カテゴリー
DEEP MMA o PRIDE RIZIN キック トップノイ・キウラム パンクラス ヒロヤ ライカ 中村優作 中田大貴 伊藤裕樹 修斗 平本蓮 征矢貴 朝倉未来 榊原信行 神龍誠 竿本樹生 萩原京平 高木凌

【RIZIN】RIZIN LANDMARK 6追加対戦カード 注目はコレだ!

10月1日に愛知県ドルフィンズアリーナで開催されるRIZIN LANDMARK 6 in NAGOYAの対戦カード全12試合が一気に発表されました。所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)×アラン“ヒロ”ヤマニハ(ボンサイ柔術)、伊藤裕樹(ネックス)×トップノイ・キウラム(BANGTAO MUAY THAI & MMA)など好カードが並ぶ中、なかなか首都圏のナンバーシリーズでは組まれなさそうなチャレンジングなマッチメイクが多いじゃありませんか。独断と偏見でオススメの3カードをピックアップしてみました。
9f31cfdbc877d0dd2315b8ecc9758e5d77c351f7
【58.0kg契約】
中村優作(TEAM FAUST)
ヒロヤ(トライフォース赤坂)
朝倉未来と共に榊原信行CEOに出場を直訴して超RIZIN.2に参戦したヒロヤ。DEEPで目立った戦績を残していない事から賛否両論噴出したのが記憶に新しい。試合は格上の伊藤裕樹を相手に泥臭くテイクダウンに行く試合運びで僅差の判定負け。愚直なファイトスタイルがファンの琴線を揺さぶった事が今回のオファーに繋がったのでしょう。

正直私もヒロヤについては半信半疑でしたが、自ら負けたら引退というプレッシャーをかけて、自分がやれる事を着実にやって伊藤を相手に大善戦。ここで引退するのはもったいないと思ったファンは多いのではないでしょうか。

でも、あの愚直なファイトスタイルはどこか既視感がある。そう、修斗、PRIDE武士道、DREAMで活躍してきた石田光洋だ。しゃかりきに、しつこくタックルに行って、それをフルラウンド通して遂行する無尽蔵のスタミナ。その姿にファンはどれだけ勇気づけられてきた事か。ヒロヤのスタイルはどこか石田に通じるものを感じます。伊藤戦のクオリティを維持出来ればRIZINの石田枠に食い込む可能性は十分。化けるかもしれません。

そして対戦相手の中村もヒロヤと同様に崖っぷちからの復活組。神龍誠、竿本樹生、伊藤裕樹に連敗。引退寸前に追い込まれましたが、征矢貴をスプリットの判定で下し、首の皮一枚繋がりました。

全盛期のような一発で仕留める打撃を影を潜めていますが、テイクダウンを凌いでコツコツ当てて競り勝つスタイルにモデルチェンジ。株価急上昇中のヒロヤは中村にとって美味しい相手。モチベーションは上がっている事でしょう。

立って打撃を当てたい中村と是が非でもグラウンドに持ち込みたいヒロヤの攻防戦。伊藤×ヒロヤのプレイバックのような展開になるか。味わい深いマッチメイクが用意されました。
26d58eede911d11ca67397022b9291a53a4d86c6
【フェザー級(66.0kg)】
ビクター・コレスニック(Tiger Muay Thai/Kuznya)&高木凌(パラエストラ八王子)
RIZIN.42で岸本篤史をカーフキック地獄で試合続行不能に追い込んだコレスニックが2度目のRIZIN参戦。しかもライト級からフェザー級に階級を落としてくるというからさらにフィジカルを活せるのが何とも厄介です。

しかし迎え撃つのはパラエストラ八王子の危険なストライカー高木。高い身長、長いリーチから繰り出すシャープな打撃は殺傷能力十分。特に一発でKO出来る右フック、ストレートは特筆モノ。7月のパンクラスでは打たれ強さに定評のある中田大貴をKOして RIZINの切符を掴みました。

そんな高木が初のRIZIN、初の国際戦でどんな結果を残すのか。もしコレスニックもKOするようなら群雄割拠のRIZINフェザー級がさらに混沌としてくるのは確実。平本蓮、萩原京平あたりと絡んだらさぞ刺激的な事でしょう。
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 中田大貴 高木凌

【Pancrase335】必殺の右で中田の顔面を打ち抜いた高木が、パウンドの追撃で初回TKO勝利

<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
Def.1R2分03秒 by TKO
中田大貴(日本)

