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【DWCS S08 Ep06】内藤由良出陣=コンテンダーシリーズ。マオリのタウ、アフガンのハッサンザダも要注目

【写真】既に存在感がありまくるアーロン・タウ (C)Zuffa/UFC

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるDWCS S08 Ep06。
Text by Manabu Takashima

先週の岩﨑大河に続き日本から内藤由良が出場しアテバ・グーティエと対戦する今大会には、ケージ外のサイドストーリーが強烈なファイターが出場する。

それがオープニングファイトでダイラン・マンテーロと対戦するアフマッド・ハッサンザダだ。2021年8月、20年に渡りアフガニスタンに在留した米軍の完全撤退時、首都カブールの警察署で徒手格闘技を指導していたMMAファイターのハッサンザダは親米民主政権下側の人間とみなされ、タリバン武装勢力から命を狙われる状況に陥っていた。

実際に襲撃を受け、空港から国外への避難を図ったハッサンザダは警察署での身分と、MMAファイターであることを告げアフガンを去る軍用機の搭乗が許されたという壮絶な過去を持つ。


当時7勝1敗だったハッサンザダは、チーム・アルファメールに合流し2022年2月にLFAでデビュー。その年のコンテンダーシリーズに挑むも3RにKO負けを喫し、ステップアップはならなかった。その後、LFAでの再起戦でも判定負けを喫したがCage Warriors米国大会、Tuff-N-Uff(タフイナフ)で連勝し、再度の挑戦権を得た。

ムエタイベースの打撃、トップもボトムもこなすグラウンドと長い手足を武器としたスタイルのハッサンザダは、LFA初陣以外の勝利はTKO勝ちか一本勝ちを挙げているフィニッシャーだ。ただし、打と寝技の間にありMMAのコアといえるレスリングには課題が残っていたが、今では自らテイクダウンを仕掛けるウェルラウンダーに成長している。

対するマンテーロも昨年のコンテンダーシリーズで黒星を喫しておりセカンドチャンスに挑む同じ状況にあるファイターだ。今年のコンテンダーシリーズの特徴の一つが、マルコ・トゥーリオ、リズワン・クニエフ、ボグダン・グラッドら再挑戦組みの活躍と契約だ。ハッサンザダ、あるいはマンテーロの何れかがこの流れに乗ることができるか。

またメインに登場する豪州XFCのバンタム級チャンピオン=アーロン・タウも非常に興味深いファイターだ。マオリ族にとって高貴さの象徴と言われている顔へのタ・モコ(刺青)であるマタオラが一際目立つタウ。そのフィニッシュに至る殺傷能力の高さは、まさに神がかったよう。一心不乱に対戦相手を殴りつける姿は、狂気ささえ感じられる。

一見して南太平洋の民に見られる重厚ながら柔らかさのある肉体でなく、隆起した肩や上腕の太さは筋肉の鎧をまとっているようで、とにかく振り回し系のパンチが強い。また首相撲でなく、頭を押さえてのヒザ蹴り、組んでくる相手に対しての鉄槌等々、パワーあふれる攻撃力がタウの最大の持ち味だ。

対戦相手のエライジャ・スミスは2度のTUF出場、UFCとBellatorで合計3試合を戦っているギルバート・スミスと父に持つ親子鷹ファイターだ。テイクダウン&コントロールが軸にあるスミスだが、右はKOパワーを誇り接近戦も強い。それでいて寝技でもポジションを失う可能性もある腕十字を迷いなく仕掛ける思い切りの良さを持つ。

タウの粗さが勢いと化し、スミスを下がらせることができるのか。あるいはテイクダウンで釣っておいて、必殺の右の距離をスミスが構築することができるのか。KO必至のヘッドラインといえるバンタム級戦だ。

■視聴方法(予定)
9月18日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS S08 Ep06対戦カード

<バンタム級/5分3R>
アーロン・タウ(ニュージーランド)
アライジャ・スミス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タリソン・テイシェイラ(ブラジル)
アルトゥル・ロピス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ベンジャミン・ベネット(米国)
ジョーイ・ハート(米国)

<ミドル級/5分3R>
内藤由良(日本)
アテバ・グーティエ(カメルーン)

<ライト級/5分3R>
ダイラン・マンテーロ(米国)
アフマッド・ハッサンザダ(アフガニスタン)

