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【NEXUS25】メインで三角&ストレートアームバーで快勝、寿希也「良い景色、見ましょう!」

【写真】三角マウント&アームバー&パウンド、えげつない拷問コンビネーション(C)MMAPLANET

19日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスでNEXUS25が開催された。

レポート第6回はメインイベント=寿希也✖唐沢タツヤの一戦の模様をお届けしたい。


<フェザー級/5分2R+ExR>
寿希也(日本)
Def.2R3分03秒by ストレートアームバー
唐沢タツヤ(日本)

左ミドルを蹴った唐沢に右をストレート、さらに右ボディを寿希也が打ち込む。ヒザ蹴りに組みついた唐沢がボディロックでテイクダウン。小手を効かせて力で立ち上がった寿希也を、唐沢はもう一度ボディロックで崩していく。

後方に倒し、サイドで抑えた唐沢はマウントを狙って跨ごうとするが、ここで寿希也がクローズドガードを取る。細かいパンチを打つ唐沢に対し、右側に移動した寿希也がバタフライガードも、もう一度クローズドに戻す。唐沢は小さなパンチ、寿希也もクローズドを続け時間が進む。

足を開いてケージを蹴ろうとした寿希也だったが、距離が遠く再び足を組み、エルボーを見せつつ下のままで初回を終えた。

2R、サウスポーから左ミドルを2発見せ、ダブルレッグに入った唐沢は、一旦はスプロールした寿希也をケージに押し込む。首を抱えに来たところでテイクダウンを奪った唐沢が、頭を抜くと寿希也がフックガードで思い切りパンチ、エルボーを打ちつける。

頭を押し込んで、パスを仕掛けた唐沢が担ごうとしたところで寿希也が三角絞めをセットする。下からパンチを入れ、唐沢の右手を送ろうしつつ、腕を伸ばしつつスイープ。

三角のまま唐沢の右腕を右ヒザの上において伸ばし、右手で連打した寿希也がストレートアームバーを極めてタップを奪った。

一本勝ちした寿希也はキャリア3連勝とし「こんなもんでしょ。早過ぎてもおもろないしね」と話し、ネクサス・フェザー級チャンピオンの山本空良への挑戦を表明すると、「僕はこれからRIZINだけでなく、世界で戦える選手になるんで。皆、僕に賭けてください。良い景色、見ましょう」と話した。

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【NEXUS25】MMA空手道場 鷹所属。藤原俊樹─02─「臆病な性格を矯正するために危険なゾーンに」

【写真】一個人として立派な姿勢を持っている。と同時に競技者は、結果を出すことが正義でもある (C)NEXUS

19日(日)、東京都新宿区GENスポーツパレスで開催されるNEXUS25でアオキング一輝と対戦する藤原俊樹インタビュー後編。

極真空手の稽古を師・鈴木信達氏と続けるのは当然。臆病な自分を矯正するために前に出る。格闘技以外でも結果を残せない──でも、悔しいから頑張り続ける。市井の人々のためのMMA、そして格闘技を実践する藤原は、山田峻平代表の厚意に応えるため、そして自らためにケージに足を踏み入れる。

<藤原俊樹インタビューPart.01はコチラから>


──ウェイト3日、格闘技3日。その3日間の格闘技の練習は、MMAに集中しているのでしょうか。

「いえ、空手は1日やっています。空手のクラスに出てからMMAの練習をして。それとMMAのクラスの日、それとMMAのクラスの無い日に道場のオープンマットのような形で来た人と練習し、誰もこないとサンドバッグを叩いたり、空手の型の練習をやっています」

──そこも空手の稽古が入ってくるのですね。

「最初にMMAを始めた時に信達さんから『格闘技経験がなくて、下地がないのでベースになるモノを一つ、創った方が良い』とアドバイスされ、極真で土台を創ってMMAをやっていくことになったんです。それがあるので、極真の稽古は地道にコツコツと続けていきたいと思っています」

──試合前も極真の稽古を行うのですか。

「試合前も普通にやっています。利点や意味とかでなく、ルーティンで。フルコンの練習をした後も、MMAのスパーリングもやりますし。いってもフルコンの練習は1時間ですし、それ以外の時間は全部MMAに使えているので問題ないです。それに極真空手の練習をすることは、土台を崩さないために当然のことだと考えています」

──生活の一部ということですね。

「ハイ。極真の稽古を休むことはないです。練習自体、さすがに試合の1日前とかはやらないですが……。今はネクサスが当日計量で水抜きをしないので、日曜日が試合の時は金曜日までガッツリとウェイトも息上げもやっています。そして土曜日は1日休むような感じで、試合前の週もずっと動いています。

試合前に疲れを取るために休んだりしちゃうと、逆に体が軽くなり過ぎちゃって。普段、追い込みながら練習しているので、体が重い状態が普通になっていて。すると体が軽くなっちゃうと、動きが狂っちゃうんですよね。だから、そういう風にしています」

──元ONE世界ウェルター級王者がMMAの指導をすることは?

