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【DEEP TOKYO IMPACT2022#05】パラ千葉のフライ級ファイター達─02 ─杉山廣平「優勝するかしないか」

【写真】U23のパレ千葉系フライ級ファイターのなかで、杉山は11月で27歳になる少しお兄さんだ (C)MMAPLANET

11日(日)、東京都港区のニューピアホールでDEEP TOKYO IMPACT 2022 5th ROUNDが開催され、フライ級GP1回戦後半4試合が実施される。

7月の抽選会で、下馬評で最強と見られる福田龍彌を対戦相手に選択した杉山廣平の心の内とは。鶴屋浩門下のフライ級の精鋭集中インタビュー、2人目は男・杉山廣平の出番だ。


──8月21日にDEEPフライ級GP1回戦、最初の4試合が行われました。率直にどのような感想を持たれましたか。

「PPVで視聴したんですけど、なんか……あまり盛り上がっていなかったですね。全体的にモヤッとしていたというか。伊藤裕樹が接戦で、本田(良介)君も接戦でした。小川(徹)選手の試合も微妙な感じになってしまって」

──原虎徹選手が頑張ったという見方もできますし、やはりトーナメントの初戦ですから冒険はできず、しっかりと勝たないといけないという心理があったかと。

「結果、周囲が盛り上がることもなかったですし。SNSでも話題になっていない。だから僕は……この16人の中で、どれだけの位置にいるのか分からないですけど、自分が主役になれるような、『コイツが優勝するんじゃないの』と思われる試合をしたいですね」

──その1回戦の相手ですが、福田龍彌選手を杉山選手が選んだ形でした。正直、神龍誠選手と藤田大和選手が参加していないなか、現状のDEEPフライ級戦線で最強の選手といっても過言でないかと思います。

「ハイ、そう思っています。福田選手が宇田(悠斗)選手かなって。この2人ですよね、トーナメントに出ている選手で一番強いのは」

──抽選会の時点では宇田選手はXで9月11日と8月21日、9月枠から埋まっていく形で抽選は進みました。9月大会はX、駒杵嵩大選手、風我選手、そして福田選手の横が空いている状況で、まず島袋選手がXの隣に収まり、村元友太郎選手が風我戦を選択。伊藤選手は9月の相手を選ばす、8月で決定を待つ形に。続く松場貴志選手が駒杵選手、そして8番目の杉山選手が颯爽と福田選手の横に自身の写真を置いた時には、抽選会場に明らかに緊張感が走りました。

「1回戦から一番強い人と戦いたい。その気持ちしかなかったです。

初っ端から一番強い相手とやると決めていました。だから本当にラッキーでした。7月に試合が終わったばかりだったので、僕のなかにも9月に戦いたいというのがまずありました。

だから9月に福田選手、伊藤選手、小川選手がいれば良いなと思っていました。結果9月に4枠があってX、風我選手、駒杵選手が入り、そこから島袋選手、友太郎君、伊藤裕樹、松場選手、そして自分という順番で選ぶ……どうなるのかなって。

僕とすれば絶対に福田選手に残って欲しかった。駒杵選手は去年戦って勝っているし、風我選手は申し訳ないけど、トーナメントに出ているメンバーのなかでは名前も実力も下の方だったのでできれば戦いたくなかった。でも、友太郎君がなんか凄く迷っていたんですよね(笑)」

──アハハハハ。

「『なんで、こんなに迷ってんの』って思って(笑)」

──日沖発と久米鷹介を尊敬し、鈴木陽一に育てられた。実利と男らしさ、その狭間に常にいるのが村元友太郎です(笑)。

「アハハハハ。僕としては友太郎君が福田選手を選んだら、もう8月に行くしかないなっていう感じで、どうなるのか見ていたら──。友太郎君が風我選手を選んだので『よっしゃぁ』って(爆)」

──いやぁトーナメント戦ですし、如何に優勝できるかということを村元選手が考えるのも理にかなっているかと。でも、そんな風に言われるともう村元選手がこのインタビューを読むとどのような気持ちになるのか……。自分は凄く楽しみです。

「……。僕としてはトーナメントって優勝するかしないか、その2つだと思っています。徐々に強い人とやって、優勝するというやり方もあるかもしれないですけど、他の選手に負けるリスクを考えると、最初から強い人と戦う。それで自分が優勝できるかどうか、最初にハッキリさせたい。勝てばそこで勢いがつきますしね。

だから友太郎君がどういう想いだったのかは分からないですけど、強い人と戦うのが格闘家だと思うんで。そういうなかで弱い人を選ぶっていうのは僕の中にはないことです。僕はいつだって強い選手と戦いたいので」

──杉山選手は正直に胸の内を言葉にしてくれていますが、これは風我選手のターゲットになったことも間違いないですね。

「風我選手が嫌や気持ちになると悪いなとは思いますけど、これは実績を見ての話なんで……。だから、あそこで風我選手にいくというのは本当に性格が出ますね。自分としては9月でも駒杵選手は他に選択肢があるなかで選ぶというのは絶対になかったので、本当に『やったぁ』という気持ちになりまいた」

──そして松場選手が駒杵選手をゴチャゴチャ言いながら選んだ。

「もう、何も考えることなく福田選手と戦わせてもらうことを選びました。何も当たって砕けろという気持ちではないです。勝てると思うから、戦います」

──その福田選手の印象を教えてもらえますか。

「試合をアレだけしたがるので、ファイトジャンキーですよね。お父さんにタイでムエタイの道場に置き去りにされて格闘技を始めたっていうのも、凄く面白いエピソードですし。実際、実績もありますし繰り返しになりますけど、今回のメンバーで一番強いと思っています。

DEEPに来てから福田選手のことを知ったのですが、パンチの精度が高い。しっかりとテイクダウンも切れて、サブミッションのディフェンスもできる。一番気を付けるのはパンチですね」

<この項、続く>

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【Grachan56】林RICE陽太と対戦、大宮優―02―「格闘技の怖さと面白さを体現していきたい」

