カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN245 ジアン・マツモト ブラッド・カトーナ

【UFN245】接近戦&ケージ際のクリンチ。消耗戦でカトーナを下したジアン・マツモトが16連勝達成

<バンタム級/5分3R>
ジアン・マツモト(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ブラッド・カトーナ(カナダ)

左に回るマツモトに対し、左インロー&左ミドルを蹴るカトーナ。マツモトはステップインして右を当てると、ワンツーで再び右をヒットさせる。スイッチするマツモトは左を受けるが、ローに右を合わせる。カトーナはクリンチ、ダブルアンダーフックでケージにマツモトを押し込む。右を見せた離れたカトーナに、右カーフを入れたマツモトだがエルボーを打たれて下がる。前に出たカトーナに応戦するマツモトが左フックから右カーフ。

カトーナも左を返すが、ここでマツモトがボディロックかシングルで、さらにダブルに移行してテイクダウンを狙う。ケージに押し込まれたカトーナはエルボーを落として、体を入れ替える。マツモトは左エルボーを入れて離れ、右ハイを狙う。さらにカーフからワンツーのマツモトは、組んでカトーナをケージに押し込む。カトーナは体を入れ替えるも、マツモトが無双で中を取り返した。

2R、構えを変えるマツモトがワンツー、さらに左リードフックを当てる。続いてワンツーと攻勢のマツモトは、ステップバックからカウンターを狙うと、カトーナのステップインにワンツーを打ち込む。ワンツーからスリーで前に出たマツモトが、ヒザ蹴りを受けながら組む。体を入れ替えたカトーナは、カットしているマツモトの右目じりに左エルボーを入れて離れる。

近い間合いの打撃戦で、右をヒットさせたマツモトがカーフを効かせる。カトーナもワンツーの右をヒットさせるが、左に右を合わされる。激しい打撃戦のなかでテイクダウンを狙ったカトーナ。切ったマツノトがケージに押し込み、離れるとジャブから試合を組み立て直す。カトーナが左フック、右からインロー、左ハイ、さらにワンツー見せたマツモト。前足を削られながら、エルボーで前に出るカトーナにカウンターを入れたマツモトはアッパーからダブルレッグでドライブする。倒されないカトーナがヒザを腹に突き上げ、テイクダウンを狙う。マツモトは得意のギロチンも、頭も抜かれ時間となった。

最終回、動きが落ちないカトーナに対し、マツモトは右、そして左を当てる。手数、精度で上回るマツモトはダブルレッグでケージに押し込まれる。このねちっこさが持ち味のカトーナだが、マツモトもケージを利して防御しシングルを耐える。その重心を利用してダブルに出たカトーナは、すぐにダブルレッグに移行。それでもマツモトが耐えると、頭を上げたカトーナはついに自ら離れた。

マツモトはここでカーフを入れ、ワンツー。カトーナも左リードフックからワンツーと手数を増していく。そこにカウンターからカーフのマツモトは、カトーナの絶妙のテイクダウン狙いも切ってスタンド戦を続ける。組みの圧で、パンチを入れるカトーナがシングルへ。スクリーンを見て、ギロチンを仕掛けたマツモトは、体を入れ替えてケージに押し込むとダブルレッグからアンクルピック。尻餅をついたカトーナが立ちがって、逆にテイクダウンを決める。一瞬背中をつけたマツモトだが、カトーナのパウンドに立ち上がると、タイムアップに。

最後まで激しく動き続けた両者、結果はジャッジ3者が29-28をつけマツモトがデビュー以来の連勝を16に伸ばした。「タフファイトをしたくて、ここに来たんだ。UFCは世界のベスト。ベスト中のベストが揃っている。用意された相手、誰とでも戦う」と勝者は話した。


The post 【UFN245】接近戦&ケージ際のクリンチ。消耗戦でカトーナを下したジアン・マツモトが16連勝達成 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFN UFN245 YouTube アス・アルマバエフ エリス・リード オースティン・レーン カイラー・フィリップス ジアン・マツモト ジェイク・ハードリー ジェシカ・ペネ ブラッド・カトーナ ブログ

