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【WNO13】ハイサム・リダがジェイコブ・カウチと!! ニック・ロッド、コンバット2冠のステマリーも出場

【写真】ハイサムにとってもADCCイヤーが始まる (C)MIKE CALIMBAS

21日(金・現地時間)にテキサス州フリスコにあるスポーツ・アカデミー・アット・ザ・スターで開催されるWNO13の追加対戦カードが続々と発表されている。

WNOライトヘビー級王座決定戦=クレイグ・ジョーンズ×ペドロ・マリーニョ、WNOミドル級選手権試合=王者タイ・ルオトロ×挑戦者リーヴァイ・ジョーンズレアリーという2つのタイトル戦が組まれている同大会で、ハイサム・リダの出場とジェイコブ・カウチとの対戦が決まった。


ハイサムは9月のWNOヘビー級王座決定トーナメントでは初戦でティム・ブルックスに敗れたものの敗者復活戦に回りオーランド・サンチェス、ジャンカルロ・ボドニに勝利して3位入賞を果たした。

一躍世界中から注目を集める存在となったものの、その後はノーギワールズでは2回戦でヴィニシウス・フェヘイラに0‐7、SUGでアンディ・ヴェレラにOTで遅れを取るなど――ノーマークの存在でなくなった洗礼を浴びている。

(C)MIKE CALIMBAS

対するカウチはミドル級王座決定トーナメントに代役出場。

初戦で優勝候補のロベルト・ヒメネスをヒールで下したことで、ハイサムと同様に存在感を増したグラップラーだ。同トーナメントでは柔術の神の子ミカ・ガルバォンに敗れたが、連続参戦となったWNO12でハンター・コルヴィンをストレートアームバーで一蹴している。

ADCC北米予選では88キロ級に出場したカウチは、優勝したボドニに準決勝で遅れを取った。ボドニを軸に考えると、ハイサム有利という見方も成り立つもののグラップリングに三段論法は通じない。

ライトヘビー級で実施されるこのカード。ヒール、ストレートフットロックという尖端系から、三角絞め系の体のコアを制するサブミッションの持ち主に対し、ハイサムはスピードと反応、どちらも遅れを取ることができないタフファイトとなる。

またムンジアルではタリソン・ソアレスにエゼキエル・チョークで敗れたが、ノーギワールズ・ルースター級優勝& ADCC北米予選66キロ級3位とグラップリング界最軽量級のブレイクスルー・ファイター=エステファン・マルチネスが、バンタム級でジョン・カレスティンと戦う試合も見逃すことはできない。フィニッシュ率72パーセントを誇るマルチネスのパスガードとサブミッションに要・注目だ。

さらにFury Pro Gralling03でスティーブ・モウリーをRNCで一蹴したニック・ロッドことニック・ロドリゲスが、ADCC予選88キロ級準優勝のエルダー・クルーズと相対する一戦。加えて女子マッチではトビー・アレキンとコンバット柔術ストロー級及びバンタム級の世界王者ブリアナ・ステマリーのマッチアップと、粒揃いのカードが揃っている。

ADCCイヤーとなる2022年、WNOを追うことで世界の情勢が見えてくることは間違いない。

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【NOGI Worlds2021】ハイサム、無念。優勝候補─結果3位─のフェヘイラに0-7で2回戦負け

7日(木・現地時間)から10日(日・同)まで、テキサス州ダラス郊外ガーランドのカーティス・コーウェル・センターで、World IBJJF Jiu Jitsu NO-GI championship2021=ノーギワールズ2021が開催された。
Text by Isamu Horiuchi

ノーギグラップリングの大会としては、ADCC世界大会に次ぐ権威を持つこのトーナメントの黒帯アダルトスーパーヘビー級に、ハイサム・リダが参戦。

先日のWNOチャンピオンシップの黒帯の部で見事に3位入賞、世界のトップグラップラーの一角に食い込んできたハイサムの戦いをレポートしたい。


<スーパーへビー級1回戦/10分1R>
ハイサム・リダ(ガーナ)
Def.3分10秒 by 三角絞め
シャビエル・シウバ(ポルトガル)

スタンドで前に出るハイサムに対し、体格で劣るシウバはフットワークで距離を取る。ときおりテイクダウンのフェイントを見せるシウバは、ダブルレッグを仕替けて押してゆくが、ハイサムは倒れずに場外へ。

スタンドから再開。足を飛ばすシウバだが、ハイサムはその首を掴みつつ、長い左手を伸ばしてのニータップでテイクダウンに成功、2-0と先制した。が、シウバもすぐに手足を効かせて距離を作り、レッスルアップして右足のシングルに移行する。しかし、懐の深いハイサムは倒すことはできず試合は再びスタンドの攻防に。

距離をとってテイクダウンのフェイントを見せるシウバが前に出ると、ハイサムは前に出てきたその右腕を両腕で掴み、アームドラッグから引き込みに。さらに下から右足を旋回させて仕掛けるが、シウバも腰を引いて回避する。

