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MMA o UFC 村田夏南子

UFC on ESPN+100:第3試合・ジャケリン・アモリム vs. バネッサ・デモポロス

女子ストロー級

アモリムはノーギパンネム選手権優勝のトップグラップラーMMAでもグラップリング主体のスタイルで、初戦はパウンドでのKO勝ち、2戦目は引き込みからの三角→腕十字で一本勝ち。しかし、テイクダウンがあまり強くなく、タックルを切られると引き込む悪い癖があるのが上位に行くには不安要素。29歳。

デモポロスはUFC5勝2敗でランキング目前。柔術バックボーンで、ガードからの攻めが得意。村田夏南子にはタックルでテイクダウンを奪われる展開から、ガードからの攻めで凌ぎ、3Rにはテイクダウンから削られたが前半のリードで判定勝ち。メディアのジャッジは大半が村田を支持する僅差だったが、村田はこの負けでリリースされている。前戦のエミリー・デュコテ戦も全ラウンドでジャッジの判定が割れる僅差での判定勝ち。アメリカ生まれだがギリシャの祖父母に育てられた。母親がストリッパーで、自身もUFCデビュー後までストリッパーをしていた。35歳。

デモポロス左ミドル。アモリムは顔面にもらいながらキャッチしてテイクダウン。サイドに着いた。ガードに戻そうとするデモポロスだが体をまたいでニアマウントに。パウンド・ヒジ。ハーフに戻したデモポロスだが、ブリッジで返そうとしたところでバックマウントを取られる。バックから腕を狙うアモリム。腕を掴んで防ぐデモポロス。腕十字に入るアモリム。デモポロスはグローブを掴んでいるとアピールするが、アモリム腕を伸ばして極めた!タップアウト!

終了後もグローブを掴まれたとアピールするデモポロス。アメリカの場合、ここから裁定が変わることも無きにしもあらずだが…。

裁定変わらずアモリム一本勝ち。グローブを掴んでいたかどうかは微妙なところだった。

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AB F1 K-1 o UFC YouTube   キック チャンネル ボクシング 三上ヘンリー大智 巌流島 村田夏南子

9.7『巌流島バーチャルサバイバル2』に照強、木村“フィリップ”ミノル、村田夏南子らが参戦/YouTubeで配信

【超完全版】YouTube大全 6ヶ月でチャンネル登録者数を10万人にする方法 [ 小山 竜央 ]


 元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏がプロデュースする「巌流島(がんりゅうじま)」のオンラインコンテンツ「巌流島バーチャルサバイバル2」が9月7日(土)21:00より巌流島オフィシャルYouTubeチャンネルで配信される。

 9月7日に配信される映像はその第2弾となる。前回同様4試合のうち巌流島ルールの試合は1試合のみで、元幕内力士の照強(てるつよし)が、ネットフリックスのサバイバル番組「フィジカル100」に出演しているウィ・ソンオ(韓国)と無差別級で戦う。ボクシングルール(74kg契約 3分3R+延長1R)で連続出場の木村“フィリップ”ミノルは、ボクシング戦績1勝1敗の・デイン・エッジ(ニュージーランド)と対戦する。元UFCの村田夏南子はQUINTET提供の57kg契約のグラップリングルールでのジョン・ヒョンソン(韓国)と対戦する。キックボクシング(肘無し・つかんでからの攻撃は1回)無差別級の試合では、三上ヘンリー大智が、昨年9月のK-1無差別級トーナメント準優勝者のクラウディオ・イストラテ(イタリア)と戦う。
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45 IMMAF MMA MMAPLANET o ONE ONE FF71 UFC ファイネ・メスキータ ルンピニー 奥富夕夏 杉山しずか 村田夏南子 東よう子 海外 澤田千優 魅津希 鶴屋怜 齊藤百湖

【ONE FF71】IMMAF世界王者と対戦、相撲&柔術&MMAの三位一体──奥富夕夏「捻りです」

【写真】いかに組むか──懐に入ることができるか。興味深い(C)ONE

本日19日(金・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE FF71で、奥富夕夏がファイネ・メスキータと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

同大会でムエタイを戦う壱センチャイジムと(C)YUKA OKUTOMI

今年3月、奥富は齊藤百湖と対戦した際、ケージ際で相撲流の腕(かいな)の返しを見せた。

小学生の頃から女子相撲で活躍し、全日本選手権で軽量級3連覇、国際選抜大会優勝という実績を持つ奥富。さらにリバーサルジム新宿Me,Weで柔術とMMAを始め、MMAではアマチュアから現在に至るまで無敗を貫いている。ONE FFに参戦する奥富に、女子相撲からMMAに至るキャリアを訊いた。


――前日計量直後のインタビューとなります。MMAでは初めての海外の試合であり、初のハイドレーションテストかと思います。

「海外の試合は相撲でも経験しているので抵抗はないのですが、ハイドレーションテストは失敗する選手もいるので結構緊張しました。普段から減量は問題なく、それほど水抜きしているわけでもないんです。ただ、普段の水抜きで尿比重がどれくらいなのかも分からないですし、水抜きなしで減量することも含めてストレスはありました。

今回は初めてトレーナーの方に付いてもらい、ONEに出ている山北選手にもアドバイスを貰ってクリアすることができました。体重は124.2ポンド(56.33キロ)、尿比重が1.0180で、どちらも余裕がある結果でした」

――奥富選手のバックボーンにある女子相撲は、MMA界ではその内容があまり知られていないかと思います。まず奥富選手が相撲を始めた経緯から教えていただけますか。

「もともと3歳から柔道をやっていました。でもガツガツとした強豪の道場ではなく、週1回練習できればよいという柔道教室で。その柔道と並行して5歳の時から、わんぱく相撲に出るようになりました。習い事として相撲教室に通い始めたのは10歳ぐらいですね。

