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Brave CF BRAVE CF66 MMA MMAPLANET o キック モハメッド・ファハッド ルエル・パニャレス

【BRAVE CF66】左ミドルのパニャレス、ファハッドの右ローが股間を直撃。ノーコンテストに

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
NC 2R
ルエル・パニャレス(フィリピン)

上背で上回るファハッドがカーウ、前蹴り、ハイにミドルと蹴りを多用する。距離を伺う両者、パニャレスはハイキックを見せた直後にダブルレッグでケージにファハッドを押し込み、リフトアップからテイクダウンを決める。直ぐに立ち上がったファハッドはヒザ蹴りをボディに入れ、パニャレスが離れると左ハイで顔面を蹴られそうになる。左カーフを走られたファハッドは右インローを蹴り、サウスポーのパニャレスも左インローを返す。

ファハッドは右ミドルハイを走らせ、左ロー。両者が拳の距離にならない試合は、残り90秒に。パニャレスが左ミドルを決めファハッドは蹴りのフェイクを繰り返し、サイドキックを見せる。左ミドルから左フックを入れたパニャレスに対し、ファハッドも右ミドルからロー、前蹴りを入れる。パニャレスは最後にダブルレッグでテイクダウンを決め、ファハッドが立ち上がるが初回を失った。

2R、すぐに左ハイを蹴ったファハッドが右前蹴りから右ハイを狙う。しかし、パンチが全くなくパニャレスは蹴りからパンチにつなぐ。しかし、ファハッドの右ローが急所に入りパニャレスがキャンバスの上をのたうち回る。インターバルを置き、試合が再開されるとファハッドが右ミドルを入れる。

パニャレスの左ミドルに右を合わせていったファハッド。パニャレスも同時に右を振るう。ファハッドはワンツーで前に出るが、パニャレスがバックステップで距離を取る。ジャンプしてフロントキック、そして左右のハイを見せたファハッドの右ローが再びパニャレスの急所に入る。パニャレスも左ミドルを繰り出した時だけに、カウンターのように蹴りが急所を捕らえる。股間を抑えて立てないパニャレス、5分を経ても戦闘態勢には入れず試合はノーコンストとなった。


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Brave CF BRAVE CF66 GLORY MMA MMAPLANET o RIZIN RIZIN40 UFC アス・アルマバエフ ジネル・ラウサ ジュニオール・タファ チェド・ハネコム ボクシング モハメッド・ファハッド ラ・インジェ ンコシ・ンデベレ

【BRAVE CF66】インドネシア大会で、RIZIN大晦日出場のジュニオール・タファが仏人組み技師と対戦

【写真】打撃の破壊力は間違いない。なにより、ケガ無くケージを下りることができるのか……が重要だ(C)MMAPLANET

26日(土・現地時間)、インドネシアはバリのポリテクニク・パリウィサタでBRAVE CF66が開催される。

10月に本拠地バーレーンでの3連戦を終え、今後も再びバーレーンとイベントが続くBRAVE CFにあって2018年5月以来、実に3年半ぶりのインドネシア大会はジャカルタでなく、バリで行われる。


メインでミドル級、チェド・ハネコム✖ラ・インジェという南アフリカ✖韓国人ファイターが戦う同大会。フライ級では注目のカザフスタン人選手アス・アルマバエフがフィリピンのケネス・マニンガットとのマッチアップが決まっている。

フィリピンからは他にルエル・パナレスと元UFCファイターのジネル・ラウサが参戦し、前者はインドのモハメッド・ファハッドと。後者は南アフリカのダンシール・ムードリーと対戦する。

完全な独自路線のように感じられるBRAVE CFだが、バーレーンは当然としてインドネシア、そして中央アジアもイスラム色が強い国でもあり、もちろんケージ内で政治や宗教は関係ないが、経済にはその辺りは関係していて然りだ。

そんなインドネシア大会には大晦日のRIZIN40でスダリオ剛と対戦するジュニオール・タファが出場し、ニコラ・ジョジヴィッチと相対する。元GLORYファイターで、今年は7月から9月にかけて2カ月半でMMAを2試合、プロボクシングを2試合戦っているタファだが、大晦日の大舞台の前にケージ&ユニファイドルールの下、フランスの4勝3敗のファイターと戦うというタフな選択をしたことになる。

ジョジヴィッチはテイクダウンから寝技で攻めるファイターで、打撃の攻防では頭を下げて攻撃に耐えるシーンを見せるなど、脆い一面を露呈してしまっている。対してタファは中間距離から接近戦で強烈無比な打撃を過去2度のMMAで披露しているが、組み技は全く未知数だ。とはいえ、ジョジヴィッチの過去の試合映像での打撃の受け方は余りに危ういのも確か。

ジャンケンポンで、どちらが勝つのか。そんなタファの来日1カ月前のバリ島での試合だ。

■視聴方法(予定)
11月26日(土・日本時間)
午後8時00分~ BRAVE TV

■ BRAVE CF66対戦カード

<ミドル級/5分35R>
チェド・ハネコム(南アフリカ)
ラ・インジェ(韓国)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
ケネス・マニンガット(フィリピン)

<バンタム級/5分3R>
ファジャ・マッチョカマチョ(インドネシア)
ンコシ・ンデベレ(南アフリカ)

<ヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
ニコラ・ジョジヴィッチ(フランス)

<ミドル級/5分3R>
ザギッド・ガイダロフ(バーレーン)
エイベル・ブライツ(豪州)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
ルエル・パナレス(フィリピン)

<フライ級/5分3R>
ダンシール・ムードリー(南アフリカ)
ジネル・ラウサ(フィリピン)

<女子アトム級/5分3R>
ジリアン・ゴウ(シンガポール)
シイイン・タン(フランス)

<ライトヘビー級/5分3R>
オロアン・シララヒ(インドネシア)
ウィレミ・ナタレックス・ムンスター(インドネシア)

<フェザー級/5分3R>
アクテルソン・ルマイヌン(インドネシア)
ランディ・フェビアン(インドネシア)

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ABEMA Brave CF MMA MMAPLANET o ONE PRIDE Road to UFC SASUKE UFC   アンシュル・ジュビリ イ・ジョンヨン イー・チャア ウリジブレン キック キム・ギョンピョ キム・ハンソル クルムアリ・マイマイティトゥハティ ググン・グスマン シャオ・ロン トップノイ・キウラム パク・ヒョンソン ホン・ジュンヨン ボクシング モハメッド・ファハッド リトゥ・フォーガット 中村倫也 内田タケル 堀内佑馬 宇佐美正パトリック 松嶋こよみ 野瀬翔平 風間敏臣