高木が左ジャブを突く。中田の左前蹴りが高木の顔面を捉えた。前蹴りで攻める中田に対し、高木がローブローをアピールする。再開後、高木の右クロスで中田がグラついた。体勢を立て直した中田は距離を詰め、ガードを固めて左右ローを伸ばす。組みついた中田が左腕を差し上げて高木をケージに押し込む。体格で上回る高木が右腕を中田の首に回して凌ぐ。

離れた高木が左ジャブから右ストレートを伸ばす。ガードを固めて前に出る中田に対し、高木は下がりながらパンチを見せる。中田はワンツーを当て、左前蹴りを見せたところでガードが開いた。その刹那、高木が右ストレート一閃。このパンチが中田のアゴを捉えてダウンを奪う。立ち上がる中田に高木がパウンドを浴びせてレフェリーストップを呼び込んだ。


The post 【Pancrase335】必殺の右で中田の顔面を打ち抜いた高木が、パウンドの追撃で初回TKO勝利 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA DEEP MIYU MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 Pancrase336 Road to UFC RYO UFC YouTube   シンディレ・マネンゲラ パンクラス プロレス ライカ 中村優作 中田大貴 住村竜市朗 名田英平 川北晏生 平田樹 平田直樹 松井斗輝 沙弥子 海外 田中路教 草MAX 近藤有己 野田遼介 高城光弘 高木凌 鶴屋怜 鶴屋浩 黒澤亮平

【Pancrase335&336】計量終了 中村優作滑りまくり──パンクラス計量会場で見聞きした、よもやま話

【写真】名田が計量を無事パスした時には、約開始から2時間──午後1時58分になっていた (C)MMAPLANET

明日9日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335&336の計量が8日(土)、新宿区の新宿サンエービル会議室で行われた。

昼夜2本立ての明日のイベントの計量は335大会が正午から、336大会は12時50分から始まったが、共に1度目の計量で体重をオーバーする選手が現れた。

それでも336大会で川北晏生と対戦する高城光弘と、335 大会でRyoと戦う名田英平は時間内の再計量でパス。しかし、前田浩平の相手ジョセフ・カマチョは「僕もグアムに行った時は減量が大変でした。落とせること信じています」という前田のエールも届かず、時間内にパスできずに契約体重マッチとなった。


■計量パス後、それぞれマイクで意気込みを語るというなかで段取りとして「直接、対戦相手にマイクを渡すのが嫌な場合は、こちらに変えてしてもらってそれを渡します」という説明がなされていたが、336大会のメインの田中路教がシンディレ・マネンゲラにしたように、殆どの選手が直接マイクを対戦相手に手渡していた。

■その田中のセコンドとして、計量会場を訪れた盟友・中村優作は「やっぱり南アフリカの人は蛍光灯に弱くて、部屋の中ではサングラスをしてるんですかね」とボケなのか、本気なのか分からない一言を吐く。

さらに「選手はマイクを自分から要求することはできません」という審判団の説明を受けて、計量終了後に「セコンドはマイクを要求して良いんですか」と質問し、またもスベる。それでも慈悲深い梅木良則氏より「退場してもらいます」と返答を貰っていた。

そんな男どアホウ中村は大阪市阿倍野区にある洪游會本部道場で、日本拳法家をMMAファイターに育てるべくチーム・ファウストを結成し、7月30日のDEEP大阪大会に角野晃平がプロ2戦目に挑むなど、団体の枠を超えた若い選手の育成に乗り出している。

■今やメディアの前にすっかりと姿を見せなくなった平田樹も、立川大会の計量と同様に兄・直樹の共に計量会場に。再び海外での練習が予定されているなか、現状はトライフォースでトレーニングをしているという。

■ライカと戦うプロレスラーのNAGIは、計量をマスク着用で無事終えた。

明日の試合では当然のように素顔で戦うことが、審判団より確認されている。

■パンクラス2戦目=大塚智貴戦を控えた松井斗輝は「この試合で勝って、次、タイトルに」と宣言。その松井は明らかに体が大きくなり、より組み技有りのMMAファイター・ボディとなっていた。「サポートを受けフィジカル・トレーニングを取り入れた効果」と鶴屋浩パラエストラ千葉ネット代表の弁。松井が狙うタイトルは鶴屋怜が保持しているが、パラ千葉ネットのベストストーリーは鶴屋がRoad to UFCで優勝してベルトを返上、そのベルトを松井が取る獲るというものだ。

