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【Pancrase348】バンタム級での仕切り直し、松井斗輝が首相撲からのヒザ蹴り→鉄槌の連打で秒殺KO勝利

【写真】思い切りのいい矢澤に対し、松井は落ち着いてカウンターを狙ってフィニッシュにつなげた(C)MATSUNAO KOKUBO

<バンタム級/5分3R>
松井斗輝(日本)
Def.1R0分19秒by KO
矢澤諒(日本)

矢澤が左フック・右ストレートで前に出る。松井は左フックのカウンターを狙う。矢澤のジャブに松井もジャブ。矢澤は右ローを蹴って再び左フックから右ストレート、松井はここも左フックを返す。

矢澤は左フックとワンツー、松井は左フックを狙いつつ、左右のフックで前に出る松井に対して首相撲からヒザ蹴り。これでダウンを奪って鉄槌の連打でストップを呼び込んだ。試合後、松井は「今年1年あんまりいいことがなくて、辛いことが多かったんですけど、たくさんの人に支えてもらって試合することがきました。これからベルトを目指して頑張ります」と語った。


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【Pancrase348】バンタム級で再出発。松井斗輝「ゼロからのスタート、今は何も言える立場ではない」

【写真】2度の計量失敗を経ての一戦、文字通りバンタム級での再起を図る松井(C)TAKUMI NAKAMURA

10日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるダブルヘッダー昼の部= Pancrase348で、松井斗輝が矢澤諒と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2月のパンクラス、5月のRoad to UFCと2試合連続でフライ級のリミットを体重超過→試合中止となった松井。一時は「自分は格闘技をやるべきじゃない」と現役から退くことも頭をよぎったが、周囲からの言葉でバンタム級転向と現役続行を決意した。バンタム級での再出発を目前に控えた松井に話を訊いた。


──試合直前のインタビューありがとうございます(取材日は11月7日)。今の体調はいかがですか。

「階級を上げてから減量が楽になったので、すごく体調がいいです」

──松井選手は2月のパンクラス、5月のRoad to UFCと2試合連続でフライ級契約の体重を作ることが出来ませんでした。前回の試合が終わった時点でフライ級で戦っていくことは難しかったですか。

「はい。もうフライ級は限界だと思った……というか、格闘技自体を辞めようと思いました。やっぱり(計量をクリアできずに)周りの皆様の期待を裏切ってしまい、自分は格闘技をやるべきじゃないと思っていたので」

──2月の試合の時点でもかなり減量がきつかったと思うのですが、それでもフライ級でRTUにエントリーしたのは、RTUのチャンスにかけたいという想いがあったからですか。

「それはありますね。もしRTUがなかったら、あの時点で階級を上げていたと思います」

――一度は引退も考えた中で、そこからもう一度試合をしようと決断した理由は何でしょうか。

「周りの人たちが落ち込んでいる自分を励ましてくれて『階級を上げて、もう一回やれよ』と言ってくれたのですが、正直、自分のなかでは葛藤がありました。でも同門の選手たち、例えば鶴屋怜は年下なんですけど、UFCで戦っていて、しかもそこで勝っている。やっぱりああいう姿を見ると刺激になるし、練習仲間の試合を見るたびに、もう一度戦いたいという想いを捨てきれなくて。それでバンタム級で戦うことを決めました」

――松井選手にとっては嫌な記憶だと思いますが、SNSでは批判的な言葉が多かったと思います。でも周りの人たちを松井選手の復活を後押ししてくれたのですか。

「そうですね。ああいうことをやってしまって、SNSで色々と言われることは当たり前だと思います。でも身近な人たちは自分のことを心配してくれて、励ましてくれました」

──引退から気持ちを切り替えて、階級を上げて試合の準備をしていく中で、どんな変化がありましたか。

「やっぱり減量がきつくない分、練習に集中できて、精神的にもすごく楽で、ここまで来れました。フライ級時代は対戦相手のことはどうでもよくて、体重のことしか気にしていなかったんで。だから体の負担も大きかったですし、精神的にもキツかったです」

――今回はどのくらいから体重を落としたのですか。

「通常体重が70キロ弱くらいなので、8キロほど落とすことになります。今日の時点で残り2キロを切っているので、体重調整を続けて、最後は水抜きするかしないかでリミットをクリアできると思います」

──減量のことを気にしなくてもいい練習は両質ともに変わってきますか。

「はい。以前は練習で疲れていても、そこからまた走ったりして、かなり(心身ともに)削れていたんですね。練習に来た時点でヘロヘロだったこともあるし。でも今回は相手のことだけを考えて、対策もしっかりできています」

──直前まで対人練習・対策練習もできましたか。

「はい。一昨日までしっかり練習ができたし、それも体重を落とすためじゃなくて、対策のための練習ができました。今回から階級を上げて、減量が楽になった分、しっかり試合のことを考られるし、2回計量を失敗しても変わらず応援してくれる方もいて、そういう人たちに恩返しできるように頑張ろうと思っています」

──今回の試合に向けてはどんなことを意識して練習してきましたか。

「相手は打撃系で、試合も打撃の展開が長くなると思うので、打撃の練習を多くやってきました」

──矢澤選手を攻略するイメージはできていますか。

「一発のパンチ力はあると思うんですけど、他は全部自分が勝っていると思うので、やりやすいとは思います。もちろん試合展開によっては寝技をやるかもしれないし、結構自分の中では寝技の成長も感じているので、寝技の展開になっても大丈夫だと思います」

――今回はまさに再出発の一戦ですが、ここからは何を目標に戦っていきたいと思いますか。

「今は次の試合のことしか考えていないです。今の自分は何も言える立場ではないので。次の試合に勝てば(パンクラスの)ランキングに入ると思うので、そこから勝ち続けてパンクラスのベルトを獲りたいです」

