注目カードが多いです。
— 笹原圭一 (@sasaharakeiichi) July 14, 2024
CORO×瀧澤謙太、中村大介×白川陸斗、
神田コウヤ×木下カラテあたりを注目しています。
あとは第一試合に登場する木村琉音。
噂によると恐ろしく打撃が強いそう。 https://t.co/MegczM9m7R
カテゴリー: 瀧澤謙太
<バンタム級/5分3R>
瀧澤謙太(日本)
Def.3-0:29-27.29-27.29-28.
CORO(日本)
COROが右のカーフキック。瀧澤は左の蹴りを見せて、構えを細かくスイッチする。COROはインローを蹴って前に出て、瀧澤も右ローを蹴る。COROがニータップを狙うと、瀧澤がその離れ際に左ストレートを当ててダウンを奪う。一気に鉄槌を落とす瀧澤だが、ここは距離を取って立たせる。試合がスタンドに戻ると瀧澤が左ストレートを連打。組もうとするCOROを突き放してストレートから右フック。COROはジャブと左フック、離れ際の左ストレート。COROも右ストレートを打ち返す。
瀧澤はCOROのダブルレッグを切ってスタンドをキープする。COROががンツー。オーソに戻した瀧澤が右ストレート。COROが右ローを蹴って、左フックから右ストレートにつなげる。瀧澤がボディにスピニングバックキックを突き刺すと、前に出てくるCOROに左フックと関節蹴りも見せる。COROはサウスポーの瀧澤に右ミドル、瀧澤も左ハイ・左ストレートを当てる。
2R、ここも瀧澤はサウスポーに構える。回転系のフェイントも見せながらサークリングする。COROは距離を詰めてインロー。瀧澤はオーソドックスにスイッチして左を突いて、COROも左を返して左ボディから右フックにつなげる。瀧澤は小刻みにスイッチし、COROはシングルレッグでのテイクダウンも狙う。
ジャブから前に出るCOROに対して、瀧澤は左を返してワンツー、左の関節蹴り、組むフェイントを入れる。COROもジャブを当てて、そこから右カーフと右ストレートを当てる。前に出るCOROがジャブ・右ストレートを当て、瀧澤は左を当ててサイドに回りながら右ストレートを当てる。COROは瀧澤がサウスポーにスイッチすると右ミドル、瀧澤の左のヒザ蹴りがローブローとなる。再開後、COROが左ハイを蹴ってラウンド終了となった。
3R、オーソに構える瀧澤。スピニングバックキックを見せ、突っ込むCOROに左フックを狙う。COROはじわじわとプレッシャーをかけて、離れ際の左フック。ダブルレッグに入るがテイクダウンできない。瀧澤がワンツー、左の三日月蹴り、左フック。COROもジャブからワンツーを打って、サウスポーの瀧澤が左ストレートから右フック、オーソドックスに戻して右フックを打つ。COROのダブルレッグは距離が遠くて組めない。
逆に瀧澤は右カーフ、左フック、スピニングバックキック、右フックと手数を増やす。COROもワンツーで前に出てダブルレッグに入るが、瀧澤は倒れない。逆に瀧澤はスタンドで右ストレートと右カーフを当て、COROのシングルレッグを切る。両応援団の声援の中で必死に攻撃を繰り出す両者だが、大きな差はなく試合終了。瀧澤が判定勝利し、4連敗からの脱出に成功した。
試合後、瀧澤は「RIZINで負けが続いて4連敗したんですけど、今日勝つことが出来てホッとしています。DEEPのベルトを獲ってRIZINにリベンジしにいきます」と語った。
The post 【DEEP120】瀧澤がCOROに判定勝利して連敗脱出「DEEPのベルトを獲ってRIZINにリベンジしにいく」 first appeared on MMAPLANET.【写真】これが加藤丈博流ハマったパンチ。この湾曲に注目 。そしてゴツイ拳だ(C)MMAPLANET
本日14日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTで木下カラテが神田コウヤと対戦する。しかし、昨日の計量の結果、再計量でも1.9キロオーバーだった神田のイエロー2枚からスタートし、木下が勝利したケースのみ公式結果として認められるという変則マッチとなってしまった。
Text by Manabu Takashima
だが修斗では打撃の強さを警戒されることとなり、厳しい状態が続いた。4年間で戦績は5勝6敗1分──しかし、2023年5月にからDEEPに戦場を変えると、RIZINでの久保優太戦こそ黒星を喫したが、DEEPフェザー級戦線では3連勝、3試合連続でフィニッシュ勝利と、結果だけでなくパフォーマンスそのものも変化している。
畠山祐輔、梶本保希に続き、タイトルコンテンダーの五明宏人を倒し、タイトル挑戦が見えてきた木下に変化、進歩について尋ねた(※取材は10日に行われた)。
すると空手家時代、そして今も師であり続ける武心塾・加藤丈博師範の「ハメる」論理を掴み、空手への理解を深めたことが好調の裏にあることが分かった。
──MMAPLANET初インタビューとなります。いきなりですが、DEEPで戦うようになってからの勢い。どのような変化が木下選手のなかであったのでしょうか。
「修斗で児山(佳宏)選手と戦って1RTKO勝ちができて、良い勝ち方ができたと思ったら、次の竹原魁晟戦(2022年10月)で酷い負け方をして。あの時に大沢(ケンジ)さんから、『層の厚いDEEPで戦って、より厳しい状況においてしっかりとやっていかないか』というようなことを言われたんです。
それから練習でも細かい部分を意識していくようにして、練習以外でも自分を変えよるようになりました。そうですね、ケージって戦う人間の人となりが出ると思うんですよ。今でも(江藤)公洋さんや大沢さんから『後片付けができない』って指摘されるんですけど(苦笑)、そういう部分ですね。やることは早く済ます……とか」
──つまり普段の自分を律するようにしたと。
「そこまでじゃないんですけど、普通のことを普通にできるように……ですね(苦笑)」
──普段の自分を変えることで、ここまで戦績も良くなった?
