【写真】ガルバォンのボディがヤバい……(C)MMAPLANET
本日26日(土・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE130「ONE X」でONE世界ミドル級&ライトヘビー級世界王者ライニア・デリガーがアンドレ・ガルバォンとグラップリングマッチを戦う。
2月にウェルター級王者キャムラン・アバソフの挑戦を一蹴し、その組み技力の高さを改めて見せたデリダ―が、柔術界のレジェンドとの戦いに向け――自信のほどを口にした。
――2月25日にキャムラン・アバソフを一方的な展開で下し、その時にマイクアピールをしていたアンドレ・ガルバォンとのグラップリングマッチが実現します。それにしてもアバソフを一方的に下したミドル級の防衛戦には驚かされました。
「上手くいったね。試合はいつだって一方的にドミネイトしたいと考えているし、少しでも早く極めたいと思っている。いつもそうなるとは限らないから、凄く達成感があるよ。あの試合後、少しだけ家族と過ごしてシンガポールをまた訪れることが楽しみだよ(※取材は3月16日に行われた)」
――ライニアは打撃でKOをするタイプではないですが、しっかりと相手の打撃を見ることができる。そして組み技につなげて、最後はグラウンドで仕留めるウェルラウンダーだと再確認できました。
「だって毎日のようにオランダのキックボクサーと練習しているからね。常に進歩しているよ。打撃の練習も好きだし、楽しんでいる。けど常に僕は柔術を代表して戦っているつもりだ。いつか僕のテイクダウンをストップする相手が現れた時は、打撃をもっと披露することになるだろうね」
――その柔術に関して、以前のインタビューで「ポイント制でホールドするのが嫌いで、柔術の試合には出ないようになった」と言っていました。そのライニアがサブオンリーでガルバォンというレジェンドとサークルケージの中で戦います。
「なぜ、試合場に来て戦わずに守ることばかりを考えるのか、僕には理解できないんだ。生き残れば良いのかな? 僕は自分の培ってきた技術の全てを駆使して、ガルバォンを倒しに行く。僕のグラップラーとしてのキャリアのなかでも、ガルバォンのような強豪と戦うのは初めてだし、凄く楽しみにしている。もっと楽しみなのが、彼に勝つこと。この機会を得ることができて、本当にハッピーだよ」
――とはいえ、ここ数年のガルバォンのADCCでのスーパーファイトはポイントを取って守るというものです。それでもポイントがあれば、まだ観客は勝ち負けの目安が観客も分かります。今回はサブオンリーで、観客にもタフなファイトになるかもしれないです。
「試合はケージで行われる。ガルバォンは逃げる場所がないよ」
――防御能力の高さ、それがIBJJFのトーナメントで優勝できる選手の共通項です。そのガルバォンが守りに徹すると、相当に難しい試合になるかと。
「対戦相手が何をするか、それは関係ない。僕がこれまでどういう試合をしてきたか。今回も同じように、完全にドミネイトすることを考え。少しでも早くフィニッシュするために戦うよ。ガルバォンは15分間もサバイブできない。
彼はテイクダウンから試合を組み立てていく。立ち技ではスナップダウンがとても巧妙だ。スナップダウンに引っかからないよう、しっかりと間合いを考えて戦う必要がある。ガルバォンがトップを取ると安全策を取って厄介になるからね。でも、僕がテイクダウンを奪われることはないよ」
――いなしに注意。そこが楽しめるファンは相当にコアですね。ところでMMAでは上攻めのグラップラーですが、パンチがないグラップリング戦だと下になる選択はありますか。
「ノー。僕が引き込むことはないよ。テイクダウンされたり、スイープされてボトムを取ることはあっても、自分から下にはならない。狙いはテイクダウン、トップを取ってバックに回ることだよ。MMAから打撃を抜いた組み技をする。引き込むことはない」
――15分間だと、ガルバォンも慎重になるでしょうね。スタミナを切らさないために。
「その通りだ。だから僕はプッシュし続ける。15分間、動き続けるだけのコンディションを創っているしね。動いて、ガルバォンをもっと疲れさせるんだ。彼のゆっくりしたペースを速く動いて、崩す必要があるからね」
――キック、ムエタイ、MMAのなかで行うグラップリング。観客には知識と我慢が必要なのがグラップリングです。その状況でどうファンを満足させたいと考えていますか。
「積極的に動いて、極めを狙う。そしてキックやムエタイ、MMAの試合を楽しんでもらうストラクチャーの役割を果たすよ。僕はヘッドライナーじゃないし、自分の試合を楽しんでから、ビールでも飲みながら他の試合を視て楽しむよ。それにこの歴史的なショーに参加できること自体が嬉しいしね」
――今後もグラップリングマッチを戦うことはありますか。
「もちろんMMAが僕のメインフォーカスだ。ただビッグネームと戦えるなら、グラップリングファイトもチャレンジしたい。ブシェシャ、ゴードン・ライアン、そんなビッグネームとならグラップリングでも戦いたい」
――ではMMAファイターとしての今後は?
「ヘビー級のベルトを狙いたい。正規王者のアージャン・ブラーと暫定王者のアナトリ―・マリキンがまずは戦うべきなんだろうけど。マリキンはロシア人だから、この先ONEで戦えるのか……。そこも関係してくるね」
――ライニア、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。
「実は今、リキ・フクダ(福田力)と練習しているんだ。リキはUFCやアジア(※Road FC)で戦ってきた、本当のナイスガイだ。日本はMMAで長い歴史を持っている。そんな日本のファンにも僕とガルバォンのグラップリングマッチを楽しんでほしい。そして、いつの日が僕も日本で戦いたいと思っている」
■放送予定
3月26日(土・日本時間)
午後1時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後9時00分~ABEMA PPV ONLINE LIVE
■ONE130 「ONE X」対戦カード
<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]スタンプ・フェアテックス(タイ)
<フリースタイル・フライ級(※61.2キロ)/3分4R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
デメトリウス・ジョンソン(米国)
<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] 若松佑弥(日本)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
秋山成勲(日本)
<ムエタイ・ライト級/3分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ウェイン・パー(豪州)
<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者]マラット・グレゴリアン(アルメニア)
<ムエタイ世界バンタム級選手権試合/3分5R>
[王者] ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
[挑戦者] フィリッピ・ロボ(ブラジル)
<ONEキックボクシング世界バンタム級選手権試合/3分5R>
【王者】カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ)
【挑戦者】秋元皓貴(日本)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ハム・ソヒ(韓国)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(日本)
ジヒン・ラズワン(マレーシア)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
タン・カイ(中国)
<キック・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
<グラップリング・ミドル級 (※93.0キロ)/15分1R>
ライニア・デリダー(オランダ)
アンドレ・ガルバォン(ブラジル)
<ムエタイ・ライト級/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
シムサット・クリンミー(タイ)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リト・アディワン(フィリピン)
ジャレミー・ミアド(フィリピン)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
佐藤将光(日本)
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(日本)
<ヘビー級(※102.01キロ)/5分3R>
カン・ジウォン(韓国)
ポール・エリオット(英国)
<グラップリング女子アトム級(※52.2キロ)/12分1R>
山口V.V芽生(日本)
ダニエラ・ケリー(米国)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
澤田龍人(日本)
仙三(日本)