■Pancrase335視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後12時30分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336視聴方法(予定)
2023年7月9日(日)
午後5時15分~ PANCRASE YouTube メンバーシップ、TIGET, ABEMA プレミアム、U-NEXT

■Pancrase336計量結果

<バンタム級/5分3R>
田中路教:61.55キロ
シンディレ・マネンゲラ:61.3キロ

<ウェルター級/5分3R>
住村竜市朗:77.5キロ
草MAX:77.45キロ

<ストロー級/5分3R>
野田遼介:52.55キロ
植松洋貴:52.6キロ

<フェザー級/5分3R>
糸川義人:65.8キロ
平田直樹:66.15キロ

<フライ級/5分3R>
大塚智貴:56.7キロ
松井斗輝:57.1キロ

<バンタム級/5分3R>
高城光弘:61.7キロ→61.65キロ
川北晏生:61.1キロ

<女子フライ級/5分3R>
ライカ:57.1キロ
NAGI:55.45キロ

<ウェルター級/5分3R>
佐藤生虎:76.75キロ
伊藤丈皓:77.45キロ

■Pancrase335計量結果

<フェザー級/5分3R>
中田大貴:65.9キロ
高木凌:66.05キロ

<ストロー級/5分3R>
黒澤亮平:52.6キロ
小林了平:52.15キロ

<ウェルター級/5分3R>
近藤有己:72.5キロ
佐藤豪則:72.6キロ

<フェザー級/5分3R>
名田英平:67・25キロ→66.15キロ
Ryo:66.15キロ

<57.8キロ契約/5分3R>
前田浩平:57.05キロ
ジョセフ・カマチョ:58.05キロ→57.85キロ

<ライト級/5分3R>
余勇利:70.65キロ
貞永大輔:70.15キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.7キロ
MIYU:46.6キロ

<ライト級/5分3R>
水杉泰誠:70.7キロ
鈴木悠斗:70.45キロ

The post 【Pancrase335&336】計量終了 中村優作滑りまくり──パンクラス計量会場で見聞きした、よもやま話 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 UFC パンクラス 中田大貴 高木凌

【Pancrase335】高木凌と対戦、中田大貴─02─「観ている人だけでなく自分自身も熱くなれるような試合を」

【写真】ファンを納得させて、勝利を掴む。大沢ケンジ門下生がやろうとしていることは困難だけに、尊い(C)SHOJIRO KAMEIKE

9日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335(昼興行)で、高木凌と対戦する中田大貴インタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

「令和の激闘王」中田大貴にとって今大会の対戦相手である高木は、かつて自身が敗れた亀井晨佑と同じパラエストラ八王子所属であり、同じく右ストレートを軸としたファイトスタイルだ。ただ激闘になるだけでなく、何よりも勝つこと。激闘の末に勝つ。そんな中田の高木対策を訊いた。

<中田大貴インタビューPart.01はコチラから>


――前回の三宅戦のフィニッシュは、中田選手がギロチンの体勢に入った状態でラウンドが終了しました。その直後、三宅選手が落ちていたことが判明するという珍しいケースだったと思います。中田選手は相手が落ちていることは分かっていたのでしょうか。

「体勢に入った瞬間、『入っているな』とは思いました。でもラウンドが終了したので自分もコーナーに戻ろうと、相手をトントンって叩いたら落ちていたんですよ。僕も驚きました。あのギロチン自体は狙っていわけでもなく、そこに首があったから取ったという感じで。ラッキーですよ(笑)。よく『寝技にラッキーはない』みたいに言うじゃないですか。でも本当に、あの試合はラッキーだと思います。アハハハ」

――ラッキーというか、偶然は少ないと思います。全ては何かしら積み重ねられたものの結果ですので。それは打撃も寝技も同じではないかと。そして中田選手の場合、打撃でも寝技でも積み重ねられたものが本能で出て来るのでしょう。

「あぁ、なるほど。やっぱり自分の形をどう創っていくかだと思います。まずは自分の得意な形があり、それがハマりだすと、その形まで持って行くパターンも増えていく感じですよね。自分も他の選手の試合を観ていて、『この選手はこの形が得意だから、こう試合を進めているんだな』と考えたりします。

