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【Special】『MMAで世界を目指す』第7回:鈴木陽一ALIVE代表「体組成とMMAのスポーツ化」─02─

【写真】取材当日は選手がインボディでの測定後、理学療法士の所澄人トレーナーから指導を受けた(C)SHOJIRO KAMEIKE

世界的なスポーツとなったMMAで勝つために、フィジカル強化は不可欠となった。この連載では「MMAに必要なフィジカルとは?」というテーマについて、総合格闘技道場ALIVEを運営する鈴木社長=鈴木陽一代表が各ジャンルの専門家とともに、MMAとフィジカルについて考えていく。
Text by Shojiro Kameike

連載第7回目の後編は、体づくりとMMAのスポーツ化について語り合う。現在、日本でMMA関連スポーツは日本スポーツ協会(旧称=日本体育協会)に加盟していない。それは「スポーツ認定を受けていない」と言い換えることもできる。MMAの普及、競技人口の増加——MMAの未来を考えるうえでも、特に中高生のフィジカルについても考えていきたい。

<連載第7回Part.01はコチラから>


――MMAのスポーツ化、ですか。

鈴木 僕の基本的な考えは「MMAをスポーツとして認定してほしい」というものです。そのためには成長期の中高生に、保護者が納得して習わせることができるスポーツにならないといけない。

インボディ測定&シートに記入された内容をもとに、所トレーナーが体づくりの重要性を説明する(C)SHOJIRO KAMEIKE

だから選手だけでなく、ジムや指導者側もアスリートのための勉強をしてほしいと思っています。一番の希望は栄養士や理学療法士など、ちゃんと勉強して国家資格を取得した人に、MMAに関わってほしい。ちゃんと国が定める基準で見てほしい。ベテランのファイターやトレーナーが「自分の経験則で……」と指導するのは違う話なんです。

――なるほど。その点がMMAのスポーツ化と、どのように繋がってくるのでしょうか。

鈴木 正確に言えば「国にMMAをスポーツとして認定してほしい」ということです。世界各国のスポーツ関連の省庁でスポーツ認定されるためには、様々な条件があります。プロよりもアマチュアのほうが競技人口は多い、子供の競技人口が多い、世界標準のルールがある――など。日本のMMAは、おそらくアマチュアよりプロ選手のほうが多いですよね。

――「世界標準のルール」というのも難しいです。プロモーションによって大きくルールや採点基準が異なりますし。

鈴木 各団体が「ウチ独自のルールでやる」と言った時点で、それはスポーツではなくイベント……娯楽として認定されるんです。

 たとえば何かしら事業を始める場合、国が定める業種に分けられるんです。格闘技ジムは「娯楽」に分けられますね。娯楽業というと、パチンコなど娯楽産業と同じで。他のスポーツは「教育」といった業種になるのですが……。

――同じ格闘技でも柔道やレスリング、空手の道場は「娯楽」ではないわけですね。

 ジムや道場でいえば、その形態にもよると思いますが、スポーツ関連の業種に分けられると思います(※注)

注)国の定める「日本標準産業分類」では、大分類:教育,学習支援業 > 中分類:その他の教育,学習支援業 >分類コード:スポーツ・健康教授業 がある。その内容は「スポーツ技能、健康、美容などの増進のため、指導者が柔道、水泳、ヨガ、体操などを教授することを主たる目的とする事業所」。一方、「スポーツを行うための施設を提供する事業」、たとえばフィットネスクラブは「スポーツ・健康教授業」に分類されない。
【参考】総務省「大分類O—教育,学習支援業 総説」

鈴木 五輪競技である、つまり日本のスポーツ庁がスポーツとして認定しているということですよね。分かりやすい例としては。ただ、先ほど言ったようにルールの面は難しいです。僕たちのようなイチ道場主だけの意見では、どうにもならない。まず現場となるMMA道場としては、競技的な体組成や栄養を理解するところから始まると思っています。

――まだ身体が成長過程にある中高生も、安心して道場に通ってもらえるように。

鈴木 はい。たとえば17歳や18歳の選手がパンチを食らってダウンした時に脳のMRIを撮って、続けて大丈夫かどうか確認する。それと同じように、捻挫しやすい子の体組成を調べて「思ったより筋肉量が少ない」と分かれば、その点を改善していく。アスリートとしての身体的な評価を、具体的な数字で出してあげることが必要です。他競技のトップアスリートは、もっともっと細かい状態を調べてアプローチしていますよね。

――所さんは他のスポーツ選手を指導しているなか、MMA界の状況を見た時に驚きませんでしたか。

 いや、う~ん……やっていると思っていました(苦笑)。

鈴木 アハハハ、そうだよね。

 もちろん体組成からアプローチしている選手や指導者もいるでしょう。でも、やっていない人が多いのであれば凄くもったいないですよね。たとえば大リーグ、野球選手って50年前の日本人と今の日本人では平均で身長が10センチは伸びており、体重は10キロ増えています。対して米国人は昔から身長も体重も、大きくは変わっていない。それは食事の欧米化が進み、体が大きくなっているということなんですよ。