【RTU ASIA2022】宇佐美正パトリックの対戦相手アンシュル・ジュビリが語るインドMMAの強さ「精神力」

【写真】プロキャリは5勝0敗。アマで13勝0敗のレコードを持つ(C)MMAPLANET

10日(金・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03で宇佐美正パトリックと戦う、アンシュル・ジュビリと対戦する。

今や人口が14億に達しようかというインドで、国境警備隊の父を持つジュビリは祖国の急激なMMAの成長の陰に強い精神力があると語った。現状、日本、韓国、中国の争いになるというのが大方の予想のRoad to UFCでインドネシア勢と並びアンダードッグと目されているインドのMMAファイターが、UFCとの契約に向けての自信のほどを語ってくれた。


──Road to UFCでの宇佐美正パトリック選手との試合が1週間後に迫ってきました(※取材は6月3日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「とても幸せで、喜びに満ちているよ。インド人ファイターが、こんな機会を手にデキたこと自体がとても嬉しい」

──そんなアンシュルがMMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

「MMAを始めたのは4年前だよ。MMAのファンで、自分でもやってみたくなったから始めたのさ。ただ、僕のホームタウンにはMMAの練習ができる環境が整っていなかったから、ボクシングジムで練習をするようになった。でも友人とMMAの勉強をして、柔術も習うようになった。その後プロとしてやってきたかったのでジムを移り、フルタイムでトレーニングできる環境でMMAの試合に臨むようになったんだ」

──それ以前に何か格闘技の経験はあったのですか。

「僕が言えるのは、ストリートファイトの経験だけかな(笑)。僕のバックグラウンドは喧嘩だよ。中学、高校といつも怒りを内包しているような感じだったけど、MMAと出会って落ち着くことができたんだ。そしてストリートで喧嘩するなんてあほくさいと思うようになった。僕はプロのファイターだからね」

──もう10年前にチャンディーガルでSuper Fight Leagueの取材をしたことがあります。

「ホントなの? 凄いねぇ」

──あの時は正直、まだまだインドでMMAは普及していなかったです。現状はどれぐらいポピュラーになっているのですか。

「凄く成長しているよ。3、4年後にはUFCや他のMMAプロモーションでもチャンピオンが生まれるだろう。インドはレスリングとボクシングが普及していて、レスラーやボクサーがMMAに転向するケースが増えてきている。だから、チャンピオン誕生までそれほど時を必要としないとはずさ」

──現状、インド系ファイターが国際的な舞台で戦う場合はカナダや米国籍、あるいは中東やシンガポールに住む選手が多いです。インドで生まれ育ったファイターとなると、あのリトゥ・フォーガットがONE、モハメッド・ファハッドがBRAVE CFで戦っているぐらいかと。

ジュビリのマネージャーのスメシュ・カムラ。インドのUFC中継で解説をしているそうだ

スメシュ・カムラ(ジュビリのマネージャー) 確かに今はそういう感じだよ。

しかし、まだ始まりに過ぎない。アンシュルやパワン・マーン・シン(※同じRoad to UFC出場)はもっと良くなる。彼らが活躍することで、MMAがインド国内でより普及するだろう。ほんの少し前まで、誰もインド人ファイターがUFCで戦えるなんて思ってもいなかった。でも、2017年にインド生まれのファイターとして初めてバハラット・カンダールがUFCと契約した(※巌流島出場。UFCでは1敗でリリース)。アンシュルやパワンはもっと活躍できる。

今、若くて情熱のあるファイターにその扉が開かれようとしているんだ。アンシュルが言ったように、ここから3、4年でインドで生まれたファイターが世界の舞台に進出していくようになる。

──その大切な一歩となりますが、アンシュルはRoad to UFCを勝ち抜く自信はどれだけありますか。

「200パーセントだよ。今回の試合もそう。今はパトリックとの戦いに集中しているけど、この試合をドミネイトして勝ち、トーナメントで一気にUFCと契約できるまで駆け上がるよ。自分の力の全てを出し切るつもりさ」

──まだインドではMMAは新しいスポーツですが、日本のMMAについてアンシュルはどのような印象を持っていますか。

「日本のMMAは歴史が長い。だから選手も強い。UFC前は日本のPRIDEが一番の大会だったというのは知っているよ」

カムラ PRIDEはUFCにダン・ヘンダーソンやランペイジ・ジャクソン、ヴァンダレイ・シウバ、アントニオ・ホドリゴ・ミノタウロなどベストファイターを送り出した。ヒョードルはサインしなかったけどね。そう、ミルコ・クロコップもいたね。

──そんな日本のMMA界の新鋭パトリック選手の印象を教えてください。

「いつの試合か分からないけど、1試合はチェックした。コーチ達と対策も練ってきたよ。パンチが強いストライカーだね。テイクダウンディフェンスも上手い。若くてとても良い選手だと思う。

だからこそ僕らの試合は一番エキサイティングなファイトになるだろう。Road to UFCには優れた対戦相手が揃っていて、彼らと戦うことが楽しみでしょうがない。ただし僕の方が打撃、グラップリング、柔術の全てでパトリックを上回っている。全ての居面で僕の方が上だと思っている」

──インドのMMAは日本にその全容が伝わっておらず、そのことでファンもインド人選手のことを軽視しがちかと思います。

「日本のファンが僕でなく、パトリックが勝つと思うのは当然だよ。でも、僕を相手に戦うんだから彼は負けないといけない(笑)」

──ではインド人選手の強さはどこにあると思いますか。

「ハードワーカーなこと。決して勝負を諦めない。僕は山岳部のウッタランチャルで育った。インド人はどこの国の人たちよりハードワーカーだけど、タフな生活を強いられる僕らの地域の人間は精神力が強いと思っている。だからインドのMMAは急激に成長することができた。修得する技術が多いMMAを戦ううえで、一番大切なのが精神力だ。強い気持ちこそ僕らの最大の長所だからインドではキックボクシング、柔術ともにとても成長しているんだ。技術的な成長の陰には、強い気持ちが存在しているんだ」