【UFN245】日系3世15勝0敗のジアン・マツモト「TDを仕掛けてくるなら、ギロチンが最大の威力を発揮する」

【写真】KO勝ちが3試合、一本勝ちが6試合。判定勝ちも6試合。その成績からもバランスの良さが伺える(C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFN245:UFN on ESPN+103「Hernandez vs Pereira」にジアン・マツモトが出場し、ブラット・カトーナと対戦する。
text by Takumi Nakamura

マツモトの名が示すように日系ブラジリアン・ファイターは、これまで15勝0敗と負け知らずのレコードの持ち主。パワフルな打撃と極めを持つマツモトは、TUF31ウィナーのカトーナ戦に向け静かな口調ながら、絶対の自信をうかがわせていた。


――マツモトは日本姓ですね。日系何世にあたるのでしょうか。

「僕は3世だよ。父方の祖父がブラジルにやってきて、ブラジル人の祖母と結婚して父が生まれた。祖父が亡くなってから日本の習慣は随分と家族からもなくなったけど、ブラジル人の祖母は味噌スープと白米だとか、日本的な食事を摂り続けていたよ。

それに僕のDNAには大きく日本人的な部分が残っていると思う。人々を敬い、常に落ち着いているのは日本人の血が流れているからだと思うよ」

――それはお爺様が、古き良き日本の方だったのですね。

「それと父は18歳から25歳まで日本に住んでいて。3年後に一度帰国をし母と出会った。結婚して2人で日本に住んでいたけど、妊娠したのを契機にブラジルに戻ってきた。父が僕にムエタイを習うように導いてくれたのは、武道を重んじる日本の文化を父が尊んでいたからだと思う」

――ムエタイをしていたということですが、もともとは打撃系の格闘家だったのですね。あの強烈なギロチンチョークを見て、ベースは柔術だと思っていました。

「7歳の時にムエタイを始めて、10歳の時に父から他の格闘技もトライしてみないかと言われた。その時に柔術を始めたんだ。たしかにベースはムエタイかもしれない。でも、すぐに柔術の練習をするようになったことで、MMAの道を進むことになった」

――今回が2度目のUFCですが、今の気持ちを教えてください。

「準備は万全だよ。3カ月のキャンプを終え、今回こそは自分の力を皆に披露したい。前回の試合では自分を出すことができなかった。今回は僕のスタイル、ゲームをしっかりと貫いてUFCバンタム級戦線に存在感を示したいと思っている」

――ではブラット・カトーナの印象を教えてください。

「経験豊かなファイターだ。UFCでも多くの試合を戦ってきた。僕とは手の合う相手だと思う。僕の戦いをさせないように動いてくるだろうけど、それこそが僕の戦いに彼が付き合っている証だ」

――つまり立ち技の圧力に飲み込まれないように、手を打ってくることがジアンのフィールドで戦うことになると?

「そうだね、基本的にはプレッシャーを与えて自分の動きがしやすいように戦いたい。そこで彼がテイクダウンを仕掛けてくるなら、僕のギロチンが最大の威力を発揮するだろう。もちろん、ギロチンに限らず彼の仕掛けを止めることはできる。それだけの武器を僕は持っているからね。

打撃、打撃のコンビネーション、打撃とグラップリングの連係……前回の試合で、見せることができなかった自分らしい攻撃を見せたい。UFCバンタム級戦線で、誰と戦ってもエキサイティングな戦いをファンの皆に見てもらえると思っている。これから、ずっとね」

――ジアン、今日はありがとうございました。最後にルーツともいえる日本のファンに一言お願いします。

「日本の血が、この体の中を駆け巡っているから僕は強い気持ちを持って戦うことができている。激しい試合を期待してほしい」

■視聴方法(予定)
10月20日(日・日本時間)
午前5 時00分~UFC FIGHT PASS
午前4時45分~U-NEXT

■UFN245対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ミシェウ・ペレイラ(ブラジル)
アンソニー・ヘルナンデス(米国)

<バンタム級/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
カイラー・フィリップス(米国)