「人となりを気にすることで、練習への集中力が変わりました。打撃も組みも細かいところまで気にするようになって。何より練習の時から、本番に挑むイメージを持つようになったんです。やっぱり試合と練習は気持ち的にも違うので、そのズレを少なくするようにしました。
あと打撃の方では、自分の打撃の基礎は武心塾の加藤丈博(1991年、全日本ウエイト制中量級準優勝、第5回全世界空手道選手権日本代表。ボクシングでも活躍し、空手家としてMMA=パンクラスにも挑む)先生なんですけど、DEEP初戦だった畠山(祐輔)戦の頃になって、ようやく先生の言っていることが分かるようになったんです。
先生って技術が独特なんですよ。本人は謙遜されているんですけど、天才なんです。で、天才の言うことって全然分からなくて(笑)」
──アハハハハハ。凄く分かります。リョート・マチダが前蹴りでヴィトー・ベウフォートをKOをして、観空大の前蹴りだと言われても誰が真似ができるのかと。グレイシーがRNCや三角絞めで勝って、皆が影響を受けたのとは違うかと思います。
「そうなんですよ(笑)。空手の人たちってセミナーを開けないです。多くの人にいっぺんに教えるって、彼ては本来はできないものだと思うんです」
──確かに沖縄の手、唐手(トウディ)は、もとは1対1で指導をしていたもので。それが体育の授業に用いられ、集団に指導するようになって武道から運動に代わりました。
「僕は加藤先生から型も1人でやるものだと教わりました。直接の指導になると、ずっと基本稽古をやっていて。そこに先生は自己流でボクシングなんかを融合しているんですけど、その説明の仕方が奇抜すぎて(笑)。ずっと『何、言っているんだ』と思っていたんです。大体、第5回世界大会の日本代表なんて天才だらけですよね」
──緑健児、増田章、黒澤浩樹、八巻健志、七戸康博、岩崎達也、加藤丈博……。
「天才ですよ。天才の言うことは分からない(笑)。先生はパンチが巧い人で、その表現がハマるというモノだったんです」
──ハマる……。
「ハイ。もともと僕は蹴りの選手で、パンチは下手で分からないなりにやっているんですけど、『ハマんねぇな』と。でも、ハマるってなんだよって(笑)。そのハマるというのが、畠山戦前からようやく理解できるようになったんです」
──つまり、ハマるとは?
「それが……いざ、分かるようになってくるとハマるとしか表現のしようがなくて(苦笑)」
──ダハハハハハ。最高です。
「あれだけちゃんと説明してくれよって思っていたのに、いざ自分ができるようになると加藤先生と同じことを言っているんですよ(笑)」
──ハハハ。では畠山戦の左フックは?
「完全にハマったヤツです。手首でキュッと持っていくと、肩甲骨がキュッとハマって」
──自然とヒジが湾曲を描く?
「そうそうそう、それです!! そこでハメるんですよ。ヒジを下に向けると、肩甲骨がちょっと立つ。結果、サンチン立ちと一緒なんですよ」
──いや、木下選手からサンチンについて、そのような意見が聞かれるということは──木下選手のサンチンは極真のサンチンではなかったのですね。
「極真とは違って、ガニ股でも内股でもない。ヒザが内側を見ているようで違うんですよね。内も外も向いていない」
──だから内側からも、外側からも蹴られて強い、と。いやぁ、木下選手……面白いです。フルコンタクト空手家でなく、空手家ですね。
「そういうサンチンの構えの強さに気付いたのは、レスリングの練習をしていた時なんです。
時田(隆成。中央大学時代の2021年に全日本大学選手権フリースタイル61キロ級3位。アマパン=東関東選手権Sクラス・バンタム級Tで優勝)さんとトライフォース東中野で、平田直樹選手なんかと一緒に練習をしていて。
いうと、僕がほぼイジメを受けているような練習なんですけど(笑)。そこでテイクダウンを切るときにケツを入れると、親指はどうしても外に開くじゃないですか。そうなると、生物として弱い。簡単に倒されるし。『これはおかしい』って思うようになったんです。ガニ股のサンチンは違うって。
その時にK-1に出ている山口翔太選手に連絡をとって尋ねたんですよ。『ガニ股のサンチン立ちは、弱くないですか』って」
──スミマセン、立ち技格闘技は全く疎くて……。
「山口選手は、もともとは白蓮会館の空手家で白蓮の全日本は当然として正道会館やJFKOでも全日本で何度も優勝しています。今はK-1で活躍していて。そんな山口選手が山城(美智)先生の沖縄空手研究会に参加されていることを知っていたので……」
──「ガニ股のサンチンは違うだろう」と相談した?
「ハイ。山口選手と話して、僕も『親指を思い切り踏んで固定し、ヒザを外に向けてガニ股ということでなく、ケツを入れてヒザを崩れないようにする』ということだと気づいたんです」
──強いからブレず、でも柔軟に動くことできる本来……というのはおかしいかもしれないですが、空手の理ですね。
「そうッスよね。きっと、空手が沖縄から本土に渡って来た時に普及するために分かりやすさが大切になり、そのヒザの固定がガニ股とか流派によっては内股とかに変わってしまったんじゃないかと」
──MMAの試合を控えたMMAファイターとのインタビューから逸脱していますが、非常に面白いです(笑)。
「アハハハハ。でも、それって生き物として強いことだと思うんです。だから別に空手をやっていなくても、生き物として強い選手の姿勢ってそうなっている。
このテイクダウン防御で強い体って、加藤選手が言おうとしてくださっていた強いパンチを打つときの体の構造と同じだったんです。『あぁ、こうして。こうやるんだ』って言われていたことと(笑)。
加藤先生の特別なところは、武道の動きは直線的じゃないですか。そこにフックを加えたことなんですよね。ただ、それがフックじゃない。振っているけど、出し方は真っ直ぐで。
ヒジがやや湾曲している縦から横への拳の動きで。そこに加藤先生は手首を入れることを加えたんですよ。足からヒザ、腰、肩、ヒジと固めてフレームから、手首を振って」
──つまりは、それが加藤丈博師範のハメる理論なのでは……。
「あっ、そうですね。これが一つ掴めると、他のことも分かって来る。幹ができたから、神経が枝葉にも行き渡るというか。こういう風にちょっとずつ理解を深めている際中ですね。
接近戦でも、決してボクシングではないんですよ。ただディフェンスは加藤先生も完全にボクシングで。防御という部分での空手は僕はまだ分かっていないです。同時にパンチの質は誰が見ても分かってもらえるぐらい変わりました。デカいグローブでミットをやっても、皆が痛いと言っています。
それをいうと加藤先生は試合用の小さなグローブでやっていて、中指と人差し指のところはグローブが破けるんですよ」