小学2年生は男女が同じ大会に出て、私はいつも2位でした。それが小学3~4年生から男女が分かれるということで、優勝するためにもちゃんと相撲を習ってから大会に出たほうが良いなと思ったんです」

――奥富選手は千葉県柏市出身とのことですが、地元は子供の頃から相撲に触れる機会が多い地域なのでしょうか。

「青森とか、もっと有名な地域はありますけど……柏市には相撲の少年団チームが一つあって、わんぱく相撲もある程度の人数が出場していました。おかけで、相撲を始めようと思えば誰でも始められる環境ではありましたね」

――ただ、大相撲の土俵が女人禁制という伝統も影響しているとは思いますが、40年前には女子が相撲に参加することは考えられませんでした。

「私が始めた頃も女子選手は少なかったです。自分の地元だけでいえば、少年団の中で女子は私一人でした。関東全体でもそれほど女子が集まる状況ではなく、全国大会まで行くと階級別で10人ぐらいいるかなという感じで。今はもっと多いですね」

――なるほど。奥富選手が相撲で得意としているのは「寄り」、「押し」、「投げ」、「掛け」では、どの技でしょうか。

「今は『捻り』ですね。相撲っぽくない技が得意で(笑)。イメージ的には舞の海さんの相撲に近いと思います」

――「捻り」ですか! ということは、まわしを取るよりも齊藤戦で見せたように、腕を差し込んで返していくほうが多いのですね。

頭をつけるスタイル(C)YUKA OKUTOMI

「どちらかといえば頭と頭をつける――レスリングに近い体勢から、アームドラッグのように腕を捻っていくことが多いですね。

柔道と相撲を並行していくなかで、いろんなものを合わせていったら、大学時代から捻りが得意になりました」

――高校から大学まで女子相撲を続ける環境があるというのも驚きました。

「小中は少年団、高校と大学は部活でやっていました。私が通っていた日本体育大学柏高校はレスリングが強くて、鶴屋怜選手の母校でもあります。その日体大柏に相撲部が出来て、私も入学しました。そこから日大相撲部に進んでいます。だから相撲をやる環境は整っていたと思います」

――柔道と相撲を並行していて、相撲をメインにした理由は何だったのでしょうか。

「子供の頃は私も『柔道でオリンピックに出たい』と言っていました。そこそこ柔道も強くて、県大会で優勝して全小(全国少年柔道大会)に出たんですよ。でも初戦で秒殺されて、『私が生きる世界はココではないな』と思いました(笑)」

――一方でアマチュア相撲は大相撲と異なり、階級制を採用し、かつ無差別も設けています。奥富選手は階級別(軽量級)と無差別の両方で実績を残しています。

「小さい頃から男子としか練習していなかったので、大きい人と戦うことに苦手意識はなかったんです。大学の相撲部も大きい人しかいなかったですし」

――日大相撲部であれば、周りは大相撲=プロを目指す人たちが多いですよね。

「はい。女子でも100キロを超える後輩がいました。そういう人たちと練習することができていたのは大きいです。大きい人が小さい人に負けると失うものもありますけど、小さい人が大きい人に負けても失うものはない。勝ったら褒められるだけで(笑)。あとは怪我のリスクだけですね」

――軽量級と無差別の試合では、組み方は変えるのですか。

「若干変えますね。無差別だと、まず四つには組まないです。四つに組むと持ち上げられてしまうので。だけど回っているだけでは、距離があるところから力を加えられる技——突っぱりで負けたりしていまいます。そのため、自分から当たりながら前後に動く。あるいは前褌を取ると力も出るので、出し投げを使ったりとか」

――では男子の場合、大相撲というプロの世界もあります。プロのない女子相撲における目標は、どのようなものだったのでしょうか。

「ここ3~4年ぐらいで、女子相撲の実業団をつくろうという動きが広がっているんですよ。でもまだ採用してくれる企業も少なく、大学で辞めてしまう子は多いと思います。

私自身は今OLをやっていて、入社したのはもともと相撲部が強い会社なんです。最初はその会社に相撲で入りたくて。でも『相撲部で女子は採用していない』ということで、普通に就活して入りました。でも今が入社3年目で、私が世界チャンピンということもあって相撲部に入ることができるかどうか……というのが現状ですね」

――……えっ!? それは現在進行形のお話なのですか。

「はい。

実は今回の試合の1カ月前、6月にも大会で優勝しています(全国女子相撲選抜ひめじ大会、一般の部65キロ未満級を制している)。練習の頻度でいえばMMAのほうが遥かに上ですが、どちらかといえば『楽しく相撲を続けながら普及させていきたい』という気持ちです」

――6月に優勝! すみません、相撲の結果まではチェックしておらず……。奥富選手は柔術でも昨年、JBJJF全日本とIBJJFアジア選手権で女子アダルト紫帯、今年のアジア選手権でも女子紫帯の無差別級で優勝しています。「MMAのために他競技をやる」「相撲のためにMMAをやる」ということではなく、全て切り離して考えているのですか。

「そうですね。たとえば柔術についても『MMAのための柔術をやる』という方も多いとは思います。私は道衣を使ったスパイダーやデラヒーバ……MMAだと殴られてしまうようなポジションの技も好きで。もともとはトップからのほうが得意ですけど、紫帯になるとボトムからの技もできないと勝てないですから(※奥富は柔術でも2023年JBJJF全日本選手権の女子アダルト紫帯ライト級で優勝している)」

――思考が完全に競技者ですよね。ただ、今回のONE FFのオファーが来たのは、6月の相撲の試合に出るより前ですよね。

「前です。でもオファーを断る気持ちはなかったです。女子相撲や柔術はアマチュア競技なので、出る出ないは自分次第じゃないですか。でもプロのMMAはオファーを頂いた時点で『仕事』なので、それをパスすることのほうが私の中では許されない。どちらかといえばMMAの試合のオファーを頂いている時点で、相撲の試合で怪我してMMAの試合に出られなくなるほうが問題で。だから怪我せず優勝して、今回の試合に臨むことができます」

