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【Gladiator020】RTUからの仕切り直し。ライト級王者キ・ウォンビンが初防衛戦。宮城友一✖久保健太も!!

【写真】こ、これは……グラジがHEAT化したかのようなタイトル戦だ!! (C)MMAPLANET

15日(木)、Gladiatorより来年1月22日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator020の追加カードが発表されている。

既にGladiatorフェザー級王座決定戦として中川皓貴✖チョ・ソンビン、Progressフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座戦として森戸新士とジョセフ・チェンの一戦が発表されている同大会。

元UFC&PFLファイターと、アジアの組み技界の超新星の来日というスマッシュヒットに続き、今回の発表ではライト級王者キ・ウォンビンの3年半ぶりの出場&同王座の初防衛戦をグスタボ・ウーリッツァー相手に行うことが明らかとなっている。


ウーリッツァーは9月のGladiator019で井上啓太を劣勢のなか、左フック一発で逆転KOし挑戦権を手にしていた。キャリア50戦越えのブラジル人ファイターを迎えるキ・ウォンビンは10月のROAD TO UFC準決勝でインドネシアのジェカ・サラギを相手にまさかのKO負けを喫し、最高峰で戦う夢と閉ざされた。

そんなキ・ウォンビンがキャリアのリスタートをグラジで切ることとなった。打たれ弱さは心配なチャンピオンだが、組みとリカバリーが凄まじいフィジカルでチャレンジャーを上回っており、どのようなパフォーマンスを見せるか楽しみだ。

またグラジでは今回のリリースでメインカードはタイトル戦以外もこれまでの2回戦から3回戦中心のラインナップに変更することを明記しており、その3回戦で宮城友一と久保健太のフライ級マッチを組むことも決まっている。

パンクラスからグラジでキャリアを再生し、修斗でも活躍する宮城に対し、久保はDEEPからグラジでレズレクションしRIZIN TRIGGERでも勝利を挙げたファイターだ。ともにストライカー、この一番の勝者がNavEが王者に君臨するフライ級戦線で頭一つ抜けることになるだろう。

再生、復活という意味ではパンクラスで活躍してきた荻窪祐輔がグラジに初参戦し、吉村友菊と相対する一番も組まれる。さらにシュートボクシング・スーパーウェルター級2位の璃久が、イゴール・シルバとケージキックで対戦する。

2回戦にも韓国のTeam MADからヘビー級の新鋭チョン・ホチョルが来日し、大場慎之助と戦うことも決定している。その2回戦では、ウェルター級でパラエストラ千葉の異端的な存在=藤田大が9月大会に続き、連続参戦。10月にはEXFIGHTのアママッチでも勝利し、8月にJBJJF全日本の茶帯無差別級を制している藤田はスコティッシュ=スティーブン・ギレスピとプロ2戦目を戦う。さらにはオープニングマッチで組まれたアマ女子MMAででは住村竜市朗の長女セアリが、MIYUと戦うことも公表されている。

なお今大会は午前11時からWARDOGも行われる二部構成、なにわのMMAが1月22日に2023年の活動を開始する──といっても過言でない力の入ったカードが揃ったグラジだ。

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DEEP DEEP111 DEEPフライ級GP MMA MMAPLANET o RIZIN パンクラス 伊藤裕樹 安谷屋智弘 宮城友一 小川徹 福田龍彌 藤原大地

【DEEP111】フライ級GP準々決勝への自信、安谷屋智弘「福田龍彌選手が嫌がるところは小川選手と同じ」

【写真】安谷屋の試合はもちろん、曹竜也がお店で提供するかき氷も気になる(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP111 Impactでは、フライ級GPの準々決勝が実施される。そのひとつが、安谷屋智弘×福田龍彌だ。
Text by Shojiro Kameike

安谷屋は今年8月のGP1回戦では、前フライ級キング・オブ・パンクラシスの小川徹と対戦し、キムラで固めてレフェリーストップを呼び込んだ。サブミッションによるレフェリーストップは物議を醸したが、安谷屋が小川を相手に自分の形に持ち込んだことは確かだろう。そして次に迎える対戦相手は、GP優勝候補の一人である福田だ。今回のダークホース安谷屋が、福田戦への意気込みを語る。


――安谷屋選手の所属は現在、「氷ヲ刻メ/池田道場」になっています。もともと所属していたジム、闘心が活動を停止したあとはフリーランスとして試合に出場していました。改めて新しい所属ジムについて教えていただけますでしょうか。

「新しいジムの所属になったのは、去年の11月ですね。闘心の先輩である曹竜也が新しいジムを立ち上げたんです。そこで曹さんのお店の名前と、打撃を教えてくださっている池田浩二先生の名前をとって、氷ヲ刻メ/池田道場という名前になりました」

――曹選手のお店の名前とは……。

「北谷町でやっている、かき氷屋さんです。ジムは普天間にあります。かき氷はフワフワで、独自のシロップがかけられていて――想像を絶する美味さですから、ぜひ一度お店に行ってみてください。あっ、もちろん普天間のジムにも(笑)」

――宣伝ありがとうございます(笑)。新しいジムは、どのような経緯で設立されたのでしょうか。

「闘心がなくなったあとは知り合いのジムで練習させてもらったりしていたのですが、去年11月に、僕も曹さんもRIZIN沖縄大会の出場が決まりまして。そこで自分たちのジムを持たないといけない、っていう話になって曹さんがジムを立ち上げ、お店の名前をつけました」

