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【DEEP Tokyo Impact2024#05】北米登竜門経験者グティエレス戦。後藤丈治「計画的偶発性フィニッシュ」

【写真】ONE FFでの異次元フィジカルを経験して、後藤のMMAが如何に変わったか。期待 (C)TAKUMI NAKAMURA

23日(土)東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP TOKYO IMPACT2024#05で、後藤丈治がマンド・グディエレスと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2023年はRIZINで2連勝し、今年5月には試合の機会を求めてONE Friday Fights 61でイリアス・エジエフと対戦した後藤。試合はエジエフの圧倒的なフィジカルとコントロール力に苦しめられ、最後はRNCで一本負けを喫した。

連勝こそストップした後藤だったが、エジエフと対戦したことで×外国人を見据えてトレーニング内容も変えて国際戦を希望。初参戦のDEEPでDWCSやTUFに出場経験のあるグディエレスとの一戦が決まった。

グディエレスのビザの都合により、試合日程が4日の後楽園大会から約3週間後ろ倒しとなったが、後藤自身は「延期前の時点で100パーセント仕上がっていたんですけど、あれからさらに110、120パーセントと上がっている」、「今の自分には覚醒の音が聞こえてきている」と頼もしげに語った。


『あっ、これは絶対強いな』と思って、成績も見ないでオッケーしました

――当初4日のDEEP122で予定されていたマンド・グディエレス戦がグディエレスのビザの都合により、約3週間後にスライドされる形となりました。最初にこの話を聞いた時はどんな心境でしたか。

「最初はマジか!と思いましたが、外国人選手が相手なので、そういったトラブルもありえる話ですし、そこまで驚きはしなかったです。あとは試合まで3週間あったらもっと整えられるなという風に前向きに捉えていました」

――試合そのものがキャンセルにならなくてよかったと。

「はい。長南(亮)さんからは『代わりの選手を探してもらうか?』とも言われたのですが、自分としてはマンドとやりたかったので『マンドとやる方向でお願いします』と伝えました」

――試合までの期間が延びた分、さらに仕上がっていますか。

「あの時点で100パーセント仕上がっていたんですけど、あれからさらに110、120パーセントと上がっている状態です」

――後藤選手はRIZINで2連勝していて、今年5月にONE FFにも参戦しました。次の戦いの舞台としてDEEPを選んだ理由はなんですか。

「1番の決め手は対戦相手ですね。今自分は新たにMAG agency(佐藤天や木下憂朔らも、マネージメント下にある)というエージェントについてもらっていて、海外の試合に繋がる話をいただくようにしているんですね。その中で長南さんから『こういう相手で話が来たぞ』という提案をいただいて、相手がマンドということで即決しました」

――どこの団体で戦うかではなく、どんな相手と戦うかで今回のDEEP参戦に至ったわけですね。

「そうですね、最初にマンドの写真を見せられた瞬間、ビビッ!ときて。『あっ、これは絶対強いな』と思って、ぶっちゃけ成績も見ないでオッケーしました」

――後藤選手としては海外での試合、外国人選手と戦っていくことが今のテーマですか。

「TRIBE TOKYO MMAはジムとして×世界を目指していて、自分もそこに向けてやっていきたいと思っていました。そのなかで5月にONE FFに出て、自分よりデカいヤツ(イリアス・エジエフ)とやって、そこで初めて身体的なことも含めてこんな強い選手がいるんだというのを肌で感じました。と、同時にこれからはそういう相手と戦っていきたいという気持ちが強くなりましたね」

――エジエフ戦が後藤選手のなかで目指すべきものを明確にしたのですか。

「自分の中ではかなり大きい試合になりましたね」

――あの試合で2人が並んだ時、見ている側も体のサイズの違いを感じました。実際にエジエフと肌を合わせて、そういった違いは感じましたか。

「組んだ時の感覚が全く違いましたね。ONEは戻しの体重にも制限があるんで試合後に計量があるんですけど、その時にエジエフは70キロ以上あったみたいで。ルール的にありなの?と思いましたが(苦笑)、それも含めていい経験になりました」

――具体的にどこでサイズの違いを感じましたか。

「組まれた時にカチっとハマる感じというか、力強さが全く違いました。日本で階級が上の選手と組んだ時とは違う感覚で。なんなんですかね、あれは」

――そこも踏まえてエジエフ戦後に新たに取り組んでいる練習はありますか。

「1番はレスリング力の強化です。半年前から専修大学さんに行かせていただいていて、レスリングが強い大学生たちと練習しています。エジエフに負けた一週間後に中村倫也さんに連絡して、どこのレスリングシューズがいいかまで教えてもらいました(笑)」

――練習そのものを根本的に見直したのですか。

「自分はその必要性があると感じました」

――後藤選手にとってはトレント・ガーダム戦以来の国際戦でしたが、外国人選手と戦うことの厳しさ・難しさを感じましたか。

「そこは感じました。だから本当にいい経験になったというか、あの試合で色んなことが分かって、あれから半年経って、自分の中では覚醒の音が聞こえてきていますね。今回の試合で(自分が)変わるかもなというのも感じています」

お前ら全員他人事じゃねえぞという気持ちで、全員喰っていきたいと思います

――そういった経験があったからこそ、次も外国人選手と戦いたいという気持ちが強かったのでしょうか。

「はい。自分はRIZINにも出させてもらっていて、RIZINは最高の団体だと思うのですが、なかなか試合のチャンスがチャンス巡ってこないところもあって。RIZINで海外からやってくる黒船のような選手たちを叩いていきたいのですが、チャンスを待つばかりでは試合する機会を逃してしまうし、今はキャリア的に試合をして攻める時期だと思っているので、どんどん試合をしていきたいと思っています。それこそONE FFに出ていなかったら、意識も変わっていないと思うし、ここまで練習環境を変えることもなかったと思います」

