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【Shooto2022#02】バンタム級ケジメの世界戦=岡田遼×安藤達也。石井×石橋、後藤×ライトイヤーも

【写真】前回の対戦後の両者の表情。決着を見なければキャリア、そして人生で先に進めないだろう (C)MMAPLANET

16(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2022#01中に3月21日(月・祝)の後楽園ホール大会=Shooto2022#02の対戦カード3試合がアナウンスされた。

修斗世界ライト級王者の西川大和がウェルター級で山田崇太郎と戦う一戦に続き、世界戦を含むバンタム級3試合が明らかとなった。


まず修斗世界バンタム級チャンピオンの岡田遼が、1年振りの修斗公式戦出場で安藤達也の挑戦を受ける。この両者、2019年9月に当時は環太平洋王者だった岡田に安藤がチャレンジするという形で拳を交えており、痛み分けに終わっている。

岡田は昨年3月に大塚隆史を下して同タイトルの初防衛に成功するとRIZINバンタム級GPに参戦し、元谷友貴に敗れて以来の試合となる。一方、安藤は昨年9月に石井逸人を下し環太平洋王座を防衛、川原波輝に影響を受けてアルファメールでついに覚醒した感がある。

岡田は現在ラスベガスのエクストリーム・クートゥアーで4週間の出稽古に入ったばかりだ。ゴールを見て戦っている感もある岡田が、前回の安藤戦のように全てをぶつけ──修斗愛を貫けるのか。そして安藤は底の見えないポテンシャルをさらに掘り起こしているのか──。2022年3月の両者の現実が浮き彫りになる戦いとなるだろう。

タイトル戦以外では石井逸人と石橋佳大、後藤丈治×ダイキライトイヤー戦が発表されている。激闘否定の激闘王=石橋は昨年9月に石井のチームメイト後藤との──やっぱり激闘を制しており、ダイキライトイヤーは11月のRIZIN TRIGGERで釜谷真に引導を渡した。

一方、TIRIBEの朋友コンビ=石井と後藤は上記にあるように安藤、石橋戦で共に勝機を掴みながら敗れ再起戦となる。混戦修斗バンタム級で突き抜けることを期待されてきたが、石井は前述したように安藤に敗れ、インフィティリーグでも野尻定由&小野島とドロー。後藤は石橋だけでなく藤井伸樹に遅れを取っている。

両者が目指すのは世界。ならば、もう足踏みは許されない3月の石橋、ライトイヤー戦──5日後にONE世界フライ級王者アドリアーノ・モライシュに挑戦する若松佑弥にバトンをつなぐ勝利が絶対だ。

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【Shooto2022#01】環太平洋王座決定戦へ。アゴの骨折から復活、ジャパニーズゾンビ藤井伸樹─01─

【写真】加藤戦で勝ち名乗り受ける藤井。アゴの骨が折れて、戦い抜き大差の判定勝ちを収めていた……恐るべき精神力だ(C)MMAPLANET

16日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2022#01で、藤井伸樹が空位の環太平洋バンタム級王座を賭け、小野島恒太と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

藤井は昨年1月31日に加藤ケンジを判定で下してから今回の小野島戦まで、1年のブランクを作っている。藤井が試合に出場していない1年の間、修斗バンタム級には数々の動きが見られた。世界王者・岡田遼のRIZIN出場、大塚隆史の参戦、前環太平洋王者である安藤達也の復帰、そしてインフィニティリーグの開催――
藤井にそんな修斗バンタム級と、自身の現状について訊いた。


――2021年1月、加藤ケンジ選手に勝利して以来1年ぶりの試合を迎えます。まず1年間も試合間隔が空いた理由から教えていただけますでしょうか。

「はい。実は前回の試合でアゴを骨折してしまったんです。試合直後に病院でレントゲンを撮ってもらい、全治6カ月と診断されました。そのためアゴの治療をして、練習を再開してから試合できる状態になったのが、昨年末ぐらいでした」

――えっ、加藤戦でアゴを骨折したのは何ラウンドのことだったのですか。

「2Rですね。相手の攻撃を食らってから、ラウンド終了間際にテイクダウンした時、何か変だなっていう感覚がありました。これは折れているなっていう感じはありました」

――そうだったのですか……試合を見ている側からは分かりませんでした。

「幸いだったのは、出血がひどくはなかったので。そこで血が止まらないような状態だと、ドクターストップになっていたと思います」

――アゴの負傷を感じた時、どのように思いましたか。

「まず打撃戦は選択できないですよね。あとはレフェリーにチェックされたら終わりです。だから最終ラウンドは、まず相手に気づかれないように戦いました。打撃戦をせず、テイクダウンから上をキープして……」

――加藤戦の最終ラウンドは、マウントを奪ってから怒涛のパウンドとヒジ打ちを繰り出していました。その裏には、アゴの負傷も関係していたのですね。

「レフェリーに触られて気づかれることがないように、抑えているところでアクションを指示されたら手を出して、止められないようにしていました」

――なるほど。ただ、全治6カ月というのは長く感じられたのではないですか。

「……長かったですね。試合後に1週間ほど入院して、その後も通院しながら1カ月後にミット打ちを始めました。でもスパーリングのような激しい運動はできなくて、いつもどおりの練習を再開できたのが、治りきってからでした」

――あの時点で藤井選手は、後藤丈治選手と加藤選手に勝利してランキングも上がり、ベルト挑戦も見えていたと思います。

「見えていただけに、つらかったしモヤモヤしていました。自分自身に腹が立って、情けなかったです」

――情けなかった、とは?