――大谷翔平選手は、まさにその象徴ですよね。体格的に米国のメジャーリーガーに負けていない。

体の構造をもとに、ストレッチポールを利用した調整法を指導。フィジカルは科学だ(C)SHOJIRO KAMEIKE

 そうなんです。食事の欧米化は、スポーツの観点で見れば必ずしも悪いわけではありません。ただ、MMAは階級制で体重調整がありますからね。体が大きくなっていくなかで、どう食事と向き合っていくのか。他のスポーツよりシビアにならないといけない。食事に関してはセオリーもあるなかで、どのタイミングで何を摂取すれば良いのか。それも階級によって変わってくると思います。他のスポーツよりも複雑なので、より勉強してほしいです。

鈴木 前にもお話しましたが、加藤久輝は元ハンドボールの日本代表です。彼がハンドボールの現役だった十数年前から遺伝子検査、腸内環境検査、体組成検査はやっていたそうで。それが民間に降りてきて、民間の実業団やプロの選手も使い始めました。

これがアマチュアの中高生にとっても普通になれば――すでに甲子園レベルの野球部や、インターハイクラスのバスケットボール部やサッカー部も取り入れています。インピーダンス法で測り、体組成や腸内フローラ、遺伝子を調べることがスタンダードになってきている。僕が言っているのは、何も特別なことをやりたいわけではなく、国がスポーツ認定している競技と同じものを普及させていきたいんですよ。

 僕はフィジカルトレーニングについては、「自分のキャパシティを増やすこと」だと説明しています。現在の100パーセントのキャパシティで同じ動きを続けていても、それは100パーセントにしかならない。でも――筋力やフィジカルを底上げし、キャパシティを110パーセントに増やすと、同じ動きでもパフォーマンスが10パーセント上がります。

こういう話って、一般の方のほうが理解しやすいんです。自分のキャパシティを増やすと、動きが変わって日常生活が楽になる。それを体感しやすいから、トレーニングの意味を納得しやすい。だけどスポーツも同じです。スポーツはスキルあってのものですが、そのスキルを向上させるためにトレーニングでキャパシティを上げてほしい、と思います。

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【Special】『MMAで世界を目指す』第7回:鈴木陽一ALIVE代表「体組成とMMAのスポーツ化」─01─

【写真】ALIVEクラス終了後ーー遂に体組成計がそのベールを脱ぐ!(C)SHOJIRO KAMEIKE

世界的なスポーツとなったMMAで勝つために、フィジカル強化は不可欠となった。この連載では「MMAに必要なフィジカルとは?」というテーマについて、総合格闘技道場ALIVEを運営する鈴木社長=鈴木陽一代表が各ジャンルの専門家とともに、MMAとフィジカルについて考えていく。
Text by Shojiro Kameike

5カ月の休養期間を経ての連載第7回目は、これまで何度も取り上げてきた「体組成」の測定について紹介したい。今回は理学療法士の所澄人氏が体成分分析装置『InBody(インボディ)』でALIVE所属選手の体組成を測定し、体づくりについて指導する現場に伺った。ここではALIVE鈴木社長と所氏に、体組成を測定する意義について訊いた。


鈴木 今回は『インボディ』という機器で、成長期にある選手の体組成を測ります。インボディというのは簡単に言うと業務用の体組成計で、体組成を測ることで選手にとって適正な階級を調べるために行います。そのために今回は、2度目の登場となる理学療法士の所澄人君に来てもらいました。

 よろしくお願いします。

――よろしくお願いします。この連載では以前から体組成について説明してきましたが、今回は実際の測定風景をご紹介することとなりました。

鈴木 インボディでは、左右の手足の筋肉量の差を測ることができます。その結果から、体の問題の原因を考えることができる。所君には選手の動きも見てもらい、理学療法士の視点から「こういった怪我をする可能性がある」とチェックしてもらうんです。

株式会社インボディ・ジャパンの体成分分析装置『インボディ』。医療用、専門家用、家庭用など様々なタイプがあり、多くのトレーニング施設で導入されている(C)SHOJIRO KAMEIKE

――左右の筋肉量に差があった場合、問題となるのは差の大小なのでしょうか。あるいは、そもそも差があってはいけないのか。

 大事なのは「差があることを理解しておく」ということですね。どのスポーツでも競技特性から必ず左右の筋肉量に差が出てきます。当然、使っている筋肉のほうが肥大しますし、必ず右利きと左利きでも差は出ますから。筋肉量に差がある箇所に怪我の既往歴があるなら、怪我しないように強化していく必要がある。インボディで、怪我対策のための一つのデータを得ることができます。

普段から何となく、ただ練習メニューをこなすだけでなく、より強化すべき箇所にフォーカスすることで怪我予防に繋がります。それが結果的に選手寿命を長くして、パフォーマンスを上げることにも繋がってきますよね。

――なるほど。筋肉量の左右差には、ある程度のパターンがあるのか。それとも個々で全くことなるのでしょうか。

 競技によってパターンがあり、その中にも個性が出てきます。筋肉量に差が出てくるのは、動きに依るところが大きいわけですね。当然のことながら、ずっと同じ動きをしていたら筋肉が肥大する箇所も同じです。その部分で、競技特性によるところは大きいです。

――競技特性と、ファイトスタイルも。

所 MMAの競技特性を考えると、ファイトスタイルの違いも大きいですね。

鈴木 ストライカーかグラップラーか、というだけでも変わってくるからね。

 その選手に、どういう持ち味があるのか。僕たちは一つの動きを要素分解していくんです。たとえば右のパンチ一つに対してリーチ。上半身のスピード、下半身の強さ、柔軟性とか。そのなかからウィークポイントを探し、穴を埋めていく。それがフィジカルというものであり、フィジカルを強化していくためには体組成を把握しておくことは重要です。

