【写真】自分を貫くことができるか──それが漆間の勝負にもなる(C)MMAPLANET
12日(日)、東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるPancrase323で、高木凌と対戦する漆間將生のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike
格闘DREAMERSでは結果を残すことはできなかったが、そのなかでも漆間は自分のスタイルを見つけたという。パンクラスデビュー戦、そして格闘DREAMERSで苦楽を共にした仲間たちの活躍に、彼は何を思うのか――漆間に訊いた。
<漆間將生インタビューPart.01はコチラから>
――敗戦といえば、格闘DREAMERSの最終選考で、吉村海飛選手に判定負けを喫しました。
「あの試合は、自分の打撃に関して自信をなくしてしまっていたんです」
――なぜ自信を失っていたのですか。
「KRAZY BEEのプロ練に参加すると、相手は強い人ばかりで、自分はやられることが多い。そこで気持ちが折れても頑張って練習に参加していました。でも、やられ続けると『今後プロでやっていけるのだろうか……』と不安になってしまって」
――……。
「もちろん、そのおかげで日に日に技術を覚えて、成長しているのは実感していました。プロ練も、緊張もせずに参加できるようになりました。でも、最終審査では相手もKO率が高くて、自分もまた少し自信がなくなってしまったんです」
――その気持ちが、試合に出てしまったのでしょうか。
「戦略的には『前に出続けて、押し込んで殴り続けろ』と言われていました。その展開を続けて、最後は仕留められればいいと思っていたんですが――。結局は体力的にキツくなり、判定では打撃のダメージを取られてしまったんだと思います。全然、自分の試合ができなかったと思います」
――自分の試合とは?
「打撃を生かした試合です。原口戦と吉永戦を経験して、逆に自分の好きな打撃をもっと伸ばしたいと思いました。そのために、もっとレスリングの練習もしないといけないし、寝技の技術も学んでいかないといけないんですよね」
――今回のパンクラスデビュー戦を迎えるにあたって、自分の打撃を生かす練習はできていますか。
「はい。KRAZY BEEではレスリングを練習する時間も増えています。今はまだできていないですけど、今後は柔術とか、いろんなジムにお邪魔させていただきたいと思っています」
――ファイターとして理想のスタイルを教えてください。
「理想はオールラウンダーです。オールラウンダーの試合をして、最後は打撃で仕留めたいですね。次の試合でも、用意しているものがあります。それを全部出し切りたいです」
――その次の試合についてですが、対戦相手の高木凌選手には、どのような印象を持っていますか。
「相手のことは、あまり分からないんですけど、パラエストラ八王子の選手とは3回目の対戦なので、またやっつけてやろうと思っています」――パラエストラ八王子の選手とは、アマチュア時代に2回対戦しているのですね。
「去年9月の東京ケージファイトで、2試合やりました。最初は1試合の出場だったんですけど、2試合やることになって。1試合目はKO勝ち、2試合目はテイクダウンからマウントを奪って、漬け込んで判定勝ちしました」
――では、次の高木選手にはどのような試合展開を考えていますか。
「今回は楽しく試合をしながら、1Rで仕留めたいと思います。5分3Rですけど、判定勝ちではショッパいので。(中村)倫也さんのデビュー戦って、凄かったじゃないですか」
――2R、強烈な左ハイでKO勝ちでした。漆間選手は格闘DREAMERSで契約を勝ち取ることはできませんでしたが、悔しさは感じますか。
「契約できなかったことは悔しいですけど、倫也さんのKO勝ちは本当に嬉しかったです。あれほどの選手と一緒に過ごせたことは、僕にとって誇りですね。一昨日も倫也さんから電話があって、次の試合は見に来てくれると言っていました」
――今も格闘DREMERSの選手との関係は続いているのですね。
「もちろんです。(鈴木)崇矢がEXFIGHTでKO勝ちした試合は、鈴木家で見ていました(笑)」
――鈴木崇矢選手の実家ですか!?
「そうなんですよ(笑)。崇矢とは家族ぐるみの付き合いです。崇矢は弟みたいな存在で、彼も僕のことも応援してくれていますし。今回の試合も決まってすぐ、みんなから連絡が来ました。倫也さんも崇矢も、次の試合を見に来てくれます」
――宇佐美正パトリック選手も、9月20日の修斗でプロデビューが決まりましたね。
「これから、どんどん出てきますよね。ファーストシーズンの仲間が活躍すると、僕も刺激を受けます。仲間たちに置いていかれたくはないですからね」
――なるほど。では、漆間選手の今後の目標を教えてください。
「次の試合がプロ2戦目ですが、気持ちを入れ替えてデビュー戦のつもりで戦います。ここから負けてはいられないので、3連勝、5連勝と勝ち続ければ、大舞台に立つことができると思っています」
――目標としている大舞台とは?
「もうSNSには書いているんですけど、2022年にはRIZINに出たいです。そしてUFCにも出たいです。今はまだ、そんなレベルじゃないことは分かっています。でも勝ち続ければ、いずれ世界に繋がっていくと思うので」
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