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【FIGHT&MOSH】修斗初参戦の岡見勇信がキム・ジェヨンと対戦、王者SASUKE×挑戦者 田中半蔵も決定

【写真】(C)ONE & MMAPLANET
2日(木)YouTube「SHOOTO OFFICIAL」チャンネルにて、12月2日(土)に東京都江東区にある豊洲PITで開催される「MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH」の追加対戦カードが発表された。
Text by Takumi Nakamura

修斗をはじめ多くのファイターをサポートするスポーツギアブランド=MOBSTYLES(モブスタイル)と修斗がタッグを組んで開催する「MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH」。約3年9カ月ぶり・3度目の開催となる今大会では第1弾対戦カードとしてリオン武×内藤太尊、猿丸ジュンジ×安芸柊斗の2試合が発表されていた。

新たな追加カードとして修斗初参戦の岡見勇信とキム・ジェヨンの一戦が発表された。サステインの坂本一弘代表が「まさかこの選手が修斗のケージに上がってくれるとは思っていなかった」、MOBSTYLESの田原洋代表も「ライブハウスの大会にフェスが来た。(アーティストに例えると)矢沢永吉ですね」と話す岡見のサプライズ参戦となったが、これは岡見本人からリクエストがあったもの。


(C)ANGEL’S FC

対戦相手のジェヨンは極真出身、2004年からチーム・タックルでキャリアを開始したK-MMAのパイオニアで、2012年からはNOVA MMAに所属。

(C)ONE

韓国国内ではAngel’s FCとTOP FCでミドル級王座に就き、2018年にはロシアのACBにも参戦した猛者で、日本と韓国のMMAをけん引してきた「日韓レジェンド対決」(坂本代表)となった。

岡見にとっては昨年11月のオンラ・ンサンに敗れて以来の再起戦となり、日本のプロモーションでの試合は2016年7月のパンクラス参戦から実に7年5カ月振りとなる。動画内では岡見が修斗参戦への経緯、そして修斗で戦うことへの抱負を語った。

岡見勇信
「大先輩の宇野薫さんがチャンピオンになっていたり、慧舟會の先輩方が修斗に出ていて、セコンドや応援で何度も会場に足を運ばせてもらいました。ただファイターとしては縁がなく、僕も海外中心で戦ってきたのですが、いずれ日本で戦うときに修斗で戦ってみたいという気持ちは常々ありました。今、岩﨑大河選手がミドル級を引っ張っていて、こういう若い選手と戦うことに意義があるのかなと思い、坂本さんに『修斗で戦うことはできますか?』とお話させていただきました。

(ジェヨンは)歴戦の猛者、韓国らしく気持ちが強くて頑丈でどんどん前に出てくる選手だと思います。そんな相手と修斗で戦えることは光栄で、やりがいがあります。試合映像を見てそう感じました。気持ちの勝負が大きな割合を占めると思うし、こちらが気持ちでひくとドンドン出てくる選手です。気持ちを持ったつぶし合い、どちらが前に出られるかの勝負が一番大きいと思います。

(日本での試合について)緊張もすごくあり、ワクワクする感じもあります。1年間試合をしてなかったのですが、日本の舞台に帰ってくることが昔に戻るというか、また新しい冒険をするというか。42歳でこんなことやっていいのかなと思うんですけど(笑)、冒険という気持ちにさせていただけています。

(今後について)20代中盤の気持ちを持って戦っていこうと思います。選手としての終わりを考えるとか、そういうことはやめました。今出来る精一杯をやって、そこからら先が見えてくると思います。僕は今自分にすごく期待しています。引退するために試合する、最後に自分の試合を見てもらうとか、そういう感傷的なネガティブな気持ちは一切ないです。自分を信じて、自分に期待して、自分の背中を見せる。この先を見据えて戦いですが、全力でつぶし合いをします」

そして今大会のメインイベントとして修斗世界フェザー級タイトルマッチ、王者SASUKE×挑戦者 田中半蔵が決まった。Road to UFCで無念の2年連続敗退となったSASUKEは今回が2度目の防衛戦を迎えることなった。

田中は昨年5月に闘裸男・福岡大会でプロ修斗公式戦に約9年振りに参戦──結城大樹とロイベ・デ・オリベイラ・ネイトに連勝して王座挑戦のチャンスを掴んだ。両者は動画内でタイトル戦へ向けた意気込みを語った。

SASUKE
「対戦相手の候補が何人かいたのですが、チャンピオンである以上、ベルトをかけてやらないといけないと思い『防衛戦をやらせてください』と伝えました。(田中は)経験豊富なファイターで勝負どころが分かっていると思います。切れ味のあるストライカーだと思っていたのですが、最近の試合は勝負どころでは組みも出来る印象なので、スキルも高く侮れない相手だと思います。(田中は40代になっての挑戦だが)僕のジムには強い40代がいっぱいいるので、侮れないです。アグレッシブに戦って見ている人たちが退屈しないような、最後は立ち上がって手を叩くような試合をしたいです」

田中半蔵
「(SASUKEは)柔道出身で足技が上手くて一発があるので警戒しています。初の5Rなので、しっかり5Rかけて戦いたいと思います。年齢的に衰えているところもありますが、技術的に今が一番乗っています。今回は最後のチャンスだと思うので、チャンピオンになります」

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【TORAO29】福岡大会で畠山隆称戦、泰斗─02─「打撃もグラップリングもやる気満々です」

【写真】本田良介のスタイルで、打撃を織り交ぜることができれば──それはも北米スタイル(C)MMAPLANET

28日(日)、アクロス福岡で開催されるTORAO29で、畠山隆称と対戦する泰斗のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

プロデビューから3連勝。順調にキャリアを重ねていたと思われたが、昨年12月、田上こゆるに敗れた泰斗は敗戦から何を感じたのか。畠山との福岡×ルーキー対決、泰斗は「フルラウンド動き続ける」と断言した。

<泰斗インタビューPart.01はコチラから>


――目標である本田選手がDEEPフライ級GPの決勝まで進んだことは、どのように捉えていますか。

「本当に凄かったし、嬉しかったです。決勝は残念な結果に終わって、良介君も少し落ち込んでいました。でも僕も含めて練習仲間の試合が続々と決まっているので、今は前を向いて一緒に練習していますね。良介君だけでなく、僕たち全員が」

