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ABEMA LFA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN06 UFC アドリアーノ・モライシュ アナトリ―・マレキン オンラ・ンサン ガントゥルム・バヤンドォーレン キック キム・ジェウン ゲイリー・トノン ジャレッド・ブルックス ジョシュア・パシオ スタンプ・フェアテックス チャンネル デメトリウス・ジョンソン ボクシング マイキー・ムスメシ ロッタン・シットムアンノン 佐藤将光 修斗

【ONE】2022年中に話が訊きたかったファイター。3人目、ジャレッド・ブルックス―01―「第2弾でDJと」

【写真】練習後のドライブ中にインタビューを受けてくれたブルックスは、話に夢中で道を間違えることが何度かあった(笑)。気を付けて運転してください (C)MMAPLANET

2023年が始まり、MMAワールドでは6日(金・現地時間)に米国でLFAが開催され、アジアではONEのタイ大会=14日(土・同)のFIGHT NIGHT06からスタートを切る。日本の戦い初めは15日(日)、後楽園ホールの修斗公式戦だ。

そんな2023年のMMAに向け、『2022年中に話を訊いておきたい』勝者、敗者を6人リストアップしインタビューを行った。第3弾は昨年12月にジョシュア・パシオを破り、ONE世界ストロー級の頂点に立ったジャレッド・ブルックスに話を訊いた。

実質、米国には存在しないストロー級という階級で世界の頂点に立ったブルックスが、5月に予定されるONEの米国進出をどのように考えているのか。


──ジャレッド、ONE世界ストロー級王者として迎えたクリスマス・ホリデーはいかがでしたか。

「最高だったよ。何人かの本当の親友たちと一緒に時間を過ごした。ただ残念なことに天候が凄く悪くて、僕のフライトがなくなったから家族に会いに行けなくなったんだ。それでも電話で話せたし、良いホリデーを送ることができたよ」

──MMAワールドには数多くの世界チャンピオンが存在しています。個人的には女子ストロー級からフェザー級、男子ではフライ級からヘビー級までUFCのチャンピオンが世界の頂点という理解でいます。そして男子ストロー級ではONE、つまりジャレッドだと。

「ありがとう。実際、ONEは今凄い勢いで米国でも認知されている。米国市場でも確かな存在になっている。ONEのような成長著しい団体のチャンピオンになれたことをとても光栄に思うよ。家族や友人たちが、僕がONEの世界チャンピオンになった時の喜びようは言葉で言い表すことができるもんじゃなかったしね」

──米国ではONEの注目度は依然としてコアファン中心だと思っていたのですが、米国のMMA関係者によるとAmazon Primeの反響は予想以上のようですね。某フィーダーショーのトップが「アナトリ―・マレキンがあんなに話題になるなんて。UFC Fight Pass以外にも伝え方があることを頭に入れないといけない」と言っていました。

「米国ではMMAはすっかり定着している。そのMMAだけでないONEに米国のファンも関心を持っているようだ。僕自身はONEが特に他のMMAプロモーションと違うところがあるとは思っていないよ。

ただし、ハイドレーション・テストがあることや、ルールの違いを映像で流してより理解を深めようとしている。あとメディア用にセレモニアル・フェイスオフを派手にやったりね。その辺りは従来のプロモーションと差別化を図ろうとはしているようだ」

──ジョシュア・パシオに挑戦した試合ですが、判定勝ちは文句のないモノでした。ただし、パシオもまた強さを見せた。決して、一方的な試合ではなかったです。

「ジョシュアのテイクダウン防御は本当に素晴らしかったね。ずっと僕との試合を想定し、試合に関しても組み立てができていたように感じた。ジョシュアは良い試合をしたよ。僕自身、彼のサークリングから繰り出されるスピニングバック系の攻撃を受けないことを第一に考えていたから、手数も6発ぐらい殴れるところが3発程度に抑えられてしまった。

でも、次があるなら違った試合展開になる。僕は手数を増やし、テイクダウンにより良い形で繋げることができるようになるだろう。前回の試合ではできなかったことを、次があれば実戦する。結果、僕は彼をフィニッシュできるだろう。

ただ僕自身は何事も忘れやすい気質の人間で(笑)。勝っても負けても、次のことを考える性分なんだ。確かにONE世界ストロー級王座に就いたことは、とても達成感のあることだよ。でも、もう過ぎたことだ。こうやって祝ってくれる言葉は有難いけど、僕自身はこれからのことに集中しているよ」

──現状ジョシュア・パシオとの再戦を頭に置いているということでしょうか。それとも新たなチャレンジャーの出現を考えていますか。

「対戦相手は誰でも良いよ。そこは問題じゃない。チャンピオンは僕だ。この場所に立ち続け、ベルトを守り続ける。誰だろうが、チャレンジャーが現れれば戦うよ。どの国でも戦うし、そこには必ず意味がある。

ただし、ONEの米国進出が決まった。米国にジョシュアがやってきて、僕と戦うとなればイベントは盛り上がるよね。僕の試合はどの階級の選手と比較しても、ファンが楽しめるに違いない。だから、誰が僕の前に立ち塞がろうともただ殴り倒すだけだよ。そして、最高のショーにしてみせる。ONEの世界チャンピオンとしてね」

──ジャレッドはもう誰かと戦うことをアピールする必要もない?

「誰だろうが、僕の後ろについてくるヤツらが前に出ようとするなら戦うよ」

──タイトル奪取直後にはデメトリウス・ジョンソンとの対戦をアピールしていました。米国人ファイター同士のチャンプ・チャンプ・ファイトは凄く興味深いです。しかし、そのDJはアドリアーノ・モライシュとのトリロジーマッチを5月の米国進出第一弾で戦うことが発表されています。DJと戦うのであれば、さらにそこから時間を要します。

「DJが僕にとって最高の相手だということは変わりない。だから僕がONEの米国進出第1弾で勝ち、彼も勝利すれば……ONEの米国大会第2弾でDJと戦えるように、僕は彼を対戦相手に指名する」

<この項、続く>

■ ONE FN06放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ ONE FN06対戦カード

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE FN06 ONE X   オンラ・ンサン ガントゥルム・バヤンドォーレン キック キム・ジェウン クレベル・ソウザ ケビン・ベリンゴン ゲイリー・トノン コンバット柔術 シャミル・ガサノフ スタンプ・フェアテックス スティーブン・ローマン タン・カイ チャンネル ボクシング マイキー・ムスメシ ロッタン・シットムアンノン 佐藤将光

【ONE FN06】佐藤将光がキム・ジェウンとキャッチ戦。マイキーは草原のコンバット柔術世界王者と

【写真】佐藤にとって10カ月振りのファイトはショートノーティスか (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)にタイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE Fight Night06の全対戦カードが発表された。

キック2階級の世界戦、スタンプ・フェアテックスとアニッサ・メクセンのミックスファイト、ロッタンのキックとスーパーガールの女子ムエタイ戦が確定カードとなり、イベントまで2週間を切ってもMMAが組まれないイベントのなるのかと危惧された同大会。

結果として本日のアナウンスでMMA3試合と仕切り直しのグラップリングの世界戦が組まれONEにとって2023年のスタートを切る相応しい混合イベントとなった。


その3つのMMAマッチとは215ポンドキャッチ戦=オンラ・ンサン✖ジルベウト・ガルバォン戦、フェザー級のゲイリー・トノン✖ジョニー・ヌネス戦、そして佐藤将光✖キム・ジェウンの150ポンドキャッチ戦だ。

佐藤とキム・ジェウンの1戦は女子ムエタイのスーパーガール・ジャルーンサックムエタイ✖エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ戦とともに米国&カナダ向けのAmazon Prime カードのメイン終了に行われるポストリミ・ファイトとして実施される。

