【写真】インタビューはもう3週間前──今は息上げ練習で追い込んでいることだろう (C)MMAPLANET
10月15日(土・現地時間)のUFN212:UFN ESPN+62でCJ・ヴェルガラと戦う平良達郎インタビュー後編。
パラエストラ千葉ネットワーク系フライ級ファイター特集、最終回はオクタゴン2戦目に向けてどのような意識で自分を創り上げているのか──を平良達郎に訊いた。
<平良達郎インタビューPart.01はコチラから>
──扇久保選手はRIZINでのキム・スーチョル戦を控えていて、今日は個別練習でした。
「明後日、木曜日は一緒に練習できることになっています。やっぱり扇久保さんとは練習したいですから」
──千葉での練習はガチガチのスパーリングが目的なのでしょうか。
「う~ん、技術の確認よりもできるだけ対人でガチガチにやりたいと思っています」
──それゆえに1週間という期間と、試合まで1カ月以上インターバルのある間の千葉滞在という選択なのですね。
「ハイ。やはりケガをするということは頭に入れる必要がありますし、出稽古は今ぐらいが一番しやすいかなって。松根さんも『千葉のフライ級の皆も試合が決まっているし、この時期が良い』と言っていました」
──今回、松井斗輝選手、鶴屋怜選手、杉山廣平選手、内田タケル選手とフライ級勢で写真を撮らせていただいたのですが、全員試合がある。そして、このメンバーで平良選手より年上は……。
「杉山選手だけですね。あと松井選手が同学年で」
──怜選手、内田選手は平良選手より年下と。エライ時代になってきました。
「千葉は若い選手がいっぱいいます。ここでガチガチの対人練習をして、沖縄に戻ってからはスタミナを上げる。あとはCJ・ヴェルガラはパンチャーなのでボクシングジムで練習します。ただ、がっつりボクシングで彼と戦うというわけではなくて。逆に全てを全力で反応すると疲れてしまうので、プレッシャーをかけられてから返し、打ち気できたら組んでいくとか、そういうイメージを持って練習しています」
──試合は自分のエゴを通した方が、勝利に近づくと思うのですが、そうならないことを想定してスパーリングをしているのでしょうか。
「UFCで戦うようになってからということではなく、そもそも一発でテイクダウンを取れるとも思っていないですし。そのなかでも上を取れた時に極めまで行くイメージは、持っています。自分の武器は一本ですけど、その展開に持ち込めない──腰が強くてテイクダウンを取れない場合はどう戦のか。なら打撃で行くのか。そういう切り替えが、試合中に必要になることをイメージしながら、やっています」
──話が戻るのですが、それもあってムエタイのタイでやってみたかったのですか。
「そうですね。ムエタイはずっとやりたいと思っていました。実際に凄く得られるモノがありました。ボクシングもムエタイも、言ってみると僕は初心者なので。練習する分だけで、足りないモノを埋めるころができるというか……。打撃を知るための、良い機会になりましたね。ボクシングもうそうですし。僕はボクシングではボクサーに敵わないです。
でも、そうやってボクサーと練習することで『こんなにボクシングって疲れるんだ』って学ぶことができます。ボクシングとムエタイをやることで、初心者になることを恐れてはいけないって強く想いました」
──そのボクシングとムエタイを、松根良太MMAに落とし込む作業をするわけですね。
「MMAを練習するときは、メチャクチャ意識をすることはないです。ジャブをしっかりと意識してやってみようとか、ムエタイ・クラスで習った前足の前蹴り……タイ人コーチの前蹴りが凄くて……。そういうジャブも前蹴りも何千回って繰り返さないとできないですけど、上手く使えるかなとか試そうとしたりはしています。
ただ試合に勝つ練習と技量を上げる練習はまた違うので、さっきも言った息上げもそうですし、勝つために一番必要なメンタルを持てるように練習を頑張ることです。やっぱり気持ちが基本です。凄くプレッシャーが掛かり疲れる可能性もありますけど、5分3Rをやりきれないようじゃ先はないと思っています。それだけキツイ練習をして、100パーセント自信を持って戦うことですね」
──ブランドン・モレノと戦うとどうなるか分からない。でも「カイ・カラフランスだったら行けんじゃない?」と思われるとプレッシャーになってしまいますか。
「カイ・カラフランス……まぁ、サブミッションのエスケープがカイ・カラフランスに限らずUFCファイターは上手いです。だから、どういう展開になるか分からないですけど、全然自信は……100パーセントの自信は全然ないですけど(笑)、試合が決まれば勝つ自信はあります」
──勝ち負けは出ます。ただ、ファンの期待とは『やれるんじゃないか』と思わせてくれるかどうか。その点、平良選手はやってくれるだろうと皆が期待しているはずです。そこへのステップアップをするための一戦、どのような平良達郎を見せたいですか。
「今回の試合は、欲をいえば圧倒して『将来的にチャンピオンになるんじゃない?』と日本のファンだけでなく、UFCを見ている全世界のファンに思わせたいです。『コイツ、ベルトに絡むんじゃないのか』って。もちろん、その前にまず勝たないといけない試合ですけど、勝てば自分に自信を持つことができるようになる相手──良いマッチメイクをしてくれたなと思っています」
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