「試合には勝ったけど、アゴが折れちゃって試合できない。相手の攻撃を食らわなければ、そんなことにはならなかったわけですよね。ということは、まだまだ自分の技術が足りていなかったんです」

――……。

「試合で何が起こるかは、誰にも分かりません。だからこそ試合の中では、自分自身でコントロールしていかないといけないので。なのにアゴが折れるような攻撃をもらってしまったというのは、まだまだ自分が努力していかないといけないということだと思います」

――練習できない期間は、その自分自身を見直すタイミングになったんではないですか。

「そうですね。ざっくりとしか言えないんですけど、全体的に見直しました。怪我のためにできないこともあったんですけど、逆にその時だからできることを一生懸命やろうと考えたんです。あの期間に自分のスタイルを、もう一度見直すキッカケにもなりました」

――自分自身を見つめ直した結果、藤井選手のファイトスタイルが大幅に変わってしまうことはあるのでしょうか。藤井選手といえば激闘男であり、特に逆転劇からMMAPLANETでもジャパニーズゾンビと呼ばせていただき、そのファイトスタイルが藤井選手の魅力でもあったと思います。

「大幅に変わるということはないんですけど、試合の中で良くない点などを見直しました。治療中に動けないので、自分の試合映像を見ながら」

――3~4カ月に一度ぐらいのペースで試合をしていると、相手の研究もあって、なかなか自分の試合をじっくり見直す機会も少ないでしょうね。

「そうなんです(笑)。だから動けない時期に、かなり自分の試合映像を見て、改善点や反省点を挙げていました。ファイトスタイルについては、自分が動き続けるというか、どんどん展開を作っていく感じだから、結果そうなっているのかなって思います」

――藤井選手と対戦経験もあり、同じく激闘王と呼ばれる石橋佳大選手はインタビューで、「激闘王と呼ばれるのは嬉しいけど、本当は激闘をしてはいけない。激闘とは自分もやられている場面があるということだから」と仰っていました。

「あぁ、それはすごく分かります。僕も石橋選手と考え方は一緒です。やっぱり試合では、最初から最後まで自分の展開に持っていかなきゃいけないし、それができる選手が強いと思うので。石橋選手も後藤選手との試合(石橋が後藤丈治に判定勝ち)では、しっかり勝ち切りましたよね」

――もう1つ、この1年の間に修斗バンタム級も大きく動きました。そんな修斗バンタム級の動きを、客観的に見ることもできたのではないでしょうか。

「今のランキングを見ても、いろんなタイプのファイターたちがいるなぁ、って思います。しかも全員タイプが違うので、過酷ですよね。1年前より過酷になっていると思います」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
1月16日(金・日本時間)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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Interview J-CAGE Shooto2021#06 ブログ 後藤丈治 石橋佳大

【Shooto2021#06】やはり激闘、後藤に競り勝った石橋佳大「自分のフィールドで戦うことができた」

【写真】毛色の変わった──でも激闘を制した石橋だった(C)MMAPLANET

20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#06で、石橋佳大がスプリットで後藤丈治を下した

倒して、抑え。逃れられ、下になり、上を取り返す。これまでの石橋の試合とはまた違った激闘が見られたわけだが、最後はトップにいるという戦いで競り勝った石橋の試合後の談話をお届けしたい。


──試合前のインタビューで、激闘はしたくないということでしたが。

「僕のなかで結構、最初は抑えていたつもりなのですが、ABEMAのコメントやSNSを見たら、まぁまぁ激闘だったみたいで(笑)。あとで試合の映像を見返して……やっぱり反省もたくさんあると思うので、少しでも激闘でなくなるように今後に生かしたいです」

──今回の激闘は殴って、殴られるというよりもスクランブルゲーム、上の取り合いと支配力の争いだったかと。

「この展開は意外でした。後藤選手は付き合ってくれないと思っていたので。後藤選手が上を取ろうとスクランブルに付き合ってくれましたね。彼も色々と試したいことがあったのでしょうが、そこに関しては相性が良かったと思います」

──想定としては組ませてくれない、そして打撃で来るということだったのでしょうか。

「そうですね。もっとスタンドで追いかける展開になると思っていたので、思っていた以上に自分のフィールドで戦うことができました」

──スタンドで効かされた攻撃はありますか。

「一発でバチーンと効かされたというのはなかったですけど、的確にボディもアゴも良いところに入れてくるので、スタンドで長引くと厳しいなというのはありました」

──裁定はまず後藤選手につきました。あの時の心境は?

「正直、僕も分からなかったです。1Rは取って、2Rは取られた。3Rはどっちかなというのがあったので、そこはもうダメなんですけど、ジャッジ任せでした」

──激闘王とは名勝負漢です。しかし、負けるとキャリア的には厳しくなるファイトだったと思います。ここでランクが上で若い後藤選手に勝ったことで、ここからという展開がまた見えてきたのではないでしょうか。

「そうですね。後藤選手がランカーで、勝つことができたのでまた食い込んでいけるかと。もう1回上を狙えるチャンスが来るかと思うので。ただ、上を見過ぎないで、とにかく一勝です。試合数が少ないので」

──昨年はFINISHでグラップリングの試合にも出ていました。今後もその予定はありますか。

「もちろん、チャンスがあればグラップリングに出ていきたいです。なんせ、あんまりタップをしたがらないのでケガだけには気をつけてやっていきたいと思います(笑)」

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MMA Shooto2021#06 後藤丈治 石橋佳大

【Shooto2021#06】やっぱり激闘、TDで上回る石橋佳大が後藤丈治との接戦を制してポジションゼロ!