佐藤は昨年3月のONE Xでスティーブン・ローマンに敗れて以来、実に10カ月振りのファイトとなる。対するキム・ジェウンは、そのONE Xでタン・カイに敗れバンタム級に転向すると10月にシャミル・ガサノフにRNCで一本負けも、11月にはケビン・ベリンゴンをパウンドアウトしている。

つまり同じ大会で敗れながらキム・ジェウンにはその後も2度も戦う機会があり、佐藤にはなかった。今回の対戦はバンタム級同士の顔合わせながらキャッチウェイト戦になったことで緊急オファー&準備期間が十分でないことは予想される、が、佐藤は過去にキム・ジェウンのチームメイトであるキム・ウォンイルにはRNC初回で一本勝ちしているだけにエクストリーム・コンバット勢を何としても連破して、存在感を上げたいファイトだ。

またグラップリングでは、コメインの1戦としてONEサブミッショングラップリング世界フライ級王者マキシー・ムスメシがガントゥルム・バヤンドォーレンの挑戦を受けることも決まっている。

昨年10月1日にクレベル・ソウザを破り、初代フライ級組み技王に輝いたマイキーは本来、昨年のサンボ世界選手権58キロ級優勝のロシア人サンビスト&柔道家のサヤン・ヘルテックの挑戦を受ける予定だった。

しかし、ヘルテックの負傷欠場となり、ここでマイキーは同じく昨年のサンボ世界大会の金メダリスト=ガントゥルム・バヤンドォーレンに対し、インスタを通して「サンボ・ワールズ優勝おめでとう。ONEで僕と戦うことに興味はないかい? 君と戦えると凄く光栄だ」とメッセージを送った。

バヤンドォーレンはこれをFacebookで公開し、両者の対戦が実現に向かったという背景がある。実はバヤンドォーレンはRoad to ONE Mongolia決勝大会で、グラップリングマッチに出場しており一本勝ちを収め、ONE関係者の目にも止まっていたファイターのようだ。

とはいえバヤンドォーレンはヘルテックのようにスポーツサンボの世界王者ではなく、コンバットサンボの58キロ級金メダリストでMMAでも3勝1敗の戦績を残している選手だ。柔術では茶帯のバヤンドォーレンが、サブオンリーでマイキーに如何に対抗できるのか。MMAとグラップリングのフリースタイルやコンバット柔術でも見てみたい顔合わせだ。

■放送予定
1月14日(土・日本時間)
午前10時00分~ ABEMA格闘チャンネル

■ONE FN06対戦カード

<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ(タイ)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<150ポンド契約/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
佐藤将光(日本)

<ONEキックボクシング世界フェザー級選手権試合/3分5R>
[王者]スーパーボン・シンハマウィーン(タイ)
[挑戦者] チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン)

<ONEキックボクシング世界フライ級王座決定戦/3分5R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ダニエル・プエルタス(スペイン)

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/12分1R>
[王者] マイキー・ムスメシ(米国)
[挑戦者] ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

<フリースタイル女子アトム級(※52.2キロ)/3分4R>
スタンプ・フェアテックス(タイ)
アニッサ・メクセン(フランス)

<215ポンド契約/5分3R>
オンラ・ンサン(ミャンマー)
ジルベウト・ガルバォン(ブラジル)

<キック・フライ級/3分3R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジドゥオ・イブ(中国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ゲイリー・トノン(米国)
ジョニー・ヌネス(米国)

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE Championship ONE FN03 UFC キック クォン・ウォンイル ジェレミー・パカティウ ジョン・リネケル ビビアーノ・フェルナンデス ファブリシオ・アンドラジ ライニア・デリダー リー・カイウェン 佐藤将光

【ONE FN03】遂に東南アジア・サーキット復活。10月KL大会で、リネケル×アンドラジのバンタム級世界戦

【写真】この一番は、申し訳ないけどミドル級世界戦の何倍も楽しみ!! (C)ONE

7日(水・現地時間)、ONE Championshipが10月22日(土・同)にマレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナでONE Fight Night03(オフィシャル発表ではONE on Prime Video03)を開催すると発表している。

ONEがマレーシアでイベントを開くのはコロナ前の2019年11月22日以来、実に2年11カ月振りとなる。またコロナ期間に中国のHERO SERIESとタイでタイ勢&国内在住外国人ファイターでイベントを行ったことを除くと、ONEにとってシンガポール以外での大会は2020年2月のインドネシア大会以来となる。


そんなコロナ共生時代、ポスト・コロナのONEの船出となる同大会は開始時間が米国東部標準時10月21日8時と表記されており、現地では22日(土・同)の午前9時となる。

このためにKL大会は前夜=21日(金・同)にナンバーシリーズ=ONE162の開催が見込まれているが、ここは正式発表を待ちたい。何より通常シリーズ以前に、ONE FNのカードが発表されるのはそれだけ米国市場の重要性が高いから。

そしてアナウンスされたカードはMMA世界戦2試合、ONE世界ミドル級選手権試合=王者ライニア・デリダー×挑戦者シャミル・アブデュラエフ、そしてONE世界バンタム級選手権試合=王者ジョン・リネケル×挑戦者ファブリシオ・アンドラジだ。

キャリア16連勝、ミドル級&ライトヘビー級世界王者のデリダーにチャレンジするアブデュラエフは、異例のONE初参戦でタイトル挑戦となる。

日本のファンにとって楽しみなのは、すばりバンタム級タイトル戦の方だろう。王者リネケルは今年の3月にビビアーノ・フェルナンデスを倒し、UFCから転じて4戦目でサークルケージの頂点になった。

一方、アンドラジはコロナ禍のタイ大会でONE出場権を得て以来、NZのマーク・アベラルド日本の佐藤将光中国のリー・カイウェンフィリピンのジェレミー・パカティウ韓国のクォン・ウォンイルとアジア太平洋勢を総なめ、佐藤以外は全てフィニッシュ勝利を挙げている。

MMAにアジャストされてムエタイ、首相撲をポジショニングにも昇華させたアンドラジだが、ここ3試合は組みの展開はなくパンチ、ヒザ蹴り、ミドルキックで初回KOを飾っており、まさにアンタッチャブルな存在となっている。

そのアンドラジが、同朋リネケルに挑戦。リネケルの拳の圧を、アンドラジがスピードと多彩な打撃で如何に攻略していくのか。KO必至の世界戦だ。

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MMA MMAPLANET NEXUS28 o RIZIN アオキング一輝 ジェイク・ムラタ ファビオ・ハラダ 佐藤将光 修斗 唐沢タツヤ 寒河江寿泰 横山武司 河村泰博 渡部修斗 藤原俊樹 西岡裕 須藤拓真 高橋サブミッション雄己

【NEXUS28】河村泰博に挑戦、須藤拓真「寝ても立っても正直、勝てると思っています」

【写真】オレンジ色がまぶしい須藤。タイトル戦で、どのような進化の跡を見せてくれるか(C)TAKUMA SUDO

本日7日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNexus28で、バンタム級チャンピオン河村泰博に挑む須藤拓真。
Text by Shojiro Kameike

2月13日に挑戦予定が王者のコロナウイルスに感染で延期となったタイトル挑戦だが、この間に須藤はRIZIN TRIGGERで元のベルトを持ち主である渡部修斗を破っている。元王者に勝利し、現王者に挑戦するという状況で須藤のモチベーションは。また柔術の一般クラスでの練習が中心の須藤に、MMAを戦ううえでの練習完勝などを尋ねた。


――おお、髪の毛の色が赤というかオレンジ色になっていますね。

「ハイ。本当はもっとスラムダンクの桜木花道みたいに真っ赤にしたかったんですけど、オレンジ色っぽくなってしまいました。でも、これも気に入っています」

――2月のタイトル戦が流れ、4月に今回挑戦する王座を返上した渡部修斗選手に判定勝ち。タイトルへのモチベーションが少し削がれたという時期がありました。

「そうですね。でも、やっぱりベルトは1回ぐらいは巻きたいと思っているので、2カ月前ぐらいからベルトを獲るために集中してやってきました」

――この間は柔術やグラップリングの試合は?

