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Interview J-CAGE ONE ブログ 後藤丈治

【Road to ONE02】後藤丈治のMMAファイター人生─02上京編─「ここで生き残れたヤツだけが──」

【写真】2018年7月、GFGで佐々木郁也に勝利した時の後藤 (C)SUSUMU NAGAO/GFG

北海道の地下格を戦い、大学生となりキックのジムで地表に出てきた──後藤丈治インタビューPart.02。

北海道でもプロ生活、そして東京に出てきてからの日々について引き続き、後藤の話を訊いた。

<後藤丈治インタビューPart.01はコチラから>


──晴れてというと表現はおかしいですが、キックのジムに入り練習を始めたと。

「MMAへの憧れを持ちつつ、ほとんどキックボクシングの練習をしていて、パンクラス札幌大会でのMMAの試合と並行してキックの試合も出ました」

──キックの試合にまで!! それはプロの試合だったのですか。

「ハイ。2017年にBOUTでRISEのバンタム級で7位だった出口智也選手と戦い、キック2戦目だったのですが……番狂わせで判定勝ちできました」

──そのままキックでという気持ちには?

「そういう風にも言ってもらえましたが、やはりMMAが格好良いので。キックボクシングアカデミー札幌内にあるP’sLAB札幌所属選手として、MMAを続けました。P’sLAB札幌は自分がパンクラスに出るために、その名前を借りて活動をしてくれたという状況だったんです」

──また良い話ですねぇ。ところでキックの練習ばかりしていたということですが、その時のMMAの練習はどのような状況だったのですか。

「P’sLAB札幌は指導者がいなくて、所属も僕1人という状態でした。だから僕が会員さんの指導をする形で。寝技は全然できなかったです。壁レスを初めてやったのも2年ぐらい前で……」

──2017年まで札幌で試合をしていましたね。

「パンクラスでは札幌大会以外も、ディファの大会に出させてもらったこともありました。それと青森でGFGという大会にも出させてもらいましたね。地方在住の選手は試合を選ぶことはできないです。声が掛ると、全てをチャンスと捉えないと」

──東北の独立プロモーション、Global Fightingsports Gameですね。後藤選手はGrachanでバンタム級王者にもなった佐々木郁矢選手に判定勝ちし、これも番狂わせと言われています。札幌で練習をしていたのは、いつまででしょうか。

「8試合目まで……ですかね。佐々木選手に勝った後、ディファで米山千隼選手に負けました。米山選手に負けた理由はたくさんありますが、あの時に『このままじゃ勝てない』と思いました。もともと大学を卒業したら東京でMMAをやろうという気持ちもあったのですが、米山選手と戦ったことが決め手になりました。

あの試合に負けて、東京に行きたいと強く思うようになって去年の3月に大学を卒業し、練習ができる環境を探して東京にある会社に就職したんです」

──う~む、その辺りはそつないですねぇ(笑)。ではサラリーマンをしながら、練習をして試合に出ているということですか。

「ハイ。契約形態も特殊で、昼のプロ練習に参加できるようにしてもらっているんです」

──TRIBE TOKYO MMAに所属しようと思ったのは?

「卒業間際に東京に来て、色々と出稽古をさせてもらいました。その時に(若松)佑弥さんとか、自分と年が近い人が死ぬ気で練習しているのを、この目で見て『この人たちと強くなりたい』とメチャクチャ思ったんです。ここで生き残れたヤツだけが仲間になって強くなれるって感じて」

──なるほどぉ!! トライブで練習するようになり、どこが一番変わったと思いますか。

「一番は……練習と試合の乖離が無くなった感じがします」

──練習と試合の乖離、また他のトライブの若者たちとは一味違った返答です(笑)。練習での動きが、試合に出るようになったということですね。

「試合って特別なモノというのが、あったんです。非日常だと。でも青木さんも良く言ってくださるんですけど、『練習のための練習はするな』という……その意味がこの1年で理解できるようになりました。

特に組み技に関しては、本当に学ぶことが多かったです。壁を使ったエスケープとか、これまでできていなかったことですし。そういう点は凄く勉強になっています。組まれてゴチャゴチャと逃げるんではなくて、方法論が分かるようになったのは大きいですね。まだまだ全然足りていませんが……(苦笑)。

僕、練習でめちゃくちゃ弱いんです(笑)。上久保(周哉)さんとかめちゃくちゃ強くて、自分の皆にもそれぞれの強さがあって、日々『俺は弱い』と思い知らされています」

──打撃だけではどうでしょうか。

「打撃に関しても、練習ごとに今日は何をやろうとかとテーマを持って臨んでいるので、めちゃくちゃにやられることもあります。今日も結構やられました(笑)。

上手く凌ごうという練習なら、それはできると思います。でも、それだと練習のための練習になってしまいます」

──祖根選手に勝ったことで、次の試合が注目されています。あの試合をステップボードにしたいという想いは?