――氷ヲ刻メという店名は、藤原大地選手が経営する「ラーメン荘 歴史を刻め」と何か関係はあるのでしょうか。

「僕はよく知らないのですが、曹さんが藤原さんと仲が良かったみたいで、その影響はあるかもしれないです」

――なるほど。では新しいジムが出来て、ご自身の練習環境も落ち着きましたか。

「はい、落ち着きました。それまではシマジリアンズや公共の体育館を借りて練習したりとか……」

――これだけ日本でもMMAを練習する環境が整ってきたなかで、プロの選手が公共の体育館で練習しているケースは少なくなりました。

「いつも曹さんと池田さんが僕の練習を見てくれて、しんどいとか感じたことはないです。でも自分たちのジムがあることで気持ちが落ち着きましたし、いつでも好きな時に好きなだけ練習できる。それが嬉しいです。今は選手練習のみですけど、いずれ会員さんの募集も考えていこうかな、というところですね」

――新しくジムが立ち上がったあと、DEEPフライ級GPへの出場が決定しました。

「佐伯(繁DEEP代表)さんとお会いした時に、フライ級GPに出たいと直接お願いしました。最初は、ちょっと待ってほしいと。どうやら自分が出場ラインのギリギリだったそうで……。出場は微妙かなぁ、と思っていたら連絡を頂けたので嬉しかったです」

――その時点でDEEPの伊藤裕樹戦、RIZINの宮城友一戦と2連敗を喫していましたからね。

「そうなんです。まずSNSでDEEPフライ級GPが開催されるという情報を見て。これは自分からアピールしないと、って思いました。さらに、今年の2月に、練習仲間のセコンドで東京へ行くことがあったんです佐伯さんに直接『お願いします』と(苦笑)」

――安谷屋選手にとってDEEPフライ級GP出場は、どのような意味を持っていたのでしょうか。

「自分も年齢を重ねて、いつまで現役を続けられるか分からない。だから、とにかくタイトルに近づきたいという気持ちがあるんです。このGPで優勝すればタイトルマッチに近づける――その一心でアピールしました」

――安谷屋選手がGP出場メンバーを知ったのは、1回戦の抽選会の時かと思います。GP出場者の中でも、前パンクラス王者の小川徹選手が出場することは最大のサプライズでした。抽選会では小川選手が安谷屋選手を対戦相手に選びましたが、まず小川選手の出場について考えるところはありましたか。

「いえ、そこまでは……。他のプロモーションから強い選手が出て来るだろうし、それ以上に弱い選手はいないだろうなと思っていたので」

――その小川選手との1回戦は、安谷屋選手がキムラで絞り上げたところでレフェリーが試合をストップしました。あの内容とストップについては、どのように考えていますか。

「ストップは妥当だと思っています。あの形になったら、まず逃げられないし、僕としてはタップしないなら折るつもりだったので」

――安谷屋選手がキムラの形に入ったあと、レフェリーに何かをアピールしていました。

「あの時、結構バキバキ鳴っていたんですよ。これ以上やったら折れるよ、ってアピールしました。小川選手は、まだやれるっていう感じでしたけど――あそこでレフェリーが止めなければ、僕は完全に小川選手の腕を折っていました。

ただ、ストップされた後に小川選手が声を荒げていたのは、気持ちは分かります。自分が小川選手の立場だったら、同じような感じになっていたでしょうし。それだけお互いに懸けていた試合だったと思います」

――安谷屋選手にとっては、2連敗から前パンクラス王者を下すという結果となりました。

「下馬評では、相手が勝つと言われていたので。それを覆すことができたのは、メチャクチャ嬉しかったです。試合を見ていると、小川選手はこういうことをやられたら嫌だろうな、というのが分かって。それをずっと練習していました。それがガッチリとハマりました」

――小川選手が嫌なこと……具体的には、どんなことだったのでしょうか。

「それは言えないです(笑)。次の対戦相手も同じところがあるので」

――えっ、小川選手と福田選手の攻略法には同じ部分があるのですか。

「はい。試合を楽しみにしていてください」

<この項、続く

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MMA MMAPLANET o RIZIN Shooto SHOOTO OKINAWA07 その他 マッチョ・ザ・バタフライ 修斗 南風原吉良斗 宮城友一 当真佳直 田上こゆる 結城大樹 藤谷敦史 鎌田悠介 黒部三奈

【The Shooto OKINAWA07】計量終了。沖縄大会で連続メイン、当真佳直「5R戦えるスタミナがある」

【写真】2大会連続メインの当真は計量を一発でクリア。マッチョ・ザ・バタフライの再計量結果については、追ってお伝えします(C)SHOJIRO KAMEIKE

6日(日)、沖縄市のミュージックタウン音市場で開催される『SHOOTO OKINAWA07』の計量が行われた。メインに出場するマッチョ・ザ・バタフライは600グラムオーバーで再計量へ。その他の選手は全員一発クリアとなっている。

Text by Shojiro Kameike


今大会では当真佳直が、4月に続きメインを務める。前回は田上こゆるの打撃を、徹底したテイクダウンとグラウンドコントロールで封じ込め、判定勝ちし世界ランキング入りを果たした。地元・沖縄で大金星を得た当真は田上戦について、こう振り返る。