「あまりないです。でも信達さんはテイクダウンディフェンスに長けていて、ご自身で工夫をされてきた方なので、そういう部分を教えてもらったり時々しています」

──ところで藤原選手の戦績を見ていると、キャリア序盤はGROUNDSLAMやSAWATでもの凄く負けが込んでいます。

「そうなんですよ(苦笑)。7試合した時点で1勝6敗でした」

──にも関わらず、コンスタントに試合を続けてきました。現状4勝9敗ですが、MMAファイターとしての目標はどこに置いていますか。

「やはり今、試合に出させてもらっているネクサスのベルトを狙っていきたいと思っています。ただ4月、7月と連敗してしまって。結果を残せないタイプなんです。格闘技に限らず、なかなか結果がついてこないところがあって。でも、悔しいのであきらめたくなくて。続けていれば、いつか花開くことがあるんじゃないかと思って練習を続けています」

──そのような状況で19日の試合は、どのような試合をしたいと思っていますか。

「この試合だけでなく、毎試合そうなのですが……自分は臆病なんです。その臆病な性格を矯正するために、自分から前に出てプレッシャーを掛け、自ら危険なゾーンに入っていくようにしています。そこは変えることなく、ガンガン前に出てます」

──今回、山田代表の『負けても腐らず、努力し続ける。そういう選手にスポットを当てるのもネクサス』という考えの下、インタビューをさせていただきました。ただし、MMAファイターとして、そんなことを言われているようではダメです。今度は結果を残し、タイトルを目指すポジションに来た時に話を訊かせてください。

「ハイ。そういう風に言われると嬉しいのですが、なにくそッと思わないといけないですよね。それでも、わざわざスポットを当てていただき感謝しているので、しっかりと勝ち続けてタイトル戦線に絡んでいきたいと思っています。頑張ります」

■ NEXUS25対戦カード

<ウェルター級/5分2R+ExR>
カタナマン二世(日本)
前田啓伍(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
田口滉人(日本)
道端正司(日本)

<ウェルター級/5分2R+ExR>
木村裕斗(日本)
西尾真輔(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
北野一声(日本)
古賀優兵(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中桐涼輔(日本)
長谷川寛人(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
ジミー西(日本)
西岡裕(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
村井和道(日本)
大谷啓元(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高杉遼介(日本)
井上皓平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
小林了平(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
諏訪部哲平(日本)
ファビオ ハラダ(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
唐沢タツヤ(日本)
寿希也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
森山壱政(日本)
須藤拓真(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
山口力(日本)
十河卓児(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ジェイク・ウィルキンス(日本)
竹上航平(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小森真誉(日本)
島村裕(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
藤原俊樹(日本)
アオキング一輝(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
森崇純(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
勅使河原稜太(日本)
高岡宏気(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
谷育磨(日本)
森永ユキト(日本)

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【NEXUS25】アオキング一輝と対戦、MMA空手道場 鷹所属。藤原俊樹─01─「空手もやっています」

【写真】 1991年9月7日、東京出身。師匠・鈴木信達氏と(C)TOSHIKI FUJIWARA

19日(日)、東京都新宿区GENスポーツパレスで開催されるNEXUS25で、藤原俊樹がアオキング一輝と対戦する。

NEXUSとMMAPLANETのタイアップ・インタビュー、山田峻平代表が「ベルトにまだ絡んでないし、戦績もボロボロですけど、腐らず前向きに格闘技に向き合っている選手です! 勝ち続けている選手じゃなくても、スポットを当てるのがネクサスなので宜しくお願いします!」と藤原を大プッシュ。

この声に押され、藤原に初めて話を訊いた。


──アオキング一輝選手と対戦する藤原選手です。ネクサスとのタイアップ企画インタビューで山田代表から「ぜひとも藤原選手を」という強い要望がありました。藤原選手にスポットを当てる……それがネクサスらしさだということです。

「ありがたい話です」

──そして、本当に申し訳ありません。自分が藤原選手のことも所属するジムのことも全く存じ上げていなくて。まずMMA空手道場鷹ですが、インタビュー前にホームページをチェックして鈴木信達さんの道場だと知りました。

「ハイ、信達さんのところでやらせてもらっています。信達さんと父が友達で、僕も小学生の頃から知っていたんです。信達さんが座間の米軍基地で働いていた時に、父も同じ基地で仕事をしていて知り合ったそうなんです。僕自身は格闘技をやっていたわけでもないのですが、6年前に信達さんが道場を出すということで、遊びに行ってみようかと。それでハマってしまった形です。ONEでタイトルと取られてしまった後ですね」