――対戦相手としてグディエレスにはどんな印象を持っていますか。

「やっぱり組みとレスリングの選手で、その中で極めもある。柔術が出来る選手という印象ですね」

――そういった意味では噛み合う相手という認識ですか。

「そうですね。今回はもう作戦も決まっていて、計画的にやりつつも偶発的なところも狙うというか………計画的偶発性フィニッシュみたいなイメージです。試合を見ていたら『たまたまフィニッシュした』や『あんなことあるんだ』と思われるかもしれませんが、実はすべて計画されていたもの、みたいな。色んな仕掛けを持って、全部のゴールに向かって、そこを自由に選択していく……そういう作戦を考えています」

――かなり明確にフィニッシュのイメージができているようですね。

「色んなパターンでゴールが見えていて、色んな場面でフィニッシュができるように仕上げてきて、そこが今回1番変えた、変えて整えてきたところだと思います」

――グディエレス戦が楽しみになる言葉です。今後は海外のイベントにつながる試合をやっていく方向ですか。

「最初にお話した通り、海外に向けてというのももちろんあるし、僕がRIZINに出たのはRIZINに朝倉海選手という名実ともに強いチャンピオンがいて、 そこにどれだけ食らいついていけるか?というテーマがあったからなんですね。彼がUFCに行ったというのもあって、自分もそこに行くから待っとけよという気持ちもあるし、国内でやり残したことがあるとすれば、今RIZINのベルトを持っている井上直樹選手やセルジオ・ペティス選手にも触れてみたい。あとは秋元強真選手が何かのインタビューで僕の名前を出していて『俺はそのことを忘れてねぇぞ』というのもありますね」

――国内外問わず、バンタム級の選手たちは「待ってろよ」という気持ちですか。

「はい。お前ら全員他人事じゃねえぞという気持ちで、全員喰っていきたいと思います」

■視聴方法(予定)
11月23日(土)
午後12時05分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

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【DEEP122】計量よもやま話。佐伯代表とマッチメイク談義「今回はうちの流れと違うところで創った大会」

【写真】佐伯代表が「もう一つパンチが足りないと思って」組んだ長谷川×酒井。(ビジュアル込みの)階級的にも今大会に厚みをもたらす一戦となった

明日4日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP122の計量が新宿区のホテルローズガーデン新宿で行われた。
Text by Takumi Nakamura


神龍誠×KENTAをメインイベントに本戦8試合が行われるDEEP122は、出場全選手が最初の計量でリミットをクリア。メガトン級契約ながら、100kgまでの減量を目標に掲げていた長谷川賢はTシャル&デニム着用で112.60キロという結果となり「110キロからなかなか落ちなかったんですよ…」とつぶやいていた。

5月、7月、9月と3大会連続で後楽園を前売り完売にしているDEEP。12月のニューピアホール大会=DEEP123も青井人×芦田崇宏、ソン・ジンス×CORO、西川大和×宇佐美正パトリック、本田良介×関原翔などニューピア大会とは思えない豪華カードが発表されている。

好調さが伝わってくるDEEPだが、今大会のラインナップは普段のDEEPとは若干趣が違うという。計量後に佐伯繁代表とかわしたちょっとディープなマッチメイク談義をお届けしよう。

「僕らの仕事って目前の大会だけじゃなく、その先の大会も見て仕事するじゃないですか。だから『今度の大会、カードがいいですね!』と言ってもらえるのは大会一カ月前で、どんどん話題が進んじゃうんですよね。

明日大会があるのに、感覚的には『12月の西川×宇佐美、いいね』になっちゃう。だから改めてそれを目の前の大会に戻す必要がありますよね。ここで気が緩んじゃうのは絶対に良くないし、ちゃんと明日をいい大会にしようと思いました。それもおかげさまでチケットがよく売れてるからなんですけど。

それでいくと11月大会は、久々にマッチメイクに苦労したというか。毎年12月の大会はマッチメイクが難しいんですよ。みんな大晦日を狙っているから。でも今年はたまたま12月で声をかけていた選手がみんな12月でハマって、逆に『11月にどうしよう?』となったんです。それで久々にこちらから色んな選手に『11月はどう?』って声をかけて試合を組みました。

うち(DEEP)にはうちの流れがあって、その流れで試合が決まっていくから、そろそろあの選手とあの選手がやらせようっていうのが自然に見えてくるんです。でも今回の神龍(誠)やケイト(・ロータス)は大晦日のRIZINを見据えての参戦だし、延期になった後藤丈治くんとマンド・グティエレスは初参戦同士の試合じゃないですか。

今回はDEEPの流れや物語とは違うところで、こちらで創ったマッチメイク・大会になってますよね。その中でも(平本)丈くんが出てくれたり、もう一つパンチが足りないと思ったからハセケン(長谷川賢)を口説いたりして、結果的にいい大会になったと言われるのはありがたいです」

ちなみに佐伯代表のもとには試合をしたいという選手のリクエストが殺到。また佐伯代表の「フューチャーキング(トーナメント)から出てきた若い選手を使う」「地方で結果を出した選手を東京に呼ぶ」姿勢は変わらずで、選手そのものの数も増えているという。

「選手が増えてくれるのはありがたいんだけど……みんな『1月・2月に大会やらないんですか?』と言ってきて、そこくらいは休ませてよ!」と嬉しい悲鳴もあげていた。

なおMMAPLANET恒例の握手率は本戦8試合中2試合=25%となっている。

■視聴方法(予定)
11月4日(月・祝)
午後5時30分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP122 対戦カード

<フライ級/5分3R>
神龍誠:57.15キロ
KENTA:57.15キロ

<メガトン級/5分3R>
長谷川賢:112.60キロ
酒井リョウ:108.30キロ

<女子50キロ契約/5分3R>
ケイト・ロータス:49.75キロ
月井準南:49.80キロ

<ライトヘビー級/5分2R>
ANIMAL☆KOJI:92.10キロ
SAINT:92.20キロ

<フライ級/5分2R>
木村琉音:57.20キロ
平本丈:57.05キロ

<73キロ契約/5分2R>
近藤有己:72.50キロ
毛利昭彦:71.10キロ

<68キロ契約/5分2R>
太田将吾:67.75キロ
水野新太:67.95キロ

<68キロ契約/5分2R>
ケンヤスキー:68.00キロ
立成洋太:67.85キロ

<アマS・フェザー級/3分2R>
赤田プレイボウイ功輝:66.00キロ
鳥次亜流:66.10キロ

<アマS・フェザー級/3分2R>
鈴木大晟:65.70キロ
有馬雄生:66.30キロ

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【DEEP122】毛利昭彦が語る近藤有己戦、TORAO、RIZIN「全部やる。全て僕のやってきた格闘技だから」