【写真】松葉同様、イラっとさせるモノは持っている?!(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGrachan56で、林RICE陽太と対戦する大宮優のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

なかなか濃いめのキャラクターを発揮する大宮だが、プロデビュー以降の話は意外と真面目に――かと思えば、結局はかなり濃いめのファイターだった。果たして、原口戦でKO負けを喫してからの再起戦で、真価あるいは進化を見せることができるか。

<大宮優インタビューPart.01はコチラから>


――今、柔術は何帯なのですか。

「柔術は茶帯で、もっと柔術も強くなりたいです。今はMMAをやっていますが、もちろん柔術が好きなので。

あ、全然関係ないんですけど、僕は那須川天心君と同い年なんですよ。僕が高校の時に柔道で勝てなくて悩んでいる時、RIZINで那須川天心君の試合を見て『同い年でこんなに凄い子がいるんだな』って、すごく刺激になりました。こんな凄い選手が同い年で、自分は学校でヘラヘラ話をしていていいのか、と勝手に焦ったりして。

それでALIVEに入会してからアマチュアの試合に誘われて、すぐに出場を決めました。100回練習するより1回したほうが、絶対に良い経験になると思ったので。それで出てみたら、ポンポンポンッと勝ってしまったので、これは来たって勘違いしちゃいましたね(笑)」

――そのアマチュア時代には、木下憂朔選手にキムラで一本勝ちを収めています。しかも木下選手の階級である、ウェルター級の試合でした。

「あれは……柔術しかできない頃で、とにかく殴られても殴られても前に出るしかない、という試合でした。あの時は何とか勝てましたけど、今ならボッコボコにされます(笑)」

――その後、木下選手はパンクラスでランキング1位となり、先日ダナ・ホワイト・コンテンダーズ・シリーズ(DWCS)出場が決まりました。

「単純に凄いな、って思います。木下君が先行しているから自分は……っていう焦りは一切ないですね。むしろモチベーションになっています。だからDWCSでガンガン活躍してもらって、ぜひUFCと契約してもらいたいです。僕も木下君に続いて、UFCのライト級とウェルター級で格闘技を盛り上げていきたいですよね」

――なるほど。大宮選手は昨年11月にDEEP大阪大会でプロデビューし、キムラで勝利しました。2戦目は今年3月のGRACHANで、原口伸選手にKO負けを喫しています。

「実は、試合直後は記憶が飛んでしまっていて、自分がどんな感じで試合をしたのか全く覚えていなかったんです(苦笑)。でも負けたことは分かっていて、試合の翌日には『あぁ自分はもう選手として価値がないのかな』って思いました」

――……。

「そう思っていると、SNSで僕の試合を評価してくださる方が多くて。GRACHANの岩﨑(ヒロユキ)代表もそうですし。試合で一生懸命やったら、勝ち負け以外のところで評価してくれる人がいるんだなって、すごく嬉しかったです。だから負けた自分に、今回のオファーをくれた岩﨑代表には、とても感謝しています。その評価に恥じないよう、次も面白い試合ができたらって思いますね」

――その後、原口戦の映像はご覧になりましたか。

「試合映像は見ていなくて、でも内容は全部思い出しました。まず、あまり言葉はよろしくないでしょうけど――あの試合は、相手を撲殺してやろうと思っていました」

――それだけ気合いが入った状態で試合に挑んでいるのは、表情からも分かります。

「デビュー戦は打撃の展開が一切ないまま勝ってしまいました。そうしたら中学校の柔道の先生から『おめぇ、打撃ヘタだなぁ』と言われたんですよ。いやいや、自分がどんな気持ちでパンチやキックの練習をしているのか分かってんのか、と思いました(笑)。だから原口戦は、絶対にパンチでKOしてやろうと考えていて。負けましたけど、パンチで良いシーンもありましたよね」

――お互いのパンチが当たる、シーソーゲームの大激闘でした。

「今振り返ると、やっぱり自分のMMA人生には可能性しかないなと思っています。良い点もあるし、悪い点もあることは分かったので、今はそれを修正しています。だから前向きな気持ちしかないですよ」

――今回の試合に至るまでに、どのような点を修正してきたのでしょうか。

「前の試合の時点では、まだ打撃とテイクダウンが噛み合っていなかった、というのが一つです。自分が得意としているのはテイクダウンやグラウンドで、そこにつなげやすい打撃のコンビネーションは何だろうか、と考えるところから始めました。それで発さんや久米さん、いろんな方のアドバイスを聞きながら、それを修正して積み重ねているところですね。今ようやく、それが噛み合い始めたと思います。寝技については驕ることなく、ずっと技術を研ぎ続けています」

――体格としては日沖さんよりも久米選手のほうが近いですよね。

「そうです。久米さんのファイトスタイルは、とても参考になります。ただ、それを久米さんに言うと『オレとお前を一緒にするのか』って怒られそうですけど(笑)」

――キャラは松場貴志選手でファイトスタイルは久米選手に。では次の対戦相手、林RICE陽太選手の印象を教えてください。

「デカいし、核弾頭みたいなパンチを打ってきますよね。見た目もセルゲイ・ハリトーノフみたいで」

――……。体格面では林選手のほうが勝っています。しかし海外で戦うとなれば、それだけの体格差も当たり前になってくるでしょう。そこでライト級からフェザー級やバンタム級に落とす考えはないのでしょうか。

「今のところ落とす予定はないですね。もちろんライト級では、自分より体格が大きい選手ばかりです。でも、それが分かっていたらイメージしやすいですから」

――というと?