──ベン・アスクレン戦、もう7年も前になるのですね!! 私も信達さんはONE時代に取材をさせていただいていて、まぁ2人で下ネタをしている時間の方が長かったかもしれないですが。

「アハハハ」

──MMA空手道場ということですが、練習は空手をやっていたのですが、それともMMAですか。

「道場には空手のクラスとキックボクシングのクラス、それとMMAのクラスがあります。ただMMAをやる人は少なくて……。試合に出たいという人の占める割合は高いですが、プロクラスのようモノはうちの道場にはないです。基本的には自由な感じでやっています」

──藤原選手はMMAの練習をしていると。

「いえ空手もやっていますし、MMAの練習もしています。」

──空手をやってから、MMAを始めるということでもないわけですね。

「僕は全部のクラスに出ていました。空手をやって、キックをやって、MMAをやって。ほぼ一斉に始めました。とりあえずやってみようと」

──信達さんの教えなので、空手はフルコンタクト空手ですね。

「ハイ、極真空手です。極真のクラスは信達さんが指導して、キックは別の方で。MMAはK’z Factoryにおられた小林正俊さんが指導してくださっています」

──おお、小林さんですか!! 空手、キック、MMA、まず試合に出るようになったのは、どこからなのでしょうか。

「最初がMMAでした。アマチュアでキックボクシング、1度だけ極真のトーナメントにも出ています」

──極真とMMAは、なかなか同時にやるイメージがないのですが、極真……フルコンタクト空手の打撃が藤原選手のMMAに役立つことはありますか。

「そうですねぇ……う~ん、僕はそこまで辿り着いていなくて」

──なるほど。正直な方なのですね(笑)。

「ただフルコンの稽古をすることで、体のバランス、体幹が鍛えられているので、そこはMMAに生かされているとは思っています」

──MMAの戦績を積み重ねていくうえで、練習のバランスは変わってきましたか。

「最初の方は週に5日ぐらい練習していたのですが、今はウェイトの時間を増やしていて。週に3日、ウェイト。残り3日で格闘技の練習をしています。今ではウェイトと格闘技は半々です。自分の判断で、そういう風にしました」

──MMAを試合に出るレベルでやっていて、ウェイトと半々というのは珍しいかと思います。

「そうなんです。格闘技の練習が少ないとは自分でも思っています。でも体創りもしっかりとしないといけないですし。自分は昼間は仕事をしているので、夜にウェイトと格闘技の練習をどちらもやるだけの時間が創れないんです。それと週に5日ぐらい格闘技の練習をしている時に、マンネリ化してしまって……。

それ以来、格闘技の練習を減らして、少ない時間でしっかりと集中してやるようにしたんです。それだったらマンネリ化もせずに、もっと身の入った練習ができるので。一応、こういう組み方をしてきて、けっこう上手くいっていると自分の中では思っています」

──ウェイトで体を創り、MMAでも効果があるように感じられるのですね。

「そうですね、かなりパワーもついてきたと思います。ウチの道場は大きな人が多くて、56.7キロとか61.2キロで戦う僕が一番小さいです。他の人たちは皆、フェザー級も少なくてライト級以上の人ばかりで」

──それは珍しいですね。日本のMMA選手は軽量化が進んでいるように感じられたので。

「そうなんですよ。そのなかでパワー負けは……さすがにすることもありますけど、要所で耐えられたり、勝てたりはしてきているので、自分のなかではこれで良いのかと感じています」

<この項、続く>

■ NEXUS25対戦カード

<ウェルター級/5分2R+ExR>
カタナマン二世(日本)
前田啓伍(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
田口滉人(日本)
道端正司(日本)

<ウェルター級/5分2R+ExR>
木村裕斗(日本)
西尾真輔(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
北野一声(日本)
古賀優兵(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中桐涼輔(日本)
長谷川寛人(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
ジミー西(日本)
西岡裕(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
村井和道(日本)
大谷啓元(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高杉遼介(日本)
井上皓平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
小林了平(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
諏訪部哲平(日本)
ファビオ ハラダ(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
唐沢タツヤ(日本)
寿希也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
森山壱政(日本)
須藤拓真(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
山口力(日本)
十河卓児(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ジェイク・ウィルキンス(日本)
竹上航平(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小森真誉(日本)
島村裕(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
藤原俊樹(日本)
アオキング一輝(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
森崇純(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
勅使河原稜太(日本)
高岡宏気(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
谷育磨(日本)
森永ユキト(日本)

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【NEXUS25】コロナ禍前も後も波瀾万丈、ジェイク・ウィルキンス─02─「つまらない試合はしたくない」