──インドのMMAの練習やコーチは、映画「ダンガルきっと、つよくなる」に登場したフォーガット姉妹の父マハヴィルのようにスパルタなのでしょうか。

「その傾向はあるよ(笑)。若者が何かスポーツを始めると、ダンガルのような道を乗り越えないといけない。常にトレーニング漬けだ。でもプロでやっていくにはハードなだけでなく、スマートでなくては生き残れない。だから、MMAでは科学的な練習が行われている。でもその前提にダンガルに見られたようなハードトレーニングが存在している」

──アンシュル、今日は我々がまだ知らないインドのMMAについて教えてもらいありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。

「僕もパトリックも同じように、この試合でベストを尽くす。君たちの国の選手と、国のプライドをかけて戦う。良い試合になるから、楽しんで欲しい。そして僕らを応援してくれたら嬉しい。サンキュー、ナマステ」

■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch

Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)

<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード

<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)

<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)

■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード

<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)

<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)

<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)

<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)

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Brave CF BRAVE CF57 MMA MMAPLANET o キック メイサラ・ムハメッド モハメッド・ファハッド

【BRAVE CF57】メイサラ・ムハメッドが制空圏を制し、ファハッドを左ストレートで沈める

【写真】カウンターの取り合いから、一瞬のスキをついてムハメッドがKO勝ち(C)MMAPLANET

<バンタム級/5分3R>
メイサラ・ムハメッド(エジプト)
Def.2R by TKO
モハメッド・ファハッド(インド)

サウスポーのムハメッドが飛び出すとファハッドは下がるながらロー。ムハメッドは右サイドキックでファハッドの関節を狙う。さらに左ミドル、左ハイにつなげるムハメッド。左ミドルから左ストレート、そして右スピニングキックで相手を下がらせる。しかしファハッドも前に出て、ケージ中央で右ショートを当てた。ファハッドが右ストレートで距離を詰めると、カウンターで左ストレートを合わせたムハメッド。左ストレートをボディに伸ばしてから左ミドルハイにつなげる。

ハファッドも相手を蹴りをかわしながらパンチを放つも、ムハメッドが左右のショートで相手を中に入れさせない。互いにフェイントを見せ合うなか、ストレートが交錯したあと、ムハメッドが距離を取りながら回転計の技を繰り出して会場を沸かせた。

2R、ファハッドの左ローを捌いたムハメッドが、右サイドキック。ハファッドの右ストレートも当たる。ムハメッドが左ストレート、右バックスピンキックを見せるも、ファハッドに届かない。ムハメッドの左ストレートをかわしたファハッドが組み付き、ボディロックからテイクダウンを狙う。ファハッドがムハメッドを抱え上げ、マットに叩きつけるとレフェリーが試合を中断し、注意を与えた。再開後、ムハメッドが左ミドルを見せる。ファハッドは相手の左ストレートに右ショートのカウンターを合わせるが、クリーンヒットはない。

右ストレートのダブルで攻め込むファハッド。ムハメッドは足を使って距離を取り、左ストレートを打ち込む。ここでファハッドもサウスポーにスイッチするが、すぐにオーソドックスへ戻した。相手にケージを背負わせるファハッドだが、ムハメッドの右カウンターをもらってしまう。さらにムハメッドの左ストレートがファハッドの顔面を捉え、ハファッドはダウン。すぐさまムハメッドが、うずくまったファハッドの顔面にパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。


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BICW2022 Brave CF BRAVE CF57 MMA MMA Super Cup MMAPLANET o UFC アス・アルマバエフ アブディサラム・クバチニエフ アリーサ・ベルトソ アルマン・オスパノフ サブリナ・ソウザ ヌルスルタン・ルジボエフ ハジ・モハメッド・アリ ビア・バジリオ ブラッド・カトーナ モハメッド・ファハッド モハメド・サイード・マレム ラマザン・ギチノフ レオ・サントス 海外

【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―04―『敗れてなお印象強し、カザフ勢』

【写真】バーレーンのヘッドコーチ、BRAVE CFスーパーウェルター級王者エルダル・エルダロフとラマザン・ギチノフ(C)MMAPLANET

バーレーン4日目、10日(木・現地時間)はMMA SUPER CUPの準決勝=アイルランド×アセアニア、バーレーン×カザフスタンが行われ、その直前にBRAVE CFのセレモニアル計量があるということで、計量とバーレーン×カザフを取材するという1日になりました。

記者会見と同じオアシス・モールで行われたセレモニアル計量ですが、ソファ形式のVIPシートが用意されるなど、そこの中東色の強い光景を見ることができました。そして、日本の常識は通じないという当然の事態――恐怖を伴う事態に遭遇しました。


計量の撮影は基本、スケールとフェイスオフの中央の位置の延長線上にある場所を確保するのが個人的な習慣です。そのために早めに計量会場を訪れます(海外の場合は。日本は他に、日本のファンに伝えるメディアがあるので基本気にしてないです)。

開始の30分前、ベストの位置を確保していたのですが、いざ計量が始まると目の前に目算で身長190センチ、体重100キロのロシア系の関係者が、モバイルを2つ手にして――完全に自分と計量を行う選手の前に立ちはだかりました。

これ、日本のマナーではありえないです。後から来た人間が、前で立ち上がるというのは。どうしても肩や携帯がフレームに入ってしまうので、「Stay low」と頼んでも、英語を理解しないのか――いや、何を言っているのかは仕草で分かるはずなのに完全に無視してきます。

ばかりか肩に触れ横に動くよう促すと、思いきり睨んでくる始末です。いや「俺の方が先に来たから」と英語で伝えても、さらに凄味を増して睨みつけてきます。後ろを振り向く余裕があるなら、よけろよと思いつつ窮屈な姿勢で、時にはそいつの携帯が見切るような感じで計量を終えました。

そうしたら、その巨漢のロシア人が「ドンタッチ・マイ・ショルダー」と言うや、たいそうな剣幕でロシア語でまくしたててきました。最後はなぜか、携帯でこっちの顔を撮りつつ捨て台詞を吐いて踵を返していきました。

こういうとアレですが、言葉も通じないし、自分の正義のためには暴力は厭わないんだろうなと……。

あの動画の自分の視線が「やるなら、やれ」という目力があることを願い、アイツとホテルのエレベーターで一緒になりたくないな――と思いつつ、ハリファ・スポーツシティ・アリーナへ向かいました。