――なるほど。インボディのような体組成計でないと、それだけパフォーマンスを強化するだけの参考データを取得することはできないのでしょうか。

 そうですね。右腕、左腕、右足、左足で何キロの差があるというところまで出るので。

鈴木 以前にも紹介した「インピーダンス法」ですね。両手両足の四方向から電気を通して測ります。一般的に見られる――足からだけ測る体組成計だと、両手や上半身については正確な数値が出ませんから。

――その数値を測ることができる機器だけに、価格も高いかと思います。他のスポーツやジムなどには、どれだけ普及しているのでしょうか。

両手両足の4点から電流を流した際に発生する「インピーダンス」から、人体を構成する成分を測定する(C)SHOJIRO KAMEIKE

鈴木 今はスポーツクラブやパーソナルトレーニングジム、なかには整骨院で導入している場合もありますね。オリンピックスポーツと提携している整骨院もありますから。

 一般企業さんでも普及していますね。測ってみると面白いといいますか(笑)。インボディでは体脂肪率ではなく、脂肪の量が表示されるんですよ。たとえば60キロの体重に対して、一般的な体脂肪計では「33パーセント」と出る。しかしインボディでは「20キロ」と出る。そのリアルな数字を見ると結構ショッキングですし、「このままではヤバイ」と考えますよね。一般の方にはリアルな数字を見せて衝撃を与えるという有効活用ができます。

アスリートの場合は、また違います。筋肉量が思ったよりも少なく、意外と体脂肪が多いとか。逆に筋肉量が突き抜けていて、体脂肪が低すぎるとか。そういった個々に特性があるので、体組成と比較しながら課題を見つけていきます。

スタミナがない場合は、体組成としては下半身の筋肉が弱かったりします。であれば、その部分を強化したほうが良い。こうして体組成を調べた結果をトレーニングメニューに組み込むことができるので、練習プログラムの改善のためにも重要になりますね。

――ALIVEでは、この体組成計を使い続けているのですか。

現在の体調や測定結果などシートに記入し、鈴木社長と所氏でチェック。選手の指導に生かす(C)SHOJIRO KAMEIKE

鈴木 今回は取材のために、ジムに持ってきてもらいました。いつもは選手一人ひとりを所君のジムに連れていき、インボディで測定してもらっています。ウチでもしっかりと体組成を測り始めたのは、ジムに高校生の選手が増えたからなんですよ。

これは脳のダメージにも関わる問題であって。仕事柄、産業医さんや栄養士さん、理学療法士さんたちと関わることは多いじゃないですか。そのなかで聞くのは――脳や頭蓋骨って、22歳までは柔らかいままで。形成されるまでに思ったより時間が掛かるということなんです。だから中高生が頭にダメージを受けると、後々に影響が出てきてしまう。

 うん、そうですよね。

鈴木 以前、ウチのジムにもいたんです。小さい頃にハイキックで失神した経験のある子は、大人になっても失神しやすかったり、倒れやすくなる。脳が形成される過程で、ハイキックを受けた時に出来る傷が残っているので。あとは一つのスポーツを長く続けていると、いわゆる「野球肘」や「テニス肘」のように組成や骨の形状が変わってきます。そういったことがあるから高校生の選手のために、しっかりと体組成を測るようになりました。

――その効果は……。

鈴木 効果が有る無いの前に、まずは本人が自分の状態を知ることなんですよ。怪我の予防だから。効果という部分で言えば、一番は本人と親が納得してMMAを続けてくれます。それが一番大事なことだと思いますね。MMAをスポーツ化していくためには。

<この項、続く>

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45 AB MMA o UFC UFC305 YouTube   体組成

『UFC 305: du Plessis vs. Adesanya』前日計量動画

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Dricus Du Plessis (185) vs. Israel Adesanya (184) – for middleweight title
・Steve Erceg (125.5) vs. Kai Kara-France (125)
・Mateusz Gamrot (156) vs. Dan Hooker (155.5)
・Jairzinho Rozenstruik (259) vs. Tai Tuivasa (265)
・Li Jingliang (171) vs. Carlos Prates (170)

PRELIMINARY CARD (ESPN2/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Junior Tafa (244) vs. Valter Walker (252)
・Josh Culibao (146) vs. Ricardo Ramos (145.5)
・Casey O’Neill (125.5) vs. Luana Santos (126)
・Herbert Burns (146) vs. Jack Jenkins (145.5)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6:30 p.m. ET)

・Tom Nolan (155.5) vs. Alex Reyes (156)
・Ricky Glenn (171) vs. Song Kenan (171)
・Jesus Aguilar (127.5)* vs. Stewart Nicoll (126)

 『UFC 305: du Plessis vs. Adesanya』前日計量結果。メインカードは全員パス。アーリープレリミナリーカードでヘスス・サントス・アギラーが127.5ポンドと1.5ポンドオーバー。出場給の20%を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。続きを読む・・・
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45 AB F1 MMA o UFC UFC304 YouTube   マネル・ケイプ ムハマド・モカエフ 体組成