「最初にメインを任された時(2020年11月、木内SKINNY ZOMBIE崇雅戦)は負けてしまったのに、またチャンスをもらえて絶対に勝たないといけない。それでメチャクチャ練習して、結果にもつながったので嬉しかったです。正直、5R戦えるぐらいのスタミナがついた自信があります。前回の試合も、あと2Rやれと言われれば、やれていました。前回の試合が自分の殻を破ってくれたと思います。自分は3Rの経験は浅いですが、今回も3Rでいいのかな? 5R決着がつくまでやってやる、という気持ちになっています」

対するマッチョ・ザ・バタフライも昨年12月に田上を判定で下しており、同じ相手との対戦経験があることで比較もしやすいだろう。「相手はベテランで、強い相手です。自分が負けた木内選手と同じベテランで、寝技が強い相手なので油断はできません。でも、ここで勝って次の試合は東京でやりたいです」と意気込みを語った。

一方のマッチョ・ザ・バタフライは、計量1回目で600グラムオーバー。このレポートを執筆している時点では、17時に予定されている再計量に向けて体重を落としているところだ。当真がTD&コントロールを狙っても、自分の距離を保ちながら不規則なパンチを当て、自身の得意な形でグラウンドに持ち込める能力を持つマッチョだ。まずは再計量クリアと、コンディションの回復を待ちたい。

セミは宮城友一と鎌田悠介のフライ級戦だ。沖縄のベテランファイター、宮城は現在、修斗とRIZINで2連敗を喫している。「やっぱり沖縄での試合は気合いが入ります」という宮城は、「相手は打撃が強いし、もちろん寝技もできると思います。しかし自分もしっかり準備をしてきたので大丈夫です。ここで勝ってさらに上へ行きたいです」と意気込みを語った。

■視聴方法
11月6日(日)
午後2時30分~ ツイキャス

■SHOOTO OKINAWA07計量結果

<ストロー級/5分3R>
マッチョ・ザ・バタフライ(600グラムオーバー → 再計量)
当真佳直(52.10キロ)

<フライ級/5分3R>
宮城友一(56.50キロ)
鎌田悠介(56.36キロ)

<フェザー級/5分3R>
結城大樹(65.76キロ)
工藤圭一郎(65.68キロ)

<スペシャルエキシビジョンマッチ/3分1R>
黒部三奈(日本)
小生由紀(日本)

<2022年度新人王決定T準決勝 バンタム級/5分2R>
南風原吉良斗(61.18キロ)
藤谷敦史(60.86キロ)

<ストロー級/5分2R>
畠山隆称(51.96キロ)
大城正也(52.14キロ)

<バンタム級/5分2R>
波平コング(60.70キロ)
テンガイ(61.08キロ)

<ストロー級/5分2R>
わっしょい内田(52.08キロ)
梅木勇徳(52.16キロ)

<ストロー級/5分2R>
Pinky(51.70キロ)
大田ノヒロ(52.08キロ)

<トライアウトマッチ公式戦フェザー級/3分2R>
松浦真実也(65.72キロ)
山本敦章(65.72キロ)

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DEEP DEEPフライ級GP Gladiator019 MMA MMAPLANET NavE o RIZIN キック パンクラス ボクシング 宮城友一 有川直毅

【Gladiator019】有川直毅戦へ、フライ級王者NavE─02─「パンクラスでソコソコやっていた選手」

【写真】この計量台での写真は、1月大会でプログレス・ルールに出場した時にもの。60キロ契約と、フライ級リミットは約4キロの違いがあり、NavEはまずそこが最初のヤマとなる(C)MMAPLANET

25日(日)、大阪豊中市の176BOXで開催されるGladiator019で、有川直毅とノンタイトル戦で対戦するフライ級王者、NavEのインタビュー後編。

関西圏で活動するグラジエイターに継続参戦しているファイターは、このプロモーションへの愛が強い。その筆頭がNavEだろう。グラジエイターのため、そして地元・名張市のために戦う王者の熱い気持ちをお伝えしたい。


――NavE選手はプロデビュー戦が前体制のグラジエイターで、さらにパンクラスを経て新体制のグラジエイターで戦い続け、ベルトも巻いています。

「有川選手はずっとパンクラスで戦ってきて、ベルトを狙ってグラジエイターに来たのかもしれないです。それでも1回勝ってベルトに挑戦というのはズルいなと思って。僕はMMAを始める前、ずっとパンクラスのファンやったんです。実際パンクラスにも出ていました。でも、たとえば僕が今パンクラスで1回勝って、いきなりベルトに挑戦するのは違う話じゃないですか。

愛とファンであることは違いますからね。今回のノンタイトルマッチで有川選手が僕に勝ったら、再戦でタイトルを賭けるのは良いと思いますよ。ただ、僕はここでしっかり勝ちます」

――今パンクラスの話が出ましたが、DEEPでは現在フライ級GPが行われています。グラジエイターのフライ級王者として、DEEPフライ級GPはどう見ているのでしょうか。

「あれはまさに日本のフライ級のトップを決めるトーナメントだと思いますけど、そこに自分を混ぜろっていう気持ちはないですね。自分の中で決めているのは、他に出るとしたらパンクラスと、グラジエイターのチャンピオンとしてRIZINには出たいです。いろんなご縁があって、グラジエイターの櫻井会長にチャンスを頂いてベルトを巻くことができました。ずっと櫻井会長にはお世話になっているので、RIZINで勝つことで関係者の皆さんに恩返しがしたい、喜んでもらいたいと思っています」