――その本田選手と同じようにフルラウンド動き続けることができるようになったのは、レンジャーズジムに入ってどれくらい時間が掛かりましたか。

「まずレンジャーズジムに入って1年で、修斗でプロデビューすることができました。ジムに入る前から、同じ階級の中ではフィジカルが強かったほうだと思います。あとは技術を覚えることを意識していて。その結果、自分の得意な形が見えてきました。自分の得意なところを見つけることができたというのが一番良かったですね」

――現在のスタイルを考えると、ジムにフルケージが設置されている環境も影響したのではないでしょうか。

「僕がジムに入った頃は、まだケージがなくて。プロデビューする頃にはケージが入ったので、それは大きいです。ケージがあることについては皆さんから言われるし、本当に良い環境で練習させてもらっています」

――レンジャーズジムでは田中半蔵選手も練習しているのですよね。

「はい。階級が違うのでスパーとかで絡むことは少ないんですけど、福岡にある宝満山という山で一緒に走ったりしています。結構高い山(※標高約830メートル)で、傾斜もキツイですけど道がしっかりしているので、良いトレーニング場所なんですよ。

そういったトレーニングのおかげで、プロデビューしてからもフィジカルでは相手より上だと感じていました。体つきは、もともと筋肉質だと思いますけど――あまり筋トレをしなくても筋肉が付きやすいですね」

――今回はZOOMのインタビューですが、画面で見える姿が試合時のゴツい体とは違っていて、別人かと思いました(笑)。

「アハハハ、着痩せするタイプなんですよ」

――なるほど。その結果プロデビューから3連勝を収めましたが、昨年12月に田上こゆる戦で初黒星を喫しました。田上戦の感想を教えてください。

「試合が決まった時は嬉しかったです。田上選手はずっと有名で、僕も試合を見ていた選手でしたから。こんなに早いタイミングで試合できるのか、と思いました。正直、自分のスタイルとハマるんじゃないかと考えていて。打撃についても、田上選手とやり合えたら自分にとっても自信になる。ここで勝ったらランキング入りできる。強敵やけど、やるしかない。そう覚悟を決めて挑みました。

でも試合をしてみると、田上選手もフィジカルが強くて。自分の中ではテイクダウンで背中を着けさせるイメージが出来上がっていたんですが、相手も対策ができていて、しっかり倒すことができませんでした。特に、組んでいる時のヒジがポイントだったと思います。相手がヒジを打ってくることを想定していなかったわけじゃないですけど、田上選手の良いところにハマッてしまったと思います。

ただ、良い経験をさせてもらいました。3Rフルで戦えたこと。最後にバックを奪った時も、体力は切れていなくて。しかも、そこまで力を使うこともなかったです。3Rでもスタミナが切れることなく、力を出せたことは良かったですね」

――まさに本田良介スタイルですね。

「それはもう――良介君がバテたところを見たことがないです(笑)」

――アハハハ。そんな田上戦から5カ月、この期間に新しく取り組んだことはありますか。

「何かコレといった、新しいものはないですね。日々、全面的にレベルアップさせていくことが大事だと思っています。もちろん対戦相手が決まったら対策は立てますけど、今回は普段から練習量をアップさせてきました。今後は良介君の真似をするだけじゃなく、どんどん自分の色も出していく。もっと自分なりの打撃を出したりしていきたいです」

――では次の対戦相手、畠山隆称選手の印象を教えてください。

「まだキャリアが浅い選手同士の潰し合いですよね。すごく楽しみです。畠山選手は何でもできるタイプで、際の部分もしっかりしているし、気が抜けない相手だと思います。僕も全面的に戦いたいですね。体格的には畠山選手のほうが大きいと思いますが、僕も大きな選手と試合するのは慣れています。試合でも常に相手のほうが大きいですし。自分にとっても大きな相手のほうが戦いやすいです」

――テイクダウンで動き続ける泰斗選手と、グラウンドで動き続ける畠山選手の対戦は、とてもタフな試合になると思います。そこで組みの展開以外、打撃面はどう考えますか。

「打撃もグラップリングもやる気満々です。畠山選手が相手なら、絶対にどちらの展開もあると思うので。良介君もそうだし、デメトリウス・ジョンソンのようにフルラウンド動き続けるスタイルが理想なんです。それがMMAだと考えています。そうなるためには、もっともっとキツい練習が待っていますけど(苦笑)」

――確かにそうですね。最後に、今後MMAを続けていくうえでの目標を教えてください。

「ベルトを獲りたいし、ONEなど世界で戦いたいです。そして将来は自分のジムを持ちたいと考えています。もともと格闘技でメシを食うつもりはなかったし、趣味でMMAを始めた人間です。でもレンジャーズジムに入って、気持ちが変わりました。『自分には格闘技しかない』と。外で遊ぶよりも練習や指導しているほうが楽しくて、もうMMAこそが自分の人生だと思っていますよ」

■視聴方法(予定)
5月28日(日)
午後2時55分~ Twit Casting LIVE

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MMA MMAPLANET o Shooto Shooto2023#03 ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト 田中半蔵

【Shooto2023#03】しっかりとゲームメイク。TD&パンチ防御で田中がネイトの猛攻をかわし切る

【写真】(C)MATSUNAO KOKUBO

<フェザー級/5分3R>
田中半蔵(日本)
Def.29-28.29-28.29-28.
ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト(ブラジル)

いきなり左跳びヒザを見せたネイト。サウスポーの田中に右オーバーハンドライトを繰り出す。ケージを背負った田中はボディロックからでネイトに背中を着かせた。クローズドガードのネイトは田中の手首を抑える。田中が腕を抜くと下から右ヒジを突き刺していく。さらに下から腕十字を狙ったが、これは田中が潰した。パンチで削る田中、ネイトは徐々に足を上げていく。

田中はボディと顔面にパンチを散らす。ネイトは右ヒジを脳天に叩き込む。田中が立ち上がると、ネイトが下から蹴り上げを見せた。すぐに田中はガードの中に戻り、そのまま削り続ける。残り10秒でネイトが右ヒジの連打から、再び田中の左腕に十字を仕掛けたところでラウンド終了となっている。

2R、田中の頭部から出血が見られる。ネイトの右に田中が左を合わせる。ネイトが距離を詰めて首相撲からヒザを狙うと、田中が離れてパンチを振るった。ローとミドルでけん制する田中、左の前蹴りがネイトのボディに突き刺さる。続いてネイトの右足にシングルレッグで組みついた田中は、ケージ際で尻もちを着かせた。さらに両足を畳んでマットに背中を着かせた田中が、ハーフガードのネイトをパンチで削る。