【写真】ネクサスのウィルキンス。同日開催のEXFIGHTでは芳賀ビラル海、高木オーディン祥多、エフェヴィガヤニック雄志、三上ヘンリー大智。ハイブリッドの時代がやってきた(C)MMAPLANET

19日(日)、東京都新宿区GENスポーツパレスで開催されるNEXUS25で、竹上航平と戦うジェイク・ウィルキンス・インタビュー後編。

東京育ち、MMAは米国で始めたウィルキンスは、国内でもアマ修斗の選択。大きな希望を持ってのアマ修斗制覇も、コロナ・パンデミックにより彼の計画は実行に移されなかった。紆余曲折を経てNEXUSでプロデビューしたウィルキンスのプロ2戦目直前の声──をお届けしたい。

<ジェイク・ウィルキンス・インタビューPart.01はコチラから>


──東京が恋しくなって日本に帰国したのは、いつだったのですか。

「2019年になる直前ですね。年が明けてTRIBE TOKYO MMAにまた行かせてもらうようになったのですが、3カ月ほどで離れました」

──あぁ、だから一部ではぐれTRIBEという言い方がされていたのですね。

「仕事もしていたので、どうしても練習に行けない日ができてしまって。プロを目指していたので長南さんからも『週に5日は来るように』という感じだったのですが、それができなくて。やはり生活もあるので……長南さんの期待に応えることはできなくて、TRIBEを離れました」

──アマ修斗優勝時の所属はKRAZYBEEでしたが。米国のアマMMAで優勝した実績があってなお、プロでなくアマ修斗全日本を取りに行ったのですね。

「ハイ、あの時はアマ修で優勝するとEVOLVE MMAに1年ぐらい行けるっていう話があったじゃないですか」

──あぁ、ありました。ありましたね。

「だからアマ修斗に出たんです。関東を取って、2カ月後の全日本でも優勝できました。ただ、初戦でヒザの靭帯をケガをしてしまって、何とかアドレナリン全開で乗り切って優勝はできたのですが、それから半年間ぐらい練習ができなくなってしまったんです」

──練習できる頃になると、世界がコロナ・パンデミックの影響を受けていたと。

「ハイ。緊急事態宣言が発出されて4月、5月と多くのジムが閉鎖されました。ただ3月に修斗の方から『夏にEVOLVEに行ける』という連絡があったんです。それもコロナになって、話がストップしてしまいましたけど……」

──シンガポールはそれこそMMAの練習ができる状況ではない、厳格なロックダウン政策を実行しましたからね。

「それ以降はうやむやになったのか……可能なら、コロナが終息すると実施して欲しいですけどね……チャトリさんに直接、尋ねてみようかな……。でもホント、コロナで計画が変わってしまいました」

──そしてジェイク選手もフリーになっています。

「去年、KRAZYBEEの選手が抜けた時期があったじゃないですか。僕は関係なかったのですが、単純に通うのが遠かったのと、プロ練習が午前中だとやっぱり仕事があって参加できなかった。そういう理由で僕は辞めたんです」

──なるほど。所属先を決めなかったのは?

「そこは米国風というのか。ジムに所属して、練習はしていても向うは帰属意識がないというか。縛りがないじゃないですか。団結力も強いのは、日本の良いところでもあるのですが、僕はフリーの方が良いかなって。今は高田馬場のトイカツ道場や土曜日にリバーサルジムに出稽古に行かせてもらっています。

それで5月にトイカツ道場に出稽古に来ていた渡部修斗さん経由で、山田代表にお願いしてネクサスに出させてもらったんです。最近ではCAVEに2度ほど行かせてもらって、石渡さんとも話をさせてもらいました。来年に向けて、いろいろと考えていこうと思っています」

──12月19日に竹上航平選手との試合が控えていますが、今後どのようなMMAファイター人生を歩んでいきたいと考えていますか。

「まずは今回の試合でしっかりと勝って、タイトル戦線に名乗りをあげたいです」

──前日計量の北米階級で考えると、フェザー級王座ですか。

「いえ、体が大きくなっているのでライト級を考えています。ネクサスはライト級王座が認定されていないのですが、今後トーナメントを開くという話も聞きます。だから、次の試合ではトーナメントに入れてもらえるようアピールできる勝ち方をしたいと思っています」

──そのためにはどのような試合を見せる必要がありますか。

「フィニッシュですね。KOかサブミッションで取りたいです。判定にはならないように。前回の河名戦では初回で倒すつもりでしたが、ちょっと苦戦しちゃって(苦笑)。彼の方から僕を指名してきたと聞いていたので、『この野郎、上等だ。絶対に沈めてやろう』って思って受けたのですが──河名選手は組むと強かったです。