<フライ級/5分3R>
スムダーチー(中国)
チャールズ・ジョンソン(米国)

<バンタム級/5分3R>
ジェイク・ハードリー(英国)
キャメロン・スマーザーマン(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダレン・エルキンス(米国)
ダニエル・ピネダ(米国)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
アス・アルマバエフ(カザフスタン)

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
ジアン・マツモト(ブラジル)

<女子バンタム級/5分3R>
ホセリン・エドワルツ(パナマ)
ホセリン・エドワルツ(パナマ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・ペネ(米国)
エリス・リード(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アリチェ・アルデラン(ルーマニア)
メリッサ・マルチネス(メキシコ)

<ヘビー級/5分3R>
ロベリス・デスパイネ(キューバ)
オースティン・レーン(米国)

The post 【UFN245】日系3世15勝0敗のジアン・マツモト「TDを仕掛けてくるなら、ギロチンが最大の威力を発揮する」 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB o UFC バットゲレル・ダナー ファーニー・ガルシア ブラッド・カトーナ 中村倫也

UFC on ESPN58:第8試合・ブレイディ・ヒースタンド vs. ギャレット・アームフィールド

バンタム級

今年2月の中村倫也のUFC2戦目で対戦予定だった(が欠場した)ヒースタンドと、中村にRoad To UFCで敗れた風間のUFCデビュー戦で対戦してKOしたアームフィールドの対戦。

ヒースタンドは2022年のTUF29準優勝。決勝ではリッキー・トゥルシオスにスプリット判定負け。TUF後の初戦は、ヒースタンドに代わって中村倫也と対戦したファーニー・ガルシアで、しつこくテイクダウンを奪っての判定勝ち。昨年4月の前戦はモンゴリアンストライカーのバットゲレル・ダナーと対戦し、終盤失速したダナーから3Rにテイクダウンを奪い、パウンドラッシュでKO勝ち。1年2ヶ月ぶりの試合となる。25歳。

アームフィールドは2022年7月、計量2日前という直前オファーでUFCと契約。階級上のフェザーでダヴィッド・オナマと対戦して2R一本負け。本来のバンタムに戻してからは、風間、昨年のTUF31ウィナーのブラッド・カトーナに連勝中。いずれもパンチを打ち込んで攻めて勝利している。27歳。

お互いオーソ。組みに行くヒースタンド。引き剥がすアームフィールドだが、ヒースタンドまたタックルへ。また切った。ヒースタンドシングルレッグ。アームフィールドは後ろ三角から腕十字へ。うつ伏せの裏十字で腕が伸びた。ヒースタンド体をまたいで耐えた。がぶってダースチョークからアームインギロチン。けっこうタイトに入っている。ずらして外した。すぐに上を取るアームフィールドだが、体を起こしたヒースタンドがシングルレッグで上に。すぐ立ったアームフィールドだが、スタンドバックのヒースタンドがなおもテイクダウンを狙っていく。クラッチを切って正対したアームフィールド。パンチで出たヒースタンド。アームフィールドのパンチをかいくぐってタックル。テイクダウンすると背中に乗ってチョーク!喉元に入っているが引き剥がしたアームフィールド。もう一度湿気てフェイスロックになったがこれも外れた。ホーン。

1Rともにフィニッシュに近いサブミッションの仕掛けがあったが、よりフィニッシュに近かったのはアームフィールド。ただヒースタンドのギロチンやチョークが上に見られる可能性もあるかもしれない。

2R。アームフィールド膝。右がヒットし効いた!さらにジャブを入れるとヒースタンドダウン!インサイドからパウンド。ヒースタンド下から腕十字を狙う。三角クラッチに。しかしはずっる。またパウンドを落としていくアームフィールド。アームフィールドはハーフからマウントに。パウンド。ケージを蹴って反転して脱出したヒースタンド。すぐにアームフィールドのバックについてテイクダウン。四の字バック。チョーク。反転しようとするアームフィールドにチョークを狙うが、アームフィールド立って外した。残り1分。疲れが見えるアームフィールド。ヒースタンドが手を出していく。テンカオ。タックルへ。アームフィールド受け止めるとアッパーを入れた。両者動きが落ちているが手を出していく。ホーン。

2Rはダウンを奪ったアームフィールド。

3R。ヒースタンドがジャブからハイ。頭を下げたヒースタンドにアームフィールドのアッパーがヒット。四つに組んだヒースタンド。ケージに押し込む。アンクルピックで倒した。背中を向けたアームフィールド。立った。しかしスタンドバック。また投げる。立ち際に背中に乗ってチョーク。マタレオン。喉元に腕が入ってタップアウト!