──えぇ、凄まじいですね。
「それを見せてくれていたので。説明は何を言っているか分からないですけど(笑)」
──アハハハ。そんななか神田選手との試合に向けて、組みに打撃戦を加えて神田選手のスタイルに、木下選手はハメることができるのか。
「打撃の時間を多く創れたら、神田選手はおっかなくてしょうがなくなると思います。組みは……木下カラテって言っていても、MMAの門を叩いてずっとやってきた部分です。HEARTSでこれだけやってきたので、そんなに簡単にやられない自信はあります。それでやられればしょうがない。でも、そんな緩くないですよ。僕がここでやってきたことは」
──今回の試合でDEEP4連勝となると、タイトル挑戦も見えてくるかと。そこから先はどこを目指しているのでしょうか。
「やっぱり、海外。ベストはUFCです。現役でやる以上、そこを意識しないと。でも僕はレコードが汚いんで、現実的かどうかといわれと、まぁ非現実的ですよね。だったらMMAを続けている限り、少しでも強いヤツと戦っていきたいです。
RIZINのフェザー級で中央アジアとか強いし、チャンスがもらえるならどんどん戦っていきたい。それに僕みたいに強くなるためにUFCを意識している人間と、本気でUFC一本でという選手ってキャリアの積み方も違うと思うんです。
UFC一本の選手は、やっぱりキレーなレコードでいないといけないから、強い相手に触れないで進むことも必要で。対して僕の場合はカルシャガ・ダウトベック選手然り、ラジャブアリ・シェイドゥラフ選手然り、ヤバい連中に触れて負けても損はない。
UFCが現実的でないから、そういう相手を望んでいける。それでもUFCへの想いを完全に消すことはできないのですが、強いヤツと戦うことができるなら場所は問わないです」
──では世界の猛者と戦うために、越えないといけない神田コウヤ戦。どのような戦をしたいと思っていますか。
「やることは決まっています。レスリング×空手、グッといって、そこでガガァとやってからドンと仕留めます」
──完全に加藤イズムを継承していますね(笑)。
「アハハハハ」
■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
■DEEP120計量結果
<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]鈴木槙吾:76.95キロ
[挑戦者]佐藤洋一郎:77.05キロ
<バンタム級/5分3R>
CORO:61.45キロ
瀧澤謙太:61.50キロ
<フェザー級/5分3R>
中村大介:66.20キロ
白川Dark陸斗:66.20キロ
<ウェルター級/5分3R>
阿部大治:77.40キロ
嶋田伊吹:77.30キロ
<フェザー級/5分3R>
神田コウヤ:68.05キロ
木下カラテ:66.05キロ
<ライト級/5分3R>
野村駿太:70.75キロ
泉武志:70.70キロ
<メガトン級/5分2R>
誠悟:119.30キロ
朝太:103.90キロ
<ライト級/5分2R>
石塚雄馬:70.75キロ
佐々木大:70.75キロ
<68キロ契約/5分2R>
太田将吾:67.75キロ
相本宗輝:67.95キロ
<フライ級/5分2R>
木村琉音:57.10キロ
斎藤璃貴:57.00キロ
<アマ・フェザー級/3分2R>
菅涼星:66.15キロ
平石光一:65.90キロ
13日(土)、東京都新宿区ホテルローズガーデンのオークルームで明日13日(日)に文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTの計量が行われた。
Text by Takumi Nakamura
メインのDEEPウェルター級選手権試合をはじめ出場選手が続々と計量をクリアしていくなか、神田コウヤが68.05キロでフェザー級のリミットを約2キロと大幅にオーバー。対戦相手の木下カラテは66.05キロで計量をクリアしており、16時に行われる神田の再計量の結果によって、この試合がどういう形になるか公式アナウンスされる。
今大会は7月6日時点で前売りチケットが完売し、当日券5,000円を残すのみ。後楽園ホールもステージを作らないフルバージョン仕様で、まさに超満員の大会だ。瀧澤謙太、白川Dark陸斗、阿部大治といったRIZINを主戦場にするファイターが並びつつ、メインの鈴木×佐藤、神田×木下、野村駿太×泉武志などDEEP内で組まれた好カードが散りばめられている。
前回の後楽園大会=5月のDEEP119も前売りチケット完売だったが、元谷友貴と対戦予定だった福田龍彌の欠場で払い戻しがあったためフルハウスとはならなかったが、最近のDEEPの好調ぶりがうかがえる。計量後に佐伯繁代表にDEEP好調の理由を聞いてみた。
「ここ最近はRIZINにおけるDEEPの立ち位置が分かりやすくなってきたかもね。RIZINで試合のチャンスがないけど、試合をしたいという選手がうち(DEEP)に出るようになって。うちはRIZINを目指す選手、Road to UFCを目指す選手…色んな目標を持った選手が出てもいいと思っているから。
あとはRIZINの選手だけじゃなくて、うちで温めてきたものが、いい形になっているという実感もあります。DEEPの選手たちもファンに知ってもらえるようになって注目度が上がっているし、相本宗輝選手とか木村琉音選手とか新鋭も出てきている。CORO×瀧澤と中村大介×白川だって、瀧澤・白川にとって簡単な試合じゃないから。RIZINから来た選手とDEEPで上がってきた選手がやる図式も面白いし、DEEPで温めてきたカードも面白い。今はすごくわかりやすいイベントが作れてますよ」
佐伯代表によれば、正式発表こそまだではあるものの、秋までの主要マッチメイクもほぼほぼ決まりつつあるということ。正式アナウンスを待ちたい。
ちなみにDEEPでは計量→写真撮影→選手挨拶という順で計量が行われるのだが、選手挨拶を終えてそのままステージから降りる選手もいれば、双方のコメントが終わって握手を交わしてリングを降りる選手もいる。この日はアマチュアルールも合わせて全11試合中6試合で握手が交わされ、握手率は54.5%だった。
■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
■DEEP120 対戦カード
<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
[王者]鈴木槙吾:76.95キロ
[挑戦者]佐藤洋一郎:77.05キロ
<バンタム級/5分3R>
CORO:61.45キロ
瀧澤謙太:61.50キロ
