【写真】削り合い、覚悟を決めてデカゴンへ (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET
23日(日)、東京都江東区の新木場スタジオコーストで開催されるPancrase317。メインでフェザー級KOP王座への挑戦権を賭けて中島太一が堀江圭功と対戦する。
日本に投資する以前のONEと契約も試合の機会を求めてフリーエージェントに。次に選んだ戦場はWSOF-GCを経て最恐ACB(現ACA)だった。
独特の感性で戦ってきた中島が、自身の一番の武器と言い切るボディロックに行き着き、そこからの発展形を目指してきた。国内では誰もが認める若き実力者の「倒れない。倒されても立つ」という自信の言葉を、中島は「若さゆえ」とぶった切った。
──堀江選手との試合に向けて、体調の方はいかがですか。
「体調はバッチリで過去最高に練習してきたし、考えてきたので準備は万端です」
──中島選手といえばもう1年9カ月ほど前になりますがEvolve MMAのトライアウトを受けるときに肩の調子が悪く、まるで力が入らないという症状に悩まされていました。その後も試合を重ねてきていましたが、肩の具合というのは?
「今は完璧に治りました。やっとです。2月のボリス・フェドロフ戦も完調ではなかったです」
──何か治療方法が見つかったのでしょうか。
「いえ、ずっと針はしていましたが、時間をかけて自然治癒力ですね。時間が解決してくれました。本当にようやくですね」
──中島選手が組み系のスタイルに転じたのは、肩の影響もあったのでしょうか。
「う~ん、打撃で倒したいという理想があり、ずっと追い求めていました。でも周囲から『お前は組みの選手だ』とは言われていて。実際僕自身、組みは得意だと思っていたのですが、なぜかしっくりこなかったです。
そんな時に小野島(恒太)さんに田村一聖選手との試合前から色々と教えてもらうようになり、それでも全然考えずに身体能力で勝とうとしていて。でもカイル・アグォン、ユータ&ロック戦と2連敗して、これは何とかしないといけないって考えるようになって……。
それで、ようやくですね……前回の試合から小野島さんに教えてもらっていることが理解できるようになったのは」
──小野島選手に教わり始めたきっかけは何だったのでしょうか。
「小野島さんには僕が格闘技を始める前に出会っているんです。清水俊一さん繋がりで。めっちゃ強い人がいるなって思っていたのですが、それが何年かぶりにロータスの出稽古で会って。そこで一緒に練習しましょうって誘っていただき、なんかビビッてきたんです。
それから東中野のCombat Workout Diamondsジムで習っていて。小野島さんも僕のことを凄く真剣に考えてくれて、一緒にやっているとボディロックという僕の武器が見つかりました。ボリス・フェドロフの2週間ぐらい前に見つかったんです」
──2週間!!!
「小野島さんにその前の段階の動きから、ボディロックまでの流れを説明してもらって。『こうすれば良くないですか』と……そうしたら、ハマったんです」
──八隅選手との練習は?
「八隅さんにも週に2回、細かいところを教えてもらっています。僕がする質問に対して、しっかりと指導してくれます」
──ボディロックに関しては、青木真也選手は「そこから先がない。無限ループでしんどい試合になる」と評していました。
「ボリス戦はアレが作戦でした。あのボディロックをして崩して勝つ、それ以上は考えていなかったです。でも、あの試合を終えてから『これだけじゃチャンピオンになれない』と思ったので、その先のことは練習してきました」
──そして挑戦者決定戦という形で堀江選手と戦います。
「ボリス戦が終わってから、次は堀江選手だと思っていました。ずっと、その心構えで来ていました。彼は強いです。だから最悪のことを考えて練習してきたので、堀江選手のおかげでだいぶレベルアップできましたね」
──堀江選手からは『テイクダウンされる心配はない。しても立てば良い』という自信の言葉が聞かれました。
「うわぁっ、凄い自信ですね。若さ故の自信って良いですね。アッハハハ。僕も若い頃は調子に乗っていたので。まぁ、どう言われても僕の強みである部分で戦います。でも打撃の練習もしてきて──掴んだこともあるので、試合で出すのが楽しみです」
──堀江選手の強さはどこだと考えていますか。
「フィジカル、気持ちの強さ、そして突進力。そこに皆はやられてしまっています。でも細かいボクシングの技術があるわけではないので、何かミスをしない限り僕は貰わないです。
僕には彼がUFCで戦ったカナダ人(※ハキーム・ドワドゥ)のような戦い方はできないです。僕は1Rから疲れさせます。堀江選手も1Rは凄く強いですが、彼より動いて、とにかく疲れさせようと思います」
──つまりは中島選手も疲れる試合だということですよね。
「それはもう、覚悟できています。疲れますねぇ。ホントは一発で倒したいですけど、それが今はできないので。死ぬような苦しい戦いになる覚悟はできています。その上でフィニッシュする練習もしてきていますし。
最終的に僕がフィニッシュするなら、2R終盤以降ですね」
──挑戦者決定戦ということは、この先にISAO選手が控えています。
「もちろん意識はします。でも、そんなことを考えている余裕はないです。堀江戦に集中しています。堀江選手は誰も想っているように強いです。でも僕の何が何でも勝つっていう執念が、試合で分かってもらえると思います。僕が勝ちます」
■Pancrase317対戦カード
<ライト級/5分2R+1ExR>
阪上直輝(日本)
拳勇(日本)
<フェザー級/5分2R+1ExR>
shin(日本)
鎌田拳司郎(日本)
<フライ級/5分2R+1ExR>
吉田哲之(日本)
曾我英将(日本)
<バンタム級/5分2R+1ExR>
須藤拓真(日本)
林健太(日本)
<フェザー級/5分2R+1ExR>
渡辺純(日本)
山本空良(日本)
<バンタム級/5分2R+1ExR>
青井心二(日本)
谷育磨(日本)
<フェザー級次期挑戦者決定戦/5分3R>
中島太一(日本)
堀江圭功(日本)
<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
松本光史(日本)
<フライ級/5分3R>
神酒龍一(日本)
荻窪祐輔(日本)
<バンタム級/5分3R>
春日井たけし(日本)
TSUNE(日本)
<フェザー級/5分3R>
田村一聖(日本)
高橋祐樹(日本)
<ストロー級/5分3R>
宮澤雄大(日本)
井島裕彰(日本)
<ストロー級/5分3R>
前山哲兵(日本)
尾崎龍紀(日本)
<ネオブラッドTフェザー級2回戦/5分3R>
岩本達彦(日本)
齋藤拓矢(日本)
<ネオブラッドTバンタム級2回戦/5分3R>
井村塁(日本)
田中ハヤトスネ夫(日本)
<ネオブラッドTフライ級1回戦/5分3R>
谷村愛翔(日本)
高橋拓也(日本)
<バンタム級/5分3R>
工藤修久(日本)
粥川吏稀(日本)