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【UFC271】試合結果 オセアニア・ナイト。アデサニャ、王座防衛。ロクサン・モダフェリ、爽やか幕引き

【写真】上下に蹴りを散らしたチャンピオン。ウィティカーは組んでテイクダウン、バック奪取と攻める姿勢を取り続けた(C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターでUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」が開催され、メインでイスラエル・アデサニャがロバート・ウィティカーを下しUFC世界ミドル級王座の5度目の防衛に成功した。

コ・メインではタイ・ツイバサがデレック・ルイスをエルボーで倒しTKO勝ちを収めている。メインはニュージーランド×豪州、ツイバサも豪州人ファイターで、今大会では他にカーロス・アルバーグ&ブラッド・ダイアモンドがニュージーランド、ジェイコブ・マルクーンが豪州でオセニア・ナイトの様相を呈していた。

そのなかでカイラー・フィリップス、ドゥグラス・アンドレージ、よもやKO負けの危機を最終回に迎えたロニー・ローレンスとバンタム級の勝者がそれぞれインパクトを残してる。

また現役ラストファイトを迎えたロクサン・モダフェリは、手数&精度ともにケイシー・オニールに圧倒された序盤から、宣言通りの忍術・根性ファイトで一歩も引かず最終ラウンドを取る内容でスプリット判定負け──すがすがしい表情でケージを下りた。

ファイト・オブ・ザ・ナイト=ドゥグラス・アンドレージ×セルゲイ・モロゾフ
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト=タイ・ツイバサジャレッド・キャノニア

UFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」
<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
○イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)5R
判定
詳細はコチラ
×ロバート・ウィティカー(豪州)
<ヘビー級/5分3R>
○タイ・ツイバサ(豪州)2R1分40秒
KO
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×デリック・ルイス(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ジャレッド・キャノニア(米国)2R4分29秒
TKO
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×デレック・ブルンソン(米国)
<ライト級/5分3R>
○ヘナト・モイカノ(ブラジル)2R1分23秒
RNC
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×アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)
<ライト級/5分3R>
○ボビー・グリーン(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
<ヘビー級/5分3R>
○アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)3R
判定
×ジャレッド・ヴァンデラ(米国)
<女子フライ級/5分3R>
○ケイシー・オニール(英国)3R
判定
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×ロクサン・モダフェリ(米国)
<バンタム級/5分3R>
○カイラー・フィリップス(米国)3R1分48秒
腕ひしぎ腕固め
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×マルセロ・ロホ(アルゼンチン)
<ライトヘビー級/5分3R>
○カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)3R
判定
詳細はコチラ
×ファビオ・チェラント(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ロニー・ローレンス(米国)3R
判定
詳細はコチラ
×マナ・マルチネス(米国)
<ミドル級/5分3R>
○ジェイコブ・マルクーン(豪州)3R
判定
×AJ・ドブソン(米国)
<バンタム級/5分3R>
○ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)3R
判定
詳細はコチラ
×セルゲイ・モロゾフ(カザフスタン)
<バンタム級/5分3R>
○ジェレマイア・ウェルス(米国)1R4分38秒
RNC
×ブラッド・ダイアモンド(ニュージーランド)
<218ポンド契約/5分3R>
○マキシム・グリシン(ロシア)3R
判定
×ウィリアム・ナイト(米国)
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MMA MMAPLANET UFC UFC271 キック マナ・マルチネス ロニー・ローレンス

【UFC271】好事魔多し。圧倒していたローレンスが、回転バック拳で逆転KO負けの危機を乗り切り判定勝ち

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
Def.3-0:29-27.29-27.29-2
8
マナ・マルチネス(米国)

地元のマルチネスが大きな声援が送られる。左に回るローレンスが右ローを蹴る。続いて右ハイ、そして右ローと蹴りを多用する。マルチネスもローを返すが、ローレンスはスイッチを織り交ぜ、蹴りを散らしワンツー、流れでダブルレッグ・テイクダウンを決める。下からマルチネスが殴るが、腰をコントロールしたローレンスはスクランブルでバックに回る。胸を合わせて離れたマルチネスが右ローから左を当てる。ローレンスは間合い取り直し、右ローからワンツーの右ストレートでダウンを奪う。

背中を預けたマルチネスに右のパンチ、鉄槌を連打したローレンスは足関節、そこからのスイープを許さずトップを取り切る。マルチネスがガードを取り、ローレンスがエルボーやパンチを入れて時間となった。

2R、右前蹴りを蹴ったローレンスが、左右ローを繰り出す。マルチネスも前蹴りを返すが、ワンツーを被弾。ローレンスはマルチネスのローに、右ボディから左フックを打ち込み2度目のダウンを奪う。Zハーフガードからクローズドのマルチネスに、右のパウンドを打ちこんだローレンスが、背中を見せて立ち上がったところで背中につく。

ここも胸を合わせて離れたマルチネスだが、直後に右ストレートを受けて倒される。パウンドの連打から、バック&四の字フックのローレンスがRNCを狙う。ヒジを押し上げて防ぐマルチネスだが、腰を上げて前方にローレンスを落としてスタンドへ。直後にダブルレッグでテイクダウンを決めたローレンスは、シングルからダブルに移行して倒し直す。無理なく流れを重視した戦いで、ローレンスがこの回もマルチネスを圧倒した。