「正直、祖根選手に勝ったことでチャンスを頂けるんじゃないかと思っています」

──すでに5月31日の修斗で実現はしなかったですが、そのチャンスといえるオファーがあったと聞いています。

「あっ……ご存知なのですか……。僕は即答でやりたいと伝えました。実現はしなかったですけど……」

<この項、続く>

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Interview J-CAGE ブログ 後藤丈治

【Road to ONE02】祖根に勝利、後藤丈治のMMAファイター人生─01地下格編─「相手は全身お絵かきの」

【写真】非常に礼儀正しく、試合度胸は満点。その理由が分かった (C) MMAPLANET

4月17日に行われたRoad to ONEで祖根寿麻をニンジャ・チョークで破った後藤丈治。パンクラスの地方大会、そしてプレリミが主な活躍の舞台だったファイターが、修斗でベルトを巻いた選手に圧勝した。

「こういう選手の声が聞きたい。それがメディアの役割」という青木真也からのリクエストもあった。あれから1カ月半が過ぎてしまったが、そのMMAファイターとしての成り立ちを後藤に尋ねると──まだ24歳ながら波乱万丈なMMAファイター人生を送ってきたことが分かった。


──青木選手から後藤選手の声を届けるのがメディアの役割という宿題を頂いてから、時間が経ってしまい申し訳ありませんでした。

「いえ、青木さんにああいう風に言ってもらえたのは凄く嬉しかったです。上京した時からAOKI AWARDとか、青木さん絡みモノに取り上げられることを目標にしていたので」

──青木真也にそうまで言わしめたのが、4月17日のRoad to ONE02の祖根寿麻戦の一本勝ちでした。修斗で環太平洋王者だった選手に勝った、その事実をどのように捉えていましたか。

「あの試合は自分にとってはオイシイ試合でした。新型コロナ感染拡大というなかで、これからどうなるのか分からないという状況に皆がいましたけど、しっかりと集中して取り組むことができて良かったです。

祖根選手にとってはメリットのない試合で、『自分なんかとやってくれるんだ』という気持ちでした。その一方で、自分にも勝つ可能性があるから組んでもらえているんだと理解して、修斗とかパンクラスとか関係なくバチっと倒して勝ちたいと思っていました。

状況が状況だったので、ああいう試合が組まれたのでしょうし……不謹慎な考えかもしれないですけどね」

──不謹慎という言葉が出るということは、あの日時で戦うことに躊躇することがあったということでしょうか。

「あの時はコロナが今より未知で、コロナとの戦いだという気もしていました。こんな時に試合をして良いのかということが頭をよぎったのも事実です。ただし、主催者も徹底して対策し、ジムも同じでした。だから、そこを信じて『やるか!!』という気にさせてもらいました」

──『俺は掛からねぇよ』という気持ちではなかったですか。

「それはないです。そんな風には思えないです」

──良かったです。そこを弁えてもらえないと、こちらも試合があるからといって取り上げることはできないので。

「そうなりますよね。コロナは現実問題で、まだ解決していないわけですから。リスクがあることをやっているのは、理解しているつもりです」

──その言葉で、後藤選手がどういう人物であるのか、ファンにも伝わるかと思います。もともとは札幌のP’sLAB札幌所属で北海道のパンクラスでキャリアを積んできた後藤選手ですが、MMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「僕……実は地下格出身なんです……」

──……。

「高校生1年生の時に、町の体育館にあったボクシング室のようなところでパンチもキックも組み技も全部やっている練習を目にして。たまたま、そこで総合格闘技を初めて知ったんです。サークルのようなモノだったのですが、そこで練習をするようになりました」

──そこが地下格に関係していたと?

「ハイ、けっこう怖そうな人たちが集まって練習していました(笑)。僕はただの高校生で、UFCをゲームで知っていたぐらいで……本当にMMAのことは分かっていなかったんです」

──普通の高校生で、地下格からMMAを!! そこではどのような練習が行われていたのですか。

「グローブをつけて殴り合うとか……そこを仕切っていた人が連れていた人間とスパーリングをしたりとか(苦笑)。だいたい連れて来られるのは、ただの不良なんです」

──ダハハハハ。凄い世界ですねぇ。後藤選手には格闘技経験はあったのですか。

「小学生の時に少し空手をやっていました。硬式空手だったのですが、3年ほど稽古していました。でも道場が途中でなくなってしまって……。中学は卓球部に入って」

──いきなり卓球だったわけですね。その頃にMMAの知識は?