【写真】山口県のMMAを支え続ける存在、毛利昭彦(C)SHOJIRO KAMEIKE

11月4日(月・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP122で、毛利昭彦が近藤有己と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

中国地方のMMAを語るうえで、毛利の存在を欠かすことはできない。2000年ごろから山口県でMMAの練習を始め、選手としてだけでなく自主興行やclub DEEP山口大会にも携わってきた。さらに現在は修斗興行TORAOの山口大会をサポートする立場にもある。
その毛利にとって2024年11月は、自身のキャリアにとって一つのピークを迎える。4日にDEEPで近藤有己と対戦し、2週間後の17日にはTORAO山口大会を控えるなか、さらに毛利道場から摩嶋一整がRIZIN LANDMARK名古屋大会に参戦することとなった。
指導者として、大会運営サイドとして、そして選手として――毛利は言う。「全部やる。それが全て、僕のやってきた格闘技だから」。


――まずTORAO山口大会の開催が発表されたあと、毛利選手がその2週間前にDEEPで近藤選手と対戦すると聞き、驚きました。TORAO山口大会はプロモーターが山本陽一TNS代表で、毛利選手は大会をサポートする側です。毛利選手がTORAO山口大会をサポートするようになったのは、いつ頃のことなのでしょうか。

「初めてTORAO山口大会が開催されたのが2018年ですよね。もともと山口県で僕は『一心』という自主興行を開催していて、山本さんも一心のことを知っていたし、僕も山本さんが修斗の大会を行っているのも知っていました。僕も選手としてはもちろん、興行としてはDEEP山口大会を行ったこともあるし、一心の前には『RockUp』という大会もやっていて」

――RockUpと一心! 当時の中国地方の格闘技事情を知る者としては、興味深い名前ばかりです。

「アハハハ、そうですよね。そんななかで山口県では村井さん(村井貴史。毛利道場所属の元プロシューター。山口県内のアマチュア修斗普及に尽力した)がアマチュア修斗を開催するようになって。県内の格闘技をアマチュアから育てていく。そのベースが修斗にはありますよね。全国でアマチュア修斗を開催しているのは凄く良いことだし、僕も広めていきたいと思いました。

プロ興行を開催するにしても――今でもDEEPをやりたいという気持ちはあります。ただ、西日本の状況は山本さんのほうが分かっているし、その面で話も合うから、やりやすいんですよね。アマ修斗は歴史もあるから、選手のモチベーションも高まると思うし」

――もう20年以上、選手としてだけでなく興行にも携わってきた毛利選手から見て、中国地方のMMAはどのように変わってきたでしょうか。

「今はインターネットがあって、感覚的には東京も近くなったし、実際に山口県から東京の大会にも出やすくなったじゃないですか。僕がMMAを始めたのは2000年頃かな。あの頃は何もなかった。それこそ周りに格闘技のジムはなかったです。格闘技の情報についても、雑誌で『こういう選手が東京にいるのか』と知るぐらいで。それこそ今回対戦する近藤有己選手も、そういうメディアで見ていた大きな存在ですよ。

そんななかで、いかに自分たちをレベルアップさせていくか――試行錯誤しながら大会を行ってきたからこそ、東京の大会にも出られるようになった。だから今後も続けていかなきゃいけないと思っています」

――ジムの話でいえば、最初に毛利道場の存在を知った時は、まだ常設のジムはなかったと思います。そこから現在の広くて綺麗なジムを立ち上げた。2000年ごろに毛利選手が抱いていた夢を、一つひとつ実現している手応えはありますか。

「う~ん、夢かぁ……。あの頃って、庭に木の杭を4本立てて、ビニールシートを敷き、ホースを巻いてリングをつくったんですよ。そこ空手や柔道の経験者を呼んで、自分がやりたいMMA——東京から伝わってくる総合格闘技のルールで練習していたんですよね」

――ホースがロープ代わりのリング! しかも床がマットではなくビニールシートというのも凄いです。

「怪我も多いし、最悪な環境で(苦笑)。でも、そんななかで仲間も増えて、格闘技をやりたい人も集まってきました。そういう人たちのために、指導と設備に関しては東京に負けないものをつくりたいと思ったんです。自分も東京へ練習に行ったり、いろんなものを探し、勉強させてもらいました。

田舎なので、今でもMMAを知らない人は多いです。でも大会とか、摩嶋一整の試合を通じてMMAというものも認知されつつある。今、そういう良い状態でもあるんですよ」

――――一方、ジムを運営して興行もサポートするなかで、現役選手としての活動は難しくなりませんか。2011年から2018年まで、MMAに関してはブランクがありました。

「その頃は巌流島とかプロレスに出ていたんですよ。ただ、もともとプロレスが好きでMMAを始めたけど、やってきたのはMMAですからね。ずっとMMAの練習もしていたし、僕の中ではそんなに変わっていません。

何かって言うと……昔から『山口県で格闘技をやり、山口県で格闘技を広めていく』という気持ちは変わっていないんです。だからプロレスをやっている間も、自分としてはMMAを休んでいたつもりもなくて」

――なるほど。そうしてMMAを続けてきたことで、今回は近藤選手と対戦することになりました。

「凄く楽しみですよ。田舎で格闘技をやってきた僕にとっては、ずっと視てきた凄く有名な選手で。最近、年齢が近いと知ったんですけど(笑)」

――毛利選手も近藤選手も1975年生まれの同い年なのですね。

「そうです。学年は僕のほうが一つ上になるのかな(毛利は3月生まれ、近藤は7月生まれ)。同じ年齢ではありますけど、上の世代の選手というイメージですね。階級も違うし、対戦することはないと思っていました。