──イメージ的にはバンタム級で再デビューという感覚ですか。

「はい。本当にゼロからのスタート、一からのやり直しだと思っています」

――まさにリスタートとなる一戦、松井選手はどんな試合をしたいと思っていますか。

「みなさんのおかげでこうしてまた戦うという決断が出来たので、5分3R、全力で戦うことで少しでもみなさんに恩返しができると思っています。そういった試合を見せたいです」

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【Pancrase346】リベイロ戦へ、元キックボクサー=濱田巧「内藤のび太選手みたいになりたい」

【写真】この位置、このスタンスからパンチだけでなく蹴りも出せる。それでいて、のび太志向!!(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346で、濱田巧がラファエル・リベイロと対戦する。
Text by Manabu Takashima

KNOCK OUTでタイトル挑戦経験もある元キックボクサーの濱田は2022年5月にMMAデビューを果たすと、伊藤まこととの同門マッチを制してネオブラッドトーナメントで優勝すると、早々にランキング上位となり──その後の連勝を経て、初の国際戦を戦うこととなった。

対するはハファエル・モントウロ・ヒベイロこと、ラファエル・リベイロはキャリア7勝3敗でJungle Fight等ブラジルでキャリアアップをしてきたアグレッシブなファイターだ。そのアグレッシブさ故に、キックの経験が生きるファイトにしたい濱田だが、そのMMA論を聞くと意外にも寝技思考のファイターであることが分かった。


──MMAに転じて5戦目、経験豊かなブラジル人選手と勝てばタイトルが見えてくる試合を行う。このようなキャリアの積み方になる腹積もりでしたか。

「一応ランキングで2位になってしまい、連続で下位の選手とも戦いました。もう下の選手とは戦いたくないと自分では思っていて、次は1位とやることになるのかもとは考えていました。でも1位がタイトルに挑戦することが決まって、自分の相手は誰になるのかと思っていると、海外の選手を用意してくれました」

──デビューから1年9カ月で、ここまで来たことに関してはどのように思っていますか。

「運が良かった部分はあると思います。上田(将年)選手、猿飛流選手がランキングから抜けたことで、僕がそこに入ったと思っています。ただ、前回の試合で山﨑(聖哉)選手を倒せたことで、自分が2位だと言い切ることはできます」

──猿飛流選手世代といいますか、彼とタイトルを争っていた選手たちがと試合をして勝つ力が備わっているのか。それは濱田選手に何ら非がなくても、やはり思うところにはなります。

「猿飛流選手たちが残っていても、ここでブラジル人に勝ってタイトルを目指すだけの力が僕にはあると思っています。MMAは2年目ですけど、打撃をずっとやってきました。打撃でいえばチャンピオンが相手でも、1位に対しても、自分の方が上です。寝技はそうでなくても、打撃では僕にアドバンテージがあります」

──濱田選手はキックを戦っているときから、MMAに転向することを公言していたそうですね。

「キックで強くなりたくて、練習場所の数を増やそうと思った時に、中学の1つ上の先輩に黒澤亮平選手がいて、黒澤選手を通してパラエストラ柏で練習をさせてもらうようになったんです。それが4年ぐらい前の話です。その時はキックの練習だけをしていたのですが、MMAの練習にも参加するよになると……キックでも勝っていてタイトルマッチもやらせてもらったのですが、もうMMAが面白くなってしまいました。凄く寝技が楽しくて」

──えっ、打撃でなく寝技が楽しかった?

「ハイ。キック時代からMMAの試合も見ていて、自分がやるなら寝技を修得したいと思っていました。内藤のび太選手が好きで」

──もう意外過ぎますね(笑)。

「MMAをやるなら、内藤のび太選手みたいになりたい。それぐらい寝技が好きで」

──打撃にアドバンテージがあり、のび太選手のような組み技ができれば、それぞれが強度の高いウェルラウンダーですね。

「試合でも、のび太選手みたいな戦いがしたいんです。練習では結構できていると感じています。扇久保さんにも『のび太みたいだな』って言ってもらえて、それが凄く嬉しかったです。少しずつ近づいていけているのかなって。ただ、試合ではそう上手くはいかないです。テイクダウンに行く勇気が持てないです」

──寝技が好きで、スパッと極められるようになりたいというのであれば、まだ理解できます。それをのび太選手のようなしんどい試合がしたいとは……。

「MMAを始めるようになってから、ずっとそう思ってきました。しんどい試合がしたいと」

──なるほど、重ねて打撃ができてその考えを持てることはMMMAファイターとして、アドバンテージを握っていると感じます。ところでキック時代はteam AKATSUKI所属だっということは、今やMMAファイターから絶大に信頼されている良太郎さん門下だったわけですね。

「ハイ。僕が所属していた頃から、もう中島太一選手のミットをマンツーでやっていて、MMAの勉強をされていました。本当に自由にやらせていただいて、良くしてもらっていたのに『MMAをやるので、パラエストラ柏に行きます』て伝えた時も、良太郎さんは嫌な顔一つもしなかったです。

キックの指導も選手の個性を見て、僕の場合は体力があるという長所を生かした動きを指導してくれました」

──その打撃も足を取られ、テイクダウンがある。距離もスタンスも違うMMAに転向をして戸惑うことはなかったですか。

「そこは苦労をしました。正直にいって打撃単体のレベルは落ちた……落ちたというか、上がっていないです。あのままキックを続けていたら、もっと打撃のレベルは上がっていたはずですけど。でもMMAは寝技があるので、打撃の練習時間は少なくなって、ミット打ちの回数も少なくなっています。

でも、それをやり過ぎてしまうとMMAに欠かせない柔術、レスリング、グラップリングが身につかない。なので僕はグラップリングの方に練習の比重を置いてやってきました。打撃の質は落ちてしまったのですが、組みがあることで性質もかなり変わりますし。それでもMMAのキック、打撃としては少しずつ進化しつつあります」

