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【PFC34】北の大地で新フェザー級王座決定戦&G-FIGHT=サブオンリーのワンデートーナメント開催

【写真】渡部、黒石、そして森。それぞれベルトを賭けた戦いへ(C)PFC

6日(日)、北海道札幌市のPODアリーナでPFC34が開催される。メインでは森崇純と村井和道が空位のPFCフェザー級王座を争うこととなった。
Text by Shojiro Kameike

また、グラップリングマッチ=G-FIGHTの初代バンタム級王座決定トーナメントが行われ、渡部修斗、黒石大資、DAIKI、庄山真司の4人がワンデートーナメントに挑む。


PFCフェザー級王者、林優作のベルト返上を受けて新王者決定戦が実施されることとなった今大会。7月に次期挑戦者決定戦でハント高島をパウンドアウトした森が、ONE出場経経験を持つ村井和道と空位のベルトを賭けて戦う。

森にとっては2023年3月、林に挑みギロチンで敗れて以来の王座挑戦に向けて「いろんな環境の変化で格闘技を続けられない方々もいるなかで、俺は運良く格闘技をやれていて、そんな方々の気持ちを勝手に背負って今回試合をして勝ちます。最後までやり切って、勝ってタイトルを獲ります」とコメントを出している。

対する和道からは「コンディションを調整して、冷静にいつもどおり動くことができれば、良いものを見せる自信はあるので、変に気を張らずに試合まで変わらずやっていきます」とのコメントがリリースに寄せている。

一方、PFCで開催されるサブオンリー・グラップリング=G-FIGHTでは、7月に伊藤光をRNCで下した渡部修斗の希望どおり王座決定トーナメントが開催されることに。渡部はリリースの中で「PFCは大好きな団体なので、しっかり自分がベルトを巻いて北海道の地でグラップリングを盛り上げ、活性化させられるように頑張りたいと思います!」と語る。

MMA引退宣言後、復帰して9月16日にDEEPでKENTAと対戦するも敗れた渡部。その後も毎週のようにグラップリング、柔術の試合に出場しており、さらに10月14日にはROMAN柔術ルールで橋本真吾との対戦も決定済。とにかく今は格闘技の試合を楽しむことができているような渡部の積極的な活動は続く。

トーナメント対抗馬はPFCフライ級王者の黒石か。黒石は7月大会で中西テツオを判定で下しベルトを防衛。しかし意外なことに「初めてのグラップリングの試合なので、ワクワクドキドキしています」(公式リリースより)とのこと。また、同トーナメントに出場するDAIKIは山本空良の実兄で、今回は5年ぶりの復帰戦だという。北の大地からグラップリングの風が吹き荒れるかどうか注目だ。

■PFC34 視聴方法(予定)
10月6日(日)
ROOKIES&STONES 午前11時~
PFC34 午後16時~
PFC公式YouTubeチャンネルにて ※メンバーシップ限定

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【PFC33】北の大地で黒石大資のベルトに挑戦、中西テツオ「自分の得意なものが明確になりました」

【写真】Tシャツの下には、以前よりも筋量が増えた肉体が……(C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)、北海道札幌市北区のPODアリーナで開催されるPFC33で、中西テツオが黒石大資の持つ同フライ級王座に挑戦する。
Text by Shojiro Kameike

中西は昨年11月、PFCに初参戦して澤口悠之介を下した。続く2戦目でベルトに挑戦する中西に起きた昨年からの変化とは。


怪我もなく練習も試合もできるのは幸せなこと

――2021年からDEEP名古屋大会と大阪グラジエイターを主戦場としていた中西選手が、ここで北海道のPFCに参戦することになったのは、どのような経緯があったのでしょうか。

「本当にタイミングですね。去年は3月と8月に試合をして、その後すぐにでもまた試合をしたかったんです。調子も良かったですし。でも他の団体ではなかなか試合が決まらない状態で。そんな時に、たまたま山本喧一代表が『PFCに出場する選手を募集しています』とXに投稿していて、僕から連絡しました」

――山本代表に直接連絡を! 「調子が良かった」というのは、何か湧き上がるものがあったのですね。

「何て言ったらいいのか……。周りには格闘技が好きなのに怪我で練習も試合もできない人がいるんで。そういう人たちを見ていると、自分は怪我もなく練習も試合もできていて――それって幸せなことだなって思うんです。だからDEEPが終わったあとに『試合したいな』って気持ちが沸き上がりました」

――結果、2023年は3連勝を収めました。2連敗のあとの3連勝というのは、何か変わったところなどはあるのですか。

「自分の中で特に『変わったなぁ』と思うところはないです。試合の中で『自分がやるべきことを決めた』という感じですね。特に去年は3試合とも、相手が若手だったんですよ。相手の対策などではなく、自分の得意なところを出せば勝てるという3試合でした」

――確かに最近の試合では、思い切りの良さは感じました。2022年は何か考えながら試合をしていたのに対し、2023年以降は自然と体が動いているというイメージです。

「そうですね。その点は凄く大きいです。相手云々ではなく自分次第、という3試合を経験しました。調子の良い時は必ず自分の得意なポジションを取ることができる。そういう自分の得意なものが明確になりました」

――自分の得意なポジションとは?

「バックポジションですね。バックを奪うことは、僕にとっては明確な一つの武器なので。同じバックでも細かい部分が違っていて。それが自然と、僕にとって良いポジションを取れるようになってきました。

自分の中では去年8月のDEEP名古屋の試合(カネタケマンに判定勝ち)が一番大きかったんですよ。練習感覚で試合ができたので。今までは切羽詰まった感じで試合をしていたというか。でも8月の試合は余裕を持って、練習の延長で試合できたことが大きかったです」

――一方、今年4月にはDEEP名古屋大会で松岡疾人選手に敗れています。中西選手がコントロールしていたようにも見えましたが……。

「僕としても『負けはないだろう』とは感じていました。何か相手の攻撃でダメージを与えられたとか、そういうのは感じなかったので。

判定となると難しいところですね。人が決めることですし。最近は判定基準も流れが変わってきて、まず明確な差を見せないといけない。僅差だと、どちらにポイントがつくか分からない状態だと思います」

――ちなみに、凄く体が大きくなっていませんか。

「あぁ、今回は凄く追い込んできたので(笑)」

――今だけでなく、最近の試合を視ていると以前よりも筋量が増えているように感じます。

「ありがとうございます。特別なトレーニングをやっているわけではなく、練習量が増えた結果だと思います。やっぱりジムを立ち上げた頃は、自分の中でも練習をセーブしていたところがあって。その状態で試合をするのは良くないですよね。ジムと選手の両立は簡単ではないけれど、現役のうちは選手として頑張っていきたいですからね」

――ジムと選手を両立できる方法が見つかったのですか。

「いえ。自分が何かしたというよりは、運が良かったんですよ」

――運が良かった?