それがHIMEのセコンドでDEEPジュエルスに行った時、佐伯(繁DEEP代表)さんから『TORAO山口大会の試合は決まったの?』と訊かれて。前から山口大会で試合をすることは伝えていたんですよ。でも対戦相手が決まらなくて……。僕としても年に1回、地元で試合をするうえで誰が相手でも良いわけじゃない。意味のある試合をしたい。

で、佐伯さんに『決まっていないんですよ』と言ったら、『近藤選手とどう?』と訊かれたんです。僕としてはすぐ『試合したい』と思いました。だけど『少し待ってほしい』と答えたんですよね」

――11月17日にTORAO山口大会とRIZIN LANDMARK名古屋大会がある。その2週間前は運営者としても、指導者としても忙しい時期だと思います。

「そうなんですよ。だけど佐伯さんが近藤選手サイドにも話をしたあと、『近藤選手も毛利さんと試合したいみたい』と言ってきて。その瞬間『もうやるしかない』と思いましたよね。そこから試合することしか考えられなくなりました。

山本さんには、そのことは言いにくかったですけどね(苦笑)。でも大会運営のことは弟(毛利将文氏。毛利道場マネージャー)が昔からやってくれているので、不安はなかったです。弟がいれば心強いし、任せても大丈夫だと思いました」

――その近藤選手とは、どのような試合をしたいですか。

「山口県で格闘技と向き合ってきた僕が、東京の選手とどこまで立ち向かえるのか。そこで勝ちたい。これはずっと僕が思っていたことです。そういう意味では凄く楽しみだし、もう楽しみしかないですよ。自分がやってきたことを、近藤選手に真っ向からぶつけます」

――運営サイドとしてTORAO山口大会についても教えてください。

「TORAOって完成度の高い興行なんです。東京の大会にも負けないレベルにあると思います。選手もTORAOのような完成度の高い大会に出ることで、技術もモチベーションも高めてくれているのでしょうし。

自分も一心を開催していた頃から『格闘技って、こんなに凄いんだよ』ということを見せる大会を開いてきたつもりです。TORAO山口大会もそうです。試合一つひとつはもちろん、最初から最後まで全体を――大会の完成度を見てもらいたいですね」

――さらに17日には摩嶋選手の試合もあります。

「17日、僕は摩嶋のセコンドに行きます。大会は山本さんとウチの弟がいれば大丈夫ですから。同時に僕は、今の摩嶋のストーリーを潰したくないので。もちろんウチの道場からTORAO山口大会にも出場しますけど、そこは道場の仲間がバックアップしてくれますし。

なかなかね、僕もいっぱいいっぱいです。全く余裕はありません(苦笑)。だけどRIZINもDEEPも、そしてTORAOも全て僕がやってきた格闘技だから。選手もスタッフも育ってきた。17日も山口県にはいないけど、全部やりきります」

■視聴方法(予定)
11月4日(月・祝)
午後5時30分~YouTube DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、U-NEXT、サムライTV

■DEEP122 対戦カード

<フライ級/5分3R>
神龍誠(日本)
KENTA(日本)

<メガトン級/5分3R>
長谷川賢(日本)
酒井リョウ(日本)

<女子50キロ契約/5分3R>
ケイト・ロータス(日本)
月井準南(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
マンド・グディエレス(メキシコ)

<73キロ契約/5分2R>
近藤有己(日本)
毛利昭彦(日本)

<ライトヘビー級/5分2R>
ANIMAL☆KOJI(日本)
SAINT(米国)

<68キロ契約/5分2R>
ケンヤスキー(日本)
立成洋太(日本)

<68キロ契約/5分2R>
太田将吾(日本)
水野新太(日本)

<フライ級/5分2R>
木村琉音(日本)
平本丈(日本)

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【DEEP122】長谷川賢が、酒井リョウと対戦決定。「メガトンは最後、ミドル級で強い外国人選手と──」

【写真】長谷川は果たして100キロの体を創ることはできるのか。加えてその肉体の変化は長谷川か酒井、どちらのアドバンテージとなるのか (C)MMAPLANET & MATSUNAO KOKUBO

9月30日(月)、DEEPより11月4日(月・祝)に開催されるDEEP122 IMPACTに8月31日のDEEPサマーフェスティバル=真夏雨の祭典のメインで5年5カ月振りにMMA復帰を果たした長谷川賢が出場し、酒井リョウと対戦するメガトン級戦。JTTで朝倉海のスパーリングパートナーを務めるマンド・グティエレスと後藤丈治のバンタム級戦など追加カードが発表されている。
Text by Manabu Takashima

神龍誠×KENTA、ケイト・ロータス✖月井準南などが明らかとなっていた同大会。DEEPの11月大会はRIZIN大晦日出場へのアピール最終タイミングといえ、MMAPLANETの取材で長谷川も意外にも今回の酒井リョウ戦を戦う真意は大晦日に通じる試合として捉えていた。


雨中のお台場でSAINTを3-0で下した長谷川は、滑りまくるマットがあったためケージレスリングで倒して攻めることしかできなかった一戦を、仮・復帰戦=ローションMMAと定義し、今回の試合に挑む意気込みを以下のように話した。

長谷川賢
「前回の試合は雨というコンディションを差し引いても、自分のパフォーマンスには納得がいっていません。僕は日本のMMA界は力のあるファイターが世界に挑める環境を整えないといけないと思って、いくつかのプロモーションに協力をさせていただいています。

10月も6日のGLADIATOR028、27日のBloom FC03をサポートさせてもらっていますが、これらの大会以外に韓国MMAイベントと国内地方大会の視察を行うことが決まっていました。また、詳細はまだ発表できないのですが近い内に都内で自主興行の開催も考えています。

そのなかで今回の試合のオファーがあり、正直なところ『スケジュール的無理だ。サポートと試合、どっちつかずになる』と思って最初は断っていました。ただ、僕がやろうとしていることは簡単でない。その目標を達成するために、これぐらいのことから逃げていてはしょうがないと考え直しました。

加えて本気で世界を目指す人達の応援をするという立場をとっている自分が、メガトン級でMMAを戦うなど本気度を問われることも理解しています。現実問題としてUFCを目指すことはできない年齢になりましが、本気で僕がMMAを戦うならミドル級。そして国内の大舞台で強い外国人を倒す挑戦をしないと嘘だと思われます。