「前回の原口選手は僕と体格が近くて、それがイレギュラーだったと思うんですよね。でも、この階級で僕より身長が高い選手しかいなければ、その相手を倒す技を追求していけば可能性があると思っています。今回も自分より大きい選手を相手に、殴ったらKO。寝かせたら360度回転させるぐらいの勢いでやります!」

――えーっと、360度回転させるというのは……。

「相手の肩を360度回転させてキムラを極めます。グリン! って」

――人体の構造として……まぁ、いいです(笑)。

「アハハハ。でも僕は、勝つことに必死です。極めきれない、これ以上曲げたら危ないかなっていう優しさが命取りになることもある。それが格闘技だと思うんです」

――もちろん、そうですね。

「エンターテインメント色が濃いめかもしれないけど、そんな僕が格闘技の怖さと面白さを体現していきたいです。よろしくお願いします!」

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【Grachan56】林RICE陽太と対戦、ALIVEの少しヤバめ=大宮優「格闘技への入り口は、ほぼぼぼサブカル」

【写真】日沖発、久米鷹介、村元友太郎から竹本啓哉、松場貴志……どの先輩の跡を追うのか……、(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGrachan56で、名古屋ALIVEの大宮優がプロ3戦目を迎える。対戦相手は大阪のベテラン、林RICE陽太だ。
Text by Shojiro Kameike

昨年プロデビューした大搗は初戦こそ勝利したものの、続く原口伸戦でKO負けを喫した。しかし以降は2連続KO勝利を収めている。あの敗戦から何を得たのか。GRACHANの新しいフェザー級王者を決めるトーナメントを前に、MMAファイターとしての成長を訊いた。

昨年11月にDEEP大阪大会でプロデビューし、1Rにキムラで一本勝ち。今年3月にはGRACHAN/BRAVE合同興行で原口伸と対戦した。注目の若手同士の激突としてプロモーターが太鼓判を押した一戦は、期待に違わぬ大激闘となるも、大宮が1RにTKOで敗れている。あの試合から4カ月――再びGRACHANのケージに立つ大宮に、これまでのキャリアなどを訊いたところ、何やら強烈なキャラクターが見えてきた。


――本題の前に……写真の表情なども含めて、最近のALIVEにはキャラクターの濃い選手がいますね。竹本啓哉選手もそうですし、元ALIVEの松場貴志選手にしても(笑)。

「淡い中間の色が存在しないですね(苦笑)。松場さんの記者会見とかで物怖じしないところは凄いと思いますし、僕の今後の格闘技人生でも必要なのかなと思っています」

――いえ、そこはあまり真似しないほうが良いかと思いますが……。

「たとえスベったとしても、どんな状況でも冷静に対応できるという意味で、格闘技に向いているんじゃないでしょうか(笑)」

――アハハハ、そうかもしれないですね。大宮選手は宮城出身とのことですが、なぜ名古屋のALIVEに入会することになったのでしょうか。

「もともと高校で柔道をやっていて、卒業して自衛隊に入ったんです。でも自衛隊を離れる時に相談した高校の柔道部の顧問から、『知り合いが愛知県で柔術道場を開くので弟子を募集している』と声をかけていただいて。ずっと柔道以外の格闘技もやりたいと思っていたので、これはチャンスだと考えて二つ返事でOKしました。

そこから最初はALIVEとは別の道場で柔術を習っていたのですが、MMAをやりたいと思って、ALIVEを紹介していただいたんです」

――柔道を始めたのは高校からですか。

「いえ、中学からです。もともとは野球をやっていたんですが、中学からは何か格闘技をやりたいと思っていて。近くの中学校に柔道部があったので入って、僕の格闘技人生が始まりました。

とにかく道着の格闘技をやりたくて、空手部があれば空手を、少林寺拳法部があれば少林寺拳法をやっていたと思います。ただ、僕の中学校に武道は柔道と剣道しかなかったので、柔道を選びました」

――なぜ格闘技をやりたいと思ったのでしょうか。

「小学校の時に身内から漫画の『ジョジョの奇妙な冒険』や『グラップラー刃牙』を薦められたことがキッカケですね。ずっとバトル漫画が好きだったんです。『地獄先生ぬ~べ~』や『バオー来訪者』とか。最初は『ドラゴンボール』で、そこから『北斗の拳』や『聖闘士星矢』を見て、ジョジョや刃牙、『飢狼伝説』を知ってトキメキました。もう格闘技をやるしかないと」

――懐かしい漫画の名前が並ぶので、それについて語り合いたいところですが、話を戻します(笑)。その時点ではプロのファイターになりたいという意識はあったのですか。

「僕の家系は球技が得意で、僕も最初は必然的に野球をやっていたんですよ。でも僕だけ、うだつが上がらない状態で。他の家族は10のことを教わったら20できるようになるのに、僕だけは10のうち5ぐらいしかできなかったんですよね。

なのに柔道を始めたら、いきなり郡大会で優勝して。球技じゃなくて格闘技だ、格闘技で有名になるしかないと思いました。

そこから格闘技について調べていくと、ブラジリアン柔術、空手、MMAといろんな競技があることを知って。そのなかで当時流行っていた、ストリートファイターⅡのリュウとケンが着けていたグローブと似たようなものを使う競技はあるかな、と探したらMMAにたどり着きました」

――ストリートファイターⅡ、漫画の次はゲームですか。

「そうなんです。格闘技への入り口は、ほぼぼぼサブカルでした」

――ただ、ストⅡのリュウとケンは打撃系ですよね。打撃系競技をやりたいとは思わなかったのでしょうか。

「ストⅡの場合は、遠距離攻撃ができるダルシムが好きだったんですが、いろいろやっていくうちにブランカが好きになって。あとはガイルの肩の筋肉はどうやって出来上がるんだろうと思って、ひたすら腕立て伏せや綱登りをやっていました」

――なるほど……ゲームの話が続きそうなので、また話を戻していいですか(苦笑)。

「はい……(苦笑)。柔道でそれなりに結果が出た時に、今後は格闘技で食っていきたいという未来が見えました。それまで何をやってもダメだった自分に、一筋の光が差し込んできて、ようやく人生の希望が見えたんです。