でも3RにTKO勝ちできましたし、次の試合はもっと上手く体重を落として、しっかりと倒したいです。アグレッシブに前に出て、絶対につまらない試合はしたくない。ガンガンと前に出て、倒します」

■ NEXUS25対戦カード

<ウェルター級/5分2R+ExR>
カタナマン二世(日本)
前田啓伍(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
田口滉人(日本)
道端正司(日本)

<ウェルター級/5分2R+ExR>
木村裕斗(日本)
西尾真輔(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
北野一声(日本)
古賀優兵(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中桐涼輔(日本)
長谷川寛人(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
ジミー西(日本)
西岡裕(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
村井和道(日本)
大谷啓元(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高杉遼介(日本)
井上皓平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
小林了平(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
諏訪部哲平(日本)
ファビオ ハラダ(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
唐沢タツヤ(日本)
寿希也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
森山壱政(日本)
須藤拓真(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
山口力(日本)
十河卓児(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ジェイク・ウィルキンス(日本)
竹上航平(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小森真誉(日本)
島村裕(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
藤原俊樹(日本)
アオキング一輝(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
森崇純(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
勅使河原稜太(日本)
高岡宏気(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
谷育磨(日本)
森永ユキト(日本)

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【NEXUS25】自衛隊で日本拳法、UFC JAPANを見て「向うで始めようと」──ジェイク・ウィルキンス─01─

【写真】 1992年7月26日、東京出身。日本と米国の国籍を持つ。父が米国人で、母が日本人でネイティブの言語は日本語というウィルキンス、米国で英語を身につけたそうだ (C)MMAPLANET

19日(日)、東京都新宿区GENスポーツパレスでNEXUS25が開催される。原則、当日計量で1階級上の試合というフォーマットで行われる同大会では、森山壱政✖須藤拓真、唐沢タツヤ✖寿希也のダブルメインが組まれ、他に第1部に河名マストのプロ3戦目、讃岐のプロシューター=高岡宏気が参戦。夕方からの第2部では新鋭ファビオ・ハラダ、2年1カ月前に修斗で涙の14年振りのプロ修斗復帰戦で勝利した西岡裕が初参戦するなど楽しみなカードが組まれている。

そのなかで要注目はジェイク・ウィルキンスだ。竹上航平と戦うジェンキンスは2019年全日本アマ修斗ライト級優勝、7月のプロ初陣では前述した河名を破っている。河名戦の勝利後は星条旗と日の丸を掲げ、流ちょうな日本語を操った──謎が謎を呼ぶ注目株に初インタビューを試みた。


──MMAPLANETで初インタビューとなります、ジェイク・ウィルキンス選手です。ネクサスでプロ2戦目、今の気持ちを教えてください。

「少しケガがあってモチベーションが落ちたこともあったのですが、切り替えて気持ちも上がってきて、体重も前回より上手く落とせているのでコンディションは良いです」

──7月のプロ初戦ではグレコローマンのU23世界王者だった河名マスト選手を相手に、ハイキックによるカットでTKO勝ちを収めましたが、試合後も河名選手に注目が集中してしまいました。

「僕はSNSとか見ない人間なんですけど、友達からは『負けたアイツの方が話題になっているよね。なんで、ジェイクは上がんないのかよ』という声は結構聞きました(笑)。僕は全然構わないのですが、やっぱりレスリングで強かった人は日本では評価されるということなんでしょうか?」

──話題にはなります。ただし、勝ったジェイク選手も取り上げるべきところで申し訳ないです。そして河名選手と同様に、あの勝利後でRoad to ONEなので戦うチャンスが巡ってきてほしかったですね。

「どこからも声は掛からなかったです。フリーだから、そういうのが関係あるのかもしれないですね」

──そもそも論として、ジェイク選手はなぜそんなに日本語が上手なのですか。

「あっ、僕は母親が日本人でずっと東京で育ったんです。22歳の時に渡米して、5年ほど向うにいて。MMAも米国で始めて、アマチュアの試合に出ていました」

──そうだったのですね。なぜ、米国へ?

「高校を卒業してから陸上自衛隊に入り、日本拳法をやっていました。元々MMAには興味があったのですが、見るものでした。でも日本拳法をやって、やる方にも興味を持つようになり、その頃に……2012年とか2013年にUFCの日本大会がありました。あの大会を見て、MMAをやりたいという気持ちが強くなったんです。

で、どうせやるなら僕は二重国籍で米国籍もあるので米国でやろうと思い──渡米の2カ月前にTRIBE TOKYO MMAに行くようになりました」

──そして、2カ月後に米国へ?

