<女子フライ級/5分3R>
渡邉史佳(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
端貴代(日本)
※詳細は後ほどアップします
<女子フライ級/5分3R>
渡邉史佳(日本)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27.
端貴代(日本)
※詳細は後ほどアップします
【写真】有終の美ではないかもしれないが、終わりを見て現役生活を全うしている (C)MMAPLANET
本日29日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase347で、アトム級QOPのSARAMIがホン・イェリンとノンタイトル戦で戦う。
Text by Shojiro Kameike
3月に同王座決定トーナメント決勝で沙弥子を48秒で下したSARAMIにとって、あの右ストレートで一発の勝利は何を意味したのか。その後、パンクラスイズム横浜を離れ、毎日のように違う場所でトレーニングの日々を送る。
「この生活も長くは続けられない」というSARAMIに3月のKO劇と今、そして──これからについて尋ねた。
――もう次の日曜日にホン・イェリン戦を控えているSARAMI選手ですが、今一度3月のアトム級王座奪取について話をきかせてください。見事過ぎる右ストレート一発のKO劇。格闘技生活で、一番の喜びようだったのではないかと。
「あの瞬間は『嘘でしょ!!』っていう感じでした」──そこから笑顔の時間が、凄く長かったです。
「アハハハハハハ。北岡(悟)さんや、矢澤(諒)君は『パンチで倒す』と思っていたらしいです。いつか、パンチで倒すと。北岡さんにはずっと前から言われていました。でも、私はできないだろうって思っていたんです。女子で一発KOなんて、ないじゃないですか。まさか自分がするなんて思っていなくて(笑)。打撃に自信があるわけじゃないので」
──ただ、あのパンチです。練習をしてきて、成長しているという風に自分で感じることはなかったですか。
「自分の右のパンチが凄く強いという実感はありました。打ち方とかも、凄く考えてきたので。それは分かっていたけど、試合でソレを出せるとは思っていなかったです」
──あの勝ち方をこれからも続けたいという想いは?
「ないです」
──本当ですか。それを想って戦えないかもしれないですが、どこか少しでも残っていないですか。
「えぇぇ……。また、したい気持ちはありますけど。アレを狙うと、絶対にできないです。自分の攻めをしているなかで、ああいう偶然が起これば良いかなって。あのパンチを狙うと、自分のスタイルが崩れてしまいます。私の試合はドロドロで、勝つ時も負ける時も。殴り合いって誰でもできるので、それは余り格好良いとは思えないんです」
──練習仲間、女子選手たちの反応はどうでしたか。
「びっくりしていました。練習では私は打撃が上手くはないので。男子も女子も当てっこゲームが上手な人が、練習では打撃は上手です。思い切り打てないから、試合とは違うと思っています」
──ぶっちゃけてKO勝ちとタイトル奪取、どちらの方が嬉しかったですか。
「一発KOです」
──ずっと練習を続けてきて、あのKO劇があって良かったと本当に思います。
「私の人生にこんなことがあるんだって。本当に。私、格闘技の試合で勝って、お客さんが盛り上がる瞬間──あの気持ち良さって多分、結婚式をする時の気持ち良さよりも上だと思うんです。なのに、あんなKO勝ちしちゃうと、もう最高ですよ」
──そんなタイトル奪取後、所属先が整体北西に変わりました。
「もともとトーナメント中もパンクラスイズムで練習するのは1度か2度で。ジムの面子も変わっていく中で、私が格闘技をやる場所はイズムではなくなってきたように思えたんです」
──練習場所が所属名になったわけではないですよね。
「ハイ。私がずっと体を見てもらってきた整体です。北西(英司)さんはパンクラスができた頃から、選手の体を診ていて、格闘技の試合も物凄く見ている人で。フォースタンス理論に出会えたから、こっちに出てきて少し結果を残せたと思っています」
──イズムを離れる時、どこかジムの所属になろうと考えることはなかったですか。
「それは今も迷っています。決まった練習場所があることは大切だと思うので。ただ試合がもう決まっていたから、そこままという感じできました」
──今、練習場所はどういう風になっているのでしょうか。
「なかなか、色々なところに行っています。行動範囲は相当に広いですよ(笑)。女子選手がいるところに、練習に行かせてもらっていて」
──では万智選手ばりに1週間のルーティンをお願いします。