――なるほど。話を次の試合に戻します。ノンタイトル戦とはいえ、グラジエイター1勝の選手が現役チャンピオンと対戦することについても思うところはありますか。

「それはあります。グラジエイターって継続参戦している選手が多いプロモーションやと思うんですよ。たとえば宮城さんとの試合(2021年9月、宮城友一に判定勝ちして王座防衛)は、宮城さんってグラジエイター初期から出ていたじゃないですか。だから僕はリスペクトを持って、やったろうという気持ちで戦いました。

でも今回は、パンクラスでソコソコやっていた選手が、ベルト欲しいなと思ってグラジエイターに来て、1回勝ってチャンピオンと試合をする。そういう感じやと思うんですけど、そんなオイシイ話にはさせへんぞって」

――有川選手がどう考えているかは分かりませんが、NavE選手としては順番が違うぞ、ということですね。では有川選手について、ファイターとしての印象はいかがですか。

「うまく勝ち切るファイターっていう感じですね。福田(龍彌)選手のように一発で仕留める力はない、うまく打撃と組み技を織り交ぜて判定勝ちを狙うという印象です。だからフィニッシュ力はないかなと思います」

――有川選手が足を使い、要所で打撃を入れて来るのはケージに特化したスタイルだと思います。その有川選手を、いかにして捕まえるか。

「それは僕のほうからドンドン圧をかけて、プッシュしていきます。宮城さんとの試合でも、自分から出ていくっていう気持ちで戦っていました。今回の相手は足を使って、ペチペチのヒットアンドアウェイやと思います。でもそのヒットアンドアウェイに付き合うと、5分2Rズルズルと持っていかれてしまうから、僕から前に出ていきますよ。そのほうが試合もオモロイと思うし」

――対してNavE選手は練習環境が整ってきたなかで、最も進化しているのはどの部分だと思いますか。

「ココっていう練習はしていなくて、やっぱり繋ぎの部分じゃないですかね。MMAとして戦えるように意識しています。打撃の練習、組みの練習、それを繋ぎ合わせたMMAの練習を継続して行える。今までは練習環境もないし、練習相手もおらんかったのが、今は週5でMMAの練習ができていますから。まず練習量が過去最高です」

――地元で対人練習ができたら運が良いという状態だったのでしょうか。

「ホンマにそうです。今は毎日、対人練習ができているので。自分自身が作った環境といえども、人も集まってきてくれて。実はキックボクシングの元チャンピオンも来てくれて、打撃の練習もレベルが高くなっています。

30歳超えて、ようやく――なんで自分のジムを作ったかといえば、30歳を目前にしてジムがない。このままやと、自分が引退すると地元に格闘技をやる場所が無くなってしまう。そう考えると寂しくて。だから勢いでジムを作ってしまいました」

――勢いで(笑)。もう一つ、現在のジムでケージレスリングの練習は出来ているのでしょうか。MMAにおけるケージレスリングの重要性が増すばかりです。

「ケージはないですけど、壁を使って練習できています。レスリングや柔道出身の強い選手がいて、しっかり組んでやっていますね。有川選手はケージ際の動きが上手い選手じゃないですか。だから今日、まさにその対策をやっていました」

――次の試合に向けて準備万端ということですね。最後に、次の試合への意気込みをお願いします。

「ただの田舎者のサラリーマンやった僕が、格闘技のおかげで人生が変わりました。このジムも、格闘技で繋がった人たちのおかげで成り立っています。グラジエイターにも出ている今村豊さんが、わざわざ大阪から来て塗装をやってくれたりとか。そんな僕のように格闘技で人生が変わる子が、この名張市から生まれてきたら嬉しいです。今回はRIZINで負けてからの復帰戦になりますが、ここで勝って、応援してくれる人にまた大きな舞台に立つ姿を見せられるように頑張ります」

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【Gladiator019】非タイトル有川直毅戦へ、フライ級王者NavE─01─「苦労してベルトを手に入れたんや」

【写真】三重県名張市にしっかりと拠点を築いたNavE (C)SHOJIRO KAMEIKE

25日(日)、大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator019で、現フライ級王者のNaveが、ノンタイトルマッチで有川直毅を迎え撃つ。
Text by Shojiro Kameike

2018年9月にフライ級王座を獲得したNavEは2020年11月、地元である三重県名張市では初となるMMAジム『N★TRUST』をオープンした。前戦はRIZINで福田龍彌にKO負けを喫したものの、そのなかで整ってきた練習環境と現在の三重県格闘技事情について語ってくれた。


――試合まで1週間を切りましたが、現在の仕上がりはいかがでしょうか。

「過去の最高の練習量ですね。ウチのジム(N★TRUST)を出して1年経って、経営も慣れてきたので自分の練習時間もかなり確保できるようになりました。このインタビュー前にも練習していたんですけど、1日2部練とか練習時間も取れていて。以前はジムすらないような状態でやっていたので(笑)」

――ジムをオープンした直後は、どのような状態だったのですか。

「オープンした翌月にあった藤田健吾戦(2021年2月、判定勝ち)は、全く練習していなかったです(苦笑)。体重だけ落として出た、みたいな試合でした。次の宮城戦(2021年9月、宮城友一に判定勝ち)と、今年のRIZINの試合(2022年3月、福田龍彌にKO負け)は、そこそこ練習できていたという感じですね。