「自分の試合がある時に、たまたまジムで指導を替わってくれる人がいたりとか。あとはNAGOYA TOP TEAMのように、みんなが集まって練習できる環境も増えて」

――そういえば中国でKO勝ちを収めた吉田開威選手は、NTTやガイオジムで一緒に練習しているそうですね。

「彼は本当に凄いですよ。一緒に練習しているので分かります。自分と一緒に練習している時も、優しくしてくれているなぁって(笑)。打撃に関しては太刀打ちできません。彼のような新しいファイターも出てきて、名古屋のMMAも盛り上がってきていると思います」

『これはベルトを獲るでしょ』と自分でも思っています

――そんななか、中西選手は名古屋から札幌に行って試合をするわけですね。

「僕はどこでも戦います!」

――昨年の初参戦時はPODの選手でしたが、敵地ということも意識していなさそうです。

「アハハハ、全く気にしていません。前回試合した時、イベントとして凄い熱量を感じたんです。おもしろい団体だなって思いました。お客さんとの距離も近いですし」

――そしてPFCのベルトに挑戦することになり、相手が黒石選手というのも何か運命的なものを感じます。

2017年8月、中西と黒石は共に中国WLFで試合に臨む予定だったが、大地震の発生で大会が中止に(C)TETSUO NAKANISHI

「あぁ、2017年のWLFですね。去年11月に大会で『お久しぶりです!』と挨拶しました(笑)。でもお互いPFCの同じ階級で試合をしていて、いつか対戦するかもしれないなと思ったんですよ。だから、その時は挨拶程度で」

【参考】「2017年のWLF」について、詳しくはこちら
中西テツオ・インタビュー 
新井丈インタビュー
黒石大資インタビュー

――ファイターとしては黒石選手について、どのような印象を持っていますか。

「ベテランらしさがあって、自分のやることを決めているファイターですよね。お互いにやることが決まっている。黒石選手も僕がやることを分かっていて、しっかり対策はしていると思います。もちろんMMAだから、いつもとは違うこともやってくるでしょうし」

――それは中西選手も同じですよね。

「もちろんです。僕としては、相手は自分の対策をしてきてくれたほうが戦いやすいですよね。僕のリズムに合わせてくれたほうが、逆にやりやすくなるので。結局、何があるか分からないっていうのがMMAの面白さだと思います。

今回はタイトルマッチなので、僕も気合いが入っています。この2カ月強、メチャクチャ追い込んできました。『これはベルトを獲るでしょ』と自分でも思っていますので、応援よろしくお願いします!」

■PFC33対戦カード

<バンタム級選手権試合/5分5R>
亀松寛都(日本)
森永ユキト(日本)

<フライ級選手権試合/5分5R>
黒石大資(日本)
中西テツオ(日本)

<ミドル級選手権試合/5分5R>
新名正啓(日本)
カタナマン(日本)

<ウェルター級/5分2R+Ex>
成田佑希(日本)
飛田拓人(日本)

<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分2R+Ex>
森崇純(日本)
ハント高島(日本)

<グラップリング戦 フェザー級/5分2R>
渡部修斗(日本)
伊藤光(日本)

<フェザー級/5分2R+Ex>
中場ガッツマン大地(日本)
綾哉(日本)

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【Gladiator025】モンゴルの新鋭オトゴンバートルと対戦、久保健太「大人として、面白く持っていく」

【写真】 昨日の計量での両者(C)MMAPLANET

本日、もう1時間後には大阪府豊中市の176boxで戦いの火蓋が切って落とされるGLADIATOR025。同大会で実施されるフライ級王座決定トーナメント準々決勝で久保健太が、オトゴンバートル・ボルドバートルと対戦する。
Text by Manabu Takashima

現在41歳、プロデビューは36歳の時。それ以前、ヤンチャの道で頂点を極め、地下格との出会いで人生を軌道修正した。優れた距離感覚と当て感、身を守る術が備わっている久保健太のMMA道と今回の試合への意気込みを訊いた。


――41歳ということですが、私が初めて久保選手の名前を認識させていただいたのが鶴屋怜選手と戦った時でした。怜選手のお父さん、鶴屋浩さんが「プロテクトとか言われているけど、久保選手は凄く打撃が強くて。厳しい試合なんですよ」と言われていて。そして久保選手のことを改めて調べると、プロデビューが36歳でした。

「そうなんですよ、意外と遅咲きのプロデビューで」

――意外というか、ありえないと感じました。

「アハハハハハ」

――そもそもMMAを始めるきっかけは何だったのでしょうか。

「幼少期から少林寺拳法を7年間やっていて、そこから道を反れて不良になり。道を戻すきっかになったのが、地下格闘技でした。それが27歳、28歳の頃で。自分には武道の経験もあるので、行けるだろうと。友達と車に武具を積んで見様見真似で公園で練習を始め、柔道の経験のある友達、ボクシングで高校と大学で全国大会に出場している幼馴染がいたので教わったり……。そこから小さな倉庫、そして少し大きな倉庫、それから自分のジムになった形です。

地下格闘技は階級とかもないので、今よりも10キロほど軽くて。相手に打撃を食らわせても、判定で負けるということがデビューした頃にありました。そういう敗北から、負けん気の根性でずっとやってきて、地下格闘技の中盤……後半にGSB多治見さんに出会って所属させてもらうようになりました。そうやって今に至るという感じですが、自分でやっていた期間は何年も遠回りしたと思っています」

――道を外していた時期に、戦いに必要な素養を身に着けたという感覚はありますか。

「そうですね……。地元でヤンチャをしていましたので、駆け引きなどを含めてMMA。それは自分に合っている。自分ならいけるとは思っていました。ヤンチャの方でも天辺の方に行った経験もありましたので」

――ハハハハ。天辺ですか(笑)。

「そういう感覚を掴むことはできましたね。でもヤンチャすぎて、回りが離れて行って。その時に色々と気づいたこともあり、出会ったのが地下格闘技だったんです」

――20代半ばまでヤンチャというのは、正直なところなかなか痛いですね(苦笑)。

「20代前半です(笑)」

――あまり変わらないかと……(苦笑)。

「暴走族は年頃までやって、それからチーマーとか……絡まれることがあると、自分から入っていったり。ただ痛い目にあったことがないので……そういうところは自分は万能なのかと。不良をしながらもスポーツも続けていましたし、タバコを吸ったことも一度ないです。お酒を買ったのも、最近になって配信のイベントだけで。お酒も飲まないです」

――体には健全な道の外し方だったのですね(笑)。

「ハイ(笑)。酔っぱらったことがないです」

――でも腕っぷしには自信があったと?

「そうですね。少林寺拳法の護身という部分が役に立ったのか、防御能力にはもともと優れていまして。まだボコボコにされたことがないんです。だから、ボコボコにされたときが身を引く時とか思ったりしています。

自分……集中すると一つのことにのめり込むタイプなので。プロデビューしてからも月・火・水・木・金・土と毎日練習して、1週間とか休んだこともないです」

――GSBで練習をするようになってから、それ以前と違いはありましたか。

「不良だった時の後輩で、僕の前では直立不動の姿勢を取っていた石田雄大選手とか、梶田髙裕先生とかプロでやっている人たちには全く歯が立たなかったです。全然、話にならなかった。最初の頃は悔しくて半泣き状態でした。ただ地下格闘技の実績から、先生も『いけるかもしれない』と思ってくれたようです。記録に残っていないのですが、名古屋でDEEPで隣のジムに所属している若い子とプロデビューで戦って……判定負けしました。大泣きして、そこからですね――本当に目覚めたのは」

――久保選手といえば、やはり勝負度胸が印象深いです。

「少林寺拳法の防御、不良時代の駆け引きというものがあるのですが、緊張もしますし、試合は怖いです。実際、やりたくないです。でも練習を思い切りすることで自信に変え、応援の声に背中を押されて戦うことができています」