ネイトの右手を抑えてパンチを落とす田中。ネイトは右手が空くと右ヒジを脳天に突き刺していく。ネイトはパウンドを落としてくる田中の左腕を取って腕十字へ。腕が伸びたかと思われたが、捩じって腕を抜いた田中が立ち上がったネイトのバックに回る。ネイトは差し返して離れ、ケージ中央でラウンド終了のホーンを聞いた。

最終回、田中が右の前蹴りを放って離れる。さらに左ストレートを当てた田中に対し、ネイトが距離を詰める。田中はニータップとともにケージ際から離れた。ネイトは下がる田中に右フックを強振する。前手でネイトの左ジャブを抑える田中は、再び組みつきに入ったがネイトが右ヒザを合わせた。再び距離を取る田中、ネイトは右スーパーマンパンチを振るう。距離が近くなったところで田中が左の三日月蹴りを見せた。

ケージ際から離れてケージ中央に戻った田中だが、ネイトが前に出て右アッパーを当てる。続くネイトのパンチをブロックする田中、ネイトの跳びヒザを防ぐと、距離を取って右ジャブを突いていく。ネイトのフック、アッパーをブロックするも、バッティングか田中の右目上から大流血が見られる。残り1分でネイトがパンチで攻め込む。田中のシングルレッグをスプロールし、スタンドに戻ると跳びヒザを繰り出した。田中もネイトのパンチを寸ででかわしているが、勢いに押されて下がったまま試合終了を迎えた。

裁定はジャッジ3者とも1ポイント差で田中の勝利を支持した。


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ABEMA Interview J-CAGE Shooto2023#03 ブログ ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト 田中半蔵

【Shooto2023#03】オリベイラ・ネイト戦直前、田中半蔵―02―「新しいスタイルを見せやすい相手」

【写真】昨年5月には、得意の打撃と新たにテイクダウンを融合したスタイルで結城大樹を下した田中半蔵。ストライカーのオリベイラ・ネイト戦でこそ、新スタイルの本領発揮か(C)TORAO NATION STATE

21日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2023#03で、ブラジルのロイベ・デ・オリベイラ・ネイトと対戦する田中半蔵のインタビュー後編。

Text by Shojiro Kameike

2023年に入り、修斗フェザー級が大きく動いた。1月大会は元Grachan王者の山本琢也が修斗に参戦し、山本健斗デリカットをKOしてランキング1位に。続く3月にはSASUKEが飯田建夫をKOして世界王座を防衛した。そのSASUKEは今年もRoad to UFC出場が決定しており、今後の動向も注目される。そんななかでランキング5位につける田中は、同じくランク8位のネイトを下せば一気にベルトへ近づくだろう。2023年の中心となったフェザー級の行方を占う一戦を前に、田中にネイトの印象と修斗王座への想いを訊いた。

<田中半蔵インタビューPart.01はコチラから>



――今後は修斗王座を目指していくとのことですが、今年3月に行われた世界フェザー級タイトルマッチの感想はいかがですか。王者SASUKE選手が挑戦者の飯田建夫選手をKOし、ベルトを防衛しました。

「やはり『ここは強いな』『これは巧い』とか、『自分が対戦したら、どうするかな』という見方をしてしまいますよね。でも視ていて、自分には無理だとかは一切思わなかったです」

――ではベルト戦線に絡んでいくうえで、他のランカーと比べて田中選手のストロングポイントとは何だと思いますか。

「最初に言ったとおり、テイクダウンと打撃を織り交ぜて勝負できるようになったのは大きいです。今でも打撃だけならキックボクサーにやられてしまうし、レスリングでも大学生にテイクダウンされてしまいますよ。でもトータルで――MMAとして勝負しますから」

――なるほど。そのニュースタイルを身につけて挑む次の試合ですが、対戦相手のネイトは完全なストライカーです。

「前回の結城君は完全なグラップラータイプで、今回はストライカー。両極端な選手と対戦することになりましたね。加藤ケンジ戦を視ると、結構パンチを振ってくる選手で」

――ネイトはヒジやこかし、加藤選手が倒れた際に蹴りを入れる素振りを見せるなど、打撃のベースはムエタイと思われます。

「加藤選手がスリップダウンみたいな形で倒れた時も、上を取らずに『立て、立て!』みたいな感じでスタンドを要求していて……。最後はパウンドアウトしましたけど、それもスタンドで効かせてからのパウンドですし。まぁ、寝技をやる気は全くないでしょう(笑)」

――確かにそうですね。

「ここまで極端なストライカーと対戦するのは久々です。打撃も硬そうですね。それと加藤戦は63キロ契約で今回はフェザー級(65.8キロ以下)だから、試合当日はもっとデカくなっていると思うんですよ。そもそもフィジカルも強そうで」

――一方、加藤選手は本来バンタム級のファイターです。

「相手がバンタム級だから、ネイトが大きく見えたのかもしれないし、あるいはフェザー級に戻したらもっと強いのか……」

――さらに強烈なラッシュは目を見張るものがありました。

「日本人選手なら普通は2~3発で終わることろが、4~5発と出してきますからね。でも前にガンガン来る相手のほうが、カウンターを取りやすいです。今ならパンチを振ってきたところにテイクダウンも合わせることができますし。そういう意味では、自分の新しいスタイルを一番見せやすい相手なのかな、と思っています」

――あとはテイクダウンディフェンスがどこまでのレベルにあるか……。

「加藤戦では、そういう展開がなかったじゃないですか。何年か前にブラジルでやっている試合の映像を視ると、テイクダウンの攻防でモタついている感はありました。でも昔の試合ですし……。寝技の対応も未知な部分があります。やってみないと分からない、ということですね(苦笑)。でも今はどう戦うかというイメージは出来ていますし、試合ではフィニッシュまで持っていきたいです」

――田中選手は現在、修斗世界フェザー級5位につけています。ランキング上位陣の動向次第ではありますが、ここで勝てば一気にタイトル挑戦へ近づくかもしれません。

「はい。自分にとっても今回の試合は大きいと思っています。あえてブラジルから選手を呼んでくれて、『タイトル挑戦前に良い試合を見せてほしい』みたいなメッセージも感じますよ(笑)」

――アハハハ。田中選手は2008年に修斗でプロデビューし、2013年まで修斗を主戦場としていました。今の田中選手にとって修斗のベルトとは、どのようなものなのでしょうか。