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【DWCS S08 Ep05】UFC契約を賭けたベルガウイ戦へ、岩﨑大河「今回は勝ちに徹しようと思っています」

【写真】渡米後のインタビューに、いつもの大河スマイル(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(水・日本時間)、米国ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるDWCS S08 Ep05で、岩﨑大河がユースリ・ベルガウイと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

岩﨑にとっては昨年9月のキム・ウンス戦以来、1年振りの試合がUFCとの契約を賭けたDWCS出場となった。対戦相手のベルガウイはキックボクサー時代、2017年にはGLORYのミドル級トーナメントを制している。さらにGLORYでは現UFC世界ライトヘビー級王者のアレックス・ポアタン・シウバにも勝利したキャリアを持つ。今回2度目のDWCSチャレンジとなるベルガウイと、ABEMA TVの武者修行プロジェクトを経て成長したという岩﨑が戦う。UFC2から30年――あの浪漫を求めて。


ちょうどCMMAで同じようなタイプの選手と練習していた

——昨年9月以来、1年振りの試合を控えている岩﨑選手です。この期間は、UFCとの契約あるいはDWCS出場を調整していたのでしょうか。

「いえ、そういうわけではないんです。ABEMA TVさんの武者修行プロジェクトに参加させてもらったり、修斗さんから何度もオファーを頂いていましたけど、いろいろ重なって——試合が決まらずに1年経ってしまいました」

——岩﨑選手の中で、1年も試合間隔が空いたことに対して、それほど特別に捉えているわけではないのですね。

「知らない間に1年経っちゃった、という感じです(苦笑)」

——なるほど。ではまずABEMA TVの武者修行プロジェクトの感想から教えてください。

「日本と米国ではMMAのロジックが違うというか。そのロジックを学ぶために、以前から米国で練習してみたいと思っていました。ABEMA TVさんのおかげで、ビクター・ヘンリーがいるカリフォルニアのCMMAというジムに行かせてもらえて良かったです」

——日本と米国でMMAのロジックが違うというのは、何が一番大きく違いましたか。

「自分も言葉で説明するのは難しいけど、根本の考え方が違いますよね。米国では皆が、MMAで一番主にしているところが、どこにあるか。そこに重きを置いている感じで。まず全員レスリングができるのはマストで、テイクダウンできることがベスト。そのための壁際の練習をやっていると思います。

たとえば日本でストライカーなら倒されない、あるいは倒されてからの展開からスタートする部分があります。しかも練習中に抽象的な言葉が飛びがちで。米国では一つひとつの要素がチェーンとして繋がっているというか。『米国の選手は、こうやってMMAの構造を考えているんだな』って知りましたね。ちゃんとMMAを勉強しながらMMAをやっているんだと思います」

——キリクリフFCで練習している木下憂朔選手も仰っていますが、どのようなスタイルで戦おうとも、まずはレスリングが根本にあるわけですね。

「第一にレスリングで、レスリングに合わせた打撃を学ぶ。レスリングができれば打撃も生きる、という考えですよね」

——全てレスリングありきで各技術が構築されていくわけですか。

「自分がレスリング出身でなくても、とにかくジムでレスリングの練習をやりますから。日本だと20歳を越えたり大学を卒業すると、なかなかレスリングをイチから学べる環境がないんですよ。それが米国では、MMAのジムで一からレスリングを学ぶことができる。腕の取り方、テイクダウンの入り方から、すごく細かい技術まで教えてもらえたのは良かったです」

——その武者修行プロジェクトを経て、今回のDWCS出場は急きょ決まった話だったのでしょうか。

「まず武者修行プロジェクトに行かせてもらった時、現地のコーチに米国のマネジメント会社を紹介してもらったんです。そこで『UFCを目指している』と言ったら、『じゃあDWCSに出られるよう交渉しよう』という話になって。

だけど8月に入ってDWCSが始まり、カードも埋まっているから諦めます——と伝えた1週間後に、マネジメント会社から『DWCSに欠員が出た!』と連絡が来ました。そういった経緯で自分を代役に選んでもらえたのが、今から1カ月ぐらい前です」