3R、後ろ回し蹴りを失敗し尻もちをついたローレンス。マルチネスは追わずにスタンドで待ち受けて右ミドルを蹴り込む。ローレンスはサイドキックのフェイク、
オーソに構えて右ハイを蹴っていく。左ハイに右を合わせようとしたマルチネスは、再び顔を蹴られそうになる。跳びヒザはキャッチされたローレンスは、シングルを切られても落ち着いて右ストレートをヒットさせる。

前に出てワンツーのマルチネスは、ついに左をヒットされる。効いたローレンスにパンチで前に出るとスピニングバックフィストを当てる。ダウンから立ち上がったローレンスは左右のフックの追い打ちを受け、ノックダウン状態ながらダブルレッグを決める。マルチネスは三角絞めから腕十字へ。体を跨いて防いだローレンスは、一旦立ち上がるが蹴り上げを受けそうになりガードの中に収める。

残り20秒、蹴り上げからスタンドに戻ったマルチネスに対し、ローレンスは後ろ回し蹴りを繰り出し、最後にダブルレッグを決め──サバイブ。勝者とは思えない沈んだ表情のローレンスは「今は残念でならない。ここから這い上がる」と話した。


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【UFC271】計量終了 3度あることは、4度目もあった?! ペレス×シュネルが、またも流れる……

【写真】まさにトップ・オブ・トップ。貫禄のアデサニャとウィティカーだった (C)MMAPLANET

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されるUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」の計量が行われた。

メインが2年4カ月振の再戦、UFC世界ミドル級選手権試合=王者イスラエル・アデサニャ×ロバート・ウィティカーが組まれた今大会。

過去3度流れたフライ級のアレックス・ペレス×マット・シュネルの一戦は、ペレスが128ポンドで計量ミスしキャンセルに。3度あることは、4度あってしまった……。

また第1試合のライトヘビー級でマキシム・グリシンと戦うウィリアム・ナイトが13ポンド・オーバーも、キャッチウェイト戦での試合は実施されることになっている。


メインで戦う両者は。フェイスオフでしっかりと視線を交錯させ、握手をして離れる。「ファンとサポーターなくして、ここいることはできなかった。感謝している。信じてくれる皆に、明日は良い試合をするよ」と元王者ウィティカーがインタビューで話す。

対して、王者アデサニャはインタビュアーのジョン・アニクが「4度を防衛戦に向けて、最後に一言」と言われ、「5度目だね。もう話すことはないよ。彼は立てない。俺が勝つからだ」とコメントした。

引退試合となるロクサン・モダフェリのラスト・パブリック計量は、対戦相手のケイシー・オニールが強烈な戦意を眼に宿らせてフェイスオフでロクサンに詰め寄る。感傷に浸ることが許されない空気が漂っていた。

■視聴方法(予定)
2月13日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ

■UFC271計量結果

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラエル・アデサニャ: 184ポンド(83.46キロ)
[挑戦者] ロバート・ウィティカー: 184ポンド(83.46キロ)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス: 266ポンド(120.65キロ)
タイ・ツイバサ: 265 ポンド(120.2キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・キャノニア: 185ポンド(83.91キロ)
デレック・ブルンソン: 185.5ポンド(84.14キロ)

<ライト級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス: 156ポンド(70.76キロ)
ヘナト・モイカノ: 156ポンド(70.76キロ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス: 156ポンド(70.76キロ)
ボビー・グリーン: 155.5ポンド(70.53キロ)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・オルロフスキー: 246ポンド(111.58キロ)
ジャレッド・ヴァンデラ: 265 ポンド(120.2キロ)

<女子フライ級/5分3R>
ロクサン・モダフェリ: 126ポンド(57.15キロ)
ケイシー・オニール: 125.5ポンド(56.92キロ)

<バンタム級/5分3R>
カイラー・フィリップス: 136ポンド(61.69キロ)
マルセロ・ロホ: 136ポンド(61.69キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ: 204ポンド(92.53キロ)
ファビオ・チェラント: 206ポンド(93.44キロ)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス: 136ポンド(61.69キロ)
マナ・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン: 186ポンド(84.37キロ)
AJ・ドブソン: 185ポンド(83.91キロ)

<バンタム級/5分3R>
ドゥグラス・アンドレージ: 136ポンド(61.69キロ)
セルゲイ・モロゾフ: 135ポンド(61.24キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェレマイア・ウェルス: 170.5ポンド(77.34キロ)
マイク・マザサ: 170ポンド(77.11キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト: 218ポンド(98.88キロ)
マキシム・グリシン: 206ポンド(93.44キロ)

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AJ・ドブソン MMA UFC アレックス・ペレス ウィリアム・ナイト カーロス・アルバーグ ケイシー・オニール ジャレッド・キャノニア タイ・ツイバサ デリック・ルイス ボビー・グリーン マーヴィン・ヴェットーリ ヤン・ブラホヴィッチ ロクサン・モダフェリ ロニー・ローレンス