ブラジル&ロシア連合=チーム・バーレーンは一番手アリーサ・ベルトソが、またもずば抜けた強さを見せ腕十字で一本勝ち。続いて二番手はADCC女子60キロ級世界王者ビア・バジリオではなく、チームメイトのサブリナ・ソウザが出場。

名門ノヴァウニオンからKHK MMA入りをし、ダゲスタンでレスリングの強化に励んできた21歳は、1月のIMMAFシニアトーナメント・フェザー級王座を獲得するなど、アマMMAで10連勝――現地ではUFC級といわれている猛者です。

サブリナはTDからマウンド奪取、僅か54秒で腕十字を極めてしまいました。既に女王の貫禄という雰囲気のサブリナでしたが、ホテルへ戻る際にチーム・バーレーンのバスに同乗させてもらい、ノヴァ総帥デデことアンドレ・ペデネイラス、レオ・サントスとは20年来の親交があると伝えると、まさに破顔一笑。一気にフレンドリーになり、「レオが私の先生なの」と少女のような表情を見せてくれました。やっぱり侵攻より、大切なのは親交だと再確認できた次第です。

ここから男子7階級、バーレーンが圧勝かと思いきや――続くバンタム級は負傷欠場で不戦敗。そしてフェザー級では昨日のレポートでトップ写真に持ってきたハジ・モハメッド・アリがテイクダウンを切られ、殴られ、蹴られ。最後は必死にトップを取るも三角絞めで落とされて一本負けに。

続くライト級も凄まじい打撃とスクランブルゲームの末、カザフのネイマット・アザドフがスプリット下かの攻撃で――スプリット判定勝ち。かなりの接近戦でしたが、IMMAFに中東の笛はないことに胸を撫でおろしました。

カザフ3勝、バーレーン2勝で迎えたウェルター級では準々決勝でずぬけた強さを見せたラマザン・ギチノフが、大内刈りでテイクダウンを奪われる展開に。それでも、この選手のコントロール力はやはり抜群でスクランブルからバックを制し、最後はRNCで一本勝ちを果たしました。

カザフ勢、アルマン・オスパノフのようなノーギ・コンバットサンボというべきトータルファイターが揃っており、「これはひょっとして……」という想いにもなりましたが、そこは現代MMA――打撃に臆することなければテイクダウン&コントロールの一点突破が可能で、バーレーン国籍を持つダゲスタン勢は、ミドル級以降も2つ勝利を重ねて勝利を決定すると、ヘビー級はカザフが辞退し勝負は決しました。

それにしても、バーレーンの強さを際立たせたカザフの強さ、土曜日の3決で勝利して最後の賞金を自国に持ち帰ろうとする貪欲さも伝わってき、中央アジアの怖さを敗れてなお印象づけたと思います。

金曜日はBRAVE CF57、土曜日のSuper Cupの決勝と3決でBICWはフィナーレを迎えますが、BRAVE CF57に関しては速報形式でレポートをお届けしたいと思います。

※スーパーウェルター級のヌルスルタン・ルジボエフとルイス・フィリッピ・ディアズは前者の計量失敗で中止になっています。

■BRAVE CF計量結果

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ:61.2キロ
ブラッド・カトーナ:61.1キロ

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン:92.7キロ
モハメド・サイード・マレム:91.9キロ

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ:70.3キロ
クレイトン・シウバ:70.3キロ

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン:70.4キロ
クンカルパシャ・オスマエフ:70.4キロ

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ:70.7キロ
アグシン・ババエフ:70.5キロ

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ:57.1キロ
イムラム・マガラモフ:57.1キロ

<ライト級/5分3R>
サイード・ムルタザ・サダット:67.3キロ
カミ・マゴメドフ:70.6キロ

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ:93.0キロ
ミクヒル・サジニアニ:92.9キロ

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド:61.7キロ
メイサラ・ムハメッド:59.5キロ

<130ポンド契約/5分3R>
マゴメド・イドリソフ:61.2キロ
ラフマトゥル・ユスフザイ:61.6キロ

<バンタム級/5分3R>
アブドゥラ・アリヤコブ:60.4キロ
オマル・エマッド:63.6キロ

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Brave CF BRAVE CF57 MMA MMAPLANET o PFL UFC アス・アルマバエフ アブディサラム・クバチニエフ ジャラ・フセイン・アルシラウィ ヌルスルタン・ルジボエフ ブラッド・カトーナ ボクシング モハメッド・ファハッド モハメド・サイード・マレム モハメド・ファフレディン

【BRAVE CF57】二階級制覇に挑む、レバノン人王者ファフレディン「目には目を。反則攻撃には反則攻撃を」

【写真】反則が来るという気持ち、覚悟でケージに上がるBRAVEミドル級王者ファフレディン (C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、バーレーンはマナーマのハリファ・スポーツシティ・アリーナで開催されるBRAVE CF57。バンタム級、暫定ライト級王座決定戦とともに、ライトヘビー級王座決定が組まれミドル級王者モハメド・ファフレディンが、モハメド・サイード・マレムと対戦する。

昨年8月に同じくライトヘビー級のベルトを賭けて戦った両者。繰り返される反則の攻撃のなかで、TKO負けを喫したファフレディンの抗議が通り結果はノーコンテストに変更された。

レバノン人MMAファイター、中東MMAのパイオニアに初インタビューを試みた。


――BRAVE CF57でモハメド・サイード・マレムとの再戦、ライトヘビー級王座を賭けて戦います。まだ日本のMMAファンにはBRAVE CFと聞いてピンとくるモノがないのが事実です。中東におけるBRAVE CFの発展をレバノン人ミドル級王者として、どのように感じていますか。

「この6年でBRAVEの成長は目を見張るものがある。パンデミックが起ってからも、国際的なイベントを開いてきたようにね。選手にとっても素晴らしいプラットフォームを構築したと思うよ。このグローバル路線を続け、日本でもBRAVEが開かれることを願っているよ。もちろん、その時は僕も日本で戦いたいと思っている」

――いきなり締めコメのような言葉をありがとうございます。ところで今回のタイトル戦、前回8月の試合は急所へのヒザ蹴りが何度かあり、最後は後頭部へのパンチで動けなくなってパウンドアウト負け。一度はマレムの腰にベルトが巻かれましたが、後日ノーコンテストに試合結果が覆りました。