「ハイ。父親がニューメキシコ州に車で30分ぐらいのテキサス州セミノールという街に住んでいたので、半年ぐらいそこにいて全く有名でない小さなジムで練習していました。ほとんど白人とメキシカンの街で、黒人も少ない──アジア人は全くいない街でした。でもMMAをやるならLAだろうと思い、引っ越してホーソンにあるジムで入りました。

今、UFCにいるクリストフ・ギアゴス、UFCでは勝てなかったテリオン・ウェアとかがいるシステムズ・トレーニングセンターというジムで、当時アマチュアの試合にも3度ほど出ました」

──そこまでやって米国でプロの試合に出ようとは?

「実は向うで携帯のショップで働いていました。ミツワ・マーケットプレイスっていう日本のスーパーマーケットにある」

──えっ、あのミツワですか!! サンタモニカとトーランス、どちらのミツワだったのですか! 米国取材中はカルバーシティの友人の家にいつも世話になっていて、どちらのミツワも頻繁に訪ねていました!!

「トーランスの方です。入ってすぐに携帯ショップがあったのを覚えていないですか?」

──いやぁ、そこまでは。ただ本屋さんがあったのは覚えています。フードコードのワキにある日本茶屋さんでグリーンティーを飲んで(笑)。

「本屋の向かいですよ。僕が働いていたの!! ドコモとKDDIがあって、僕はKDDIで2014年から2016年まで2年間、働いていました。でも、あのトーランスのミツワはもうあの場所にないんですよ。デルアモ・モールの中に移ったらしくて」

──デルアモといったらノードストロームが入っていたモールですね!! そうなのですか……なんだか、心のふるさとがなくなったような気がします。いや、スミマセン。全く話が横道にそれてしまって。その時は働きながらで、プロのMMAは経験する機会がなかったと。

「ハイ、ぶっちゃけていうと中途半端で、生活を安定させるのに仕事中心の生活になって、練習もそれほどしていなかったんです。そうしたら、ある時テキサスにいる父親から『お前は何をしに米国に来たんだ。いい加減、ちゃんとMMAにフォーカスしろ』という電話が入ったんです。

ジャクソンウィンク時代のウィルキンス(C)JAKE WILKINS

それでちゃんとやろうと思ってニューメキシコ州アルバカーキにあるジャクソン&ウィンクMMAで練習するようになりました。

仕事も辞めて、最初は12時半から始まるアマチュアのクラスで練習していました。コーチがジョーイ・ヴィラセニョールっていうPRIDE武士道で長南さんと戦ったこともある人で。

ジャクソンズの2階が寮で、そこで寝泊まりし2部練、3部練をして、夜はダウタウンのレストランで働いていました。結局、1年半ほど練習していましたけど、ジョン・ジョーンズはアマチュアの自分なんかにも、向うから話しかけてくれて凄く良い人でしたよ」

──ジャクソン・ウィンクルMMAでもプロの経験はなかったということですね。

「ハイ、アマチュアMMAはトータルで6戦して州対抗戦のニューメキシコ✖アリゾナ戦に出て、僕の蹴りが股間に当たってNCになってしまいました。その後はラスベガスのREAL MMAというアマのベルトを獲り、アマでは2本をベルトを巻いて……日本に帰りたいという気持ちが大きくなって戻ったんです」

──米国でプロデビューしなかったのは、勿体なくないですか。

「う~ん、実はホームシックが凄かったです。もう5年以上、日本に帰国したことがなくて。それにニューメキシコ州は凄く田舎で、アルバカーキはショッピングモールが2つぐらいしかなくようなところで。僕は東京育ちだったので、ビルが恋しくなりました。結果、2018年の終わりに戻りました」

<この項、続く>

■ NEXUS25対戦カード

<ウェルター級/5分2R+ExR>
カタナマン二世(日本)
前田啓伍(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
田口滉人(日本)
道端正司(日本)

<ウェルター級/5分2R+ExR>
木村裕斗(日本)
西尾真輔(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
北野一声(日本)
古賀優兵(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
中桐涼輔(日本)
長谷川寛人(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
ジミー西(日本)
西岡裕(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
村井和道(日本)
大谷啓元(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
高杉遼介(日本)
井上皓平(日本)

<フライ級/5分2R+ExR>
小林了平(日本)
空(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
諏訪部哲平(日本)
ファビオ ハラダ(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
唐沢タツヤ(日本)
寿希也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
森山壱政(日本)
須藤拓真(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
山口力(日本)
十河卓児(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ジェイク・ウィルキンス(日本)
竹上航平(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
小森真誉(日本)
島村裕(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
藤原俊樹(日本)
アオキング一輝(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
森崇純(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
勅使河原稜太(日本)
高岡宏気(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
谷育磨(日本)
森永ユキト(日本)

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MMA NEXUS23 YouTube 寿希也 滝田J太郎