――相撲も怪我の多い競技です。にも関わらず全く怪我なく大会で優勝できるのは、よほど実力差がなければできないと思います。

「大学の時より今のほうが相撲は強くなっていますね。大学の時は相撲しかやっていなかったけど、今はMMAや柔術の動きが入ってきて、さらに相撲で勝てるようになりました」

――反対に相撲がMMAに生きている面はありますか。

「細かい技術的なことはともかく、まず足腰は他の人より強いです。MMAでも押されることはあるけど、テイクダウンしづらいとか」

――MMAではアマチュア5戦全勝、プロでも3勝1NCと無敗を貫いています。前回の試合は相手の計量オーバーにより、判定で負けながらもNC決着になりましたが……。

「いろいろな方がいるとは思いますけど、私は格闘技が好きで続けていたらプロになったというタイプです。半年ほど一般会員として練習していて、アマチュアも2年間やっていて――そういうキャリアの積み方が、今のところうまく行っているとは思います。前回の試合は、内容的には惨敗でした。でもその内容だったからこそ変えられた部分もありますね」

――ちなみに奥富選手以降、Me,Weに相撲出身者が増えたと聞きます。

「そうなんですよ。私の知り合いで相撲出身の男の子が、もともと大学時代からMMAをやりたいと言っていて。大学を卒業して社会人になってから私に問い合わせが来たあと、Me,Weに入会しました」

――柔道出身者やレスリング出身者が多いジムはありますが、相撲出身者が増えるジムというのも珍しいです。MMAを戦ううえでの目標は何ですか。

「UFCに出たいとか大きなことを語るよりは、目の前の試合に全て勝ちたいです。自分の性格を考えても『上に噛みつく』とかは得意じゃなくて、淡々と試合をこなしていたらONEに辿り着いた、というぐらいの感じですね(苦笑)」

――それも競技者の考え方なのだと思います。

「Me,Weには、そういう考えの選手が多いですね。プロの舞台でもやたらと煽ったりすることなくて。そういう雰囲気も自分に合っていると思います。あと女子も杉山しずかさん、東よう子さん、村田夏南子さん、魅津希さんと一緒に練習していて。このメンバーの中にいると、練習では自分の良いところなんて何一つないんですよ。でも試合になると、自分が伸びているところを感じることができる。それもMe,Weで良かったと思う点です」

――ONE FFで戦うのは、自身がステップアップするためには重要なチャンスです。

「そうですね。今までと同じで、注目されたいっていう気持ちはないです。とにかく決まった試合は全て勝ちたい。今回も確実に勝ちたいです」

(C)ONE

――そのONE FF初戦で、2022年のIMMAF世界王者ファイネ・メスキータと対戦することとなりました。

「相手の実績が凄くてビックリしました。でもONEに出させていただくことが凄いチャンスですし、自分は相手を選べる立場でもないです。相手の実績が凄いからって試合を断るようなら、そもそもONEに出る意味もなくて。ここは腹を括って勝ちに行きます」

――これまでプロの試合は全てケージでしたが、ONE FFはリングを使用します。

「Me,Weも壁を使った練習が多いので、リングよりケージのほうが練習と近いとは思います。でも戦う場所の中央でやることは変わらないし、ケージだと逆に押し込んでから手や足を入れにくい面もありますよね。その点はリングのほうがやりやすいとは考えています」

――結果、リングでロープやコーナーに押し込んだ時に差して捻り技に持っていきやすいでしょうね。

「柔道もやっていたので、投げ技自体も苦手ではないです。まだONE初戦なので『ベルトを狙います』とは言えません。まずONE FFで勝って本戦に出られるようになって、澤田千優選手のように勝ち上がっていきたいです」

■視聴方法(予定)
7月19日(金)
午後9時15分~U-NEXT

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45 AB BELLATOR MMA o PFL RIZIN UFC キック ジェナ・ビショップ スミコ・イナバ タイラ・サントス ティモシー・ジョンソン リズ・カモーシェ リントン・ヴァッセル 村田夏南子 渡辺華奈

PFL2024#4:オッズ/予想と展望

PFLで一番面白いリーグ2戦目。試合中、リアルタイムで決勝トーナメント進出者が決まっていく。試合順も重要で、最初の方の試合はとにかく早いフィニッシュ勝利が必要となるが、後になるほど得点状況が確認できるので、決勝進出を見据えた戦術が取れる。場合によっては、「負けても決勝進出」「勝っても予選敗退」といった消化試合が発生することもあるが。

わかりやすくするため、実際の試合順ではなく階級ごとにオッズを紹介。

ヘビー級 

(B)ワレンティン・モルダフスキー 6点・1位 1.59
(B)リントン・ヴァッセル 0点・6位 2.40
(P)デニス・ゴルツォフ 4点・4位 1.25
(P)チアゴ・サントス 0点・新 4.00
(B)マルセロ・ゴルム 0点・6位 2.45
(B)タイレル・フォーチュン 0点・新 1.57
(B)オレグ・ポポフ 5点・2位 1.36
(B)ダヴィオン・フランクリン 0点・新 3.15
(P)ダニーロマルケス 0点・新 2.35
(N)ティモシー・ジョンソン 0点・新 1.61
欠場
(B)ダニエル・ジェームス 5点・3位
(B)セルゲイ・ビロステニー 3点・5位
(N)ブラゴイ・イヴァノフ 0点・6位
(B)スティーブ・モウリー 0点・8位
(P)アンテ・デリヤ 0点・10位