<フェザー級/5分3R>
中村大介:66.20キロ
白川Dark陸斗:66.20キロ
<ウェルター級/5分3R>
阿部大治:77.40キロ
嶋田伊吹:77.30キロ
<フェザー級/5分3R>
神田コウヤ:68.05キロ
木下カラテ:66.05キロ
<ライト級/5分3R>
野村駿太:70.75キロ
泉武志:70.70キロ
<メガトン級/5分2R>
誠悟:119.30キロ
朝太:103.90キロ
<ライト級/5分2R>
石塚雄馬:70.75キロ
佐々木大:70.75キロ
<68キロ契約/5分2R>
太田将吾:67.75キロ
相本宗輝:67.95キロ
<フライ級/5分2R>
木村琉音:57.10キロ
斎藤璃貴:57.00キロ
<アマチュアルール フェザー級/3分2R>
菅涼星:66.15キロ
平石光一:65.90キロ
【写真】Bushidoというニックネームとともに、神田のMMAへの探求心は増す一方だ(C)SHOJIRO KAMEIKE
14日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120で、神田コウヤが木下カラテと対戦する。
Text by Shojiro Kameike
神田にとってはRoad to UFC準決勝のリー・カイウェン戦、青井人とのDEEPフェザー王座防衛戦と連敗からの復帰戦となる。この2試合を通じて神田が得たものとは。自分の中にあるMMAの変化とマインドを語ってくれた。
連勝している時より今のほうが好奇心は旺盛です
――SNSでは神田「Bushido」コウヤというニックネームが付いています。いつからBushidoをつけるようになったのですか。
「Road to UFCに出場してから、ですね。海外で戦う時に、単に名前だけよりもニックネームがあったほうがインパクトも大きいかなと思って。海外ではPRIDE武士道も知られていますし、UFCでもまだ誰も付けていない日本語を探して『Bushido』にしました」
――なるほど。そのRTUで敗れ、続いてDEEPのベルトも失いました。試合直後には、どんな想いでしたか。
「直後、ですか。不甲斐ない負け方ではなかったと思いますし、防衛戦の義務も終わったので次はRIZINに出たいと思いました」
――SNSでは6月9日のRIZIN47出場をアピールしていたようですね。
「そうなんですよ。本来はアピールしないで出場できるのが一番なんですけど。ただ、最近は海外の選手も増えて日本人の出場枠も減っていると思うので、SNSでアピールしてみました」
――ということは、DEEPのベルトを失ったあともRIZINなりRTUへの意欲は失っていなかった、と。
「もちろんです。RTUも出られるうちは出たいです。連敗していたので今年のRTUは難しいと思いましたけど、チャンスがあるうちは出たいですね」
――RTUは神田選手に勝利したリー・カイウェンが、決勝でイー・チャアに敗れました。
「しかも計量もオーバーで(苦笑)」
――カイウェンに対して「自分に勝っておいて、決勝でそれはないだろう」とは思いますか。
「う~ん……、やっぱりトーナメントは大変ですよ。短期間で何試合もするから、途中で気持ちが切れることもあると思います。減量も大変だし、怪我もあったりして」
――神田選手はRTUが終わったあと、すぐに気持ちを切り替えることはできましたか。
「はい。RIZINにしろRTUにしろ、次の試合で王座防衛できないとチャンスはないと思っていました。それと、ベルトを巻いたら防衛戦をやるのは義務じゃないですか。僕の場合は、前の王者の牛久絢太郎選手があまり防衛戦をやっていないことに対して、良くは思っていなかったので。王者としての義務は果たすべきだし、果たせないなら返上すべきというのが僕の考えです」
――RTUと青井戦を経て、自分の中でプラスになったことはありますか。ファイターとして黒星はマイナスとなるかもしれません。しかし、そのマイナスを糧にどう生きるのか。
「連敗したのが初めてだったので、初心に戻る良い機会だなって捉えています。連勝している時より今のほうが、『自分はどこまでできるのか』という好奇心は旺盛ですね」
――その好奇心は、どのようなところに表れているのでしょうか。
「今は練習していて、『どんどんMMAになってきている』と思っています」
左右の乖離を少なくしていけば海外の選手にも負けない
――どんどんMMAになってきている……とは?
「MMAのMが、自分にとってはミックス(Mixed=混ざった)ではなく、メルト(Melted=溶けた)になってきています。全ての要素が溶けて一つになる。それは打投極という要素だけではなく、左右の乖離も少なくなってきたと思いますね」
――左右の乖離というのは、構えやスイッチということですか。
「そうです。自分の性格的に、オーソドックスで構えた時とサウスポーで構えた時に差があるのは好きじゃなくて。そういう差をなくしたかったんですよ。海外の選手と戦うためには必要だと感じていました。海外の選手と比べてもフレームやリーチはあると思うので、その左右の乖離を少なくしていけば負けないかな、と」
――確かにもうMMAはスイッチという概念すら無くなりつつあります。
「UFCとかだと、絶え間なく自然と構えが変わりながら動いていますからね。それがミックスではなくメルトということなんですよ」
――後悔などではなく「カイウェン戦や青井戦の時に、これができていれば……」と思えるほど、今は仕上がっている状態ですか。
「その自負はあります。あとはコンディション次第ですね。でも自分は、コンディションづくりは上手いほうだと思うので」
――コンディションや減量方法も含めて、神田選手は研究者タイプのように感じます。
「あぁ、そうなんですかね。常に情報に対してはアンテナを張っておくようにはしています。自分が興味あるものだけですけど……やっぱり格闘技は自分のビジネスですから」
――格闘技が自分のビジネスである。その感覚は以前から持っていましたか。
「デビューした頃は、そう思えなかったですね。やっぱりデビュー当時はファイトマネーも安かったし。だけど今はファイトマネーも、デビューの頃と比べたら遥かに高いです。そういうことの積み重ねで意識は変わっていきますよ。
僕はプロのファイターとして、常に高い品質のものを提供していきたいです。今の環境に全然満足していないし、もっと成功したい。もっと稼ぎたい。そうなることで自分の発言にも説得力が増していくじゃないですか」
――もう神田選手もプロデビューして6年が経ち、ジムで後輩たちが増えていることも影響していますか。
「ジムの後輩たちは……、僕はライバルとして見ていますね」
――えっ!?