「柔術の試合にでもでたかったのですが、タイミングが合わなかったので練習に集中してきました。これだけ試合に出なかったのは、久しぶりです」

――その分、練習に力が入ったと。

「そうですね、特別何か新しいことをしたわけではないですけど、いつも通りやってきました。柔術の一般クラスで道着を着て練習をして。プロ練習に参加することもなく、出稽古は所英男さんの所プラスと遠藤(雄介)さんの心技館と以前と同じですね」

――そもそも、その2つのジムで出稽古を行うようになったのは?

「所プラスは共通の知人がいて、所さんから『練習に来てください』って連絡を貰って。所さんのところでは常に動くようなグラップリングで取り合いをしています。柔術家にいないスタイルですよね。

それと高橋サブミッション雄己選手や寒河江寿泰選手とか、強い選手が集まっていてレベルの高い練習ができています。高橋選手とは足の取り合いが多いですが、最近はパスをされそうになって防ぐとかという感じの攻防にもなっています。柔術だけだと練習相手が限られてくるのですが、所プラスでは道場の練習とは別の視点を持つことができます。」

――心技館の方は?

「心技館はエクストリームエビナの柳澤代表と親交があって、行かせてもらってきました。壁レスを中心に、ザMMAというスタイルの方と練習をさせてもらっています。いかにもMMAらしい練習は心技館さんだけでやっている感じです」

――エクストリームエビナと所プラス、そして心技館と軸を失わなくMMAにも生かせる練習になっていそうですね。

「柔術が好きだから柔術だけでも良いのですが、違う目線で技を見ることもできて。それが色々なスタイルの選手と練習できることの利点だと思います」

――ところで渡部修斗選手との試合では、足関節対策をされていたように見えました。これから、そういう相手も増えてくるかと。その点はどのように考えていますか。

「特にどうこうしようとは思っていないですけど、もう一つ上のレベルの足関節の練習をしようとDVDとかは見てきました。技術的にはあの時より全然進化していて、面白いモノを見せることができるかなと思います」

――ではチャンピオンの印象を教えてください。

「あんまりMMAではいない、引き込んでくるタイプですね。三角絞めとか上手なのかと思いますけど、自分も上から殴るタイプじゃないので、河村選手からすると自分は相性が悪いんじゃないかと。ガツガツと上からいけば三角も取りやすいでしょうけど。でも寝ても立っても正直、勝てると思っています」

――河村選手はそのガツガツという試合で、佐藤将光選手に完敗を喫しました。

「ネクサスが下に見られるので、そこは自分がチャンピオンになって払拭していこうかと」

――おお、力強い言葉です。

「もう一段階上を見せられると思うので、ぜひそこに注目してほしいです」

■ NEXUS28計量結果

<バンタム級/5分2R+ExR>
谷育磨:61.2キロ
西岡裕:61.50キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
ふくやーまん:60.85キロ
梶原敬弘:60.4キロ

<ストロー級/5分2R+ExR>
小林了平:51.95キロ
松尾剛:52.0キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
藤原俊樹:56.35キロ
小林優:56.55キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
オシモフ・トルキン:56.95キロ
島崎俊:56.55キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
古賀優兵:56.45キロ
眞藤源太:56.4キロ

<62キロ契約/5分2R+ExR>
鶴屋健人:62.0キロ
竹下登:61.75キロ

<NEXUSバンタム級選手権試合/5分2R+ExR>
[王者] 河村泰博:61.15キロ
[挑戦者] 須藤拓真:61.1キロ

<フェザー級/5分2R+ExR>
横山武司:65.95キロ
ファビオ・ハラダ:65.6キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
浜本”キャット”雄大:56.6キロ
田口滉人:56.4キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
森永ユキト:61.05キロ
唐沢タツヤ:60.85キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
ジェイク・ムラタ:61.05キロ
小倉卓也:60.95キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
岩松哲也:60.95キロ
アオキング一輝:61.0キロ

<バンタム級/5分2R+ExR>
大石真丈:60.55キロ
清水俊裕:60.7キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
平井総一朗:56.5キロ
吉田哲之:56.35キロ

<フライ級/5分2R+ExR>
大谷啓元:60.9キロ
岡元飛龍:61.15キロ

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K-1 MMA MMAPLANET NEXUS28 o PRIDE RIZIN パンクラス ブラジリアン柔術 佐藤将光 修斗 山田峻平 河村泰博 渡部修斗 福島啓太 青木真也 須藤拓真 高城光弘

【NEXUS28】須藤拓真と仕切り直しの防衛戦、河村泰博「人とは違うことをしたいんです」

【写真】ある意味、下と下の争いという現代MMAにあって――まさに人とは違う試合展開となるのか(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNexus28で、バンタム級王者の河村泰博が須藤拓真を挑戦者に迎えて防衛戦を行う。
Text by Shojiro Kameike

当初この試合は、2月13日に開催されるはずだった。しかし河村が試合前にコロナウイルスに感染したため中止に。今大会で仕切り直しの対戦となった。その間、須藤はRIZINに出場して渡部修斗に勝利。一方の河村はパンクラスに出場予定であったものの、今度は対戦相手の負傷により試合が消滅している。その時間が、今回の試合に与える影響はあるのだろうか。試合直前、王者の河村に訊いた。


――河村選手は今年に入り、2試合が連続で中止となりました。まず2月に行われる予定であった須藤拓真選手とのタイトルマッチは、河村選手がコロナウイルスに感染したために中止となっています。その時の状況から教えていただけますか。

「まず家族が感染して、自分は濃厚接触者になりました。その段階でプロモーターサイドには連絡していたのですが、数日後に僕も体調が悪くなり……。調べてみたら自分も感染していて。それが判明したのは、試合まで2週間を切ったぐらいのタイミングでした。

かなりコロナが流行っていた時期で、そこから2週間の外出禁止になりました。職場も2週間の出勤停止になり、試合もプロモーターと協議して中止としていただきました」

――現在は第7波と言われ、コロナウイルスの感染者も急増しています。格闘技関係者でも感染している方が多いのですが、その時はご自身が感染して、どのように思いましたか。

「まさか自分が……という感じでした。しかも、このタイミングで。大会のメインを務めることになっていて、対戦相手はもちろんプロモーター、お客さんにも申し訳ない気持ちでいっぱいでした」

――次に、4月29日にパンクラスで予定されていた高城光弘戦は、高城選手の負傷によって中止となりました。この試合のオファーは、コロナ療養中に来ていたのでしょうか。

「いえ。2月にタイトルマッチが行われていても、その勝敗に関わらずパンクラスが僕を出したいというオファーが、山田代表(山田峻平ネクサス代表)のところへ届いていたようで。山田代表はタイトルマッチが終わったあとに、その話を僕に伝えようと考えていたそうなんです。

でもタイトルマッチがなくなってしまいました。本来は5月にタイトルマッチを仕切り直す予定だったらしいのですが、対戦相手とスケジュールが合わなくなって。『それならパンクラスで1試合挟んでもいいよ』という話になったんです。それでパンクラス出場を決めて準備していたという流れです」

――その試合も中止になった時の心境というのは……。

「意外と前向きな気持ちでしたね。パンクラスの試合が決まる前から、いずれどこかのタイミングで須藤選手とのタイトルマッチはやることになっていて。だから、次の試合が無いということはない。4月の試合までは、しっかり追い込んで練習もできていましたし、仕切り直しの須藤戦に向けて気持ちを切り替えることができました」