メガトン級は今回が最後です。だからといってヘビー級の体で戦うつもりもないです。2カ月後に88キロ級契約、もしくはミドル級で国際戦を戦うために100キロまで体重を落とします。それができないならセコンドに就かないで下さいと、岡見さんにもお願いしました。

僕が世界を目指そうと声を掛けさせてもらった選手たちに、僕の本気度を見せるファイトになると思っています。ファイトもイベント協力も1カ月間、本気でやり切ります。応援よろしくお願いします」

(C)Zuffa/UFC

またグディエレスのDEEP出場も狙いはRIZINへのステップアップであることは明白だ。

2年前のコンテンダーシリーズで、当時17歳だったラウル・ロサスJrに判定負けを喫し、UFC行きとはならなかったグティエレス。その後、ミシガン州ベースのローカルプロモーション=WXCで再起に成功しTUF31にチーム・マクレガーの一員として出場も、初戦でコディ・ギブソンの軍門に下った。

TUF後は1勝1敗と北米メージャーシーンから声が掛る状況こそ創れなかったが、日本での飛躍を誓ってDEEPからキャリアの再構築を目指す姿勢は買いだ。

対する後藤はPancrase札幌大会や津軽じょんからMMAことGFGという北のMMAシーンからパンクラス本戦を経て、上京後に修斗、TTFC、Road to ONE、RIZIN、ONE FFとキャリアを積み傘得てきた。そんな強さを追い求め続けてきた後藤にとって、今回がDEEP初出場は北米フィーダーショー・ベテランと、今後に往くべき道が確定するといっても過言でない試金石となる一戦となろう。

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【ONE FN23】ワン・シェ戦前、和田竜光&岡田遼対談─02─「踏ん張るとヒザも危ないし、首も…」(和田)

【写真】今回の対談のために千葉から愛車をドライブして、和田の地元=都内有数のハイソな住宅街までやってきてくれた岡田。多謝(C)MMAPLANET

明後日6日(土・現地時間)にONE FN23「Ok vs Rasulov」にシェ・ウェイと対戦する和田竜光と岡田遼の対談後編。1年4カ月振りの実戦復帰となる和田が、平良達郎の勝利で世界中に広まったオタツロックについて、岡田と深掘りトークを引き続き繰り広げてくれる。
Text by Manabu Takashima

ポジションとしてのオタツロックと派生したオタツイスター。ケガを防ぐために自らの得意技の対処方法まで和田は言及。この懐の深さは、和田のMMAの味わいそのもの。オタツロック=和田竜光でないからこそ、岡田とのオタツロックをテーマとしたMMA談義を楽しんで欲しい。

<和田竜光&岡田遼対談はPart.01はコチラから>


「キネマティクス(運動学)とキネティクス(運動力学)」(岡田遼)

──平良選手の勝利で、オタツロックが一般層に届くような気配です。これまで後藤丈治選手もRIZINで勝って、オタツロックをアピールしていましたし。

和田 あれは1回目に勝った時に、「だめだよ。オタツロックってアピールしないと」って冗談で言ったんですよ(笑)。そうしたら、次の試合にオタツイスターで取って、言ってくれましたね。

岡田 上久保選手も、グラップリング(FNISH10)で石橋(佳大)選手の肋骨を折ったんですよね。1回目に入った時に耐えて、2回目でケガをしたと聞いています。

──かつてのヒール、今のオタツロックですね。

和田 知らない人が受けると危ないですね。ただヒザを狙う技ではなくて、ポジショニングの一つと考えて欲しいです。そこからツイスターが出てきたのは、最近のことで。

岡田 僕が和田さんと練習をしている時には、なかったですしね。

和田 相手が振り向いてきた時に、ツイスターみたいな形になって嫌がった相手からバックを取る。そういう技だったのが、極に発展してきたんです。

岡田 竹中(大地)選手が和田さんと戦った時に、必死に胸を合わそうとして。でも、振り向けなかったですよね。

和田 もともと振り向き辛い技なんですけど、オタツイスターがあるからなおさら胸を合わせることができなくなってきました。フィニッシュに繋がるようになっているので。ポジションコントロールの技術から、一本が取られるように自分のなかでも進化をさせてきて。

そこで上久保が使いだして。僕よりも効果的に使っています(笑)。RIZINのなかでも、その形がでると解説の人も言及してくれるようになって。「もっと言ってくれぇ」って思いながら視ています(笑)。

岡田 達郎はもともとバックキープが好きで、上手くて。両足フックからオタツロックを使うようになって。ところで……実はTHE BLACKBELT JAPANって、練習でカニバサミは禁止なんです。

和田 危ないからね。

岡田 スポーツ生理学にいうと、キネマティクス(運動学)とキネティクス(運動力学)というものがあって。キネマティクスは動作の見た目で、キネティクスは動作の内側で起こっている力の作用をいいます。

──ハイ。

岡田 キネマティクスでいえばオタツロックとカニバサミは違います。でもキネティクスでは同じなんです。前額面上にヒザに圧力をかけると、ACLが断絶しやすいです。関節の危ない角度をシアーロードと言いますが、足関節もこのシアーロードが創られて極められています。

ヒールを取った時、相手が足を真っ直ぐに延ばすと極まらないじゃないですか。

和田 うんうん。

岡田 必ず少し曲げて、角度をつける。あの角度で横から圧力をかけると、パチンとヒザの内側でACLが壊れてしまいます。キネティクスでいうとスタンドのオタツロックで外側から煽って、横ベクトルで圧力をかけると──それはカニバサミやヒールと同じで、切れてしまうんですよ。

ペレス戦の達郎は一、スタンドのオタツロックで相手が抵抗しないで倒れる。二、スタンドでチョークを取る。三というか、ヒザが壊れることもある。それぐらいの考えでやっていました。

「背中に乗られたら、寝た方が絶対に良い」(和田竜光)