──組みを切る。倒されると、立ち上がってスタンドで戦う。それがキックからの転向組の主なスタイルだと思いますが、濱田選手のMMAは別モノになりそうです。

「ハイ、そこはドロドロの展開で勝てる選手になりたいので。それができると寝かされても立てる。逃げるだけでなく、攻めも学ぶことで色々な状況に対応できるようになります」

──MMAです。打撃がいくら強くても、組を怖がっているとその強さは出てこない。そして、一瞬のキックのような間になっても持ち味である打撃は出てこない。同時に組み技系のMMAファイターは、その距離で打撃の攻防もなかなかできない。対して濱田選手は、一瞬のその距離で強さを見せているように感じます。

「その距離になって打つのは、キックの名残りですね(笑)。やはり20戦以上キックをやっているので、感覚が残っているのかと。組みの展開になっても、自然とすぐにヒザが出ますし。テイクダウン狙いを切って、キックの距離になると即反応はできています。意識することなく、自然と出ていますね」

──無意識にあのカウンターが出る。それは大きな武器ですね。

「僕は目がそれほど良くなくて、ボクシングも上手い方ではないです。でも、一つだけカウンターという武器を持っています」

──THE BLACKBELT JAPANのフライ級の陣容は、途轍もないです。そんなジムでの練習があって、猿飛流世代の選手たちがいても王座挑戦できる力があると言えるだけ自信になっているということはありますか。

「そこは絶対です。うちのフライ級は本当に凄いです。鶴屋怜、杉山廣平、内田タケル、松井斗輝とレベルが高いです。練習で怜君のテイクダウンを切ることは難しい。でも、試合になると相手のテイクダウン能力は、怜君ほどじゃない。それは本当に自分の強味になっています。

扇久保さんもそうです。今はずっとマンツーで練習をさせてもらっているのですが、本当にきついです。でも、その練習ができているから、試合の方が楽に感じることができます」

──それはリベイロ戦にも当てはまりそうですね。

「あまり相手のことは分かっていないのですが、柔術の黒帯みたいです。グラウンドはどちらというとトップを取って殴るようなイメージです。スタンドでも結構振ってきます。頭をずらして、パンチを伸ばす。そんなに奇麗な打ち方ではないですが、全然打撃でも攻めてきますね」

──ブラジリアン・キックボクシングをやってくるなら、それこそ濱田選手のカウンターが楽しみです。

「打たれ強いので、かなりの打ち合いになるんじゃないかと思います。でも、僕はその瞬間にテイクダウンに行くかもしれないです。組みに関しては、やっぱり向うが上で倒されることも出てくると思います。ただ、そこから殴って来るのでスクランブルに持ち込める。それを繰り返すと、向うが削られると思うので、1Rを取られても2Rと3Rで取り返します。1Rに相手の力量を測りたいですね」

──初回を絶対に取るということではなくて、初回を落としても2Rと3Rで逆転できる。キャリア5戦の選手は、なかなかそんな風に考えることはできないかと。

「アハハハハ。そうッスね。まぁ最終的に勝てば良い。相手は一度上げて、下がるタイプなので後半勝負で勝ちます。パウンドアウトできるかと思います」

──会見では同じ日にに組まれたフライ級選手権試合の予想で、勝つのは伊藤盛一郎選手。でも挑戦したいのはムハンマド・サロハイディノフという発言がありました。その真意は?

「伊藤選手は今回が初防衛戦で、ここで勝っても12月に防衛戦をしてくれないんじゃないかと勝手に思っています。そうなるんだったら、サロハイディノフが勝ってもらって……彼なら12月にも試合をするだろうと。ここで勝ったら12月にタイトルマッチ、それがなくても試合は組んで欲しいと思っています」

──つまりはもうRoad to UFCを狙っているということですね。

「ハイ、そうです。年齢的にもギリギリの部分があるのですが、僕らのジムはイリディウムがマネージメントしてくれますし、無敗で今年を終えてレコードが6勝0敗ならチャンスが巡って来るのではないかと。そのために必ずKO……でも、その想いが強すぎるとできなくなりますね。

前回の試合も、それほどKOするという気持ちは強くなかったです。チャンスがあれば、倒せるぐらいでいて。これからの2試合も同じです。チャンスがあれば倒す。絶対的なのは負けるとダメだということなので。最低でも勝つ、そこは絶対のつもりで、チャンスがあればKOするという気持ちで戦います」

■Pancrase346視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

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45 AB IMMAF MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase346 Road to UFC UFC YouTube エメリヤーエンコ・ヒョードル パンクラス ムハンマド・サロハイディノフ 伊藤盛一郎 松井斗輝 秋葉太樹

【Pancrase346】伊藤盛一郎に挑戦、サロハイディノフ「経験不足? アマで勝つ難しさが分かっていない」

【写真】IMMAFの世界王者は、既に国内老舗団体のチャンピオンレベルにあるといっても過言でない(C)MMAPLANET

21日(日)、立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase346でムハンマド・サロハイディノフがフライ級KOP伊藤盛一郎に挑戦する。
Text by Manabu Takashima

2023年2月に行われたIMMAF世界大会でフライ級を制したサロハイディノフは、その7カ月後に日本の地=パンクラスでプロデビューを果たした。

それから僅か10カ月──秋葉太樹、松井斗輝を下したサロハイディノフは、プロ3戦目にしてパンクラスの頂点に挑む。ケージのなかのパフォーマンスを見れば、納得の王座挑戦だが、その実──サロハイディノフに関しても、彼を生んだタジキスタンのMMAについても我々はほとんど分かっていない。ほんの数年前まで中央アジアのMMAにあって最弱だったが、今やIMMAFで世界有数のアマMMA強豪国になったタジキスタンMMAの実情と、タイトルマッチについてチャレンジャー=サロハイディノフに尋ねた。