ヘビーはなんと半分の5人が欠場。試合間隔が短く、フィニッシュ決着が多かったので、初戦のダメージで出場できない場合があるのは仕方ないが。初戦勝った3位ジェームス、5位ビロステニーも欠場しているため、2戦目からの出場となる新規参戦組にも十分決勝進出の可能性が残されている。なんなら敗退したとしても、決勝トーナメント進出者が欠場して代役で100万ドル獲得の機会を得る可能性もある(欠場した場合は、リーグ戦次点の選手の勝ち上がりとなる)ので、ヘビー級はチャンスが多い階級と言える。また、欠場したダニエル・ジェームスが1戦目の5点のみで勝ち上がる可能性も残されている。

1位のモルダフスキーは実はほぼ勝ち上がりが決まっていて、マルセロ・ゴルムがモルダフスキーの初戦の勝利タイム(2分17秒)より短い時間で勝たない限り、最低でも4位に入るし、2位ポポフと4位ゴルツォフが負ければ、その時点で決勝トーナメント進出が確定する。

しかしモルダフスキーの初戦の相手はヴァッセル。両者はBellatorで2度対戦して1勝1敗で、昨年3月の試合ではヴァッセルが1RKO勝ちしている。初戦負けているヴァッセルが、決勝進出のために最初からハイペースで攻めてくる可能性がある。リベンジ戦でもあるし、仮に消化試合になったとしても、モルダフスキーとしては気が抜けない試合となる。

2戦目からの代役出場となるティモシー・ジョンソンは、2021年にBellatorで当時の暫定王者モルダフスキーのタイトルに挑戦したことがある(判定負け)が、昨年リリースされて、PFLには移管されなかった。同じく代役出場となるチアゴ・サントスは本来ライトヘビー級で、TUFブラジルにはウェルターで出場していた選手。ヘビー級の試合は初。

2位ポポフ・4位ゴルツォフは、内容にかかわらず、勝てば決勝進出が決まる。相手にも恵まれているので、勝ち上がる可能性が高いか。あとはアンダーカードでも、早くフィニッシュするほど勝ち上がりの可能性が高くなってくる。

女子フライ級 

(P)ダコタ・ディッチェバ 6点・1位 1.08
(P)チェルシーハケット 0点・7位 10.00
(B)リズ・カモーシェ 3点・4位 1.33
(B)渡辺華奈 3点・4位 3.40
(N)タイラ・サントス 6点・2位 1.42
(B)ジェナ・ビショップ 6点・3位 3.05
(B)イララ・ジョア0点・8位 1.67
(P)シェイナ・ヤング -1点・10位 2.20
(B)ジュリアナ・ベラスケス 0点・6位 1.33
(P)リサ・モールディン 0点・9位 3.40

ヘビー級と対照的に、女子フライ級は欠場者ゼロで、全員がリーグ戦2戦目に臨む。決勝進出ラインの上位4名のち3人は初戦1Rフィニッシュ勝利。6点獲得の3人は、勝てば決勝トーナメント進出が確定する。

1位はPFLが露骨にプッシュしているディッチェバで、ストライカーだが、ここまではまだレベルが高い相手との対戦経験がない。今回の相手はキック世界王者のハケットで、もっとも相性がいい相手。そのため、オッズも今大会一番の大差でフェイバリットとなっている。ディッチェバの勝ち上がりは固い。

続く2位サントスと3位ビショップは直接対決。しかし、ビショップはMMA7戦全勝とは言っても、36歳でMMAデビューしてキャリア2年。柔術・ノーギで活躍してきた選手で、ディッチェバ同様、MMAのトップとは対戦経験がない。初戦もグラウンドに穴があるハケットが相手だから1Rでフィニッシュできたようなもの。元UFCランキング1位のサントス戦が、初めてMMAでの実力を試される試合となる。

ボーダーライン上の4位カモーシェと5位渡辺は直接対決。カモーシェは初戦がBellatorランキング1位のベラスケスとの対戦で、2戦目がBellatorランキング2位の渡辺と、もっとも厳しいマッチアップとなっている。前回3年前の対戦では、パンチのディフェンスに難がある渡辺に序盤からパンチを打ち込んだカモーシェが秒殺KO勝ち。打撃のスキルについては度々疑問視されてきた渡辺だが、リベンジを果たすには前回からの相当な向上がないと厳しい。

得点争いのカギとなるのが初戦でカモーシェに敗れたベラスケスで、2戦目の相手は初戦でディッチェバに一方的に敗れたモールディン。昨年、PFLチャレンジャーシリーズで勝って出場を決めた選手だが、正直今回の出場選手ではワンランク落ちる。もし、ベラスケスが1Rでフィニッシュ勝利した場合、カモーシェ vs. 渡辺戦が判定決着なら、得点は両者6点で同点となる。

ベラスケスが1R勝利し、カモーシェ判定勝ちの場合、タイブレーク規定の1「直接対決の勝者」により、勝ち上がりはカモーシェとなるが、渡辺が判定勝ちした場合は、タイブレーク規定3「フィニッシュ数が多い方」という規定により、決勝トーナメント進出はベラスケスとなる。ベラスケス vs. モールディン、イララ・ジョアニ vs. シェイナ・ヤングの2試合の決着が2R以降であれば、渡辺も勝てば(ほぼ)決勝進出となるため、カモーシェ vs. 渡辺戦の前に行われるベラスケス vs. モールディン戦など他の試合の結果も、戦い方に影響を与えることになる(もっとも、渡辺は試合の勝ちに徹するため、得点状況で作戦を変えたりはしないと言っているが)。