——DWCSを諦めると決めた時点では、もう今後の試合スケジュールを考えていたのですか。

「そろそろ試合しないと、もう1年経っちゃうなという感じで。そうなると自分の仕事は何なのか、って話になってしまいますからね。だからDWCS以外で交渉しようと思っていたところで。個人的には3月から5月まで米国で練習させてもらい、海外勢のフィジカルやMMAのスタイルを肌で感じました。そこから帰国して日本で練習しながら、いつでもDWCSに挑戦できるように準備はしていました。

それと対戦相手の映像を視ると、ちょうどCMMAで同じようなタイプの選手と練習していたんです。スパーリングではその選手に勝っていたと思うし、これは行けるかなと。実際に試合をしてみないと分からないですけど、いろんな伏線が繋がって準備はできていました。おかげで気持ちにも余裕はできていますね」

出場を躊躇していると、ずっと足踏みし続けるMMA人生になってしまう

——CMMAで一緒に練習していた選手というのは?

「ルイス・フランシスコネリというブラジルのウェルター級ファイターで、LFAで4戦4勝——全て1R KO勝ちしていますね。LFA側からも期待されていて、次はメインカードに出るかもしれないと言っていました。今回も自分は早めに渡米して、ルイスと調整しています。身長が198センチ、リーチは235センチぐらいあって」

——ベルガウイ対策としてはピッタリの練習相手ですね! 現在UFCと契約するにはRoad to UFCかDWCSから、という形が多くなっています。日本人選手でも、いきなりUFC本戦出場となった平良達郎選手と朝倉海選手は例外で。

「最初はRTUでワンマッチを組んでもらえるかどうか交渉してみようか、という話もあったんです。でもアジアのRTUは重い階級の試合はやらない、という方向性みたいで。だったらDWCSに狙いを絞ろうということになりました」

——今年のRTUはライト級もワンマッチのみでしたし、ウェルター級以上はワンマッチを組むことすら無さそうですね。とはいえ、RTUとDWCSでは仕組みが大きく異なります。どんな内容でもトーナメントで優勝すればUFCと契約できるRTUに対して、DWCSでは勝利だけでなく試合内容のインパクトも求められる傾向にあります。

「それは分かります。もちろんフィニッシュしたほうが契約してもらいやすい。でも相手は去年のDWCSにも出ていて、組みで負けているじゃないですか。今回は2度目のチャレンジで――もともとベルガウイと対戦する予定だったという選手の試合映像を視たら、僕と同じストライカーでした。だからUFCとしては、今回ベルガウイと契約したいのではないかと思ったんですよ(笑)。

その印象を周りの人たちに伝えたら、みんな『たぶんそうなんだろうね』と言っていて。だから僕がベルガウイにサブミッションで勝っても、UFCとは契約できないんじゃないか。KOでないと契約できない、というぐらいに考えていますね」

——ベルガウイはGLORY時代に対戦しているポアタンとアデサニャに続く、第3のキックボクシング出身ファイターとして期待されているかもしれません。この2選手と同じように身長が高く、リーチが長くてKOも多い。

「しかもGLORYでポアタンに勝ったことがありますからね。その実績だけでも、プロモーター側からすれば欲しい選手だというのも分かるんです」

——昨年のDWCSでマルコ・トゥーリオはベルガウイに判定勝ちを収めたもののUFCと契約できませんでした。しかし今年8月、2度目のチャレンジでKO勝ちして契約に至っています。ということは、昨年のトゥーリオのような勝ち方では契約できない可能性が高いです。

「本当に分かりやすいです。でも個人的には、勝ちに徹しようと思っています。たとえば序盤にバックを奪って、ボディクラッチで相手は動けない。だったら残りの時間はずっとその状態でいたいですね。

正直言うと、自分はどんな試合内容でも今回は契約してくれないと思っています。でも勝てば来年もDWCSに出場できる可能性がある。その場合は、自分と契約したいためのカードになっているかもしれないですよね。その試合のために、また1年頑張れば良い。

僕としては今回、このレベルの相手に対して自分がどれぐらい通用するのか。それが分かれば良いと考えているんですよ」

――なるほど。考えてみれば北米MMAと自分の現在のレベルを比較できる相手といえば、IGFで対戦したハファエル・ロバトJrのみでした。

「しかも海外でMMAの試合に出るのは今回が初で。だからって出場を躊躇していると、ずっと足踏みし続けるMMA人生になってしまうと思うんです。ここで一回ステップアップできるなら挑戦したい、という気持ちでいます」