<バンタム級/5分3R>
石橋佳大(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
後藤丈治(日本)

サウスポー同士の一戦は、互いに左右のローで探り合う。パンチを振るいながら距離を詰める石橋、後藤はそれをバックステップでかわす。石橋が距離を詰めると、右の蹴りで距離を保つ後藤は、石橋がバランスを崩すと左ストレートを当てる。石橋は後藤の左足にシングルを仕掛け、背中を着かせた。一気にパスを狙う石橋だったが、後藤が切り返して立ち上がる。

追いかける石橋から、ケージ際でバックを奪い、そのままグラウンドに引きづりこんだ後藤。しかしバックマウントを奪いきることはできず、石橋が立ち上がってボディロックからテイクダウンに成功する。マウントを奪った石橋がパンチを落とす。後藤はハーフガードへ。石橋は一瞬マウントを奪うが、すぐに後藤がハーフに戻した。石橋がパスを狙うと、後藤はフルガードを取る。

石橋がトップから強い右をヒット。後藤をケージに押し込みながら、トップをキープし続けた。

2R、前に出る後藤。石橋の右ローに左ストレートを合わせる。前に出る後藤にダブルレッグを仕掛けた石橋は、そのままバックへ。後藤は体勢を入れ替えるが、石橋が食らいつきトップへ。しかし後藤もトップを奪い返す。石橋はハーフガードから左腕を差し上げ、リバーサルに成功した。後藤はハーフガード。逃れようとする後藤のバックを狙いながら、抑え込む石橋。

後藤は下から三角で石橋を固めにかかるが、頭を抜いてトップをキープする石橋。さらにバック→マウントへ移行し、右を連打する。石橋は後藤の体を伸ばしてRNCを狙うも、ボディシザーズの状態から切り替えた後藤がトップへ。そして後藤が左ヒジとパンチを落としていく。さらに腰を上げて左をボディに打ち込んでいった。

最終回、後藤が左ストレートで距離を詰める。石橋が前に出るも、後藤の左ストレートがヒット。それでも石橋は前に出続けるが、後藤のパンチが石橋の顔面を捉える。石橋のテイクダウンをカットした後藤は、左を上下に散らし、さらに右フックを返す。右ジャブで石橋の顔面を跳ね上げる後藤。石橋は右足へのシングルで後藤に尻もちを着かせ、立ち上がる後藤のバックを狙う。

しっかりと後藤を抑え込んだ石橋だったが、後藤が切り返して石橋は亀になる。ところが後藤がボディロックから後藤に尻もちを着かせ、立ち上がった後藤のバックに回る。後藤は自ら下になり、石橋を蹴り飛ばして立ち上がる。なおも組んできた石橋の右腕を両足で挟み、コントロールを試みるも、石橋がトップを奪い返す。足を利かせる後藤。石橋はガードに入って細かいパンチを連打していった。

判定はスプリットで石橋の勝利。
試合後、石橋は「見たか! 勝ったぞ!」と雄たけびをあげ、「今の俺が一番強い。This is Keita Ishibashi! ポジションゼロ!」と、今回も『スタァライト』のセリフで締めた。


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ABEMA MMA Shooto2021#06 ブログ 安藤達也 後藤丈治 石井逸人 石橋佳大

【Shooto2021#06】TRIBE同期対談─02─石井逸人「俺の記憶しか残らない」&後藤丈治「実績を全て奪う」

【写真】持ち味、ファイトスタイル、性格とまるで違うことで2人はウマが合うのかもしれない、(C)MMAPLANET

いよいよ明日20日(月・祝)に迫ったShooto2021#06。東京都文京区の後楽園ホールで開催される同大会で安藤達也の持つ修斗環太平洋バンタム級王座に挑戦する石井逸人と、石橋佳大と対戦する後藤丈治の対談後編。

互いに実績で負けないよう切磋琢磨する良きライバルと思いきや、石井と後藤も実際に拳を交えることも持さないという気構えでいる。

それが強くなり、より高いステージで戦う上で直接対決もあることを想定し、今は互いにプッシュしあう最高の関係にあった。

<石井逸人&後藤丈治対談Part.01はコチラから>


──切磋琢磨する後藤選手が、石橋選手と戦います。

石井 もともと自分、石橋選手は大好きな選手なんです。ファイトスタイルとか、憧れの選手で。石橋選手の武器も知っているし、メンタルの強さも知っています。波に乗った時の強さも知っているんですけど、丈治も波に乗った時に試合のペースを創るのが上手くて。

それこそ石橋選手と丈治が戦えば、メンタル✖メンタルの気持ちのぶつかり合いになると思います。激闘になるんだろうなって。

──後藤選手と違って、『丈治が勝つ』とは言わないのですね(苦笑)。

石井 あぁ……アハハハハ。俺は激闘だと思いますよ、両方好きなんで。

──両方好き……。

石井 両方、好きっすよ。だってファイトスタイルが2人とも格好良いですから。いち格闘技ファンとしては両方好きだけど、丈治がドロドロの激闘でしっかりと勝ってくれるかな……と思います。

──という盟友の言葉がありましたが、後藤選手いかがでしょうか。

後藤 スカッと勝つことが一番ですけど、どうなっても気持ちを切らさないで勝ちに行きます。

──スカッと勝てる武器もありますが、ドロドロになる覚悟ですか。

後藤 その時に一番勝てる戦いを実践したいと思っています。スカッと勝てるならそうしたいですし、ドロドロの方が勝てるならドロドロして勝ちます。試合としては、一瞬の隙も逃さず倒す、極めることを考えます。