「全然なかったです。でも戦うことには憧れはありました。中学の時も週に1日ほど体育館でボクシングの真似事をしたり、高校になってからは部員は3人ほどで顧問のいない柔道部に所属していました。で、体育館でミット打ちをしようと思って訪れて、地下格の練習を見たという感じです。あの時は僕も素人のようなモノでした」

──不良を連れてきて、スパーリングをするって普通じゃないと思わなかったですか(笑)。

「何が普通か分かっていなかったです。アウトサイダーが世界最高峰ぐらいのイメージでいたので(笑)。建築業をしている代表は90キロぐらいある大きな人だったので、スパーリングでボコボコにされていました」

──そのような練習はどれぐらい続けていたのですか。

「16歳から18歳までですね」

──体重に関係なく、殴り合う……怪我とかしませんでしたか。

「ちょっと痛いとかは、普通でした。目の周りが腫れたり、鼻血が出るというのも」

──ご家族の反応は?

「それはやはり『大丈夫なの?』とは、言われていました。試合も1週間前ぐらいに『お前、出ろ』みたいな感じで伝えられて(笑)」

──実際に試合も出ていたのですね……高校生で……。

「もう『出るか?』ではなくて、『出ろ』という世界でした。そうしたら、相手が全身お絵かきみたいな相手で。ルールもパウンド有りで、会場は地下のクラブに四角形の柵を立ててコンクリートの床の上に薄いジョイントマットみたいなのが敷かれているだけで……あれはただの高校生には怖かったです(笑)」

──それはそうですが……続けていたわけですよね。

「地下格の試合は5、6試合ほど出て1度だけ負けました」

──ちなみにどういう勝ち方をしていたのですか。

「デビュー戦は『TOUGH』を読んだ後で、掌底が恰好良いなかって思って……掌底で勝ちました。MMAグローブをつけていたのですが、掌底を使いました(笑)。あの時に戦って勝つことの興奮を覚えてしまったんです」

──いやぁ、後藤選手……十分にイっている高校生ですね(笑)。

「アハハハ。学校では試合に出ているとか言っていなかったので、ケガして入院とかすると友達から『丈治君、どうした?』とか心配されていました(笑)。先生から『後藤、お前何をやっているんだ』と言われたこともありましたね(笑)」

──入院まですると、さすがにご家族からストップは掛からなかったですか。

「親は『あんた、ケガだけはすんじゃないよ』って」

──いや、だって入院しているじゃないですか(笑)。

「アハハ。自分でも変なことやっているなとは思うようになっていましたね。ただ途中からブラジリアン柔術の経験がある方が指導するようになって、寝技も少しやってはいたんです」

──それでも普通にMMAをやろうとは思わなかった?

「当時はパンクラスも修斗も知らなかったので。試合に出た時も、ここで勝てば『○○○○〇』に出られるかもしれないからって言われて。〇〇〇〇〇が何のことかも分かっていなかったですけど、勝てばプロになれるんだって思っていたぐらいで」

──今からして、地下格で学べたことはありますか。

「学べたことというか……あの環境があったから、今がどれだけ有難いかが理解できます。それと試合に出ることにためらわない気持ちは養われましたね(笑)」

──そんなことを無償でやるのですからね。

「いや……それが、お金は貰えていたんです。1試合で5万とか出たこともありました。高校生にとっては大きな額でした。そんな時に地下格をキックボクシングアカデミー札幌の代表が見に来ていて、『ウチで練習しないか』と誘われてキックのジムに通うようになったんです。やりたいのはMMAだったのですが、練習はキックで(笑)」

──それは高校生の時ですか。

「高校を卒業して、浪人をしている時ですね。で大学に合格してからキックのジムに入会しました」

──ちなみに勉学の方はどのような専攻をしていたのですか。

「一応、北海道大学というところで経済学部を学んでいました」

──ほ、北大。中井祐樹さんの後輩じゃないですか。後藤選手、5教科7科目の男でセンター試験を経ているのですね……。いやぁ、随分と気が狂っていますよ(笑)。

「アハハハハ」

──ところでキックのジムに移る時に、怖い方々はすんなりと了承してくれたのでしょうか。

「それはもう全く問題なかったです。代表は『お前、やるからには上にいけよ』って言ってくれて。今でも『元気つけろ』ってジンギスカンとか送ってきてくれるんです。昔は相当に腕が立つってことで名前も知れていたようですが、練習中はガンガンやっても、凄く面倒見の良い方でした。何よりやっていた楽しかったので、僕はあそこで練習を続けていたんです」

──うわぁ、めっちゃ良い話に聞こえてきました。

「僕は今でも感謝していますし、代表も凄く応援してくれています。『東京に行って、飯とか困っていないか』っていう感じで応援してくれています」

<この項、続く>

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Bu et Sports de combat Interview J-CAGE ONE Road to ONE02 ブログ 岩﨑達也 後藤丈治 祖根寿麻