『UFC 304: Edwards vs. Muhammad 2』前日計量動画/マネル・ケイプとムハマド・モカエフがまたも乱闘騒ぎ

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Leon Edwards (170) vs. Belal Muhammad (169) – for welterweight title
・Interim champ Tom Aspinall (251) vs. Curtis Blaydes (256) – for heavyweight title
・King Green (154.5) vs. Paddy Pimblett (156)
・Christian Leroy Duncan (185) vs. Gregory Rodrigues (185)
・Arnold Allen (145) vs. Giga Chikadze (146)

PRELIMINARY CARD (ESPN2/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Daniel Pineda (146) vs. Nathaniel Wood (145)
・Bruna Brasil (116) vs. Molly McCann (116)
・Jake Hadley (137)* vs. Caolan Loughran (136)
・Modestas Bukauskas (204) vs. Marcin Prachnio (205)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6 p.m. ET)

・Oban Elliott (170) vs. Preston Parsons (169)
・Manel Kape (125.5) vs. Muhammad Mokaev (126)
・Kiefer Crosbie (171) vs. Sam Patterson (170)
・Lukasz Brzeski (235) vs. Mick Parkin (264)
・Alice Ardelean (116) vs. Shauna Bannon (115)

 『UFC 304: Edwards vs. Muhammad 2』前日計量結果。メインカードは全員パス。プレリミナリーカードでジェイク・ハドリーが137ポンドと1ポンドオーバー。出場給の20%を譲渡し試合は行われます。






 前日計量&フェイスオフ動画。



 マネル・ケイプとムハマド・モカエフはフェイスオフがフェイスオフが成立しませんでした。続きを読む・・・
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45 AB F1 MMA News o UFC UFC303 YouTube   ジアン・シウバ ブライアン・オルテガ 体組成 鶴屋怜

『UFC 303: Pereira vs. Prochazka 2』前日計量動画/オルテガ vs. ロペスがライト級に変更

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Alex Pereira (204.5) vs. Jiri Prochazka (204.5)
・Brian Ortega (155) vs. Diego Lopes (155)
・Anthony Smith (206) vs. Roman Dolidze (205)
・Mayra Bueno Silva (136) vs. Macy Chiasson (135.5)
・Ian Machado Garry (170) vs. Michael Page (171)

PRELIMINARY CARD (ESPN/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Joe Pyfer (185.5) vs. Marc-Andre Barriault (185)
・Cub Swanson (146) vs. Andre Fili (145.5)
・Charles Jourdain (146) vs. Jean Silva (147.5)*
・Payton Talbott (135.5) vs. Yanis Ghemmouri (136)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6 p.m. ET)

・Michelle Waterson-Gomez (115) vs. Gillian Robertson (116)
・Andrei Arlovski (245) vs. Martin Buday (264.5)
・Rei Tsuruya (125.5) vs. Carlos Hernandez (125)
・Ricky Simon (136) vs. Vinicius Oliveira (136)

 『UFC 303: Pereira vs. Prochazka 2』前日計量結果。ジアン・シウバが147.5ポンドと1.5ポンドオーバー。出場給の20%を譲渡し試合は行われます。



 計量前にブライアン・オルテガ vs. ディエゴ・ロペスがフェザー級からライト級に変更されたという発表がありました。ロペス陣営によるとロペスは前日夜に146.5ポンドまで落として就寝したものの、翌朝起きるとオルテガ陣営からフェザー級に落とせないと言われたとのこと。150ポンドのキャッチウェイトになるのかと尋ねたところ155ポンドを要求され、ロペスは受けたそうです。


 カルロス・ヘルナンデス(125ポンド)と対戦する鶴屋怜は125.5ポンドでパスしています。






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45 MMA MMAPLANET MMAとフィジカル o ONE Special UFC YouTube   ニュース パンクラス 体組成 脱水 鈴木陽一 食事 鶴和幹浩

【Special】『MMAで世界を目指す』第6回:鈴木陽一ALIVE代表「MMAファイターの脱水と脳震盪」─02─

【写真】鶴和レフェリー&ドクターに脱水について訊きます(C)SHOJIRO KAMEIKE

世界的なスポーツとなったMMAで勝つために、フィジカル強化は不可欠となった。この連載では「MMAに必要なフィジカルとは?」というテーマについて、総合格闘技道場ALIVEを運営する鈴木社長=鈴木陽一代表が各ジャンルの専門家とともに、MMAとフィジカルについて考えていく。
Text by Shojiro Kameike

連載第6回目は、救急科のドクターでありMMAのレフェリーも務めている鶴和幹浩氏にご登場いただく。前編では鶴和氏にドクターとしてのお仕事と、MMAのレフェリーについてご説明いただいた。後編は本題である「MMAファイターの脱水と脳震盪」について考えていこう。減量で水抜きを行う選手が多いMMAだけに、ぜひ知っておいてほしい。

<連載第6回Part.01はコチラから>


極限の状態でも水があれば生命を繋ぐことができる。逆に……

鈴木 選手の体づくりに関する連載の中で、ドクターでレフェリーもやっている鶴和さんに脱水と脳震盪についてお聞きしたいと思っていたんです。特に脱水については、たとえば私がやっていた陸上競技では、試合前に体重の2~3パーセントも脱水していたら出場停止でした。でもMMAの場合は通常体重の7~8パーセントも水抜きをして、24時間後に試合をする。MMAはほとんど室内で行われていますが、たとえば炎天下の中で行うスポーツで、試合前に7~8パーセント脱水していると怖いですよね。