あとはフィニッシュの感覚じゃないですか。ジムで技を習ってから、最初はできないことが多いですよね。でも練習していて、フィニッシュの形が感覚で身についてくると、ある日ポッと取れるようになってくることがあったりします」

――以前から仰っているUFCを目指すうえでは、レコードも重要な要素にはなってきます。ここ2年で敗戦も増えていることについては、どのように考えていますか。

「そうなんですよね。だんだんレコードも汚くなってきちゃって(苦笑)。金原さんにも『お前は型にハマッた時は強いけど、そうじゃない時はダメだな』って言われます。もっと自分の穴を埋めて、勝ち星を増やしていかないといけないです」

――そんななか、パンクラスでまたも厳しいランカー対決が組まれました。

「今のポジションであれば、誰とやっても厳しい試合になりますよ。パンクラスの中でも特にフェザー級は層が厚くて。もともと自分は早く出世しすぎたんだと思います」

――というと?

「田村一聖さんに勝って一気に上がっていったんですよ。だけど、もっと経験を積むための試合も必要だったかもしれないですね。それがキャリアに対して厳しいカードばかりになって、レコードがふるわなくなっているのかなと」

――……。

「記事でも『韓国式育成方法』みたいに書かれていて。格上ばかりと対戦していることを考えたら、確かにそうだなって思いました(笑)。だから今回は久々ですよ。相手より僕のほうがプロデビューは先で、今までとは違う感覚があります。ずっと若い立場でいたのに、自分はもう若くないんだなって。下から来る選手に追われる立場になってきたんですね。パンンクラスのフェザー級は、ランキング下位でも上位陣と良い試合ができる選手ばかりで。ネオブラで優勝したばかりの選手も強いし、フェザー級は充実してきていますよ」

――そのランキングで中田選手が2位、高木選手は5位につけています。両者の対戦で勝ったほうが次にベルトへ挑戦できる可能性も高いでしょう。

「はい、ここで勝って次はベルトに挑戦したいです。それが今の目標です」

――では高木選手の印象を教えてください。

「ワンパンマンですよね。ストライカーで散らしやフェイントが巧いし、パンチに伸びとキレがあって一発で倒せる。パンチだけじゃなくて、跳びヒザは跳ぶ距離も長くて。かといって一発だけじゃなく、打ち合いもやるじゃないですか。ただ、線が細いっていう印象はありますね。今まで対戦してきたなかで、僕みたいなタイプはいないと思うから、どういうリアクションをするのかは楽しみです」

――中田選手は相手との体格差を苦にしないタイプですか。

「やることは変わらないですからね。中に入って殴り合うだけなので(笑)。むしろ相手のほうが、僕みたいなタイプは嫌だと思うんですよ。それも自分が中に入れるかどうかが重要で。高木選手は前回対戦した遠藤来生選手は中に入れなくて、ずっと見合ったり高木選手の距離になっていました。中に入れば背が低い選手の距離と時間になります。自分が中に入るか、相手が突き放すかの展開が勝負になってくるので、それをシチュエーション・ドリルなどで練習してきました。何より、僕には恐怖心がないですから。カウンターをもらうことだけ注意していれば、中に入ることに対して恐怖心はありませんね。あとは、やることは変わらない――殴るだけで(笑)」

――中田選手にとっては、以前に高木選手と同じパラエストラ八王子所属でファイトスタイルも近い亀井晨佑選手と対戦した経験は大きいでしょうか。

「お互いじゃないですか。高木選手もパラエストラ八王子のGOZO先生や亀井選手と一緒に、僕のパターンを研究してくると思うんですよ。そんな相手の予想を上回る圧力で、クシャッと潰したい。自分のパターンとかは関係なく、圧力だけで相手を潰せるような」

――中田選手と亀井選手の試合も、打撃だけでなくテイクダウンの攻防もあり、大激闘になりました。次の高木戦も――やはり大激闘になりそうですね。

「そうなるでしょうね。亀井戦は、僕のほうが様子を見ちゃったんです。本当はもっと中に入らなきゃいけなかったのに、相手のジャブの距離で戦ってしまいました。だから今回は、もっと中に入ることを意識しています。相手の懐の中にい続ける――それは打撃でも寝技でも。全てを出し尽くして、観ている人だけじゃなくて、自分自身も熱くなれるような試合をします。そして最後は僕が相手を倒して、次はベルトを獲りに行きます」