――なるほど。ここから少し河村選手のキャリアについてお聞きしたいのですが、MMAを始めたのはいつ頃でしょうか。

「大学生の時です。高校生の時にブラジリアン柔術を始めていたのですが、もともとMMAをやりたくて柔術道場に通っていました。でも親から『MMAはダメだ』と言われて……。サークルみたいなところで柔術を始めてから3年ぐらい経って、MMAをやるために今の和術慧舟會AKZAに入会しています」

――高校生の時に柔術を始めたキッカケは何だったですか。

「ずっと野球をやっていたんですが、当時は格闘技ブームで。自分も格闘技が好きだったので、思い切って始めてみようと思いました。2005年、2006年ぐらいの話ですね。PRIDEやK-1 MAXがあった時で、僕はPRIDEを見てMMAをやりたい、と。あの頃は桜庭選手や五味選手の試合を、それこそビデオテープが擦り切れるぐらい見ていましたね」

――桜庭選手や五味選手の試合を見ながら、レスリングやグラップリングではなく柔術を学び始めたのですか。

「実は……桜庭選手とヒカルド・アローナの試合が、すごく印象深くて」

――2005年6月、アローナが4点ヒザで桜庭選手を負傷TKOに追い込んだ試合ですね。

「そうです。あのヒザ蹴りで桜庭選手の顔がボコボコになっていたのに驚いて。アローナやブラジリアン・トップチームのメンバーってカッコいいな、と思ったんです。この人たちは何だろうと思って調べたら、ブラジリアン柔術にたどり着きました。

同じBTTでは、ノゲイラ(アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ)も凄かったじゃないですか。親がMMAはダメだと言っていたのは、打撃が理由だったんです。だったら柔術をやってみたいと思って」

――河村選手がMMAの試合では三角絞めによるフィニッシュが多いのは、もしかしてミノタウロの影響なのでしょうか。

「いえ、そんなには意識していないですね……。三角絞めが得意になったのは、たまたまです(笑)。もともと手足が長いので。初めて出た柔術の試合で、三角絞めで勝ってから得意技になっています。アマチュアMMAも三角絞めで勝ったことが多いんですよ。

自分が三角絞めを好きになったのは、青木真也さんの影響が大きいと思います。PRIDEからMMAを見始めて、他のプロモーションも見ていたら修斗にメチャクチャ寝技の強い人がいるぞと。それが青木さんでした。当時は下からガンガン攻めていたので、僕もそれを真似していました。僕も柔術でラバーガードばっかりやっていましたね(笑)」

――ただ、青木選手もそうであったように河村選手もトップゲーム主体へ移行することはなかったのでしょうか。

「それは考えた時もありました。でもトップゲームで相手を固めて時間を過ごすのは、練習でも試合でも楽しいとは思えなくて。やっぱり僕はタップを奪いたいんですよ。トップを奪って5分間制圧しても……それよりは一本を目指したい。じゃあ自分が何で一本を取れるのかといえば、下からの三角絞めとか、下から攻めるほうが得意なので」

――そうだったのですね。昨年7月の福島啓太戦はケージレスリングの末に最後は下から三角絞めを極めたのは、なぜなのだろうかと思っていました。

「福島戦も最後に僕がバックを奪ってから、周りが『削ったほうがいい』と言っていたんです。でも僕は、削るより一本を取るほうが楽なので(笑)。バックを奪ってから、相手はこう動くから、そこで一本取れるなっていう考え方のほうが先にありました」

――そのほうが確実に勝利できるのであれば、当然の選択ですよね。

「試合をしていても、どんどんその方向性になっています。正直、抑え込むのって疲れるじゃないですか。だから一本取って早く試合を終わらせたいですね」

――一方で、これまで相手がトップゲームを選択して、河村選手が敗れることもあったと思います。

「はい、ありました。でもそこで自分を変えようとは思いませんでした。判定で勝っても面白くないですし、あとは僕に求められているものは打撃で勝つことや、抑え込んで勝つことではないと思うので。だから、それに特化したほうがよいと考えています。

もちろん、僕自身もそうやって勝つ練習もしています。でも試合が始まると、やっぱり寝技をやろう、寝技で勝ちたいという気持ちになってしまうんですよね(苦笑)」

――今の河村選手にとっての目標は、一本で勝つことなのか。それとも勝ち星を増やして、より大きな舞台で進むことなのか……。

「目標ですか。うーん……やっぱりPRIDEを見て育ってきたので、大きな舞台で戦いたいという気持ちはあります。でも、それと同時に、人とは違うことをしたいんですよね。MMAでも打撃で勝つことや、トップゲームで勝つことが主流になってきたじゃないですか。そんななかで、他とは違う寝技で勝ったほうがカッコいいなと思っています」

――では、そうやって過ごしてきたキャリアの中で、昨年11月の佐藤将光戦の結果と内容については、どのように受け止めていますか。

「試合をする前は、結構いけるんじゃないかという気持ちがあったんです。でも実際に対峙してみたら、明らかに佐藤選手は強いなっていうことが分かりました。試合が終わって、単純に実力差があったなと。それは僕自身が一番分かっています。

試合内容でいえば、最初に僕のジャブが当たって、打撃の距離が良いと感じたんですよ。ただ、そこに迷いみたいなものが生まれて……。本当だったら寝技で勝負するのに、そこで佐藤選手を相手に『他のこともできるんじゃないか?』と思ってしまいました。

何より――佐藤選手が強かったから、その迷いが生まれたのかどうか。それが分からないままでした。あの試合は、自分の力を出せなかったことが一番悔しかったです」

<この項、続く

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ABEMA MMA MMAPLANET o ONE ONE158 UFC   アラン・ナシメント アレックス・シウバ エジソン・マルケス カイラット・アクメトフ キック クォン・ウォンイル ケビン・ベリンゴン シェ・ウェイ ジェネリン・オルシム ジュリー・メザバルバ チェン・ルイ チャンネル デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク デミアン・マイア ファブリシオ・アンドラジ ブラジリアン柔術 ボクシング マーカス・ブシェシャ・アルメイダ ヨッカイカー・フェアテックス リー・カイウェン 今成正和 佐藤将光 和田竜光 松嶋こよみ

【ONE158】計量終了 見逃せない『腹えぐり』対決ウォンイル✖アンドラジとシウバの柔術MMA

【写真】腹攻め、ヒザ✖左レバー、サウスポー✖オーソドックス。どのような結末が待っているか、クォン・ウォンイル✖アンドラジ(C)ONE

本日3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE158「Tawanchai vs Larsen」の計量及びハイドレーション結果が発表されている。

和田竜光✖カイラット・アクメトフ、リース・マクラーレン✖シェ・ウェイというフライ級、ヘビー級でブシェシャが出場するMMAファイト、バンタム級とストロー級でも楽しみな試合が組まれている。


コメインのバンタム級戦=ファブリシオ・アンドラジとクォン・ウォンイルの一戦はKO決着必至、しかも腹への攻撃がカギを握るマッチアップといる。

2020年7月、コロナ禍のタイ・ドメスティック大会でONEデビューを飾って以来、4連勝中で佐藤将光以外は全てフィニッシュ勝利のアンドラジ。対するクォン・ウォンイルは、その佐藤に加えて松嶋こよみ、そして今成正和と日本人選手には3タテを食らいながら、それ以外の6試合は全てKO勝ちを収めている。

クォン・ウォイルは現在3連勝中で直近の試合では昨年12月に元ONE世界バンタム級王者のケビン・ベリンゴンを左レバーショットでKO、ブルーノ・プッチとチェン・ルイを合わせた3者を左ボディ、もしくは左ボディを効かせて右ストレート問う流れで仕留めてきた。