「刺激し合えるライバルというか。結果って、自分の努力の成果じゃないですか。僕のほうが長くMMAをやっているのに、ここで後輩に越されてしまうと――という感じで『絶対に負けたくない』と思っています。お互いにそう考えることができると、ジム全体が良くなりますし。後輩たちもそう考えて頑張ってほしいです」
――ジムの先輩である松根良太さんのTHE BLACKBELT JAPAN沖縄にも行ってきたそうですね。
「修斗沖縄大会の時には選手のセコンドで行っていましたけど、大会がある時は松根さんも忙しくて、なかなかお話できない。だからジムをリニューアルされたということもあり、大会がない時に沖縄に行ってきました。
沖縄に行ったのは、練習よりもマインドの部分が大きいです。自分を鼓舞するために――連敗して気持ちが落ちている時に、沖縄で松根さんと話すと気持ちも上がるかなと思って。おかげで気持ちも落ち着きました」
――そうした経験と変化を踏まえ、次の木下戦はどんな試合を見せたいですか。
「木下選手は一撃必殺の打撃を持っていて、勝ちっぷりも負けっぷりも良い選手だと思います。最近は構えが変わりましたよね。HEARTS特有の、ガードを固めて前に出るスタイルが最近のKO勝ちに繋がっているのかなって思います。
自分も構えというか、左右の差がなくなって良い感じになってきています。フィニッシュを狙う木下選手が相手なら、自分もフィニッシュできる確率は上がる。自分もピンチから逃げずにチャンスを掴みに行きたいですね」
■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
■DEEP120 対戦カード
<DEEPウェルター級選手権試合/5分3R>
鈴木槙吾(日本)
佐藤洋一郎(日本)
<バンタム級/5分3R>
CORO(日本)
瀧澤謙太(日本)
<フェザー級/5分3R>
中村大介(日本)
白川Dark陸斗(日本)
<ウェルター級/5分3R>
阿部大治(日本)
嶋田伊吹(日本)
<フェザー級/5分3R>
神田コウヤ(日本)
木下カラテ(日本)
<ライト級/5分3R>
野村駿太(日本)
泉武志(日本)
<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
朝太(日本)
<ライト級/5分2R>
石塚雄馬(日本)
佐々木大(日本)
<68キロ契約/5分2R>
太田将吾(日本)
相本宗輝(日本)
<フライ級/5分2R>
木村琉音(日本)
斎藤璃貴(日本)
<アマチュアルール フェザー級/3分2R>
菅涼星(日本)
平石光一(日本)
【写真】ヒザ蹴りなど、素晴らしいセンスの持ち主 (C)MMAPLANET
14日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP120 IMPACTにて瀧澤謙太がCOROと対戦する。
Text by Takumi Nakamura
2020年9月からRIZINに参戦し、2021年のRIZINバンタム級JAPANグランプリでは準決勝まで勝ち進んだ瀧澤。その準決勝で朝倉海に判定負けすると、井上直樹、太田忍、野瀬翔平に敗れて4連敗を喫している。
野瀬に敗れたあと、瀧澤はDEEPへの出場を志願。RIZIN再出撃へ向けて、DEEPで実績を積む道を選んだ。DEEPからのリスタートを前にして、瀧澤は「止まった歯車をしっかり回していく」と語った。
──約4年8カ月ぶりにRIZIN以外での試合が決まりました。試合決まった時の心境はいかがでしたか。
「今回はオファーを受けたというか、僕からお願いした試合だったんですよ。2月のRIZIN LANDMARK 8で野瀬(翔平)選手とやったとき、もしここで負けたら次はRIZIN以外の大会に参戦したいと思っていて。というのも去年と一昨年は年1ペースでしか試合をできていなくて、今回負けてまた年1ペースになっちゃうのは嫌だなと。それで野瀬戦後にRIZINに戻りたいんだったらDEEPがいいんじゃないかという話になり、DEEPの佐伯(繁)さんに『DEEPさんでお願いしてもいいですか?』と話をさせてもらって、DEEPさんに参戦が決まりました」
──試合数が減っていたのは、決して怪我やコンディション不良があったわけではないんですね。
「どうしても負けちゃうとなかなか(試合が組まれない)。特にRIZINは勝てばすぐ試合を組まれる一方、負けると順番待ちになるので。もし2月に野瀬選手に勝てていたら、すぐ次の試合も組まれていたと思うんですけど、結果的に勝てなかったんで、戦う舞台を変えて試合勘と勢いを取り戻したいと思いました」
──戦績的には2021年大晦日の朝倉海戦から4連敗していますが、敗因はどこだと自己分析していますか。
「自分は1年半前に自分のジム(Fired Up Gym)を立ち上げて、当初は週5日で仕事して、毎日指導して、そのなかで練習をするという感じだったんです。いろいろと考えないといけないことも多くて、なかなかベストコンディションではなかったのかなと思います。そうは言っても太田(忍)戦と野瀬戦はそんなにコンディションは悪くなくて、太田戦はもうちょっとやりたかったという気持ちがあったし、野瀬戦は単純に野瀬選手が強かったですね。
野瀬戦はテイクダウンされたら背中を見せて立つ作戦で、僕はバックからのエスケープが得意なんで絶対に逃げられると思っていたのですが、そのコントロールが予想以上に強かった。それが計算違いでした」
──野瀬戦は結果的にはTKO負けでしたが、敗因が明確かつパンチやヒザ蹴りのタイミングも悪くなかったと思います。
「サウスポー相手にパンチをよけてのストレートだったり、自分がやってきた打撃は全部当たったかなと思っています。ただ当たってはいるけど当たりが浅かった。効いてはいるけど、倒せるところまではいかない当たり方でした」
──そこから勝ちにつなげるために、今回はどのようなことを意識して練習していますか。
「前から結構グラップリングのスパーをやっているんですけど、今はテイクダウンを取られないことにすごくフォーカスしていますね。下から極める、バックを取らせてから逃げる、スイープして上を取り返す、そこを全体的にやるのではなくて、まずはテイクダウンされない。それを最初の段階に持ってきて、全体的に集中するのではなく、最初の段階=テイクダウンされないことに全集中する。まずはそれをやって、そこを突破されたら、次のことに全集中する……そういう意識でやっています」
──練習自体はFired Up Gymがメインですか。
「こことリバーサルジム東京スタンドアウトがメインですね。あとは週1回、関原翔選手とMMAスパー、元フライ級キング・オブ・パンクラシストの猿飛流選手たちとグラップリングの練習をしています」
──打撃に関してはいかがですか。
「打撃はあまり練習をやらないんですよ。やらないというか、自分でひらめいたことを反復したり、ミットを持ってもらったり。マススパーやスパーでも、自分と競らないレベルの下の相手に色々と技を試して、こういうメカニズムで技が入るんだなというのを試してみて。それが相手が誰でも入る形に仕上げていく感じで、ミットやサンドバッグをバンバンやることはないですね。実戦練習でやっている感じです」
──自身の感性や感覚を磨くというイメージですね。練習では思いっきり打撃を入れられないですし。
「そうですね。ただバチバチにはやらないですけど、腹で倒したり、足を効かせたりくらいはします。顔は顔で(力を)抜きますけど、ここで倒すんだなという感覚を実戦練習でやっています」
──さて今大会の相手がCORO選手に決まりました。CORO選手以外にも候補はいたのですか。
「いえ(相手として)言われたのがCORO選手で、自分としては誰でもよかったです」
──印象は?