The post 【Pancrase335】高木凌と対戦、中田大貴─02─「観ている人だけでなく自分自身も熱くなれるような試合を」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase335 キック パンクラス 三宅輝砂 中田大貴 高木凌

【Pancrase335】高木凌戦へ、中田大貴─01─「ボクサーやキックボクサーと比べたらダメージは溜まらない」

【写真】ボクサーやキックボクサーと比較しないと、ダメージは溜まらないのか。そこは尋ねてみたいです(C)SHOJIRO KAMEIKE

7月9日(日)、東京都港区のニューピアホールでパンクラスが昼夜興行を開催する。昼の部Pancrase335のメインでは、中田大貴と高木凌のフェザー級ランカー対決が組まれた。
Text by Shojiro Kameike

中田といえば、常に試合が大激闘になるというイメージが強い。しかし大激闘になるがゆえ、星を落とすことも増えてきた。そんな自分のスタイルに対して、中田自身はどのように考えているのか。今年3月の三宅輝砂戦を経て見つかった課題と対策について訊いた。


――いきなりですが、なぜ毎試合が激闘になるのでしょうか。

「アハハハ。自分も意図しているわけではないですけどね」

――もう試合速報でも、記事タイトルに最初から「激闘」の文字を入れておこうかと思うほど、激闘になる頻度は高いです。

「激闘になりがちな星の下に生まれたのかもしれないですね(苦笑)。相手を削って削って勝負していくタイプなので。自分は他の選手と比べて、MMAを長い間やってきたわけでもないです。そういう人間が、長く格闘技をやってきた相手と戦うためには、身を削るような戦い方をするしかない。そうすると自分の勝率も高くなります」

――相手を削っていくために、自分の身を削る。以前のインタビューでも、戦うことへの覚悟を話されていました。

「自分でもよく分からないけど、こういう生き方を選んじゃったので続けていくしかない。そう自分で思い込んでしまっているような気はします」

――それだけの覚悟を持った生き方を選んだのは、格闘技を始める前か後か。どちらなのでしょうか。

「もちろん格闘技を始めてから、命を懸けて戦うという意識を持ちました。でも自分は生まれ持って――小さい頃から『ここで行っちゃうか!』というところでも突っ走っちゃう傾向はありましたね(笑)。小学生ぐらいまでは大人しい子供だったらしいんですけど、中学生になってからタガが外れたというか」

――アハハハ。前回の三宅戦についてはいかがですか。まず1Rはジャッジ2名が中田選手につけ、もう1名は相手につけていた。オープンスコアリングで採点を聞いた時、ご自身やセコンド陣の認識と合っていましたか。

「ダメージは確実に自分のほうが与えていたと思います。だからジャッジが自分につけていておかしくないと思っていましたけど、テイクダウンされていましたね。前回の試合は結果が良かっただけで、内容は全然ダメでした」

――ここ最近、日本のMMAではテイクダウンとグラウンドコントロールよりも、抑え込まれている選手がパンチを出し続けているほうが評価される。そのような採点となっている試合がよく見られます。

「あぁ、そういうの結構多いですよね。ユニファイドではなく日本独自というか。ONEでもそういう試合がありますし」

――中田選手の場合は打撃の手数を増やすなど、そうしたジャッジの傾向を考えることはありますか。

「何ていうか……、ジャッジの傾向を知っているというぐらいです。だから自分の中でどう考えるか、というのはなくて。僕はただ自分のやるべきことやる。それが前回の試合はできていなかったから、相手にポイントがついていても仕方ないと思っていましたね」

――では「自分がやるべきこと」とは何だったのでしょうか。

「打撃でプレッシャーをかけることができていたのは良かったんですけど、その打撃に意識が行きすぎて、テイクダウンディフェンスが疎かになっていました。背中を着けられて、そのままにしてしまったりとか。テイクダウンされた瞬間にエスケープのために動かないといけないのに、動けていなかったです」

――それは技術的なものよりも、意識の問題ということですね。

「そうですね。ぶん殴ることに意識が行きすぎました(苦笑)。もともと自分が、ひとつのことに集中しすぎちゃう性格なんですよ。いろんなことを同時並行で進めることが苦手だったり。それはMMAをやっていくうえでも課題です。いろんな要素がMMAにはあるから、同時並行で進めていかないといけないことも多いじゃないですか。今までの試合もそうだし、これからも常に自分が意識していかないといけない問題です」