――そんな久保選手のプロキャリアですが、GLADIATORでは地方大会で地方の選手と戦うという次元でない試合を経験するようになりました。

「チェ・ドンフン選手は距離感、感覚とも自分に似ていると感じました。若いけど、本当に強いと試合前から思っていて。実際に戦うと、丁寧で華麗で。そこそこの選手では勝てない。フィニッシュがないとか言われていたそうですが、そういう選手はチェ・ドンフン選手と戦うとカウンターを合わせられてボコボコにされますね。読みが凄くて……正直、あの負けでトーナメント出場はないと思っていました。

どういう流れか分からないですけど、次のチャンスをいただいて気合が凄く入っています」

――韓国の新鋭に続き、モンゴルの新鋭であるオトゴンバートル・ボルドバートルが相手となりました。

「ベースがレスリングで、実績もある。所属ジムの先生が相手がいないと言っていることも聞いています。強い選手だということは、もう承知しています。これまで鶴屋怜選手、中西テツオ選手など組みの強い選手と戦ってきました。そこは僕の経験値で、どれだけレスリングが凄くても簡単に組まれて極めに持っては行かれないぞ、と。

加えて僕も組みの方は成長していますし。ただ。相手のスタイルを考えると自分の戦い方も決まってくるのかと思っています。トーナメント戦でもあり優勝を目指してやっていきたいのですが、まずは初戦。オトゴンバートル選手のことだけを考えて、勝ちにこだわって……ベタな試合になってしまうかもしれないですが、しっかりと自分の戦い方で勝ちたいと思っています」

――勝ちにこだわる姿こそ、格闘家だといえるかと。

「本当にドロ試合になってでも、ジャブで制して……。ワンツー・スリー、フォーなんて突っ込むともう向こうがやってくることは分かっています。そこをしっかりと大人として、面白く持っていくことができるように頑張りたいと思います」

■視聴方法(予定)
3月3日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル


■Gladiator025計量結果

<GLADIATOR暫定ライト級王座決定戦/5分3R>
田中有:70.15キロ
ジョン・ハングク:71.10キロ→70.9キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
NavE:57.1キロ
藤沢彰博:56.8キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
久保健太:57.05キロ
オトゴンバートル・ボルドバートル:56.95キロ

<Gladiatorフライ級王座決定T準々決勝/5分3R>
イ・スンチョル:56.4キロ
ツェルマー・オトゴンバヤル:57.1キロ

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス:66.15キロ
石田拓穂:66.1キロ

<フェザー級/5分3R>
ハンセン玲雄:66.2キロ
桑本征希:66.05キロ

<バンタム級/5分3R>
藤原克也:61.05キロ
上荷大夢:61.4キロ

<フェザー級/5分2R>
水野翔:66.05キロ
福田泰暉:65.65キロ

<バンタム級/5分2R>
吉田開威:61.3キロ
土本暉弘:61.65キロ

<フライ級/5分2R>
宮川日向:57.15キロ
八木祐輔:56.85キロ

<フライ級/5分2R>
澤田政輝:56.6キロ
田中義基:56.35キロ

<ライト級/5分2R>
八木敬志:70.05キロ
磯嶋祥蔵:70.4キロ

<フェザー級/5分2R>
田口翔太:65.95キロ
髙橋惺哉:67.85キロ

<バンタム級/5分1R>
ルキヤ:59.55キロ
岩田虎之助:60.95キロ

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【PFC31】平井総一朗とベルトを賭けたリマッチへ、黒石大資─02─「まずは自分が行きすぎないこと」

【写真】写真は2019年11月のNEXUSフライ級トーナメント準決勝。橋本薫汰に判定で敗れてベルトを逃した。黒石はネクサス再挑戦も視野に入れている(C)MMAPLANET

19日(日)、北海道は札幌市北区のPODアリーナで行われるPFC31で、平井総一朗とのPFCフライ級王座決定戦に臨む黒石大資のインタビュー後編。
text by Shojiro Kameike

PFCフライ級は、第3代王者の亀松寛都が王座を返上。空位となったベルトを同級1位の黒石と同級3位の平井が争うこととなった。両者は今年7月のPFC30で対戦し、黒石が3R判定勝ちを収めている。ベルトを賭けたリマッチを控える黒石に、スカーフィストのファイトスタイルと札幌での試合について訊いた。

<黒石大資インタビューPart.1はコチラ


――青森県といえば以前は常設ジムも少なく、地元で試合ができる機会も少なかったと思います。MMAをするために他の地域へ行くことは考えませんでしたか。

「それは考えなかったですね。青森で続けていきたいと思っていました」

――青森の良さって、どんなところでしょうか。

「何だろうなぁ……食べ物が美味しいところですかね(笑)」

――アハハハ、ありがとうございます。話を戻すと、黒石選手は2015年12月にパンクラス札幌大会でプロデビューし、その後は修斗の試合を経て中国WLFの試合を迎えます。プロ5試合目で中国遠征というのは、当時いかがでしたか。

「当時はいろんなことを経験したかったんです。だから『海外での試合って、どういうものなんだろう?』と興味が湧いて、オファーが来た時にすぐ『行きます!』って返答しました」

――なるほど。黒石選手の戦績は勝っても負けてもKOか一本決着で、もともとスカーフィストの選手にはレスリング+パンチ、そこにサブミッションが加わるという印象があります。それはスカーフィスト所属選手に共通することなのでしょうか。

「皆そういうタイプかもしれないですね。特にアマチュア修斗から出ていると、前に出て寝かせてナンボ――という雰囲気はありました。今はルールも変わってきていますけど、当時のアマ修斗はテイクダウンしてトップを取るとポイントが入っていて。そのルールであれば、みんなトップを取りに行きますよね」

――まだアマチュア修斗でグラウンドのポイント制が採用されていた頃ですね。確かに、当時のアマ修斗から育ったファイトスタイルかもしれません。

「前に出ること自体は、リスクもあります。でも自分はリスクを背負ってでも、前に出て倒しに行きたいです」

――そんななか現在は北海道のPFCが主戦場となっています。青森県から北海道で戦うのはアウェイ感が強いのでしょうか。それとも、もう地元のような意識になっていますか。

「他の選手は分からないけど、自分にとっては地元感が大きいです。アマチュア修斗の頃から札幌で試合をしているんですよね。アマ修斗の北海道予選とか。もうPFCでも4試合やらせてもらっていますし、いつも試合が終わったあと『また札幌に帰ってくるね!』と地元のお客さんに挨拶してきますから(笑)。その札幌でタイトルマッチができるというのは嬉しいですね」

――では次のタイトルマッチについてお聞きします。空位のPFCフライ級王座を賭けて戦う平井選手とは、4カ月前に対戦して判定勝ちを収めています。ダイレクトリマッチとなるわけですが、前戦の印象を教えてください。

「平井選手はとにかくフィジカルが強かったです。もともと柔道がベースだと思いますが、スコーンと投げられてしまう感じで」

――前回の試合は5分2R+Ex 1Rで、1Rは平井選手、2Rには黒石選手がテイクダウンを奪ってドローとなりEXラウンドに突入しました。

「2Rが終わって、自分が勝っているのかなっていう思いは少しありました。テイクダウンを奪われたあと、前に出ていたのは自分だったので。ただ、それだけに削られていた部分はあって――延長戦に入ることになって、疲れはありましたが『もおうやるしかないな』と気持ちを固めましたね。延長戦は気合いで戦いました。そこだけは絶対に負けないと思って」