UFC271:オッズ/予想と展望

イスラエル・アデサニヤ 1.36
ロバート・ウィテカー 3.25
デリック・ルイス 1.56
タイ・ツイバサ 2.55
ジャレッド・キャノニア 1.61
デレク・ブランソン 2.45
カイラー・フェリップス 1.24
マルセロ・ロホ 4.10
ボビー・グリーン 1.71
ナスラット・ハクパラスト 2.20
アンドレイ・アルロフスキー 1.69
ジャレッド・バンデラ 2.25
ロクサン・モダフェリ 3.90
ケイシー・オニール 1.26
アレックス・ペレス 1.26
マット・シュネル 3.90
ウィリアム・ナイト 2.50
マキシム・グリシン 1.59
マナ・マルチネス 3.40
ロニー・ローレンス 1.33
アレクサンダー・ヘルナンデス 2.45
ヘナト・モイカ1.61
カーロス・アルバーグ 1.40
ファビオ・シェラント 3.00
AJ・ドブソン 1.87
ジェイコブ・マルクーン 1.95
ダグラス・シウバ・デ・アンドラ2.75
セルゲイ・モロゾフ 1.48
ジェレマイア・ウェルズ 1.43
マイク・ダイアモンド 2.90

メインはミドル級タイトルマッチ。挑戦者は2年4ヶ月前にアデサニヤに2RKO負けしてタイトルを受け渡したウィテカー。

アデサニヤはウィテカーに勝利した後、ロメロとコスタに連続防衛。2階級同時制覇を狙ってヤン・ブラホヴィッチのライトヘビー級王座に挑戦したが、テイクダウンを奪われる展開でMMA初黒星を喫した。わずか3ヶ月でミドル級王座の防衛戦を行うと、前回対戦時にはスプリット判定勝ちだったマーヴィン・ヴェットーリにローを入れ続け、テイクダウンされても攻めさせずにフルマークの判定勝ちで3度めの防衛に成功している。

アデサニヤより1歳若いウィテカーは、タイトル陥落後も3連勝で1位をキープ。ダイレクトリマッチ大好きUFCだが、陥落当初は燃え尽き症候群で現役続行も白紙の状態だったため組まれず。その後再起したが、なぜかダナ・ホワイトからタイトル挑戦の意思がないとみなされ(本人は否定)、順番を飛ばされていた。空手がベースのストライカーだが、意外とビッグパンチを被弾することがある。そこから逆転して勝利もしているが、アデサニヤ戦ではそのままKO負けした。

3連勝とはいえ前回から上積みが感じられないウィテカーにオッズは厳し目。ブラホヴィッチ戦を見ても、穴があるとしたらテイクダウン。打撃勝負では厳しいが、そちらで攻めれば勝機はあるか。

アデサニヤ判定勝ち。

セミはヘビー級。前々回、暫定王座決定戦でシリル・ガーン相手にいいところなく負けたルイスは、前回クリス・ドーカスを1RKOして復活。相手は試合後に靴にビールを注いで飲み干すシューイのパフォーマンスでブレイク中のタイ・ツイバサ。ツイバサは3連勝の後に3連敗したが、そこから4連続KO勝利中。前回、アウグスト・サカイをKOしてランクインしている。勢いに乗って2度タイトル挑戦しているルイスも下したいところだが、撃ち合いになるとルイスに分があるか。

ルイスKO勝ち。

プレリムでは日本でMMAを始めて世界最高峰のタイトルマッチにまで上り詰めたロクサン・モダフェリが登場するが、ロクサンはこれが最後の試合になることを公言している。昨年末には同じジムに所属するクリス・ローマンのセコンドに付き、試合後にローマンからプロポーズされ婚約している(なお、その時のローマンの試合結果は急所を蹴られてのノーコンテスト)。引退の理由は、脳のダメージに対する恐怖心が芽生えたからとのこと。相手は24歳でMMA無敗・3連勝中のケイシー・オニール。

第1試合開始は13日朝8時から。速報します。

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【UFC271】アデサニャの同門、カーロス・アルバーグ「(セフォー&ハント+アデサニャ)÷2のファイトを」

【写真】「距離を取って戦う。僕らのチームではキックボクサーが、MMAで結果を残している。僕もテイクダウン防御だけでなく、テイクダウンをできるようになっている。レスリングにも柔術にも自信がある」とアルバーグは話している。つまりコンテンダーシリーズやUFC初陣とは別人になっているということだ (C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されるUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」で、カーロス・アルバーグがファビオ・チェラントとオクタゴン2戦目を戦う。

メインではロバート・ウィティカーの挑戦を受けるUFC世界ミドル級王者イスラエル・アデサニャのチームメイト、そしてニュージーランドで最大のキックイベントのチャンピオンからMMAというプロセスは、アデサニャと共通している。

ラグビーを見れば一目瞭然、秀でた肉体と精神面を含めた戦闘力を持つサモア系のキウイは、僅か5戦目でUFCと契約し、6戦目で初黒星を狙う。そんなアルバーグに初インタビューを行うと、とんでもないMMAデビューとユニークなキャリアップの方法を知ることとなった。


──UFC初勝利を目指し、オクタゴン2戦目となるファビオ・チェラントが土曜日の夜に迫ってきました。今の心境を教えてください。

「調子は良いよ。13週間という自分のキャリアでも最長のファイトキャンプで準備をしてきたからね」

──13週間、3カ月以上のキャンプになりますね。

「キックボクシング時代でも6週間のキャンプが一番長かったから、比較にならないね。凄く気持ちも乗っているよ」

──カーロスはメインで世界王座を防衛するチームメイトのイスラエル・アデサニャと同様にニュージーランドのKING in the RingのワンデーTを制しているキックボクサーでもありました。