「憧れ、ですね。アマチュア修斗からやってきて、シューティングジム横浜でもマモルさん、リオン武さん、不死身夜天慶さん――チャンピオンも多くて盛り上がっていました。自分もそんな方たちと同じように、ベルトを巻いてみたいです。修斗のベルトを巻くことは、ずっと目標でした。まさか、この年齢でまたチャンスが来るとは思っていませんでしたが。アハハハ」

――継続は力なり、ということでしょうか。

「そうですね……。でも、続けても負けていたら、『もう辞めようか……』と考えちゃうかもしれないですし。続けて、勝つことが大切ですから。来週にはTORAO福岡大会も行われるので、地元を盛り上げることはできたら良いですね。福岡には経験は少なくても、幅の広いプロシューターもたくさんいますから」

■視聴方法(予定)
5月21日(日)
午後5時30分~ABEMA格闘チャンネル

■ Shooto2023#03対戦カード

<フェザー級/5分3R>
田中半蔵(日本)
ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
須藤拓真(日本)
齋藤奨司(日本)

<フェザー級/5分2R>
児山佳宏(日本)
YOKOSAI(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
竹原魁晟(日本)
磯部鉄心(日本)

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
浜松ヤマト(日本)
上原平(日本)

<バンタム級/5分2R>
よしずみ(日本)
松下祐介(日本)

<バンタム級/5分2R>
新井拓巳(日本)
永井奏多(日本)

<フライ級/5分2R>
大竹陽(日本)
古賀優平(日本)

<フェザー級/5分2R>
國頭武(日本)
青井太一(日本)

<フェザー級/5分2R>
齋藤翼(日本)
岡田達磨(日本)

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【Shooto2023#03】オリベイラ・ネイト戦へ、田中半蔵―01―「もう東京で試合をすることはないのかな」

【写真】4月にはロータス世田谷で練習している姿も確認されている田中半蔵 (C)MMAPLANET

21日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるShooto2023#03で、田中半蔵がブラジルのロイベ・デ・オリベイラ・ネイトを迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

昨年5月、約6年ぶりのTORAOで結城大樹を下した田中。その1年後に迎える修斗のケージで、今年1月に加藤ケンジをKOしているネイトと対戦することとなった。完全なストライカータイプのネイトとの試合を控えた田中に、まずは結城戦で見せたニュースタイルについて聞いた。


――昨年5月の結城大樹戦以来、1年ぶりの試合を迎えます。この1年間は、どのように過ごされてきたのですか。

「ずっと練習は続けていて、修斗からのオファーを待っていた状態でした。来週(5月28日)に福岡でTORAOが開催されるので、そこに出るのかなぁと思っていたり。このオファーがなければ、もう東京で試合をすることはないのかなと思っていました」

――えっ、そうなのですか。

「東京で修斗の試合に出たのが、もう10年前ですからね(2013年3月、門脇英基にKO勝ち)。そのあとにONE、TORAO北九州大会を経てパンクラスに出るようになって」

――すると、ここで東京大会のオファーが来ることは驚きでしたか。

「いえ、前回の試合で勝ってランキングに入ったので、また東京の大会に出ることはあるかなとは思っていました。今回はニューピアホール大会ですが、やはり試合中継を見たりしていると、また後楽園ホールで試合をしたいと感じることはありますよ」

――田中選手は現在、修斗世界フェザー級5位にランクされており、今後は後楽園ホール大会の出場、ひいては王座挑戦も可能な位置にいます。特に、3月にSASUKE選手がベルトを防衛してRoad to UFCに出場することとなりました。SASUKE選手の動向次第で流れも大きく変わってくるでしょう。

「今モチベーションとして一番大きいのは、やっぱりベルトですね。これからランキングも上げていって、ベルトに絡んでいきたいです。今回の国際戦も、タイトルマッチに向けたマッチメイクだと思っているので、ここはしっかりと勝ちたいです」

――なるほど。そのネイト戦に向けて、1年前にはなりますが前回の試合についてお聞きします。試合前のインタビューで田中選手は、ニュースタイルを出すと仰っていました。そのニュースタイルは試合で見せることができたのでしょうか。

「自分の中では、うまく出せたと思っています。組みの選手を相手に自分からテイクダウンに行くこともできたし、グラウンドで上になってからも相手を立たせない。自分もスタンドに戻るのではなく、寝技でも勝負できた。自分がやりたいことをやれましたね」

――ご自身が目指すニュースタイルの中で、何割ぐらい出せたと思いますか。

「8割、9割ぐらいはできたと思います」

――なるほど。打撃から組んでケージレスリングへ、ケージ際でバックをうかがう動きなどは完全にニュースタイルだったように思います。

「ケージレスリング自体はパンクラスで戦っている頃――カイル・アグォン戦(※2018年10月に判定負け)あたりから、やってはいました。でもテイクダウンするところまでは持って行くことができていなくて。この5年ぐらいで自分でも大きく変わってきましたね」

――すると試合を終えた後の満足感も、過去の試合とは違うものでしたか。

「はい。前は自分から組みに行くことがなかったですからね(苦笑)。寝技でポジションを取られながら、最後はダウンを奪って勝った――みたいな試合だったりとか。アハハハ」

――もう笑ってしまえる過去ということですね(笑)。

「次は寝技で一本を取れるまでに仕上げていきたいですよね。それとテイクダウンを織り交ぜることによって、相手が組みを警戒してくれれば、また自分の打撃も当たるでしょうし」

――結城戦は試合前に、カルペディエム福岡で田村ヒビキ選手と練習していたとのことでした。その練習は大きかったのでしょうか。

「そうですね。今回も試合に向けてカルペディエムに行かせてもらっていますし、博多のレンジャージムでもプロ選手たちとスパーリングしています。レンジャージムには一部というのではなく、フルケージがあるので良い練習ができます」

――そう考えると、今は日本全国でMMAの練習ができる環境も整ってきていますね。

「本当、そう思います。僕がシューティング横浜にいた頃は――ONEに出る時ですよ。初めてケージで戦うことになって、タクミさんのパラエストラ大阪まで行きましたから」

――ケージで練習するために横浜から大阪まで!