鶴和 怖いですね。まず脱水が身体に良いわけはなく、悪いとしか言いようがないのです。よく知られているのは、人間の身体の約6割……つまり体重の半分以上は水で出来ています。その水分が出たり入ったりしながら、身体を維持しているわけです。救急診療の現場でも、口から水を飲めるかどうかは非常に重要で、病気がなんであれ、口から飲めない患者さんは入院して点滴が必要になります。

たとえば山で遭難した人が2週間後に救出されたというニュースがありました。その人たちは2週間、食事をしていないのに生存していて。なぜかというと沢の水を飲んでいたというんです。水分を摂っていたから生還することができた。極端な話、食事は摂らなくてもある程度大丈夫ですが、水分を飲まないと干からびて危険な状態になります。

鈴木 まずは水分なのですね。

鶴和 極限の状態でも水があれば生命を繋ぐことができるという一例です。逆に脱水は全ての臓器、器官に悪影響を及ぼし、生命に関わることもあります。

鈴木 通常体重の5パーセント前後の脱水をした場合、24時間あれば筋肉や内臓の水分バランスは良くなるけど、脳や脊髄の水分はなかなか戻らないという話を聞いたことがあります。だから10パーセントも脱水した人は、試合で受けるダメージも違ってくると。

鶴和 その可能性はあるかもしれません。やはり試合前の脱水は極力避けたいですが、そうせざるを得ない状況がありそうですよね。よく選手が計量当日の朝から水抜きをして、カラカラになって計量会場に現れるじゃないですか。良くないことだとは分かっていても、戦略上、仕方ないという理由でやっているように感じます。

鈴木 試合当日に体重差があると不利だ、という気持ちはありますよね。選手によっては計量から試合前に10パーセントは体重が戻りますし。

鶴和 それだけ戻ると、当日のパンチに乗る体重が変わってきますし、そのぶん攻撃力も違ってくるでしょうね。

先ほど鈴木さんから体重の2パーセントという数字を伺いましたが、通常体重が60キロだとすると2パーセントは1.2キロです。身体から1.2kgつまり1.2リットルもの水分が失われるというのは結構キツい。でも選手は5~6キロを水抜きで落とすわけですよね。

2リットルのペットボトル×3=6キロ。500ミリリットル1本と比べると、その量がよく分かる

鈴木 6キロというのは、2リットルのペットボトル3本分だと考えてくれれば、よく分かりますよね。それだけの水分はもう脳、脳幹、脊髄の水分もなくなるでしょう。

鶴和 全身のあらゆる臓器から水分を抜いてしまっている可能性はありますね。医師としては「脱水はよくない」としか言いようがないです。ただ、競技の性格上、難しいですよね。

水抜き後にカラカラになった状態での長距離移動は危険

鈴木 本来は、脱水は体に良くない行為です。それを前提として、MMAが階級制であるかぎり減量という行為はなくならない。特に心配なのは、脱水後は血液が濃い状態になっている。その状態で心拍数が上がると血管が詰まり、脳梗塞や心筋梗塞の心配も出てきませんか。

鶴和 救急の現場では「脱水は何でも悪くする」と患者さんに説明しています。病気や診断が何であっても、脱水状態になれば病状は悪化しますよ……と。だから入院して点滴を受けてもらうとか、水分補給については詳しく説明しています。

鈴木 他の病気にも影響を及ぼすのですね。

鶴和 はい。様々な病気やケガ、全身の臓器も脱水によって状態は悪化します。腎臓などは特に脱水の影響をモロに受けやすい臓器ですね。

鈴木 競技トレーナーからすれば、減量のために脱水せざるをえない時があります。だから、できるだけ脱水のパーセンテージを下げて、最低でも脱水中は付いてあげてほしい。ウチは脱水のパーセンテージが高い選手は、計量前日からコーチと一緒に入ります。そのホテル代は自費になっても、選手の安全のためですから。

鶴和 そうですね。計量会場まで長距離移動の場合、水抜き後にカラカラになった状態で新幹線や飛行機に乗るのは危険です。特に飛行機での長時間の移動では、エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)で血液の塊が肺に詰まったりすることもあります。肺血栓塞栓症は致死的な病気で、脱水では、より起こりやすくなりますね。

鈴木 ウチの場合は全選手、試合が決まると体重の折れ線グラフをつくります。バンタム級=61.2キロの選手だと、計量の前々日=塩分抜き前にリミットまで4キロの状態にしておく。現状が試合の6週間前で71キロであれば、65キロまで落とす。その6キロを6週間で割ると、1週間に1キロになりますよね。その数字を目安にして毎週チェックします。

ジムでの計量風景。どれだけ普段から自分緒体のことを考えられているかが大切だ(C)ALIVE

もし途中で体脂肪を落とせていなかったら、サンドバッグやヒートトレーニングを余分にやらせたりとか。逆に落ちすぎている選手は健康状態をチェックしたりしますね。急に落ちるのは脱水状態だから、睡眠が足りていないかもしれないと。

鶴和 体組成までチェックされているのですか?