——翌週にはパンクラスのミドル級KOP、内藤由良選手もDWCSに臨みます。同じ階級の日本人ファイターとして意識するようなこともないですか。

「ないです。同じ日本人ファイターである、というだけで。今回UFCは内藤選手と契約したいマッチアップなのかな、とも思っています。それだけ立場が違うなかで比べても仕方ないですよね。自分は自分であって」

UFC2から30年の時を経て、再び大道塾の選手がオクタゴンに入る

——DWCSの試合を目前に控えて、それだけ自分自身のことを客観視できていることも凄いですね。

「いえいえ(苦笑)。いわばUFCはプロモーターとしてプロフェッショナルであり、こちらもプロのファイターとして自分に何がもとめられているかは理解しないといけないと思うんですよ。今回、自分の立場は相手を立てるための脇役だと考えています。そこで僕が勝ったりすると、視ている側としても面白いでしょうし。

もちろん自分が一番欲しいものは、UFCとの契約です。UFC2から30年の時を経て、再び大道塾の選手がオクタゴンに入るということを大切にしたかったです」

——UFC2から30年! その言葉を聴くと、格闘技ファンの気持ちが蘇ってきます。以前、オクタゴンのスポンサーバナーに「KUDO」という文字が見えた時は興奮しました。「KUDO」が何の会社かは分かりませんが……。

「自分も視ていて気になりました! 調べてみると飲食関連の会社みたいですね。詳しいことは分からないのですが」

——そうだったのですね(笑)。では対戦するベルガウイの印象を教えてください。

「好き嫌いがハッキリしている選手ですよね。距離を取って打撃で戦うのは好きだけど、距離を詰められるのは嫌い。自分にとって気持ち良いことを続けたい選手だと思います。それはキック時代から今のMMAに至るまで変わっていなくて――。僕も20年、格闘技をやっているから分かるんです。長い期間をかけて染みついたものは消えない。なかなか新しいスタイルに変えるのは難しいですよね」

——昨年のトゥーリオ戦でも、打撃の圧をかけられたら極端に手数が減っていました。

「たぶん打撃面がしっかりしているからこそ分かる部分ってあるんですよ。打撃を知らない人のほうが、プレッシャーをかけられても無視して打ち返してきたりとか。でも——自分もそうですけど、打撃の間合いが大切だと分かるからこそ、間合いを保とうとしてしまうところがある。そういう意味ではメチャクチャ分かりやすいです。それとグラップリングは何もやっていないんじゃないか、というレベルで。ただフレームが大きいので、そこは気にしないといけないです」

——そのベルガウイを相手に、遠い間合いで待つのはリスクがあります。となると至近距離で戦うことになるのでしょうか。

「自分もリーチが長いわけではないし、かといってパンチをよく使うタイプではないので、近い距離で組むチャンスを探すことにはなると思います。また日本人選手がUFCと契約することが増えてきたなかで、まだ中量級の選手は少ないです。そんななかで自分がUFCとの契約を目指して頑張ります」

■視聴方法(予定)
9月11日(水・日本時間)
午前9時00分~UFC FIGHT PASS

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45 AB DWCS F1 GLORY MMA o PANCRASE UFC   キック ボクシング マルコ・トゥーリオ 内藤由良 岩﨑大河

9.10『Dana White’s Contender Series 71』に岩﨑大河が出場、元GLORYファイターのユースリ・ベルガウイと対戦

これが空道だ! 大道塾40年、空道20年の歩み


ミドル級キング・オブ・パンクラシスト内藤由良が『Dana White’s Contender Series』シーズン8に出場(2024年07月19日)

続報・ミドル級キング・オブ・パンクラシスト内藤由良、『Dana White’s Contender Series』シーズン8の対戦相手が判明(2024年08月05日)

 こちらの続報。


 2024年9月10日(日本時間11日)『Dana White's Contender Series 2024』(DWCS)の第5週に、空道王者でMMA9勝1敗の岩﨑大河(空道大道塾/パラエストラ東京)が出場することが分かった。

 ミドル級(83.9kg)の日本人参戦は、9月17日(日本時間18日)の第6週に出場するPANCRASE同級王者・内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)に続く2人目。岩﨑は元GLORY戦士でMMA7勝3敗のユースリ・ベルガウイ(フランス)と対戦する。ベルガウイはGLORYで現UFC王者のアレックス・ペレイラに勝利したことがあり、現在ペレイラのトレーニングパートナーでもある。