「そうだね、彼はライトヘビー級で2度、そしてヘビー級で優勝していて。僕はヘビー級とクルーザー級で勝っているんだ」

──そんなカーロスですが、2011年に1度MMAを戦い、それから7年間は立ち技に挑み2018年にもう1度MMAにトライ。その後、今言われたKing of Ringで2度目の優勝をしてコンテンダーシリーズでMMAを戦うというユニークなキャリアアップの仕方をしていますね。

「僕にとって最初のコンバットスポーツの経験は、オークランドで2011年に戦ったMMAなんだ。2週間前に戦う機会に恵まれ、そこで勝てたからファイトを続けようと思った。MMAサイトにあるように、1度勝ってMMAから離れたわけじゃなくて、もう2試合戦って3連勝した時点で『いつかUFCで戦いたい』と思うようになっていた」

──2週間の準備期間で、初めてのMMAを戦った。既にMMAの練習をしていたのですね。

「ノー、MMAの練習をしたことなんてなかったよ。子供の頃からボクサーだった父にボクシングを習っていたけど、僕が進んだ道はラグビーだったから。ファイトに関しては……あの実戦がトレーニングだった」

──!!

「笑っちゃうよね(笑)。ラグビーをやっていてナショナルリーグに進み、オールブラックスになるのが夢だったけど、MMAを戦ったことで、違う道が見つかったんだ。個人戦で、凄く燃えるモノを感じた」

──いやぁ、それができるのもサモアン・ラグビープレイヤーらしさですね。もともとファイターとしての素質を持って生まれてきたように感じます。

「そうかもしれないね。サムライと同じだよ(笑)」

──ただMMA戦績は一度途絶えています。

「UFCで戦いたいと思うようになったのが、2013年か2014年だった。つまりプロのファイターとして生きていきたいという考えになり、ボクシングで良い結果を残せた。けれども、すぐさまキックボクシングに転向したよ。キックの方がニュージーランドでは試合数が多かったからね。

そうしたらニュージーランドでもイベントを開いたことがある中国のEm Legendという中国のビッグショーと3年契約を結ぶことができたんだ。Em Legendでもチャンピオンになり、2017年に契約を満了してニュージーランドに戻ることを決めた」

──チャンピオンになったけど、契約を更新しなかったのですね。

「オークランドでは、誰も僕のことをファイターだと知らなかった。息子に父親の戦う姿を見せたかったしね。そのタイミングでシティ・キックボクシングに移籍し、コーチからKing of the Ringで戦おうと勧められた。1日に3試合、優勝できて母国でプロとしてやっていく手応えを感じることができたよ。

そうしたら、またMMAにトライしたくなってきて……。急激に何もかも変えるんじゃなくて、少しずつMMAで戦えるようにソレ用のトレーニングを増やしつつ、2019年にもう1度、King of the Ringのトーナメントに出て優勝したんだ。2017年はヘビー級で、2019年はクルーザー級だった。1度目はラッキーかもしれないけど、2度続けてラッキーはない。自分の力に確固たる自信を持つようになれた」

──そしてMMAに舵を切ったと?

「ニュージーランドで最大のキックのトーナメントで2度優勝し、キックボクシングに区切りをつけることができた。次の目標であるMMAで本格的にやっていこうと決心した。やっぱりUFCは規模が違うし、世界最大のファイトプロモーションだからね。

そうしたらコンテンダーシリーズに出られることになった。正直、そこまでMMAの練習を積めていなかったけど、一気にコトが動きUFCと契約できた。気が付けば今、ここにいるよ(笑)」

──いきなりコンテンダーシリーズというのもチャレンジングでしたね。地元や豪州のフィーダーショーで経験を積もうという考えはなかったですか。

「もちろん、そのつもりだった。でもコロナになったから、ニュージーランドも豪州もMMAの大会が開かれる状況ではなくなったんだ。いつ、試合ができるか分からない。でもUFCは活動を続けていた。最初はアブダビのUFCで戦うという話をもらった。経験がないからって、あの状況で断るという選択はなかったよ。

結果的にそこで試合はなくて、コンテンダーシリーズのオファーがあり、当然のようにコンテンダーシリーズで戦った。あの下した判断は正しかったよ。だって今もまだニュージーランドでは格闘技の大会は開くことはできていないからね」

──とはいえUFCは育成の場ではなく、常に生き残りを賭けた戦いが用意されています。

「その通りだ。ライトヘビー級は特にタフな階級だよ。肉体的にはヘビー級に負けず、スピードやテクニックもある。だからこそ、挑戦し甲斐がある。僕には強い心がある。それは自分が強いという自信があるからだ。僕のようなキャリアでUFCに来て、強さがなければ自信なんて持てない。この自信と力があれば、技術は追いついてくる。もちろん、スキルと知識を自分のモノにするには時間は掛かるだろうけどね。