【NEXUS23】日本国内の未知強?!=寿希也、プロ2戦目は滝田J太郎をヒザからパウンドアウト

【写真】勢いがある一方で、勢い任せでないところが良かった (C)MMAPLANET

25日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスでNEXUS23が開催された。試合レポート第2弾は柔道からMMAのベストへ。日本国内において、未知強に相応しい寿希也のプロMA2戦目となる滝田J太郎戦の模様をお届けしたい。


<フェザー級/5分2R+ExR>
寿希也(日本)
Def.1R4分51秒by TKO
滝田J太郎(日本)

サウスポーのJ太郎が、寿希也のローをキャッチしに掛かる。2発目のローの蹴り終わりにシングルに入ったJ太郎が引き込み、潜っていく。これを切った寿希也はスタンドに戻ると、テイクダウン狙いを切ってワンツーを伸ばす。右を被弾し、引き込んだJ太郎、寿希也は突き放して立ち上がる。

ジャブにも組みつつガードを取るJ太郎、寿希也はグラウンドには付き合わない。執拗にシングルに入ったJ太郎が、ケージに押し込みボディロックからバック、落とされそうになると腹固め&絞めを狙う。

寿希也が正座から立ち上がると、足のフックを解いたJ太郎がバックコントロールからテイクダウン、再びバック&腹固めを見せる。これを振り落とした寿希也がスタンドで待ち受け、J太郎はレフェリーの指示でスタンドへ戻される。

ダブルレッグを切り、右を伸ばした寿希也がジャブ、テイクダウン狙いを切ってワンツーを打ち込む。続くJ太郎のダブルレッグに、右ヒザを合わせた寿希也が倒れたところにパウンドの追撃でKO勝ちを決めた。「山田さん、タイトルお願いしま~す」、勝者はマイクでアピールした。

組んで下から崩そうとするベテランをに圧勝の寿希也、次は上を取る組みの強いファイター、もしくはバリバリのストライカーとの試合が見てみたい。

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【NEXUS23】ビッグマウスか、モノホンか?! MMA2戦目、寿希也「ポテンシャルが違うんで」

【写真】1996年7月8日生まれ、兵庫県竜野市出身。寿希也は東洋大姫路高校から金沢学院大学に進学し、自衛隊体育学校まで柔道を続けた(C)NEXUS

25日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNEXUS23で寿希也が、プロ2戦目で滝田J太郎と戦う。

MMAの練習を始めたのは、昨年の9月から。今年の4月のプロデビュー戦で一本勝ち──NEXUS山田俊平代表の一押しにインタビューを試みると、ビッグマウスと捉えられても仕方ない自信家がそこにいた。

これだけの言葉を口にするのであるから、相当の覚悟もできているだろう。寿希也がほら吹きとなるのか、有言実行の日本を代表するMMAファイターになっていくのか──要、注目だ。


――初めまして。MMAインタビューでは初インタビューとなります。今回、プロ2戦目になる寿希也選手を山田俊平ネクサス代表から要注目のファイターだということを伺いました。ただし私自身が寿希也選手について、ほとんど知識がありません。もともと柔道をされていたと伺っています。

「ハイ、柔道は小学校1年生の時から、24歳になるまでずっとしていました。中学、高校と目立った成績を残していないですけど、大学の時に学生選手権で5位になりました。あとは国際大会でも2番になっています」

──その頃にMMAへの興味は?

「小学校の頃からPRIDEとかTVで視ていました。柔道を終えたら、MMAをやろうかという気持ちはありましたけど、趣味程度の気持ちでした。やはり柔道で五輪に出たいと思っていたので。

それで自衛隊体育学校で、実業団柔道を続けながら五輪を目指していました。でも肩をケガして1年ほどブランクができて……去年、五輪メンバーに選ばれなかった時に柔道は諦めました。もう次を目指すとなると、30歳近くになるわけですし、そんなに柔道を続けて良いモノなのかと考えて。

でも五輪っていう夢をずっと持っていたし、スポーツをずっとやってきたので、MMAで世界に通用するようになりたいって思ったんです。それなら中途半端にやるんじゃなくて、本腰入れて一からMMAをやろうと思い、去年の7月31日に退職し、格闘技の世界に飛び込むことにしました」

──特別職の国家公務員を辞して、MMAの世界に。周囲の反応はいかがでしたか。

「特に反対意見はなかったです。『寿希也がやりたいようにやれば良い』、『寿希也なら成功するだろう』みたいな感じでした」

──なるほどぉ。BLUE DOG GYMで練習するようになったのは?

「知り合いがBLUE DOG GYMで練習していて、見学をしにいって決めました」

──他のジムを見て回るとかはなくて?

「なかったですね。僕のなかでは、どこにいても強くなれるっていう自信があったんで。実際に練習してみると、打撃とか凄く難しかったです。でもBLUE DOG GYMの先輩方は、凄く優しくてしっかりと教えてくれます」

──そこに柔道で培った組技、フィジカルが加われば問題ないと?