 岩﨑と対戦するユースリ・ベルガウイは、GLORY時代に現UFC世界ライトヘビー級&元ミドル級王者のアレックス・ペレイラと3度対戦し、1勝2敗。2017年4月の初戦で“ポーアタン”ペレイラに判定5-0で勝利し、トーナメント優勝。2017年12月と2018年7月に2度、ペレイラが持つGLORY世界ミドル級王座に挑戦も、KO・TKO負けで戴冠ならず。また、イズラエル・アデサニヤには2度判定負けしている。

 2021年1月からキックと並行してMMAでもプロデビュー。UAE Warriorsを経て、2023年8月のコンテンダーシリーズに初参戦。アレックス・ペレイラの元スパーリング・パートナーのマルコ・トゥーリオ(※現在はシュートボクセで練習)のMMAボクシングからのテイクダウンに下になり判定負け。このときは両者ともにUFCとの契約はならず、ともに今シーズンの『Contender Series 2024』に出場の機会を得ている(※トゥーリオは8月28日の第3週でHXMMAミドル級暫定王者のマチュー・リトーと対戦し、2R KO勝ち)

Yousri Belgaroui(Sherdog)

Taiga Iwasaki(Sherdog)

 ユースリ・ベルガウイと岩﨑大河の戦績はこちらを参照。内藤由良より1週先に岩﨑大河がDWCSに出場することになりました。続きを読む・・・
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45 DWCS DWCS S08 DWCS S08 Ep03 MMA MMAPLANET o UFC   アンドレイ・プリャエフ キック ボグダン・グラッド マルコム・ウェルメーカー マルコ・トゥーリオ

『Dana White’s Contender Series 69』試合結果/ハイライト動画




・Andrey Pulyaev def. Liam Anderson via unanimous decision (30-27, 30-27, 30-27)
・Bogdan Grad def. Michael Aswell via split decision (28-29, 29-28, 30-27)
・Marco Tulio def. Matthieu Duclos via TKO (spinning back kick to the body) – Round 2, 2:38
・Malcolm Wellmaker def. Adam Bramhald via knockout (punch) – Round 1, 2:29
・Nick Piccininni def. Jack Duffy via split decision (28-29, 29-28, 29-28)

【DWCS S08 Ep03】カーフで削られたピッチニーニが、組みに来たダフィーを逆転スプリット判定勝ち(MMAPLANET)

【DWCS S08 Ep03】打撃に自信のブラムハルドをウェルメーカーが右一発でKO(MMAPLANET)

【DWCS S08 Ep03】2度目の正直?! マルコ・トゥーリオがデュクロをスピニングバックキックでKO(MMAPLANET)

【DWCS S08 Ep03】人生を賭けた15分。CS史上初、アズウェルに競り勝ったグラッドにダナがボーナス公言!!(MMAPLANET)

【DWCS S08 Ep03】プリャエフ、3-0勝利で合格&グラッドは敗者ともに。5人がINもピッチニーニは再戦指令!(MMAPLANET)

 8月27日にネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催された『Dana White's Contender Series 69』の試合結果。


 マルコム・ウェルメーカー、マルコ・トゥーリオ、ボグダン・グラッド、アンドレイ・プリャエフの4名がUFCとの契約を勝ち取っています。以下、ハイライト動画です。続きを読む・・・
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【DWCS S08 Ep03】プリャエフ、3-0勝利で合格&グラッドは敗者ともに。5人がINもピッチニーニは再戦指令!

<ミドル級/5分3R>
アンドレイ・プリャエフ(ロシア)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
リアム・アンダーソン(米国)

開始直後から圧を掛けて、パンチを見せて組みついたアンダーソン。右を差してケージにプリャエフを押し込む。シングル、ダブルとテイクダウンを狙うアンダーソンだが防ぐプリャエフが鉄槌を打っていく。アンダーソンはボディロックに取るが、後方へ崩しを防がれる。残り2分半で離れたプリャエフが左カーフを蹴る。シングルのフェイクを見せたアンダーソンだが、プリャエフは左を入れ、前蹴り、右ジャブを繰り出す。スイッチしたアンダーソンに対し、プリャエフはインローからボディ、左ストレートを当てる。