実際、デビュー戦では逆転負けをしてしまった。でも自分の力を信じているし、トップにいける。それまでに勝ったり、負けたりとアップ&ダウンを経験することになるかもしれない。でも、その度に色々と学ぶことができるに違いない。MMAはやっぱりキックともボクシングとも違うからね。ケージで、テイクダウンがある戦いを勉強中さ。でも、いつの日かUFCライトヘビー級のベルトを巻く……時間は掛かるだろうけど、2年後、いや5年以内に必ずそうなると信じている」

──では土曜日はどのような試合がしたいですか。

「エキサイティングな試合をして、世界を驚かせたい。サモア人にとってファイトは文化だ。サモアの力を世界に誇示したい。レイ・セフォーやマーク・ハントのようにガンガン倒しにいくファイトスタイルと、アデサニャのスタイルを足して2で割ったようなアグレッシブでスマートな戦いを見せるよ」

■視聴方法(予定)
1月23日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ

■UFC271対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者] ロバート・ウィティカー(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス(米国)
タイ・ツイバサ(豪州)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・キャノニア(米国)
デレック・ブルンソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
カイラー・フィリップス(米国)
マルセロ・ロホ(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ボビー・グリーン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ロクサン・モダフェリ(米国)
ケイシー・オニール(英国)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス(米国)
マット・シュネル(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
マキシム・グリシン(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
マナ・マルチネス(米国)

<ライト級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)
ファビオ・チェラント(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン(豪州)
AJ・ドブソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)
セルゲイ・モロゾフ(カザフスタン)

<ウェルター級/5分3R>
ジェレマイア・ウェルス(米国)
マイク・マザサ(ニュージーランド)

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【UFC271】摩訶不思議。灰色龍白虎功夫の黒サッシュ=ロニー・ローレンス「ブロックはOK、空振りはNO」

【写真】キャリア7勝1敗、「ここを!!」ということではなく、全体像としてローレンスのMMAは一見の価値がある (C)Zuffa/UFC

12日(土・現地時間)、テキサス州ヒューストンのトヨタ・センターで開催されるUFC 271「Adesanya vs Whittaker 2」で、ロニー・ローレンスがマナ・マルチネスと対戦する。

まだまだ日本では無名のバンタム級ファイターだが、若松佑弥がサンフォードMMAで練習を行った際、ローレンスとのスパーリングがABEMAで流れ、若松の動きを利して戦うスタイルが──一部で注目を集めていた。

あまり他では記憶にないスムーズなスクランブルから、打撃という流れをMMAでも実践しているローレンスに初インタビューすると、ストリートファイトを念頭に置いた、カンフーが彼の根底にあることが分かった。


──ロニー、土曜日の試合に向けて今の調子は如何ですか。

「良い感じだよ。体重を測りながら、食事もできている。それほどダイエットは厳しくなくて、食べたいモノは食べられるようにしているんだ」

──実はサンフォードMMAに若松佑弥選手が訪れた際、ロニーとのスパーが日本のABEMAで紹介されてから、インタビューができないか期待してきました。
ができることを非常に楽しみにしていたんです。

「ユーヤのことは大好きだよ。すぐにでもユーヤにフロリダに戻ってきてほしい。ユーヤとは本当に良い練習ができたんだ。僕が見てきた中で、彼は一番スピードがある。僕も速い、ユーヤも速い。だから最高の練習ができた。ユーヤは3月にアドリアーノ・モライシュに挑戦するよね。彼がベルトを手にすることを願っているよ」

──若松選手もその言葉を聞いて、喜ぶと思います。ところでチームメイトである佐藤天選手からは『ロニーはコントロールが上手いけど、パワーに頼っていない』という話を聞いていていました。

「タカシの言う通りだ。スタンドでも大振りは避けている。強振すると疲れるのも早いからね。そりゃ初回にKOできれば良いよ。でも、僕の頭は『そうならない時はどうするんだ』っていう方法に働くんだよ。

相手を殴るにはレンジを理解し、フェイントを駆使して頭を動かしたうえで、テイクダウンも頭に入れる必要がある。そうやってタイミングをはかりつつ、相手の体の全てを攻撃するようにしている。脚、ワキ腹、頭部とね。フットワークやフェイクを使って、攻撃をする。ブロックされることは構わないんだ。でも、空振りは避けたい」

──タイミングを計るリアクション・ファイターは見過ぎるというきらいがありますが、ロニーはアグレッシブですよね。そこが凄くユニークに感じます。

「僕の目指すところはアグレッシブなカウンターファイターなんだ。フットワークを使うけど、近距離でも戦う。だいたい、試合が長引けばより積極的になる。でも最初はスマートに距離を測って、カウンターを狙うよ」

──グラウンドやスクランブルでも、ロニーは相手の体重移動を利しているかのようなカウンターアタックが絶妙です。

「細心の注意を払って、ディティールを大切にしている。そのために忍耐強く戦っているよ。自分の能力を如何に試合で使えるか。ファイトIQだよ。多くの選手が試合中に、自分の声に耳を傾けていない。

時には体が『レッスルはしたくない』と言っているかもしれない。そういう時に他に戦う手段があるのか。そこを突き詰めるために毎日のトレーニングが必要なんだよ」

──いやぁ、素晴らしいです。それでいて動きが多いからロニーは、他にないスタイルだと感じるんです。

「僕は君が言ったようにリアクション・ファイターだよ。でも、同時にハイライトリール・ファイトも行っているんだ」

──動くけど無駄がなく、結果として非常に効果的な動きをしています。

「MMAってだいたいはボクシング、レスリング、柔術で成り立っていて、少し空手やトラディショナル・マーシャルアーツが見られる。僕は空手、テコンドー、ボクシング、ムエタイ、柔術、足関節、レスリング、柔道をやってきた。17歳で始めたカンフーも含め、全ての経験を生かして戦ってきたんだ」