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。後藤丈治✖祖根寿麻─弐─「コロナがチャンス」

Goto vs Sone【写真】MMA故に選択肢は多く、必死で練習してきたスクランブルMMA故に選択が限定されてやすい。これもMMAの妙(C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──後藤丈治✖祖根寿麻とは?!──後編では、質量の高い後藤に対し、祖根が取るべき手段について尋ねた。

<武術的観点に立って見た──後藤丈治✖祖根寿麻Part.01はコチラから>

──祖根選手は一度は背中をつけて対処しましたが、またシングルにいってタップしました。

「そのシングルに行くのが失敗だとしたら、祖根選手はそれも分かっていたはずです。でも、トータルでMMAを経験値として覚えているから、試合ではあのようにハマるパターンの勝敗というのが起こると思います。

だからこそ、今、コロナの時期はチャンスなんです。自分が普段しないことをやる。日々に追われるとこなす稽古になってしまいがちです。強くなるためにブレない人が今だからでこそきることをする。それは対人練習でなくても、いくらでもあるはずです。

MMAファイターの人たち、試合がない今こそ──という気持ちでいてほしいです。例え1人でも強くなれる練習に没頭できます」

──ここまで話を聞いてなおですが、試合の立ち上がりというのはやはり大切ではないでしょうか。構え、間、質量、全てが後藤選手だった試合で、打で祖根選手が対応した。

「まあ、これも結果論ですが、結果論から学べることとして、いきなり前へ出るのではなく、先ずは距離を取って後藤選手に打たせそこに組みの圧力をかける、そしてパンチ、またはテイクダウン狙いからスクランブルなど、そういう手があれば祖根選手も自分の武器を使えたのかというのはあります。

何度も言っていますが、後藤選手の左のパンチはカウンターです。そこに打ちに行けば貰う確率は高くなる。ただ後藤選手の攻撃が、後の先を取れているかどうかは分からないです。後の先が取れていないのなら、祖根選手が先の先を取れれば後藤選手のカウンターを後手にさせることができ、自分のペースで試合を作ることも可能だったと思います」

──カウンターと後の先が違う、そこを今一度説明していただけますか。

「カウンターとはタイミングが取れた結果、起こる事象です。後の先とは、先が取れているという条件下でできることなんです。仮に後藤選手が後の先が取れていなかったとします。その場合、先の先を取られるとやられます。それは待ちの姿勢が後手に回るようになるからです」

──確かにカウンター狙いで、後手後手となる事例は少ないですね。

「逆に質問なのですが……祖根選手のシングルも、打からシングルでなく、MMAなのでシングルから打ということもありなわけですよね?」

──ハイ、デメトリウス・ジョンソンはそのパターンをMMAに持ち込みました。

「なるほど。では、それができなかった祖根選手はシングル狙いで居ついた(※一方向に意思が偏っている状態)ということですね。シングルに入って解除してパンチ、またシングルとか、祖根選手にも戦うパターンはあるはずですから」

──構え、間、質量で上回っている後藤選手を相手に、今言われたような攻撃が可能なのでしょうか。

Goto vs Sone02「後藤選手はしっかりと打とうして、足が決まることがあります。これは武術的にいえば、居ついている状態でもあります。それでも祖根選手が闇雲に突っ込んでいくと、あの左が待っていたでしょうね。だから前後の動きですかね。下がることができれば、後藤選手の戦力を低下させることができた可能性は高いです。逆に祖根選手は前に出ることで、後藤選手の戦力を上昇させてしまいました。

それが試合ってことなんです。アスリートは作品への完成度に拘ることを忘れて、ノルマをこなすようになります。青木選手がよく試合だけでなく、大会を通して自分のやることを作品と呼んでいるじゃないですか。あれがあるから、青木選手はパターン化しない。そして、強くなるために貪欲で、新しいモノを追い求めているのはMMAPLANETのインタビューを読んでいても分かります。

それが今、彼が良く口にしている岩本(健汰)選手とのグラップリングなんでしょう。そういう自分が強くなるために、斬新な『おっ!』となるモノがある選手は強いです。その時期は、かなり強くなれると私は思います」

──岩﨑さんも現役時代にそういう経験があったのでしょうか。

「まぁ自分ごとになりますが、極真をやっている時代に意拳に出会った時がそうでした。その時の全日本空手道選手権で数見肇に再延長で敗れたのですが、あの時が最後じゃないでしょうかね……」

──1997年の全日本ですね。準々決勝で優勝した数見選手に敗れたのですが、数見選手は準決勝が本戦判定、決勝は延長で一本勝ちでした。

「武術というモチーフが、私にキーワードを与えてくれたんです」

──そういうキーワードをMMA選手は今、この時期に手にするチャンスだと?