鈴木 道場に体組成計があるので、若い選手は最初に体組成をチェックします。見た目と体組成は結構違っていて、体組成計でチェックしますね。ONEが導入しているハイドレーション・テストは、形を変えてジム単位でも導入したほうが良いのかなと思うんですよ。ONEのように計量当日ではなく、計量日までの確認として。

鶴和 パンクラスでも計量3日前の体重を報告してもらっています。参考値としてですが、その時点でリミットから大幅に重い選手が3日間で落とせるのかどうか。果たして3日間で落としていいものなのかどうか、と。

鈴木 医療面から考えると、脱水は良くないという結論は変わらないと思います。でもMMAの前提として減量があり、減量のための水抜きもある。ただ現在、UFCは選手が現地に入ったあと、減量食からリカバリーのドリンクまで順番を決められているそうです。だとすれば、できるだけ健康な状態に戻して試合に臨めるように、次はリカバリーも含めて専門的に考えていきたいですね。

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45 AB ACA BELLATOR JAM LFA MMA o ONE YouTube   カール・ムーア コーリー・アンダーソン ジェレミー・ケネディ ティム・ワイルド ファビアン・エドワーズ ブラック レアンドロ・イーゴ 体組成

『Bellator 302: Anderson vs. Moore』前日計量動画

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MAIN CARD (Max 3 p.m. ET)

・Corey Anderson (204.6) vs. Karl Moore (204.6) – for vacant light heavyweight title
・Champ Patricio Freire (145) vs. Jeremy Kennedy (145) – for featherweight title
・Fabian Edwards (185.6) vs. Aaron Jeffery (185.2)
・James Gallagher (145.4) vs. Leandro Higo (145.1)
・Manoel Sousa (155.6) vs. Tim Wilde (155)

PRELIMINARY CARD (MMA Junkie, 12 p.m. ET)

・Ciaran Clarke (135.5) vs. Darius Mafi (135.3)
・Nathan Kelly (146) vs. Vikas Singh Ruhil (147)*
・Abraham Bably (257.4) vs. Isaiah Pinson (242)
・Grant Neal (205.4) vs. Luke Trainer (203.8)
・Alfie Davis (155.6) vs. Oscar Ownsworth (155)
・Jordan Elliott (129.5) vs. Nate Kelly (129.1) – 130-pound contract weight

 『Bellator 302: Anderson vs. Moore』前日計量結果。メインカードは全員パス。プレリミナリーカードでヴィカス・シン・ルヒルが147ポンドと1ポンドオーバー。出場給の一部を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・コーリー・アンダーソン vs. カール・ムーアはアンダーソン支持10人、ムーア支持1人。

・パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ vs. ジェレミー・ケネディはピットブル支持8人、ケネディ支持3人。

・ファビアン・エドワーズ vs. アーロン・ジェフェリーは11人全員エドワーズ支持。

・ジェームズ・ギャラガー vs. レアンドロ・イーゴはギャラガー支持3人、イーゴ支持8人。

・ティム・ワイルド vs. マノウエル・ソウザは11人全員ソウザ支持。続きを読む・・・
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45 AB F1 MMA News o SAINT UFC YouTube   ケビン・ホランド ショーン・オマリー ソン・ヤードン ダスティン・ポイエー ピョートル・ヤン マイケル・ペイジ マルロン・ヴェラ 体組成

『UFC 299: O’Malley vs. Vera 2』前日計量動画

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MAIN CARD (Pay-per-view, 10 p.m. ET)

・Champ Sean O’Malley (135) vs. Marlon Vera (135) – for bantamweight title
・Dustin Poirier (156) vs. Benoit Saint-Denis (155) – five rounds
・Kevin Holland (170) vs. Michael Page (170)
・Gilbert Burns (171) vs. Jack Della Maddalena (170)
・Yadong Song (136) vs. Petr Yan (135)

PRELIMINARY CARD (ESPNews/ESPN+, 8 p.m. ET)

・Jailton Almeida (261) vs. Curtis Blaydes (257)
・Maycee Barber (125) vs. Katlyn Cerminara (125)
・Rafael dos Anjos (156) vs. Mateusz Gamrot (156)
・Pedro Munhoz (135) vs. Kyler Phillips (135)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 6 p.m. ET)

・Ion Cutelaba (205) vs. Philipe Lins (206)
・Michal Oleksiejczuk (185) vs. Michel Pereira (186)
・Robelis Despaigne (261) vs. Josh Parisian (266)
・Asu Almabaev (126) vs. CJ Vergara (127)*
・Maryna Moroz (126) vs. Joanne Wood (125)

 『UFC 299: O'Malley vs. Vera 2』前日計量結果。メインカードは全員パス。アーリープレリミナリーカードでC.J.ヴェルガラが127ポンドと1ポンドオーバー。出場給の30%を譲渡し試合は行われます。




 前日計量動画。イオン・クテラバが凄いです。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・ショーン・オマリー vs. マルロン・ヴェラはオマリー支持8人、ヴェラ支持3人。

・ダスティン・ポイエー vs. ベノワ・サンデニはポイエー支持6人、サンデニ支持5人。

・ケビン・ホランド vs. マイケル・ペイジはホランド支持5人、ペイジ支持6人。

・ギルバート・バーンズ vs. ジャック・デラ・マッダレーナはバーンズ支持8人、マッダレーナ支持3人。

・ピョートル・ヤン vs. ソン・ヤードンはヤン支持3人、ソン支持8人。続きを読む・・・
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『UFC Fight Night 235: Dolidze vs. Imavov』前日計量動画

タニタ 体組成計 体重計 乗るピタ搭載 BC-705N ホワイト


UFC Fight Night 235 weigh-in results: Prelim fighter misses mark by two pounds(MMAJunkie)
MAIN CARD (ESPN+, 7 p.m. ET)