「正式に抗議を出した。あの試合は、ヤツの失格になるべき内容だった。レフェリーは目視できておらず、ビデオのリプレイも試合場で行われなかったからね。コミッションが後頭部への攻撃が複数あったと認め、結果がNCになったんだよ。

急所へのヒザは注意を受けていたから、形としては問題ない。ただ後頭部へのパンチは、試合の行方を決めてしまった。あのパンチを受けて、体が動かなくなったんだ。それなのにレフェリーが反則のパンチを見逃した、そこには納得がいなかったよ」

――NCで良かったですか。マレムの反則負けになるべきではないでしょうか。そしてチャンピオンベルトを巻くべきだったと。

「そうなって然りだろうね。それでも再戦にはなっていたと思うけど。あの場でビデオのチェックがあれば、僕がチャンピオンになっていたはずだ。でも、それはどうでも良いよ。アイツを叩きのめして、ベルトを巻きたいから。あんな風になって勝てても、ベルトは欲しくない。常に相手を仕留めるつもりで戦ってきた。それが僕のサムライ・スピリットなんだ。ケージに入れば斬るか、斬られるか。それが僕の戦い方だから」

――ところでマレムの反則攻撃ですが、故意でなくても自分の攻撃をコントロールする力が求められるかと思うのですが。

「もちろんだ。自分の攻撃がどこに当たるのか、それを考えて手や足を出さないと。それにしても、あの鉄槌攻撃は本当に効いた。自分も注意をしないといけなかったかもしれないけど、トップを取った人間があからさまに後頭部を殴るとは警戒していなかった。ヤツはクリアに後頭部を殴っていたよ。

でも、驚くことじゃなかったかもしれないね。アイツはクリーンなファイターじゃない。ダーティーな奴だから、それぐらいのことをしてくるだろうと準備しておくべきだったかもね。急所への攻撃も含めて」

――ルールを破ってくることを前提に戦うのは、もう競技として成り立たないですし……。それはディスアドバンテージになってしまいます。

荒れそうだ……

「また同じようなことをやってきたら、今度は黙っていない。目には目を、歯には歯を――だよ。

ダーティーショットにはダーティーショットでやり返してやる。ナイフにはナイフ、反則には反則だよ」

――その覚悟が必要だということですね。ところでモハメド、我々はレバノンのMMAに関してはほぼ情報がありません。そもそもなぜMMAを始めたのですか。

「2011年にボクシングをするために、米国に移り住んで。そこでMMAに出会った」

――もともとはボクサーだったのですね。

「そうなんだ。サンディエゴに行き、1年で3試合ほどアマの試合を戦い、プロとして活動できないか模索していたんだけど、そのチャンスはなかなか訪れなかった。そうしたらアマのMMAの試合を戦う機会があり戦ったんだ。ボクシングじゃないし、結果は負けてしまったけどそれでも構わなかったよ。

ボクシングでも、MMAでも、ムエタイでも良いから戦いたかった。サンディエゴではオールド・ボクシングスクールジムのアニス・ジョンソンにボクシング教えを受けてね。彼に学んだことは、今も多く生きているよ。アニスは僕の師匠だ。

米国滞在は結局1年で、その後レバノンに戻り、ベイルートでRevolution FCというアマMMAがあり合計12試合戦った。その後はDesert Forceでプロデビューし、9試合戦い8勝1敗の時点でBRAVEとサインしたんだ」

――Desert Force時代にはジャラ・フセイン・アルシラウィに勝利し、暫定ウェルター級チャンピオンになっています。

「ジャラとは1勝1敗、タイトル戦の前に戦った時は負けているんだ。でも、彼に勝って巻いたベルトのおかげでBRAVEから声が掛かった。本当は第1回大会のメインで戦うことが決まっていたけど、ケガをして出られなくなったんだ。BRAVEとは第4回大会から、専属契約を結んで戦ってきた。BRAVEこそ、僕のホームさ。

BRAVEが定期的にイベントを開き、レベルの高い相手と戦う機会を与えてくれた。彼らの発展をともに歩めてきて幸せだよ」

――普段からずっとレバノンで練習しているのですか。

「今はレバノンでの生活っていうのが、なかなかハードで4カ月前に友人を頼ってドバイに拠点を移したんだ。キャンプはチャンプスというジムで行い、レバノンとクウェートからトレーニングパートナーに来てもらって調整してきた」

――まさにチーム・ミドルイーストですね。

「ボーイズが背中を押してくれた。彼らのやる気が、僕の気持ちを駆り立ててくれた。過去最高のキャンプになったよ。ジムには英国や他のヨーロッパの選手もいて、UFCのアブダビ大会に出る選手たちもいたよ」

――ところでアルシラウィがPFL CSで素晴らしい勝利を挙げ、中東の成長を世界に証明したかと思います。

「素晴らしいよ。ジャラとは1勝1敗のライバルで、彼のことを本当に尊敬している。タフなシーズンになると思うけど、ジャラはしっかりと我々の強さを見せてくれるはずだ。ただ僕は米国で戦うことは、今は考えてない。とにかく、ここでやるべきことをやらないとね。二階級制覇をして、どちらの階級でも防衛したいと思っているんだ」

――モハメド、今日はありがとうございました。では、まだまだミドルイーストのMMAを知らない日本のファンにメッセージをお願いします。

「できればBRAVE CF57を日本のMMAファンの皆にも視てほしい。僕の試合もそうだけど、今大会は本当に良い選手が集まっているから、彼らの試合を見て楽しんでほしいと思っている。そして――これからも中東、そしてレバノンのMMAファイターを気にかけてもらえると嬉しいよ。

僕がMMAを始めた頃はレバノンには、全くMMAのジムはなかった。でも今はジムも増え、レバノンでキャンプを張れるぐらいの設備も整っている。アマからプロへと、レバノン人ファイターはこれから飛躍していくはずだから、日本の人たちにも注目してほしい」

■視聴方法(予定)
3月12日(土・日本時間)
午前1時00分~ BRAVE TV

■BRAVE CF57対戦カード

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ(バーレーン)
ブラッド・カトーナ(カナダ)

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン(レバノン)
モハメド・サイード・マレム(スイス)