「当時は修斗もリングでしたし、東京にもフルのケージを置いているジムがなくて。ケージで戦うってどんな感覚だろうと思って、パラエストラ大阪さんまで出稽古に行かせてもらいました。それ以降はケージが標準になったパンクラスで試合をしていて、ケージでやることが当たり前になっていますけど。当時はそういう状況でした」

――以前は関東から地元に戻るとなると、練習環境の面で一抹の不安はあったかと思います。田中選手が横浜から地元の福岡県へ戻る際、練習環境はいかがでしたか。

「練習環境というより、まずプロ選手がたくさんいました。いろんなジムへ行けば練習はできると思っていましたね。逆に、いろんなジムに出稽古しすぎている感はありますけど(笑)」

――アハハハ。それはキャリアと、やり方次第ではないですか。まだ基本的な部分を強化しないといけない若手ファイターが、強い選手が揃っているジムのプロ練を回っているばかりでは良くないかもしれません。

「フリーランスだと、そこは不安ですよね。いろんなジムへ行ったとしても、どこか一つのところに定まっていないと、意外と基礎練ができていなかったり。逆に基礎練のみで、出稽古なしで強くなる選手もいますし。僕の場合、普段からパラエストラ北九州で練習させてもらうことでクリアしています」

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【Pancrase328】透暉鷹と暫定フェザー級王座決定戦、亀井晨佑─02─「やりたくないと思っていました」

【写真】バシッと右ストレートの亀井晨佑(C)MMAPLANET

18日(月・祝)、東京都新宿区のベルサール高田馬場で開催されるPANCRASE328で透暉鷹と暫定フェザー級暫定王座を争う、亀井晨佑のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

前編では亀井がプロMMAファイターになるまでの経緯を語ってもらったが、この後編ではその亀井がいかにして大激闘を展開するファイターになったのかを聞いた。すると、話は試合と同じく予想もつかない展開に――。

<亀井晨佑インタビューPart.01はコチラから>


――亀井選手が大学を卒業して社会人になったのが、いつのことでしょうか。

「いま社会人になって、ちょうど2年目です。社会人になったのは2021年4月ですね」

――ということは、内村洋二郎戦とビクトル・ウーゴ戦は、薬学部の勉強をしながら試合に出ていたということですね。

「そうです。その2試合が2019年で、そのあとに薬剤師の国家試験を受けて社会人になってから、2021年9月の三宅輝砂戦が復帰戦でした」

――薬剤師の国家試験が行われるのは……。

「2月ですね。就職先は5年生の時か、6年生の初めに決まっています」

――格闘技とは関係ないお話になりますが、2月に国家試験を受けて落ちた場合、就職先の内定は取り消しになるのでしょうか。

「薬剤師の免許が必要な仕事――ひとつは調剤薬局ですよね。調剤薬局のなかには、もう1年待ってくれるところはあります。もうひとつは製薬会社。これはMR(医薬情報担当者、製薬会社の営業にあたる)だと薬剤師の免許が必要ないので、そのまま製薬会社でMRとして働くことが多いです」

――亀井選手は薬剤師と製薬会社、どちらになりたいと思っていたのですか。

「格闘技でプロになろうという考えがなかった頃は、バリバリ稼ぐためにMRになろうと考えていました。転勤も嫌じゃなかったですし。プロになってからも、自分がMMAでどこまで行けるかも分かっていなかったので――そんなに強くなれないだろう、と。だから、それなりにMMAをやりながらMRになるんだろうなと思っていました。

でもネオブラの頃から、そうもいかないなと考えるようになって。これは……東京に残らないとダメだなって思いました」

――そうしてMRではなく薬剤師への道を選んだあとにMMAで2連敗、自分が選んだ道が正しかったのかどうか迷いませんでしたか。

「メチャクチャ迷いました。正直、ウーゴ戦の時は……それも自分が浅はかだったんでしょうね。内村戦で負けて、青木さんのクラスが始まり、少し組み技に触れたぐらいで自分は行けるだろうと考えていたことが、いま思えば浅はかだったんです。内村さんとの試合の内容が良くなかった、というところはありますよね」

――内容が良くなかったとは?

「ああいう激闘をしてしまうと、自分に酔ってしまうじゃないですか(笑)。ダメなところを受け入れてはいるけど、負けているのに浮かれてしまっている自分がいたんですよね」

――ウーゴ戦を経て学生から薬剤師になり、生活環境は変わりました。一方で、現在までにファイターとして変化したところはありますか。

「本当は国家試験の前に1試合やる予定だったんですが、それがコロナ禍で中止になってしまったんです。そこから国家試験の勉強に入って……最初は焦りました。きっと2年間ぐらい試合が空いてしまうだろうなと。

でもすぐに吹っ切れるというか、体は動かせなくても頭は動かせますよね。その時のほうが格闘技界の状況を俯瞰して見ることができたり。日本と世界の差って、どういうものなのか。そのなかで自分がやりたいスタイルは何なのか。それを突き詰めることができたので、焦りは無くなりました」

――結果、たどり着いた自分のやりたいスタイルとは、どんなものだったのでしょうか。

「最初は打投極、全部できないといけないと思っていました。でも、それが大変であることは分かっています。だから自分の強みである打撃は生かしつつ、組みはどんな選手が来ても対応できるように。自分は相手を寝かせる必要はないと思っています。たとえばUFCのアレックス・ヴォルカノフスキーって、すごく地味なスタイルじゃないですか。打撃はできるけど、組んでケージに押し付けて休むとか。自分にはヴォルカノフスキーみたいなスタイルが合っているんじゃないかと」

――ただ……そう考えた結果、3月の中田大貴戦が打撃による大激闘になるわ、テイクダウンで背中を着けて勝負を決するわで、仰っていることと真逆になっています(笑)。

「アハハハ、そうなんですよ。なかなか上手くいかないものですよね(笑)」

――こうやってお話を聞いていても、とてもスマートな考えを持っているのだろうなと思います。それが試合は大激闘になり、かつ試合中に奇声を挙げるなど、ギャップが凄いです。

「あぁ、あれですか(笑)。ナチュラルに、ハイになっているんでしょうね。でもギャップがあるのは、よく言われます」

――その中田選手に勝利しましたが、トーナメント決勝進出はドクターストップとなった末、今回の暫定フェザー級王座決定戦となりました。対戦相手の透暉鷹選手の印象から教えてください。

「なかなかに地味強ですよね。たぶん多くの選手が、やりたくないなって思うタイプじゃないですか。実は僕自身も、やりたくないなと思っていました。でも練習していくなかで、そんなこともないのかな、と今は考えています。

透暉鷹選手が田中半蔵選手に勝った時(2020年10月に判定勝ち)、これは強いなと思いました。あの田中選手を5分3R、漬けることができるのは相当な実力だなと。さらに、そのあとはフィニッシュ率が高くなっていて。今のパンクラスの中で、一番勢いのある選手の一人だと思うんですよ」

――その透暉鷹選手の勢いを、どう受け止めますか。

「どうなんでしょうね。自分のペースで試合できれば良いのかな、って思います。試合って結局はエゴのぶつけ合いじゃないですか。相手はフィニッシュしたいでしょうし、自分もKOとかフィニッシュできればいいんですけど……25分間、ただただエゴのぶつけ合いで終わってしまうかもしれない。

初めての5分5Rですけど、気持ちを切らさずに戦いたいです。自信はあります。ほどほどにハイになって、もう一つガスタンクを開放できれば」

――結果、また大激闘になって……。

「自分は望んでいないんですけどね(笑)。自分の頭の中では、いつも地味な試合をしたいんですよ……中田戦も、ずっと左ジャブを突き続ける地味な試合をしようと思っていたので」

――えぇっ!?