「過小評価されているかなと思いますね。CORO選手は普通に強いですよ。試合を見ても極めが強いスタイルだし、練習でめちゃくちゃ強いという噂も耳に入ってくるんです。だから色んな意味で警戒はしていて、舐めないようにしています。CORO選手の得意なところが大体分かっているんで、それだけ気をつけていれば大丈夫かなって感じです」
──シチュエーションとしては連敗から脱出してRIZIN再出撃を目指すと思います。今はそこをどう考えていますか。
「今回勝って、DEEPのベルトにも絡んでいきたいですし、RIZINに呼んでいただいたらやっぱり出たいです」
──最初の話にもあった通り、試合はドンドンやっていきたいですか。
「そうですね。なんかオファー待ちというよりは、オファーがあるんだったら出たいと思います」
──RIZINの状況で言うと外国人の参戦も増えて、よりRIZIN出場が狭き門になりつつあるじゃないですか。そこでまたRIZINに戻って、レギュラー選手になることも厳しい戦いになっていくと思います。
「でも、自信がありますね。自分がベストパフォーマンスを出したら、上のチャンピオンクラスの選手とも全然やり合えると思っているんで。連敗していて反省点もあるし、世間からも過小評価されているかなと思いますが、大丈夫かなと思っています」
──どうしてもRIZINで勝てなくてDEEPに出るというのはネガティブに捉えられがちが、瀧澤選手自身は全くそんなことはなさそうですね。
「はい。勝てないからDEEPに行ったわけではなくて、試合をしたいからDEEPに行ったので。試合勘を取り戻して勢いをつけて、勝ちパターンをはっきりして、自分自身の迷いを断ち切って、それでまたRIZINに出ていきたいです。僕は選手の勢いは大事だと思っていて、例えば鈴木千裕選手を見ていると、勢いがあるじゃないですか。ああいう勢いを取り戻すためにDEEPに来たので、ネガティブではなくポジティブな気持ちでDEEPに来ました」
──もしDEEPのベルトを巻くチャンスがあったら、そこもしっかり狙いたいですか。
「RIZINのベルトを獲るためにDEEPに来て、DEEPのベルトはそこにつながるものだと思うのでチャンスがあれば獲りに行きたいです」
──CORO選手に勝ったら、年内もう2試合くらいはやりたいですか。
「やりたいですね。DEEPでいいカードを組んでくれるんだったら、9月と10月ぐらいにやって、RIZINの大晦日も狙っていきたいです。バンバン連勝して、話題も上がるような活動もしていきたいです」
──改めて瀧澤選手のDEEP参戦を楽しみにしているファンの皆様には、自分のどんな姿を見せたいですか。
「強い自分を見せたいです。結構いい感じで練習もできているんで、本当に強い自分を見せて、ビックリさせようかなと思っていますね」
──今日は瀧澤選手のジムで取材させてもらっていますが、現役中にジムを出したかったのですか。
「僕がプロに上がるぐらいの時代って、格闘家が最終的にたどり着くのはジムというか。みんな引退したらジムを立ち上げていたので、いつか自分もジムをやるだろうと思って、お金も貯めていたんです。で、僕は横浜出身で上京してきた時にすごくお世話になったのが鈴木信達さんで」
――元ONEウェルター級王者で行政書士としても事務所を構えている鈴木選手ですね。
「はい。信達さんとは一緒にトレーニングしたり、信達さんの背中を見て成長させてもらったり、格闘技以外でも色んな人を紹介していただきました。それで信達さんにジムのことを相談したら『俺は現役中にやるべきだと思っている』と言われて。他に相談した先輩たちは『現役中はやらない方がいい』、『競技に集中した方がいい』という人が多かったんです。でも、信達さんは『現役中にジムを出して、それで成績が振るわなかったら、それは仕事のせいじゃなくて自分のせいだと。それを言い訳にしちゃダメだ』という意見で、信達さんがそう言うんだったら、自分も現役中にジムを出そうと思いました」
──信達さんはご自身で起業されているので、他の先輩たちとは違う視点を持っているのかもしれませんね。
「実際に信達さんはそれでONEのチャンピオンにもなりましたし、僕も出来ないことはないと思っているんで。いろいろ経営面で考えることもあって、ジムを立ち上げてから負けちゃっているんですけど、ジムのことも落ち着いてきたので、これから結果を出して(選手活動とジム経営が両立できることを)証明していきたいなと思っています」
──ある意味、自分のジムを持って練習環境が整って、DEEPからの再スタートになりますね。
「例えば経営って、一店舗目が上手く回り始めたら、次の店舗を出すにしても、別の仕事をやるにしても、上手くいきやすいと思うんですよ。最初の一番大変な時期は乗り越えたと思っているので、このジムの利益を上げつつ、次の展開もビジネス面では狙っていきたいです」
──そこに選手として結果が伴ってくればなお最高ですね。
「はい。止まった歯車をしっかり回していこうかなと思います」
■視聴方法(予定)
7月14日(日)
午後5時45分~U-NEXT, サムライTV, YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ
【写真】強い選手と戦い続けてきた野瀬にとって、この勝利は当たり前というのが陣営の考えだった(C)RIZIN FF
2月24日(土)、佐賀県佐賀市のSAGAアリーナで開催されたRIZIN LANDMARK08で野瀬翔平が瀧澤謙太に2RTKO勝利を収め、RIZIN初参戦を勝利で飾った。
Text by Takumi Nakamura
Road to UFCを見てきたファンにとっては納得の、RIZINファンにとっては衝撃のTKO勝利にはどんな技術と戦略があったのか。野瀬本人の言葉とともに紐解いていきたい。
――――2月のRIZIN LANDMARK 8 in SAGAでは瀧澤謙太選手に2RTKO勝利でした。試合後の周囲の反響はいかがでしたか。
「試合後は『今まで野瀬のことを知らなかったけど、こんな強い選手がいるんだ』という声が多くてうれしかったですね」
――野瀬選手のRoad to UFCでの試合を見ている人たちは野瀬選手の強さを知っている。一方でRIZINファンにはまだその強さが知られていなかった。試合前のその評価はどう受け止めていましたか。
「対戦カードが発表された時、RIZIN常連の瀧澤選手がRIZIN初参戦のよく知らない選手とやるみたいな感じで、瀧澤選手が勝って当然という予想が多かったんですよ。正直『分かってないな。俺が勝つから見てろよ』って悔しさはありましたね」