「ハイ。キーワードなのか、パズルのピースなのか。ただし、歴史から学ぶと──必ず大混乱の後に大成功を収める者がいます。それは大混乱の時に絶対にブレずに、没頭できるモノがある者です。そういう人間は強い。今、強くなるにはチャンスなんです。虎視眈々としている人間のコロナ後は楽しみですよ。

五輪アスリートなんて、4年に一度を人生の最大の目標にしていたから、今はもうパニックですよ。そういう彼らには今回の新型コロナウィルス感染拡大は非常に気の毒ですが、ここで一発逆転できる人間も出てくるはずです」

──それが祖根選手にも当てはまると。

「勿論です。祖根選手だけでなく、今、ブレることなく何かに取り組む選手は皆チャンスがあると自分は思っています」

──では逆に勝った後藤選手には何を期待したいですか。

「この強さを、どこまで見せてくれるのか。殴る実感が拳(ケン)にあるロシア人やブラジル人にも、アレができる選手になってほしいですね。その前に国内レベルでも組みが強い選手に、どう対応できるのか。パンチから組む選手、どっちも使って組める選手、パンチはダメだけど蹴りから組める選手、そういう組みの強い選手と後藤選手がどういう風に戦えるのか……特に蹴りもパンチもデキて、組んでくる選手との試合が見てみたいです。それを今回のように戦えると、後藤選手──凄く楽しみですね」

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Bu et Sports de combat Interview J-CAGE ONE Road to ONE02 ブログ 岩﨑達也 後藤丈治 祖根寿麻

【Bu et Sports de combat】武術的な観点で見るMMA。後藤丈治✖祖根寿麻─壱─「質量に差」

Goto vs Sone【写真】試合開始直後からキャリアも各も関係なく、構え、間、質量ともに後藤が祖根を上回っていた(C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。ただし、武術の4大要素である『観えている』状態、『先を取れている』状態、『間を制している』状態、『入れた状態』はMMAで往々にして見られる。

武術の原理原則、再現性がそれを可能にするが、武術の修練を積む選手が試合に出て武術を意識して勝てるものではないというのが、武術空手・剛毅會の岩﨑達也宗師の考えだ。距離とタイミングを一対とする武術。対してMMAは距離とタイミングを別モノとして捉えるスポーツだ。ここでは質量といった武術の観点でMMAマッチを岩﨑師範とともに見てみたい。

武術的観点に立って見た──後藤丈治✖祖根寿麻とは?!


──この試合はパンクラスではプレリミ中心でキャリアを積んできた4連勝中の後藤選手が、修斗で環太平洋王者になるもRIZINと修斗で4連敗中の祖根選手とのマッチアップでした。

「キャリア的には祖根選手が格上ということですね。この試合だけで見ると後藤選手の方が評価は上の選手と思うくらい、質量に差がありました。構えた時点で、完全に後藤選手の間でした」

──サウスポーの後藤選手が、前に出てくる祖根選手にパンチを当てる。序盤からそのような流れでした。

Goto vs Sone 02「後藤選手は構え、間、内面の質量と全て良かったです。あの場で見える質量の違いは、

明白でしたね。こうなるとキャリアとか、関係なくなってしまいます。それにあの左のパンチは一発でKOできます。それを後藤選手は打ち合いのなかで出せる。強かったです」

──途中、頭突きがあり再開後のみ祖根選手のパンチに真っすぐ下がり、組まれてケージに押し込まれました。不可抗力とはいえ反則です。それにより、受けた方の質量が下がるということはあるのでしょうか。

Goto vs Sone 03「頭突きでダメージがあったかどうかは画面では判別できなかったですが、後藤選手は決して下がったわけじゃないです。あれは祖根選手が入れたんです。下がると、入るはまた違うんです。

そういう風になったのは、あの直後だけ後藤選手の質量は下がったからです。金的にしても頭突きにしてもダメージのあるなしを抜きにして、された方が再開後は不利に動いてしまうことが多いです」

──そういうものですか。

「もらった側がリスタート後は、不利に動いてしまう。ここは選手やチームの人達も頭に入れて戦うべきだと思います」

──では祖根選手はあの場面ではケージに押し込むよりも、殴りに行った方が良かったのですか。

「ハイ、その通りです。正論を言えばその通りです。祖根選手の間だったのは、あの試合ではあの局面だけでしたから。とはいっても、殴りにいっても打撃は完全に後藤選手の方が上でした。だからテイクダウンに行くなら、テイクダウンを取り切る。そこは後藤選手の寝技や、祖根選手の寝技の技量によってくるのですが、あの試合を見る限りはそこに拘るべきではなかったのかと思います。