そのまま柔道については、日本一を目指して練習していました。でも、なかなか勝てなくて。周りは僕より才能がある選手ばかりで、でも自分がそう思っている選手が全国では勝てない。だから高校を卒業する時に、自分が柔道で食べていくのは無理だと思いました」

――……。

「ただ、せっかく続けてきた柔道を生かせる仕事をしたいと思って、周りの人のアドバイスもあって自衛隊に入りました。でも、将来的にはMMAをやるつもりでいたんです。
もちろん自衛隊にいたら、安定した生活を送ることはできていたと思います。でも、それで安定しちゃったら自分はダメになると思って、すぐに辞めてしまいました。それで先ほど言った流れから、今はALIVEでMMAをやっています。

今となっては、早くに自衛隊を辞めていて良かったと思います。早いうちからALIVEで日沖発さん、久米鷹介さん、加藤久輝さんといった強い方たちに鍛えていただいているので」

<この項、続く>

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【DEEP】フライ級GP、最後の1人=Xが決定!! 修斗フライ級王座を目指していた宇田悠斗が、DEEPを直撃!!

【写真】ある意味、退路を断った選択をした宇田。注目せざるを得ない (C)MMAPLANET

1日(月)、DEEPより21日(日)に開幕するDEEP東京都中野区のフライ級GP最後の出場選手が、宇田悠斗になったことが発表された。

7月16日に中野サンプラザ15階スカイルームで1回戦対戦カード決定抽選会が行われ、島袋チカラと9月11日のニューピア・ホール大会で対戦する選手のみXとされていたが、本日のプレスリリースで宇田に決まった。


竿本樹生、伊藤盛一郎らとともにGP出場が期待された宇田が最後の枠に収まり、しかも修斗期待のファイターということで今回のGPがさらにグレードアップされたといっても過言でない。

愛媛県宇和島市出身、修斗ライト級戦線では平良達郎に続くホープとして注目される宇田は3月にRIZINで竿本に判定負けし、プロ6戦目で初黒星を喫し、再起戦が初出場のDEEPとなった。

元KOP小川徹の参戦とは別に、修斗王座を目指す過程にある宇田の参戦により、これからの8カ月間――DEEPフライ級戦線がJ-MMA界56キロの戦いの中心になることがより明白になった。

■DEEPフライ級GP1回戦対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
宇田悠人(日本)

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【DEEP】フライ級GPに小川徹参戦!1回戦対戦カード決定!


RIZINでやらなきゃDEEPがやる。そんな佐伯繁代表の心意気で動き出したDEEPフライ級GP。その出場選手及び1回戦の組み合わせが抽選の末に決定しました。

8月21日の後楽園ホール大会、9月11日のニューピアホール大会で1回戦各4試合を実施。11月の後楽園大会、12月のニューピア大会で2回戦。来年2月に準決勝、4月に決勝という長丁場。冠スポンサーの宗明建設から優勝者には賞金300万円が贈呈されるとの事。

神龍誠、藤田大和という現在進行形の王者経験者の欠場。残念ではありますが、8ヶ月も拘束されるとUFCやRIZINへの出場にも影響するわけで致し方なしでしょう。

そんな中、サプライズだったのはパンクラスを主戦場にしている小川徹(TRIBE TOKYO MMA)の参戦。王者経験者にしてフライ級ランキング2位につけている正真正銘の実力者です。おまけに佐伯代表と和解した長南亮が代表を務めるTRIBE TOKYO MMA所属というのも因縁めいていて面白いじゃありませんか。そんな小川も含めた1回戦の対戦カードは次の通りです。


【8月21日 後楽園ホール】
渋谷カズキ(高本道場)

ビョン・ジェウン(フリー)

安谷屋智弘(氷ヲ刻メ/池田道場)

小川徹(TRIBE TOKYO MMA)

本田良介(CAVE)

越智晴雄(パラエストラ愛媛)

伊藤裕樹(ネックスイチムエ)

原虎徹(CAVE)


【9月11日 ニューピアホール】
福田龍彌(MIBURO)

杉山廣平(SPLASH)

駒杵嵩大(FIGHT BASE都立大)

松場貴志(パラエストラ加古川)

村元友太郎(ALIVE)

風我(フリー)

島袋チカラ(CORE)

調整中


福田、伊藤、松場、村元らRIZIN参戦経験者とパンクラスからの刺客・小川がトーナメントの軸になりそう。ここからキラリと光るニューフェイスの台頭なるか。そういう点で見ると非常に興味深いトーナメント。誰が抜け出してくるのか注目です。
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【DEEP】フライ級GP出場者、初戦への意気込み。「ヒジ有り、サッカーボール有り、本番無し」(松場貴志)

【写真】 トーナメント勝ち残りだけでなく、個々の試合が非常に楽しみなスタートとなるフライ級GP(C)MMAPLANET

16日(土)、東京都中野区の中野サンプラザ15階スカイルームにてDEEPフライ級GPの1回戦対戦カード決定抽選会が行われ、本日18日(月)よりDEEP公式YouTubeチャンネルで公開されている。

ここでは会見に出席した全15選手の初戦に対する意気込みをお伝えしたい。


ビョン・ジェウン
「こんにちは。ビョン・ジェウンです。こんなに大きなトーナメントに参加できるから、本当に嬉しいです。韓国と日本のフライ級で私が一番強い選手だと思います。今回のトーナメントに勝利したいです。楽しみにしてください。ありがとうございました」(※全て日本語で)

渋谷カズキ
「最初にDEEPの佐伯代表にこのような機会を設けて頂き感謝申し上げます。ビョン選手は去年の2月に社会情勢により来日できずに、私が藤田選手と暫定王座決定戦の代役を引き受けたんですけど、運命的なモノもあるのかなと思っております。ビョン選手が先ほど『韓国と日本で一番強いフライ級は自分じゃないか』ということを仰っておられたので、そんな選手と……一番強い選手と戦える8月21日をとても楽しみにしております。ビョン選手、宜しくお願いしま~す」