あと石橋選手は激闘派、激闘王って考えられていますけど、メンタルがメチャクチャ強い人だとは僕は思っていないです。その隙間をついて、圧倒したいと思います。

──では石井選手はどのような試合をしたいと考えていますか。

石井 俺はぁ……まぁ、勝ちにこだわるのを前提で決めに行く。フィニッシュをどんどん狙う。守りに入らないのが、今回のテーマです。その先にベルトがあって、もっと先が見られるようになるために頑張ろうと思います。

──先日、ゴング格闘技の取材で長南さんの話を伺った時には「TRIBEには世界で戦える若松佑弥がいて、皆がヤツに負けないよう練習し強くなれる。そのうちの選手に他のジムの選手が勝とうするとことで、日本が強くなる」という旨のことを言われていました。2人にとって若松選手は、どういう存在でしょうか。

石井 若松君は学年では1つ上ですが、同い年なんです。年も近いし、体重も同じ。そういう選手が、近くにいることは凄く刺激になります。地方にいると、なかなか上を目指そうとしても、どういう景色が見られるのかも分からないです。それを若松君に見せてもらっています。

格闘技だけで飯を食っている同世代、同じような体格の選手がいると、「俺もこうなれる」という風にモチベーションを高く保つことができます。

後藤 技術もそうですけど、自分よりも強い相手と戦ってきているし、これから戦っていく相手も本当に強い相手しかいない。そこに対しての向き合い方、覚悟を持って日々取り組んでいる姿勢からは、本当に学ぶことがたくさんできます。

──若松選手は話し下手ですが、気持ちで伝えることができる。そんな選手ですよね。ところで同じ修斗バンタム級で戦っている石井選手と後藤選手ですが、いつか2人で拳を交えることがあるという想定はしているのでしょうか。

石井 全然、考えていますよ。丈治とやる時がくるなら、自分は「上等だよっ!!」って考えています。

──おぉ、同門対決も持さないと。

後藤 僕は逸人と修斗で戦いたいとは、そんなに思っていないです。2人で削り合うなら、もっと上の舞台だと考えています。修斗で活躍し、結果を残した先なら逸人と戦う可能性は十分にあると思います。

──お互い、戦う気持ちでいるのですね。正直、驚きました。

後藤 結果を残している限り、どこかで戦う。その時が来れば、しゃあないです。それだけ2人が上で戦っていることになるので。

石井 そういう機会がなかったら、互いの引退試合だよ。

後藤 あぁ、そうだね。でも、やるなら上で戦いたい。

──素晴らしいライバルですね。

石井 凄く良い関係ですよ。

後藤 本当に、その通りだと思います。

──その良きライバルが、好カード揃いの大会でどれだけインパクト残すことができるのか。楽しみにしているファンに、最後に一言ずつお願いします。

後藤 石橋選手は僕が格闘技を始めたぐらいから、活躍していて修斗の歴史を築いてくれた選手です。修斗にとっても大事な存在ですが、その実績を全て奪ってやるつもりで勝ちたいと思っています。

石井 全試合が終わった後で「石井、凄かったな」、「やっぱり石井と安藤の試合は面白かったな」と言ってもらえる自信があります。月曜日の大会を見た人は、俺の記憶しか残らないような試合にしてやります。

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ Sooto201#06対戦カード
             
<修斗世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]川名TENCHO雄生(日本)
[挑戦者]西川大和(日本)

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]安藤達也(日本)
[挑戦者]石井逸人(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
石橋佳大(日本)

<ライト級/5分2R>
椿飛鳥(日本)
岩本健汰(日本)

<ライト級/5分2R>
ヨシ・イノウエ(日本)
宇佐美正パトリック(日本)

<75キロ契約/5分3R>
江藤公洋(日本)
グンター・カルンダ(コンゴ民主共和国)

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河(日本)
今市凌太(日本)

<フライ級/5分2R>
内田タケル(日本)
大竹陽(日本)

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【Shooto2021#06】計量終了 意地を見せろ、江藤✖グンター!!。パトリック&岩本に負けるな、岩﨑大河!!!

【写真】3回戦、修斗初陣。デビュー戦に試合順で上位を譲った江藤とグンター、意地を見せることができるか (C)THEONE

明日20日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06の計量が、港区KCOLオフィスで行われた。

修斗世界ライト級選手権試合、環太平洋バンタム級選手権試合を筆頭に後藤丈治✖石橋佳大のバンタム級戦、修斗初出場となる江藤公洋✖グンター・カルンダの75キロ契約戦という2つの3回戦に負けないほど注目度の高いクラスB=2回戦が組まれた今大会。

その2回戦でMMAデビュー戦を戦う岩本健汰と椿飛鳥は当日計量のため、それ以外の7試合=14選手は全て計量をクリアしている。


岩本と同様に宇佐美正パトリックのMMAデビュー戦も注目度が高いが、ミドル級で修斗初出場となる岩﨑大河と今市凌太の一戦も忘れてはならない。

北斗旗体重別全日本王者からMMAに転向後4連勝、これまでの岩﨑はコロナ感染予防対策から当日計量で93キロという計量ばかりで、前日で北米ウェイト制のミドル級という計量を始めて経験し、パスしている。

キャリア5戦目、パトリックや岩本に負けないインパクトを残したい岩﨑だ。そんな岩﨑以上に、試合順で3回戦ながら2回戦に上位を譲った江藤は、温厚な人柄であることは重々承知で、この試合順に怒りを覚え、当日のエネルギーに変えてもらいたい。