ヒースタンド、何度もピンチに陥ったところから蘇ってきて最後はチョークで一本勝ち。TUF決勝で敗れてから3連勝。

アームフィールドも1R腕十字、2Rはパンチでダウンを奪ってともにフィニッシュ目前まで追い込んだが、仕留めきれなかった。

カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC ESPN57 ジェシー・バトラー ブラッド・カトーナ

【UFC ESPN57】カトーナがTD、パウンド&エルボーで流血に追い込みバトラーをユナニマスで下す

<バンタム級/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
Def.3-0:30-26.30-27.30-27.
ジェシー・バトラー(米国)

バトラーが左右のローで先制する。プレスをかけてくるカトーナに蹴りを散らすバトラーの右カーフがヒット。しかしカトーナがバトラーの右カーフをキャッチしてグラウンドに持ち込む。背中を着かされたバトラーはZハーフからフルガードに。さらに足を上げていくが、ここはカトーナがバトラーのセットアップを潰した。トップから削っていくカトーナに対し、バトラーは足を利かせながらヒジを叩き込む。

バトラーのスイープを防いだカトーナがひとつ足を越えた。そしてバトラーがガードに戻す――という展開に会場からはブーイングが飛ぶ。バトラーが徐々に足を上げていくが、カトーナも体重をかけてボトムからのセットアップを許さない。首を抱えられたカトーナは、左右のヒジを振り落とす。ボディにもパンチを落とし、嫌がって亀になったバトラーのバックに回ったカトーナは、立ち上がる相手をケージに押し込んだ。

2R、開始早々飛び込むカトーナの顔面に、バトラーが右を叩き込む。バトラーはカトーナのヒザ蹴りをキャッチして背中を着かせた。初回よりもパスのアタックを増やしたカトーナ。バトラーも足を利かせるが、カトーナのヒジ連打で右目上がカットされる。大流血のバトラーのスイープを潰してトップコントロール&ヒジを浴びせるカトーナが、ひとつ足を越えてパウンドを連打する。

バトラーはガードに戻して三角を狙うも潰されてしまう。バトラーのスイープ×カトーナのヒジ&パウンドという展開の中、初回と同様バトラーが反転した。カトーナはバックコントロールへ。立ち上がったバトラーが正対してカトーナの左腕をキムラで抱えるも、腕を抜かれてしまった。

最終回、カトーナが距離を詰める。バトラーは右ヒジ、右ストレートで迎え撃つ。左ハイも散らしてカトーナを懐に入れない。打っては離れるバトラーだが、顔面から出血が止まらない。跳びヒザからパンチに繋げ、距離を保つバトラーは左ジャブを突いてサークリングする。カトーナの右ストレートもヒット。しかし1Rと2Rを取られているであろうバトラーにとっても、逆転に繋がる攻撃を繰り出すこともできないか。

バトラーの右を食らいながらも前に出るカトーナの右ストレートが顔面を捉える。残り1分30秒で、バトラーが右ハイを繰り出すと足を滑らせてしまった。すぐにカトーナがトップを奪い、やはりヒジを落としていく。カトーナはハーフガードのバトラーの顔面にヒジ&パウンドを連打するが、バトラーも耐えきった。

裁定は、1人のジャッジがビッグラウンドと採点するフルマークでカトーナが勝利した。


The post 【UFC ESPN57】カトーナがTD、パウンド&エルボーで流血に追い込みバトラーをユナニマスで下す first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
AB o RIZIN UFC カルロス・プラチス キック クリス・カーティス ザッカリー・リース ショーン・ストリックランド ジム・ミラー ジャレッド・キャノニア ジョン・ジョーンズ ダスティン・ジャコビー ダニエル・マルコス ブラッド・カトーナ ボクシング マーヴィン・ヴェットーリ