――気持ちで負けていると代表の小倉卓也選手が……。

「いつもセコンドについている代表から怒られています。『行け! サボるんじゃねぇ!!』とか(笑)。でも自分にとっては、それぐらい言われるほうが良いんですよ」

――なるほど。ただ、次のタイトルマッチは5分5Rです。

「しかも5Rを戦いきる試合が多いですよね(苦笑)。ちゃんとフルラウンド戦うことも想定して、まずは自分が行きすぎないことを意識しています。いつものように前に出すぎると、前半戦で消耗してしまうでしょうから。最初はしっかりと圧力をかけながら、自分のペースで進めていきたいです」

――対する平井選手も前回の試合内容を踏まえて、序盤はペースを抑えてくるかもしれません。そうなると黒石選手自身も抑えて進めていくのか、あるいは前に出るのか。

「その場合は、自分がもっと圧力を強めていくかもしれません。できることなら――やっぱりフルラウンド戦うことなく、序盤に仕留めたいですね。アハハハ」

――今回のタイトルマッチも含めて、MMAにおける黒石選手の目標を教えてください。

「今回PFCのベルトを獲ることができたら、その次はネクサスのベルトも視野に入れていきたいですね。自分は一度ネクサスのフライ級王者決定トーナメントに出て、準決勝で負けています(2019年11月、橋本薫汰に一本負け)。あの時は悔しい想いをしたので、もう一度ネクサスのベルトに挑むことができたら――と思っています。

その前に、まずは今回勝つこと。ベルトが懸かった試合なので、ここは死ぬ気で獲りにいきます。今後も期待してください」

■PFC31対戦カード

<PFCフライ級王座決定戦/5分5R>
黑石大資(日本)
平井総一朗(日本)

<PFCストロー級王座決定戦/5分5R>
早坂優瑠(日本)
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)

<バンタム級/5分2R+1ex>
亀松寛都(日本)
ジミー西将希(日本)

<ライト級/5分2R+1ex>
渡辺トシキ(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
中島光陽(日本)
河永重春(日本)

<ミドル級/5分2R+1ex>
森崇純(日本)
カタナマン(日本)

<フライ級/5分2R+1ex>
澤口悠之介(日本)
中西テツオ(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
伊藤光(日本)
ハント高島(日本)

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【PFC31】平井総一朗とフライ級王座決定戦、黒石大資─01─「組み技は相当頑張りました」

【写真】平井は首都圏から。黒石は青森から札幌へ(C)MMAPLANET

19日(日)、北海道は札幌市北区のPODアリーナで行われるPFC31のメイン=PFCフライ級王座決定戦で、黒石大資が平井総一朗と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

青森県のスカーフィストでMMAを始めた黒石は2015年12月にパンクラス札幌大会でプロデビュー。その後は修斗から地元の青森県で開催されるGFC、ネクサスでも戦い、そして現在はPFCが主戦場となっている。そのPFCのベルトに挑戦する黒石に、ここまでの歩みを訊いた。


――本日はよろしくお願いします。次の試合に関するお話の前にお聞きしたいことが一つあります。黒石選手は2017年10月、WLF(武林風)に出場されていますよね。

「はい。あの時は8月に試合をする予定だったんですけど、大地震(シルツァデグ地震)で大会自体がなくなって……。本来は8月にやるはずだった試合が10月にスライドされるはずだったのですが、仕方ないですけど『8月なら出られるけど10月は出られない』という選手もいました。ウチの小倉卓也代表もそのパターンでしたね」

――そうだったのですね! これまで当時のことについては中西テツオ選手、新井丈選手から当時の話を聞いていました。その大会の話こそしていないものの木内SKINNY ZOMBIE崇雅選手にもインタビューしており、ここで黒石選手の取材になるとは何か不思議な縁だと思いました。

【参考】シルツァデグ地震とWLFについて
中西テツオ・インタビュー 
新井丈インタビュー 

「あぁ、なるほど! しかも中西選手と木内選手も今回、同じ大会で試合をするんですよね(※木内は早坂優留とストロー級王座戦、中西は澤口悠之介と対戦する)。すごく懐かしいいです。いろいろありすぎて、今となっては『楽しかったなぁ』と思います。

他の選手とは住んでいる場所も違うし、あの大会以降は会っていないのですが、今回の大会で懐かしい話になるかもしれません(笑)。久しぶりにお会いするので、自分も楽しみにしています」

――黒石選手にとっては、あの中国遠征がプロ4試合目になります。まずはMMAを始めた経緯から教えていただけますか。

「もともと僕はボクシングが好きで。ボクシングの経験がある友人がサークルのような形でボクシングを教えていて、僕もその練習に参加していたんです」

――最初はプロボクサーを目指していたのですか。

「いえ、プロになろうという意識はなかったです。ただ体を動かしたいっていう気持ちのほうが強かったです」

――そこからスカーフィストに入ったのも、運動目的だったのでしょうか。

「そうですね。ボクシングサークルの友人がスカーフィストの先輩たちと知り合いだったんですよ。僕も『総合格闘技をやってみないか?』と誘われて、行ってみてハマッたのがMMAを始めたキッカケです。あれは22歳ぐらいの頃で」

――それはまだスカーフィストが常設道場になる前ですか。

「今の常設道場に移る前――青森市スポーツ会館のレスリング場で練習していた頃ですね。スカーフィストの常設道場が出来たのが6年ぐらい前だったと思います」

――スカーフィストに入る以前は、MMAは観ていなかったのでしょうか。

「ほとんど観たことはなかったです。ボクシングやK-1のほうが好きでした。MMAが好きになったのは、小倉代表と会ってからですね」

――22歳の時ということは2015年ごろかと思いますが、2015年12月にはパンクラス札幌大会でプロデビューし、翌年7月には修斗でも戦っています。プロで試合をするまでのスピードは速かったのですね。

「先ほども言ったとおり、もともとプロを目指していたわけではないんですよ。でも練習しているうちに、アマチュア修斗の試合に出たくなって。出ていたら全日本アマ修斗で優勝したくなり――でも、その時もまだプロで試合をすることは視野に入っていなかったです。

段階を踏んでいった結果、2度目の全日本アマ修斗に出た時(2015年9月、バンタム級3位)、『やっぱりプロでやりたい』と思うようになりました(笑)。プロのライセンスも貰えたし、年齢も年齢だったので『ここはプロで試合をしてみよう』と」

――ボクシングから始めたということは、組みの練習を始めたのはスカーフィストに入ってからですか。

「はい。スカーフィストに入った頃は全く組み技の経験がなくて、アマ修斗に出始めた当初も打撃主体で戦っていました」

――当時のスカーフィストの選手といえば、「組み技を前提とした打撃」でガンガン行くというイメージが強かったです。しかも当時は組み技といえば柔術をベースにする選手が多いなか、スカーフィストの選手はレスリングベースだったと思います。ただ、黒石選手の場合は組み技の前提がなく……。

「そうなんですよ。すごく難しかったです。だから組み技は相当頑張りました。ジムでも『とにかくやれ!』という感じで(笑)。仰るとおり、僕が入った頃は組み技の練習といえばレスリングが中心でした。でも常設道場が出来てからは柔術クラスも始まって、今は柔術もしっかり練習できています」

■PFC31対戦カード

<PFCフライ級王座決定戦/5分5R>
黑石大資(日本)
平井総一朗(日本)

<PFCストロー級王座決定戦/5分5R>
早坂優瑠(日本)
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)