――とはいえ、それが中田選手の課題であり、強みでもあるわけですよね。弱点を克服すれば長所を失ってしまうこともあります。そのバランスを、どのように取っていくのか。

「それは大沢(ケンジHEARTS代表)さんにも言われるんですよ。『巧くなって、いろんなことができるようになってきた。でもお前の良いところは失うなよ』って。『前に出て勝負できるのが強みだから。巧くなってきたからって、それを試合で出さないのは良くない』と常日頃、言われています」

――とはいえダメージの心配はないですか。

「もちろん打撃のディフェンスは、もっと考えないといけない部分ではあります。ただ、自分の場合は、まだそれほどキャリアが長くないですからね。これもよく大沢さんに言われることで、ボクサーやキックボクサーと比べたらダメージは溜まらないと思うんです。打撃系競技の人は普段からガチスパーをやって、攻撃が頭部に集中するじゃないですか。MMAは、打撃のみの競技と練習メニューが違いますからね。だから言われるほど、自分の中ではダメージは溜まっていないって考えています」

――確かにMMAではパウンドもあって、より試合でダメージが溜まりやすい競技でもあります。だからこそ普段の練習内容が重要になってきますね。

「今回の試合に対しても、めちゃくちゃスパーをやっているわけではないです。金原(正徳)さんと強めのスパーをやるぐらいで。スパーをやる目的って、行くときに行ける感覚を掴むためだと言う人もいますよね。でも僕は常に、スイッチひとつ押すだけで前に出られますから(笑)。それよりも今回は形をつくる練習——シチュエーションのドリルに時間を割いてきました。この形になったら自分がどうするか、という動きを体に染み込ませるための練習ですね。次の相手のタイプを考えて」

<この項、続く>

The post 【Pancrase335】高木凌戦へ、中田大貴─01─「ボクサーやキックボクサーと比べたらダメージは溜まらない」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA MIYU MMA MMAPLANET NEXUS o ONE PANCRASE Pancrase335 Pancrase336 RYO パンクラス 中田大貴 修斗 名田英平 山北渓人 沙弥子 澤田龍人 近藤有己 高木凌 黒澤亮平

【Pancrase335】元修斗世界ストロー級チャンプ黒澤亮平が初参戦。同じく初出場の小林了平と対戦

【写真】そのポテンシャルを発揮するのは、これからだ (C)SHOJIRO KAMEIKE

2日(金)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335で黒澤亮平が初参戦を果たし、小林了平と対戦することが発表された。

元修斗世界ストロー級チャンピオン飛鳥拳こと黒澤がプチサブライズ=パンクラス初参戦が決った。


2016年7月に澤田龍人を破り、修斗ストロー級の頂点に立つも翌2017年10月に負傷が完治するまでに防衛期限を守れないという理由で王座返上、2019年1月の再起戦まで2年半のブランクがあった。

再び修斗最軽量の王座を狙うのを機に、リングネームを本名に変えるも戦績的には5勝3敗。大切な局面で星を落としてしまったが、4月の沖縄大会での一本勝ちから心機一転、パンクラスに戦場を移すこととなった。

現状、パンクラス・ストロー級王座は山北渓人がステップアップしたONEでの戦いに専念するために返上し、空位となっている。当然、黒澤のターゲットはそのベルトなるだろう。

対する小林了平はNEXUSを主戦場に5勝2敗のキャリアを残す19歳の若手で奇しくもRYOHEI対決となる。生真面目、真摯さがMMAの幅を狭めるようなきらいが見られた黒澤だが、パンクラス参戦という状況の変化で、よりMMAを楽しみ、ポテンシャルをフルに発揮できるよう心持ち変えられるか。

三十路となった黒澤のMMAファイター人生第3章──今回の試合のように挑戦が下の世代の突き上げを食らうことも増えるであろう、これからが楽しみだ。

なおPancrase336と昼夜興行となる同日の大会、335大会では中田大貴✖高木凌、近藤有己✖佐藤豪則、名田英平✖Ryo、前田浩平✖ジョセフ・カマチョ、余勇✖貞永大輔、沙弥子✖MIYUが振り分けられている。

The post 【Pancrase335】元修斗世界ストロー級チャンプ黒澤亮平が初参戦。同じく初出場の小林了平と対戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Level-G MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase335 RYO パンクラス 中田大貴 住村竜市朗 名田英平 平田直樹 田中路教 笹晋久 草MAX 須藤拓真 高木凌