・Roman Dolidze (186) vs. Nassourdine Imavov (185)
・Drew Dober (156) vs. Renato Moicano (156)
・Randy Brown (171) vs. Muslim Salikhov (171)
・Viviane Araujo (126) vs. Natalia Silva (125.5)
・Aliaskhab Khizriev (186) vs. Makhmud Muradov (185.5)
・Charlie Radtke (170.5) vs. Gilbert Urbina (171)

PRELIMINARY CARD (ESPN+, 4 p.m. ET)

・Diana Belbita (116) vs. Molly McCann (116)
・Charles Johnson (125.5) vs. Azat Maksum (126)
・Themba Gorimbo (170.5) vs. Pete Rodriguez (170)
・Blake Bilder (144.5) vs. Jung Gyeong Lee (146)
・Luana Carolina (128)* vs. Julija Stoliarenko (126)
・Marquel Mederos (155.5) vs. Landon Quinones (155.5)
・Thomas Petersen (261.5) vs. Jamal Pogues (265.5)

 『UFC Fight Night 235: Dolidze vs. Imavov』前日計量結果。メインカードは全員パス。プレリミナリーカードでルアナ・カロリーナが128ポンドと2ポンドオーバー。出場給の一部を譲渡し試合は行われます。






 前日計量&フェイスオフ動画。


 MMAJunkieスタッフによるメインカード勝敗予想。

・ロマン・ドリゼ vs. ナッソーディン・イマヴォフはドリゼ支持5人、イマヴォフ支持6人。

・ヘナート・モイカノ vs. ドリュー・ドーバーはモイカノ支持5人、ドーバー支持6人。

・ランディ・ブラウン vs. ムスリム・サリコフはブラウン支持8人、サリコフ支持3人。

・ヴィヴィアニ・アラウージョ vs. ナタリア・シウバは11人全員シウバ支持。

・アリアスカブ・キズリエフ vs. マフムド・ムラドフはキズリエフ支持7人、ムラドフ支持4人。

・ギルバート・ウルビナ vs. チャーリー・ラドキはウルビナ支持9人、ラドキ支持2人。続きを読む・・・
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【Special】『MMAで世界を目指す』第3回:鈴木陽一ALIVE代表「体組成とフィジカルのバランス」─02─

【写真】2009年の段階で鈴木社長はすでに、MMAではなく柔術で戦っていた杉江アマゾン大輔とフィジカルトレーニングに取り組んでいた(C) SHOJIRO KAMEIKE

世界的なスポーツとなったMMAで勝つために、フィジカル強化は不可欠となった。MMAPLANETでは「MMAに必要なフィジカルとは?」というテーマについて、総合格闘技道場ALIVEを運営する鈴木社長=鈴木陽一代表が各ジャンルの専門家とともに、MMAとフィジカルについて考えていく連載企画をスタート。MMAとフィジカルについて考える連載第3回目は、MMAに必要な体組成とフィジカル――さらにジュニア世代のMMAについて考える。
Text by Shojiro Kameike

<連載第3回「体組成とフィジカルのバランス」Part.1はコチラ


――この10~20年間でMMAや柔術、グラップリングでもトレーニング内容は大きく変化してきました。

鈴木 以前はフィジカルといえば、スパーリングの中で培うものでした。しかし今は、たとえばスパーリングをやるためのフィジカルトレーニングがある。体組成も単なる減量ではなくフレーム=骨格に合った筋肉量や体脂肪率を探す。そういった面でも、だいぶ科学的になりましたね。あと体組成を考える場合、MMAはキャリアの中で――野球やサッカーでいうとポジションを変更できることは大きいと思いますよ。

納土 確かにそうですね。

鈴木 野球でいうと中学、高校、大学とピッチャーで鳴らしていた選手が、プロになってからヒジを壊してバッターに転向する。MMAの場合は、その転向が短期間で可能なわけです。二十代はストライカーだったけど三十代になったらグラップラー、というケースがありえる。すると体組成的にもフィジカルトレーニングの内容を変えていかないといけません。

たとえば十代、二十代の時にストライカーの場合はビジョントレーニング(動体視力のトレーニング)や200メートルダッシュ、SAQ(スピード、アジリティ、クイックネス)のトレーニングを行う。三十代になったら柔術とかで、手順を踏んだ寝技を覚えたりとか。そうして瞬発系より持久系のトレーニングに移行していきます。

アライブでは杉江アマゾン大輔がそうでしたね。先日、ウチの道場生から懐かしい話をされたんですよ。私が20年前に杉江アマゾン大輔と坂道ダッシュをやったり、ハートレートモニターを付けて心拍数を測ったりしていたことが雑誌で紹介されていたこととか。

当時のSAQトレーニング風景。柔術界では珍しかった(C)SHOJIRO KAMEIKE

――当時のアマゾン選手はMMAでなく柔術に集中しており、柔術家の中でもラダートレーニングを取り入れたりしていたのは珍しかったです。

鈴木 杉江の場合はラダーと坂道ダッシュといったトレーニング内容が、400メートルダッシュに変わったりしていました。年齢的なフィジカルの変化は、MMAでは十分にありえます。逆に言うと、同じトレーニングをしていてはダメなんですよ。若い頃はウェイトトレーニングをバリバリやっていて、キャリアの終盤に階級を落とすというのは、実は理にかなっている面もあるわけです。