――改めて今年最初の試合としてなぜRIZINを選んだのですか。
「弘中(邦佳)先生とも話をして、今年はUFCにアタックするのではなく団体問わずに強い選手と戦って経験を積む1年にしようと思っていたんですね。そのタイミングでRIZIN佐賀大会があるということで、RIZINは国内のビッグイベントでもあるし、出ることを決めました」
――UFCへのチャレンジには一旦区切りをつけたということでしょうか。
「2年連続でRoad to UFCを勝ち抜けなかったので、今年もまた3度目のチャレンジというのは考えていなかったです。それよりもちゃんと試合経験を積んで強くならないといけないなと。やっぱり2年連続でチャンスを逃してしまって、僕としてはチャンスが遠ざかったと思っているし、2回ダメだったヤツが3回目お願いしますは都合がよすぎると思いました。だったらちゃんと強くなって、また野瀬はUFCに行くんじゃないか?と言われるくらい成長してからチャレンジしようと思いました」
――またUFCを目指すにしても、今はキャリアの転換期でもあったわけですね。
「はい。今年は再出発の一年だと思っています」
――さて今回の瀧澤戦はどのような作戦を立てていたのですか。
「打撃の時間をなくして、組む時間を長くすれば勝てるだろうと思っていました。そのうえで瀧澤選手は蹴りを多用するので蹴りをキャッチする、もしくは奇麗にテイクダウンできなくても組みついてケージまで押し込む。それを考えて練習していました」
――クリンチする時間を長くするイメージですか。
「そうですね。もっと言えば打撃が出せない距離、くっついている時間、0(ゼロ)距離の時間を長くすることですね」
――瀧澤はテイクダウンディフェンスも意識する一方、思い切り蹴ったり、倒されるリスクよりも打撃でダメージを与えることを優先するタイプです。そこは警戒していましたか。
「はい。蹴りの距離が遠いし、ストレートやヒザ蹴りのカウンターも上手い。あとで試合映像を見返しても、何度か危ない部分があったと思います。ただ相手の打撃を怖がって中途半端に距離を取ると、もっと瀧澤選手ペースになるので、そこは打撃を怖がらずに密着する。それがさっきの0距離という感覚ですね」
――0.5すらも与えないと。
「はい。0距離、密着ですね」
――そして遠い間合いでは野瀬も積極的に打撃を出していた印象です。それを出さないと組めないという考えだったのですか。
「そうですね。瀧澤選手は経験値もあるし、いきなりテイクダウンに行っても切られると思ったんです。だからスタンドで『こいつもしかしたら打ち合ってくるかも』と思わせる打撃を出してから組むことを意識していました」
――最初にダブルレッグに入ったとき、瀧澤選手もヒザを合わせてきましたが、そのまま組んでリフトしてからテイクダウンしました。
「あれはポイントもずれていたし、僕のダブルレッグの方が速くてリフトもできたんで、組んでしまえばこっちのもんだと思いました」
――ああいった場面は中途半端に組みついた方がヒザをもらってしまうものなのでしょうか。
「きっとあそこで僕が躊躇してテイクダウンのスピードが遅くなっていたら、逆に危なかったと思います。ただあのあとすぐに腕十字にいっちゃったのは僕の悪い癖ですね(苦笑)。本当はもっとしっかりトップキープすべきだったと思うし、あれは反省点の一つです」
――結果的にスタンドに戻されましたが、最初にテイクダウンに成功したことで、次も組めば倒せるという手ごたえはありましたか。
「一度逃げられたのはミスでしたが、同じことを繰り返せばテイクダウンはとれると思っていたので焦りはなかったです」
――そして瀧澤選手の前蹴りをさばいてダブルレッグで尻餅をつかせ、立ち上がった瀧澤選手をバックコントロールしてグラウンドに持ち込みました。ここからはバックキープしてラウンドを終える展開でした。あれは野瀬選手が得意な形ですか。
「相手を寝かせる。背中を向けて立とうとしたらバックをとる。足を四の字クラッチする。これはもう僕の得意な形ですね」
――バックを取ってからシングルの四の字ロック、いわゆる“おたつロック”でキープする形でした。
「もしあそこから瀧澤選手が向き合ってきたらツイスターや前回極めたアームロックが狙えるのですが、瀧澤選手はバックをとられた状態で向き合おうとしなかったんです。事前の映像を見ていたのか感覚なのかは分からないですが。だからサブミッションは難しかったんですけど、逆にバックコントロールし放題なので、これだったら殴ろうと思って、途中から殴る方にシフトしました」
――1R終盤に右足で瀧澤選手の右腕をひっかけてバックキープしていましたよね。あれは練習でもやっていたのですか。
「あれも僕の得意な形で、柔術やグラップリングの練習でもよく使うんですよ。確かゴードン・ライアンが使っていたのを真似して、それを弘中先生や荒牧(誠)先生と改良した感じですね」
――世代的にはBJ・ペンがジョー・スティーブンソンにRNCを極めた時のものだ!と思って興奮してしまいました(笑)。一貫して1Rは自分のやりたいことが出来たラウンドだったのではないですか。
「はい。インターバル中も『同じことを繰り返せばいい。ただ相手は入り際の一発を狙ってくるから、そこだけは気をつけろよ』という指示でした」
――ただ2Rもその入り際で右ストレートやヒザ蹴りを被弾しました。
「そうなんですよ(苦笑)。ヒザ蹴りを腕で受けたんですけど、テイクダウンにいこうとして頭を下げていたら危なかったし、一発の当て勘やそこに持っていくまでのフェイントのかけ方は本当に上手いなと思いました」
――ただ野瀬選手も左ストレートからダブルレッグで組みついて、1Rと同じようにバックコントロールからのテイクダウン、おたつロックでのバックキープという展開になりました。ここで瀧澤選手向き合おうとしたところで、首を右腕・右ワキで抱えていましたよね。いわゆるエクセキューショナーチョークですが、あれは練習でも極めているのですか。
「四の字ロック(おたつロック)から向き合おうとする選手にはあれでタップを取れるんですよ。瀧澤選手にも狙ってみたのですが、首の位置だったり胴の長さだったり、体系的なところもあって極まらなそうな感じだったんですね。それでキープの方に移行しようと思いました」
――腕ごとひっかけるバックキープはゴードン・ライアンがきっかけとのことでしたが、エクセキューショナーチョークも何かきっかけがあったのですか。