和田 スタンドでバックを取っていると、首も取りやすいです。だから背中に乗られたら、寝た方が絶対に良い。自分のケガも防止もそうだし、絞められないための対処としても。オタツロックは踏ん張っちゃうとヒザも危ないし、首も取られやすくなります。

──構わないのですか、それをここで公表してしまっても。

和田 分かっていなくて練習をすると、ケガしちゃいますから。それだけは避けて欲しくて。本当にこの技のメカニズムを分かって、特に練習では掛ける方も掛けられる方も対処してほしいです。

岡田 いうとペレスも知らなかったのだと思います。踏ん張らないことです。

和田 さっきも言いましたが、DJは倒れて本当にうまく対処をしてきました。体の捩じりが強くて、ブリッジをする選手にはスパッと取れることがあります。竹中選手がそういうたタイプで。練習でも祐弥やノリピー(田中路教)とかは、捻ってブリッジだから取れちゃうことがあるんです。

でも、DJにはちゃんと胸を合わされました。今、映像を見ても理由は分からないです。なぜ、あんな風に抜かれたのか。オタツイスターを掛けるタイミングもあったけど、察知されました。DJだって仕掛けられたのは初めてのはずなのに……。実際、餌を蒔いてそうなるように仕向けていたんですけど。

DJが動けるだけの力の入れ方をしていたんです。敢えて緩めて、動かせてツイスターに入れるように。それで僕は何百回とスパーリングで極めてきたので。でも、DJは全くそっちに動かなかったです。

──それはキネマティク的、キネマティクス的に分かるのですか(笑)。

岡田 いや、一切分からないです(笑)。本当にその理由が知りたいです。

和田 だからDJと戦って、良い場面も創れたけど全然やられちゃって。逆に嬉しかったです。やっぱりDJは凄いなって思えて。掌の上で回されて、もう清々しかったほどで。

──痺れますね。 

和田 DJとやって、もう特別に戦いたい相手っていないっていのは、そういうことなんです。強い選手はいるし、好きな選手もいるけど──そういう気持ちなんです。もう、やりたいヤツっていないんです。DJ以外なら、フライ級で戦っていた時の(ヘンリー)セフード、それと今はフライ級の堀口(恭司)君ぐらい……触ってみたい相手は。

──もう納得です。

「僕はカーフだって、和田さんに教えてもらいました」(岡田遼)

和田 なんで、今はONEから用意された相手を倒す。そしてチャンピオンを目指す。誰と戦いたいといことではなくて、目指しているのはONEのベルトです。

──その用意された相手がシェ・ウェイ戦だと。いやぁ、この話を聞くと余計に楽しみですね。では改めて岡田選手、和田選手の次の試合で何を期待しますか。

岡田 カーフキックで、KOですね(笑)。

──そっちですか。

岡田 いや今回、和田さんはオタツロックで注目されたかもしれないけど、こんなにMMAができるウェルラウンダーの選手はいないんです。MMAだからこそという動きができる。僕はカーフだって、和田さんに教えてもらいましたから。

和田 ありがとう(笑)。あと、俺も岡田君に訊きたかったことがあって。

岡田 えっ。ハイ、何でしょうか。

和田 あのう……手塚(裕之)選手と仲が良いでしょ?

岡田 ハイ……。

和田 最近、どうしちゃったのかなぁって。

岡田 あっ、Xですか(笑)。

和田 そうなんだよ。どういうことなのかって。

岡田 それはですね──。

──スミマセン。そこからはプライベートな話ということで(笑)。今日は本当に貴重な話をありがとうございました。

■放送予定
7月6日(土・日本時間)
午前8時45分~U-NEXT

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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF61 イリアス・エジエフ 後藤丈治

【ONE FF61】後藤丈治、左フックでチャンスを作るも未知強エジエフにRNCで一本負け

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
イリアス・エジエフ(ベラルーシ)
Def.3R3分1秒 by RNC
後藤丈治(日本)

サウスポーの両者、エジエフが右手を前に出してプレッシャーをかける。エジエフが左ストレートを伸ばすと、後藤も左オーバーフックを返す。エジエフがジャブを突くと、ここも後藤が左ストレート。エジエフは後藤がロープを背負ったところでダブルレッグへ入る。後藤はギロチンを狙いつつ立ち上がり、エジエフはダブルレッグで寝かせる。

立ち上がったエジエフがパンチを振り下ろしてパスガードしてバックへ。後藤は背中を見せて立ち上がり、エジエフは後藤を持ち上げて寝かせようとするが後藤は立ち続ける。エジエフが正対してシングルレッグに入ると、後藤はコーナーに体を預けてスタンドをキープし続ける。エジエフは首相撲からヒザ蹴りを蹴って離れる。

後藤は左ストレートと前蹴り。エジエフが左ストレートを当て、バランスを崩す後藤だったが、すぐに立ち上がる。後藤は左ストレートをボディに振り、エジエフがワンツーからダブルレッグに入る。後藤は左腕を差し上げて倒れず、左ロー、左ストレート、左ハイ。エジエフはジャブからワンツーを打つ。

2R、エジエフがパンチからダブルレッグに入り、シングルレッグに変えてテイクダウンを狙うが、後藤はコーナーに体を預けて倒れない。試合がスタンドに戻ると、後藤が左ストレート・フック、そして左ロー。エジエフがダブルレッグに入ってバックへ。寝かせてバックコントロールしようとするが後藤は足をフックさせずに立ち上がる。

エジエフがスタンドでバックを取る時間が続くが、後藤も正対して離れる。後藤がボディへの左ストレートを散らして、左のオーバーハンド見せる。今度は後藤がテイクダウンを狙うが、エジエフは組ませない。エジエフは後藤の左ストレートに合わせてダブルレッグに入り、エジエフがスタンドでバックコントロールする。終了間際、試合がスタンドに戻ると後藤が下がりながら左ストレートを狙った。

3R、後藤がジャブと右フック、左ボディストレート、そして顔面への左フック。これがエジエフの顔面を打ち抜いて、エジエフが崩れる。エジエフが組みつくと、後藤はギロチンを狙う。エジエフもすぐに立ち上がって後藤をロープに押し込む。後藤はボディにヒザ蹴りを突き刺して離れる。