「月曜日は朝から仕事をして、夜は坂口道場に行きます。火曜日は昼ぐらいにKRAZY BEEに行き、夕方は元町にあるクロスフィットでパーソナルトレーニング。夜はカルペディウム三田のレスリングクラスに参加したり、しなかったり。水曜日は1日仕事をして、行けたらファイトベースに。木曜日も1日仕事して夜に東中野のトイカツ道場。金曜日は昼にマスタージャパンでグラップリング、夕方は国立に体の使い方のコンディショニング・トレーニングに行って、夜に整体をして帰って来ます。
土曜日は朝から仕事をして、夕方に千葉の市川市にあるトランセンド・ジムでロッキー川村さんにミットを持ってもらっています。で日曜日の朝にJTTに女子練習ですね(笑)」
──仕事をしながら……ですよね。1週間で7位置の練習を。
「やばいですよね(笑)」
──その原動力は何なのでしょうか。
「不安だから。やらないと不安なんです。もちろん毎週 、完璧にやっているわけじゃないですけど、この生活と練習を維持するには心もお金も、体力も大変です」
──そうですよね。
「だから、これをずっとやっていられないなって。引退も近いのかなって思っています」
──それでも結婚式よりも嬉しいモノがMMAでの勝利なわけですよね。
「結婚式をしたことないんですけどね(笑)。私は結婚して子供も欲しい。だからずっとできない」
──そうなると限られた試合のなかで、今回はタイトルマッチでないですが、その辺りはどのように思っているのですか。
「ホン・イェリン戦が用意されたことに、全く不満はないです。ちゃんと強い相手ですし、国際戦が戦いたかったので。用意してもらった相手に、今の全てをぶつけます。対戦相手の格とか関係なく、準備したことを全て出します」
──それは右ストレートですね(笑)。
「違います(笑)。塩漬けです。もう、ああいう勝ち方はないし、一度したから思い切り漬けにいけます(笑)」
──女子は比較的行き来ができていますが、これからのキャリアをどのように考えていますか。
「目標がなんなのかよくわからない状況ではあるんですけど、海外でやりたいです。もう日本人は皆やったし、今さら新しい子とやる必要はないかなって。めちゃくちゃ強い外国人にメチャクチャにやられたら、辞めることができるかなって」
──刹那的ですね。
「もう私、敵わないんだっていう経験をしたら辞められるかなって」
──その将来を望むとしても、メチャクチャ強い外国人を戦うためには次の試合でしっかりと勝つ必要があるかと思います。どのような試合にしたいですか。
「…………(じっくりと考えて)、攻め続ける。とにかく攻め続けます」
■視聴方法(予定)
9月29日(日)
午後12時40分~U-NEXT
■Pancrase347 計量結果
<ライト級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 雑賀ヤン坊達也:70.15キロ
[挑戦者] 久米鷹介:70.3キロ
<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
[王者] ソルト:51.95キロ
[挑戦者] 藤野恵実:52.1キロ
<ウェルター級KOP選手権試合/5分5R>
[王者] 押忍マン洸太:76.95キロ
[挑戦者] 佐藤生虎:77.1キロ
<ライト級次期挑戦者決定/5分3ラウンド
葛西和希:70.55キロ
天弥:70.65キロ
<女子アトム級/5分3R>
SARAMI:48.05キロ
ホン・イェリン:47.75キロ
<バンタム級/5分3R>
井村塁:61.4キロ
カリベク・アルジクル・ウルル:61.65キロ
<ライト級/5分3R>
粕谷優介:70.7キロ
ホン・ソンチャン:70.5キロ
<女子フライ級/5分3R>
端貴代:56.65キロ
渡邉史佳:56.8キロ
<女子ストロー級/5分3R>
KAREN:52.1キロ
エジナ・トラキナス:51.9キロ
<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.9キロ
栁川唯人:65.95キロ
<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.5キロ
船田侃志:52.55キロ
<バンタム級/5分3R>
安藤武尊:61.45キロ
ギレルメ・ナカガワ:61.55キロ
<2024年ネオブラッドTフライ級決勝/5分3R>
岸田宙大:56.7キロ
山﨑蒼空:57.1キロ
<フライ級/5分3R>
時田隆成:56.95キロ
齋藤楼貴:56.95キロ
<バンタム級/5分3R>
友寄龍太:61.1キロ
渡邉泰斗:61.5キロ
【写真】袈裟固めからのパウンドや肩固め、渡邉がトップキープから攻めた(C)MMAPLANET
<女子フライ級/5分3R>
渡邉史佳(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.30-27.