ワンマッチ

(B)スミコ・イナバ 1.25
(N)サライ・オロスコ 4.00
(N)メリッサ・バリック 1.36
(B)クリスティーナ・キャッツキズ 3.15

ワンマッチ2試合はどちらも女子フライ級。なにげにRIZIN参戦経験のあるオロスコが出ている(RIZIN.15で村田夏南子にヴォンフルーチョークで一本負け)。

第1試合開始は14日朝6時半。速報します。

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AB MMA o ONE RIZIN UFC UFC Fight Night   ヴィルナ・ジャンジローバ 村田夏南子

無念! UFCが村田夏南子をリリース

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『UFC Fight Night 229: Dawson vs. Green』ヴァネッサ・デモポロス vs. 村田夏南子のジャッジの採点/主要サイトの採点(2023年10月08日)

 こちらの続報。


Kanako Murata(Sherdog)

 UFCが村田夏南子をリリースしたことをUFC Roster Watchが確認したとのこと。

 村田夏南子は現在30歳でMMA戦績12勝3敗(UFC戦績1勝2敗、RIZIN戦績5勝1敗)。2021年6月の『UFC on ESPN 25: Korean Zombie vs. Ige』で行われたヴィルナ・ジャンジローバ戦で左肘を脱臼しTKO負けした村田は10月の『UFC Fight Night 229: Dawson vs. Green』で行われたヴァネッサ・デモポロス戦で2年4ヶ月ぶりに復帰。ユナニマスデシジョンで敗れたものの、主要サイトの多くが村田を支持していました。続きを読む・・・
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【DEEP116】北岡悟と対戦、泉武志「YouTubeをやってなかったらMMAには転向してないです」

【写真】既に波乱万丈な半生を送ってきた泉(C)MMAPLANET

11日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP116 IMPACTにて、泉武志が北岡悟と対戦する。
Text by Manabu Takashima

2016年全日本選手権グレコローマンレスリング66キロ優勝、2017年アジア選手権71キロ級優勝、同年の世界選手権出場とレスリングで輝かしい実績を残してMMAに転向した泉。レスリングの経歴を見るとエリート街道を歩んできたように見えるが、大学卒業後にテレビの制作会社に就職→退職してフリーターとしてレスリングに復帰するなど、紆余曲折を経てオリンピックを目指して、MMAの道へ進んだ。そんなオールドルーキー泉がこれまでのキャリア、そして北岡戦への意気込みを語った。


――キャリア7戦目で北岡悟選手と対戦が決まった泉選手です。オファーを受けた時の率直な心境を聞かせてください。

「いずれやるだろうと思っていた相手だったので、今ここで来たかと思いました」

――このタイミングで北岡選手と戦うことをどう捉えていますか。

「僕は年齢が34歳で若くはないので、同じキャリアの選手たちとやっても時間が過ぎるだけだと思うんですよ。だからキャリアが上の強い選手たちとどんどん戦っていきたいですし、限りある格闘技人生で前に進んでいきたいです」

――7月の小金翔戦に判定勝利して、4連勝となりました。あの試合を振り返ってもらえますか。

「すごく小金選手の対策をして試合をしたので、打撃の面でも伸びましたし、グラウンドの細かいポジションの部分でも向上につながってよかったと思います」

――試合数が少ない分、試合をやるごとに得られるものも多いですか。

「相手の対策をすることで、その技が得意になったり、そのポジションにおける恐怖心がなくなったりするんですよ。小金戦だったらハーフガードでトップキープする練習をしていて、ちゃんとそれが試合で出来たし、そうやって自分の技術を伸ばしているイメージです」

――北岡選手には対戦相手としてどのような印象を持っていますか。

「昔からやっているレジェンドで、戦えることを光栄に思います。でもここで僕が負けるようではダメだなと思います。おそらく北岡選手はガンガン前に出てくる作戦だと思うんですけど、そこにハマらないようにしたいです」

――ここで北岡選手に勝利できるかどうか。泉選手のキャリアにおいてターニングポイントになりうる試合だと思います。

「僕もすごく大きな分岐点になると思っているので、何が何でも勝ちたいという気持ちが強いです」

――MMAPLANET初登場ということで泉選手のプロフィール的なことも聞かせてください。泉選手はスポーツ一家に生まれたそうですね。

「父親が陸上、長男が競歩、次男がバレーボールという感じで、それぞれ違う競技の選手でした。僕も小学校の頃はバスケットボールをやっていて、中学でもバスケをやるつもりだったんです。そうしたら学校にバスケ部がなくて。当時好意を抱いている女子がテニス部だったんで僕もテニス部に入りました(笑)」

――思春期らしい理由ですね(笑)。

「高校でもう一度バスケ部に入るんですけど、他の部員のやる気がなくて、1年で辞めることになって、高校2年生の時にレスリングを始めました」

――ずっと球技をやっていた泉選手がなぜレスリングを始めたのですか。

「兄2人がそれぞれの競技で全国大会に出ていて『お前は全国行けないだろ』ってバカにされていたんです。自分としてはバスケで全国大会に行こうと思ったのですが、他の部員がそんなテンションではなかったので、これで全国は無理だなと(苦笑)。

その時に父親からレスリング部にいい指導者がいるらしいぞと言われて、そこで出会ったのが栗本(秀樹)監督(※選手として全日本選手権優勝や世界選手権出場の実績を残し、同校の監督として全国レベルの選手を育成した)だったんです。僕が監督に『全国大会に出たいです』と伝えたら『分かった。連れて行ってやる』と言われて、レスリング部に入部しました」

――レスリングをやることが目的ではなく、全国大会に出ることが目的だったのですね。

「そうですね。だから高校2年までレスリングのことは全く分からなかったですし、栗本監督がいなかったらレスリングは始めてないと思います」

――高校2年から始めるというのは決して早くはないですよね。

「同じ時期に始めた選手もいたんですけど、もともと柔道をやっていてレスリングに転向するパターンが多かったんで、格闘技経験ゼロからレスリングを始めた選手は少なかったです」

――それでも高校在学時にインターハイに出場=全国大会出場という目標は果たします。レスリングには自分に合っていたのでしょうか。

「いや、センスはなかったと思います。でも全国大会に出るだけの練習はやっていたと思います」

――それから日体大に進学し、4年生時にグレコローマン60キロ級でインカレ優勝&国体で準優勝という結果を残しました。大学卒業に合わせてレスリングは引退し、就職されまたしね。

「はい。テレビ業界に入りたかったので制作会社に就職し、某テレビ局のゴールデン番組のADをやっていました」

――それからレスリングに復帰した理由は?