UFC on ESPN57:オッズ/予想と展望

ジャレッド・キャノニア 2.05
ナッソーディン・イマボフ 1.85
ドミニク・レイエス 2.90
ダスティン・ジャコビー 1.43
ラウル・ロザスJr. 1.43
リッキー・トゥルシオ2.90
ブルンノ・フェヘイラ 1.38
ダスティン・シュトルツフス 3.15
ジュリアン・マルケス 1.77
ザッカリー・リース 2.10
ミゲル・バエザ 1.51
プナヘレ・ソリアーノ 2.64
ティアゴ・モイゼス 2.10
ルドビト・クライン 1.77
チャールズ・ラドキ 2.95
カルロス・プラチス 1.42
ブラッド・カトーナ 1.16
ジェシー・バトラー 5.55
アンドレア・リー 1.70
モンタナ・デ・ラ・ロサ 2.20
ジョン・カスタネーダ 2.00
ダニエル・マルコス 1.83
エドゥアルダ・モウラ 1.60
デニーシ・ゴメス 2.40
コーディ・ステーマン 3.25
テイラー・ラピルス 1.36
ハヤネ・ドス・サントス 1.41
プジャ・トマル 3.00

KFC発祥の地で開催されるUFC。会場もKFCが命名権を買い取ったKFC Yum!センター。

メインはミドル級4位キャノニア vs. 7位イマボフ。22年7月にアデサニヤのタイトルに挑戦し判定負けしたキャノニアだが、その後ショーン・ストリックランド(現1位)とマーヴィン・ヴェットーリ(5位)に勝利。ストリックランドが今も王者なら、タイトル挑戦者の候補になれたが、膝の靭帯断裂による長期欠場中にストリックランドは王座から陥落。王者DDPへのタイトル争いはストリックランドの他、元王者アデサニヤ(2位)、再来週サウジアラビアで対戦するウィテカー(3位) vs. チマエフ(10位)らが候補になっていて、キャノニアはここで勝っても、次も挑戦者候補から外れた相手との生き残りマッチになりそう。

イマボフは昨年1月にキャノニアに敗れた直後のストリックランドと対戦し判定負け後、クリス・カーティスとは偶然のバッティングでノーコンテスト、今年2月のロマン・ドリーゼ戦で判定勝ちしてようやく一桁ランカーになったばかり。ダゲスタン出身だがボクシングが武器。

ストライカー対決だが、40歳でブランク1年のキャノニアがアンダードッグ。しかしイマボフも、ストリックランド戦や前戦のドリーゼ戦では、後半失速気味で、勝っても王座挑戦クラスまで上がっていけるかは微妙なところ。

イマボフ判定勝ち。

セミは4連敗中の元タイトル挑戦者・レイエスが連敗ストップをかけて登場。無敗でのタイトル挑戦だったジョン・ジョーンズ戦では、レイエスが勝っていたという声もあるほどの接戦だったが、そこからブラホビッチ・プロハースカ・スパンに3連続KO負け。今年組まれていた2度の試合はいずれも中止となり、1年半ぶりの試合となるが、果たしてダメージは抜けているのか。相手はキックからの出戻りで19勝中12KOのジャコビーなので厳しいか。

セミ前の19歳ロザスJr. vs. トゥルシオスは2月に組まれていたが、試合数分前にロザスJr.が体調不良となり中止に。UFCが翌週にスライドするとフライング発表したが、契約体重で折り合いが合わず、さらに延期となっていた。

第6試合のカトーナは昨年のTUF31で優勝し、史上初の2タイムTUFウィナーとなったが、TUF後の初戦であっさり判定負け。今回はUFC0勝1敗(前回はジム・ミラーに秒殺負け)のバトラーが相手なので、さすがに今大会一番のフェイバリット。