さらに左ハイから左ストレートを入れたプリャエフは、打撃で攻勢に。アンダーソンもオーソに戻して右を当て、ダブルレッグで押し込んだところで時間になった。

2R、初回同様に開始直後に前に出るアンダーソンが右ミドルを決める。ここから組んでケージ際のクリンチから、シングルレッグへ。ヒザをつかされたが、すぐに立ったプリャエフはケージを背負った状態が続く。この時間が続くと契約へのアピールタイムが目減りするプリャエフが首相撲から肩パンチを入れて離れると、左ストレートをヒットさせる。

さらに右ストレート&左フックを振るうプリャエフに対し、疲れたアンダーソンは右ハイを狙って後方に崩れる。パウンドを落として、すぐにスタンド戦を選択したプリャエフがアンダーソンのクリンチにエルボーを打っていく。離れて左の三日月、ローを蹴ったプリャエフは自らボディロックへ。アンダーソンはこの機会を逃さず、テイクダウンを決めるとダースを狙う。リスト取って防いだプリャエフだが、背中をつかされてしまう。鉄槌とパンチを連打したアンダーソンは、マウントを取ると左右のパンチを落とし、スコアは分からない状態となった。

最終回、まず左ミドルを入れたプリャエフが、アンダーソンに組ませずパンチを振るう。それでも組んだアンダーソンはアッパーとヒジの応手のなかで間合いを取り直す。と、左を決めたプリャエフが2発、3発と左を打ち込む。ケージ中央のスナップダウンからがぶっていったアンダーソンだが、プリャエフがダブルレッグでテイクダウンを決める。ガードの中からエルボーを落とすプリャエフに対し、アンダーソンはハイガードから腰を切ろうとする。

腰を抱えて左のパンチを2発落としたプリャエフは左エルボーを振り下ろす。アンダーソンは左腕を差してレッスルアップを狙うも、ヒジを受けて背中をみせてしまう。頭部にカットが確認できるアンダーソンからバックを取ったプリャエフは、前方に落とされそうになって足を抱える。結果、下になったプリャエフはバックを許して、両足をフックされる。残り試合時間は40秒、プリャエフはマウント狙いを利してリバーサルを決めると左のパンチを落とし、スクランブルでバックに回ってタイムアップを迎えた。

結果はプリャエフがフルマークでラウンドを揃えるという結果に。「今日は最高の力を見せることができなかった。もっと、デキる。サインをして、それを証明したい。ミドルキックは作戦とはいえない。でも、入ると思ったから使った。契約が欲しい。ベストファイトとダナが思うなら、ボーナスも」と話したプリャエフ。他の4試合より組みの展開が多かったが、両者とも死力を尽くして戦ったことには変わりない──が、ショーン・シェルビーの熱のない拍手が気になるところだ……。

ダナ・ホワイトは「第1試合の判断は難しい。なぜなら、あのジャッジの裁定には納得できないからだ。ニックが勝ったと思っていない。ダメージが多かったのはニックだ。ニック、君の才能は疑いようがない。もし、両者が合意するなら第10週で再戦を組みたい。それがフェアだと思う」と何と、ニック・ピッチニーニの契約は見送られることに。

対して「君はコンテンダーシリーズで求められていることをやり切った」とマルコム・ウェルメーカーは大歓迎でUFCに迎え入れられる。続いてマルコ・トゥーリオも「コンテンダーシリーズでスピニングバックキックでのKOは初めてだ」と契約が告げられた。

激闘パート2の勝者ボグダン・グラッドは「コンテンダーシリーズ史上、最高の試合だった。両者にボーナスを贈りたい。2人には明るい未来が待っている。君は当然だが、マイケルもUFCだ。2人ともおめでとう」という言葉に大きく手を叩いた。

「アンドレイはまだいないよな。でも、私の言っていることは分からないだろうから、問題ない。彼のファイトIQは高い。少しの動きが本当に素晴らしくて、最高だ。彼も明るい未来が待っているだろう」とプリャエフの契約も決まった。


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【DWCS S08 Ep03】2度目の正直?! マルコ・トゥーリオがデュクロをスピニングバックキックでKO

<ミドル級/5分3R>
マルコ・トゥーリオ(ブラジル)
Def.2R2分38秒by KO
マチュー・デュクロ(フランス)