──ロニーが稽古してきたカンフーとはどのようなモノなのでしょうか。

「チャイニーズキックボクシング……散打、ウィンチャン・カンフー(詠春拳)もやってきたけど、主にストリートでの護身術を習得した。ケージで戦うようになってもからも、僕の蹴りはカンフー時代に修得したモノを使っている。

ストリートファイトの戦いは、如何に身を守るかということに重点が置かれていた。目潰し、喉への攻撃、掌底攻撃、急所攻撃、全てが含まれていたよ。僕はグレードラゴン・ホワイトタイガー・カンフーのブラック・サッシュ(※サッシュとは中世の軍人の勲章のような、肩から腰に掛けて掛ける儀礼な場面で使う帯)なんだ。MMAでは使えない。でも、ストリートファイトの護身を習った経験は生きるよ」

──そんな話を聞くと、さらにマルチネス戦が楽しみでしょうがなくなってきました。ではマルチネスの印象を教えてください。

「前の試合はショートノーティスで、しかもコーチが亡くった直後という状況であまり参考にはならないんだけど、あまり動きの多い選手じゃないと思う。ジャブは多いけど、レスリングもそれほど仕掛けない。でも様子見を続けるというわけじゃないよね。僕のフットワークと、アングルで攻略できると思っている」

──スイッチヒッターですが、パワーがあるのは左かと思います。

「そこだよ。左が強いことは、注意しないといけない。いずれせによ打ち合いだろうが、裏のかき合いだろうが、どんな戦いになっても対応できないとMMAじゃない。多くの選手が1つや2つのスタイルを使って戦うけど、僕は多くのスタイルの練習をしてきたうえで、戦いの中でトラディショナル・マーシャルアーツ……カンフーの美点を見せたいと思う」

■視聴方法(予定)
1月23日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWライブ

■UFC271対戦カード

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者] イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
[挑戦者] ロバート・ウィティカー(豪州)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス(米国)
タイ・ツイバサ(豪州)

<ミドル級/5分3R>
ジャレッド・キャノニア(米国)
デレック・ブルンソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
カイラー・フィリップス(米国)
マルセロ・ロホ(アルゼンチン)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス(ドイツ)
ボビー・グリーン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アンドレ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ジャレッド・ヴァンデラ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ロクサン・モダフェリ(米国)
ケイシー・オニール(英国)

<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス(米国)
マット・シュネル(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ウィリアム・ナイト(米国)
マキシム・グリシン(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
マナ・マルチネス(米国)

<ライト級/5分3R>
アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)
ヘナト・モイカノ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
カーロス・アルバーグ(ニュージーランド)
ファビオ・チェラント(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン(豪州)
AJ・ドブソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ドゥグラス・アンドレージ(ブラジル)
セルゲイ・モロゾフ(カザフスタン)

<ウェルター級/5分3R>
ジェレマイア・ウェルス(米国)
マイク・マザサ(ニュージーランド)

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Report UFC UFN ESPN+44 UFN186 ブログ ロニー・ローレンス ヴィンス・キャチェロ

【UFN186】ロニー・ローレンス、キャチェロを相手に完勝UFCデビューにも不満顔の頼もしさ

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
Def.3R2分38秒by TKO
ヴィンセント・キャチェロ(米国)

まず遠い距離からカーフを蹴っていったローレンス。左右のカーフから跳びヒザの着地のタイミングで首相撲&ヒザを繰り出す。フックで振り払ったキャチェロは、ローレンスのスピニングバックフィストで距離を取った直後にダブルレッグでテイクダウンを奪われる。キャチェはハーフからシングルをがぶる。

足払いで姿勢を乱させたキャチェロだったが、次の右カーフでマットに手をつかされてしまう。ローレンスはスイッチし、左右に大きくステップを踏みながらダブルレッグへ。尻もちから立ち上がったキャチェロがケージに押し返してエルボーを入れる。残り80秒、離れるとローレンスはヒザ蹴りに右オーバーハンドを被弾する。直後にダブルレッグでテイクダウンを決めたローレンスはハイガードに一旦立ち上がり、すぐに飛び込んでパスからマウントへ。キャチェロがディープハーフで煽ったところで初回が終わった。

2R、左ローから左ミドルを蹴ったローレンスに対し、キャチェロは右を思い切り振るう。蹴り技を散らされても前に出るキャチェロが逆に右カーフを蹴る。ローレンスは足を使い、カーフやミドルを蹴り、後ろ回し蹴り。キャチェロが出てきたところでダブルレッグを仕掛ける。キャチェロのスイッチを潰して上を取り切ったローレンスは、腹ばいになりシングルを仕掛けたキャチェロをスプロール。それでも立ち上がってきたキャチェロにダブルを決める。トップを取るやニースライスパスの圧力を高め、サイドでローレンスが抑える。