今はウチのアマチュア選手も育ってきて、強い子も出てきています。その子らと練習できているんですよ。自分よりも大きな選手が多いし、パワーを使った練習もできるようになってきました」

――今回はZoomを使ったインタビューですが、NavE選手の向こうにある風景を見ても、かなり広いジムであることが分かります。

「そうですね、田舎の特権というか。都会にあるジムよりは広いですよ。2階もありますし」

――練習時間を確保できるようになったということは、それだけの規模のジムを維持できる会員さんも集まったということですか。

「はい。もちろん都会ほどの会員数ではないですが、田舎なぶんコストも少ないので、ある程度は形になってきたかなと思います。妻(ジムでフィットネスコーチを務める)も手伝ってくれて、おかげさまでオープンから毎月黒字にはなっていますね」

――会員の方々は、何をキッカケに入会されるのでしょうか。

「もともと格闘技が好きな人は多くて、そこにこのジムがドーンと出来たからじゃないですか。PPVを買って見てくれるような人がいるのに、この名張市だけでなく、三重県自体に格闘技のジムが全くなかったんですよ。フィットネスのジムも数店舗ぐらいで。それもマシンを使うジムで、エクササイズのように体を動かす環境も少なかったです」

――では、もともと格闘技に興味を持っていた方が多く、待ちに待った格闘技ジムのオープンだったのでしょうね。

「アハハハ、そうかもしれないです。やっぱり30代~40代ぐらいのPRIDE世代は多いんですけど、若い世代もいます。彼らは朝倉未来選手や皇治選手、萩原京平選手のことをYouTubeで知って格闘技に興味を持った。かといってヤンチャくれっていうわけでもなくて。コチラとしては、YouTubeでも活動するファイターに感謝しています(笑)」

――なるほど。その中でプロ選手になりたい方は、どれくらいの割合ですか。

「それが結構いるんですよ。ある程度バックボーンを持っている子が多くて。オープン当時のインタビューでも言いましたけど、名張市は柔道と空手が盛んで、その全国レベルの選手が入会してくれています。それと三重県の県庁所在地、津市は吉田沙保里さんの出身地でレスリングも有名なんですけど、その津市からレスリングの県チャンピオンが入会したりとか。そうやって何かしらの格闘技のバックボーンを持った人たちが、こうして僕がジムを立ち上げたことで集まってきてくれています。

あと名張市には工業団地があって、大阪や名古屋で格闘技をやっている方が出張に来られた時、ビジターで来て練習されることもあります。そうだ、 一度韓国の方が転勤で名張市に来て、ウチに入会したことがあるんですよ。その方は韓国でキム・キュソン選手がいるジムに通っていたらしいです(笑)」

――2018年2月に韓国で対戦したキム・キュソンですか。

「そうです。今はONEに出ている、あのキム・キュソンですよ。すごい縁でビックリしました。そういう人たちが集まってくるので、僕としても良い練習になるんですよ。レスリングのチャンピオンとレスリングのスパーをやったら、僕がやられることもあるし。柔道の選手と四つで組んだら投げられることもある。空手選手との打撃スパーも同じです。MMAやったら僕が勝つけど、限定スパーなら本当に良い練習になるので」

――それだけの練習環境が固まり、手応えを感じ始めたのはいつ頃ですか。

「今年に入ってから――この半年ぐらいですね。それまでは今回同じグラジエーターに出る伊賀GORI選手と2人だけで練習していました」

――そこまで固まる前に、RIZIN参戦がありました。

「自分がグラジエーターのベルトを巻いて3年――さらにステップアップするために燃えていたんですが、なぜああいう試合になったのか分からないです。ただ、あの一発を最初に持ってきた相手にアッパレで。あんな試合をしていたら何も言えないですね。

詳しいことは言えないですけど、自分がRIZINに出て負けたことで、アンチも出てきました。『こういうのオレにも来るんや』って(笑)。一方で応援してくれている人が喜んでくれたので良かったです」

――そして今回の有川戦を迎えます。今回はノンタイトルマッチとなりましたが、チャンピオンとして防衛戦を希望してはいないのでしょうか。

「最初はタイトルマッチという話もありました。でも僕が『1回勝っただけでタイトルマッチは早い』と言いました。それはズルいでしょう。こっちはグラジエーターに初期から出ていて、グラジエーター愛がありますから。『俺は苦労してベルトを手に入れたんやぞ』と」

<この項、続く>

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ABEMA DEEP DEEPフライ級GP KAREN MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase329 TSUNE YouTube アキラ パンクラス 上田将竜 中村勇太 井村塁 宝珠山桃花 宮城友一 宮澤雄大 小川徹 平岡将英 平田丈二 有川直毅 松岡嵩志 松本光史 林源平 沙弥子 秋葉太樹 雑賀ヤン坊達也 鶴屋怜 鶴屋浩

【Pancrase329】世界の九州男児──鶴屋怜戦へ。上田将竜─02─「バケモノみたい。逃げることはできない」

【写真】全ての想いを鶴屋怜というバケモノのような強い相手にぶつける(C)MMAPLANET

11日(日)、東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPANCRASE329で、鶴屋怜と対戦する上田将竜のインタビュー後編。