カルンダとの一戦は、ONE Warrior Seriesで吹っ切ったファイトを見せていた時の江藤──いや、それ以上の江藤が求められる。

椿✖岩本以外の計量結果は、以下の通りだ。

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■Shooto2021#06 計量結果

※赤字の選手をクリックすると、インタビューに飛びます
             
<修斗世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]川名TENCHO雄生:70.3キロ
[挑戦者]西川大和:69.6キロ

<修斗環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者]安藤達也:61.1キロ
[挑戦者]石井逸人:61.1キロ

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治:61.1キロ
石橋佳大:61.2キロ

<ライト級/5分2R>※当日計量
椿飛鳥──
岩本健汰──

<ライト級/5分2R>
ヨシ・イノウエ:70.2キロ
宇佐美正パトリック:69.9キロ

<75キロ契約/5分3R>
江藤公洋:74.6キロ
グンター・カルンダ:74.6キロ

<ミドル級/5分2R>
岩﨑大河:83.8キロ
今市凌太:83.5キロ

<フライ級/5分2R>
内田タケル:56.5キロ
大竹陽:56.7キロ

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Interview J-CAGE Shooto2021#06 ブログ 安藤達也 後藤丈治 石井逸人 石橋佳大

【Shooto2021#06】TRIBE同期対談─01─石井逸人「安藤達也は天才」&後藤丈治「逸人は努力する凡才」

【写真】この表情からも、両者の違いが伝わってくる……かと(C)MMAPLANET

20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06でTRIBE TOKYO MMAの石井逸人が安藤達也の持つ修斗環太平洋バンタム級王座に挑戦し、後藤丈治が石橋佳大と対戦する。

1995年生まれの石井と、1996年3月生まれの後藤は同学年でTRIBEに先週場所を移してきた時期も重なる。

石井がバンタム級で戦うようになり、階級も同じになった両者。石井といえば言わずと知れたトンパチ野郎、対して後藤は北大卒の物腰の柔らかい常識人というイメージが定着している。そんな対照的な両者は、スタイルも正反対だった。結果、同期の両者は互いの穴を埋め合い、良いところを吸収しあうという最高のライバルとして高め合うことができている。

大一番を前に、TRIBE同期修斗バンタム級ランカー対談を行った。


──こうやってZoomの画面で2人の顔が並ぶと、表情に人間性が表れていますね(笑)。

石井 いやいやいや、分かっていないですよ。丈治は腹黒ですから。

後藤 そんなことはない。

石井 これだけつるんで仲良くなっているので、類友。丈治も同じです。

──つまり石井選手は自身が腹黒だということを認めてしまっているわけですね(笑)。そんななか次の試合が3日後に迫ってきました。Zoom取材で2人ともTribe Tokyo MMAにいて、離れた場所でつないでもらっているのですが、この時点で道場にいるというのは?

後藤 軽く調整して、体のケアをしようと思ってジムに来ました。

石井 自分は指導があるので。

──石井選手は指導で皆をリードしているわけですね。

石井 それは、もうそうですよ!! カリスマ指導者なんで、参加者は多いですよ。

後藤 独裁者ですよ、独裁者(笑)。ただ人望はともかく指導力で、会員さんが集まっているんだと思います。人に教えるのが得意です。細かいところまで、分かりやすく指導していますし、選手練で僕らも逸人から色々と教わっています。

石井逸人は全く感覚で動くような天才ではなくて、勉強家の凡人なので。

石井 おぉ、言うねぇ(笑)。いや、自分は感性派の天才なんですけど……ね。

後藤 いえ、勉強家の凡人ですよ。

──石井選手が間違っているのは、『勉強家の凡人』と後藤選手が言ってくれているのは誉め言葉ですからね。

石井 えっ?!

後藤 そうだよ。

石井 ……。でも、この世界はそういう人間が勝つ方が良いですよ。安藤達也は天才ですから、それを自分みたいな人間が勝つことが格闘技の意義です。

──おっ、呼び捨てですね。

石井 安藤達也のことは嫌いではないですけど、もう試合モードになっているので……いつまでも『安藤さん』とかって呼んで友達感覚でいることはできないです。

──安藤選手のどこか天才だと思う所以ですか。

石井 勘の良さ、勝負所で全力で仕留めることができます。あの勘の良さ、感性は天才です。練習をしていても、それは感じます。試合の時ほどガンガンは来ないですけど、要所で畳みかけてくるところとか、天才的です。スタミナがないから、そういう風になるってことも勿論理解しています。試合が決まれば練習に来るという感じで、出稽古先に一緒になる感じでしたし。

──安藤選手は5分✖3R、あの戦い方ができれば今、石井選手と拳を交えることなくUFCで戦っていたかと思います。本当に。

石井 そもそも練習しなくて、あれができるのが天才です。だから練習に入ってきたときも『体力はないな』って感じます。それが2回、3回と練習に参加すると、ここまでかっていうぐらいコンディションが戻っているんです。

──なるほどぉ、そこも天才的だと。後藤選手は安藤選手と練習したことは?