「ADを9カ月ほどやっていたのですが本当に大変な仕事で、これ以上は続けられないなと思ったんです。その時にフェイスブックでレスリング時代の後輩たちが活躍する姿を見て、自分ももう一度レスリングで勝負したいと思って復帰を決めました。ただ完全にレスリングから離れて太ってしまっていたので、最初の3カ月間は地元の高校で体作りをして、それから大学の練習に復帰しました」

――大学も卒業して仕事も辞めて、当時はどのような環境で練習していたのですか。

「スポンサーさんがいたわけでもないし、実業団に所属していたわけでもないので、朝練習してバイトして、夕方練習してバイトして…という毎日でしたね。スポンサーさんがつくまでは本当にお金がなかったので、男3人でルームシェアしてギリギリの生活を送ってました」

――それでも2016年に全日本選手権優勝(男子グレコローマン71キロ級)、2017年にはアジア選手権優勝(同)、同年の世界選手権出場(同11位)と結果を出すわけですが、何が要因だったと思いますか。

「ずばりハングリー精神ですね。例えば合宿の時は練習前に選手が整列するんですけど、成績がいい順番に前から並ぶんです。だから実業団で給料をもらって大会で優勝したらボーナスが出る選手とか、ずっと大会で優勝してきた年下のエリートたちが前の方にいるわけですよ。僕なんかは当然後ろの方だから、そういう選手たちの背中を見て『絶対こいつらを追い抜いて、自分が一番前に立ってやる』と思っていました。

あとレスリングは頻繁にルールが変わる競技で、ちょうどこの時期にスタンド重視が進みました。僕は押し出しが得意でスタミナには自信があったから、そのスタイルと当時のルールがハマったというのも大きいですね」

――それもまさに巡りあわせですね。そんななか2020年にレスリングからMMAに転向することになります。

「オリンピック出場が難しくなり、それでレスリングから完全に引退することを決めました。それからMMAに転向するまでですが、レスリングを辞めてYouTuberになろうと思ったんですよ」

――また振り幅が大きいですね(笑)。

「はい(笑)。周りから色んな人とコラボした方がいいよと言われて、コラボ動画を撮っていたら、自然と格闘技関連の人とコラボする機会が多く、そのなかに渡辺華奈選手がいて。YouTubeコラボきっかけで華奈さんと知り合って、FIGHTER’SFLOWの上田貴央さんから『本気でMMAをやってみない?』と誘われたんです。レスリングを辞めたときにも『MMAやらないの?』と言われることは多かったのですが、上田さんは僕の将来のことや仕事のことまで真剣に考えてくれて、この人と一緒だったらMMAをやろうと思ってMMAに転向しました」

――また面白い出会いからMMAを始めることになったのですね。

「そうですね(笑)。YouTubeをやってなかったらMMAには転向してないです」

――MMAそのものに興味はあったのですか。

「村田夏南子が同じ愛媛出身で、うちの高校にも練習に来てたんですよ。村田の応援でRIZINを1回見に行ったことがある、くらいですね」

――2022年4月RIZINでのMMAデビュー戦はグラント・ボグダノフにTKO負け。続くDEEPでの野村駿太戦もスプリット判定負けでしたが、それからは4連勝を収めています。MMAファイターとしての目標は?

「ちょうど同時期にレスリングからMMAに転向する選手が多かったんですよ。世代は違うんですけど中村倫也だったり、鶴屋怜だったり。彼らは無敗のまま一気に上までいきましたけど、僕はいきなり2連敗してしまって(苦笑)。今からレコードが変わるわけではないので、組まれた試合を勝っていくしかないなと。2人のようにUFCを目指すというのは正直無理だと思いますが、海外の大会に挑戦できるような選手になりたいです」

――泉選手が目指す理想のMMAファイター像はありますか。

「結果にこだわるのはもちろん、見ている人たちの印象に残る試合をしたいです。レスリングと違ってプロのMMAはお客さんが高いチケット代を払って見に来るものなので、それ以上のものは見せたいと思います。そうは言っても、そこばかりを意識して結果が出なければ元も子もないので勝つことが大前提です」

――これまでのキャリアで最も注目が集まる北岡戦だと思います。どのような試合を見せたいですか。

「海外に行くためには日本では相手がいないというくらい強くなって、それだけの結果を残さなければいけないと思っています。前回より成長した姿を見せたいですし、まだフィニッシュして勝ったことがないので、そこをしっかり狙いながら戦いたいです」

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【ONE FN16】モン・ボー戦へ、三浦彩佳─02─「誰も知らない場所で誰も知らない強い選手と」

【写真】本人は負けたことで評価されたくない風の三浦だが、組み技でダニエラ・ケリーに取らせず、袈裟に入ったことはMMAで彼女と戦う対戦相手は組みの強さが頭に残っているはずだ(C)ONE

4日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニー・スタジアムで開催されるONE Fight Night16で、モン・ボーと対戦する三浦彩佳のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

現在、ONEと契約しながら試合の機会に恵まれないファイターは多い。今年に入ってONEを離れるファイターも増えている。そんななかで三浦がONEでの試合を望んだ理由と、彼女の覚悟とは。