昨年2連敗を喫したあと、上田はケージに戻ってきた。そして、国内フライ級が盛り上がるなか、鶴屋怜との対決を選んだ。これまで貫いてきたMMAの人生を後悔しないために--プロデビューから10年、上田がその決意を語る。

<上田将竜インタビューPart.01はコチラから>


――今年4月、有川直毅選手を判定で下し、再起を果たしました。復帰戦の出来はいかがでしたか。

「練習では良い感じで仕上がったんですが、試合では堅くなりすぎたところがありました。最後まで気持ちも切れませんでした。でも、試合が終わって『今日は満足できたばい!』と感じた経験がないんですよね。10年MMAをやってきても。たとえば、試合中に気持ちが折れたとしても、自分にしか分からない部分ってあるじゃないですか。

『良い試合だったよ』って言われても、自分としては『あの時、もういいかな……と思ってしまったんよね』と考えることがあって。それは他の選手と話をしても、同じようなことがあるみたいなんです。前回の試合は、勝てたことは嬉しいです。でも当然ですが反省点もあるので、すぐに練習を再開しました」

――昨年10月の小川徹戦から有川戦までの間に、DEEPフライ級GPの開催が公表されました。同じ階級で戦うファイターとして、DEEPフライ級GPはどのように映っていたのでしょうか。

「正直、興味はありました。練習仲間の本田(良介)選手も出場することになりましたから。でも4月のパンクラスで僕が有川選手に勝ったあと、鶴屋怜選手が秋葉太樹選手に一本勝ちした試合を見て、次は絶対に鶴屋戦だなと思ったんですよね。

そのあとDEEPフライ級GPの出場メンバーが発表されて、興味はありました。でも自分は今パンクラスで戦っていて、しかもバケモノみたいな強い選手が出て来た。その相手から逃げるわけにはいかない、そう思ったんです」

――バケモノみたいな強さ、確かにインパクトは大きいですね。

「彼とは去年の10月に一度、手合わせしたことがあるんです。パラエストラ柏へ出稽古に行った時に鶴屋浩先生から紹介されて――初めて同階級の選手に練習でボコボコにされました。

まだ彼がDEEPに出ている頃で、その時は対戦することもないだろうと思いながら、呑気に『日本MMAの未来は明るいなぁ』とか言っていたんです(笑)。本人にも『応援するけん、頑張ってね!』と言って。その裏では、自分に対して自信を失くしていました。

それで鶴屋先生に聞いたら、他の選手も同じようにやられているそうです。『そうですよね、彼は強くなりますよね』って鶴屋先生とも話をしていたんです。しかし数カ月経って、鶴屋怜選手がパンクラスに来た時点で、覚悟はしていました。お互い勝ち上がっていけば、いつか対戦することになるだろうと」

――練習で鶴屋選手にボコボコにされた経験は、精神的な面でマイナスに働きませんか。

「いや、これは自分にとって大きなプラスになります。あの時ボコボコにされていなかったら、今回の試合も1Rで仕留められていると思いますから(笑)。

でなければ、また自分の思い描いていた鶴屋選手と実際の試合は違っていて、彼の得意なところで勝負に行って負けていると思います。でも彼と対峙したことによって、その強さが分かっています。だから、彼の強い部分では勝負に行かず、相手の嫌なことをし続けますよ」

――なるほど。今回の鶴屋戦の先も含めて、上田選手の現在の目標は何なのでしょうか。

「こんなことを言うと、ベルトを目指して戦っている選手に失礼かもしれないけど……。今の自分のモチベーションは、地元の福岡で試合をすることなんです。その目標を実現するためには、勝たないといけない。

地方では他の人とは違うことをやっていると、白い目で見られることもあるんですよ。そんな中でも家族や、自分のために時間を割いて練習してくれる仲間、応援してくれる地元の友人たちがいます。その人たちに恩返しをするために、福岡で試合をしたいです」

――パンクラスでは2015年12月に北九州大会が開催されました。上田選手も出場し、宮城友一選手に判定勝ちを収めています。あれから約7年、再び福岡で大会を行うには、ベルトが必要になってくるでしょう。

「そうなんですよね。鶴屋選手に勝ったら、次は地元でパンクラスのベルトに挑戦したいと思っています。それが今の自分にとって、一番大きな目標です」

――ではその目標に向けて重要な試合となる、鶴屋戦への意気込みをお願いします。

「怖さやドキドキというより、自分の中でも久々に楽しみな試合です。どうしても自分より下馬評が低い選手と戦ったら、自分のほうが堅くなってしまう。勝ちたいという気持ちより、負けたくないという気持ちのほうが上回ります。でも間違いなく、鶴屋選手は強い。だから楽しみなんです。

鶴屋戦のオファーが来た時は、シビれました。強い相手との試合のオファーが来た時、予定が合わないとか嘘をついて避けることもできます。この試合に関してもメリットとデメリットを考えたら、鶴屋選手とは戦わないという選択肢もあったと思いますよ。自分から断ったことを公表しなければ、誰にもバレないですし。でも、それをやってしまうと自分自身を裏切ってしまうような気がして」

――それこそ一生後悔し続けるかもしれないですね。

「はい。オレは何のためにMMAをやっているのか。これまで恥をかきながらも続けてきたMMAなのに、鶴屋戦を断ったら全てを失ってしまうんじゃないかと思いました。だからオファーが来た時、二つ返事でした。『やります』って。