シウバは両足担ぎで攻撃に転じる。さらにハイサムの左足をヒザで潰しにかかるシウバだが、ハイサムはその左足を自由にして素早く三角絞めへ。足のロックを作った後に頭を押し下げると、シウバはあっさりタップ。ハイサムが見事に一本勝ちで初戦突破してみせた。

あっさり三角絞めに仕留められたシウバだが、ハイサムの長く強靭な足を制するのはそれだけ困難ということだろう。ハイサムとしては、積極的に攻撃を仕掛けてフィニッシュと、世界の舞台でもその持ち味を存分に発揮した会心の勝利だった。

<スーパーヘビー級準々決勝/10分1R>
ヴィニシウス・フェヘイラ(ブラジル)
Def. by 7-0
ハイサム・リダ(ガーナ)

見事な三角絞めで初戦を突破したハイサムを準々決勝で待っていたのは、優勝候補のヴィニシウス・フェヘイラ。2019年のADCC世界大会99キロ以下級にて準優勝に輝き、同年のノーギワールズの無差別級を制覇。まさに世界重量級のトップに君臨するグラップラーの一人だ。

対峙する両者。そのタンク型の体型ゆえに「トラクター」の異名を取るフェヘイラと、長身のハイサムの対称が際立っている。

開始早々座り込んだフェへイラに対し、素早くその足を捌いて右に動いてパスを仕掛けるハイサム。さらにハイサムは上から覆いかぶさるようにフェヘイラの背後を取ると、次の瞬間右腕を狙って腕十字に。フェへイラが背筋を伸ばしてポイントをずらすと、すぐにオモプラッタに移行するハイサムだが、フェへイラは立ち上がって腕を抜き、ハイサムのオープンガードの上になった。

開始早々嵐の如き攻撃を仕掛けたハイサムが、これでアドバンテージを獲得。が、同時に結果的に上になったフェへイラにも2点が与えられた。ハイサムが先日3位入賞を果たしたWNOならば、ジャッジに攻勢の印象を強く与えるこの攻防だが、IBJJFではこうしてフェヘイラがポイント先行となる。

ハイサムがクローズドガードを取ると、立ち上がるフェヘイラ。ハイサムはその両カカトを掴んでのスイープを狙うが、フェへイラは堪える。ここでハイサムが素早く距離をとって立つが、フェへイラがすかさずダブルレッグへ。今度はハイサムがそれをこらえて両者は場外へ。重量級の両者による、ダイナミックにしてスピードと迫力溢れる攻防だ。

試合はスタンドから再開。再びシッティングガードを取ったフェレイラは、ハイサムの右ヒザ裏を左腕で抱えて引き寄せ、得意のシングルレッグエックスの形を作る。さらに右足を引き寄せてバランスを崩されたハイサムだが、長い左足でフェへイラの頭を大きくステップオーバーし、逃れることに成功した。

が、フェへイラは再びハイサムの右足を抱えてシングルレッグエックスへ。今度はすぐ右足を取ったままレッスルアップにつなげ、ハイサムに背中を付けさせて上を奪取して4-0とリードを広げた。

左ヒザを入れてくるフェへイラに対し、ハイサムは右のニーシールドで守る。さらに右足を頭にかけてフェヘイラの左腕を狙うが、すかさずフェへイラはその足を押し除けて体重をかけてパスガード。サイドに付いて点差を7-0としてみせた。

下になったハイサムは、エビで距離を作り、前転してガードに戻すことに成功。が、ここで足がフェヘイラの足に当たってしまい、時間残り約半分の時点で試合が中断することに。

フェへイラが頭に包帯巻かれて再開。ハイサムが立ち、フェへイラ座って上下が入れ替わる。パスを仕掛けるハイサムだが、フェへイラの頭に手をかけたところで包帯が取れ、試合はまたしても中断。取れないように頭に包帯をぐるぐる巻きにされたフェヘイラは、まるで交通事故の被害者のような外見に。

再開後、左にパスを仕掛けるハイサムだったが、フェへイラも器用についてゆく。やがて上体を起こしてシッティングを取ったフェへイラに対し、ハイサムはそのワキに右腕をこじ入れてダース狙い。が、フェレイラは背中を付けて距離を取りながら、ディープハーフの体勢を作ってディフェンスする。チョークのグリップが解けると、フェヘイラは下から煽り、ハイサムの左足に絡んでのシングルレッグエックスを作る。

跳躍するようにそれを引き抜いたハイサムは、一気に左に動き、さらに大きく右に飛んでのバックを狙いへ。が、ここもフェへイラはマットに背中をつけて守る。ならばとハイサムが体を起こして別の攻撃を仕掛けようとしたところで、フェレイラは包帯が取れかけていることをアピール。試合は三たび中断された。