対してアンドラジはテンカオだ。ハードパンチャーのリー・カイウェンには腹への左ヒザを効かせて、ハイキックから連打でレフェリーストップ、ジャレミー・ピカティウには右ストレートに左ヒザを合わせて一発KOを決めた。

両者ともエグイ腹攻めを見せているが、クォン・ウォンイルが3連続KOをしてきた選手は全てオーソドックで、今夜の相手のアンドラジはサウスポーで蹴り技を使うことを忘れてはならない。

テンカオだけでなく、左右の前蹴りを三日月気味に入れることができるアンドラジは、オーソの相手に対し左ボディも打ち込める。対して、クォン・ウォンイルはほぼ右ボディは見せていない。もちろん、それは相手がオーソドックスだったからでもあるが、やはり両者の相性を考えると蹴りを自在に使うアンドラジに分があるか。

そのうえでクォン・ウォイルの特徴として、フィニッシュは近距離のボクシングという共通点があるが、そこに至るまでの過程では、ダブルレッグからテイクダウンをしてグラウンドで削るケースや、蹴りを多く使う場合もあることが挙げられる。

つまり最終的にはボクシングの距離で戦うが、それまでには対戦相手に応じて臨機応変に組み立てることができるということだ。組みや寝技に関しては、彼よりも能力の劣る相手に使う限定バージョンであることは想像できるが、アンドラジを相手に蹴りを織り交ぜて、そのまま重心が変わることなくボディショットばかりか、顔面へのパンチを決めることができれば4連続KO勝ちも十分にあり得る──クォン・ウォンイルだ。

一方、タイトル挑戦が現実のモノとなっているアンドラジは、相手の得意とする打撃で勝ちに行くのか。あるいはムエタイ流のバックテイクから今やノヴァウニオンで学ぶグラップリングを披露するのか。その辺りも気になる試合といえる。

グラップリングという観点では、メインカード1試合目に出場するスロトー級のベテラン=アレックス・シウバが面白い。3月に2RKO負けを喫したアドリアン・マタイスとの再戦だが、デミアン・マイアが身を引いた今、MMAでブラジリアン柔術──いやガードワークの妙技を駆使するという点で、シウバはUFCフライ級のアラン・ナシメントと並んで双璧といえる。

かつては下からの腕十字こそ絶対的に強さを持っていたが、そこを凌がれるとじり貧になっていたシウバは、今や絶妙なリバーサルを駆使し、スクランンブルと柔術を合体させたうえで一本勝ちもコントロール勝ちもできるスタイルを構築してきた。

特にハーフガード&アンダーフックからのレッスルアップ&テイクダウン、ハーフバタフライ&ギロチンからのスイープは見事の一言だ。ここに腕十字という伝家の宝刀をシウバは融合させた。ストロー級最年長のチームメイト=デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク引退後、39歳の元世界チャンピオンの柔術MMAをしっかりと目に焼き付けておきたい。

■放送予定
6月3日(金・日本時間)
午後6時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ONE Supper App

■ONE158計量&ハイドレーション結果

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム:70.08キロ/ 1. 0091
ニクラス・ラーセン:69.85キロ/ 1. 0083

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ファブリシオ・アンドラジ:65.77キロ/ 1. 0248
クォン・ウォンイル:65.09キロ/ 1. 0044

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン:60.78キロ/ 1. 0107
シェ・ウェイ:キロ60.89/ 1. 0040

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ:61.0キロ/ 1. 0061
和田竜光:61.0キロ/ 1. 0053

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ:111.92キロ/ 1. 0040
グト・イノセンチ:119.52キロ/ 1. 0057

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ:56.7キロ/ 1. 0244
アドリアン・マタイス:56.47キロ/ 1. 0214

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス:61.0キロ/ 1. 0091
グルダージャン・マンガット:61.0キロ/ 1. 0229

<キック・ライト級/3分3R>
マルワーン・トゥートゥー:77.11キロ/ 1. 0244
コンスタンティン・ルス:76.54キロ/ 1. 0103

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ:115.43キロ/ 1. 0099
サイモン・カーソン:105.46キロ/ 1. 0014

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
オーディ・デラニー:117.82キロ/ 1. 0036
メフディー・バルギ:115.09キロ/ 1. 0244

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
デューク・ディディエ:105.57キロ/ 1. 0036
ジャスール・ミルザムハメドフ:118.38キロ/ 1. 0152

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジェネリン・オルシム:52.05キロ/ 1. 0140
ジュリー・メザバルバ:52.05キロ/ 1. 0009

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
キム・ギョンロ:76.99キロ/ 1. 0152
エジソン・マルケス:76.88キロ/ 1. 0120

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MMA MMAPLANET NEXUS27 o RIZIN UFC キック プロレス 佐藤将光 十河卓児 横山武司

【NEXUS27】柔術黒帯全日本王者=横山武司「世界一の女を手にいれる価値」的MMA挑戦

【写真】イイ感じの崩れ具合が心地よい会話に通じた――横山武司初インタビューだった(C)MMAPLANET

8日(日)に東京都新宿区のGENスポーツパレスで開催されるNEXUS27で横山武司が十河卓児とMMA二戦目を戦う。

2019年の黒帯フェザー級全日本王者が、独特の感性を持ってMMAに挑む。父、兄と自らの城S/wells柔術ジムを拠点に、「モテる」こと、「MMAファイターに柔術が舐められないため」、将来の教え子に自身の教えに説得力を持たすためにMMAを戦う横山を初インタビューした。


――2019年のJBJJFの全日本フェザー級王者の横山選手、2月のMMAデビュー戦に続き、2戦目が迫ってきました(※取材は5月6日に行われた)。黒帯柔術家でMMAを戦う。ましてや全日本王者級の柔術家がMMAを戦うことは非常に稀です。

「僕はもともと小学生の頃からMMA志向だったんです。空手をやって、柔道をやって、それから柔術を始めて。父はただのプロレス好きなんですけど、30歳ぐらいの時に4歳の僕、6歳の兄と一緒に空手を始めました(笑)」

――家族3人で格闘技を始めたのですね。良い話です。

「でも父は続かなかったんです(笑)」

――アハハハハ。空手のスタイルは?

「僕も小学校6年生で辞めたので、あまり覚えていないのですが――和道流か剛柔流、寸止め空手でした。でも、今になってMMAを始めてその時の経験は役立っていると思うことはあります」

――それでも空手歴8年ということですし。

「小学生になったときに僕は柔道も始めて、父は柔術を習うようになっていました。だから家では白帯とか青帯の父に柔術の技も習っていたんです。僕自身、MMAをしたかったので中学で空手を辞めて、柔術道場に通うようになりました」

――中学では柔道と柔術を?