第1試合開始は9日朝6時から。メイン終了は12時前後になる予定で、同日のRIZIN.47とはバッティングする心配はなし。

速報します。

カテゴリー
AB o UFC アマンダ・レモス キック ジェイ・ハーバート ジェフ・ニール ダニー・バーロウ ピョートル・ヤン ブラッド・カトーナ ヘンリー・セフード マッケンジー・ダーン 中村倫也

UFC298:オッズ/予想と展望

アレキサンダー・ヴォルカノフスキー 1.80
イリア・トプリア 2.05
ロバート・ウィテカー 1.39
パウロ・コスタ 3.10
ジェフ・ニール 2.90
イアン・マシャド・ギャリー 1.43
メラブ・ドバリシビリ 1.46
ヘンリー・セフード 2.80
アンソニー・ヘルナンデス 1.42
ロマン・コプィロフ 2.95
アマンダ・レモス 1.77
マッケンジー・ダーン 2.10
マルコス・ホジェリオ・デ・リマ 1.70
ジャスティン・タファ 2.20
中村倫也 1.08
カルロス・ヴェラ 8.50
ジャン・ミンヤン 1.82
ブレンドソン・ヒベイロ 2.02
ジョシュ・クインラン 2.60
ダニー・バーロウ 1.52
オバン・エリオット 1.32
バル・ウッドバーン 3.50
アンドレア・リー 2.54
ミランダ・マーベリック 1.54

メインはフェザー級タイトルマッチ。ヴォルカノフスキーは6回目の防衛戦。昨年2月にライト級王者マカチェフのタイトルに挑戦した際は、敗れたがマカチェフをもっとも苦戦させたことで評価が上がった。しかし昨年10月、チャールズ・オリベイラの欠場に伴い急遽実現したマカチェフとの再戦では完敗。準備期間がほぼなかったので仕方がないが。キャリアで3敗しているものの、フェザー級では未だ全勝。フェザー級(正)王者はこれまでアルド(2回)・マクレガー・ホロウェイとヴォルカノフスキーの4人しかいないが、他の王者がタイトルを持っていたのは全員30歳以下。ヴォルカノフスキーはそれまでU30だけのものだったフェザー級王座を31歳で獲得し、その記録を更新し続けている。現在35歳。

挑戦者のトプリアはキャリア14戦で全勝、いまだ負け知らず。プロデビューから7戦連続一本勝ちしていたグラップラーだが、UFCでは3試合連続でKO勝ちしているハードパンチャー。ジェイ・ハーバートにはハイキックでダウンを奪われてピンチに陥ったが、2Rにリカバリーして逆転KO勝ちしている。

オッズはヴォルカノフスキーがフェイバリットだが、過去の防衛戦の中でもっとも競ったオッズとなっている。仕方ないとはいえ、マカチェフ戦完敗のイメージが悪すぎたのと、KO負けから4ヶ月でダメージが抜けているかという不安要素もある(一応、1月試合の予定を2月に延期しているが)。

予想はヴォルカノフスキー判定勝ち。マカチェフ戦はライト級というよりマカチェフが特別すぎた。前回の試合のみでは、年齢的な衰えの判断はできないが、1回目のマカチェフ戦から1年でヴォルカノフスキーがそこまで落ちるとは思えない。KO負けのダメージだけが心配だが…。

メインカードではドバリシビリ vs. セフードの実質次期バンタム級挑戦者決定戦も組まれている。セフードは昨年5月、3年ぶりの復帰戦で、アルジャメイン・スターリングのタイトルに挑戦し、敗れたが接戦まで持ち込んだ。対するドバリシビリは同門のためスターリングのタイトルには挑戦できなかったが、スターリングを苦しめたピョートル・ヤンをテイクダウンとタックルを餌にした打撃で圧倒し、判定三者フルマークでの勝利で完全攻略。王者オマリーにとっては最も相性が悪い相手かもしれない。