小川徹
「今までずっとパンクラスに出ていて、今回DEEP初参戦なのでとても楽しみにしています。

フライ級トーナメントということも楽しみに、DEEPで試合をしたいと思います」

安谷屋智弘
「このトーナメントに全てを賭けて挑みたいと思います」

越智晴雄
「ちょっと選択肢がなかったので選べなかったんですけど、皆さん凄く強い選手ばかりが出ているので。まぁ、伊藤選手とやりたいと思っているので、そこまでも自分も勝って。でも伊藤さんの相手、強いので上がって来るか分からないですけど、まぁやりたいと思います」

本田良介
「僕も選択肢がなかったんですけど、出た以上は皆とうやるという気持ちで。今日も誰とやりたいとかっていう気持ちはなく来たので。とにかく決まった越智選手にしっかりと勝って生き残っていきたいと思います」

原虎徹
「僕は連敗中なので、失うモノは何もないので伊藤選手のような強い選手とやれて嬉しく思います。

勝って行って優勝できるよう頑張るので応援よろしくお願いします」

伊藤裕樹
「原虎徹選手は多分、越智晴雄選手に僕の倒し方を習っていると思うので当日はバチバチに盛り上げたいと思います」

杉山廣平
「9月にやりたいと思って、ちょうど空いていたというのもあるんですけど、福田選手とはずっとやりたかったので凄くラッキーでした」

福田龍彌
「DEEPに来てからというモノ、本当に楽しい格闘技ライフを送れていて。ホンマにこのトーナメントにも感謝しています。もうホンマに15人、皆とやりたいぐらいに思っています」

松場貴志
「今回フライ級トーナメントに呼んでいただき光栄に思います。駒杵選手に当たりましたが、しっかり必殺技考えてきています。ちょっと使えるかどうか、ルール的に微妙なんですが──フライ級トーナメントって5分3R、本番──あっ、スミマセン。間違いました。ヒジ有りでしたっけ? (ヒジは全部有ります──佐伯代表) ヒジ有り、サッカーボール有り、本番なし。ヒジ有りなら必殺技、使えそうです。楽しみにしていてください」

駒杵嵩大
「フライ級トーナメント、参加させていただいてありがとうございます。凄い癖のある選手なんですけど、気を抜かずに勝ちに行こうと思っているので。応援、宜しくお願いします」

村元友太郎
「RIZINではなく、このDEEPに日本最強のフライ級が集まるということでこっちを選びました。見たメンバーも本当に日本のトップの集まりだなって思って。ここを制して、日本で一番になり勝負を終えたいと思います。楽しみです。風我選手も昨日、試合映像をたまたま見ていて、あぁ良い選手だなと思って。ちょうど相手いたんで、とりあえずお願いすることにしました。ホント、噛み合うと思うんで5分3R激しい試合になると思います」

風我
「凄い格上の相手とやることに、凄いワクワクしているんですけど、ここを倒してしっかり有名になれるように頑張りたいんで応援よろしくお願いします」

島袋チカラ
「佐伯さん、チャンス頂きありがとうござます。自分は今対戦相手が決まっていない状況なんですけど、楽しみにしようと思っています。見たところ、僕だけ40代で若くて強い選手が集まって良いなぁと、凄くワクワクしています。ただ年齢はただの数字で、僕は全盛期を迎えていないので──強くなっっているので。1戦、1戦しっかりと戦って最後に頂に立てるようにしますのでよろしくお願いします」

■DEEPフライ級GP1回戦対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
X(──)

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【DEEP】フライ級GP抽選会。隠し玉は前KOP小川徹。福田✖杉山が潰し合い、越智✖本田の盟友対決も

【写真】8カ月の長丁場、日本のフライ級はDEEPが中心の回るようになる──のか (C)MMAPLANET

16日(土)、東京都中野区の中野サンプラザ15階スカイルームにてDEEPフライ級GPの1回戦対戦カード決定抽選会が行われ、本日18日(月)よりDEEP公式YouTubeチャンネルで公開されている。

まず出場16人中、15人が決定し残りの1人はXとされるGP出場選手=抽選会参加者は以下の通りだ。

安谷屋智弘
伊藤裕樹
小川徹
越智晴雄
駒杵嵩大
渋谷カズキ
島袋チカラ
杉山廣平
原虎徹
風我
福田龍彌
本田良介
ビョン・ジェウン
松場貴志
村元友太郎

そう今回のGPの隠し玉=他団体のタイトル戦経験者とは元フライ級KOP小川徹だった。かつてJ-MMA界の親子関係と称されたながら、近年は人間関係がこじれてしまっていた佐伯繁代表と長南亮氏の雪解け──愛弟子のGP出場は嬉しい限り。そして「ウチは出たいという選手の意志を尊重する」という長南氏の言葉が実証されたことになる。

RIZINとの兼ね合いで出場を控える可能性もあると見られていた伊藤と村元が揃ってトーナメントに参加するのは朗報だ。その一方で5月の王座統一戦で敗れた藤田大和と柴田モンキー有哉は負傷を理由に参加しないことが佐伯代表から説明された。


何れにせよ実力者が揃ったGPは既報の通り、全試合が5分✖3R制となり、8月21日の後楽園ホール大会で4試合、9月11日のニューピア・ホール大会で4試合が組まれる。

再度抽選で顔合わせが決まる準々決勝は11月の後楽園(場合によっては12月のニューピアと振り分け)、準決勝は来年2月、4月に予定される決勝戦は「神龍誠選手がUFCにステップアップし、タイトル返上となればタイトル戦の可能性もある」(佐伯代表)とのこと。またGPウィナーには賞金300万円が宗明建設より贈られる。

今回の抽選は安谷屋、松場、ビョンがリモート参加で、まずは佐伯代表と全選手がDEEP抽選会名物のじゃんけんを行い、勝った選手、あいこの選手、負けた選手同士が改めてジャンケン。