ただし、あの場面で組みに行って押し込んで、テイクダウンを狙うというのは、キャリアのある選手がパッケージでMMAを体に馴染ませ、パターンで攻めてしまうようなことかと。それってどの競技にもあることで。結果、組まれてケージを背負っている時に頭突きのダメージがあったとしても、後藤選手は休めたと思います。

Goto vs Sone 05それでも祖根選手はワンテイクがとれた。あそこのワンテイクは、祖根選手にとって非常に大切だった。

でも、MMAの王道のようにスクランブルの展開を疑いもせず受けいれた。倒してから、技術面はともかく絶対に抑えるという意識は見られなかったです。そして後藤選手が立ってアームロックから離れて、打撃の間合いに戻った。この時には、両者の関係は試合開始直後と同じになっていました」

──ここからは後藤選手は左だけでなく、右、そしてボディや前蹴りも入っていました。

「3月のプロ修斗で行われた内藤頌貴選手と渡辺健太郎選手の試合は、最後に渡辺選手の間になったのですが、今回の祖根選手にはそういうこともなかったです。パンチだけでなく、腹への右の前蹴りが効いていましたね。

Goto vs Sone 06後藤選手は蹴りもパンチも使える。ただし、蹴れる状態であっても強く蹴る気はなかった。それでも足も手も使える人間は、両方使えるようになります。そのなかで右の前蹴りは、祖根選手は見えていなかったですね。

左を当てて、右も当てていた。後藤選手は躍起になることなく、そのまま戦っていると左が当たって勝てるのが分かっていたと思います。

Goto vs Sone 07出て打つのか、その場で打つのか、下がって打つのか。

相手が来る時に、その場で打てば良い。相手が来る時に出ようとして、先の先を取られやられることは多いです。だけど後藤選手は前に出ない。その場で当てて倒せると分かっていた。

セコンドの長南さんも「打ち合うな」という指示も出していましたし、後藤選手もその場で打っていました。祖根選手が前に出てこうとしていたので、その場で打てば良かったので」

──祖根選手としては、間合を外すとかそういうことが必要だったのでしょうか。

「下がって逃げるのではなく、下がって打てば間を取れることはあったかもしれないです。それも、後藤選手が追いかけるようなことがある場合ですね。でも、後藤選手はその場で打っていたでしょう。あれは理想的です。

Goto vs Sone 09そして、祖根選手は前に出て打たれた。あの質量で前に出ると、やられます。そして後藤選手の間なのに、シングルレッグを仕掛けて、組み技のことは詳しく分からないですが、ニンジャチョークでやられてしまいましたね。

あそこでシングルレッグというのも、殴られてダメージがある状況でMMAのパターンですよね。もう後藤選手は準備できていました」

<この項、続く>

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Interview Road to ONE02 Special ブログ 後藤丈治 祖根寿麻 青木真也

【Special】月刊、青木真也のこの一番:4月─その壱─後藤丈治✖祖根寿麻「ビックアップセットですよ」

Goto vs Sone【写真】格闘技は勝敗の結果が、勝っても負けても将来に影響することが大切だ (C) MMAPLANET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2020年4月──格闘技が、この惑星から消えかけた1カ月──の一番、第一弾は17日に行われたRoad to ONE02から後藤丈治✖祖根寿麻の一戦を語らおう。


──2020年4月度、世界中から格闘技が消えた1カ月。選択肢が限りなく少ない状況で青木真也が選ぶ、この一番。最初の試合は?

「後藤丈治✖祖根寿麻ですね。なんか僕、祖根って強いと思っていたんですけど、レコードを見るとこれで5連敗なんですよね。元谷(友貴)、岡田(遼)、根津(優太)、ジャスティン・スコッギンス、そして今回で。

まぁ、強い相手とやってきたというのはありますが、それにしてもコンディションが良くないのかと正直、思いました」

──それは自粛、非常事態宣言でどれだけの準備ができたのかということも影響してこないでしょうか。

「それを言えば、お互い様なんで。バンタム級だし、30歳を越えていると、中量級や重量級とは違って消耗しやすいのかというのも感じています」

──スタイルにもよるかと思いますが。

「まぁ、僕とはスタイルも違いますが……にしても消耗していないかと。ファイターのコンディションとして、ビジネスをしていたり、ジム経営と指導もあってプレーイング・マネージャーだから落ちてきているのか。

野村克也が南海ホークスで(※ダイエー・ホークスを経て福岡ソフトバンク・ホークス)プレーイング・マネージャーをやっていて凄く難しかったと言っていて」

──いや、青木選手はその時代に生まれていないじゃないですか!!(笑)。どちらかといえばヤクルト・スワローズの古田敦也さんの時代では? 自分なんて子供の頃、「なんで野村が4番で門田(博光)が3番なんだ。監督だからって、4番打つなよ」とか言っていましたよ(笑)。

「まるで分からないですよ(笑)。僕は野村監督の書いた本を読んで知った方です(笑)。選手兼監督は凄く大変で、優秀なヘッドコーチがいないとやらないって言ったとか。だから、祖根も難しいんだと思います」

──勝った後藤選手に関しては?