ドバリシビリが圧倒しての判定勝ちと予想。

プレリムでは中村倫也がUFC2戦目を行う。当初は2021年のTUF準優勝・ブレイディ・ヒースタンドと対戦予定だったが、ヒースタンド欠場により、昨年のTUFで一回戦負けしたカルロス・ヴェラに。ヴェラは初戦の相手が優勝したブラッド・カトーナという不運もあったが、そのカトーナも1度UFCをリリースされた選手で、TUF優勝後の初戦でも負けており、ヴェラにUFCレベルの実力があるかは疑問。オッズも今大会一番の大差になっており、中村は勝ちが絶対条件の試合となる。

第1試合開始は18日朝8時半から。速報します。

カテゴリー
45 MMA MMAPLANET o UFC UFC297 キック ギャレット・アームフィールド ブラッド・カトーナ

【UFC297】的確にジャブを当てたアームフィールドがカトーナの反撃を振り切って判定勝利

<バンタム級/5分3R>
ギャレット・アームフィールド(米国)
Def.3-0:29-28,29-28,29-28
ブラッド・カトーナ(カナダ)

アームフィールドがジャブとインロー。カトーナはアームフィールドの前足に左右のローを蹴る。アームフィールドは顔とボディにジャブを振って、左ボディから右ロー、ワンツーで前に出る。カトーナも右ストレートから左フック、インローを蹴ると、これがローブローとなる。

再開後、アームフィールドはジャブと左ミドル、カトーナの前進に左フックを合わせる。カトーナも右ストレートから飛び込んでパンチをまとめるが、アームフィールドの右が当たる。カトーナはアームフィールドの左に合わせて組みつくが、アームフィールドは深く組ませない。距離が離れるとカトーナが再びアームフィールドのパンチに合わせて組みつき、スタンドでバックを取る。そのままカトーナはケージに押し込み、正対してヒザ蹴りを入れた。

2R、アームフィールドは左ボディから右ストレート、カトーナは右ストレートを返す。アームフィールドはジャブからワンツー、カトーナも飛び込むような右ストレート、左アッパーから右ストレートと打ち合う。カトーナはテイクダウンも狙いつつ、アームフィールドのジャブに右をかぶせ、アームフィールドの前足にローを集める。

アームフィールドは前に出るカトーナに右ストレートを狙いつつ、細かくジャブを当てて距離を取る。カトーナはジャブ・左フックで前に出て、アームフィールドは左ミドルとワンツー。カトーナがシングルレッグからテイクダウンし、背中を見せて立つアームフィールドに後ろからパンチとヒザ蹴りを入れる。

3R、アームフィールドは腰を低くしてジャブを突く。カトーナはその左に合わせて組みつくが、テイクダウンは出来ない。アームフィールドはジャブから右ロー、カトーナはジャブを当て、アームフィールドの左ミドルを流して組みつき、四つ組みからテイクダウンする。アームフィールドは後転して立ち上がり、カトーナはスタンドでバックをとる。アームフィールドが正対すると、カトーナはシングルレッグ→ダブルレッグでテイクダウンを狙うが倒せない。

距離が離れるとカトーナが左フック、アームフィールドはジャブと右ストレートを返す。カトーナが右ストレートと飛び込んで左ボディ、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。アームフィールドはトップキープを許さず、背中を見せて立ち上がる。カトーナはしつこく組みつき、シングルレッグでケージに押し込む。離れたアームフィールドはパンチからテイクダウンを狙うが、カトーナもすぐに立ち上がる。最後はアームフィールドが右ハイキックを蹴って試合終了となった。判定はジャッジ3名が29-28でアームフィールドを支持した。


The post 【UFC297】的確にジャブを当てたアームフィールドがカトーナの反撃を振り切って判定勝利 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Black Combat DEEP MMA MMAPLANET o Road to UFC UAEW UAEW45 UFC UFC Fight Night その他 アムル・マゴメドフ アリ・アルカイシ カイラー・フィリップス カイ・カラフランス クリス・グティエレス サンスハル・アディロフ ショーン・オマリー ダナ・ホワイト チムール・ヴァリエフ ディラン・サルバドール ハオーニ・バルセロス パウリアン・パイヴァ フィルカドベク・ヤクボフ ブラッド・カトーナ ホジェリオ・ボントリン ボクシング マーク・ストリーグル ユ・スヨン ライカ リネット・ハバロフ ヴァルテル・コリアンドロ ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ 吉野光 藤田大 藤田大和

