【写真】非常に物静だったカトーナ。全局面でレベルの高いウェルラウンダーだ(C)MMAPLANET
本日21日(土・現地時間)にカザフスタンはアルマトゥイのボラン・ショラック・アテンダ・スポーツ・サライで開催されるBRAVE CF53のTUF27 ウィナーのブラッド・カトーナのBRAVE2戦目でビール・シュテピンと戦う。
アイルランド在住のカナダ人ファイターのカトーナは、TUFウィナーというブランドを持ちながらBRAVEを選択した理由は何だったのか。そして、この中東ベースのプロモーションでの目標は何かを尋ねた。
──土曜日にビール・シュテピンと対戦します。カザフスタンでの試合です。
「中央アジアに来たのは初めてだけど、凄く興味深いよ。試合のために来ているのだから、アルマトゥイの街を出歩くことはできないけど、試合後に少しはこの国のことが知れたらなって思うよ」
──アイルランドから東への移動。東向きの時差を伴う異動は、西に向かうよりも体にきついという研究結果もあるようですが……UFCの時と比べてどうでしょうか。UFCの時は大西洋を移動し、今回はロシアを越えてきました。
「そうなんだ。UFCの試合というよりも、アイルランドからカナダの帰郷した時は、一晩眠れば時差はなくなっている。それがカナダからアイルランドに戻ると、そうはいかない。今回もそのことが頭にあった。でも、こっちに着いて少し眠るのを我慢すれば、簡単にアジャストできたよ。5時間の時差があるけど、大会は夕方開始でアイルランドのデイタイムだから、その時間帯で体がよく動くように調整することは難しくなかった。それに試合が終わるのが深夜でないのは良いことだ。勝ってコーチやチームメイトと、楽しくビールでも飲むことにするよ(笑)」
──アハハハ。日本だと、さらに3時間の差が加わるので、私たちが欧州から日本に戻ってきた時とは違うのでしょうね。ところで同じBRAVEでもバーレーン大会とカザフスタン大会ではホスピタリティに違いがありますか。
「バーレーン大会は、バブルが創られていてホテルのなかで全てを済ませるという運営だったから、今回とは状況が違うよね。でもBRAVEのホスピタリティが行き届いていることに変わりない。運営陣もバーレーンからやってきて、バーレーン大会と同じように欧州からカットマンやレフェリーも来ている。BRAVEでの試合はまだ2度目だから、多くを知っているとはいえないけど、バーレーンもここも凄く似ているファイトウィークだよ。
ただ、今大会はファンが会場を訪れることができる。やっぱり、ファンの前で試合ができることは嬉しいよ」
──ところでブラッドはなぜ、UFCからリリースされたあと北米のプロモーションで活動を続けなかったのでしょうか。UTFウィナーの肩書があれば、容易く他のプロモーションと契約できかと思われるのですが。
「BRAVEはクロスプロモーションをしており、グローバルに成長している。それはパンデミックになってからの活動を見れば明らかだと思う。大陸間を越えて、世界中からファイターを集めてイベントを行えているプロモ―ションが世界にどれだけ存在している?
そもそも僕はドイツのMFCで試合をする予定だったけど、パンデミックでイベントが中止になった。年に2~3試合を戦い続けたいと思った時に、オプションはそんなに存在していなかったよ。僕はまずコンスタントに試合を組んでもらえるプロモーションで戦いたかったんだ。
北米でいえば、PFLはバンタム級の試合を組んでいない。だから交渉相手にすら挙がらなかった。そしてBellatorは去年の秋から、今年の4月まで半年近くイベントを開いていなかった。そんな時、BRAVEは安定してイベントを開いているし、タイトル挑戦を視野に入れて戦うことができると思ったんだ。
そしてパーレーンで初めて試合をした時に、如何に選手の安全を考えて大会を開いているのかが分かった。それからもベラルーシ、イタリア、そしてここカザフスタンとショーを行える場所を開拓し続けている。だからいずれ、BRAVEと共に母国カナダで試合ができれば良いよね」
──ではバンタム級の陣容に関しては、どのように思っていますか。
「世界王者だったフィリピン人選手(スティーブン・ローマン)はプロモーションを離れたけど、これだけ成長していると、それだけ良いファイターが集まってくるのは自然なことだ。バンタム級も世界のベストの1つだし、UFC、Bellator、BRAVEと団体に関わらず僕はバンタム級のベストファイターの1人だと思っている。BRAVEというプロモーション自体も、バンタム級の陣容もこれからもっと揃ってくるだろう。
BRAVEの厳しいマッチアップを生き残れるファイターは、UFCでもサバイブできる。それだけの力が必要な戦場だよ。つまりそれだけBRAVEが良い仕事をしているってことになるんだよね」
──急激にロシア系のファイターが増えています。今回の対戦相手も、その1人です。
「グッドファイターだ。デンジャラスだろう。でも、僕はもう既にタフなロシアンとは戦ってきた。僕の方が彼よりテクニカルで、タフだという自信があるし、練習仲間の力も信頼している。今の僕にとって難しい相手じゃない。そういう意味でも、良いテストになると思っている。
タイトル挑戦権を得る力は十分にあると思っているけど、それを皆に理解してもらえるような試合をするよ」
──ブラッド、今日はインタビューを受けていただきありがとうございました。
「こちらこそ、ありがとう。PRIDEが大好きだった僕もBEAVEと一緒に日本にいくことができるかもしれない。そういう日が来ることを、このプロモーションは期待できるんだよ。そして生まれ故郷が同じケニー・オメガのようになりたいね(笑)。MMAバージョンのケニー・オメガになり日本の皆に愛される存在になって、君たちの文化に触れあえるようなことができれば最高だよ」
■視聴方法(予定)
8月21日(土・日本時間)、
午後9時00分~ BRAVE TV
■BRAVE CF53対戦カード
<フェザー級/5分3R>
ナルザン・アキシェフ(カザフスタン)
キム・テキュン(韓国)
<73キロ契約/5分3R>
ヴァシリー・タクチ(ロシア)
ホジャー・サンパイオ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ルカス・マルチンス(ブラジル)
マルセル・グラビンスキ(ドイツ)
<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ビール・シュテピン(ロシア)
<フライ級/5分3R>
アス・アルマバエフ(カザフスタン)
アレクサンダル・ドスカルチュク(ロシア)
<フライ級/5分3R>
アザット・マクスム(カザフスタン)
フラービオ・ケイロス(ブラジル)
<68キロ契約/5分3R>
アクメド・マゴメドフ(フランス)
イリャ・アスカノフ(キルギスタン)
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