「一緒に練習しているんですけど、打撃の子ですね。でも祖根が有利だと試合前は思っていました」

──パンクラスでプレリミに出ていた選手が、修斗の前環太平洋王者でRIZINに出場している選手との対戦でしたからね。

「そう思いますよね。だからビックアップセットなんですよ。祖根のコンディションが悪かったとしても、この負けをこれから取り返すのは難しくなった。下手すると3年ぐらいかかるので、32歳とかっていう年齢でそこにもう一度向かい合えるのか。そうでない選択もできる状況がありますからね。

彼はそういう意味で優秀だと思うので。ただ後藤もレコードは決して良くない。最後の負けは米山(千隼)選手で、そこからはこれで5連勝なんですけどね。それまではパンクラスの札幌大会とかでも負けもある」

──だからこそ、この勝利が大きくないでしょうか。

「大きいですが、今回はRoad to ONEだから主戦場としているパンクラスでどういう風に評価されるのか。彼が修斗でやっているなら、元王者に勝ったから次は良いカードが来ますよね。修斗公式戦ではなくても、そのヒエラルキーを潰したので。『なら魚井(フルスイング)とやらせてみようか。いや手塚(基伸)かな?』ってなるのですが、パンクラスでも誰かとやらせてみるかってなるのか……分からないですよね」

──大会が再開されるとして、修斗の元王者にこの状況で試合をして勝った。そこはパンクラスも留意してほしいですね。きっと後藤選手がパンクラスで戦っていた試合よりも、今回の大会の方がABEMAで試合を視聴したファンが多いと思いますし。

「そこはありますよね。今回はパンクラスのプレリミよりも、視てもらっているだろうし。そこで結果も残しているし、すぐにアップして使われてほしいです。パンクラスにソレがないなら、修斗でも良い。とにかく次は、より上の選手と組んでもらいたいですね。彼は結果を残したので」

──確かにその通りですね。

「この試合で大きなチャンスを得る資格を得た。なら彼の言葉でメディアに対する発言が欲しいです。そうでないと、彼の人となりが見えてこないので。『誰とやりたい』、『どこでやっていきたい』とか。あの試合後は控室で取材をする状態ではなかったから、後追いで後藤丈治という選手を知りたいです」

──分かりました。それは青木選手からMMAPLANETへの宿題として捉えさせてもらいます。

「宜しくお願いします(笑)」

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【Road to ONE02】左を効かせた後藤がフロントチョークで祖根からタップを奪う

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
後藤丈治(日本)
Def.1R by フロントチョーク
祖根寿麻(日本)

サウスポーの後藤に対し、オーソドックスの祖根。祖根は左右のフックで前に出て、後藤は距離を取ってハイキックで迎え撃つ。ここで祖根の頭が後藤のあごに当たり、試合は一時中断となる。再開後、祖根がパンチで後藤を金網まで押し込み、テイクダウンを奪う。一度は倒された後藤だが亀になって立ち上がり、アームロックを狙いながら正対する。ジャブ・左ストレートで前に出る後藤。パンチの打ち合いで右フックを効かせると、返しの左フックで祖根からダウンを奪う。祖根もタックルでテイクダウンを狙うが、後藤は首だけに手を回す形のフロントチョークへ。これががっちりと極まり、後藤が一本勝ちを収めた。

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J-CAGE News ONE Road to ONE02 ブログ 世羅智茂 宮田和幸 工藤諒司 後藤丈治 椿飛鳥 田中路教 祖根寿麻 青木真也

【Road to ONE02】Road to ONEはさらなるクローズドへ、メディアの現地取材もNG

Road to ONE【写真】メディアにも取材規制の通達があったRoad to ONE。UFCの無観客試合もメディアはクローズド、ONEは極一部(2名)のみ取材が許可されていた (C)MMAPLANET

14日(火)、サステインよりRoad to Japan実行委員会主催のRoad to ONE02に関して、メディアもクローズドアウトされるという発表があった。

昨日の対戦カード発表時に会場も公としないことや、「会場を専門業者により1日複数回の消毒を実施、サーモグラフィー・体温計のよる検温、うがい、アルコール消毒を徹底し、3密の状況を極力避け、大会関係者にはマスク着用を義務付ける」などコロナウィルス感染予防の姿勢がリリースで伝えられていたが、メディアにも安全性の確保と3密を避けるために会場での取材ができないことが通達された。