「ハイ。家が目黒だったので柔術はパラエストラ渋谷に通っていました。高谷先生と植松先生に習っていましたね。植松先生のクラスでは、嶋田さんや今はカルペディエム鎌倉を運営されている坪井さんとも練習させてもらっていました。僕自身は高校からMMAを始めようと思っていたのですが、中三の時に植松先生がネクサセンスを創って独立されて。植松先生のクラスは強い人がたくさんいたのですが、先生のあとに指導に入られた先生のクラスはあまり人が来なくなって何人が代わりました。

同時に僕自身、DREAMがなくなって『俺の目標がなくなった』なんて感じになっているときに、佐々(幸範)先生がインストラクターになられて。そこから佐々先生の柔術にハマっていったんです。初対面で『お前、挨拶しろよ』とかって怒られたのですが(笑)、先生自身は入れ墨とか入っていて……。最悪の出会いでした。

でもあまりの強さに……15歳で出会って、佐々先生が亡くなったのは23歳の時で。佐々先生に出会っていないとここまで柔術に夢中になることはなかったです」

――佐々選手は独特な感性の持ち主の方でしたね。

「変わり者だったことは確かです。先生がGRABKAで指導をしているときは週に4度は一緒に練習をしていました。そこから先生と湯浅さんの所属ジムが代わり、僕は黒帯を佐々先生から受けたかったのですが、帯の申請の際に嫌な大人の思惑が色々とあって……。そこから佐々先生とも疎遠になってしまいました……。

この時、3~4カ月ほど合わなくて……。結局、パラエストラ渋谷に出戻りのような形で、高谷先生から黒帯をいただきました。そして佐々先生が亡くなる1年半前、2018年にS/wellsをオープンしたんです。

でも2019年に全日本で優勝したときに先生が電話をくれて『俺は色々といい加減で、他の人間にお前のことを任せてしまったのは間違っていた。武ちゃんの言っていることが正しかった。自分のせいで武ちゃんにつらい思いをさせたことに気づいた』と言ってもらえたんです」

――……。

「先生が亡くなる前に、先生の帯じゃないけど黒帯になり、全日本で優勝したことでまた仲が良くなれて良かったです。先生が亡くなったことはつらいし、悲しいし、もっと色々と教えてほしかったですけど、先生自身はずっと『早く死にたい』と言っていて……。以前からそんな感じだったので、亡くなられる前もつらそうではなかったです」

――佐々選手の行く末が、横山選手は見えていたのかもしれないですね。

「とにかく僕は青帯の時に佐々先生に出会い、黒帯の優勝まで見届けてもらった。僕の柔術家人生、格闘家人生はあの時に一つ区切りがついたように思います」

――そしてMMAに回帰したということでしょうか。

「僕、柔術が大好きなんです。カルペディエムの選手も大好きだし、どうしても彼らに勝つという気持ちになれなくて……。全日本を取ったことで、挑戦者のマインドになれなくなってしまったというか……選手のことも業界のことも大好きだから。

でも競技者として挑戦者の気持ちを持ち続けて、練習もしたいし、人として強くなり続けたい。だからMMAに出て、一からハードに練習しようという気持ちになったんです。柔術家が強いことはクレベルとサトシが証明しちゃっているのですが、日本人柔術家が活躍することで、もっと証明できるかなって。あとは正直、モテたいというのがあります(笑)」

――男として、素直な欲望ですね(笑)。NEXUSでMMAデビュー、佐藤将光選手と練習しているというのは?

「以前、現場仕事をしているときに山田代表と知り合って、MMAを戦いたいという相談しました。その時に山田さんが『柔術ができるからキックのジムへ行くというんじゃなくて、MMAの練習をした方が良い』と言って、その場で将光先生に電話をしてくれたんでです。

本当にあそこで将光先生に連絡をしてくれて良かったです。最初はMMAのこと分かっていなかったですけど、2回目の練習をした時には『この人のところでやっていたら間違いない』と思えるようになりました。最高です、将光先生は」

――競技者といて柔術、MMAの比重はどのように考えていますか。

「二足の草鞋じゃないですけど、柔術もMMAも――絶対に一番にならないといけないって考えているわけではなくて。自分の回りの人が幸せになれる範囲で楽しくやって3、4年で国内でトップ3ぐらいになることができればと思っています。一番だけを目指すと、どうしてもしんどくなってしまうのですが、トップの方でいたいです」

――国内トップ3だと、RIZINを目指すと。

「MMAをやると、やっぱりいろんな人からアクションがあって。モテるようになるし。だから――本当に好きな人ができて、幸せになれればMMAは辞めるかもしれないです。道場の会員さんを増やして、安定した生活をして家族と幸せになるという生活に切り替わるかと思います――正直。ただ本気で好きな人が『MMAをやって、UFCで恰好良い姿を見せてよ』って言うなら。『OK、恰好いい姿見せるわ』って絶対にUFCに出ます」

――アハハハ。好きな人と幸せであることが、一番大切ならそれで大正解かと思います。

「僕も佐々先生も漫画が大好きで。なかでも花の慶次のカルロスっていう世界で一番喧嘩が強い人間がいて。そいつは1人の女にこだわって死んじゃうんですけど、『世界の王になることと世界一の女を手にいれることは同じくらい価値のあること』って言うんです」

――おおっ!!

「絶対にそれだって」

――雲のジュウザばりに格好良いですね。

「アハハハハ。柔術は会員さんと一緒に、一生やります。ただ体がピークで動けるのは30歳過ぎまでなので。今はそんな彼女もいないし、柔術のためにMMAもしっかりとやるという感じです。MMAの方が柔術より上とか、言わせないために。

それにある程度MMAで実績を残せば、将来的に白帯の子にも『柔術をやればMMAでも強くなれる』なんていう機会がくると、やっぱり説得力があるじゃないですか。あぁ、僕はそのためにMMAをやっているのかもしれないです。

僕は打撃をやっていたのでMMAも戦えるし、MMAをするのは僕の人生において今だと思っています」

――では日曜日の十河戦、どのような試合をしたいと思っていますか。

「試合のことはずっと考えています……。今回の相手は練習してきた打撃を試す機会だと思っているのですが、きっと試合になるとそんな余裕はなくなるんじゃないかと。それこそ僕が打撃云々なんていうと、MMAを舐めていることになるよなって。だから一番勝つ確率が高くなる戦い方をします。寝技に持ち込んで、寝技で勝ちます」

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【ONE131】世界と戦う日本人(04)川原波輝─後編─「それでホンマにエェん? それが恰好エェこと?」

【写真】日本でも米国でも、試合に出るのは日々の成果 (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE131「Reloaded」でダニエル・ウィリアムスと対戦する川原波輝インタビュー後編。

未知のウィリアムス戦へ向け、寝技の極めという部分に対し自身を持つことを明らかとした川原がインタビューの最後に言いかけたこととは……。

2022年、春~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第4弾─後編─、川原波輝の話に耳を傾けたい。

<川原波輝インタビューPart.01はコチラから>


──日本では柔術の練習しかしていなかったですが、アルファメールでは打撃も十分に?

「それとレスリングばっかりですね。日本で柔術しかやっていなかったので、こっちに着いた時は距離感とか、ちょっと分からんようになっていて。でも去年は半分ぐらいアルファメールにいたので……その時の調子が良かった感覚にだいぶ戻ってきました。

向うがMMAをしてくるのか。グラップリング、レスリング……自分は全部、できるようになってきたので試すつもりです。今回みたいに分からない相手は初めてで。ただ戦績を見ても4勝1敗で勝ったんは全部KOですよね……まぁ強いは強いけど、どういう相手と戦ってきたんか」

──デェダムロンも柔術は駆使しますが、あの試合はもう動けていなかった部分もあります。とはいえ、ある程度は寝技に対応できていました。

「でもデェダムロンには極めがないです。僕には極めがあるんで。そこは取れると思っています」

──今大会、ストロー級の試合が他にも組まれています。ボカン✖ブルックス、猿田選手✖バラルト、どの試合もタフで非常に楽しみです。チャンピオン以外のライバルが総出のイベント、この点を気にすることはありますか。

「う~ん……マスンヤネとジャレッドは勝った方がタイトル挑戦ですよね。で、僕の試合はメインカードに入れてもらっている。それは、それなりの評価を受けていると思っています。まぁ、でも別に気にしていないかもしれないですね。咄嗟に言葉が出てこないんで(笑)。

チャンピオンになるつもりでやっているし、そのために自分が勝つことだけ考えて他の選手がどうなろうが……僕は自分の相手をフィニッシュすることしか考えていないです。とにかくフィニッシュしないと始まらないと思っています」

──MMAの間合いと手数として、ONE Xのミキーニョ×若松選手、スティーブン・ローマン✖佐藤将光選手の注意とイエロー、「手を出せ。攻めろ」のレフェリングをどのように感じましたか。