勝った順からトーメント枠を選択する権利を持つ番号の書かれた封筒を選ぶ──という手法が取られた。

結果、1番を当てた島袋は9月枠、しかもXの相手を選択する。続いて福田龍彌から駒杵、風我と9月大会を選んだ。ここで5番目の村元が風我を選び、対戦が成立する。

6番目の伊藤は8月枠を選んだが、7番=リモート参加の松場がまた面倒くさいことを言いだし、動画の枠を稼ぐという手段に出る。「駒杵選手とやりたいのですが、オーソですか、サウスポーですか?」とZOOMで尋ねる松場に対し、駒杵は素直に「オーソです」と答え、駒杵✖松場田決定した。

抽選会場に緊張感が走ったのが、8番手・杉山が福田の隣を選んだ瞬間だった。

ここに1回戦の目玉カードが生まれた。9番の渋谷は8月枠、直後のビョンはその渋谷との戦いを望み、11番の原は伊藤の対戦相手を自らの意志で買って出た。

残るは8月大会の2試合のみ──抽選会場にいたCAVEの遠藤マネージャーの顔がこわばる。というのも残る4選手のうち、越智と本田は所属こそパラエストラ愛媛と元CAVEで現フリーであっても、チームCAVEといえる練習仲間だ。

そして12番の安谷屋が残るC対D、E対Fの枠でCをチョイする。続いて13番を引いた小川が、その横のDに収まった。

結果、14番の本田と15番の越智には選択権はなく──両者の1回戦が決まり、非常に重い空気に。

この両者、待ち合わせをするわけでもなく抽選開始前に中野でばったり顔を合わせ、そのまま会場にやってきたそうで「あの時から、そんなこともあるかもという気がした」と越智と本田は抽選会を振り返った。

一方、小川は練習仲間対決に関して全く意識しておらず、永遠のTRIBE TOKYO MMAのチームメイトである故・秋葉尉頼さんの最後の相手が安谷屋だったため、対戦を望んだとのことだった。

気になるXは、交渉中で2~3週間で決まるとのこと。

トーナメントの盛り上がりを考えると同時に、ファイターとして強さを追求する姿勢を求めるという側面からも、団体間の関係もあるだろうが──Xには竿本樹生、宇田悠斗、伊藤盛一郎の何れかに名乗りを挙げてほしいところだ。が、果たして……正式発表を待ちたい。

■DEEPフライ級GP1回戦対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
福田龍彌(日本)
杉山廣平(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
駒杵嵩大(日本)
松場貴志(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
村元友太郎(日本)
風我(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
島袋チカラ(日本)
X(──)

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Brave Fight26 Grachan53 MMA MMAPLANET o RIZIN UFC   上田幹雄 宮田和幸 岩﨑ヒロユキ 松場貴志

【GRACHAN53×BRAVE FIGHT26】同級生対談 宮田和幸「仕事が早い」×岩﨑ヒロユキ「相談できる仲間」

【写真】今や名コンビという感もある宮岩コンビ (C)SHOJIRO KAMEIKE

12日(土)、東京都の大田区産業プラザPIOで『GRACHAN53×BRAVE FIGHT26』が開催される。
Text by Shojiro Kameike

GRACHANとBRAVE FIGHTのコラボイベントが初めて開催されたのは、2016年2月のこと。それ以前からも、GRACHANプロモーターの岩﨑ヒロユキ氏が、宮田和幸BRAVEジム代表が行うBRAVE FIGHTをサポートしていたという。

そんな両者の交流と、コラボイベントがスタートした目的とは? GRACHAN岩崎ヒロユキ代表と、BRAVE宮田和幸代表に、コラボイベントのコンセプトと目標について聞いた。


――GRACHAN53×BRAVE FIGHT26を3月12日に控え、今回はGRACHANプロモーターの岩﨑ヒロユキさんと、BRAVEジム代表の宮田和幸さんにお話をうかがいます。まずお二人がコラボ大会を開催するようになったキッカケは、何だったのでしょうか。

岩﨑 それについては……僕もよく覚えていないんですよ(苦笑)。宮田君と仲良くなったキッカケは、マッハ(桜井マッハ速人)なのか誰か……。

宮田 たぶん、そのあたりですね。もともと僕はBRAVEの内弟子に限らず、強い選手を育成したくてBRAVE FIGHTを始めたんです。選手の経験の場として、自分で大会をやりたいと思って。でも始めてみたら、すごくマッチメイクに苦労して……。そんな時に岩崎君やマッハと話をしたら、マッチメイクが早かったんですよ。仕事が早いというか。その部分ですごく助けられて、だったら一緒に大会をやろうかという話になりました。

岩﨑 最初にコラボしたのは、もう何年前かな?

宮田 岩﨑君に手伝ってもらったのは、新宿FACEで開催していた頃じゃないかな。結構長く一緒にやっているよね。

――コラボ大会を開催し続けているなかで、お互いにとって最も大きいメリットを教えてください。

岩﨑 僕は年々、宮田君という存在のありがたみを感じています。ずっと1人でやっていたから、相談できる仲間ができたというのは嬉しいですよ。宮田君とは同世代だから、気兼ねなく話ができるというか。自分にとっては良き相談相手でもあるんですよね。

宮田 僕の場合は、岩﨑君は僕ができないことをやってくれることが大きいです。僕は選手を育成したり、練習環境をつくるのは得意ですけど、やっぱりマッチメイクは難しいじゃないですか。他のジムにいるアマチュア選手のことは詳しくないし……。そうやって僕にできないことを岩崎君にやってもらっているので、長く続けていられるんだと思います。

――プロの大会はもちろん、アマチュアの試合を組むにはジム同士の情報交換がないと難しいと思います。マッチメイクについては岩﨑代表、選手の育成については宮田代表と、しっかり棲み分けができているのですね。

