カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o PFC32 UFC カタナマン 亀松寛都 佐藤力斗 修斗 山本喧一 森崇純 渡部修斗 飛田拓人

【PFC32】15年11カ月振りのMMA──飛田拓人 in 札幌「修斗畑で育った人間で完全実力主義という感覚が」

【写真】正直、額は大きくなったと思いますが──修斗で戦ったいた頃と変わらぬ若々しい飛田選手です (C)TAKUTO HIDA

3日(日)に札幌市北区のPODアリーナで開催されるPFC32。今大会では飛田拓人が15年11カ月振りに復帰し、プロデビュー戦の佐藤力斗と対戦する。
Text by Takumi Nakamura

今大会のメインイベントではPFCバンタム級チャンピオンの渡部修斗が一夜限りのカムバック。亀松寛都の挑戦を受けるが、その渡部がかつて所属していたストライプル新百合ヶ丘の代表を務める飛田が2008年4月以来となる試合に臨む。なぜこのタイミングで飛田は復帰を決意にしたのか。そこには教え子でもある渡部、そして地元・札幌で戦いたいという想いがあった。


――飛田選手が約16ぶりにMMAに復帰するとお聞きして、急きょインタビューをお願いさせてもらいました。今回MMAの試合をしようと思ったきっかけは何だったのですか。

「いつか渡部修斗君(※元ストライプル新百合ヶ丘所属、現在は自らのジム=FIGHT LYNXの代表)と一緒に試合をしたいという思いがありながらも年数が経っていて、今回修斗君がラストの試合ということもあって復帰を決めました。あとは僕の地元・札幌で行われる大会ということも大きいですね。会場のPODアリーナは地元も地元、僕が生まれ育った町のすぐ隣で、そこで修斗君が試合をするというのも何かの縁かなと感じました」

――渡部選手と同じ日に試合するだけでなく、それが地元・札幌で実現するというのは想像していなかったですよね。

「そうですね」

――試合のための練習は続けていたのですか。

「強弱はありましたけど、いつかもう一度総合の試合をしたいと思って、練習を続けていました」

―とはいえ16年ぶりの試合なので躊躇する部分はなかったですか。

「札幌以外だったら躊躇したかもしれませんが、札幌のほぼほぼ地元ど真ん中だったので、これなら試合をやりたい、と。それで自分からPOD GYMの山本喧一会長に『修斗君と同じ日に試合ができませんか?』とお願いをしたら、色々と話をつないでくれて試合を決めてもらいました」

――飛田選手の要望をかなえてくれた主催者にも感謝の気持ちはありますか。

「16年も試合をしていなかった自分のリクエストを聞いてくれて感謝しています」

――渡部選手はどのような反応でしたか。

「飄々としているタイプなので…どうなんでしょう(笑)。一緒に出たら楽しいのかなくらいの感じで笑っていました」

――飛田選手もデビューから約24年、地元で試合できなかったことが心残りだったのですか。

「はい。自分が試合を出来なくなる前に、地元で総合の試合をやりたいという想いはずっとあったので、それを実現することが出来て本当にうれしいです。昔は地元で総合をやることは考えられなかったですし、今こうして地元に総合のジムがあって、総合の大会が開催されているということも感慨深い。もし僕の時代にこういう環境があったら地元に残っていたと思います」

――では地元の知り合いや仲間も会場に来るのでしょうか。

「それですね。実は一人も呼んでいなくて、チケット売上に貢献してないんです(苦笑)。地元の人間に試合を見せたいというよりも、自分がファイターとして地元で戦いたいという気持ちが強いです」

――対戦相手は佐藤力斗選手ですが、飛田選手としてはどのような試合を見せたいですか。

「長年総合をやってきたので、その時の閃きというか、臨機応変に戦えたらと思います」

――飛田選手も長らく格闘技に携わってきて、昨今の格闘技界を見て感じることはありますか。

「団体が飛躍的に増えたので、各団体それぞれに特色があると思います。僕の時代は総合でプロを目指すと言ったら修斗くらいしかなく、そこを目指す以外の道がなかったので。ただ選択肢が増えたとしても、選手が目指すところ、コアなところは同じだと思っています」

――そのコアなところ、飛田選手がずっと変わらず持ち続けているものはなんですか。

「強さを求めるために戦う人間もいるし、自己表現の場として戦う人間もいる。選手によって出たい団体や目的は違うと思うので、それに合わせて話はします。でも僕は修斗畑で育った人間で、完全実力主義という感覚があるので、色んな団体も見ますけど、やっぱり見るならUFCですし、そういう思いは道場生に伝えたいですね」

――やはり道場生たちには強くなること、勝つことにはこだわってほしいですか。

「はい。そこは伝えたいです」

――飛田選手はこの試合を通して、どんなことを見ている人に伝えたいですか。

「そこまで深くは考えていなかったのですが、周りからは怪我しないでと言われるので、まだそこそこ出来るよとは思っていますし、それを試合で見せたいです」

――これからも機会があれば試合は続けていきたいですか。

「次の試合を体験してみないと、どんな感情が生まれるかは分からないので、今は佐藤戦に集中したいです」

――また念願の渡部選手との揃い踏みで、2人でどのような試合をしたいですか。

「僕と修斗君は全くファイトスタイルが違うんですけど、色んな総合格闘技・MMAがあるんだなというところを見せたいです」

■PFC32第2部対戦カード

<PFCバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]渡部修斗(日本)
[挑戦者]亀松寛都(日本)

<PFCウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] 新名正啓(日本)
[挑戦者] 成田佑希(日本)

<ライト級/5分2R+1ex>
飛田拓人(日本)
佐藤力斗(日本)

<63キロ契約/5分2R+1ex>
伊藤光(日本)
綾哉(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
河永重春(日本)
中場ガッツマン大地(日本)

<ミドル級/5分2R+1ex>
森崇純(日本)
カタナマン(日本)

<ミドル級/5分2R+1ex>
カタナマン(日本)
金田一利明(日本)

The post 【PFC32】15年11カ月振りのMMA──飛田拓人 in 札幌「修斗畑で育った人間で完全実力主義という感覚が」 first appeared on MMAPLANET.