「う~ん、ビックリですよね」

──あのレフェリングが来ると、準備をしているものとは違う攻めが必要になる可能性があります。しかもイエローでファイトマネーが10パーセントの減額があるとか……ないとか。

「あぁ、ありますねぇ(笑)。う~ん、まぁ出すんやったら出したらエェえやん。もう、そんなこと考えないで戦います。15分のうちに終わらせたらエェんです。僕、自分がどれだけ相手をボコボコにしても判定になったら負けになってもしょうがないと思ってやっているんで。ジャッジを下してもらう──それで負けても、戦いは倒すか倒されるかしかないと思っているんで。

だから自分がやるように戦ってイエローが出たから、『あと何分あるんや?』ぐらいで。もちろん競った戦いで判定に納得できへんことはあるやろうけど、倒し合いでしかないんで。そやから間に入ってくれている人に対し、何もないですね。ただ金的を見逃したり、アイポークがあってもそのままやったり、ケージ掴みを流したりするんは別ですよ。それは勘弁してくれってなります。そこはちゃんとやってくれって思います。

それと──攻めろや、殴り合えやってONEのやり方じゃないですか。それも分かってONEという場所を選んだし、ONEで戦う以上はそういうこともある。そういうつもりでいます。自分の手でジャッジを下す──それが自分のやるべきことですよね」

──では5万ドルの人参にはひかれますか。

「ひかれるでしょ(笑)。それはひかれますよ。これまでの数年間を取り戻すのが、今からになってくるので。やっぱ、ひかれますね。ていうか、しっかりといつも通りの戦いをしてフィニッシュしたら取れると思っています。

あれがあって自分のスタイルを変えるわけじゃないんで。判定で勝ってきた人間が、お金欲しさにKO狙うわけじゃないですから(笑)。これまでにあの制度があったら、アレが取れる試合なんかナンボでもあります。だから、いつも通りです。それで取れると思います。自然とついてくるモンです」

──そんななか日本人対決がONE Xで組まれました。ということはいずれ川原✖猿田という試合が組まれるかもしれないです。

「あるかもしれないけど、ONEが評価しているのは僕じゃないですか。僕はメインカードっていうのは、偉そうやけどONEも分かっているなって(笑)」

──……。そういえば田中路教選手から、週に2度ほど打ち込みを一緒にやっていてシンガポールにセコンドで行くという連絡がありました。本件は向うで練習したいから、どうしたら良いかという質問だったのですが……。

「アハハハハ。ノリピーが僕にも夜叉坊にも心を開いてくれて、なんか嬉しいですよ。チームメイトとして、普通に嬉しいッスよね。僕と夜叉坊とノリピーの3人で週に2回、1時間ほどやけど僕らだけでやっていて。夜叉坊も凄くノリピーのサポートを一生懸命やっていますよ。夜叉坊も、ホントに変わってきましたよ」

──それは良かったです。では日本のファンに、こんなところを見て欲しい、期待してほしいということはありますか。

「今、ストロー級はONEが最高じゃないですか。UFCにストロー級があれば、僕はUFCを目指していました。まぁUFCとは違って、ストロー級ならONEが世界一っていう説明はせなアカンのですけど、世界一になるために戦っています。そのためにやっていて……今の日本の格闘技界に関して……僕はSNSとかやらないけど、遠くから見ていて……それでホンマにエェん? それが恰好エェことなの?って思ってしまうんです。

でも、僕は世界イチが見えてきているので。本気で世界イチを目指して、本気で倒し合いをしている選手がおるっていうことは……う~ん、やっぱ止めておきます。こんなん言うても、しょうがないですよね。今、言うても一緒になってしまうから……。言うんやったら本当に世界イチになってから言います。ハッキリ、言います。

俺には憧れた選手がいて、そういう風になりたいっていうんがあるんで。だから期待して欲しいのは──世界イチのMMAファフィターが誕生するんのを期待して見て欲しいです」

──本当に言いたいこと、言わないといけないことを口にすることがデキる日がやってくることを期待しています。

「ありがとうございます。必ず、やりとげます」

■放送予定
4月22日(金・日本時間)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時~ONE Supper App

■ONE131対戦カード

<ONEキックボクシング世界ライト級選手権試合/3分5R>
[王者]レギン・アーセル(オランダ)
[挑戦者] アリアン・サディコビッチ(ボスニアヘルツェゴビナ)

<ONEムエタイ世界女子ストロー級王座決定戦/3分5R>
スミラ・サンデル(スウェーデン)
ジャッキー・ブンタン(米国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)
ジャレッド・ブルックス(米国)

<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
リアム・ハリソン(英国)
ムアンタイ・PK・センチャイ(豪州)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
チェン・ルイ(中国)
ソン・ミンジョン(韓国)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
川原波輝(日本)
ダニエル・ウィリアムス(豪州)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
グスタボ・バラルト(キューバ)

<キック・ライトヘビー級/3分3R>
アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)
ヤンニス・ストフォリディス(ギリシャ)

<ムエタイ・女子ストロー級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
マリー・ルーメット(エストニア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ウインジソン・ハモス(ブラジル)
ウ・ソンフン(韓国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
ダヤニ・ソウザ(ブラジル)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブラォン・アモリン(ブラジル)
パク・デソン(韓国)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
ジン・テホ(韓国)

<グラップリング・143ポンド(64.86キロ)契約/15分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
今成正和(日本)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ケアヌ・スッバ(マレーシア)
ジェームス・ヤン(米国)

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【Special】月刊、大沢ケンジのこの一番:3月:アンジェラ✖スタンプからのタン・リー✖ゲイリー・トノン

【写真】新足関時代も、足関節はリスクが高いことを──しっかりと研究し、対処を長期間に渡って行ってきたタン・リーが再確認させてくれた (C) ONE

過去1カ月に行われたMMAの試合からJ-MMA界の論客3名が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観を通して、MMAを愉しみたい。3人の論客から、大沢ケンジ氏が選んだ2022 年3 月の一番。3月26日のONE130で組まれたアンジェラ・リー×スタンプ・フェアテックス戦からの──3月11日=ONE129で組まれたONE世界フェザー級選手権試合、タン・リー✖ゲイリー・トノンについて語らおう。

<月刊、大沢ケンジのこの一番:3月:アンジェラ・リー✖スタンプ・フェアテックスPart.01はコチラから>


──アンジェラ✖スタンプがメイン、誰でもMMAはデキることを示した舞台はONEの10周年記念大会でした。正直、MMAと立ち技があることで方向性が定まっていないと感じられることもありましたが、今回はミックスファイト、グラップリングまであったのに上手くパッケージされていたように感じられました。

「本当に面白かったです。首を傾げたくなる判定はありましたけど、それ以外は本当に面白い──ONEらしさが詰まった大会でしたね」

──そんななかMMAの打撃戦に関して、もう少し注意を控えて様子を見てほしい。あれでイエローではスタンドでキックボクシングをやれということになり、MMAの打撃にならないかと思えるレフェリングがありました。

「早かったですね。スティーブン・ローマン✖佐藤将光、アドリアーノ・モライシュ✖若松佑弥の2試合は。なんかレフェリーが試合を創らないといけないって、焦ってしまったのか。アレは普通のONEではないですよね。

お客さんが久しぶりに入って、ブーイングに耐えられなかったのかもしれないですね」

──今後、あの傾向になっていくようであれば怖いです。

「あれがONEのスタンダードになるなら、怒りますよ」

──怒りますか(笑)。表現がなんか良いです。

「あんな風になると嫌ですからね。おいおいおい、皆もっと間を見ようぜって。ローマンと佐藤選手、若松選手とアドリアーノの試合、緊張感があったじゃないですか。そこは……ちょっと今後を見ないといけないですね。どうなっていくのか」