NORI(日本)
サウスポーのNORIが右のサイドキックで距離を取る。NORIが左ミドルを蹴ると、渡邉は右ストレートを伸ばす。渡邉はじりじり距離を詰め、再びNORIの左の蹴りに右ストレートを合わせ、ケージまで押し込む。NORIは首相撲でテイクダウンディフェンスし、距離が離れると左ストレートを当てる。前に出る渡邉はNORIのサイドキックをキャッチしてテイクダウンし、ハーフガードでトップキープする。
渡邉は肩固めの形でNORIの上半身を固めてパスガードを狙う。ガードに戻された渡邉だったが、NORIのガードからの腕十字を外してサイドへ。袈裟固めで抑え込むと、NORIの左腕を両足ではさんでパンチを連打。終了間際、NORIの頭をまたぐように右腕に腕十字を狙った。このラウンドはジャッジ3名とも10-9で渡邉を支持する。
2R、NORIは左ミドル・インローと右のサイドキック。渡邉は距離を詰めてNORIをケージに押し込む。四つの攻防から渡邉がグラウンドで上を取って、肩固めへ。NORIがケージを蹴って脱出しようとすると、渡邉はクラッチを外してトップキープする。NORIは渡邉の脇をくぐるようにしてバックへ。渡邉は立ち上がって向き合う。
ここでNORIが首相撲・四つ組みから足をかけてテイクダウンし、再びバックからRNCへ。NORIが腕十字を狙うと、渡邉はNORIを前に落としてトップキープする。NORIはガードポジションから蹴り上げと三角絞め。渡邉は足を振ってサイドにつく。2Rはジャッジ1名が10-9でNORI、2名が10-9で渡邉とした。
3R、NORIが左ミドルと右のサイドキック。渡邉は右ストレートで飛び込んでいく。NORIは左ストレートで前に出て、首相撲からヒザ蹴り。渡邉は距離を取りながら右ストレートを狙う。ここからNORIが前に出て、渡邉が足を使いながら右ストレートを狙う展開が続く。
この右ストレートをもらって左目を気にする素振りを見せたNORIだが、左ハイ・サイドキック。手数を増やすが、渡邉は有効打を許さない。このまま試合終了となり、渡邉がランキング3位のNORIから判定勝利を収めた。
【写真】タイトルに直結する試合も発表された(C)MMAPLANET
8日(木)、東京都新宿区のサンエービルで3月31日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE 341の追加カードの記者会見及びタイトル戦調印式が2部制で行われている。
Text by Manabu Takashima
3月最終週に実施されることとなった春の大箱大会は、既にアトム級クイーン・オブ・パンクラス決定戦として同王座決定トーナメント準決勝を勝ち抜いたSARAMI沙弥子戦を筆頭に7試合が明らかとなっていた。
今回の会見ではライト級KOPC=アキラ雑賀ヤン坊達也、フライ級QOPC=端貴代重田ホノカ、バンタム級=田嶋椋井村塁、フェザー級の国際戦=中田大貴シュウジ・ヤマウチ、ライト級では松本光史天弥、そして女子フライ級が2試合=杉山しずかライカ& NØRI渡邉史佳の7試合が発表され、一部はタイトル戦以外の追加カード出場選手が揃い、二部は3つの選手権試合の調印式という段取りで会見は進んだ。
ライカの「今回、30周年記念に呼んでいただいてありがとうございます。思い切り全力で戦いたいと思います。お願いします」という意気込みでスタートした第一部の会見は以下のように順次、選手達が抱負を語った。
杉山しずか
「今年の初試合、パンクラスで初試合ということで良い試合、素晴らしい試合と言われるモノを皆さんに見せられるように頑張ります」
「1年振りの試合になるんですけども、記念大会に呼んでいただけて有難いと思っています」
「30周年という記念大会に今回も出場させていただけて、光栄に嬉しく思っています。