距離を取った後藤が左ボディ、左ロー、左ストレート。エジエフがシングルレッグで倒してバックへ。立とうとする後藤の後ろについて寝かせる。後藤も必死に動くがエジエフにバックを取られる時間が続き、最後はコーナー際でエジエフがRNCを極めて、後藤が無念のタップ。ONE初参戦となった後藤だったが勝利を掴むことが出来なかった。


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45 MMA MMAPLANET o ONE ONE FF61 RIZIN   イリアス・エジエフ ルンピニー 後藤丈治

【ONE FF61】未知強エジエフ戦へ、後藤丈治「未来の自分に感謝される選択」「ツイスターから新技2つ」

【写真】リスクがありまくる、エジエフ戦へ。昨年の狩野優のONE FF挑戦といい、これがTRIBE魂だ(C)ONE

3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FF61に後藤丈治が出場し、イリアス・エジエフと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

RIZINで連勝した2023年、その後藤がONE FFで7カ月振りの実戦を戦う。なぜ、ここでONE──しかもFriday Fightsなのか。未知強を求める、強さを追求する後藤の意気込みと自身の程を訊いた。


──今回、後藤選手がONE FFで戦うことを全く把握できていなくて、計量当日のインタビューとなり申し訳ありません(※取材は2日に行われた)。

「いえいえ、ありがとうございます」

──昨年10月にRIZIN LANDMARKで日比野”エビ中”純也選手にオタツイスターで勝利。あれから半年以上を経て、ONE FFで戦うようになったのは? ケガなどがあったのでしょうか。

「いえ、体は何も問題なかったです。ずっと次の試合の準備をしてきました。シンプルにRIZINでは自分の試合が組まれないという状況が続いたということです」

──一本勝ちをして、「なぜだ」という気持ちは?

「めちゃくちゃありました(笑)。勝ち方だけじゃダメなのかと。大晦日に秩父の山間でキャンプをし、年越しを過ごしながらRIZINを視ていたのですが、名実揃わないとダメなのかとかチョット思いました」

──本来は強さが一番尊重されるべきですが……。TRIBE勢はSNS等で自己アピールという選手がほぼ見られないですよね。一番、主張をされているのが長南亮代表かと思うぐらい。

「長南さんが一番主張してくれています。そうですね……SNSの活用というのは、表層的にはそうかもしれないです。自分が強くなりたいのか。強さとは何かと考えていることなんか、自分の考えを言葉で表していくべきかと考えました」

──では試合がなかった期間、他の国内プロモーションで戦うという選択はなかったですか。ONE FFの現状で自身をアピールできる場なのか。正直、MMAPANETでは単に海外で試合をすることに価値を置いていません。このメディアとしての意思は最近、明確に再確認できたことです。海外での試合は最強を目指すための挑戦、どの道程の場であるという考えで、国内である程度の結果を残して挑む選手達を追わせて欲しいと。

「今回、ONE FFで戦うことを決めたのは──結論として、未知強がいる場所だからです。できるなら、より高見を目指したい。RIZINで強い選手と戦うことができなければ、海外で戦うことを望んで待っていました。ぶっちゃけ日本のファンも知らないまま試合をして、ちょっと稼いで帰国する──そんな選手もいるかと思います。でも、それは自分では良しとしないので。

RIZINで次の機会を待つという選択肢もありましたが、それだと6月、7月がなくて夏過ぎになるかもしれない。一方でONE FFは直ぐに試合ができるけど、相手は未知強でレコードを汚すことになるかもしれない。この2つの選択肢があった時に、後者の方が未来の自分に感謝されるんじゃないかと。挑戦したことを感謝されるんじゃないかと思ってONE FFを選びました。強くなるため……そして、外を知らないと何も語れないと思って挑戦させてもらうことに」

──ここから先というのは? ONE本戦を目指すのか、ここで勝って名前を挙げることを優先したのか。

「今回の試合は後者の意味合いが強いです。ここで勝って、次を選ぶ権利を持ちたい。なので単発の契約になっています。優先交渉期間は設けられていますが、長期契約ではないです」

──そこはONE本戦も含め上を目指すと選手と、ONEとWIN WINの関係で良いですね。

「試合ができないのに縛りが長くなることは避けようと、長南さんが話してくれました」

──そのなかでベラルーシ国籍のイリアス・エジエフと対戦します。まぁデカいし弱いわけがないという相手かと思います。

「ずっと圧を掛けて、打撃も組みも使う選手です。組みの展開にも十分になると思います」

──つまりはこの間に培ってきたモノが、全局面で問われる対戦相手だと。

「その通りですね。間違いないです。そういう相手だからこそ、ラスト1秒までフィニッシュを狙います。正直、打撃でも組みでも戦えると思っています。確かに相手の方がデカいですし、パワーもあるはずです。でも、自分の拳はソレを越えます。向うも貰うと分かるはずです。しっかりと当てたいと思います」

──後藤選手も含め、日本のMMAファイターの打撃が欧米列強と相対した時に質量が落ちないか。殴られても、「なんでもないわ」と立ち向かってくる相手に、通用するのかをMMAPLANETでは命題として見させてもらってきました。

「ホント、祖根寿麻戦(2020年4月17日)の時からずっとその指摘をしてもらってきていましたよね(笑)」

──MMAだから打ち合う必要はない。テイクダウンに転換していくのもMMAという前提がありながら。またオタツイスターという必殺技も備えた後藤選手の総合力にも期待しています。

「(和田)竜光さん直伝の技なので。さっきも言ったように拳一発で倒すこともできる。それを証明する試合であり、組みの展開になってもオタツロック・ツイスターがどこまで通用するのか試金石となる試合です。ツイスターに関しては、あの形から自分で編み出した技が2つほどあるので──そこも機会があれば、披露したいと思います」

──押忍。メチャクチャ楽しみです!!

「ありがとうございます。宜しくお願いします」

■放送予定
5月3日(金・日本時間)
午後9時15分~U-NEXT

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45 F1 MMA o ONE RIZIN パンクラス 修斗 後藤丈治 海外

【ONE】後藤丈治 5.3 ONE Friday Fight6に緊急参戦決定!