また一部選手の話を聞くと、今大会の出場選手の移動などにも通常にはない配慮がなされているとのこと。この時期に大会を開く、そのためには可能な限りの努力をする意思がメディアの取材規制やこの辺りにも表れている。

※MMAPLANETからMMAファン、格闘技ファンの皆さんへ。「仮にABEMAの中継で、開催場所に思い当たったという方がいらしても、SNSでの拡散及び、目星をつけた会場に足を運ばないこと」を強くお願いしたいです。


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【Road to ONE02】会場はシークレットに。ABEMA中継のTVマッチの体で大会は行われる方向に

Road to ONE02【写真】会場も公とされない、実質シークレットTVマッチとして大会は行われる (C)MMAPLANET

13 日(月・現地時間)、サステインよりRoad to Japan実行委員会主催のRoad to ONE02、全6試合の決定カードが発表された。

本来であれば昨日に港区のニューピアホールで開催予定だった同大会は、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大を受け17日(金)にスライドされ無観客で行われることが決まっていた。

この時期での開催ということもあり、主催者からはウィルス対策として、「会場を専門業者により1日複数回の消毒を実施、サーモグラフィー・体温計のよる検温、うがい、アルコール消毒を徹底し、3密の状況を極力避け、大会関係者にはマスク着用を義務付ける」などリリースには明記されている。

また対戦相手の欠場が決まっていたSARAMIは新たな相手が見つからず女子戦は行われないこととなった。さらにキックにも変更が見られ、今大会は以下のように6試合が組まれ、その模様はABEMAでライブ中継される。


■Rod to ONE02対戦カード

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
世羅智茂(日本)

<ムエタイ72.5キロ契約/3分3R>
緑川創(日本)
西川大和(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
祖根寿麻(日本)
後藤丈治(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
工藤諒司(日本)
椿飛鳥(日本)

<グラップリング・フェザー級(※70.3キロ)/10分1R>
宮田和幸(日本)
田中路教(日本)

<ムエタイ・ストロー級(※56.7キロ)/3分3R>
HIROYUKI(日本)
ポン・ピットジム(タイ)

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Road to ONE02 (4月17日) 対戦カード──SARAMIの試合は流れる……

Goto【写真】紆余曲折が見られた後藤✖祖根の一戦も組まれる。それでも、大会はこのまま行われるのか──何が起こるか分からないのが、我々の過ごす「今」だ(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET

2020年4月17日(金)
Road to ONE02

■視聴方法(予定)
4月17日(金・日本時間)
午後7時~ ABEma格闘チャンネル

※プレスリリースにある予防対策など詳細の後程アップします。

■対戦カード

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/10分1R>
青木真也(日本)
世羅智茂(日本)

<ムエタイ72.5キロ契約/3分3R>
緑川創(日本)
西川大和(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
祖根寿麻(日本)
後藤丈治(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
工藤諒司(日本)
椿飛鳥(日本)

<グラップリング・フェザー級(※70.3キロ)/10分1R>
宮田和幸(日本)
田中路教(日本)

<ムエタイ・ストロー級(※56.7キロ)/3分3R>
HIROYUKI(日本)
ポン・ピットジム(タイ)

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【Road to ONE02】欠場→一転、後藤丈治戦確定の祖根寿麻「2日遅れのエイプリルフールだと」

Sone Kazoomer【写真】本当はキィキィ言っているだけで何を言っているのか分からないのですが、同じ愛知県のジャバーニ久米鷹介選手が訳してくれました(C) MMAPLANET

3日(金)午後、サステインより17日(金)に渋谷区の渋谷TSUTAYA O-EASTで、無観客大会として行われるRoad to ONE02で後藤丈治と対戦予定だった祖根寿麻の欠場が一度は発表されたが、夜には再びリリースでこの試合が組まれることが改めて明らかになっている。

欠場の報を受け、「なんで俺が欠場になっているの?」とツイッターで反応した祖根。新型コロナウィルス禍以前から、基本リモートワークの共催大会だけにコミュニケーション不足がその背景にあった模様だ。


改めて後藤と戦うことが再確認された祖根は以下のようなコメントをMMAPLANETの読者向けに話してくれた。

祖根寿麻
「まず昨日の欠場発表後にゴタゴタしてしまい、この大会の開催に向けて努力を続けてくださっている関係者の方々に不快な想いにさせてしまったこと、お詫び申し上げます。

この件も糧にして、当日は後藤選手としっかりと試合をします。僕を踏み台にしたい感がすっごく伝わってくる試合ですが、逆に叩き潰させてもらいます。このような世の中で僕も泥水をすすって生きているので、負けるわけにはいかないです。

試合欠場の発表も2日遅れのエイプイルフールだと思い、気持ち入れ替えて試合まで気を抜かず、免疫力あげていきます。応援よろしくお願いします」