【写真】2019年7月以来の名古屋でのイベント開催。ジェロム・レバンバ、現UAE Warriors出場中のキム・ギョンピョ、そしてパク・ジョンウンという顔ぶれ。これがHEATらしさだ (C)MMAPLANET
25(日)に名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT48。昨年は1月と9月に東京で大会を開催したが、地元・名古屋ではコロナの影響で2019年7月以来、実に1年10カ月振りのイベントとなる。
MMAとキックをケージで行うという独自性を持ち、同時にブラジル、韓国と実力者を招聘してきたHEATを率いる志村民雄代表に地元・名古屋大会への意気込み、これからを尋ねた。
──ようやく名古屋でHEATを開催できます。
「久しぶりに名古屋で大会があるということで、皆さん喜んでくれていますね。チケットも完売で、非常に嬉しいです。
MMAPLANETさんには申し訳ないですけど、MMAの試合が非常に少なくなってしまいました。マックス・ホロウェイのジムで強い選手を見つけたので、ずっと呼びたいと思っていたのが、今回もコロナの影響でビザが下りなかったです。
こればかりはどうしようもなかったです。HEATのMMAは日本人選手ありきでなくやってきたことで元ライト級王者のオク・レユンが今度、ONEでエディ・アルバレスと戦いますし、ライトヘビー級王者だったチョン・ダウン、ヘビー級王者アラン・ボドウはUFCで戦っています」
──ミシェウ・ペレイラも今やUFCで確固たる地位を築きつつありますしね。HEATからメジャー進出、それは国籍に問わずして志村館長が実力者を招聘してきたという事実があります。あまり届かないというジレンマもありますが……(苦笑)。
「それでも、僕は海外の選手だろうが強い人間同士の試合が見たいんです。MMAはそういうつもりでやってきました。それとヘビー級ですね。
春日井なんか王座防衛戦を予定していたのが、挑戦者が来日できなくて。ホント、強い選手だったんですよ。でも、そこでRIZINから声が掛かって、アイツがああいう舞台で戦えるということは良かったかと思っています。
アイツも運がなくて……、それでも才能でなくて努力でやってきた。扇久保選手と再戦できますけど、春日井自身が変わろうとしていますよね。何とか変わろうとしています。元々気が小さいところがあり、もの凄く緊張しぃです。
まぁ勝ちにこだわるのは悪いことではないのですが、あまりにも相手を叩きのめそうという気概がないときは私もどやしつけたりしたんです。負けたくないという気持ちも分かるのですがね。
そういう部分でも、色々と乗り越えるために人としてどうかという言動をしたり、そうやって戦ってきたのが……今は、落ち着いてきました。でも、勝手ながら扇久保選手との試合は勝ちに拘れと言っています(笑)」
──アハハハハ。その春日井選手とともに出場予定だった石井慧選手の試合もギリギリのタイミングでなくなってしまいました。
「石井選手に関しては試合を成立させるためなら、体重差があったり、実力差がある試合なら組めたかもしれないです。でも、それはHEATではやりたくはないという気持ちがありました。
ハワイの選手がこられなくなって、色々と対戦相手を探したのですが、今回は組めなくなりました。お客さんはチケットを買ってくれて、スポンサーさんもずっと応援してくれていて、見る目は肥えていますからね。だから、今回は試合を組まない方向になりました。石井選手に見合う相手を見つけることができなかった。そういうことです」
──そのなかでMMAでは志村道場から倉本拓也選手とユン・テスン選手が出場し、それぞれZOMER所属の三宅輝砂選手と橋上壮馬選手と対戦します。祖根寿麻選手の教え子がHEATに出場というのは個人的に嬉しいです。
「名古屋の選手を出してあげたいです。今、日本の格闘技界は那須川天心武尊という対決に向けて動いていますが、ホントにこの2人以外にスーパースターがいない。ここがこけたら未来はどうなるという状況だと僕は思っているんです。
だからHEATとしても若い選手を育てないといけない。そういう意味でも、名古屋の選手にチャンスを与えたいと思っています。アビラル(ヒマラヤンチーター)とか伸びてきていますけど、もっともっと強くしないといけない。
やはりブラジル人選手や韓国人選手はUFCやONEに行っているのに、日本人も世界に送り出さないといけない。そういう部分で次回大会からはキックもMMAグローブでやろうと思います。
ONEがウチと同じようにキックとMMAをケージでやっていますが、やはりケージキックの特徴を生かすにはMMAグローブ着用かと。嫌がる選手もいますが、ここはやっていこうと思います。
それと今回はイゴール・タナベとアンディ・コングというグラップリングの試合を組むことになりました。ケージでグラップリング、決着がつかないと米国で多いオーバータイム方針を採用します。ここも今回の見所だと思っています」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
4月25日(日)
午後2時30分~TIGET
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