宮田 そうなんです。岩崎君はいろんなジムの選手を知っているし。いろんなジムに足を運んでいるので、詳しいですよね。

岩﨑 GRACHANというブランドは今年で14年目なんですけど、最初の頃はアマチュア大会を開催しても、選手が全然集まらなかったんです。当時は1軒1軒ジムを回って、ご協力をお願いしていて……。でも今は、出場選手募集中とSNSで流すだけで、多くの選手が応募してくれるような状態になってきました。

コラボ大会については、そうして応募してくれた選手と、BRAVEの選手をマッチメイクしていく形なので、随分とスムーズになっていますね。やっぱり、やり続けることがやり続けることが信用に繋がったのかなと思います。

――反対に、コラボ大会を開催するがゆえの難しさはありますか。

岩﨑 僕はないですね。

宮田 うん、僕もないです。

岩﨑 たとえばRIZIN TRIGGERの竿元樹生×松場貴志とか、他の大会でBRAVEの選手とGRACHANに出ている選手の試合が組まれたら、少し複雑な気持ちがあるぐらいですか(笑)。

――そうなると、GRACHANとBRAVE FIGHTを合体させて、一つのイベントにしようという考えにはなりませんか。

宮田 やっぱり大会名にBRAVEって名前がついてしまうと、大会がウチのジム寄りになるとか、他のジムの人たちに思われるんじゃないですかね。全然そんなことないんですけど。……(苦笑)。BRAVE FIGHTは育成大会であり、大きな試合を組む場合はGRACHANとのコラボ大会で、という形が良いと思います。

――では、このコラボイベントにとって、現在のテーマや目標は何でしょうか。

岩﨑 強い選手を生み出すことですよね。僕はアマチュア大会のGRACHANチャレンジをやりながら、宮田君に「この選手、どう思う?」とか聞いたりします。そこで宮田君からアドバイスをもらって、プロデビューさせようかと考えたりします。選手について見極めるうえで、宮田君の一言で「なるほどな」と気づくことも多いんです。

宮田 そうですね。僕は……たとえば上田幹雄君がウチのジムに入ったのは、岩﨑君の紹介なんですよ。上田君の名前が大きくて隠れてしまっているけど、他にも「この選手どう?」と相談されることもあります。お互いが得意な分野を担うことで相乗効果が生まれているし、これからその効果がもっと出てくるんじゃないかと思いますね。

――一方で、今後何かやっていきたい新しい企画などの案はあるのでしょうか。

岩﨑 新しいことをやるというよりは、UFCに出る選手を育てたいという目標はあります。

宮田 そうだね。

岩﨑 世界に通じる選手を出したい。宮田君からも様々なアドバイスをもらいながら、GRACHANとBRAVEのコラボで、世界への道を作ってあげたいと思います。

宮田 岩﨑君から上田君を紹介されたのも、完全にそのためだよね。

岩﨑 そう。宮田君を信頼しているから紹介できる。それが一番です。

<この項、続く>

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ABEMA DEEP MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase327 UFC 北方大地 名田英平 小川徹 岩崎正寛 川原波輝 木下憂朔 松場貴志 獅庵 秋葉太樹 萩原京平 鶴屋怜

【Pancrase327】鶴屋怜のパンクラス初戦の相手は秋葉太樹。立ち技で間を取るのは、どちらだ

【写真】下になっても平気、殴って勝てるという自信が秋葉を勝利に導く(C)MMAPLANET

17日(木)にパンクラスから4月29日(金・祝)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase327に出場が決まっていた鶴屋怜の対戦相手が、秋葉太樹になったことが発表されている。

DEEPで迎えたデビューイヤーを不戦勝1を含む4連勝で終え、パンクラス初出場となる鶴屋に対し、秋葉を用意したパンクラスはリリースに『「強いヤツとやっていないから、ホントに強いか分かんないよな」という鶴屋怜について回るネガへの回答がこの試合だ、ほら知りたいんだろ?』と、鼻息の荒さが伝わってくるような一文が添えられている。


まさに、その通りだ。鶴屋に対する評価に19歳だとか、デビュー1年目という前置きは必要ない。UFCに行って、勝てる可能性があるのかという論点で判断される。

そういう意味で秋葉は11勝10敗1分という戦績以上の怖さを持っており、鶴屋のポテンシャルを知る上でしっかりとしたスケールとなるファイターといえる。

秋葉は2017年から2018年にかけて3試合連続でKO勝ちを収めてからは、パンクラス・フライ級タイトルを見える位置で戦ってきた。打撃の一発はある。ただし、組みに弱い。キャリアの序盤でも松場貴志、加マーク納に星を落とし、上位になってからも翔兵、スサンド・ビコと組みの強い選手に跳ね返されてきた。

秋葉が過去にストライカーに遅れを取ったのは獅庵ぐらいだろう。上位陣相手の敗北に関しては、組み技対策をすることで以前のような思い切りの良い打撃を見せられなくなっていた時期もあるが、小川徹との暫定フライ級王座決定T準決勝では──思い切り打撃を入れながら、組みで倒され勝機を逸したという展開が見られた。

そのテイクダウンという部分に絶対の自信を持っているが、鶴屋だ。低空テイクダウン、親父譲りの首投げと組めば下半身、上半身のどちらでも崩せる。何より鶴屋には無敗の勢いがある。躊躇がない。鶴屋が躊躇する間を、秋葉が打撃の圧で創ることができるか。

結論からいえば、それは可能だ。秋葉に下になっても構わないという自信があれば、思い切り殴って行ける。反面、倒されたくないという不安要素があれば、本来の打撃の良さはでない。その点に対して秋葉を見るうえで、今の彼は岩崎正寛率いるカルペディエム芦屋のグラップリング練習会の常連というエレメントが加わる。

秋葉は木下憂朔、萩原京平、冨田翔市、名田英平川原波輝、金太郎、北方大地、柴田MONKEY有哉らと岩崎に組み、寝技の武器を与えられている。昨年秋にはレスリング、今年の1月からは柔術を、段階を踏んで修得しつつある。それでもテイクダウン防御は、さほど頭に置くことなく戦うべきだろう。