今回、女子のカードがけっこうあるので、その中で自分の好きな戦いで一番良い試合をしたいと思います」
井村塁
「パンクラス30周年、出ることができて光栄です。地元立川でしっかりと勝って、年内中にベルトを獲りに行きます」
田嶋椋
「30周年記念大会に呼んでいただき、ありがとうございます。今年一発目の試合なんで、しっかりと暴れたいと思います」
中田大貴
「去年悔しい思いをして。毎年、ベルトが獲れそうな距離でポカしてしまって。
それが悔しくて。でも、今年はホントにしっかりと創りなおして絶対にベルトを獲りに行きたいと思います」
天弥
「ここで松本選手を倒して、年内にベルトを獲れたらなと思っています」
「しっかりと仕上げて、良い試合をしたいと思います」
ここからはMMAPLANETの質問に対する、選手たちの返答をお届けしたい(※要約)。
──杉山選手、8日前に試合をする人が同じ家にいるとどのような空気になるのでしょうか。
杉山 配信を視てくださっている方に説明をすると、中村K太郎選手のことですね。RIZIN神戸大会に出るんですけど、私も応援に行きますし、試合の日というのは自分で整えるモノなので。とりあえず家の中は大変なことになると思いますが、むしろ同じ大会に出る方が大変かもしれないです。私の方は勝利を見届けるので、家の片づけをやってほしいと思います。
──先日某サイトのインタビューでチャンピオンの透暉鷹選手から「パンクラスのバンタム級で戦う相手がいないので、強い外国人選手と試合がしたい」という発言が聞かれました。この言葉、どのように受け止めていますか。
井村 自分、あと一歩のところでベルトに挑戦できなくて。
まぁ、負けて。言われてもしょうがないかなと。なんで勝ち続けて、かつ内容もそうなんですけど、しっかりと魅せて挑戦して勝つ。そういうことかなと思っています。
しっかりと試合で俺もできるぞというところを見せて挑戦したいです。
──中田選手、コリアンゾンビMMAとチーム・スタンガンで練習してきたことに関して、師匠の大沢ケンジさんが『韓国もやっていることはHEARTSと同じだ。圧を掛けてガンガン殴る。俺たちは間違っていない』と自信を深めていましたが、中田選手が掴んでくることはそこではないのではないかという気持ちもあります。韓国での練習で何を掴んできましたか。
中田 韓国はスパーリングが凄く多い環境でした。たくさん韓国の選手とスパーリングをしてきて、凄く良い経験になったと思います。でも技術的な面に関しては、日本でしっかりと考えながらやった方が、自分が強くなるには良いんじゃないかなと思いました。と同時に強い相手とスパーリングをするという点では韓国での練習は凄く実のある時間だったと思います。
──今回、シュウジ・ヤマウチ選手と戦ううえで韓国人選手のフィジカルを経験したことはどのような意味があると捉えていますか。
中田 そうですね、そういうフィジカルとメンタル。韓国の選手は前に出てくる選手が多かったので、そういったところで凄く良い練習になりました。
──松本選手、対戦相手がついに2勝1敗の若い選手を迎えることになりました。現状、2勝1敗の選手と戦うことをどのように思いますか。
松本 えぇと戦績はそうですけど、映像を視ると強い選手だと思います。ちゃんと取れれば、僕が上がることができる選手だと思います。
──その言葉を受けて、天弥選手。一言お願いします。
天弥 2勝1敗ですけど、その1敗は自分がグラウンドでヒザを蹴ってしまって……自分が悪いんですけど、特に負けたと思っていないので。
全勝で、このまま松本選手にも勝ちたいと思います。
The post 【Pancrase341】追加カード会見第一部。天弥「全勝で松本選手にも勝つ」。田嶋椋「俺もできるぞ」 first appeared on MMAPLANET.