再開後、フェへイラは距離をとってシッティングへ。ハイサムは右のニースライスでの侵攻を試みるが、フェへイラは巧みにその右足を掴んで後方に煽り、クローズドガードに入った。

残り2分。攻撃したいハイサムが立つと、フェへイラは再びその右足を掴んでシングルレッグエックスに。それをハイサムが立って引き抜いたのに続き、フェへイラも立つ。ハイサムになかなか攻撃をさせない巧みなフェヘイラのインサイドワークだ。

スタンドでハイサムは足を飛ばしてから片足を取りにゆくハイサムだが、フェへイラは距離を取る。なんとか展開を作りたいハイサムは残り20秒で引き込み。そこから回転して足を狙うが、守りに徹したフェへイラに試合終了まで防がれてしまった。

序盤からダイナミックな攻撃を仕掛け、大いに持ち味を発揮したハイサム──特に開始早々の腕十字の仕掛けには、極めさせないことには定評のあるフェヘイラ──本日まで黒帯になってからの一本負けは、19年ADCC世界大会決勝のゴードン・ライアン戦のみだった──をもヒヤリとさせるものだった。

が、結果は0-7で完敗。ポジションを失っての仕掛けが即失点につながるIBJJFルール故にリードを許し、その後はフェヘイラの巧みなシッティングガードやシングルレッグエックスを攻略しきれず、点差を広げられてしまった。

果敢に極めを狙ってゆく今のハイサムのスタイルは、F2WやWNOには向いていてもIBJJFではどうしても不利となる。今後パスガードやスイープ等のポジション取りを磨いてゆくか、それともフェヘイラのような超強豪たちをもフィニッシュする強烈な極めを追求するか。新天地米国にて、その凄まじい潜在能力を開花させつつあるハイサムにこれからも注目していきたい。

ちなみにフェヘイラは次戦、現在クレイグ・ジョーンズらが主催のBチームで練習する米国の新鋭ジョセフ・ダーカイジングにバックを許し、そこからヒザ固めに移行されてまさかの一本負け。そのダーカイジングも決勝でディヴォンテ・ジョンソンに敗れて準優勝。世界の層の厚さを改めて感じさせる結果となった。

【スーパーヘビー級リザルト】
優勝 ディヴォンテ・ジョンソン(米国)
準優勝 ジョセフ・ダーカイジング(米国)
3位 エリオット・ケリー(ブラジル)&ヴィニシウス・フェヘイラ(ブラジル)

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MIKE MMA NOGI Worlds2021 WNO Championships イゴール・タナベ ハイサム・リダ ブログ ラファエル・ロバトJr ヴィニシウス・フェヘイラ

【NOGI Worlds2021】WNOヘビー級T3位のハイサム・リダが、ノーギ柔術の頂点を目指す!!

【写真】IBJJFノーギで世界を摂ることができるか(C)MIKE CALIMBAS/FLOGRAPPLING

7日(木・現地時間)からテキサス州ダラス郊外のガーランドはカーティス・コーウェル・センターで開催中のWorld IBJJF Jiu Jitsu NO-GI championship2021=ノーギワールズ2021。

9日(土・同)に準々決勝と準決勝、10日(日・同)にファイナルが行われる黒帯スーパーヘビー級にハイサム・リダがエントリーしている。


9月25日&26日に行われたWNO Championshipsのヘビー級で3位に輝いたハイサムが、2週間のインターバルでノーギ柔術の頂点に挑む。

ハイサムの初戦の相手はシャビエル・シウバ、黒帯になって日が浅いポルトガル人柔術家で、サンディエゴではイゴール・タナベらと練習していたこともある新鋭だ。

ここをクリアすると、初戦をシードされた昨年のノーギワールズ・スーパーヘビー級優勝のヴィニシウス・フェヘイラが、待ち受けている。今大会の優勝候補筆頭といえるフェヘイラはシッティング&アンクルピックという師匠マルセリーニョ・ガウッシア仕込みの動きや、シングルレッグXから足関節、あるいは足を絡ませて横回転でスイープという動きを見せる。

ポイントゲームという部分でフェヘイラには巧さがあるが、俊敏性と爆発力と丁寧さを兼ね備えたハイサムは、真っ向から勝負に挑むことができるはずだ。ノーポイント制のF2Wなどでは芳しい結果が残せていないフェヘイラに対し、座り合いを避け、長い足を生かしたクローズドからの創ることができればハイサムの決勝進出の目は十分にある。

反対側のブロックは誰が勝ち上がって来るのか予想が難しいが、一番のビッグネームであるラファル・ロバトJrが2つかってファイナルでハイサムと相対する──それが日本のファン、そしてハイサムとってベストなストーリーラインであることは間違いない。

ノーポイント、アタック重視&ジャッジの裁定有りサブオンリー・グラップリングから、ヒールが解禁されたとはいえポイント制で、守りを固めることも比較的可能なノーギ柔術で、ハイサムがIBJJFメジャー制覇なるか、要注目だ。

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