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
クレイトン・シウバ(ブラジル)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
ルイス・フィリッピ・ディアズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
イムラム・マガラモフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ(スイス)
アグシン・ババエフ(アゼルバイジャン)

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ(バーレーン)
ミクヒル・サジニアニ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
メイサラ・ムハメッド(エジプト)

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【BRAVE CF57】バンタム級王座を賭けて、カトーナ戦へ。バーレーンMMA界のパイオニア、ハムザ・コヘジ

【写真】 1993年1月生まれの29歳。MMA戦績は11勝2敗だ(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)、バーレーンはマナーマのハリファ・スポーツシティ・アリーナで開催されるBRAVE CF57。そのメインでバーレーン人ファイターのハムザ・コヘジが、ブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦う。

10年前、MMAのMの字もなかったバーレーンで、MMAファイターを目指し、ひたすら練習だけをしていたコヘジのMMAファイター人生は、バーレーンの歴史でもある。


――BRAVE CF史上、最大の大会といえる今大会のメインでブラッド・カトーナとバンタム級王座決定戦を戦います。今の調子は?

「絶好調だよ。過去、最高のキャンプができた。僕はずっとハードトレーニングを自分に課してきたし、コーチが練習量を抑えてようとするぐらい追い込んできたよ。全てをやってきた。良い試合になる自信があるよ」

――この試合に向けてキャンプはKHK MMAで行ってきたのですか。

「ホームのバーレーンでのキャンプの前にダゲスタンで調整してきたんだ」

――ダゲスタンですか!!

「そうだよ。それにバーレーンに戻ってきてもKHK MMAには多くのダゲスタン人ファイターが在籍しているから、引き続きハードなトレーニングができたよ。実際、ジムはKHKジムではなくKHKの皆と違う場所で、必要なエキップメントも移動させて練習してきたんだけどね」

――BRAVE CFでも本拠となるバーレーン人ファイターは少ないです。そしてまだまだ日本のファンはバーレーンのMMA事情を知りません。ハムザの歴史を尋ねるとともに、バーレーンのことが少しでも伝えることができればと思います。

「ありがとう。そういってもらえ、感謝しているよ。僕のことやバーレーンのことを日本のファンに伝えてもらえるなんて。僕が10年前、19歳際の時に喧嘩に明け暮れていてマーシャルアーツに興味を持つようになった。弟がムエタイと柔術をしていたこともあってね。ただし、MMAのジムはなかった。柔術のジムが一つ、ムエタイやキックが少し。あとは空手とテコンドーの道場ばかりで。

子供のころテコンドーをしたかったけど、僕の街にはジムがなかった。高校を卒業して、より自由になったときに新しいジムができて、会費も高くなくて飛び込んだんだ。もともとはテコンドーの先生だったけど、世界を回ってグラップリングの経験があったんだ。

ただ僕らにはレスリングも柔術もなかったよ。MMAを教えてもらえることも当然なかった。コーチ自身が22歳で、YouTubeで見たことを試したりして。全く科学的ではないけど、めちゃくちゃハードな練習だけ繰り返していたんだ。昔から人と同じことをやりたくなかったから、MMAにはまったのかもしれないね。あの頃、まったくMMAはバーレーンに存在していなかったから。でも明日は明日の風が吹く。とにかく、その日を懸命に練習した。今でもBRAVEが出来て、この国でMMAは本当に盛んになってきたけど、僕が始めたころは明日をもしれなかったよ……2年ぐらい、そういう感じだった」

――つまりハムザはバーレーンMMAのパイオニアなわけですね。

「そうだね、今も戦っている人間としては。MMAを始めても試合もなかったから、ドバイでセミプロの試合に出ようと思った。でも飛行機代がなくて、出られなかった。アマチュアの試合にしても、国内になくて外国に行く必要があったけど、そんな金はポケットをひっくり返しても出てこなかったからね。

そんな時にコーチがインドで試合があり、飛行機代も出ると教えてくれた。2012年、11月の話だよ。ハイレベルでなかった。アマチュア並みだったけど、あれがあって実戦経験のない僕はファイターとして戦う機会を得ることができるようになった。

Super Fight Leagueでデビューした後、UAEのDesert Forceがバーレーン大会を開くことになり、僕だけがMMA経験のあるバーレーン人だったら出場することができた。インドの試合から1年半も経っていたよ。そしてDesert Forceで3試合を経験したときに、BRAVE CFが活動を始めたんだ」

――それでもよく、MMAファイターを目指しましたね。

「精神的には厳しかったよ。練習だけしていて。ずっと同じ2人と練習していて。自分がどれだけ強くなれているのかも、分からなかったし。とにかく機会を得たときに、結果を残せるように何でも練習した。試合がなくても猛練習だけは続けた。あの時に相当、メンタルは鍛えられたと思う」

――そして話に出たBRAVEが母国で活動を始めたと。

「Desert Forceのタイトル戦に敗れ、夢も破れたと思った。そんな時にBRAVE CFが始まって、2試合連続で試合ができた。初めてだよ、3カ月の間隔で試合ができるなんて。本当にBRAVEの旗揚げで僕のキャリアは変わった。

でも、その2年前からバーレーンでMMAが始まることは分かっていた。もうすでにKHK MMAがオープンしていて、僕も練習していたから。まだ練習は3人だけだったけど、殿下が国内でナショナル・トライアウトを開き、選手を見出してジムは一気に賑やかになった。それからどんどん大きくなった、ジムもBRAVEも。

ホント、全てが変わったよ。殿下のおかげで、一気に変わった。この7年で、全くMMAをめぐる環境は変わったし、ジムも増えた。ゼロからここまで一気だ。まぁピンからキリまでだけどね。まだ始まったばかりだよ。

この変化を目の前で見てきた。素晴らしい経験ができたと思う。昔は日本の映画とかに出てくるマーシャルアーツの在り方が理解できなかったけど、実際に自分で練習するようになって規律を学ぶことができたんだ」

――そしていよいよBRAVE CFのバンタム級王座を賭けて戦う機会を手にできました。

「ずっとスティーブン・ローマンと戦うことが目標だった……2017年からね。でも、なかなか実現しない間に彼は1年間試合をしないで、BRAVEを去ってしまった。ずっと待ちぼうけを食わされたんだ。それもあって1度、ベラルーシでプロファイターとアマチュア戦を戦ったよ。試合をしたくて。そして、ついにタイトル戦が決まったんだ」