後藤 話したこともないです。

──TRIBEでは安藤選手の話題はケーフェイですか。

後藤 そんなことはないです(笑)。

石井 でも長南さんからは『お前、絶対に負けんじゃないぞ』って言われています(笑)。

──それはいつもそうだと思いますが(笑)。

石井 ベルトが掛かっている試合だというのと同時に、安藤には負けられないっていうプレッシャーは感じています。結果、いつも以上に気合が入っています。

後藤 普通に逸人が勝ちますよ。安藤選手が今までと同じやり方だと、「もう逸人を越えられないよ」と僕は思っています。普通に勝っちゃうんじゃないかと。

石井 アハハハハ。丈治、やっぱりよく見ているねって感じです。

──上から目線ですね(笑)。

石井 ランキングでいうと自分の方が上なので、上から目線で言いますよ。

──出た(笑)、一番気質の悪い人間のモノの考え方ですね。

後藤 まだ、そういう風に数字に拘っている子供のような部分があるんですよね。でも、虚勢を張らないで自分の良いところ、悪いところを分かって……僕もそうですが、逸人もそこから逃げずにやってきたので。逸人のそういうところが、次の試合で強味になるはずです。

──良い関係ですね。石井選手は決して気持ちが強くなくて。懸命に戦う状態を創っている。それが試合前、試合中、試合後までもあのノリになってしまう感じですよね。

後藤 その通りだと思います。良く分かってくれていますね。

石井 いや、俺も成長しているので!!

後藤 僕と逸人は性格が本当に違います。だから、上手くやれているんじゃないかと。練習だけはちゃんとやる。それがTRIBEというチームだと思います。そこが出来ていれば、MMAのチームとして良いと思っています。

──プライベートでの付き合いは?

後藤 ゼロではないです。

石井 丈治は飯とか遊びを30回ぐらい誘うと、1回来る。それぐらいじゃないですか。でも自分は誘い続けますよ(笑)。

後藤 そもそも僕は1人派なんです。

石井 自分がTRIBEの所属になった時、打撃は素人でした。ジャブの打ち方も知らなかったです。丈治は寝技がメッチャ素人で、エビも知らないぐらい寝技ができなかったです。自分は丈治に打撃を教わって、寝技を教える。上京してきたタイミングもほぼ一緒で、互いの穴を埋める存在でした。丈治がいてくれて、良かったと思っています。だからTRIBEは勝てているという感じです。

本音で付き合えるので、先輩とは違い言い合うことができる。そういう存在でもあります。

──と同時にライバルでもありますね。

石井 丈治には負けたくないです。丈治が試合で勝ったらメッチャクチャ嬉しいんですけど、注目されると悔しいという想いはあります。

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月20日(月・祝)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2021#06】激闘王の本音。後藤丈治戦へ、石橋佳大─02─「激闘でチヤホヤされてもダメ」

【写真】グラップリングでは冷静、熱くならない石橋(C)MMAPLANET

20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06で、後藤丈治と対戦する石橋佳大のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

激闘王と呼ばれる石橋が試合で目指すのは、激闘しないことだった。意外な言葉が言聞かれたインタビュー前編に続き、後編では石橋が現状と後藤戦について語る。次の試合が激闘になるか、あるいは違う展開になるのか――そのカギは石橋が握っている。

<石橋佳大インタビューPart.01はコチラから>


――「正直、激闘はしたくない」とのことですが、激闘が続くと試合結果だけでなく、ダメージが溜まることも心配にならないですか。

「自分が昔より打たれ弱くなっていることは、僕自身が練習していて分かっています。練習でも試合でも、一発打たれると気持ちが上がってしまうことがあるんです。ファイターズ・ハイというんですかね」

――ファイターズ・ハイの状態になってから勝つ選手もいますよね。

「僕はダウンした試合でも、ダウンした後のほうが動きも良いこともあります。やる気スイッチが入るというか。でも、そこでエキサイティングしすぎないほうがいいんですよね。我慢して、むしろ試合を有利に運んでいる時こそ、行かない。攻めていけそうなところでも、無理には行かない。そこは、自分自身との戦いです」

――激闘の結果、ファンの記憶に残る試合になっていることは間違いありません。その一方で星を落とし、現在は世界ランキングからも落ちている現状については……。

「見ている人の記憶に残ってくれているのは、ありがたいです。でも選手の本質は、試合で勝って、ランキングに入って、ベルトを巻いて……ということじゃないですか。今は僕が試合をするというだけで、激闘を楽しみにしてくれる人がいる。でも、そうやってチヤホヤされていたんじゃダメだと思います」

――そんななかで、今の石橋選手にとってMMAを戦う目標は何なのでしょうか。

「修斗のランキングを見て、今の時点では『もっとランキングで上に行きたい』とか『ベルトを獲りたい』――ましてや、海外の大会に出たいとかっていう気持ちはないです。もしかしたら、強くなりたいという気持ちも、ないかもしれません」

――えっ……。

「今は、目の前にある試合に勝って次の試合へ――それだけを考えています。とにかく勝ちが欲しい、それだけです」

――分かりました。その次の試合は、後藤丈治選手と対戦します。まず後藤選手の印象を教えてください。

「後藤選手は打撃が中心のファイトスタイルで、しっかり打撃をやってきた正統派の選手だなって思います。今も強いし、これからどんどん強くなっていくでしょうね。彼の試合映像をしっかり見始めたのは、対戦が決まってからですけど、もしかしたら試合することもあるかなとは以前から思っていました」

――後藤選手といえば、やはり左ミドルを軸とした試合運びです。石橋選手にとって、後藤選手との相性はどうでしょうか。

「相性は悪くないと思っています。僕が組んでいって、後藤選手が組み合うのか、あるいは突き放して打撃戦を選ぶのか。彼の出方次第じゃないですかね。彼も組みの練習は十分やっていると思うので」

――石橋選手と後藤選手は、ともに藤井伸樹選手との対戦経験があります。石橋選手はアップダウンの激しい展開の末、試合時間残り10秒で藤井選手にKO負け。一方の後藤選手は、2R以降は藤井選手にテイクダウンとバックマウントを奪われ判定負けを喫しました。