組みで完全に試合をリードするスクランブルにも、すぐにダブルレッグを決める。キャチェロはギロチンからスイープ、上を取るやダースへ。腹ばいになりヒザをついて立ち上がったローレンスが組み直してバックに回るとテイクダウンを決める。レッグドラッグ的に抑えられ、殴られたキャチェロがバックを譲る。上を向きなおしたところでローレンスが肩固め。これは決らずマウントへ移行する。クォーターマウントで抑える状態で2Rが終了した。

3R、組みで圧倒するローレンスはセコンドの「フィニッシュしろ」という声を受け、開始直後に跳びヒザ、着地して後ろ回し蹴りを入れる。腹が効かされたキャチェロは続く右カーフで体が流れると、バックを許してパウンドから後方への投げを許す。必死にクローズドガードを取ったキャチェロだが、立ち上がったローレンスが左右のパンチを落とし、ハーフに。枕で圧力を掛けるローレンスが、フルガードに戻されてもパンチ、エルボーを入れる。

嫌がって立ち上がろうとしたキャチェロがバックを取られ、自らガードを取る。ハーフ、クォーターマントで思い切り殴るローレンスはマウントを取ると、思い切りパンチを入れバックへ。殴られ続けるキャチェロは、腹ばいになりシングルを狙うが切られて鉄槌の連打にさらされる。

レフェリーが遅いストップをかけ、LFA→コンテンダーシリーズからUFCという黄金ステップアップを果たしたローレンスがオクタゴン初勝利を決めた──にもかかわらず、「僕はもっとストライカーなんだ。練習してきたところを出せなかった。勝ったことはスーパーハッピーだよ」と不満顔から満面の笑みに変わり、勝利を振り返った。


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DWTNCS S04 Ep05 Report UFC ウィリアム・ナイト ジミー・フリック ブログ メルシック・バダザリアン ロニー・ローレンス

【DWTNCS S04 Ep05】元K-1戦士のバダザリアン、激闘制するも契約はナイト、ローレンス、フリックに

<フェザー級/5分3R>
メルシック・バダザリアン(アルメニア)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
デニス・ブズーキア(米国)

K-1で久保優太と対戦経験のあるバダザリアンはWLFで67キロ級世界王者になっている。MMAでは4勝1敗、14秒、09秒、07秒でのKO勝ち記録しているサウスポーのバダザリアンが鋭いミドルから右ジャブ、左ミドルを入れてパンチを纏めにいく。組んだブズーキアはヒザを被弾して離れると、左三日月を受けてケージに下がる。左ミドルからエルボーを受けたブズーキアはヒジを纏められ防御一辺倒に。ダーティーボクシングでアッパーを受け、首相撲からヒザを返したブズーキアだが、一旦離れたバダザリアンのヒザ、ヒジに厳しい時間続く。

バダザリアンも攻め疲れてきたか、蹴り足を掴まれ姿勢を乱すシーンが2度見られた。それでも左ミドル、左ストレートを入れ下がったブズーキアに左ボディショット、ボディを蹴られてもバダザリアンが重い左ミドルを蹴り込む。動きは重くなったバダザリアンだが、それでも強烈な勢いの左を打っていく。しかし、バダザリアンの攻め疲れは決定的でズブーキアはシングルからテイクダウン、バックに回る。立ちあがったバダザリアンは初回を圧倒的に攻めたが、スタミナに不安を残す2R突入となった。

2R、右前蹴りのバダザリアンが右フックを振るうも、距離を取ったファイトに。鋭い左ストレート、右フックにズブーキアは距離を詰めるが逆にヒジ打ちを受ける。それでも左ボディ、ローと手数が増えたズブーキアに対し、バダザリアンの打撃はパワフルながら単発になっている。ローから右を入れたズブーキアは、右ミドルを返す。バダザリアンは首相撲からヒザ蹴りも、首投げでテイクダウンを許す。バックを譲らないように立ち上がったバダザリアンは、自らの左オーバーハンドで姿勢を乱してしまう。

ズブーキアはクリンチでエルボーを入れ、ケージにバダザリアンを押し込む。シングルレッグでテイクダンを許したバダザリアンは胸を合わせて立ち上がるも、ヒザをボディに受ける。バダザリアンも左エルボーを入れたが、ケージ中央でバックを許す。ズブーキアはテイクダウンこそ奪えなかったが、このラウンドは取った。

最終回、初回がビッグラウンドでバダザリアンの可能性もあり、ポイント上は互角がバダザリアンという状況で、余力が残っているのはズブーキアか。ローから右を被弾したバダザリアンが左ストレートを当てる。前蹴りで突き放したいバダザリアンが左ハイを狙う。ズブーキアも距離を詰めることができず、キックボクシング戦に。バダザリアンが左ロー、後ろ回し蹴りを繰り出す。バダザリアンが左を当て、テイクダウン狙いを切って逆に後方に崩しに掛かる。

尻もちをつき、すぐに起き上ってリバーサルを狙ったズブーキア。バダザリアンもここは譲らず、組み合いのなかで強烈なヒザをボディに入れる。ズブーキアはキムラ狙いから引き込み、腕十字へ。腕を抜きに掛かったバダザリアンは、体を並行に移行させスクランブルへ。疲れた両者、距離を取った状態で打撃戦は続かず、バダザリアンがテイクダウンへ。ズブーキアはキムラを抜かれ、疲れ切った状態での打撃戦では大きな動きがなくタイムアップに。