――カトーナはTUFを制し、UFCでも2勝2敗の選手です。

「経験豊かなのは確かだけど、経験が豊かなファイターがチャンピオンに居続けられることもない。若い力が育ってくるからね。彼がUFC出身とか関係ないよ。BRAVEでタフな相手と戦ってきたから」

――タイトル戦をホームクラウドの前で戦います。

「バーレーンのファンの声援は、いつも僕を後押ししてくれる。今回の試合はMMAだけでなくバーレーンのスポーツをステップアップさせる大切な戦いだよ。バーレーンには世界レベルで戦えるスポーツがほとんどないからね。僕らもできるという試合して、バーレーンのスポーツ界を変える……それが僕の使命だよ。

僕の目標は若い世代に、新しいスポーツの可能性を見せること。そして強い人間にはより責任感があり、守るべき規律がある。そこを理解してこそ、真の意味で強い人間になるということを若い世代に伝えたい。

だからこそ技術や経験だけじゃなくて、気持ちで戦うという姿勢を見せたい。バーレーン、アラブの人間は戦う気持ちを持っている。ここからの2年間が、僕らにとって本当に意味のある……勝負の年になる」

■視聴方法(予定)
3月12日(土・日本時間)
午前1時00分~ BRAVE TV

■ BRAVE CF57対戦カード

<BRAVE CFバンタム級王座決定戦/5分5R>
ハマザ・コヘジ(バーレーン)
ブラッド・カトーナ(カナダ)

<BRAVE CFライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
モハマド・ファフレディン(レバノン)
モハメド・サイード・マレム(スイス)

<BRAVE CF暫定ライト級王座決定戦/5分5R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
クレイトン・シウバ(ブラジル)

<スーパーウェルター級/5分3R>
ヌルスルタン・ルジボエフ(ウズベキスタン)
ルイス・フィリッピ・ディアズ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
サム・パターソン(英国)
クンカルパシャ・オスマエフ(ロシア)

<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
イムラム・マガラモフ(アゼルバイジャン)

<ライト級/5分3R>
フセイン・カジマゴメアエフ(スイス)
アグシン・ババエフ(アゼルバイジャン)

<ライトヘビー級/5分3R>
ムルタザ・タルハ・アリ(バーレーン)
ミクヒル・サジニアニ(ジョージア)

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
メイサラ・ムハメッド(エジプト)

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【BICW2022】BRAVE国際コンバットウィーク in バーレーン―03―『SUPER CUP。激強、これでアマ??』

【写真】チーム・バーレーンのフェザー級選手ハジ・モハメッド・アリ、えげつないコントロール力を見せていた(C)MMAPLANET

バーレーン3日目、9日(水・現地時間)より、BRAVE International Combat Weekの二本の軸の一つ、MMA SUPER CUPが始まりました。

IMMAFランキング上位6カ国に2つのワイルドカード・チームを加えた8チームが男子7階級、女子2階級の9×9の国別対抗戦を行い、優勝した国の協会に10万ドルの賞金が与えられるという今大会。

ロシアのウクライナ侵攻の影響で両国の参加が見送られ、参加チームはアイルランド、オセアニア、メキシコ、アラブ王者、バルカン王者、カザフスタン、バーレーンの8チームとなりました。


ハリファ・スポーツシティ・アリーナでは朝の9時からアイルランド×オセアニアが始まり、普通にプロレベルの攻防が目の前で繰り広げられていました。

ボクシングができて、蹴りが使える。テイクダウンもスクランブルも、バックチョークも下からの仕掛けも。彼らがチーム別のラッシュを着ていなければ、誰もがプロの試合だと思ったはずです。

3分×3R、ヒールなし、エルボーなし。パウンドありを普通に戦い、何よりも怖いのはフライ級からヘビー級まで選手を揃えられて、一定以上の力をアイルランド勢、オセアニア勢が揃って持っていたこと。これは脅威意外の何ものでもないです。

ヤバいなぁ、日本は……とすぐに考えてしまうのですが、続くメキシコ×アラブ王者を見て、ここでベスト6に入るのか――なら、それほど悲観することないと思いなおすことができました。

ただし、それは余りにもアラブ王者チームが非力だったことも影響しているに違いありません。

早々に5勝を挙げたメキシコ勢は、それ以降の選手が翌日の準決勝を考慮してエナジーセーブ、試合開始直後にタップするという01秒決着後は、入場して不戦敗→ついには入場もなくメキシコ勢の勝利が場内に伝えられました。

ルールの盲点というか、先に対策が講じられて然りの状況において、この日のために準備をし、計量も済ませたにも関わらずヘラヘラ笑いながら、不戦敗を伝えるメキシコ勢を呆然と見つめるアラブ王者チームの後半出場予定だった4選手が、気の毒すぎました。

この試合後、会場ではカザフ×バルカン王者チームの試合が実施されましたが、記者団はマナーマ市内に戻り、BRAVE CF57の公開会見場であるオアシス・モールへ向かいました。

金曜日開催のBRAVE CFではバンタム級王座決定戦=ハムザ・コヘジ×ブラッド・カトーナ、ライトヘビー級王座決定戦=モハメド・ファフレディン×モハメド・サリード・マレム、暫定ライト級王座決定戦=アブディサラム・クバチニエフ×クレイトン・シウバら3つのタイトル戦を中心に、中央アジアなど旧ソ連圏、アラブ国家と世界17カ国から選手が集う、その日本での無名ぶりが楽しみでならない大会です。

会見にはバンタム級とライトヘビー級王座を賭けて戦う4選手、暫定ライト級のベルトに挑むクバチニエフとバンタム級戦出場のモハメッド・ファハッドが出席。ちなみに彼らの国籍はバーレーン、カナダ、レバノン、アルジェリア(※スイス在住)、キルギス、インドとなります。

選手権以外の試合の出場選手であるファハッドの会見出席とあいなったのは、マナーマにもヒンドゥー寺院があるようにバーレーンの労働力の主となっているのがインド人ということが影響していると思われます。

実際、会見のあったモールで「ラムを食べたい」とインフォメーションで尋ねると「アラビックのレストランはない。インド料理と中国料理がある」と言われたほどです……。ちなみにモールやホテルで働く人々は。英語はマストのように話しています。