「正直、僕が後藤選手に勝つなら、同じような展開になると思います。藤井選手の試合運びを参考にするというよりは、自分が得意なものを考えた時、一番近い展開が藤井選手と後藤選手の試合内容になるのかな、と」

――もちろん、後藤選手もそこは警戒してくるでしょうね。

「彼も藤井戦を経験して、自分の弱いところは鍛えてくるでしょう。僕にとっても難しい試合になるのは分かっています。そんななかで、自分が勝つ展開に持っていきたいですね」

――嫌な聞き方かもしれませんが、後藤選手の左ミドルや左ストレートを食らっても、エキサイトせず自分を制して戦うことはできるでしょうか。

「いやぁ、彼の打撃をモロに食らったら、自分のスイッチが入る前に試合が終わってしまいますよ。それだけ後藤選手の打撃は強い。だから相手の攻撃をもらう前に、しっかり自分の展開を作っていきたいです」

――現在、石橋選手は所属がDuroジムからZEEKジムに変わっていますよね。このZEEKジムについて教えてください。

「もともとDuroジムの支部だったんですけど、コロナ禍もあって経営の体制が変わるなかで、しっかりMMAの練習ができる環境として独立された形です。……うん、そうですね」

――……何か思うところがあるのでしょうか。

「えぇと……実は藤井戦が終わって、もういいかなと思った時もあるんです」

――それは、引退するという意味ですか。

「そうですね。でも、みんな大変ななかでZEEKジムという場所を作ってくれた。そこで自分がZEEKジム所属として何も残せないまま、引退していいのかなと思って。ZEEKジム所属として試合したい、そう思って出場したのが前回の論田戦だったんです」

――……。

「僕が試合に出るのは、自分が勝って気持ちよくなるための自己満足です。そんな自分でも試合で勝てば、ジムへの恩返しになるなら……って思います」

――分かりました。最後に、こういったインタビューだと締めとして「次も激闘を期待しています!」と言いたいところですが、今回は勝手が違いそうですね。

「あっ、それなら一つ言っていいですか」

――もちろん、お願いします。

「次の試合が決まってから、よく言われるんですよ。後藤選手は若くて強い選手だけど、石橋選手も頑張ってね、とか――完全に後藤選手ありきの試合だと思われていて。それがちょっと癇に障るので、試合に勝って言ってやりますから。『ポジションゼロ! ケージの中の主役は俺だ!』と」

■視聴方法(予定)
7月25日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2021#06】激闘王の真実。後藤丈治戦へ、石橋佳大─01─「激闘王が格好良いとは思っていない」

【写真】激闘王じゃなくても、石橋佳大は格好良い!!(C)MMAPLANET

20日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06で、元環太平洋バンタム級王者の石橋佳大が後藤丈治と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

石橋といえば毎試合、激しい打ち合いと目まぐるしく変わるグラウンドのポジショニング、果ては大流血まで――いつしか彼は激闘王と呼ばれるようになった。しかし、そんな激闘の末、自身が星を落とすことも少なくはない。本人は、数々の激闘についてどう考えているのだろうか?

そう訊くと、石橋からは意外な答えが返ってきた。初めて語られる、激闘王の真実とは!?


――試合を1週間後に控えた石橋佳大選手です(※取材は9月13日に行われた)。現在の練習やコンディションはいかがですか。

「練習は土曜日(9月11日)に上がって、今は小さいケガを治しながら、試合に向けてコンディションを整えているところですね」

――試合のお話の前に、石橋選手のTwitterを拝見すると、アニメやゲームのお話がツイートされています。声優さんのツイートをシェアしたり……失礼ながら、少し意外でした。

「アハハハ! もともと舞台鑑賞が好きで、そこから『スタァライト』(正式名称は『少女☆歌劇 レビュー・スタァライト』)という作品のファンになったんです。いわゆるメディアミックスの作品で、ミュージカルがあってテレビアニメ化もされ、今は劇場版も公開されています。実は試合後、この作品のセリフを使ったりしているんですよ」

――えっ!? ちなみにどのセリフでしょうか。

「前回の試合(2020年11月、論田愛空隆に判定勝ち)で勝ったあと、『ポジションゼロ!』と言ったんですけど、あれも『スタァライト』のセリフです。ポジションゼロというのは、『勝った人だけが舞台の主役になれる』という意味なんですね」

――なるほど。その作品のセリフであることに気づいている方はいましたか。

「まぁまぁ、いました。でも知らない人からは『ポジションゼロって石橋の技の名前か?』って、物議を醸していましたね(笑)。この『スタァライト』というのは、舞台に懸ける女の子たちのお話なんですけど、格闘技の選手――もちろん自分にも当てはまるところがあって、共感するところも多くて今一番オススメの作品です。ただ、こういう話をすると、よく『イメージと違うね』とは言われます(笑)」

――はい、確かに……。

「無骨な人間のように見られるんですけど、全然そんなことないので。お茶目なところもありますから」

――石橋選手といえば、激闘王というイメージがあるので、多くの人はそう感じるでしょうね。その激闘王というイメージについては、どのように感じていますか。

「そう呼ばれ始めて、最初は好きではなかったです。激闘王というニックネームが格好良いとは思っていませんでした。今は激闘王と呼ばれることにも慣れたし、そのニックネームが定着しているのは嬉しいことは嬉しいです。でも正直、激闘はしたくはないですよね」