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自身のXで今後の進路について明らかにする事を示唆していた後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA)。昨日、Xとnoteをそれぞれ更新。5月3日に開催されるONE Friday Fight6に急遽参戦する事を明らかにしました。契約は1試合契約。対戦相手は対戦相手はベラルーシのイリヤス・エジエフとの事。

noteによると、RIZINで2勝を挙げてバンタム級トップ選手との対戦を望んでいたものの、その役回りが回ってこないまま前戦から半年以上が経過。そのタイミングでONEからオファーをもらい、「長南さんと話し合いをして、この試合良い勝ち方をして、それを交渉材料としてさらなる挑戦ができるようにしようということになり、今回戦うことを決めました。」と胸の内を明らかにしました。

RIZINではツイスターを極めて勝利した試合が印象的。パンクラスでも修斗でも実績を残していて、スタンドでもKO出来て、寝技でも一本が取れるファイトスタイル。こんな選手はそうはいないでしょう。RIZINでも間違いなく頭角を表すと思っていただけに、このタイミングでのONE参戦はちょっと驚きです。

しかも、急なオファーで海外での国際戦。フィジカルで上回る選手を相手にするのは簡単ではないでしょう。それでも舞い込んできた大きなチャンス。今後、ONEに継続参戦するにしても、RIZINに戻るにしても、今回の試合が良い契機になる事を期待しています。
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45 MMA MMAPLANET o RIZIN Shooto SHOOTO GIG TOKYO 後藤丈治 澤田龍人 黒部和沙

【SHOOTO GIG TOKYO】キャリア3戦目の黒部がおたつロック→変形ツイスターで澤田に一本勝ち

【写真】TRIBEの同門・後藤丈治もRIZINで極めているおたつロックからの変形ツイスター。もはやこれは“TRIBEスペシャル”!?(C)TAKUMI NAKAMURA

<ストロー級/5分2R>
黒部和沙(日本)
Def.1R3分38秒 by 変形ツイスター
澤田龍人(日本)

1R早々に澤田の右がヒット。黒部はそのままシングルレッグに入ってドライブするが、足を飛ばして切った澤田がニンジャチョークを狙い、黒部がグラウンドで下になる。黒部が左腕を差して立ち上がると、澤田は小手に巻いて投げるようにトップキープする。

ここからスクランブルになり、最終的に黒部がインサイドガードで上になる。下になった澤田は腕十字とオモプラッタを仕掛け、黒部は澤田の身体を跨ぐようにディフェンスしてバックへ。澤田が腰を上げてもバックキープ→おたつロックで澤田の動きを止め、澤田が向き直ろうとしたところでツイスターを極め、澤田からタップを奪った。

キャリア3戦目で澤田に一本勝ちするアップセットを起こした黒部は「言いたいことが3つあります。まず澤田選手、ペーペーの僕の試合を受けてくれてありがとうございました。2つめはいい加減、宣材写真をかっこいいものにしてください(笑)。最後に好きなものを続けて入れば、僕も19歳から格闘技を初めて強くなれました。好きなものを続けていれば一番になれることを証明します」と語った。


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AB ABEMA CORO DEEP MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN45 UFC シン・ジョンミン パンクラス ヒロヤ ヴィンス・モラレス 中島太一 中村優作 伊藤裕樹 佐藤将光 修斗 元谷友貴 太田忍 山内渉 岡田遼 後藤丈治 新井丈 朝倉未来 朝倉海 猿丸ジュンジ 石原夜叉坊 那須川龍心

【RIZIN45】元谷友貴が元UFCファイターのモラレスと対戦、新井丈×ヒロヤ、那須川龍心×ジョンミンが決定

【写真】11月のDEEPではCOROにTKO勝利した元谷。6年連続での大晦日出陣となった(C) MMAPLANET

18日(日)、ABEMAで放送されたRIZIN特番にて、12月31日(日)にさいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開催されるRIZIN45の追加カード発表された。

大会まで約2週間、新たに元谷友貴×ヴィンス・モラレス、新井丈×ヒロヤ、那須川龍心×シン・ジョンミンの3カードが追加された。元谷のRIZIN参戦は今年5月の朝倉海戦以来、約7カ月ぶり。11月にDEEPでCOROと再起戦を行い、TKO勝利を収めてのRIZIN凱旋となる。

(C)Zuffa/UFC

一方のモラレスはレスリング出身で、2018年11月からはUFCに参戦して8戦3勝5敗のレコードを残しているファイター。今年5月にはXMMAで石原夜叉坊と対戦し、2Rに右のオーバーハンドを効かせると、アナコンダチョークで一本勝ちを収めている。現在は朝倉海のスパーリングパートナーとして来日中で、今回のRIZIN参戦が決まった。

元谷がRIZINを離れている間、RIZINバンタム級では岡田遼とのパンクラス×修斗王者対決に勝利した中島太一、初参戦で太田忍を下した佐藤将光、ツイスターで2連勝した後藤丈治らが台頭している。同日にはフアン・アーチュレッタVS朝倉海のバンタム級タイトル戦が組まれており、元谷×モラレスは2024年のタイトル戦線浮上をかけた一戦だ。

修斗世界ストロー級&フライ級王者・新井丈とヒロヤの一戦も決まった。新井は昨年9月に猿丸ジュンジを下して修斗世界ストロー級王座に就くと、今年11月には山内渉をKOしてフライ級王座も戴冠。修斗史上初の2階級同時戴冠を達成した。

一方のヒロヤは朝倉未来1年チャレンジ一期生で、2003年7月からRIZINに参戦し、伊藤裕樹と中村優作に連敗しているものの、いずれもスプリット判定によるもので健闘が光った。修斗で11連勝してRIZIN初参戦となる新井と結果こそ出ていないもののRIZINで戦績を積むヒロヤという対照的なキャリアを歩んできた2人のマッチアップだ

また会見前日のRISE両国大会でRIZIN参戦&MMA挑戦をアピールした那須川龍心の出場も正式に決まり、韓国のシン・ジョンミンと対戦することもアナウンスされた。

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