MMAの場合、実施されている階級の体重幅が大きい。そのために無理に筋肉量を増やしたりとか、無理な減量をする場合がある。やはりトレーナーと選手本人が、体脂肪計などを利用しながら体組成を考えないといけないと思いますよ。

あとMMAは下のポジションになることがある競技です。筋肉量という意味のフィジカルにおいては、ベンチプレスとかレッグプレスなどを行う。また、組み合うのでローイングなど、ウェイトトレーニングで自分の限界値を上げていく必要がありますね。

――テイクダウンされた選手が、ボトムからスクランブルに持ち込むためには重要です。

鈴木 そうです。バランス感覚、調整力を持ったうえでプッシュ力とローイングの力を鍛えるためには、ウェイトトレーニングしながらのレスリングトレーニングが必要になります。他のフィジカルトレーニングは400メートルダッシュや器械体操など、自分の体重をコントロールできるものを基準にしたほうが分かりやすいですね。

納土 そもそも減量自体が、身体への影響を考えると良くない行為です。特に過度な減量は腎機能に大きな影響を及ぼしてしまいますから。人体の成長よりも、内臓に障害を及ぼしてしまいます。

ちなみに減量に関する効果を調べてみたところ、2022年のMMAでUFCファイターのうち616人のデータを集めた研究結果があります。その結果によると公式計量前の72時間以内に総体重の7パーセントを落とし、計量後から試合までに総体重の10パーセントが増加しているそうです。あくまで統計的には――ですが、この期間と体重幅は腎機能に影響を及ぼすと思います。

鈴木 筋肉と内臓は、脱水が体重の4パーセントが起きた場合、24時間ほどで筋肉と内臓に水分が戻ると言われています。しかし脳と脊髄に水分が戻るには、48時間は掛かるそうです。それがMMAの場合平均7パーセントということは、計量の24時間後の試合時には脳か脊髄に水分が足りない。となると、頭部への攻撃が効きやすい状態にあるわけです。そのためにも体組成を考慮し、減量時の脱水は4パーセント以内に収めたいところですよね。

理想としては、通常時は体脂肪率が低い状態でいてほしいです。ライト級のファイターであれば、通常は74~75キロぐらいで練習し、計量は汗や排泄物などを中心に脱水を4パーセントまでに抑える。試合の時も戻すのは5キロくらいですか。

――ハイドレーションテストを導入したONEの階級制と計量システムは、その点を考慮したものですね。

納土 ただ、それはそれで抜け道を探す選手も出て来ます。ちなみに体重を減らしすぎた選手は、試合で負ける可能性が高いというデータもあります。もちろんデータの集計方法次第で、減量幅が大きくても増加幅も大きい選手のほうが勝率は高いというデータも出すことができてしまうんです。それよりも、まず減量という行為自体について考えたほうが良いのではないでしょうか。

鈴木 昔、ハイパーリカバリーという方法が流行りました。ライト級の選手が試合当日は80キロまで体重を戻す――とか。しかしハイパーリカバリーをやっていた選手の多くは、選手寿命が短くなっていますからね。これは重要だから繰り返します。技を教えるインストラクターとかトレーニングを教えるトレーナーではなく、選手に寄り添うコーチとしては、競技寿命や引退後の生活のことを考えなければいけないんです。

――減量と勝率については、いかがですか。

減量が勝敗に直結するのではなく、減量により練習時間が減ることで勝敗を左右する、といえる(C)ALIVE

鈴木 コーチの視点から考えると、減量幅が大きい選手は試合直前、減量に集中してしまいますよね。我々としては、たとえば試合2週間前にハードスパーを終えた場合、試合直前まで確認作業を行いたいです。しかしその時点で落とす幅が大きい減量に入っていると、確認作業ができずに勝率も落ちると思います。その点でも体組成とフィジカルを考えると、通常体重から体脂肪率を10パーセントほどに抑えて、試合直前の脱水も4パーセント程度に抑えるようにする。すると試合直前の知的作業ができるようになるわけですね。

ラグビーやサッカー、いわゆるコンタクト系スポーツは休養を3~4日取れば、試合に迎えると思います。しかしMMAで多いのは、最後の最後まで脱水を行うと試合までに回復しない。体の回復もしていないし、技の反復確認もしていないでは、勝率も下がるのも当然ですよね。

逆に、体重が増えると強くなったと勘違いする選手もいます。それはそうですよ。スパーリング相手に掛かる負荷が違いますから。でも、それは強くなっているわけではない。やはり通常体重で試合に臨むと、一番パフォーマンスは高くなります。

納土 サッカーでは減量して試合に臨む人はいないですからね。

鈴木 そう考えると体組成という部分は、普段から試合を想定した体脂肪率であるべきかと思います。よくショートノーティスで試合に出場する選手がいますよね。むしろ体組成は、ショートノーティスでも試合ができるようにするべきなのかな、とも考えます。

リミットから10キロオーバーしている選手は、ショートノーティスでオファーを受けても「その期間で体重は落とせない」と言います。それは逆で、たとえば1カ月前のオファーならトレーニングで1~2キロ、脱水で3~4キロを落としてリミットまで到達する状態を保っておくほうが良いんですよ。

通常体重増やしすぎない、体脂肪を増やしすぎないようにしておく。そのためには普段の食事から考える必要もありますので、次回は管理栄養士さんと一緒に、「身体をつくるために必要な栄養」について考えていきます。

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