サウスポーのデュクロが左ミドルを2発連続で放つ。トゥーリオは右インロー、左アウトローから右を伸ばす。スイッチするデュクロに対し、ワンツーを打ち込みダウンを奪ったトゥーリオは立ち上がったデュクロをケージに押し込む。間合いを取り直したトゥーリオもスイッチを見せ、オーソに戻して右ボディショットを決める。なかなか手を出せないデュクロだが、右を被弾した直後に左フックを打ち返す。

さらにデュクロ右を当て、トゥーリオもここで前に出ると右ローで姿勢を乱したデュクロをケージに押し込む。回って離れたデュクロにジャブを伸ばすトゥーリオはミドルをガードして飛び込む。警戒感が増した感のあるトゥーリオのステップインに、デュクロは右を合わせ組まれても最後にテイクダウンを決めた。

2R、左アウトローを蹴ったトゥーリオはパンチの応酬のなかで右ストレートを入れ、デュクロのステップインにスピニングバックフィストを合わせていく。そして右カーフから左ストレートを入れ、デュクロは右三日月を蹴る。トゥーリオは左フックを当て、ワンツーで左フックを強振する。デュクロはこれをかわすが、手数は減っているか。

トゥーリオは一気に距離を詰めて組みつくと、ケージに詰めてエルボーを打ち込む。離れて右を決めたトゥーリオは、デュクロの右オーバーハンドにスピニングバックキックを合わせレバーを蹴り抜く。デュクロは悶絶して、ヒザをつきKO勝ちを決めた。

「前回、タフな相手と戦い今回の相手もそうだった。シュートボクセの力を見せて戦いたかった。練習の30パーセントの力で倒すことができる。フィニッシュの蹴りは、他の試合でも使っている。タイミングをずっと磨いてきたんだ」とバックステージインタビューで笑みを見せた。


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【DWCS S08 Ep03】D1全米✖3度のピッキニーニ×アルファメール所属ダフィー。出直しトゥーリオは??

【写真】打撃の使い方もミソとなる柔術&レスリングのダフィーとD1×3度のオールアメリカンレスラー=ピッキニーニのフライ級戦(C)Zuffa UFC

27日(火・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスでDana White’s Contender Series第3週が開催される。
Text by Manabu Takashima

2週連続で4人選手がUFCとの契約があったシーズン8だが、反面ダナ・ホワイトは出戻り組に「経験を積めといったのに、この間1試合しか試合をしていない」とケージに上がるまでの動向にも触れて不合格とした非情さも見せている。当日のパフォーマンスの出来不出来でなく、過去1年の試合数を問われてしまうのであればオファーしたこと自体に問題があるのではないかと突っ込みたくなってしまうが、これはもうダナが今週からの出場選手に発破をかけた言葉と受け取って間違いないだろう。


そんな第3週もMMAPLANET的には第1試合、そしてフライ級のマッチアップに注目したい。ペルヴィアン・シュートボクセ戦士ホセ・オチョア、UFCを僅か1戦でリリースされ仕切り直しの機会が与えられたミッチ・ラポーゾら2人の欠場を受けて出場が決まったニック・ピッキニーニはキャリア6勝0敗で内3勝はFury FCで挙げた勝ち星だ。

6つの勝利の内訳は5つの一本勝ちと1試合の判定勝ちというフィニシャーは、オクラホマ州立大時代にD1レスリングで3度のオールアメリカンを獲得している。そのフィニッシュはRNCと肩固めに限定されており、ダブルレッグからテイクダウンして削っていくスタイルだ。対して、ダフィーはレスリングと柔術の融合体MMAという特色があり、チーム・アルファメール所属らしく激しい動きの試合が信条だ。躍動感あるアグレッシブなファイトを展開するという部分では、ピッキニーニよりもダフィーはUFC首脳好みのファイターといえる。

ダフィーのレコードは7勝0敗でTKO勝ちが2つ、一本勝ち4つで動きのなかでポジションを奪取し、フィニッシュを狙う。右を見せてのダブルレッグは遠い距離でも、近距離でも抜群のタイミングを誇っており、パンチにつられるとD1オールアメリカンでも倒される可能性がある。

スクランブルのなかでバックを制するや、ダフィーはレスリング的にはなく柔術的なポジションを展開するファイターともえいる。仕掛けと動きの多さで、ピッキニーニの好守に通じる軸の強さを攻略できるか。打撃を使えるという部分でパワフルなのはピッキニーニだが、被弾して腰が落ちた時もある。打と組みの連動はダフィーが上だと予想できるが、果たして。