<バンタム級/5分2R+1ex>
亀松寛都(日本)
ジミー西将希(日本)

<ライト級/5分2R+1ex>
渡辺トシキ(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
中島光陽(日本)
河永重春(日本)

<ミドル級/5分2R+1ex>
森崇純(日本)
カタナマン(日本)

<フライ級/5分2R+1ex>
澤口悠之介(日本)
中西テツオ(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
伊藤光(日本)
ハント高島(日本)

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【PFC31】19日は地方の日!! PFC31でフライ級王座決定戦、平井総一朗「何かピークを創っている選手に」

【写真】豪州のフィーダーショーも、北のJ-MMAも今の自分を出すことには変わりはない(C)MMAPLANET

19日(日)は地方の日!! 札幌でPFC31、青森県五所川原でGFCが4年振りに開催され、福岡ではBLOOM FC旗揚げ戦が開かれる。ここでは札幌市北区のPOD アリーナで行われるPFC31のメイン=PFCフライ級王座決定戦で黒石大資と対戦する平井聡一朗のインタビューをお届けしたい。
text by Takumi Nakamura。

今年2月に豪州#01フィーダーショー=ETERNAL MMAに参戦し、現UFCフライ級の注目株スティーブ・アーセグと対戦するという貴重な経験を積んだ平井。7月のPFC30では黒石に判定負けを喫したものの、当初予定されていた黒石×ザ・タイガー石井の王座決定戦がタイガーの怪我の回復が遅れてキャンセルとなり、ダイレクトリマッチという形で王座決定戦のチャンスが巡ってきた。

「これでいいのかなという葛藤もありました。ただその葛藤よりも前戦の自分へのリベンジもしたい」とオファーを受けた平井。アーセグ戦の経験、そして前回の黒石戦での悔しさをどう形にしてきたのか。王座戦を控える平井に話を訊いた。


――今回は黒石大資選手とダイレクトリマッチという形での王座決定戦が決まりました。平井選手にとってはリベンジもかかった一戦ですが、オファーを受けた時はどのような心境でしたか。

「負けたあとのオファーで、これでいいのかなという葛藤もありました。ただその葛藤よりも前戦の自分へのリベンジもしたいと思って試合を受けました」

──7月の黒石戦は振り返ってみて平井選手にとって、どのような試合だったと思いますか。

「黒石戦の前に豪州で試合をやって(※2月のETERNAL MMA73でスティーブ・アーセグに一本負け)、そこで感じた壁や差を少しでもなくすための準備をやってきて、それを出すんだという気持ちで乗り込んだ試合だったんです。でも思った通り自分の体が動いてくれない、イメージしていた試合ができなかったですね」

──その思うようにできなかったのは、自分の中では何が原因だったって感じていますか。

「ただ単に気負いがひどかったですし、勝って当たり前、当然のように勝つ、自分が何かしらでフィニッシュするというイメージでやりすぎてしまって、相手が自分に対してどう戦ってくるかのイメージが不足していたからだと思います」

──対戦相手よりも自分自身に対して課題があったということですね。

「もちろん相手の黒石選手が徹底して組み技の場面を作らせない作戦遂行力があったし、全体的にある程度レベルが高い選手というのも要因だと思います。ただ自分としては準備段階を含め、相手のことを想定した準備ができていなかったことが反省点ですね」

──今回はそこを踏まえて、何を意識して練習されてきましたか。

「その反省ももちろん活かしつつ、5分5Rやる可能性がある試合なので、いつも所英男会長が言っている『やりきる』をイメージして練習をしています。今まで5分2Rで決着をつけていたところが5分5Rで伸びることを考えると、陸上競技で言えば短距離。中距離種目から一気にフルマラソンになるぐらいの違いがあると思いますし、そのなかで『やりきる』ことを意識しながら取り組むことが出来たと思います。底上げを含めた総合力、打・倒・極全て繋がるような動き、そこを徹底的にやってきました」

──やはりラウンド数は試合展開に影響するでしょうね。

「5分2Rであれば、僕の場合は組めればなんとかなってきたところがあるんですけど、5分5Rになるということはスタンドや立った姿勢でどの程度イニシアチブを取れるか、前に出られるか、プレッシャーをかけられるかというのがポイントになると思います」

──しかも5分5R&ダイレクトリマッチというシチュエーションもなかなか経験できるものではないと思います。

「相手選手に対して一度対戦しているから『ここは大丈夫だ』、『ここはダメだ』というのはなく、僕の中では一度まっさらな状態にしました。ざっくりとしたイメージは持ちつつ、最終的には自分自身だと思っているので、今自分が持っているものを5分5Rの中でどれだけ出せるか。相手選手に対してというよりは、自分自身という感じですね」

──先ほど話にも出ましたが、2月のETERNAL MMA73では、のちにUFCに参戦するスティーブ・アーセグとの対戦でした。結果は一本負けでしたが、UFCレベルの選手と海外で戦うことは貴重な経験です。あの試合は平井選手に何をもたらしましたか。

「本当に自分にとってターニングポイントになったと思います。やはり海外遠征だけあって、スケジューリングもアバウトだったんですけど、そのなかでも割と平常心でいられたというか、そこまで動揺することなく、試合には臨めました。相手選手に対しても試合前にフェイスオフで向かい合った瞬間は『こいつなら勝てるぞ』と思って当日を迎えて、いざケージの中に入って相手と向かい合っている瞬間も、気持ち的にビビることがなかったんです。そのぐらい精神的・肉体的にいい状態でできた試合だったのですが、その上で何もさせてもらえないまま終わってしまったことが凄く悔しい部分で……。今はそこ(海外)を自分の目標、モチベーションとして、もう一回、ここからやり直すんだというきっかけになりましたね」

──あの試合をきっかけに格闘技に対する考え方や取り組み方は変わりましたか。

「変わりましたね。世界と視野が広がった感じです。それまでは国内での自分の立ち位置しか見えてなくて。大した立ち位置ではないんですけど、世界にはこういう戦いの場があるということを体感しただけでも、格闘技家としても人としても成長させてもらえました」

──それも踏まえて、平井選手は今どんな目標を持っていますか。

「先日もPFCのYouTubeライブでもお話させてもらったのですが、目の前の試合を一つ一つ勝つことですね。ただ、昨年末から一貫していることがあって、それは所会長を選手としてではなくて、コーチ・セコンドとしてRIZINに連れて行くこと。所プラスも選手が増えてきたのですが、自分の中では自分が最初に(所をRIZINに)連れて行くんだという想いがあります」

──先日所選手を取材した際、プロ選手&プロ志望の選手が増えてきてプロ練の時間を設けるようになったと話していました。

「僕がジム入った当初はプロの先輩が一人、プロ志望の選手が一人いただけで、基本的にプロ志向のジムではなかったんです。僕ももともと柔道をやっていたんですけど、プロを目指すというよりも、格闘技を楽しみたいと思って入会しましたし」

──そこからなぜプロを目指すようになったのですか。

「さっき話したプロ志望の選手=長野将大選手がデビューするかしないかのタイミングでジムに入って、僕が階級も近い&柔道経験者ということで一緒に練習させてもらう機会が多かったんです。それから練習だけじゃなく、セコンドにも入るようになって……そういうことの積み重ねと周りの期待もあって、自分も試合に出ようと思いました」