「う~ん、でも柔道とMMAは全く別物だと思っています。そんな甘い世界じゃないと思っているので、それ相応の努力はしてきました」

──ではMMAに専念すると決めた時、目標はどこに掲げていたのでしょうか。

「UFCファイターです!! 世界で一番強い男になりたいので。単純に」

──そして4月のプロデビュー戦では、アメリカーナで一本勝ちでした。実際に戦ってみて、何か感じることはありましたか。

「特に……デビュー戦やし、こんなもんやなって。回りは『凄いな』、『デビュー戦であんなに緊張もせず戦える人間はなかなかいないよ』と言うてくれましたけど」

──初めての打撃有りで緊張しなかったですか。

「全くないですね。僕のなかで通過点なだけですから、怖さも全くなかったです。練習中でも打撃に関して、怖さを感じることはほとんどないです。僕、痛いのは当たり前やろうって思ってやっていますから。自分で打撃を使う方も問題ないし、むしろ打撃が好きですね」

──UFCを目指すうえで。キャリアの積み方に関しては、どのように考えていますか。

「会長に全て任せています。どこに出るかも、僕が出たい場所とかも特にないので、会長に言われたところで戦い、試合をするだけです」

──ではUFCにステップアップするために、戦っておきたい同階級の選手はいますか。

「今は目の前の相手、次の相手に集中しています。別に先のことは結果がついてくれば、自ずと決まって来るので。そんなに先にことを考えることはないです」

──では、日曜日の相手はベテランの滝田J太郎選手です。どのような印象を持っていますか。

「シンプルにベテランやなって思うぐらいですね。ベテランなだけやな……ぐらいですね」

──怖いと思うところは?

「怖さなんて全くないです。むしろ、相手の方が怖いんじゃないですか」

──根性で組みついて、ベテランの意地を見せようという意気込みでいるかと思いますが……。

「いやぁ、もうポテンシャルが違うんで。ベテランはベテランなりの戦い方があるやろうし。でも、若手は若手の戦い方があるので。そこが嚙み合えばね、全然勝てるなって思いますけど」

──どのような試合がしたいと思っていますか。

「自分の戦い方ができれば良いですね」

──寿希也選手にとって、自分の戦い方とは?

「前に出てプレッシャーを掛けて、相手のミスを誘って決めることができれば良いかなって。この前はテイクダウンから寝技やったので、今回は立ち技で勝ちたいですね」

──この大会はU23のグレコで世界チャンピオンだった河名マスト選手、そして同じ日に開催される修斗では同じくU23のフリーで世界王者になった中村倫也選手がデビューを果たします。他競技で実績を残した同世代の選手もUFCを目指しています。ライバル心を持つことはありますか。

「全くないです。眼中にないです。知名度があるから人気なんやろうって感じです」

──UFCにステップアップするためにも、知名度を上げる必要もあるかと思います。

「う~ん、僕のなかでは名前があるから注目されるんかといったら、そうじゃないと思っています。強いヤツ強いは、絶対に注目されるんで。マネージメントがどうであろうが。

強さでなくて、マネージメントで上がっている選手がいるじゃないですか。ただ金儲けのためにやって、本当に強いわけじゃない。でも本当に強い選手は、堀次恭司選手のように回りが放っておかない選手になります。そういう選手になりたいです」

──自信が言葉に表れていますが、その自信はどこからやってくるものなのでしょうか。

「練習量です、圧倒的に。毎日、課題を持って考えながらコツコツやっています」

──では最後に寿希也とはどのようなファイターなのか、MMAPLANETの読者にアピールお願いします。

「見ていて絶対に飽きない選手です。見ていて面白い選手です。圧倒的に強いんで、今後楽しみにしてもらえればと思います」

■視聴方法(予定)
7月25日(日)
午後4時00分~YouTube Fighting Nexus Official Channel

■ NEXUS23対戦カード

<NEXUSバンタム級王座決定戦/5分2R+ExR>
福島啓太(日本)
河村泰博(日本)

<NEXUSフライ級王者決定戦/5分2R+ExR>
橋本薫汰(日本)
タイガー石井(日本)

<バンタム級/5分2R+ExR>
亀松寛都(日本)
田口滉人(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
大越崇弘(日本)
須藤拓真(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
滝田J太郎(日本)
寿希也(日本)

<フェザー級/5分2R+ExR>
唐沢タツヤ(日本)
森山壱政(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
石田陸也(日本)
健吾(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
ゴリる(日本)
隅田一樹(日本)

<ライト級/5分2R+ExR>
河名マスト(日本)
ジェイク・ウィルキンス(米国)

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