そして両替所ではパキスタンやアフリカの家族に送金する人たちの姿が目立つ――市中を歩く機会はほとんどないなかで、感じたバーレーンの様子です(スーパーではアルファベット表記だけのフルーツジュースと、アラビア語表記のあるジュースでは値段が3倍ほど違うのと、ローストされたアーモンドを購入して、ホテルの部屋でグラスに入れておいても、まったくしけることがないほど、乾燥しています)。

閑話休題――会見では、思わぬバーレーン人気質を直視し驚かされました。メインで同国のヒーロー=コヘジと対戦するカトーナへのブーイングが半端なく、「僕はBRAVE CFで2勝、他でのキャリアは彼と違うし、そういう場所でタフな相手に勝ってきた」という発言に、「ステロイド!!」というヤジが飛ばすファンまでいるほど。

カトーナは苦笑いを浮かべながらコメントを続けると、コヘジ・チャントで妨害するという徹底ぶりでした。素直に、この人たちともめたくない――そう思った次第です。

そんな会見を終え、ハリファ・スポーツシティ・アリーナへトンボ帰りすると、SUPER CUP最後の準々決勝バーレーン×タジキスタンの開始直前でした。

実は雑誌の締め切りと、週末の世界各国の大会の記事を書くためにホテルに戻ろうとしていたところ、BRAVE CFの広報として働くブラジル人のジョアオ・ヴィトー君に「この試合を見ないと後悔するよ」と言われ、「ほんまかよ」と思いつつ同行した次第です。

ヴィトー君から直前に――自分も現地に行った2011年8月のUFCリオ大会=アンデウソン・シウバ×岡見勇信をブラジルの新聞社在籍時代に取材していたことを聞かされ、何より長年の友人でありブラジルMMAメディアのパイオニア=マルセーロ・アロンソを崇拝している彼の言葉を信じてみようと思った次第です。

結果、これはもうアマチュアではない。そしてブラジル人とロシア人で構成されたチーム・バーレーンに対して、タジキスタン勢の奮闘ぶりは……こ、本当に世界と戦うということは、どういう意味を持つようになるのか。再度、考えを改めないといけないことに気づかされました。

バーレーンの一番手は女子ストロー級のアリーサ・ベルトソ。

彼女は1月のIMMAF世界選手権の優勝者で、素晴らしい切れのジャブから蹴りのコンビネーション、さらにテイクダウン後も一本こそ取れなかったですが、RNCや三角絞め、腕十字とアグレッシブに攻め続け、判定勝ちに不満を感じるという強さを見せつけました。きっと1Rが3分でなく5分なら試合を終わらせていたに違いありません。女子戦の印象が強くないBRAVEですが、今後どのようなキャリアを積んでいくのか要注目です。

さらに2番手の女子バンタム級には前回のADCC女子60キロ級世界王者ビア・バジリオがバーレーン国旗を掲げて登場!! 荒いが馬力あふれる打撃から、テイクダウン――ここから先のマウント奪取、殴って腕十字という流れは見事の一言、反則モノの強さでした。

反則モノといえば、ウェルター級に出場したロシアからの帰化ファイター=ラマザン・ギチノフです。対戦相手のジョビドン・マクムドフがまた素晴らしいテイクダウンディフェンスと正確かつパワフルなストライカーだったことが、ギチノフの強さを際立たせました。

先の世界選手権MVPのギチモフが、マクムドフの打撃に屈せず組んで消耗させまくると、最後は逆にテイクダウンを狙ったマクムドフをアナコンダチョークで仕留め、世界大会決勝の再戦で返り討ちを果たしました。

フォークスタイルこそMMAに欠かせないという自分の信念にも似た想いを改める必要があるのか。とにかくロシアからの帰化選手に限らず、中央アジアやコーカサス勢のケージレスリングの強さはずぬけています。そしてBRAVEの中東勢は、そんなダゲスタンでキャンプを張る環境を持っています。

こんなアマチュアあってたまるか。EXFIGHTが可愛く見える……。日本だと修斗、パンクラス、DEEPの王者クラスの力が既にある、そう思ってしまうギチモフらバーレーン勢、準決勝はバルカン王者チームを5‐0で圧倒したカザフ勢とのマッチアップとなります。

「これ、見ない方が夢を見ることができた……」。ホテルに戻り、ざくろジュースを飲みながら「来て良かっただろう」と満面の笑みを浮かべるドラえもん体形のヴィトー君を思い出し、チョッピリ恨みたくなるSUPER CUPのレベルの高さでした。

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BRAVE CF47 other MMA Report ウルミ・カリム ブログ モハメッド・ファハッド

【BRAVE CF47】殴り、殴られ。インドのモハメッド・ファハッドの右でパキスタンのカリムが失神KO負け

<バンタム級/5分3R>
モハメッド・ファハッド(インド)
Def.2R1分18秒by KO
ウルミ・カリム(パキスタン)

SFLからBRAVEの旗揚げ戦でも戦っているインドのファハッド。対するカリムは、パキスタン人ファイターだ。左リードフックから左フックを振るうファハッドが、右ハイを狙う。カリムも右フックから左ジャブを差し、組みつくとヒザ蹴りを見せる。バランスを崩し、直ぐに立ち上がったカリムが右フックをヒット。

ファハッドは左ジャブから左フックも、カリムも左ジャブを当てる。左ハイをブロックしたカリムが左ストレート、左アッパー、右フックを振るって前に出る。ローから組んだカリムは、シングルを切られアッパーを狙いつつ離れる。右ミドルに右を合わせたカリムは、右ストレートを被弾してダウン。

直ぐに立ち上がるがフックを連打され、腹ばいに姿勢を乱す。起き上りながら組んでいったカリムは、ダブルレッグでテイクダウンを奪い、ファハッドの立ち上がり際にエルボーを打ち込む。離れたファハッドは疲れが目立ち、左フックから右ストレートを打たれて腰が落ちる。終盤はカリムが落ち直し時間となった。

2R、互いにディフェンスが甘くパンチを被弾するなかでカリムがダブルレッグでテイクダウンを奪う。立ち上がり際に後方からパンチを入れたカリムはボディからアッパーを打ち込む。さらに左ストレートを受けて、ケージ際に下がったファハッドだが、カリムのステップインに左フックの打ち終わりに右ストレート一閃。カリムは大の字となり試合は決した。


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