「でも気づけば、いつも右ストレートが入っていて。それが、MMAの面白さですよね」

■視聴方法(予定)
7月18日(月・祝)
午後2時30分~ TIGET LIVE
午後2時30分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE(※第1部)
午後4時30分~ U-NEXT(※第2部)

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【TORAO27】田中半蔵のニュースタイル、テイクダウンを織り交ぜたゲームメイクで結城を判定で下す

<ライト級/5分3R>
田中半蔵(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28.
結城大樹(日本)

サウスポーの田中に対して、距離を詰める結城。田中の左ストレートをかわして組み付いた結城だが、田中がスプロールして反対にケージに押し込まれた。左腕を差し上げた田中、結城は右ヒザを田中のボディに突き刺す。田中は結城の足にヒザを当てて削る。結城は内股を仕掛けるが体勢を入れ替えることができず。田中はダブルレッグ、そしてシングルレッグへ。結城はテイクダウンを許さず、田中の顔面に右ヒザを突き上げた。しかし田中も食らいつき、結城にヒザを着かせる。

ボディロックから結城の左足を抑え、バックを狙う田中。結城はケージに背中を着けながら、田中に右ヒジを突き刺した。体勢を入れ替えた結城に対し、田中が離れる。ケージ中で左ストレートを見せる田中。田中が距離を詰めたところで結城が組みつき、右腕を差し上げてケージに押し込んだ。ここで田中のヒザ蹴りが結城の下腹部に入り、試合が中断された。

1R残り54秒で再開、結城が右インロを当てる、田中も左ローを返し、結城の前蹴りをキャッチしした。結城は残り20秒でニータップを仕掛け、田中に尻もちを着かせる。立ち上がった田中をケージに押し込み初回を終えた。

2R、いきなりシングルレッグで組みついた結城。田中はスプロールできずケージに押し込まれた。しかしケージ際で体勢を入れ替え、反対に田中が結城にヒザを着かせた。結城は反転して、田中の左足を伸ばして田中を押し込んでいく。ボディロックから背中を着かせようとした結城、ここは田中が踏ん張って立ち上がり離れた。ケージ中央でプレッシャーをかける田中が左ストレートを伸ばす。さらに左インロー。結城も左ストレートを返した。

田中がニータップからバックへ。ケージ際でヒザを打ち込む。結城は正対、田中から離れた。結城が組みつくも、田中が押し返す。左腕を差し入れた田中が勇気をケージに押し込み、結城が押し返してくると離れた。ケージ中央ではローとストレートで攻める田中。結城の左ジャブもヒット。左ストレートを突きながら勇気を追い立てる田中、左ミドルを連続でヒットさせて2Rを終えた。

最終回、結城が飛びつくも、田中がスプロール。結城はシングルレッグに切り替えるが、田中がスイッチから結城のクラッチを切り、スタンドに戻る。動きが落ちた結城に、パンチと左ミドルを当てる田中。結城は田中の右前蹴りをキャッチしてテイクダウンを狙うも、田中がトップを奪った。田中はフックガードの結城をパウンドで削る。結城はケージに背中を着けて立ち上がる。田中はボディロックからバックへ。

バックからヒザで削っていく田中。結城は正対するが、田中がケージに押し付けてヒザを突き刺す。結城は首相撲に持ち込もうとしたが、田中が左腕を差し上げてケージに押し込み続ける。ここでレフェリーがブレイクをかけた。ケージ中央でパンチから左ミドルを当てた。結城もパンチで押していく。結城の左ジャブをもらいながらパンチを顔面に当て、さらに結城をケージに押し込み、最後は支えつり込み足で結城にヒザを着かせ、立ち上がった結城にパンチを浴びせていった。

裁定はユナニマスで田中の勝利に。地元・北九州で組み技を鍛えてきたという田中が、その言葉どおり組みの強さを織り交ぜたゲームメイクで世界ランカー結城を下した。勝利した田中は3人の子供たちをケージに呼び入れた。


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【TORAO27】結城大樹戦へ、田中半蔵─02─「カウンター狙いではなく。組まれても大丈夫」

【写真】地元ではあるが、北九州と博多のライバル対決という見方も成り立つ一戦へ (C)SHOJIRO KAMEIKE

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27で、結城大樹と対戦する田中半蔵インタビュー後編。

得意のカウンターに衰えを感じていた田中が、現在まで取り組んできたというファイトスタイルの改善とは? 地元での試合とあってモチベーションも高まっている田中が、対戦相手とその攻略について語る。

<田中半蔵インタビューPart.01はコチラから>


――前回の試合は2020年10月、パンクラスで透暉鷹と対戦して判定負けを喫しています。今回は約1年半ぶりの試合となります。

「その期間もパンクラスさんからはお話を頂いていたんですけど、怪我もあって思うような練習ができずにいました。それでオファーを頂いても『ちょっと考えさせてください』ということが続いたんですよ。でも今回、山本さん(山本陽一TORAO NATION STATE会長)からお話を頂いて、地元で試合をするのも良いかなって思いました。北九州に帰ってきても、地元の知り合いとかが僕の試合を見たことがないんですよね。いつも東京で試合をしていたので、よく『福岡で試合しないの?』、『いつ試合したの?』とか聞かれていて」

――田中選手が地元で試合を行うのは、2016年9月にTORAO北九州大会で、摩嶋一整選手と対戦(判定負け)して以来ですよね。

「当時はまだシューティングジム横浜所属で、横浜から北九州に来て試合をしました。ちょうどONEとの契約が終わった時期に山本さんからお話を頂いて、自分も地元で試合をしたいなと思っていたので。その摩嶋戦のあとからパンクラスに参戦し始めたんですよね」