──10日後に伊藤盛一郎選手の持つフライ級のベルトに挑戦します(※取材は7月10日に行われた)。今の調子を教えてください。

「何も普段と変わらない。まだプロ3戦目でも、アマチュア時代に本当にタフな相手と戦ってきたから」

──その辺りは、また後ほど聞かせていただくとして、パンクラス3戦目でベルトに挑むことになること昨年のデビュー戦時に想像できていましたか。

「もちろんだ。過去2戦の相手も強かったし、特に2戦目で戦ったトキ・マツイは6勝0敗だった。加えて僕に負けてなお、Road to UFCのメンバーに選ばれたファイターだからね。彼のような勝ったのだから、すぐにタイトル挑戦が実現すると期待していたよ」

──なるほどです。そんなムハンマドですが、我々はタジキスタンのMMAの現状さえ分かっていないです。まずムハンマドがMMAを始めたきっかけや、それまでの格闘技歴を教えていただけますか。

「9歳から17歳までコンバットサンボをやっていた。そして2019年、17歳の時にMMAに転向したんだ」

──コンバットサンボだけで、打撃なしのスポーツサンボの経験はなかったのでしょうか。

「もちろん、スポーツサンボもやっていたし、柔道の経験もある。サンボではタジキスタンのチャンピオンになって、マスター・オブ・スポーツのサティフィケートを取得している」

──サンボマスターが、なぜMMAに転向したのでしょうか。

「タジキスタンではMMAの人気が高まってきて、日本でエメリヤーエンコ・ヒョードルが戦って人気者だったり、カビブ・ヌルマゴメドフの活躍を知り、自分もMMAも戦おうと思ったんだ」

──ムハンマドはIMMAFの世界王者からプロに転向を果たしましたが、タジキスタンではアマチュアからプロのMMAファイターになるのが普通のステップアップ方法なのでしょうか。

「アマチュアのキャリアはとても大切だよ。しっかりと経験を積んでからプロになるべきだと僕は思っている。加えていうと、タジキスタンには当時はプロのMMA大会は存在していなかった。ここ最近になって、ようやく活動が始まった程度だ。だからパンクラスという日本でも歴史のある組織から、オファーがあった。だから日本でプロデビューを戦うことに決めたんだ」

──実は2018年にキルギスでMMA大会の取材をした時、当時の中央アジアのMMAはカザフスタンがリードし、そこをキルギスが追いかける。ウズベキスタンが続き、正直なところタジキスタンの選手はアンダードッグばかりでした。なのでムハンマドのパンクラスでの試合や、最近のIMMAFでの活躍には驚かされていました。

「この5、6年でタジキスタンのMMAは劇的なまでに成長しているんだ。2018年当時だと公式なMMAの組織もなかった。ただし2019年からMMAの組織が創られ、今ではIMMAFのトップ3にランクされるまでになった。既に4人のUFCファイターがタジキスタンから生まれている。

実力的にはもっとUFCファイターがいても不思議じゃない。ただし、ビザを取得するのが僕らの国では難しいんだ。今ではタジキスタンが、中央アジア最弱なんてことは決してない。他の国と肩を並べている」

──押忍。ではそのアマチュアMMAですが、カザフスタンの選手などは政府や企業からのサポートがあり、アマチュアファイターでも生活ができるとIMMAFの国別対抗トーナメント=Super Cupを取材した時に聞きました。タジキスタンでも同じなのでしょうか。

「カザフスタンではMMAは五輪委員会の傘下にあって、政府のサポートを受けている。タジキスタンも同じような状況だけど、経済的な支援はカザフスタンと違って受けてはいない。ただし、公式的に文書で国の承認を受けているんだ」

──未知のタジキスタンMMAの状況が少し見えてきました。では話題をタイトル戦に戻しましょう。まず伊藤選手の印象を教えてください。

「いつも通りなんだけど、プロの経験は僕より多い。そして尊敬もしている。17勝もプロの試合で勝っているしね。ただ、経験でいえば僕はコンバットサンボやアマチュアMMAで百戦以上の経験がある。

多くの人に『なぜ、こんなに強い相手に挑戦するんだ』って質問されるけど、僕はアマのファイトで多くの経験を積んでいるから、今回のタイトル戦も凄く自信を持っている。経験不足? アマで勝つ難しさが分かっていない。タジキスタンやロシアで開催されているアマチュアMMAではタジキスタン人だけでなく、ロシア人、チェチェン人、ダゲスタン人ファイターが出ているんだ。アマの試合といってもダゲスタン人やチェチェン人に勝つこと、あの場でチャンピオンになることがどれだけ困難なことか。皆、知らないんだよ」

──では伊藤選手の極め系ファイトをどのように思っていますか。

「イトーは確かに極めの強いファイターだ。でも、それを言うなら……彼は僕のようなレスラーと戦ったことがないから、一本を取ることができるだけだよ。イトーのサブミッションのアタックは、僕には通じない。

ベストを尽くし打撃、レスリング、テイクダウンとフルパフォーマンスを見せることで、僕がベルトを巻く。全ての局面で新しい技術、新しいムハンマド・サロハイディノフを見せるつもりだ」

──今回はパンクラスのタイトル戦ですが、将来的にMMAファイターとしての目標をどこに置いていますか。

「パンクラスのチャンピオンになって、ベルトを防衛していく。その過程でマネージャーとパンクラスの方針で、どこで戦っていくのかを決めることになるだろう」

──では、最後に日本のファンに一言メッセージをお願いできますか。

「日本で2試合を戦い、僕のインスタに日本のファンが応援のメッセージを送ってくれる。それが今回のチャンピオンシップに向けても、凄くモチベーションになっているんだ。そんな皆の前で良い試合をしたい。アリガトウゴザイマス」

■Pancrase346視聴方法(予定)
7月21日(日)
午後1時45分~U-NEXT

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【Road to UFC2024Ep04】透暉鷹と対戦、キム・キュソン「UFCで勝つことを目指すので、華のある試合を」