<三浦彩佳インタビューPart.01はコチラから>


――結果、ですか。現在グラップリングマッチも含めてONEで3連敗中という結果は、どのように受け止めていますか。

「ヂィンナン戦でベルトを獲れなかったあとのダヤニ・ソウザ・カルドゾとの再起戦で、今までで一番の絶望を感じました。まさか試合中に肩を脱臼するとは思っていなくて――。そのあとも小さな怪我が重なることもありました。その時に『ヤバいな』と思ったんです。もう年齢も年齢だし、初めて連敗を喫していたので。

結構苦しい時期が続いていたなかで、ダニエル・ケリーとグラップリングで戦いました。試合中に分からないことが多くて、またパニックになり、結果も負けで――なかなか試合が組まれないことも含めて『もうどうしようかな……』と思うことは多かったです」

――……。

「TRIBEに入って10年の間で初めてじゃないかっていうぐらい、長南さんともちゃんと話ができない時期が続いていました。一番の理由は、ONEで試合が組まれないことです。なぜMMAの試合が組まれないのか……。それを長南さんに言っても仕方ないことは分かっているのに。……グスッ、グスッ」

――嫌な時期を思い起こさせてしまったようですね。ここで涙を……。

「いえ。いま鼻をすすったのは、花粉症です(笑)」

――えぇっ!?

「嘘をついているわけじゃないですよ。今回はABEMA TVのインタビューでも、ワーッと泣いちゃって。もっとカッコ良くインタビューを受けたいです!」

――アハハハ。長南さんと話ができない時期というのは、どういった状態だったのですか。

「まず長南さんに『試合がしたい』と伝えたんです。すると長南さんから『ONEで試合が組まれていないのは、お前だけじゃないんだ』と言われました。でも私は試合がしたい、ということの連続でした。もちろん何もなかったわけじゃなくて。ただ、試合の話があっても正式決定にならない――ということが繰り返されて。それでTRIBEを離れるというわけじゃないです。でも長南さんと意見が食い違うことはあって、すごく苦しかったです」

――そこでTRIBEを離れることはなくても、ONEを離れるという選択肢はなかったのですか。三浦選手の実績であれば、国内プロモーションからオファーは殺到するでしょうし、少なくとも試合がないという状態にはならないように思います。

「正直、国内で戦うことを考えなくはなかったです。やっぱり私としては、自分がずっと練習しているなかで試合がなく、他のTRIBEの選手はどんどん試合をしている。私自身もすごく調子が良いのに、でも負けているから大きなことは言えない――と思っていて。

それで『どうしようかな……』と考えている時に、村田夏南子選手、魅津希選手とスパーリングする機会があったんですよ。二人ともグラップラーと試合をするからと、私をスパーリング相手として呼んでくれて。そこから毎週のようにスパーリングしているうちに、『MMAをやるかぎりは、どうせなら誰も知らない場所で誰も知らない強い選手と試合がしたい』と思ったりしました。UFCファイターと練習していると、すごく刺激にもなりましたし。だから、長南さんから『どうする?』と訊かれた時に言ったんです。『私、ヂィンナンと再戦したいです』って」

――「安西先生、バスケがしたいです……」という状態ですね。

「……私が目指しているのはONEのベルトだし、ずっとヂィンナンと再戦したいと思っていました。それで長南さんにも『ONEでやりたいです』と伝えたんです。すると『本当にそれで良いんだな?』、『覚悟を決めました』って」

――なるほど。それほどの覚悟を決めて臨むモン・ボー戦ですが、この相手に決まった時の気持ちを教えてください。今はONEで連勝中で、タイトルコンテンダーの一人です。

「モン・ボー選手の名前を聞いた時、『おぉっ!!』と思いました。試されているなぁって、嬉しかったですね。個人的にはモン・ボー選手は、次の試合でベルトに挑戦すると思っていて。そんな相手との試合が決まり、長南さんからも『決まったからな。あとはゴチャゴチャ言わずに、やるだけだぞ!』と言われました。私も『ありがとうございます!!』って。

客観的に見ても、私とモン・ボー選手だと面白い試合になるんじゃないかなって思います。女子であれだけKOできる選手はいないと思うし、デビュー戦でジャン・ウェイリにも勝っていて、すごく強いファイターです」

――特にあれだけ至近距離で強く右を打ち込める女子ファイターも、なかなかいませんね。

「やっぱり打撃×寝技っていう見方はされると思います。そのモン・ボー選手に組みつくための方法は堀江トレーナーさんと一緒に、いろんなバリエーションを体に染み込ませています。今までも練習していたことではありますけど、何をどう出すかは実際にモン・ボー選手と向き合ってみなければ分からないです。でも今回はスパーリングも、相手にモン・ボー選手を想定した動きをしてもらったりとか。当日は今までとは違う動きも見せられるかと思っています」

――それは楽しみです。

「……ダニエル・ケリー戦も『あやかロックは出さない』と言いながら、結局は出してしまいましたからね。だから最終的にはどうなるか分かりません(苦笑)」

――もちろん自分が最も得意な形を完全に封印して戦う必要はないでしょう。ただ、今は「あやかロックしかない」のではなく「あやかロックもある」とバリエーションが増えているということですよね。

「そうですね。気持ちの面でも、落ち着いて戦えるようにもなりました。普段からBellatorファイターの渡辺華奈さんと練習していて、UFCファイターの村田夏南子選手と魅津希選手のファイトキャンプにも参加させていただいたし、本当に良い経験ができていると思っています。今回こうして試合ができるのは、応援してくださる皆さんのおかげです。まずは次の試合に勝って、ヂィンナン選手とベルトを賭けた再戦まで辿り着きます」

■放送予定
11月4日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN16対戦カード

<ONEキックボクシング世界バンタム級王座決定戦/3分5R>
ジョナサン・ハガティー(英国)
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)