その答えは日曜日に出ます。ランキングは自分のほうが上ですけど、突撃していきますよ。しっかりと調整して、当日は盛り上がる試合をしますので、よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
2022年9月11日(日)
午後2時45分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ
午後3時00分~ ABEMA PPV ONLINE LIVE
午後3時00分~ U-NEXT

■ Pancrase329対戦カード

<暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
アキラ(日本)

<フライ級/5分3R>
上田将竜(日本)
鶴屋怜(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
KAREN(日本)
宝珠山桃花(日本)

<ライト級/5分3R>
雑賀ヤン坊達也(日本)
松岡嵩志(日本)

<バンタム級/5分3R>
井村塁(日本)
平田丈二(日本)

<バンタム級/5分3R>
TSUNE(日本)
平岡将英(日本)

<ウェルター級/5分3R>
中村勇太(日本)
林源平(日本)

<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
若林耕平(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
髙橋攻誠(日本)
押忍マン洸太(日本)

<フライ級/5分3R>
荻窪祐輔(日本)
萩原幸太郎(日本)

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子(日本)
原田よき(日本)

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【DEEP109】フライ級GP1回戦で原虎徹と激突、伊藤裕樹「体のポテンシャルを極限まで使いこなす」

【写真】7月16日のGP1回戦抽選会にサングラス着用で臨んだ伊藤。インタビューでは意外な一面も発覚した。(C)MMAPLANET

21日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP109から、DEEPフライ級GPがスタートする。そのGP1回戦で、伊藤裕樹と原虎徹の対戦が決定した。
Text by Shojiro Kameike

昨年9月、藤田大和に敗れて暫定フライ級王座を獲得できなかった伊藤。その後、RIZINではKO勝ちを収めるも、DEEPでは福田龍彌に敗れている。以降は2連勝を収めている伊藤の中で起こった大きな変化とは? さらにGPとDEEPへの想いを語ってくれた。


――2022年に入り、ハードスケジュールで試合に出場していますね。次の原虎徹戦が今年4戦目となります。

「今年は2月(福田龍彌にTKO負け)、5月(関原翔に判定勝ち)、7月(宮城友一にTKO勝ち)に試合しています。それと去年も4試合やっていますね」

――2年連続で年4試合というのは、MMAだと珍しい試合ペースかと思います。怪我など体に負担はないですか。

「ところどころ痛い箇所はありますけど、それは試合に向けた調整の中で何とかして、試合に出ていますね。今まで大きな怪我の経験はないです。拳を骨折したこともなくて」

――それは骨が丈夫なのか、あるいは打ち方や動きに気をつけているのか……。

「両方だと思いますよ(笑)。丈夫だし、練習でも気をつけています。よく試合に向けてガチスパーをやったりするじゃないですか。僕はなるべくガチスパーをやらないようにしているんですよ。怪我が怖いので」

――すると打撃は、基本的なフォームの練習やミットなどのほうが多いのでしょうか。

「そうですね。僕の場合は、ガチスパーをやって良いことってないんです。ダメージが溜まるし、次の日に頭が痛くなるのも嫌で。試合の時にガチになればいいかなって、アハハハ」

――試合の中でも緩急、オンとオフの使い分けが巧いですよね。試合運び自体もそうですし、打撃も長いストレートと短いパンチの緩急が印象深いです。

「常に冷静に試合をしようと意識しています。すると、試合の中で無意識に体が動いてくれることもあって。ガンガン行くばかりじゃなく、その緩急があるから相手もやりにくくなるじゃないですか。そこは自分の強みでもあると思いますね。

僕は昔からボクシングをやっているんですけど、中学校からはBOXMANの福澤朗さんというトレーナーに教わっていて。そのトレーナーさんから、僕は近い距離で打ち合うよりも遠い距離で当てて、また動いて――っていうアウトボクシングスタイルが合うと言われたんですよ。それ以来、ずっとボクシングは福澤さんに教わっています」

――パンチはインパクトの瞬間だけ強く当てる形ですか。

「そうです、そうです。タイミングがすごく大事なので。コナー・マクレガーのように、タイミングで当てて、インパクトの時だけ強く。だから拳にも負担はかからず、怪我もしにくいんだと思いますね」

――7月の宮城戦はRIZINでしたが、この試合はDEEPフライ級GPに出場することが決まっているうえでの出場だったのでしょうか。

「RIZINに出る時には、もうDEEPフライ級GPの話は聞いていました。もともとフライ級GPはRIZINでやるっていう話もありましたからね。それが7月のRIZINが近くなった頃に、DEEPでやることが確定して。佐伯さんからもRIZINで勝ったらDEEPフライ級GPに出てほしいと言われました」

――正直なところ、7月にRIZINで試合をして、8月か9月にGP1回戦に出るのはキツくないですか。

「もちろん簡単なことじゃないですよ。国内でいえば、やっぱりRIZINが一番大きなプロモーションじゃないですか。だからRIZINに出たいっていう気持ちが強かったです。でも僕はDEEPに育ててもらったので、育ててもらったところに恩を仇で返すようなことはしたくなくて。もうRIZINにしか出ない、DEEPのフライ級GPに出たくないっていうのは、筋が違うと思いました。