【写真】キム・キュソンは184センチの長身ファイターだ(C)Zuffa/UFC

3時間後に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024 EP04で、キム・キュソンが透暉鷹と対戦する。HEATで加マーク納と春日井たけし、TOP FCでNavE、ONEで藤沢彰博、若松佑弥と対戦経験があり、EVOLVE MMAでは澤田龍人とチームメイドだったこともあるキム・キュソン。
Text by Manabu Takashima

ある意味、波乱万丈なMMAファイター人生を送ってきたキム・キュソンは透暉鷹戦を前に、ONEで戦ってきた時は別人だと断言した。


――キム・キュソン選手といえば過去にHEATに来日経験があり、EVOLVE MMAのトライアウトに合格してシンガポールを拠点にしていた。この2点が印象深いです。

「そうですね、EVOLVE MMAのグローバル・トライアウトに合格して、しばらくしてからシンガポールに渡り2年ほど生活をしていました」

──コロナ政策が非常に厳しいシンガポールでは練習もままならない時期を経験したということですね。

「ハイ、薬局とスーパーに買い物に行く以外は外出禁止でした。ジムも閉鎖されチームの仲間とも会えない。外を走ったり、1人でトレーニングをする日々でしたね」

──トライアウト合格者は年間48000ドルが支給され、住む場所も用意されるという待遇でしたが、MMAファイターにとって練習環境としてはベストとは言い難かったかと思います。

「ムエタイやブラジリアン柔術の選手はいましたが、MMAとなるとトライアウトに受かった選手同士で、知っている技術を交換するような状態でした。サラリーを手にして練習ができる利点は確かにありましたが……。

ただし、あくまでもMMAファイターとして生きていくために集まったのに、その環境が整っていないのだから契約の更新は望まなかったです。あの時、トライアウトに受かった仲間も同じ考えだったはずです。なので、次々とチームを離れていきました。自分は2021年の6月に韓国に戻りました。ジムでは指導もしないといけないので、自分の練習に集中できないのと、練習環境も自分には合っていなかったです」

──EVLOVE MMAを離れてから、活動拠点は?

「韓国に戻ってからは一つのチームに所属することはなかったのですが、シンガポールに行く前に一緒に練習をしていた選手のジムでトレーニングをしたり、ニュージーランドのシティボクシングやタイのバンタオMMA、米国でも練習してきました」

──ONEのあともフェアテックス・ファイトやNAIZAと韓国以外で試合をしてきました。海外志向が強かったということですか。

「韓国で試合をしていないのは、単にオファーがなかったからです(笑)。なので、その時のマネージャーが用意してくれた海外での試合に出ました。チャンスがあるところで戦おうと」

──その時の目標は、UFCに?

「MMAを始める頃からMMAを見ていました。ONEは独占契約なのでUFCで戦うことは諦めていましたが、フェアテックスやNAIZAで試合をしたのはUFCにステップアップを果たすためでした。もうUFCで戦うことしか考えていなかったです」

──ONEでは1勝3敗でしたが、どのような経験になったでしょうか。

「アジアで一番大きな大会ですし、色々な国から強い選手が出ていたので、そういう選手と戦えたことはプラスになっています。大きな経験になったと思います。それと大会の規模や、ファイトウィークの過ごし方など、ONEは自分が韓国や日本で戦ったイベントとは明確に違っていました。戦う気持ちを創り方だとか……今、Road to UFCのファイトウィークを過ごしていますが、そこも勉強になったと思います」

(C)Zuffa/UFC

──では透暉鷹選手の印象を教えてください。

「経験豊富なグラップラーで、RNCで勝つことも多く……アグレッシブなグラップラーですね」

──日本のファンはキム・キュソン選手は、若松佑弥選手に敗れた印象が残っています。「あの選手に透暉鷹は負けないぞ」というファンも多いと思います。

「あの試合はもう3年も前です。自分は何かに偏った練習をすることはなくて、トータルファイターを目指しています。基本はストライカーですが、グラップリングやレスリングで後れを取らいように練習を積んできました。なので3年前にの若松選手と戦った時とは別人だと、思ってもらえると嬉しいです」

──透暉鷹選手との試合で、日本のファンを驚かせる自信は?

「そうですね、自分は……いや、やはりその質問は日本の記者さんの前では……日本人選手に勝つという話はしづらいです(苦笑)」

──勝てば契約、唯一保障があるのがRoad to UFCです。その辺りで、普段と戦い方が変わることはありますか。

「決勝で勝てば契約が保障されていたとしても、自分はUFCで勝つことを目指しているファイターなので、華のある試合をして勝ち続けます」

■視聴方法(予定)
5月20日(日)
Ep03午後7時~ UFC Fight Pass
Ep04午後9時~UFC Fight Pass
Ep03&04午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04計量結果

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03計量結果

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):571.5キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キ

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UFCへの登竜門!ROAD TO UFC シーズン3 日本人出場選手 大解剖! 鶴屋怜 UFC初陣への意気込みも!

ROAD TO UFC シーズン3
5月18日(土)&19日(日) U-NEXTで全試合完全生配信!