【Pancrase335/336】7月昼夜興行、攻めるパンクラス。田中路教、平田直樹、住村竜市朗出場

【写真】それぞれの決意の下、楽しみなファイターの出場発表が続く (C)MMAPLANET

7月9日(土)に東京都港区のニューピアホールで開催されるPancrase335及び336で組まれたカードの発表が続いており、ここでは現状を纏めておきたい。

まず9日に出場選手として早々にその名がリリースされたのが田中路教。田中は4月30日の立川大会の限定出場という形のパンクラス参戦だったが、米国のビザの更新を待つ間も、戦いたいという意思とパンクラスのオファーが合致し、継続参戦となった。前回はパンクラス初陣の笹晋久を完封した田中だが、この特別出場感のある参戦でパンクラス側がどのような相手を用意するのか気になるところだ。

そして最新カードとしては立川大会でプレリミ出場だった平田直樹が18(木)未明にあり、対戦相手は2022年ネオブラ優勝で、現在フェザー級ランク2位の糸川義人に決まった。


6月11日には須藤拓真らと共にLevel-Gのライト級8人トーナメントを戦うことが決まっている平田が、足踏みを踏んだ分エンジン全開でグラップリングとMMAに挑む2023年初夏となる。

また昨日17日(水)には住村竜市朗の参戦もいよいよ公となった。昨年来、パンクラスを最後の場として現役生活を送ることを内々には話していた住村は、最短距離でベルトを獲る位置――を得るために、草MAXと相対する。

この他、中田大貴×高木凌、名田英平×Ryoのフェザー級マッチなどが7試合が確定している2部興行、他の対戦カードとともに振り分けも気になるところだ。

The post 【Pancrase335/336】7月昼夜興行、攻めるパンクラス。田中路教、平田直樹、住村竜市朗出場 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
o PANCRASE RIZIN パンクラス 三宅輝砂 中田大貴 大沢ケンジ 林優作 遠藤来生 高木凌

【パンクラス】中田大貴×高木凌 ストライカー対決決定!

73110B20-9323-47BE-A7D9-273D589333A2
7月9日にニューピアホールで開催されるPANCRASE 335/336の追加対戦カードとして、中田大貴(和術慧舟會HEARTS)×高木凌(パラエストラ八王子)のフェザー級ワンマッチが決定しました。

パンチをもらっても前に出続けるゾンビスタイルの中田は師匠・大沢ケンジの掲げる「ミエテイレバキカナイ」を体現する選手。打っても打っても間合いを詰めてくる姿は相手にとっては脅威でしょう。

RIZINで連敗を喫したものの、3月のパンクラスでは月には、三宅輝砂に押されながらも、最後は下からのフロントチョークを極めて逆転の一本勝ち。打撃だげではない奥行きを見せて復調を印象付けています。

対する高木は中田とは対照的に1発で相手を仕留めるシャープな右ストレートが持ち味。私が見てきた試合でも林優作、遠藤来生など打撃をもらった相手の倒れ方のヤバい事。右を武器にブレイクする可能性を秘めています。

そうなると楽しみなのは被弾上等、打たれ強さが身上のザリッチ中田を右ストレートでダウンさせる事が出来るかどうか。1発の短時間決着なら高木優位、長時間の削り合いならザリッチ中田優位か。パンクラスのタイトル戦線はもちろん、RIZINフェザー級にも直結し得る一戦。注目です。
カテゴリー
MMA MMAPLANET o PANCRASE Pancrase331 パンクラス 三宅輝砂 中田大貴

【Pancrase331】TDで劣勢のまま終わったと思われた2R終了間際、中田が三宅をギロチンで絞め落とす

<フェザー級/5分3R>
中田大貴(日本)
Def.2R4分59秒 by ギロチン
三宅輝砂(日本)

身長とリーチで上回る三宅に対し、中田が一気に距離を詰めた。ガードを固めて頭を振り、パンチとローで攻め立てる。上下にパンチを散らす中田は、三宅の前蹴りをキャッチしてグラウンドに持ち込もうと試みる。しかし三宅がディフェンス、一度はマットに着いたが両者すぐに立ち上がった。