──そういったジムの歴史を知っているからこそ、所選手を“会長”としてRIZINのリングに立たせることには特別な想いがありそうですね。

「今までジムを引っ張り、担っていくのは僕じゃなくて、自分より先にジムに入っていた2人だったり、僕より下の世代の選手だと思っていたんです。もともと僕はプロ志望じゃなかったですし、僕より若い選手たちがドンドン上のステージに上っていってくれた方が、ジムが盛り上がるだろうなと考えていた時期もあります。でも自分の役割や役目を改めて考えた時に、今は自分がやらなきゃいけないなって発想が変わってきて。それであえて『所会長をRIZINに連れていきたい』と口に出して言うようにしました」

──その目標を達成するためにも、ベルトを巻くことが大きな前進になると思います。そのタイトルマッチに向けた意気込みを最後にいただけますか。

「まだまだ僕は目立つ選手でもないですし、特別何かを残した選手でもないんですけど、本当にこれから先、何かピークを創っていける選手になっていくので、是非注目していただけたらなと思います」

■PFC31対戦カード

<PFCフライ級王座決定戦/5分5R>
黑石大資(日本)
平井総一朗(日本)

<PFCストロー級王座決定戦/5分5R>
早坂優瑠(日本)
木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(日本)

<バンタム級/5分2R+1ex>
亀松寛都(日本)
ジミー西将希(日本)

<ライト級/5分2R+1ex>
渡辺トシキ(日本)
天草ストロンガー四郎(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
中島光陽(日本)
河永重春(日本)

<ミドル級/5分2R+1ex>
森崇純(日本)
カタナマン(日本)

<フライ級/5分2R+1ex>
澤口悠之介(日本)
中西テツオ(日本)

<フェザー級/5分2R+1ex>
伊藤光(日本)
ハント高島(日本)

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【Gladiator021】NavEに挑戦、ニャムジャルガル二元インタビュー「米国に行ってUFCで戦う」

【写真】1998年3月22日、バヤンホンゴル県バヤンボラグ村出身 。ウランバートルのジムでは「地方、遊牧民の選手の体力とハングリー精神こそMMAで成功する谷めに必要。ウランバートルはもやしっ子ばかりだ」という意見が多く聞かれた (C)MORIYAMASAN

明日26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021のメインでGladiatorフライ級選手権試合=王者NavE×挑戦者ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが組まれている。

MMAPLANETではグラジエイターのタレントリレーションズ代表の長谷川賢がモンゴル視察を行った際に同行取材をし、現地でニャムジャルガルのインタビューを行っていた。ここでは1月末にウランバートルで録ったインタビューと、挑戦が決まってからリモート取材で訊いたニャムジャルガルの声をお届けしたい。

世界に飛び立ちたい無敗のフライ級選手が語る――知られざるモンゴルMMA界の実情とNavE戦への意気込みとは。


――今日は立ち技、グラップリングとミットとスパーを見せてくれましたが、これまでの格闘技歴を教えてください。

「12歳からモンゴル相撲を始めて、14歳から柔道とサンボをそれぞれ18歳までやっていました」

――それらの競技での何か結果は残していますか。

「コンバットサンボではモンゴル選手権で2度銅メダルを取っています。柔道ではモンゴル学生選手権で銀メダル、アジアオープンで3位になっています。モンゴル相撲では県でナチン(ハヤブサ=5回戦進出した選手の称号)になっています」

――どうしても興味深いのはモンゴル相撲の経験です。これだけの小兵でナチンになる。それだけテクニカルだったと思われますが、ニャムジャルガル選手自身、モンゴル相撲の技でMMAでも有効だと思われるモノはありますか。

「たくさんあります。ウムスフ(肩車)、ウゥルフ(一本背負い)、フムルフ(内股)、ガルアチフ(外無双)、それとパンツを掴んで良いので相撲の上手投げのような技もあります。ウムスフは最近のモンゴル相撲は筋力が増えてきているので、あまり見られなくなりました」

――ところでニャムジャルガル選手は格闘技をして、生活していきたいという気持ちがあったのでしょうか。

「ハイ。ただし、それは私がおかれた環境というのも影響していると思います。私の従妹にはモンゴル相撲の力士、そして力士を日本に送る仕事をしている人もいます。私自身は2017年頃からモンゴルでもMMAの人気が高まり、この年から練習を始めました」

――それはバヤンホンゴル県での話でしょうか。

「まれた村には15歳までいて、17歳の時にバヤンホンゴル県の県庁所在地のバヤンホンゴルに引っ越して柔道やサンボを続けていました。そしてMMAの選手を目指して2016年にウランバートルに来て、その後も1年間は柔道を続けていました。翌年からバットバエル先生の指導を受けています。

正直、田舎にいた方が空気も綺麗ですし、筋力トレーニングに関しては問題ないです。ただし練習パートナーや指導者の問題があるので、ウランバードルに来る必要があります」

――では19歳の時からバットバエル・コーチの指導を受けているのですね。

「キックボクシング、柔術と先生の下では一カ所で練習できるのは大きかったです。ただモンゴル相撲は倒せば終わりでしたが、柔術では投げても下から攻撃をされて本当に戸惑いました。もちろん、今では完全に慣れて何も問題ないです」

――MGL-1FCのフライ級王者ということはモンゴル最強のフライ級ファイターといっても過言でないと思います。今後、どこを目指して練習していますか。

「将来的には米国に行ってUFCで戦い、アジア人でもチャンピオンになれることを示したいです」

――ONEではなく、UFCなのは?

「ONEは試合間隔が長く感じます。UFCの方がたくさん戦えると思います。何より世界のトップ選手が集まっているUFCで勝負したいです」

――ステップアップ方法、UFCへの筋道というのはモンゴルにいて見えているのでしょうか。

「ダナー・バットゲレルのマネージャーとコンタクトを取っていて、これから3連勝ぐらいするとUFCと話ができると聞いています(※この後、ONE THE ROADマネージメントとUFCとの交渉に関して契約を結ぶ)」

――ところでモンゴルには兵役があると聞きました。韓国のMMAファイターも兵役がキャリアを積むうえで弊害になる場合があります。モンゴルはどうなのでしょうか。

「18歳から兵役の招集が始まっています。自分にも毎年のように招集令が届きますが、これまでは理由をつけて断っています。正直、行かないままで終わらせたいと思っています。モンゴルの兵役は1年、練習がそれだけできなくなることは選手として後退してしまうので、行きたくないです。

兵役とは自分の国を守って、貢献することです。自分としてはMMAで活躍して、モンゴルを世界に知らしめることで貢献したいです。兵役に就いているのと同じような気持ちでMMAを戦っています」

■グラジエイターに来日が決まってからのインタビュー(※3月4日)

――ウランバートルでインタビューをさせてもらってから、3週間後に来日が決まりました。

「オファーをもらった時は本当に嬉しかったです。これまで海外の大会で戦ったことがなかったので、本当に盛り上がりました」

――いきなりタイトルに挑戦することに関しては?