5月18日(土)【ROAD TO UFC シーズン3 エピソード1,2】
詳細はこちら↓↓↓
https://video.unext.jp/genre/martial?lc=LIV0000005408?=FS00001

5月19日(日)【ROAD TO UFC シーズン3 エピソード3,4】
詳細はこちら↓↓↓
https://video.unext.jp/genre/martial?lc=LIV0000005409?=FS00001

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エピソード1,2 対戦カード
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【エピソード1:日本時間19時開始】
男子フェザー級(65.8kg以下)
ズー・カンジエ vs 安藤達也

男子フェザー級(65.8kg以下)
原口伸 vs ホン・ジュニョン

女子ストロー級(52.2kg以下)
フォン・シャオツァン vs キラン・シン

女子ストロー級(52.2kg以下)
ホアン・フェイル vs 本野美樹

ウェルター級(非トーナメント)
バテボラティ・バハテボラ vs キム・ハンスル

【エピソード2:日本時間21時開始】
男子フェザー級(65.8kg以下)
シエ・ビン vs イーブーゲラ

女子ストロー級(52.2kg以下)
シー・ミン vs ソ・イェダム

男子フェザー級(65.8kg以下)
河名真寿斗 vs ソン・ヨンジェ

女子ストロー級(52.2kg以下)
プリヤ・シャルマ vs ドン・フアシャン

女子フライ級(非トーナメント)
ワン・ツォン vs パウラ・ルナ

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エピソード3,4 対戦カード
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【エピソード3:日本時間19時開始】
男子バンタム級(61.2kg以下)
ダーエミィスウ・ザウパースー vs 小崎連

男子フライ級(56.7kg以下)
ジョン・アルマンサ vs アンガド・ビシュト

男子バンタム級(61.2kg以下)
ユ・スヨン vs 野瀬翔平

男子フライ級(56.7kg以下)
ジー・ニウシュイエ vs チェ・ドンフン

ライト級(非トーナメント)
キ・ウォンビン vs. 雑賀達也

【エピソード4:日本時間21時開始】
男子バンタム級(61.2kg以下)
バーエゴン・ジェライスー vs カンタラージ・アガーサ

男子フライ級(56.7kg以下)
キルー・シング・サホタ vs イン・シュアイ

男子バンタム級(61.2kg以下)
キム・キュサン vs 中西透暉鷹

男子フライ級(56.7kg以下)
松井斗輝 vs ルエル・パニャレス
※松井斗輝選手の体重超過により試合中止

女子フライ級(非トーナメント)
ヤン・チーフイ vs リサ・キリアコウ

※対戦カード・対戦順は直前まで変更する場合があります。
※直前の変更により当日の内容が異なる場合があります。

【目次】
0:00 オープニング
1:42 鶴屋怜 UFC初陣への意気込み
5:11 日本人出場選手 大解剖
10:07 フライ級トーナメント 出場選手
12:08 バンタム級トーナメント 出場選手
18:56 フェザー級トーナメント 出場選手
25:47 ライト級 出場選手
27:22 ROAD TO UFC “ここを見ろ!”
28:54 鶴屋怜 デビュー戦への意気込み

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#UFC #ROADTOUFC #MMA #鶴屋怜 #岡田遼 #高阪剛

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【Road to UFC2024Ep03&Ep04】計量終了。フライ級は松井斗輝が体重超過で試合中止に……

【写真】フライ級、バンタム級、フェザー級、非トーナメント戦のライト級まで勢ぞろい(C)Zuffa/UFC

19 日(日・現地時間)に中華人民共和国は上海のUFC PI上海で開催されるRoad to UFC2024 Ep03&Ep04の計量が18日(土・同)に行われた。トーナメント参加の小崎連、野瀬翔平、透暉鷹ならびに非トーナメント戦出場の雑賀ヤン坊達也は計量をクリアしている。しかしフライ級出場の松井斗輝は計量オーバーで試合が中止となった。
Text by Shojiro Kameike

海外勢も全員計量をパスし、フェイスオフではバンタム級トーナメントで戦う中国のダールミス・チャウパスゥイが、小崎連に顔面を近づけ挑発する場面も見られた。


非トーナメント戦も含めてEp03&Ep04に出場する全選手が計量をパスするなか、松井は132ポンド=59.87キロ――フライ級リミットから7ポンド(3.17キロ)となった。1ポンドオーバーまでは認められているなか、この結果は如何ともし難い。

今年2月にパンクラス大阪大会で秋葉太樹と対戦予定であった松井は、計量に向けた水抜き中に倒れ、病院に救急搬送されている。点滴や食事を受けて計量会場に戻ると6.8キロオーバーで、公式ルール(5ポンド以上は試合不成立)に則り試合は中止となってしまった。

起こってしまったことは仕方ない。そんな松井にとって秋葉戦の計量オーバーを乗り越えてのRoad to UFC出場であったが、今回のパナレス戦も中止に(パナレスがトーナメント準決勝に進出)。どのような事情があるかは分からないが、やはり2試合連続で計量オーバーは残念でならない。世界最高峰の舞台で戦うチャンスを逃してしまった松井と陣営には、バンタム級転向も含めて今後を検討してほしい。

一方、バンタム級トーナメントの透暉鷹は、キム・キュソンと並ぶと体格差は一目瞭然だが、その差をアドバンテージに変えることはできるか。野瀬×ユ・スヨン、雑賀×キ・ウォンビンと日本勢が日本でも馴染みのあるファイターと対戦するマッチアップも含めて要注目だ。

■視聴方法(予定)
5月19日(土)
Ep01午後7時~ UFC Fight Pass
Ep02午後9時~UFC Fight Pass
Ep01&02午後6時45分~U-NEXT

■Road to UFC 2024 Episode04対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
リー・ユンフン(中国):61.69キロ
チィルイイースー・バールガン(中国):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
キル・シン・サホタ(英国):57.15キロ
イン・シュアイ(中国):56.93キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
キム・キュソン(韓国):61.46キロ
透暉鷹(日本):61.69キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ルエル・パニャーレス(フィリピン):56.70キロ
松井斗輝(日本):59.87キロ
※松井の計量オーバーで試合中止

<女子フライ級/5分3R>
リサ・キリアコー(豪州):56.93キロ
ヤン・チーフイ(中国):57.15キロ

■Road to UFC2024 Ep03対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ダールミス・チャウパスゥイ(中国):61.46キロ
小崎連(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
ジョン・アルマンザ(フィリピン):57.15キロ
アンガド・ビシュト(インド):56.70キロ

