崎46-49/梅木46-49)
※ソルトが王者に

第11試合 パンクラス女子フライ級チャンピオンシップ 5分5R
○端 貴代(和術慧舟會AKZA/王者)
×NØRI(PRAVAJRA/1位)
判定3-0 (大藪49-46/山崎49-46/梅木49-46)
※端が初防衛

第10試合 バンタム級 5分3R
○井村 塁(Nexusense/1位、ネオブラッドトーナメント2020同級優勝・MVP)
×石井逸人(TRIBE TOKYO MMA/修斗世界2位・元環太平洋王者)
判定3-0 (出口29-28/山崎29-28/梅木29-28)

第9試合 フェザー級 5分3R
○亀井晨佑[しんすけ](パラエストラ八王子/2位、ネオブラッドトーナメント2018同級優勝)
×パン・ジェヒョク(韓国/コリアン・トップチーム)
判定2-1 (出口28-29/大藪29-28/梅木29-28)

第8試合 バンタム級 5分3R
○田中路教[みちのり](チーム・アルファメール/元PXC王者)
×笹 晋久[くにひさ](パラエストラ柏)
判定3-0 (出口30-27/大藪30-27/山崎30-27)

第7試合 女子ストロー級 5分3R
×藤野恵実(トライフォース赤坂/2位、元王者)
○エジナ・トラキナス[Edna Trakinas](ブラジル/ホシャ・トップチーム)
判定0-3 (荒牧28-29/大藪28-29/山崎28-29)

第6試合 ライト級 5分3R
×松本光史(M PLATIC/2位、元修斗世界王者)
○ヌルジャノフ・ルスタムベック[Nurzhanov Rustambek](キルギス/Salah/キルギスEFC暫定王者)
2R 1’01” KO (左フック)
※ルスタムベックは70.75kg(ライト級+450g(1ポンド))のリミットを50gオーバー。ルールでは5ポンド以内のオーバーの場合は試合が可能で、松本が同意し70.8kg契約で実施。松本は70.55kg。

第5試合 フライ級 5分3R
○有川直毅(K-PLACE/5位)
×コルトン・キエルバサ[Colton Kielbasa](米国/Marrok Force)
2R 5’00” TKO (ドクターストップ:右ストレートによる左まぶたの負傷)

第4試合 ライト級 5分3R
○粕谷優介(CROWN/3位)
×葛西和希(マッハ道場/4位)
判定3-0 (出口29-28/大藪29-28/山崎30-27)

第3試合 ライト級 5分3R
○松岡嵩志(パンクラスイズム横浜/5位)
×岡野裕城(マッハ道場/HEAT王者)
判定3-0 (山崎30-27/荒牧30-27/大藪30-27)

第2試合 バンタム級 5分3R
×ジェイク・ムラタ(パラエストラTB/ Fighting Nexus/元ZST王者)
○矢澤 諒(パンクラスイズム横浜)
1R 4’33” KO (右フック)

第1試合 女子ストロー級 5分3R
×高本千代(高本道場)
○重田ホノカ(パラエストラ柏)
判定0-3 (大藪27-30/荒牧27-30/出口27-30)

プレリミナリー フェザー級 5分3R
×渡辺謙明(パラエストラ東京)
○平田直樹(フリー)
1R 2’18” 肩固め

 4月30日に立川ステージガーデンで開催された『PANCRASE 333』の試合結果。メインイベントのライト級王座統一戦は暫定王者のアキラが久米鷹介に判定勝ちし王座統一。バンタム級王座統一戦は正規王者の中島太一が田嶋椋に判定勝ちし王座統一&防衛。女子ストロー級チャンピオンシップはソルトがKARENに判定勝ちし新王者に。女子フライ級チャンピオンシップは端貴代がNØRIに判定勝ちし王座防衛。4年ぶりに日本で試合をした田中路教は笹晋久に判定勝ちしています。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase333 井村塁 石井逸人

【Pancrase333】令和の激闘王・石井に初回を取られるも、井村がバックテイクで逆転の判定勝利

【写真】舞台が変わっても石井の激闘ぶりは変わらず。それを凌いで逆転した井村が凄まじい。 (C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
石井逸人(日本)

開始早々、井村が距離を詰める。足を使いながら右ストレートを伸ばす石井、井村が組もうとしたところに右を当てる。組んできた井村を払い腰で投げた石井が、鉄槌とヒジをを連打すると石井が顔面をカットした。井村も両足を掛けて石井の右腕を狙うも、石井も井村の左腕を抱えてアメリカーナを狙った。井村の動きを潰し、顔面にヒジを叩きつけていく石井だがバックに回られてしまう。すぐに察知した石井はトップを奪い返してパウンドの連打を浴びせる。

石井が離れたところで井村も立ち上がったが、頭頂部からの出血が激しくドクターチェックが入る。出血を止めて試合は再開。井村が打ち合いを仕掛けるも、石井がパンチを返しながらシングルレッグで井村に尻もちを着かせた。起き上がる井村をケージに押し込みつつ、リフトアップして背中を着かせた石井がバックに回り、立ち上がる井村にクルスフィックスから右ヒザを浴びせた。

ジャッジ3者とも石井に10-9をつけた。

2R、ケージを背にサークリングする石井が組みついた。体勢を入れ替える井村を首相撲で抑え込む。井村はシングルレッグへ。石井が井村の右手首を取り、左ヒジを頭部に突き刺す。井村は右腕を抜いてバックに回った。四の字で組んだ井村は、動き回る石井にRNCを仕掛けるも極めきることができない。

石井の左手を掴み、パンチで削る井村。石井も後ろの相手にパンチを返していく。石井は井村の四の字を外そうとするも、井村はバックをキープしている。しかし石井が後ろの顔面にパンチを連打すると、井村の出血が激しくなる。ここで井村がRNCで絞め上げるが、耐えきる石井。腰を上げて前に落とそうとする石井だが、井村は四の字がバックをキープしたままラウンド終了のホーンを聞いた。

ラウンド終了と同時に、井村にドクターチェックが入る。井村は両手を広げるが、出血は激しい。出血が止まったことで試合は続行となり、2Rは井村が10-9で取ったことが発表された。

最終回、井村が右ストレート、右アッパーを当ててシングルレッグで飛び込む。これをかわして立ち上がった石井が、ケージを背にしてサークリングする。井村の動きが止まったところで、シングルレッグで組んだ石井がバックを狙うも、これは取り切ることができず。反対に井村がシングルレッグで石井をケージに押し込み、さらにバックへ回った。

スタンドの状態にある石井のバックに昇り、グラウンドに引きずりこむ井村。しかし石井が反転して体勢を入れ替え、逆にシングルレッグで井村をケージに押し込んだ。そしてダブルレッグでクリーンテイクダウンを奪う。下からヒジを突き刺す井村に対し、石井がパスを狙う。井村はケージに足を向け、鉄槌を連打する石井をスクランブルからシングルレッグで尻もちを着かせる。ところがバックを狙うと石井がトップに回るなど激しい展開に。

再び井村がバックに回って四の字で組んだ。すぐさまRNCを狙う井村、これも石井が凌ぐ。井村はバックをキープしつつ、残り20秒でパームトゥパームでRNCへ。石井は人差し指を挙げて、極まっていないことを示し、そのまま試合終了となった。

井村が初回は取られたものの、2、3Rを取り返す逆転の判定勝利を収めた。


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