第2試合のバンタム級に出場するアダム・ブラムハルドは英国のCaged Steelなるプロモーションのバンタム級チャンピオンでベースはムエタイ、首相撲を上手くMMAに生かしている。対してパワーウェルラウンダーのマルコム・ウェルメーカーはConflict MMAのバンタム級王者で、キャリア7勝のうち5つのフィッシュ勝利を手にしている──ものの、チャンスを掴むまでは相当に慎重な部分がある。コンテンダーシリーズという舞台を意識しすぎると、自身のリズムを見失う様なファイトになるやもしれない。

より積極的に動くことが求められているのが、第3試合のミドル級戦でフランスのマチュー・デュクロと戦うマルコ・トゥーリオだ。トゥーリオは去年のDWCSで判定勝ちを収め、戦績を10勝1敗としたが、積極性が欠けるとサインに至らなかった。

その後はLFAブラジル大会で右ストレートから、パウンドアウトで勝利している闘莉王。丁度1年前に契約がお預けとなったトゥーリオのファイトスタイルに、どれだけの変化が見られるか。積極性とフィニッシュを要求するダナの言葉が、マジックワードのごとくファイティング・スタイルに変化をもたらすのか。人の根底にあるモノは変わらないのか。非常に興味深い。

■視聴方法(予定)
8月28日(水・日本時間)
午前8時~UFC FIGHT PASS

■ DWCS S08Ep03対戦カード

<ミドル級/5分3R>
アンドレイ・プリャエフ(ロシア)
リアム・アンダーソン(米国)

<フェザー級/5分3R>
マイケル・アズウェル(米国)
ボグダン・グラッド(オーストリア)

<ミドル級/5分3R>
マルコ・トゥーリオ(ブラジル)
マチュー・デュクロ(フランス)

<バンタム級/5分3R>
マルコム・ウェルメーカー(米国)
アダム・ブラムハルド(米国)

<フライ級/5分3R>
ジャック・ダフィー(米国)
ニック・ピッキニーニ(米国)

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45 LFA LFA175 MMA MMAPLANET o UFC マルコ・トゥーリオ

【LFA175】体重超過のドスサントスを相手に、いつでも倒せる空気のなかでトゥーリオがしっかりと仕留める

<190ポンド契約/5分3R>
マルコ・トゥーリオ(ブラジル)
Def.2R2分20秒by TKO
セメイ・ドスサントス(ブラジル)

ドスサントスが計量失敗でキャッチウェイト戦となった一戦。シュートボクセのトゥーリオは10勝1敗の期待のファイターだ。₋800と圧倒的優位と見られるトゥーリオが右カーフを蹴る。ドスサントスも右のカウンターをジャブに振るい、トゥーリオの跳びヒザに右を合わせる。尻もちをついたトゥーリオは立ち上がって組みの展開に応じると、ボディロックでウィザーを潰しテイクダウンを奪う。ハーフのトゥーリオは左手をヒザで殺してパンチ、エルボーを落とし勢いの違いを見せる。

スクランブルでバックに回ったトゥーリオは、立ち上がったドスサントスの太腿や顔面にヒザを突き上げ、バックコントロールを続ける。後方から殴るトゥーリオに対し、ドスサントスは防戦一方だ。トゥーリオが再度、ボディロックテイクダウンを決めるとマウントを取りに行くも、ここはドスサントスが足をきかせてハーフに留まる。手首を取って防ぐドスサントスは、背中を見せて後方からパンチを打たれる。まさに馬乗りなったトゥーリオがパンチを連打するが、ドスサントスは立ち上がって初回を生き残った。

2R、既に勝負の行方が見えているような空気のなかでトゥーリオが右カーフを入れる。続いてボディストレートから左フックを見舞ったトゥーリオは、ドスサントスのボディフックをかわしてカーフを2発決める。間合いを測る。トゥーリオはダブルレッグを切られ、スタンドの間合いに戻るとワンツーから右を決めドスサントスからダウンを奪う。そのまま飛び込むようにパウンドを落としたトゥーリオが、一気に勝負を決めた。

11勝目を7つ目のKO勝ちとしたトゥーリオは当然のようにUFCに、猛烈アピールを行った。


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