スタミナで劣勢と見られたバダザリアンだが、ズブーキアも消耗が激しく最終回に2Rの勢いを維持できず、ジャッジは3-0でバダザリアンを支持した。「その場に応じて、正しい判断をして戦った。ダナは分かっているだろう」と話したが──ダナ・ホワイトの判断は。

ダナ・ホワイト
「素晴らしい夜だった。だからこそ決断を下すのが、難しかった。ルッツは10勝1敗、タフな相手とタフな試合をした。でもまだプライムタイムじゃない。11月にコンテンダーシリーズをもう1度開くから、彼にはもう1度戦ってもらう。今夜は凄く良い経験になっただろう。

ナイトは序盤に追い込まれRNCを仕掛けられそうなところから、逆転でフィニッシュした。前回は契約できなかったけど、今夜はしよう。ローレンス、私は対戦相手のジョンソンに注目していたんだ。180センチの長身でリーチアドバンテージもある……ロニー・ローレンスは特別だ。彼は何かを持っているんだろう。こっちに来て契約したい。

ジミー・フリック、凄い試合だった。素晴らしいサブミッションの仕掛けを見せてくれた。これほどコンテンダーシリーズで一本を狙った選手はいないだろう。私はフィニッシュを狙う男が好きだ。ネイト・スミスは6勝0敗のファイターだ。彼のエスケープ能力は信じられないモノだった。負けたスミスもまた11月に見てみたい。そしてジミー・フリック……素晴らしい、彼はUFC入りだ。

最後の試合。両者とも4勝1敗、シリアスでイカした2人だった。バダザリアンは11月にもう1度、コンテンダーシリーズに呼ぶことにした。彼はもう一度、バッドアスと戦うためにここに戻って来てもらう」

2020年コンテンダーシリーズ第5週はウィリアム・ナイト、ロニー・ローレンス、ジミー・フリックがUFCとの契約を果たした。


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DWTNCS S04 Ep05 Report UFC ブログ ロニー・ローレンス

【DWTNCS S04 Ep05】10度のテイクダウン、グラウンドコントロール9分。ローレンスがジョンソンに完勝

<バンタム級/5分3R>
ロニー・ローレンス(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ホゼ・ジョンソン(米国)

右ミドルハイを見せるジョンソン。ローレンスは右に回るが、右を被弾しヒザをボディに受ける。直後にボディロックテイクダウンを決めたローレンスは、蹴り上げから立ち上がってきたジョンソンをがぶってヒザ蹴りからボディロックテイクダウンを決める。足を捌きパスを決めたローレンスに対し、ジョンソンも足を戻す。もう1度パスを決めたローレンスは、続くジョンソンのスクランブルにギロチンから後方回転。ここでも立ち上がったジョンソンにシングルレッグ、そしてバックへ。

背中に飛び乗ったローレンスは前方に落とされると、スタンドで右ローを連続する。バックキックをキャッチしにかかるジョンソンは、上への打撃は良く見ているがカーフは蹴られる。ローレンスは残り40秒でニータップを決め、クリーンテイクダウン。クローズドガードのジョンソンのスクランブルにギロチンを合わせるが、頭を抜かれる。それでもすぐに立ち上がりながらバックを取るなど、ローレンスのグラップリング能力の高さが目立った初回となった。

2R、ローレンスが右カーフ。ジョンソンは右ミドルを蹴る。サイドキックを入れたローレンスがダブルレッグでテイクダウン、サイドからマウントへ。ジョンソンは足を戻すも、ここでは背中をマットにつけて即スクランブルとはできず、削られてきたか。それでも蹴り上げから立ち上がると、ヒザを入れたジョンソンはシングルを蹴り、逆にバックを伺う。胸を合わせたローレンスは、ボディロックテイクダウン。ジョンソンはケージを蹴って、離れるとそのままバックに回る。

立ち上がって離れたローレンスが、またもボディロックテイクダウンを決めサイドで抑える。マウント狙いに振り返りシングルからトップを取ったジョンソンは腕十字、三角に反応して鉄槌を落とす。ローレンスのリバーストライアングルからの腕十字を凌いだジョンソン、受けが多かったが攻めているローレンスも疲れているのは確かだ。

3R、後ろ回し蹴りを頭に入れたローレンスは続いて腹を蹴り、サイドキックへ。ジョンソンは右ハイを狙い、シングルをキムラで切り返す。このスクランブルで譲らなかったローレンスは9度目のテイクダウンを決めて、腕十字をすかしてバックへ。立ち上がったジョンソンはまたもテイクダウンを許し、背中をつける展開に追い込まれる。

明らかにサバイブを選択したジョンソン。契約のために判定勝ちは十分でないという状況で、守りに入られたローレンスはマウントへ。こうなると足を戻すジョンソンに対し、ローレンスは左のパンチを落とすが、勢いはない。ローレンスはパスからクルスフィックス、ジョンソンが腕を抜いた直後にタイムアップに。と同時にケージサイドのダナ・ホワイトは立ち上がってローレンスに拍手を送った。

「ジョンソンはバンタム級で見たことないほど大きかった。もっと僕に期待してほしい。もっと良くなるからサインしてほしい」とローレンスは話した。