テイクダウン防御重視という策を選択した時点、距離とタイミングは鶴屋のモノにある受け身のファイトだ。そうでなく倒されること上等──殴らせない、そして極めさせない寝技を駆使し、スタンドに戻ることを第一に考えた方が、スタンドで秋葉が圧を掛けることができるはずだ。

あるいは、秋葉の打撃の圧を跳ね返すスタンドでの圧を鶴屋が持っているか。そうであるなら、鶴屋は2年目にして日本のトップ争いに割って入ることができる実力が既に備わっていることになる。

まさに『ほら知りたいんだろ?』の知りたい部分が、明らかとなるマッチアップだ。

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【UFN200】計量終了 今だからこそ、フライ級=ゴードン・マルコム×デニス・ボンダルに注目

【写真】日本では、これからフライ級が最もホットになる。平良のデビューに向け、予習が必要だ(C)MMAPLANET

5日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN200:UFN on ESPN+58「Hermansson vs Strickland」の計量が4日(金・同)に行われた。

全13試合、26人の出場選手のなかで計量失敗はメインカードのオープニングでジュリアン・エロサと戦うスティーブン・ピーターソンのみ。フェザー級のリミットから4ポンド・オーバーで30パーセントのファイトマネーを没収され、オクタゴンに足を踏み入れることとなった。


メインの今大会唯一のランカー対決(※ランカー自体もこの両者のみ)=ミドル級5回戦で戦うジャック・ヘルマンソンとショーン・ストリックランドは、フェイスオフの際に笑顔で言葉を交わすというリラックス・モードだった。

そのメインも含めミドル級が4試合組まれており、ライトヘビー級も2試合と中重量級中心の大会で、プレリミ第1試合はフライ級のマルコム・ゴードン×デニス・ボンダルがマッチアップされている。

今回がUFCデビューとなるボンダルは、昨年2月にUFCデビューが決まっていながら3度のキャンセルや延期を経て、ようやくオクタゴンに足を踏み入れることとなった。

国境周辺の緊張感が高まっているウクライナ人ファイターのボンダルは2015年にプロMMAをデビューし、同国のローカルMMA団体World Warriors FCのフライ級チャンピオンに輝いている。ボルダルのキャリアがユニークな点は、プロのベルトを巻いた3週間後にONEがアマ組織として提携を一時期していたGAMMA世界大会に出場し、金メダルを獲得している点にある。

アマMMAでセカンドメジャーの大会で世界王者になるだけあって、ボンダルはボクシング、ムエタイ、レスリング、グラップリングを使いこなすウェルラウンダーだ。

RNC、腕十字、肩固め、そしてヒールでも勝ち星があるボンダルだが、注視したいのはフリースタイル・レスリングとタイ・クリンチの融合という部分か。首相撲もヒザだけでなく、転がすことにも長けており──。上と下から崩しつつ、削るよりもパウンドアウトとサブミッションを即仕掛け、少しでも早くフィニッシュを狙う。

対してゴードンはUFCでは3戦目(※1勝2敗、通算13勝5敗)のカナダ人ファイターでTKO、HAVOC FC、WXCのフライ級王者、Prodigyのバンタム級王者になっている。カナディアン・メジャー=TKOの王者時代には松場貴志の挑戦を受けることになっていたが、大会の延期があるなどし実現せず、コロナ禍初期にUFCへのステップアップを決めた。

今はなきショーン・トンプキンスにMMAの手ほどきを受けたゴードンは、トンプキンス門下らしくキックと柔術が合体されたMMAを駆使するが、そのなかでも少数派の柔術主体のスタイルの持ち主だ。

腕十字、三角絞め、腕ひしぎ腕固め、RNCと上からも下からも極めることができるゴードン、打撃ではやや体が流れ、顔を前に出過ぎるきらいがあるので、ここ注意が必要か。その一方で上攻め、勢いよく殴るボンダルに対しては、テイクダウンされようが下から極める可能性も十分にある。

平良達郎のUFC契約が成った今だからこそ、第1試合といえどもこのマッチは見逃すことができない。

■視聴方法(予定)
2月6日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS

■UFN200対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ジャック・ヘルマンソン: 185.5ポンド(84.14キロ)
ショーン・ストリックランド: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ミドル級/5分3R>
プナヘラ・ソリアーノ: 185ポンド(83.91キロ)
ニック・マキシモフ: 185ポンド(83.91キロ)

<ウェルター級/5分3R>
シャクハト・ラクモノフ: 170.5ポンド(77.34キロ)
カールストン・ハリス: 169ポンド(76.66キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
サム・アルヴィー: 205ポンド(92.99キロ)
ブレンダン・アレン: 205ポンド(92.99キロ)

<ミドル級/5分3R>
ブライアン・バトル: 185.5ポンド(84.14キロ)
トレシャン・ゴア: 186ポンド(84.37キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・エロサ: 145.5ポンド(66.0キロ)
スティーブン・ピーターソン: 149ポンド(57.59キロ)

<バンタム級/5分3R>
マイルス・ジョンズ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ジョン・カスタニエダ: 136ポンド(61.69キロ)

<フェザー級/5分3R>
ハキーム・ダラドゥ: 146ポンド(66.22キロ)
マイク・トリザノ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ミドル級/5分3R>
マフクアンドレ・バリユー: 184.5ポンド(83.68キロ)
チディ・ンジョグアニ: 185ポンド(83.91キロ)

<女子バンタム級/5分3R>
アレクシス・デイヴィス: 135ポンド(61.24キロ)
ユリア・ストレアレンコ: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダニーロ・マルケス: 205.5ポンド(93.21キロ)
ジャイルトン・アルメイダ: 203ポンド(92.07キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 171ポンド(77.56キロ)
フィリップ・ロウ: 170.5ポンド(77.34キロ)

<フライ級/5分3R>
マルコム・ゴードン: 126ポンド(57.15キロ)
デニス・ボンダル: 125ポンド(56.7キロ)

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