「これは練習でやってみて思いついた技ですね。ちょうどRoad to UFCで鶴屋怜選手もやっていたので、四の字ロックを使う人はあの形に行き着くんだなと思いました」
――その後の展開にもつながりますが、あそこからマウントにも移行できるし、仮に一本とれなかったとしても、次に展開できるキープの形ですよね。
「はい。この試合もあそこから僕がマウントを取って、相手にとって致命傷になるヒジを落とせたので、あの(エクセキューショナーチョークの)プレッシャーがフィニッシュにつながったと思います」
――こうして野瀬選手のお話を聞いていると、サブミッションのアプローチがあるからこそ、相手の動きが止まる→殴りやすいという展開だったことが分かります。
「僕もそう思います。瀧澤選手はかなり僕のサブミッションを警戒していたので、それで殴りやすかったですし、逆に僕が殴りに固執していたら立たれたり逃げられていたと思います」
――あとはフィニッシュ前に落として縦ヒジですが、あれは見ていてもえぐかったです。ルール的にOKとはいえ、ガンガンいっていましたね。
「前日のルールミーティングでも耳のラインまでだったら縦ヒジもOKと言われて、エグいルールだなとは思いつつ、自分に使える場面が巡ってきたので、そこはフルに使わせてもらいました」
――試合を終えてのチームとしての感想はいかがでしたか。
「大舞台でも練習でやったことを練習通りに出来たことは褒めてもらいました」
――戦前の下馬評はあったにせよ、自分の実力を出せればしっかりフィニッシュできるという自信はありましたか。
「はい。このくらい圧倒してフィニッシュすることは想定内だったので、驚きでもアップセットでもないです。それと同時に先生たちからは『これをもっと強い相手にできなきゃだめだぞ』とも言われました」
――Road to UFCで培ってきたものはRIZINのトップ選手と比べてもそん色ないものだという自負もありますか。
「僕は日本での知名度がないかもしれないですが、Road to UFCでは強い選手たちと戦ってきたので、そこで経験値が足りないとか、そういうことは一切ないと思っています」
――今後も国内ではRIZINで戦うことになると思います。次戦へ向けた意気込みをいただけますか。
「日本国内で一番強い選手と試合を組んでもらえる舞台がRIZINだと思うので、是非またオファーをいただきたいと思います。今回下馬評を覆す試合が出来たので、次はもっと強い相手に同じような試合・勝ち方をして、皆さんをもっともっと驚かせたいです」
The post 【RIZIN LANDMARK08】RIZIN初陣で瀧澤謙太に勝利、野瀬翔平「圧倒してフィニッシュすることは想定内」 first appeared on MMAPLANET.大会直後から出禁になった者がいるとSNS界隈で噂になっていましたが、その噂は本当だったか。。。「係員の制止を振り切って」というからかなり悪質。黒石本人に何らかの処分が下るのは当然でしょう。
でも、選手本人やセコンドの言動に対して、選手本人(今回の場合だと瀧澤)にペナルティが与えられるなら納得感もありますが、応援団や友人など広い意味での「観客」まで範囲が拡大すると選手個人に制御出来るものなのか、少し心配になってきます。
出来そうな事としては、チケットを売った人に対して「暴れるな」と命じたり、そもそも違反行為を起こしそうな人にはチケットを売らないって事くらいか。でも選手から直接チケットを購入しなくても、プレイガイドで手に入れる事だって出来るし、選手個人で統制を取るのは結構難しいんじゃないかと。
まあ、そもそも違反行為を行う人間と関係がある選手も根こそぎ処罰する。。。という主催社側の強い姿勢と言うのであれば、それはそれでありな気がますが、それなら思い切って主催者側が出場する選手とチケットの購入者に対する反社チェックを徹底するとか?その結果、出場選手もガラッと変わって、観客数も激減したら笑えませんが。。。
#RIZIN_LANDMARK8 in SAGA〓️
— RIZIN FF OFFICIAL (@rizin_PR) March 2, 2024
以下Full Fightを本日12時公開〓
1️⃣ #ルイスグスタボ〓#堀江圭功
2️⃣ #摩嶋一整〓#今成正和
3️⃣ #矢地祐介〓#白川陸斗
4️⃣ #大島沙緒里〓#クレアロペス
5️⃣ #阿部大治〓#押忍マン洸太
6️⃣ #瀧澤謙太〓#野瀬翔平
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2月24日にSAGAアリーナで開催された『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』のうち、6試合のフルファイト動画がアップされています。以下、動画です。続きを読む・・・
<バンタム級/5分3R>
野瀬翔平(日本)
Def.2R2分48秒by TKO
瀧澤謙太(日本)
サウスポーの野瀬に対し、瀧澤が右ボディストレートと右ミドル。野瀬はスピニングバックキックを見せ、左ミドルを蹴る。野瀬がダブルレッグに入ると、瀧澤は右のヒザ蹴り。野瀬はそのまま組みつくと、瀧澤の身体を持ち上げてテイクダウンし、一気に腕十字を狙うが、瀧澤が腕を抜いて立ち上がる。
試合がスタンドに戻ると野瀬がスピニングバックフィスト、左のオーバーフック。瀧澤も右ストレートを返すが、野瀬がダブルレッグに入って瀧澤ケージに押し込む。スタンドでバックを取った野瀬は瀧澤の身体を振るようにテイクダウンしてバックキープ。ポジションをキープしたまま、細かくパンチを入れ続ける。
2R、瀧澤は右ミドルと右ハイキック、野瀬も左ストレートを見せながらダブルレッグへ。瀧澤も距離を取って右ストレート、前に出て右のヒザ蹴り。野瀬は左ストレートからダブルレッグに入り、スタンドをキープする瀧澤のバックにつく。野瀬は瀧澤を倒してグラウンドに持ち込み、足をフックしてバックキープする。おたつろっくで瀧澤の動きを止めると、ヒジとパンチを連打。最後は野瀬が瀧澤の身体を伸ばし、ガード一辺倒の瀧澤を殴り続けてレフェリーストップを呼び込んだ。
試合後、野瀬は「九州の格闘技界、MMAは関西・関東に負けてないと思います。僕も含めて九州の選手を注目してください。僕の組み技はRIZINの上位陣やチャンピオンにも通用すると思います。機会があればよろしくお願いします」とマイクアピールした。
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