「最初のオファーは、グラジエイターで試合をする気持ちはあるかという意思確認でした。当然のようにイエスと即答しました。それがタイトルマッチになり、正直にいえばとても驚きました。他の選手を飛び越えてタイトルマッチを戦うことになったので、今度はコーチともしっかりと相談し、このような滅多にないチャンスを受けることにしました」

――グラジの櫻井代表からは、ニャムジャルガル選手との対戦をオファーした日本人選手が断った。そのタイミングでNavE選手に挑戦予定だったチェ・ドンフン選手が負傷。そしてニャムジャルガル選手に挑戦権が回ってきたと聞きました。

「幸運でした。最初はタイトマッチという話はなかったので、2試合、3試合と勝ち続けて初めてタイトルに挑戦できるという気持ちでいました。それがいきなりチャンピオンに挑戦することになって短期間でステップアップできるチャンスだと思っています」

──長谷川賢氏がジムで練習を視察した際、日本行きのチャンスが回ってくる自信はありましたか。

「あの時は理由があって、それほど練習ができていない時期だったので、自分のなかでは満足いく動きができなかったです。なので日本に行けるとは思っていなかったです」

──では、あの時とは違う動きを日本で見せるという気持ちが強いですか。

「あれから十分に練習できているので、タイトル戦では可能な限り自分の持てる力を出して戦いたいです」

──チャンピオンのNavE選手の印象を教えてください。

「実はまだ映像を見ていないです。できるだけ早く見て、対策を練りたいと思っています」

──日本でどのような試合がしたいと思っていますか。

「チャンピオンは柔道出身だと聞いています。自分も組み技が得意です。自分のレスリング力の方が上だと証明したいです。と同時にチャンピオンのNavE選手が自分の挑戦を受けてくれることに、とても感謝しています。3月26日は火が出るような激しい試合がしたいです」

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマー(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30~ザ・ワンTV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(日本)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

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【Gladiator021】神田T-800周一と対戦、テムーレン・アルギルマー「サーカスの団員になるために――」

【写真】にこやかな好青年だが、SNS世代で結構なトラッシュトーカーという一面もある (C)MORIYAMASAN

明日26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021で、バンタム級チャンピオン神田T-800周一と戦うテムーレン・アルギルマー。

モンゴルを代表して、10年以上のキャリアを誇るダムランプレウ・バーサンクフーの愛弟子テムーレンは、MGL-1FCで挑戦者決定戦で勝利もその後タイトル戦が実現しないなど、母国で試合の機会に恵まれていない。そんななか得たグラジでの試合、関係者に感謝の念を抱きながら、対戦相手の神田には手厳しい言葉を言い放った。


――テムーレン選手、1月のウランバートルでマザーライMMAの練習を取材させていただいた時、お嬢ちゃんがずっとパパの練習をケージの外から見て、泣き続けていたのが忘れられないです。

「娘でなく、息子なんですよ(笑)。ただ、自分は息子が泣いているのは気にせずにスパーリングに集中していました。普段はお祖父ちゃんとお祖母ちゃんに見てもらっていることが多いので、息子を練習に連れて行くことはほとんどないんです。あの日はたまたまですね(笑)」

――あの時、長谷川賢氏が視察に訪れていて、実際にグラジからオファーがあった時にはどのように思いましたか。

「あの日、スパーリングを軽めにやるという指示があったので、自分の100パーセントを見せることができなかったです。それでも自分が選ばれると、強く思っていました。でも実際にオファーが来た時には、凄く興奮しましたね。モンゴルではなかなか対戦相手が見つからなくて、海外で試合がしたいと思っていたので凄く嬉しかったです」

――軽めだったのですね。力が入らず、柔らかい動きができるという印象でした。

「そうですね、基本的にはアレが自分のスタイルです。視察されているからといって、何か気に入られるような動きをするつもりはなくて、しっかりと自分の動きをしようと思っていました。いつもスムーズな動きを心がけていますが、試合になると相手もいますし、倒さないといけないわけですから、相手の能力次第ですが激しく打ち合うこともあります」

――そもそもテムーレン選手はMMA以前に、何か格闘技の基礎があったのですか。

「学生の頃は色々なスポーツをやっていました。バスケットボール、バレーボール。格闘技は柔道とモンゴル相撲をしており、どのスポーツでもそれなりの成績を残していました」

――ではMMAを始めたのは?

「高校生の時にダムランプレウ選手やナラントンガラグ選手のMMAの試合はよく見ていて、興味を持っていました。ちょっと荒々しいところもあったので、いつかやってみたいと思っていたんです。当時は地方に住んで、夏休みにサーカス団員の募集があってウランバートルに来ました。最初はある程度トレーニングする期間をおいて、お客さんの前で演技をすると思っていましたが、1カ月半ぐらいで正式にアクロバットをお客さんの前に出て演じることになりました。そんな時、シリンベーリ・ジムで1日体験入門に参加して。それ以来、MMAに夢中になりサーカスはすぐに辞めました」

――なんとも……日本ではまずない経歴ですね。ダムランプレウ選手と練習をするようになったのもシリンベーリ時代からですか。

「2017年11月にMMAを始めて、ダムランプレウ先生もシリンベーリで練習をしていていました。そして2018年になってから、指導を受けるようになりました」

――現状、テムーレン選手はMMAファイターとしてどのような特徴がある選手だと自己判断していますか。

「打撃が好きですが、組みも嫌いでないです。自分としては芸術的、美しい戦いをしたいです。そしてお客さんが喜ぶ面白い試合ができればと思います」

――では神田選手の印象を教えてください。

「その前にこのオファーをくれたグラジエイターの関係者の皆さんに感謝の言葉を伝えたいです。そのうえで対戦相手に関しては、試合をチェックしましたが……正直、面白くない試合をする選手でした。グラップリングが好きな選手だと思いましたが、もっともっとしっかり練習してくださいと言いたいです。

(C)SHOJIRO KAMEIKE

ただ試合を受けてくれたチャンピオンには感謝しています。

自分は、きっとこれまでに戦ったことがない相手になるはずです。みんなが喜んでくれる激しい試合をしましょう」

――モンゴルで会った時は髪の毛が真っ黒でしたが、今はブロンドが入っています。それは戦闘仕様なのでしょうか。

「いえ、試合が決まる前に銀色に染めて、それから金髪しました。特に試合を考えてではなくて、個性を強調したかったからです(笑)」

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマー(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30~ザ・ワンTV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(日本)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

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【Gladiator021】計量終了。大会MVPを狙う前田吉朗、江木は「憧れの選手を相手に自分らしさをみせる」

【写真】計量後、細かくルールを確認していた前田吉朗。江木は憧れのレジェンドを相手に、前回の敗戦を払拭できるか。 (C)SHOJIRO KAMEIKE

明日26日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGLADIATOR021の公開計量が、同じく豊中市のスモーカージムで行われた。出場選手は全員、一発で計量をパスしている。


モンゴルとフィリピン、さらに韓国からの刺客をグラジエイターとワードッグの王者が迎え撃つ形となった今大会。まずメインのGladiatorフライ級選手権試合、「想像していたよりも大きかった」と感想を述べている王者NavEは、爆発力と連打の強さがあるモンゴルMMA王者ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルを組み伏せることができるか。

プログレスのフォークスタイルグラップリングには、元DEEP&パンクラス王者で、昨年にMMAを引退した前田吉朗が出場する。会場に遅れて登場した前田は「MMAを引退してから筋肉も落ちていたけど、練習していると体も戻ってきた」と自信を見せる。さらに長谷川賢プログレス実行委員会代表に、大会MVPについて金額と条件を確認。長谷川代表は「まずは試合に勝つこと。そのうえで試合内容から考えます」と苦笑いを浮かべた。前田は集合写真でも手でMVP獲得をアピールしている。