──そこは注文をつけたくなるとはいえ、ONEらしさが強調できたイベント。同時に、あの大会に出なかった注目選手も少なくないです。

「いや2週間前に行われたタン・リーとゲイリー・トノンとフェザー級のタイトルマッチなんて、10周年大会に負けない素晴らし試合でした。

やっぱり足関って、しっかりと理解しないといけないですよね」

──ハイ、その通りだと思います。

「自分のジムも今、足関節が強くなっていて。ちょっと掴めています。僕自身、イケるっていうのがあるんです。それはタン・リーも同じだと思います。タン・リーはそれほど怖がっていなかった。だから足を取られても、逃げるというより、突っ込んでフックが緩む方で動いていましたね。

でも、それって足を突っ込んでいくから攻防が続くので、理屈が分かっていてもなかなか怖くてできないです。だから皆、抜いて行こうとすると引っかけられる。でもタン・リーは理解しているから、怖がっていなかった。結果、足のロックを捌いてパウンドという攻撃を見せることができたと思います。

MMAの選手は足関節を怖がっていた時期もありました。日本でもMMAファイターがグラップリングで、グラップラーに足関節で負けることが続きましたけど、ちょっと対応できるようになってきましたよね」

──トノンの方が、一度ワキの下に入れると懸命にそこだけキープしようとしていましたね。

「そこまでいくと、取れると思ったんでしょうね。ウチの高橋サブミッション雄生もそうですけど……僕としては、全部をやらないといけないのがMMAで。自分のやりたくないところと向き合わないといけない。打撃の選手も組み技の練習を懸命にして。

そんななかピュア・グラップラー、フットロッカーは足関節だけやり続けている。そういう人たちが活躍する。これは嫌なことに向き合っている選手からすると、好きなことだけやっている選手が勝つようで悔しいんですよ。

でも見ている人達には面白いですよね。一つ尖がっているところがある選手が勝つ試合というのは。それでもMMAというのは、やりたくないことと向き合って穴を埋めるモノだと思います」

──足関節で勝てるのも、結局は全てがデキて足関節ができる選手になっていくのではないでしょうか。

「そうですよね。長所を伸ばして、短所を無くす作業を怠ると『やっぱり勝てないよね』ということを──トノンやフットロッカーによって崩されることを僕は危惧していました。

同時にMMA選手が怖がっていても、足関節は仕掛ける方だったリスクが高い。それをタン・リーが改めて見せてくれました。

ジョン・ダナハー論理だと、サドルとかは他に移動できるポジショニングで、足関節が極まらなくても次がある。トランジッションなので殴られないということでしたけど、そこはやはり選手が研究し、対処方法を知り、怖がらないで戦うことができればパウンドを打ち込むこむことができた。

それをタン・リーが示しました。そして『やっぱり下からの足関節は危ないぞ』ということを思い出させてくれましたよね」

──そこまで組み立てることが、ゲイリー・トノンができていなかったです。

「タン・リーが防御していましたからね。抜きにいかないで、突っ込む。そして殴った」

──トノンも外ヒール狙いで、捌かれて殴られました。

「タン・リーに少し余裕が感じられました。取り合いをしているわけでなく、防御に徹していたので。対処を間違えないと逃げられるという風に思っていたように見えました。だから変に逃げることもなく解除に向かってパウンドアウトしました。

で、次はタン・カイになると……これも楽しみです。タン・カイは距離の取り方が抜群に良い。あれは強いですよ。バランスがメチャクチャ良くて。タン・カイの距離感は……ずっと誘っていました。高橋遼伍選手との試合もそうで。自分から行かずに、待っている。相手も来るのが分かっているから、余計に前に出ることが難しくなる」

──タン・リーは蹴りがあって、距離が遠くなる。じゃあ、どこでタン・カイは待つのか。

「いやぁ、楽しみですね。本当に面白い試合になるでしょうね。ONE自体もコロナで三分割された大会よりも、確実に今年に入って層の厚い良い大会になっています。だから、これからも楽しみですね」

※試合前のタン・リー・インタビュー
※※試合前のゲイリー・トノン・インタビュー

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MMA MMAPLANET o ONE ONE130 キック スティーブン・ローマン 佐藤将光

【ONE130】自分の距離を保ちテイクダウンも奪ったローマンが佐藤将光にユナニマス判定勝ち

【写真】佐藤にはテイクダウンされ、下になる時間が多かった(C)MMAPLANET

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
スティーブン・ローマン(フィリピン)
Def.3-0
佐藤将光(日本)

サウスポーのローマンが距離を詰める。佐藤はケージを背にしながらサークリング、スイッチしながら距離を詰めていく。右サイドキックでけん制した佐藤が、さらに右ハイを伸ばす。ローマンの左ストレートをかわした佐藤が距離を詰めるも、ローマンがワンツーで再び佐藤を下がらせる。しかし一気にショートレンジに入った佐藤がプレッシャーをかける。ローマンが前に出てきたところに右ストレートを合わせた佐藤。しかしここでバッティングが起こる。すぐに再開後、プレッシャーをかける佐藤。前に出てきたローマンに右ストレートを当てた。

ローマンの左ストレートはスリッピングアウェイでかわした佐藤が、残り2分でニータップを仕掛けた。これは逃げられた佐藤、ローマンの右サイドキックが下腹部に当たり、レフェリーが試合を止めてすぐに再開する。再開後は距離を詰めていく佐藤だが、ローマンのパンチがヒットする場面も。ローマンの伸びる左に対し、佐藤は左のサイドキックから距離を詰めるが、ローマンのローと左ストレートが伸びる。最後は佐藤がローマンにケージを背負わせてラウンドを終えた。

2R、ローマンの蹴り終わりで距離を詰める佐藤。しかしローマンが自分のレンジを保つ。佐藤はサイドキックとミドルハイを繰り出す。さらに右を狙うも、ローマンをとらえきれない。ローマンは左ハイから距離を取る。相手にケージを背負わせて右ストレートを繰り出すが、ローマンがサイドステップでケージ際から脱出した。ここで消極的とみなされたか、レフェリーが両者にイエローカードを提示した。再開後、パンチの交錯からローマンがダブルレッグでテイクダウンを奪った。

パンチを落としてくるローマンに対し、佐藤も下からヒジを打ち返す。足を効かせる佐藤へ、頭をつけてパンチを打ち込むローマン。レフェリーがブレイクをかけてスタンドに戻る両者。ローマンが下がりながら左ストレートを当て、さらにニータップも見せる。右ジャブとローで距離を保つローマン、佐藤は追いかけるも捕まえられない。佐藤の右前蹴りにワンツーを返したローマンが、そのまま自分の距離を保てラウンド終了のゴングを聞いた。

最終回、ローマンの左ハイに右スピニングバックフィストを合わせた佐藤。距離を詰めてローマンにケージを背負わせる。しかし押し返すローマンが、右ジャブと右ローで佐藤を中に入れさせない。それでも佐藤は距離を詰めて右を当てる。ローマンの先手を取り始めた佐藤が右ミドルを当てる。ローマンのニータップをスプロールした佐藤が、プレッシャーをかけ続ける。下がりながら放つローマンの左は届かない。返しの右フックを食らいながらも前に出る佐藤。ここでローマンがニータップを仕掛け、佐藤に背中を着かせた。

ケージキックで頭の位置をケージ中央に向けた佐藤に対し、ローマンはトップからパンチをヒジを落とす。佐藤は下から三角を狙うも、かわされてしまう。ローマンの顔面から出血が見られる。その顔面にヒジを打ち込む佐藤。しかしローマンの手数が多い。残り20秒でレフェリーがブレイクをかけてスタンドへ。最後は佐藤がパンチを当て、さらに右テンカオで相手を下がらせた。

最後の佐藤の追い上げは届かず、ローマンがユナニマスの判定で勝利をものにした。


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