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国):61.46キロ
野瀬翔平(日本):61.46キロ

<Road to UFCフライ級T準々決勝/5分3R>
チーニョーシーユエ(中国):571.5キロ
チェ・ドンフン(韓国):57.15キロ

<ライト級/5分3R>
キ・ウォンビン(韓国):70.53キロ
雑賀ヤン坊達也(日本):70.53キロ

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【Road to UFC2024Ep04】敗戦&減量失敗からの巻き返し、松井斗輝「あの経験がなければ……」

【写真】ネガティブな発言から始まりながら、取材中は笑顔を浮かべることも多かった松井。しっかりと気持ちを切り替えてオクタゴンに挑んでほしい(C)SHOJIRO KAMEIKE

18日(土・現地時間)&19日(日・同)に中国は上海のUFC PIで開催されるRoad to UFC2024。2日間で4エピソードが実施されるアジア発、世界最高峰への道──その2日目、エピソード04で松井斗輝がフィリピンのルエル・パナレスと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

フライ級に日本から唯一の出場となった松井にとって、2024年のスタートは残念なものとなった。昨年12月、ムハンマド・サロハイディノフに敗れてから、わずか1カ月半で挑もうとした秋葉大樹戦で松井は計量をクリアできなかった。減量中に体調を崩し、病院に搬送されて試合中止となった松井は何を想うのか。取材時の松井は口数も少ない。さらに今回のインタビューでは、まずネガティブとも受け取れる気持ちを吐露している。しかし敗戦と減量失敗を糧に松井が世界の頂点を目指してRTUに参加する、その気持ちを知ってほしい。


――まずはRTU出場が決定した時の気持ちを教えてください。

「秋葉選手との試合で計量失敗して、まず『自分が出て良いのか』という気持ちがありました。それと『しっかりベルトを獲ってから……』という考えもあったので、ベルトを巻いていない自分が出るのは、RTUの順番待ちをしている人たちに対して申し訳ないという気持ちにもなりました」

――いきなりネガティブとも受け取れる言葉が出て驚きました。スケジュールを考えると、昨年末のサドハイディノフ戦の頃からRTU出場は検討していたわけですよね。

「秋葉戦で勝てばRTUも確定するんじゃないか、という話をしていました」

――それだけ重要な秋葉戦の計量で6.8キロオーバーということは、「落とせなかった」のではなく、何かしらの要因で「減量できていなかった」ということですか。

「あの時はずっと体調が悪くて、水抜きで体重を落とした後に病院へ緊急搬送されました。その病院で試合が中止になったと聞いて……。点滴を打ってもらい、水分や食事で体力を回復させてもらったあと、秋葉選手に謝りたいと思って計量会場に行ったんです。その時に自分の体重を測ったら『6.8キロオーバーまで戻っていた』という状態でした」

――なるほど。松井選手としては秋葉戦でしっかり勝ち、その勢いでRTUに臨むという気持ちを持っていたのですね。

「はい。サロハイディノフ戦の負けを取り返したいと思って、1カ月と3週間後の試合でもオファーを受けました。でも、そのためにコンディションをつくれなかったことは事実です」

――松井選手はフライ級でもフレームが大きいほうだと思います。コンディション調整と計量失敗を経て、RTUでもフライ級で戦うことに不安はありませんでしたか。

「……正直、不安はありました。でもサロハイディノフ戦の時、時間をかけて減量したら、すごくコンディションは良かったんです。試合は負けてしまいましたけど、それだけ時間をかけたら体重も落とせて、コンディションも良い状態で試合ができるとは思っていました。それとバンタム級ではRTUに僕が出られる枠はない。だから――自分が起こしてしまったことから学んで、しっかりフライ級で戦おうと決めました」

――そのとおりですね。松井選手は、いつ頃からUFCを意識して、オクタゴンを目指そうと考えていたのでしょうか。

「プロデビューした時からです。ずっと『日本の代表として世界で戦いたい』と思っていて、世界一の大会であるUFCを目指すと考えていました」

――同時にチームメイトの鶴屋怜選手がRTUを勝ち抜き、UFCと契約したことも影響していますか。

「特に怜は同じ階級なので、メチャクチャ刺激を受けています。あの時はとにかくチームメイトの応援でしたけど、改めて同じ階級で自分もUFCを目指していることを考えると……。あれだけ強い怜でも、決して楽なトーナメントじゃなかったですよね。去年のトーナメントを見ていて『自分も絶対に勝てないわけじゃない。でも、やらないといけないことは多い』と気づくことはできました」

――ではサロハイディノフ戦の敗北から改めてRTU出場を考える際に、改めて取り組まなければいけない点はありましたか。

「やっぱり組みと寝技ですね。その部分はまだ3年半しかやっていなくて――寝技は経験によるものだと言われているので、今は組みと寝技をひたすら練習しています」

――組みと寝技という面でも、あれだけしつこく組んでくるサロハイディノフと対戦した経験も生かされるのではないでしょうか。

「そうなんです。本当に組みがしつこくて……(苦笑)。あれだけ組んでくる選手は、日本でもいないですし。国内でサロハイディノフ選手と対戦できたことは、経験として本当に大きいと思います」

――秋葉戦の前に体調を崩し、RTU確定までにコンディションは戻っていたのですか。

「RTU確定の連絡が来たのは、ちょうど練習を休んでいた時期でした。秋葉戦の計量失敗から1カ月ぐらい休もうと思っていて。でも確定の連絡が来て、すぐに練習を始めました。相手も決まっていて、『もうやるしかない』と気持ちはすぐに切り替わったんです。ただ体は、やっぱり1週間は思うようには戻らなかったですね。

でもサロハイディノフ戦のあとも少し休んでから練習を再開した時、やっぱり1週間ぐらいは体が動かなくて。それが練習を再開してから2週間ぐらいしたら動きも戻ってきたので、安心はしていたんです。同じように今回も2週間後ぐらいから戻ってきました」

――敗戦にしろ計量失敗にしろ、起きてしまったことは仕方ありません。ただ、サロハイディノフ戦から秋葉戦まで1カ月半の間に起きたことは、松井選手にとって本当に大きな糧となったのですね。