一方、前田と対する江木は1月大会の敗戦(竹本啓哉に一本負け)について「MMAに出ることを意識して、意地になってスタンドレスリングで戦おうとしすぎてしまいました。今回は試合に勝つことだけに集中できています」と語る。さらに前田に対しては「WECでミゲール・トレースと戦った試合を見て、大ファンになりました。以来、学生時代からずっと動画を見ていた憧れの選手です。でも相手が前田さんだから、プログレスだからということは関係なく、自分らしさを見せたいです」と意気込みを語った。

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021計量結果

<ストロー級/5分2R>
田中優樹:51.55キロ
木村旬志:52.10キロ

<バンタム/5分2R>
今村豊:61.25キロ
谷口武:60.65キロ

<バンタム級/5分2R>
藤原克也:60.90キロ
秋田良隆:61.10キロ

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE:56.45キロNavE
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル:56.55キロ

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一:61.15キロ
テムーレン・アルギルマー:61.30キロ

<55キロ契約/5分3R>
中務修良:54.80キロ
エイドリアン・バトト・ジェマ―:54.10キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分2R>
前田吉朗(日本):60.50キロ
江木伸成(日本):59.85キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分2R>
世羅智茂:75.45キロ
大嶋聡承:77.30キロ

<バンタム級/5分3R>
ゆうと:60.85キロ
キム・ウィジョン:61.45キロ

<フライ級/5分2R>
中西テツオ:56.60キロ
宮川日向:56.60キロ

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド:65.70キロ
藤岡陸:65.70キロ

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾:76.10キロ
阿部光太:76.95キロ

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分2R>
ハシャーン・フヒト:60.50キロ
花澤大介:64.10キロ

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ:当日計量
北原蓮:当日計量

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈:当日計量
飴山聖也:当日計量

<バンタム級/5分1R>
藤井丈虎:60.85キロ
吉田開威:61.05キロ

<バンタム級/5分1R>
武田純忠:60.90キロ
有田一貴:60.85キロ

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠:56.45キロ
那須裕次郎:55.80キロ

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【Gladiator021】テムーレン戦へ、神田T-800周一─02─「怖くてワクワクして、やりがいがあります」

【写真】恐怖に打ち克、自分に勝って相手に挑む。その姿勢に人は魅かれます(C)MMAPLANET

26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021で、モンゴルからの刺客テムーレン・アルギルマーと対戦するバンタム級チャンピオン神田T-800周一インタビュー後編。

韓国、フィリピンに続き、モンゴルを掘り始めたグラジエイターのチャンピオンとして、いやMMAファイター神田周一として、この状況をどう想うのか。そしてテムーレン戦で、どのような自己証明をするのかを尋ねた。

<神田T-800周一インタビューPart.01はコチラから>


――グラジでの試合は昨年4月の王座決定戦以来、11カ月振り。その間、闘裸男で野尻定由選手に勝利。貴重な勝利だったのですが、その後は野尻選手が負けがこんでしまいました。

「野尻君は思い切りが良いので、良い時と良くない時の差が大きいのかもしれないです。体の強さは感じられたので、コツコツと積んでいけば安定した結果を残せる選手になると思います。基本的にはダイナミックな選手で、逆をいえば脆さがある。そこをつかれると……という試合になりますね」

――野尻戦の勝利から修斗のオファーは?

「正直、なかったです(笑)。修斗の有り方だと、僕が出たいといえば試合は組んでもらえるはずです。でも後楽園ホールとか、修斗で――ということで、今の僕はMMAをやっているわけではないので、そこにワクワクできなくて。

そりゃあ藤井伸樹選手と戦わせてもらえるなら、僕もワクワクします。僕は強さと触れ合い、自分の強さを確認したい。むしろ、今回のような試合の方がワクワクします」

――修斗も藤井選手との試合をいきなり組むことはできないでしょうし、ならばベルトを持つグラジでテムーレンというモンゴル人選手を迎え撃つ方がワクワクしますか。

「1月大会もチョ・ソンビン、キ・ウォンビンが来て、フィリピンのジョン・オルニドが笹選手と戦った。コンバット柔術ですけど、江木(伸也)君と竹本(啓哉)は結局、竹本が勝った。バンタム級戦線も動きが活発ですし、同時にごちゃごちゃで3月には誰と試合をするのかなぁと展開は見えていなかったです。

実力的には十分に強い選手だし笹選手や竹本選手と戦うことも、あるかと思っていました。それにチャンピオンとして海外から選手が来ることにニヤニヤしていて良いのかという気持ちもありました。でも、ニヤニヤしてその場に入らせてもらおうと思います。チャンピオンとして踏ん反り返えって、待つつもりはない。だって、ワクワクするじゃないですか。怖いけど。

チョ・ソンビンのような韓国人選手と、ストーリーはないけど試練のノンタイトルマッチとか、タイトルマッチがあるかな。あれば良いなっていう気持ちにさせられました、チョ・ソンビンと戦った中川選手、恰好良かったです。叩き上げで、厳しい相手と戦う。負けたけど、本当に格好良かった。僕もああいう風に、強い選手と戦うMMAファイターでいたいです。

そういう意味で、僕が一番ワクワクさせられるのがグラジエイターなんです。本当にこの状況はめちゃくちゃワクワクします。お金が掛かってしまいますけど、トーナメントをしてほしいぐらいです(笑)」

――結果、蒙古襲来と。

「長谷川さんがモンゴルに行っているSNSを見て、ちょうど福岡で柔術の大会があって、ラーメンでなくモンゴル料理屋にいるタイミングだったんです。僕、モンゴル料理が好きで(笑)」

――アハハハ。

「塩ゆでの羊、じゃがいもと人参と一緒に煮た羊、あと餃子みたいなの(※ボーズ)を食べていて。『長谷川さん、やりよったな』、『グラジエイター、やりよったな。モンゴルを掘るか』って思いながら、モンゴル料理を食っていて(笑)。ただ、いきなり僕とは思っていなかったです。でも、僕がツイッターで反応したのを長谷川さんがチェックしてくれたみたいで……こうなったかと」

――実際にオファーが来た時の気持ちは?

「面白い!!と思いました。グラジエイターがその気なら、僕はやりますよって。グラジエイターが攻めるなら、僕も攻める」

――ここで、少しテムーレンの練習映像をチェックしていただけますか。

「(試合映像を見終わって)こういうのを待っていたんです。良い感じに怖さとワクワク感がある状況を……でも、実感が急にわいてきました」

――とはいえ、この勢いがあるからこそ神田選手がここまで積んできたことをぶつける相手かと。

「準備もそうですけど、本番も今までやってきたことしかできないので。そうなると、相手が誰であろうと――ということに行き着いて。自分がやるべきことをやるだけです」

――いやぁ、明らかに表情が変わりました。厳しい眼になっています。

「韓国、フィリピン、そしてモンゴル。国内で、ここまで測れない強さに触れるチャンスってないんですよね。怖くてワクワクして、やりがいがあります。何より緊張感が僕のなかにあります。いよいよだなって」

――そういう相手と戦い、何を見せて自己証明をしたいと考えていますか。

「う~ん……コツコツと積み上げてきた地味なところですね(笑)。僕だって派手に勝ちたいけど、自分で選んだかのか。選ばざるを得なかったのか。結果的にこうなったのかは分からないですけど、僕が積み上げてきたモノ……そういう地味で諦めないところを出して、勝ちたいです。森戸新士に揉まれていますからね、大丈夫ですよ」

■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator021対戦カード

<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)

<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)

<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)

<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)

<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)

<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)

<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)

<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)

<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)

<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)

<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)

<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)

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