三宅が組みつき、中田をケージに押し込む。バックに回った三宅に対し、中田が上手投げを見せるも、三宅がトップを奪った。フルガードの中田、三宅はニースライドで足を一本越える。三宅がハーフガードの中田をパンチで削りながら、頭をつけて抑え込む。中田はフルガードに戻した。上半身を起こした三宅はパンチを振るうもヒットはなし。

中田が立ち上がると、そのまま三宅が追い、ケージに押し込む。ワキを差し上げる三宅、中田は首相撲の展開から離れた。パンチで三宅にケージを背負わせた中田が、そのまま三宅をケージに押し込む。ケージ中央に戻ると、中田が左右フックのラッシュを見せながら左ストレートをボディに突き刺す。さらにテイクダウンを狙うも、これはカットされた。

ジャッジは2名が10-9で中田、1名が10-9で三宅につけている。

2R開始早々、レフェリーが試合を中断した。三宅の左目が腫れており、ドクターチェックが入る。チェック後、試合は再開。三宅が右前蹴り、右ローを繰り出す。中田は距離を詰めて左右フックを狙う。中田のパンチを潰した三宅がシングルレッグで組みつき、尻もちを着かせてケージ際へ。三宅が中田の足を抑える。

立ち上がる中田、三宅は食らいついていくも中田が首相撲で体勢を入れ替えた。離れる三宅に中田がパンチを連打で当てる。三宅が再び組みついてグラウンドへ。ハーフガードを取る中田に対し、三宅もパンチで削りながらパスを狙う。しかし中田が足を利かせ、パウンドもクリーンヒットを許さない。

三宅が体を起こしたところで、中田がフィフティフィフティの体勢を狙うも、三宅はトップに戻った。そのままハーフガードの中田を抑え込む三宅。パンチと鉄槌を浴びせながら、中田のギロチンを凌ぎ、そのままトップでラウンドを終えた。

……と思われたが、なんとここで三宅が絞め落とされていることが判明。中田がギロチンで一本勝ちを収めた形となった。

勝利した中田は「まずはパンクラス30周年おめでとうございます! いろんな方々の想いが受け継がれて、そのバトンを自分が受け取りました。明日からまた生きるぞ!」と叫んだ。


The post 【Pancrase331】TDで劣勢のまま終わったと思われた2R終了間際、中田が三宅をギロチンで絞め落とす first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
ABEMA BELLATOR ISAO MMA MMAPLANET o ONE PANCRASE Pancrase321 Pancrase322 エジナ・トラキナス パンクラス ライカ 中田大貴 八田亮 名田英平 渡辺彩華 藤野恵実 遠藤来生 長岡弘樹 高木凌 高橋攻誠

【Pancrase322】ニューピア・ダブルヘッダー、夜の部で藤野恵実がエジナ・トラキナスと再戦!!

【写真】3年半の時を経て、再び拳を交えることになった藤野とエジナ(C)PANCRASE

24日(金)、パンクラスより3月26日(日)に東京都港区ニューピアホールで開催されるPancrase322に藤野恵実が出場、エジナ・トラキナスと対戦することが発表された。

同大会はパンクラスにとって初進出するとなるニューピアホールでPancrase321と2部制で実施される。


昨年3月に女子ストロー級のベルトを失い、10月に渡辺彩華を下した藤野。多くのベテラン選手が現役続行の目安とする3連敗を逃れた。その藤野、エジナとは2019年9月に対戦しており、その時はエジナがスピニングバックフィストにより右手首を負傷しTKO勝ちを収めている。

いってみればエジナにとっても、藤野にとってもアンフィニッシュドビジネス──スッキリとした結末ではなかった。このパンクラス参戦から、エジナは2連勝後に泥沼の4連敗を喫しており、再起を目指して捲土重来の再来日&再戦となる。

今大会ではこの他、フェザー級の遠藤来生×高木凌、ウェルター級で高橋攻誠×長岡弘樹の2試合が決まっている。

また昼の部=Pancrase321ではランク1位の中田大貴と三宅輝砂が、ISAOがBellatorと契約したフェザー級でのベルト獲りに向けて対戦。同じくフェザー級で名田英平×糸川義人、女子フライ級=ライカ×渡邉史佳や、これも王者がONEに転出したストロー級で1位の八田亮が4位の若林耕平を相対するなど、現時点で7試合が決まっている。

The post 【Pancrase322】ニューピア・ダブルヘッダー、夜の部で藤野恵実がエジナ・トラキナスと再戦!! first appeared on MMAPLANET.