「あの経験がなければ、今回も焦りが出ていたかもしれないです。でも今は良い意味での危機感を持つことができています」

――それは良かったです。では対戦するルエル・パナレスの印象から教えてください。

「探してみるとパナレスの試合映像も、すぐに出てきて助かりました。ストライカーで――フィリピンのストライカーは結構振ってくるイメージがあったんですけど、パナレスは綺麗に戦うイメージですね」

――同じフィリピンのMMAファイターでもラカイの選手は大きく振ってくることもありますが、パナレスは違いますね。

「ラカイの選手と比べると、綺麗すぎる戦いなのかなっていう印象はあります。あと公式プロフィールでは身長差が3セほどしかないけど、試合映像を視ると明らかに小さいですよね。160センチ台の前半なのかな、って思います」

――身長が低い相手はやりやすいですか。

「やりやすいです。それだけリーチも短いと思うので」

――パナレスはサウスポーに構えていますが、松井選手のスタイルを考えるとサウスポーは苦にしていないという印象があります。左ジャブ、右ストレート、さらに左ボディを主体にしていると……。

「そうですね。アマチュアボクシングの時はトーナメントだから、試合直前まで相手がどちらの構えなのか分からないことが多かったんです。でもサウスポーは苦手ではなかったし、もともとサウスポーの選手が多かったので、スパーリングもたくさんやっていました。だからパナレスは、やりやすい相手だと思います。

気をつけるとすれば左ハイキックですね。意外と足が高く上がってきますし、喧嘩四つで僕がインサイドを取った時に左ハイを合わされるのは注意したいです。あとはパナレスは普通のキレイな打撃なので、自分も特別はことはせず、いつもどおり戦います。できればKOしたほうがインパクトは大きいと思いますけど、トーナメントを勝ち抜けばUFCと契約ですから、まずは目の前の試合で勝っていくことを考えます」

■視聴方法(予定)
5月19日(土)
午後9時~UFC Fight Pass
午後8時45分~U-NEXT

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o キム・ハンスル シエ・ビン ソン・ヨンジェ ソ・イェダム チェ・ドンフン ルエル・パニャレス 安藤達也 本野美樹 松井斗輝 透暉鷹 野瀬翔平

Road To UFCシーズン3:エピソード1~4オッズ

Episode 1
▼第5試合 フェザー級
ズー・カンジエ 1.87
安藤達也 1.87
▼第4試合 フェザー級
原口 伸 1.25
ホン・ジュニョン 4.00
▼第3試合 女子ストロー級
フォン・シャオツァン 1.20
キラン・シン 4.75
▼第2試合 女子ストロー級
ホアン・フェイル 2.30
本野美樹 1.63
▼第1試合 ウェルター級ワンマッチ
バテボラティ・バハテボラ 1.95
キム・ハンスル 1.80
Episode 2
▼第5試合 フェザー級
シエ・ビン 1.33
イーブーゲラ 3.40
▼第4試合 女子ストロー級
シー・ミン 1.95
ソ・イェダム 1.80
▼第3試合 フェザー級
河名真寿斗 1.87
ソン・ヨンジェ 1.87
▼第2試合 女子ストロー級
プリヤ・シャルマ 3.55
ドン・フアシャン 1.30
▼第1試合 女子フライ級ワンマッチ
ワン・ツォン 1.18
パウラ・ルナ 5.00
Episode 3
▼第5試合 バンタム級
ダーエミィスウ・ザウパースー 1.42
小崎 連 2.90
▼第4試合 フライ級
ジョン・アルマンサ 2.20
アンガド・ビシュト 1.67
▼第3試合 バンタム級
ユ・スヨン 1.61
野瀬翔平 2.35
▼第2試合 フライ級
ジー・ニウシュイエ 2.20
チェ・ドンフン 1.67
▼第1試合 ライト級ワンマッチ
キ・ウォンビン 1.71
雑賀“ヤン坊”達也 2.10
Episode 4
▼第5試合 バンタム級
バーエゴン・ジェライスー -
カンタラージ・アガーサ -
▼第4試合 フライ級
キルー・シング・サホタ 1.91
イン・シュアイ 1.83
▼第3試合 バンタム級
キム・キュサン 2.60
透暉鷹 1.50
▼第2試合 フライ級
松井斗輝 1.61
ルエル・パニャレス 2.35
▼第1試合 女子フライ級ワンマッチ
ヤン・チーフイ 1.61
リサ・キリアコウ 2.35

日本人は原口・本野・透暉鷹・松井がフェイバリット、エピソード3に出場する野瀬・小崎・ヤン坊がアンダードッグ。フェザー級の安藤と河名はイーブン。

18日の19時にエピソード1開始、21時からはエピソード2。翌20日の19時と21時にそれぞれエピソード3・4が開始予定。速報します。

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MMA o Road to UFC UFC 原口伸 安藤達也 小崎連 本野美樹 松井斗輝 河名マスト 透暉鷹 野瀬翔平

【UFC】Road To UFC シーズン3出場選手発表!

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UFCとの契約を争う「Road To UFC シーズン3」の出場選手が発表されました。今年は5月18日、19日に上海のUFCパフォーマンス・インスティチュートにて開催され、トーナメントの無い階級のワンマッチも行われます。

【フェザー級】
原口伸(BRAVE)
安藤達也(フリー)
河名マスト(ロータス世田谷)

【バンタム級】
野瀬翔平(マスタージャパン福岡)
小崎連(リバーサルジム久喜WINGS)
中西透暉鷹(ISHITSUNA MMA)

【フライ級】
松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN)

【女子ストロー級】
本野美樹(AACC)

【非トーナメント戦】
雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA)

各大会のチャンピオン、チャンピオン経験者、若手の有望株がズラッと並ぶラインナップ。今年は誰がUFCとの契約を掴むのか。詳細は追って!