<ONEサブミッショングラップリング世界ウェルター級(※83.9キロ)王座決定戦/12分1R>
タイ・ルオトロ(米国)
マゴメド・アブドゥルカディロフ(ロシア)

<ムエタイ140ポンド契約/3分3R>
サクセン・オークワンムアン(タイ)
カリム・ベイーノ(アルジェリア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ハリル・アミール(トルコ)
アフメド・ムジタバ(パキスタン)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
シンサムット・クリンミー(タイ)
ムーシネ・チャフィ(スペイン)

<キックボクシング・ストロー級/5分3R>
ジェン・ペイメン(中国)
ルイ・ボテーリョ(ポルトガル)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
モン・ボー(中国)

<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ベン・タイナン(カナダ)

<ムエタイ女子アトム級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)

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o UFC UFC Fight Night 村田夏南子

【UFC】速報中!UFC Fight Night 村田夏南子復帰戦!

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現地時間10月7日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されたUFC Fight Night: Dawson vs. Green。日本から村田夏南子が2年4カ月ぶりに参戦。怪我からの復帰戦を迎えました。

対戦相手はUFC3勝3敗のバネッサ・デモポロス。試合は村田が得意のテイクダウンから上を取って試合を進めるものの、下からデモポロスの細かいパンチを被弾して三角絞めを仕掛けられる場面も。スタンドでもデモポロスのパンチで被弾して顔を背ける画面もあって0-3で判定負けを喫しました。

レスリング仕込みのタックル→テイクダウン→グラウンドコントロールが盤石のイメージのあった村田だけに、今回は寝技でだいぶ手を焼いた印象。桜庭和志のようなモンゴリアンチョップを見せるなど見せ場は作りましたが、決定的なダメージと明確なドミネートが出来ずに終わりました。

試合間隔もかなり開いていたわけで、これからフィジカルも試合勘も徐々に戻ってくるはず。次戦に期待がかかりますが、その舞台はUFCかそれとも日本になるのか。村田の動きに注目が集まります。
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MMA News o ONE UFC UFC Fight Night   村田夏南子

『UFC Fight Night 229: Dawson vs. Green』ヴァネッサ・デモポロス vs. 村田夏南子のジャッジの採点/主要サイトの採点

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Vanessa Demopoulos defeats Kanako Murata(MMA Decisions)

 『UFC Fight Night 229: Dawson vs. Green』ヴァネッサ・デモポロス vs. 村田夏南子のジャッジの採点。3者とも1,2Rデモポロス、3R村田で29-28デモポロス勝利でした。

 主要サイトの採点は29-28デモポロス支持1人、28-29村田支持11人、28-30村田支持1人、27-30村田支持1人でした。続きを読む・・・
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MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN229 ヴァネッサ・デモパウロス 村田夏南子

【UFN229】村田夏南子、デモパウロスのガードポジションを崩しきれず。UFC復帰戦は判定負け

<女子ストロー級/5分3R>
ヴァネッサ・デモパウロス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
村田夏南子(日本)

サウスポーの村田が細かいステップを見せ、ジャブからインロー。村田はデモパウロスの右ストレート・左アウトローをバックステップでかわし、左ミドルを蹴る。デモパウロスは村田の左ミドルをキャッチして、村田をケージまで押し込んでヒザ蹴り。正対した村田はダブルレッグから足をかけてテイクダウン。デモパウロスを寝かせるが、自ら立ち上がってグラウンドゲームではなくスタンドを選択する。

デモパウロスが右ミドルと右ストレート、村田はインローを蹴る。デモパウロスはジャブ見せて右ミドル。村田の左ミドルに右ストレートを合わせると、村田が尻餅をつく。ダメージのある一発ではないが印象は悪いか。村田がデモパウロスの右ミドルをキャッチすると、デモパウロスは引き込んでガードポジションへ。腕十字を狙いつつ、これが外れるとラバーガードで村田の上体を固めてパンチとヒジを入れる。

2R、デモパウロスは右ハイと右ストレート、村田も左ストレートを返す。距離が詰まり、デモパウロスが首相撲にとらえると、村田がテイクダウンを奪う。デモパウロスはハーフガードから潜りスイープを狙い、村田は寝かせてヒジ打ち。

デモパウロスはクローズドガードに戻すとラバーガードで村田の動きを固定する。これを外して背筋を伸ばす村田はモンゴリアンチョップも見せる。デモパウロスはガードポジションで村田の動きをコントロールし、パンチとヒジ、三角絞めを仕掛ける。ここでラウンド終了となる。村田がインサイドガードでトップキープするが、ガードポジションから積極的にアタックしたのはデモパウロス。どうジャッジが判断するか。

3R、デモパウロスがワンツーと右ミドル。村田が蹴り足をとってテイクダウンすると、ガードを取るデモパウロスにパウンドで飛び込む。足を一本超える村田だが、デモパウロスはクローズドガードに戻す。村田は背筋を伸ばしてパウンド、デモパウロスの下からの腕十字をつぶして鉄槌を落とす。

デモパウロスはクローズドガードをとり、ここも村田は上体を起こしてパンチを落とす。デモパウロスは下から腕十字を仕掛け、スクラングルの展開に持ち込む。村田はデモパウロスをがぶってヒザ蹴り。デモパウロスが立ち上がるとバックにつき、股下で腕をクラッチしてデモパウロスを持ち上げてたたきつけた。

判定はジャッジ3者とも29-28でデモパウロスを支持。村田の2年4カ月振りのUFC復帰戦は判定負けという結果に終わった。試合後、デモパウロスは「彼女はトップコントロールをした。私はファイトをコントロールしたの。彼女は上手くコントロールしたけど、エルボーを下から打ってダメージを与えた。彼女がレスリングが優れているのは分かっていたけど、私は全ての瞬間ファイトしていたの」と振り返った。

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