――ということは、今回は6年ぶりの修斗参戦ということにもなります。

「アマチュアから修斗でやっていましたし、シューティングジム横浜に所属していたので、やっぱり修斗には思い入れがありますよ。ただ、今後もずっと修斗で試合をしつづけるというよりも、地元で試合ができるっていうことのほうが大きいです。それでモチベーションも上がっていますね」

――現在は福岡でMMAの興行が開催されることも少なりました。

「去年のTORAO福岡大会は、コロナ禍の影響で中止になりましたからね」

――横浜にいた頃と今では、試合に対するモチベーションも異なっているのでしょうか。田中選手が今も戦い続けるのは……。

「どうなんですかね……もう強くなることはないかもしれないですけど(苦笑)」

――えっ、どういうことでしょうか。

「パンクラスに出ている時は、パンクラスのチャンピオンを目指していたんですよ。でもなかなか厳しいな、というところもあって。海外を目指すっていうこともないし。これから修斗に戻ってベルトを目指す、っていうこともないですしね。今の自分にとっては、まず地元の試合で勝ちたい。それが一番ですね。

前に北九州で試合をした時は、昔からの知り合いが応援に来てくれたんですけど、今は家族全員で引っ越してきているじゃないですか。子供の知り合いとか応援してくれる人も増えました。そうやって応援してくれている人や、お世話になっている人たちの前で試合がしたいという気持ちが強いです」

――地元に戻って、色々と環境が変わったのですね。

「子供も大きくなりましたからね。横浜にいる時はまだ幼稚園とか小学校の高学年で、それが今は中学生ですから。子供は野球をやっていて、部員の親の集まりにも参加したり(笑)。でも、今のほうが落ち着いていると思います。

何より北九州に戻ってきてからずっと、山本さんがTORAO福岡大会に出てほしいと言ってくれていて。自分もタイミングが合えば、と答えてきたんですけど、今回ようやくタイミングも良いなと思って出ることにしました」

――ではTORAO福岡大会で対戦する、結城大樹選手の印象を教えてください。

「グラップラーで手足が長くて、バック取って……しっかり自分の型を持っている選手ですよね。あと試合映像を見ると、毎試合後グッタリしているので、頑張る選手なんだろうなと思います」

――確かにテイクダウン、スクランブル、そしてバックテイクをフルラウンド回し続けるほど運動量は多いです。

「そこにハマっちゃうと厄介ですよね」

――その結城選手を相手に、どのような試合をしたいですか。

「自分はここ最近、組みのことばかり考えて、パンチを振ることができていない試合が続いているんです。次は打撃でプレッシャーをかけて、組まれても大丈夫な対策をしていますし。いろんなパターンをスパーリングでも試しているので、手数を増やして先手を取っていきたいと思います」

――手数を出して先手を取る……かつてのカウンター主体のスタイルとは真逆ですね。

「昔は相手の動きを待つことのほうが多かったですからね。今はカウンターに頼らないよう、寝技や組み技にも力を入れています。アグォン戦はケージレスリングみたいな試合で、負けましたけどレスリングでもやり合えたので。そういうところは自信になっています」

――新しいファイトスタイルに対して、自信がついているということですか。

「はい。技術的にも上がっている感じはあります。練習も楽しんで、試合に出ていない期間も練習はやっていましたから」

――地元に戻ってきて、以前より格闘技を楽しむことができているのではないですか。

「アハハハ、そうですね。楽しいから続けているっていう感じです。……すみません、全然面白いことを言えなくて(苦笑)」

――いえ、そんなことはありません。田中選手らしいお話だなと思います。

「ありがとうございます。北九州に戻ってきてから新しいファイトスタイルについて考えて、取り組んできました。次の試合では、新しい姿を見せられるんじゃないかと思います。よろしくお願いします」

■TORAO27視聴方法(予定)
5月15日(日)
午後5時20分~ Twit Casting LIVE

■TORAO27対戦カード

<修斗環太平洋ウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者] ソーキ(日本)
[挑戦者] 田村ヒビキ(日本)

<ライト級/5分3R>
結城大樹(日本)
田中半蔵(日本)

<フェザー級/5分3R>
野瀬翔平(日本)
藤川智史(日本)

<ミドル級/5分2R>
加藤正憲(日本)
墨吉涼太(日本)

<76キロ契約/5分2R>
山下康一朗(日本)
麻植裕太(日本)

<フェザー級/5分2R>
野尻定由(日本)
奇天烈(日本)

■TORAO GIG 04視聴方法(予定)
5月15日(日)
午後1時30分~ Twit Casting LIVE

■TORAO GIG 04対戦カード

<女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花(日本)
檜山美樹子(日本)

<2022年新人王Tフライ級1回戦/5分2R>※当日計量61.2キロ契約
打威致(日本)
KJ Tyler(日本)

<バンタム級/5分3R>
若山達也(日本)
若宮龍斗(日本)

<2022年新人王Tライト級1回戦/5分2R>※当日計量77.1キロ契約
深見弦汰(日本)
スモーキー(日本)

<バンタム級/5分2R>
永留惇平(日本)
わっしょい内田(日本)

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【TORAO27】5年8カ月振りの修斗公式戦出場、田中半蔵─01─「寝技のレベルは横浜にいた頃よりも上」

【写真】U turn meets I turn.北九州&博多コネクション (C)HANZO TANAKA

15日(日)、福岡市中央区のよしもと福岡大和証券 / CONNECT劇場で行われるTORAO27で、田中半蔵が結城大樹と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

かつてシューティングジム横浜に所属していた田中は現在、地元である北九州市に拠点を移している。前回の試合から約1年半、復帰戦を控える田中が、これまでの苦悩と新しい練習環境について語ってくれた。


――田中選手は現在、出身地である北九州を拠点に活動されているのですよね。

「はい、地元に戻ってきて4年になります。今は北九州と博多のジムへ出稽古に行ったりしています」

――4年前というと、2018年10月のカイル・アグォン戦(田中が判定負け)の頃ですか。

「その前に上迫戦が流れて(注1)、その時には北九州へ帰ってきていたんですよ。そのあとマイク・グランディとの試合も流れて(注2)、次はアグォン戦でした」

注1:2018年5月20日に上迫博正戦が予定されていたが、前日計量で上迫が脱水症状に陥り、試合は中止となった。

注2:同年8月5日に予定されていたマイク・グランディ戦は、グランディが負傷のため試合2週間前にキャンセルとなっている。

――いきなりネガティブな話題で恐縮ですが、2017年ごろから黒星も多くなっています。その点については、どのように捉えていますか。

「自分で自分の戦績を見ても思うんですけど、前半のほうは連勝していて。そこから負けが続いているので。毎回厳しくなっていくなぁとは思いますね」

――厳しいと感じる要因は何かありますか。

「今まで瞬発系というか、カウンターを当てて倒していたんですよ。日沖戦(2017年5月にKO勝ち)までは自分のカウンターにも自信があって、実際に相手が入ってきたらパンチを当てることができていました。でもアグォン戦の次……堀江戦では、自分のカウンターが当たらなくなってきていることを痛感して」