――激闘したくはない!? それも意外です。

「激闘になっているというのは、試合で自分がやられている場面があるということですからね。激闘になればなるほど、それは僕にとって負けに近づいていることじゃないですか」

――そうですよね。

「論田戦後にも言ったんですけど、僕の中では全ての試合が激闘なんです。でも周囲のイメージは――僕の試合の感想を見ると、『激闘じゃないけど勝った』、『激闘じゃないけど負けた』、『負けたけど激闘だった』とか、全て激闘の2文字が付いて回るんですよ」

――……。

「実際は、相手をドミネートするような展開のほうが良いです。ジムでも15分間抑え込むような練習もしていますし。でも僕がそういう練習していると、周りから『石橋さんって寝技もやるんですね。打撃ばかりかと思っていました』とか言われるんですよ(苦笑)」

――もともと石橋選手は、柔術からスタートしているのですよね。

「はい。上京する前、17歳の頃から柔術をやっています。最近は週1ぐらいしか柔術の練習はできていないですけどね。それでもグラップリングの大会には出ていて、自分のグラップリングや柔術を、いかにMMAで生かすかが大事だと思っています」

――柔術の試合は、MMAとはまた展開が異なるのでしょうか。

「そうですね。柔術だと相手が先を取るので、僕が上から攻める展開が多いです。ただ、柔術でもMMAでも、ポジションについては上か下かは、こだわってはいませんね」

――そうした格闘技観を持ちながら、MMAの試合は毎回激闘になる。その点について、ご自身ではどう考えていますか。

「結局は、僕の精神的な弱さが出てしまっていると思います。勝ち急いだり、相手が打ってきたら自分もすぐに打ち返したり。会場が静かだと、自分が負けているのかなと思って攻めすぎてしまったりとか。試合の中で、勝つための我慢ができていないんです」

――ということは、毎試合「激闘にならないように……」という考えが、頭の中にあるわけですか。

「はい。毎試合そう思っています。セコンドからも毎回、『激闘せずに勝つことを考えろ』と言われています。僕にとって試合のテーマは、激闘にせず勝つことなんですよ」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
9月20日(日)
午後6時00分~ ABEMA格闘チャンネル

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【Shooto2021#06】激闘or好勝負必至、後藤丈治✖石橋佳大。素面で殴れる岩﨑大河は見られるか!!

【写真】後藤の拳には殺気がある (C)MMAPLANET

12日(木)、9月20日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2021#06の追加カードがSustainより発表された。

修斗世界ライト級選手権試合=チャンピオン川名TENCHO雄生✖西川大和、修斗環太平洋バンタム級選手権試合=チャンピオン安藤達也✖石井逸人という2つのタイトル戦に続き明らかとなったのは、バンタム級3回戦の後藤丈治✖石橋佳大とミドル級2回戦=岩﨑大河✖今市凌太の2試合だ。


バンタム級は頂点を争った岡田遼と大塚隆史の2人がRIZINに戦場を移したことで、またもトップ不在の状態に陥っているが、環太平洋戦に続き興味深いマッチアップが決まった。

殴る実感が拳(ケン)にある後藤が、元環太平洋チャンプの石橋と戦う。圧倒的な打撃の圧力を持つ後藤だが、組みの圧力と殴られても組めば何とかできるという気持ちを持つ相手──米山千隼や藤井伸樹に星を落とした過去がある。

石橋は殴られても、組みだけでなく殴り返す気持ちと、組んでも動き続ける柔術を武器に戦える闘志のシューターだ。拳でMMAを戦い抜くのか、トータルファイターとして拳を一番の武器とするのか。後藤がより高見を目指すうえで、現状において最も部の悪いタイプの石橋を相手にどのようなファイトを仕掛けるのか──非常に興味深い。

藤井のとのゾンビ対決に敗れ、コロナ禍ではグラップリングにも挑み、修斗では昨年11月に打と組みの合体圧力で論田愛空隆を封じ込んでいる石橋としても、後藤との一戦はチャンピオン・ロードに戻るためのステッピングボードとなるマッチアップだ。

北斗の王者からMMAに転向した岩﨑が、初めて修斗で戦う。昨年6月のMMAデビュー以来、TTFCとパンクラスで3連勝、RNCでの一本勝ちと左ハイキックでのKO勝ちを記録している岩﨑に対する今市は、全日本アマ修斗がコロナ禍で開催されなかった2020年のアマ修斗にあって、プロ昇格者決定Tの意味合いがあったEXトーナメントでワンマッチながらミドル級を制し、この日がプロデビューとなる選手だ。

プレスリリースによると、今市は足を使って繰り出すパンチと組みの強さでプロ昇格を勝ち取った──とされている。全局面武道であり、同時に社会体育の標榜する大道塾からUFC以降にMMAに挑んだ選手たちは、それ以前にムエタイに挑んだ先人たちと違い蹴りとパンチの連動がないケースがまま見られてきた。

正確にいうなら面で顔面を覆われている時のコンビネーションが、素面になると見られない事象が起こっている。特に空道で総合的に戦える選手ほど、その傾向が強かったという見方もできる。

実際、空道では蹴って、殴り、投げて寝技で勝てる岩﨑もスーパーセーフ=ヘッドガードを外し、MMAで戦うようになって以来、美しく威力のある蹴りと比較すると、パンチは勢い良く打てていない印象がある。

前回のKO勝ちから9カ月、プレスリリースにある今市のパンチが岩崎を気圧すほどの圧があるようだとどうなるのか。殴れるMMAファイターとなった姿を岩﨑には見せてほしい一番だ。

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