それに、せっかく自分の階級で大きなトーナメントが開催されるなら、そこで優勝したほうが自分に箔が付きますし。あとは……たくさん試合をすれば、それだけ稼げるので(笑)。僕は試合が決まれば、ドンドン出たいです」

――それがRIZINであれDEEPであれ、フライ級GPの話を最初に訊いたのは、いつ頃のことでしょうか。

「5月の試合前ですかね。関原翔選手との試合で、勝ったほうがトーナメントに出られますよ、みたいなことを言われて。おっ、マジすか!? みたいな感じでしたね(笑)。自分としては、出ます出ます、って」

――同じフライ級GPでも、RIZINで開催されるのとDEEPで行われるのでは、何か変わってきますか。

「リングとケージで大きく変わってきますよね。全く別モノじゃないですか。僕はケージのほうが好きです。壁際の攻防ができるので。ただ……RIZINのほうが勝率は良いんですよ(苦笑)」

――確かに過去の敗戦は全てDEEPで、しかもケージの試合でした。

「その理由は自分でも分からないんですよ。たぶん打撃主体の選手は、リングのほうがやりやすいと思います。テイクダウンに来てもスプロールするのに、リングから外へ足を出しちゃえば、相手もそこから押し続けることができないし。でもケージは、壁に押し込まれたところから、また別の展開が始まるので。僕は、どちらかといえばケージ際の攻防のほうが好きなんです。だから――なぜでしょうね(苦笑)」

――直近の2敗……昨年9月の藤田大和戦、そして今年2月の福田戦については、どのように捉えていますか。

「やっぱり負けたのは悔しいけど、3年前に初めて負けた試合があるんですよね」

――2019年12月、鮎田誠戦で判定負けを喫しています。

「昔は格闘家として、負けることが本当に嫌でした。あの頃は、もう負けたから格闘技はやりたくない、そんな気持ちもあったんですよ。

でも――確かに勝敗は大事だけど、一度負けたからって格闘家としての人生が終わるわけじゃなくて。負けたとしても自分の中で心の整理ができていれば、プラスになっていくんじゃないかと思っています。

負けたからこそ自分の弱点も分かるし、直さなイカンところも出てきたので。それも全て経験ですよね。それに、もうこれ以上は負けないと思うので。あれは貴重な2敗ですよ」

――その2敗を経て、何か新しく取り組んでいることはありますか。

「福田戦のあとから、体の使い方を見直そうと思って新しいトレーニングを取り入れました。そのおかげで、しなやかさは上がってきたなと思います。技術というよりも、自分の体のポテンシャルを極限まで使いこなすことができるトレーニングをやって、自分でも成果は実感していますね」

――そうでしたか。先ほど壁際の攻防が好きだと言われていましたが、それは組んで押し込まれてからの攻防かと思います。一方、関原戦では足運びなどによって、組まれる前に対処できていたように見えました。

「あぁ~、そうですね。ありがとうございます(笑)。このトレーニングを取り入れてから、試合をするのも楽になってきましたね。もちろん試合自体はエライけど、体の可動域が増えることによって、試合運びもやりやすくなったんですよ」

――その分、さらに怪我をするケースも減るでしょう。

「そう思います。やっぱり練習でも試合でも怪我をしないことが、連戦できる秘訣なので」

――なるほど。DEEPフライ級GPの話に戻りますが、まず出場メンバーを見た時の印象から教えていただけますか。

「凡そのメンバーは聞いていましたけど、抽選会場に行くまでは誰が出るか、確かなことは分からなくて。誰がおるんだろう、ってワクワクしながら会場に行きました。実際、国内のフライ級では本当に良い選手が集まりましたよね。ただ、僕って結構ビビりなので、みんな強く見えるんですよ(苦笑)」

――えっ、それは意外です。

「アハハハ。よく他の選手の試合を見るんですけど、みんな強いなぁってビビッちゃいます。なかには対戦したくない選手もいますよ(笑)。とりあえず今回のGPは、福田選手が出てくれたので良かったです。もう他の選手のことは一旦置いて、トーナメント決勝で福田選手を倒してやろうと思いました」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
8月21日(日)
午後5時40分~SPWN PPV
午後5時40分~ニコニコ生放送PPV

■ DEEP109対戦カード

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
原虎徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
安谷屋智弘(日本)
小川徹(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
本田良介(日本)
越智晴雄(日本)

<DEEPフライ級GP1回戦/5分3R>
渋谷カズキ(日本)
ビョン・ジェウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
芦田崇宏(日本)

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗(日本)
鈴木槙吾(日本)

<バンタム級/5分3R>
石司晃一 (日本)
山本聖悟(日本)

<メガトン級/5分2R>
誠悟(日本)
トーマス(米国)

<フェザー級/5分2R>
高野優樹(日本)
山本歩夢(日本)

<ストロー級/5分2R>
林豊(日本)
中村真人(日本)

<フェザー級/5分2R>
五明宏人(日本)
ゲオ・レバナ(コンゴ)

<バンタム級/5分2R>
KENTA(日本)
岩見凌(日本)

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第9試合 /昇侍 vs. ヤン・ジヨン
第8試合 /渡慶次幸平 vs. 岸本篤史
第7試合 /大雅 vs. 新田宗一朗
第6試合 /藤田大和 vs. 曹竜也
第5試合 /村元友太郎 vs. BJ
第4試合 /伊藤裕樹 vs. 宮城友一
第3試合 /にっせー vs. 須田萌里
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