――2019年3月、堀江圭巧戦では反対にカウンターの右ストレートを食らい、KO負けを喫しました。

「あの試合は、自分が打ちに行ったところまでは覚えているんです。でも相手の打撃をもらってからは、控室まで記憶がなくて。あの試合が初めてのKO負けでした。堀江選手もカウンターが巧いから、同じタイプと対戦すると自分のほうがパンチをもらってしまうようになっていたんですよね。

練習だけでは、自分のカウンターが落ちていることに気づかないんですよ。練習では思いっきりパンチを打てないから。試合をやってみて、初めて分かったんです。あぁ、自分のカウンターが当たらなくなっているなって」

――対して、現在はどのような環境で練習しているのでしょうか。

「所属(FUNS)は僕のスポンサーの会社名で、練習自体は出稽古が中心です。普段は博多だとレンジャージム、あとは今回の試合に向けてカルペディエム福岡で練習させてもらいました。北九州ではパラエストラ北九州で柔術をやっています」

――シューティングジム横浜に所属していた頃と比べて、現在の練習環境はいかがですか。

「うーん……横浜や東京では、同じくらいのレベルの選手と練習できていたんですよ。でも、こちらではプロ選手がいても階級がバラバラだったり、同じぐらいのレベルの選手が少なくて。ただ、寝技のレベルは横浜にいた頃よりも上がってきていると思います」

――田中選手といえば、カウンターを主体とした打撃が印象的です。それはシューティングジム横浜という、打撃面で優れた選手が多いジムの影響もあったかと思います。

「打撃は今、誠流会の溝口先生に教わっているんですよ」

――誠流会の溝口先生とは、元プロシューターの溝口直右(なおすけ)さんですか。

「そうです。パラエストラ北九州では水曜日と金曜日がMMAクラスなんですけど、そのMMAクラスにトレーナーで来られていて。その時にミットを持ってもらっています」

――北九州や博多のプロシューターが集結しているような雰囲気ですね。そのなかで今回の試合に向けて、カルペディエム福岡で練習することになったキッカケは何だったのでしょうか。

「もともとグラップリングの練習では何回かお世話になっていたんですよ。それで1カ月ぐらい前かな? 田村ヒビキ選手と時間を合わせて、MMAの練習をするようになりました。田村選手はジムの指導もあるので、昼の空いた時間に練習させてもらって」

――TORAO27では田村選手がメイン、田中選手がコ・メインという形で出場することになりました。そこで田村選手にもインタビューしていて、田中選手の印象をお聞きしています。田村選手はまず、ジャックナイフツネオ戦の印象が強いそうです。2010年3月、田中選手が右のカウンター一発で相手をKOした試合ですね。

「あぁ、なるほど。同じ日に田村選手も試合していたんですよね(田村は杉江アマゾン大輔に腕十字で敗れている)。同い年で、自分が修斗に出ていた時期に同じ大会に田村選手も出たりしていたから、同じ時代の選手だと思っています。でも当時はお互いに名前は知っているけど、話をしたことはなくて。田村選手と話し始めたのは、僕が福岡県に帰ってきてからなんですよ」

――今回、田村選手とはどのような練習を?

「まず自分の次の相手がグラップラーで、寝技が得意な感じなので、田村選手に連絡させてもらったんです。そうしたら田村選手の相手(ソーキ)がサウスポーで、僕もサウスポーですから。お互い次の対戦相手と同じ部分があるので、週2回ぐらい一緒に練習させてもらうようになりました。最初の練習で見つかった改善点を、次の練習で良くして、また見つかった悪いところを次の練習で改善して……という形だったので、良くなってきています」

<この項、続く>

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J-CAGE Pancrase319 Report ブログ 田中半蔵 透暉鷹

【Pancrase319】透暉鷹が田中半蔵とのスクランブルゲームを制し、判定勝ちでパンクラス2勝目を挙げる

【写真】昨年の修斗新人王が、修斗でも先輩の半蔵を完封した(C)KEISUKE TAKAZAWA

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
透暉鷹(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
田中半蔵(日本)

サイド気味の蹴りを見せた半蔵に対し、透暉鷹が左ローを蹴る。さらに右でも蹴っていく透暉鷹は、左オーバーハンドをかわす。ここで透暉鷹がダブルレッグを選択し、半蔵をケージに押し込みにクリンチへ。体を入れ替え、ダブルから押し込み返した半蔵は、もう一度ポジションを変えられ、テイクダウンの攻防でバックを取られる。

前方に落とされそうになった透暉鷹はスロエフ・ストレッチを見せる。逃れた半蔵が逆にスクランブルで透暉鷹をケージに押し込んでいく。互いに力を使った初回は透暉鷹が3-0とした。

2R、右を当てた半蔵に対し、透暉鷹は右ハイを狙う。組んだ透暉鷹がケージに半蔵を押し込み、ボディロックからバックへ。ウィザーで耐える半蔵だが、正面に回られて尻もちをつかされる。ワキを潜ってバックに回った透暉鷹が足を一本入れて圧力を掛け、両足をフックする。足を払って下に透暉鷹を落とした半蔵がトップに。ケージを背負って座った透暉鷹は大きなパウンドを受けないまま、ラウンド終了に。立ち上がるには至らなかった透暉鷹だが、序盤の貯金がきいてこの回も3人のジャッジの支持を集めた。

最終回、跳び蹴りで距離を詰め、見ている半蔵にダブルレッグを透暉鷹が決める。ハーフから枕で圧力を掛けた透暉鷹が、しっかりと抑える。透暉鷹は肩固めの機会を伺いつつ、スクランブルでバックを制して両足をフックする。動けない半蔵は、ロールを正座状態に。背中につく透暉鷹は、時間が過ぎるなかで盤石の状態が続く。最後の20秒で胸を合わせて上を取った半蔵だが、ここからの攻撃はなくタイムアップに。

透暉鷹がフルマークの判定勝ちを、パンクラス初戦2戦目でベテラン半蔵を下した。


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