【UAEW45】藤田大和&吉野光が、UFCファイトウィークのアブダビでRoad to UFCよりも厳しい相手と対戦

【写真】吉野と藤田が、とんでもない猛者とアブダビで戦う (C)UAEW

17日(火・現地時間)にUAEはアブダビのアルジャジーラ・クラブで開催されるUAE Warriors45に日本から藤田大和、吉野光の2選手が出場することが同プロモーションの公式SNSで明らかとなっている。
Text by Manabu Takashima

藤田は8月のフィルカドベク・ヤクボフをギロチンで倒して以来2カ月弱のUAEW再出場で、吉野は3月に──コンテンダーシリーズ第8週でUFCとサインを果たした──ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラにTKO負けを喫して以来の再起戦となる。

当初の予定ではUFC294の前日=20日開催だった同大会だが、17日に前倒しとなり、会場も二転ほどした結果──同国のプロサッカー・チーム=アルジャジーラ・クラブの本拠地で実施されることとなった。

9日(月・同)に出されたプレスリリースで上位5カードが正式発表され、その文末には「その他のカードは今週中に決定する」と記されながら、実は同じ日に全対戦カードのCGが公とされており、そこにはしっかりと藤田と吉野の顔と名前が確認できる。

いかにも中東らしく、また「中東ではよくあることだ」と関係者が公言してしまうドタバタ感のあるイベントだが、Abu Dhabi Showdown Week2023と呼ばれるファイトウィーク大会らしく、16カ国からファイターが集まるなど注目すべき試合が多い。


そもそもUFCの前日開催ではセレモニアル計量と時間がバッティングし、ダナ・ホワイト&カビブ・ヌルマゴメドフのルッキンフォー・ファイトとして機能しないことから、スケジュールが前倒しになったとも伝わってくる今大会。かなりの可能性で両者が視察する展覧試合になり、出場選手にとっては千載一遇の機会ともいえる。

そんなUAEW45のメインはUAEWライト級王座決定戦=アムル・マゴメドフ✖ジェコンギル・ジュマエフの一戦だ。マゴメドフはヌルマゴ軍団の24歳の新鋭で、これまでの戦績は6勝0敗──3試合でRNCより一本勝ちがある。

対してウズベキスタンのジュマエフはキャリア10勝3敗のストライカーで、クラシカルなグラップラー✖ストライカー対決となる。とはいえジュマエフはUAEWでディラン・サルバドールにヴァンフルーチョークで敗れた1試合しか経験しておらず、マゴメドフ・アップの試合という見方は十分になされる。

(C)Zuffa/UFC

勝負論でいえばコメインのバンタム級戦=チムール・ヴァリエフとパウリアン・パイヴァの顔合わせがより興味深い。

WSOFで5勝1敗、PLFで3勝0敗、UFCでは2勝1敗のヴァリエフは、TUFシーズン31でブラッド・カトーナに敗れオクタゴン復帰がならなかった。が、ハオーニ・バルセロスに勝利しWSOF時代には今週末のUFC Fight Nightに出場するクリス・グティエレスと1勝1敗と、正真正銘オクタゴンで戦うだけの力を持った実力者だ。

(C)Zuffa/UFC

対するパイヴァはUFCで3勝4敗。

カイ・カラフランス、ホジェリオ・ボントリン、そしてショーン・オマリーらに敗れているが、カイラー・フィリップスから勝ち星を挙げており、ヴァリエフに劣らない力の持ち主といえる。

さらにはUAEWフェザー級及びUAEWアラビア・フェザー級チャンピオンのアリ・アルカイシが、世田谷育ちのUFCベテラン=マーク・ストリーグルに勝利しているイタリアのヴァルテル・コリアンドロとノンタイトル戦で戦う。UFC級、UFCを目指す選手が砂漠に集まる大会で藤田大和は11勝1敗1分のカザフスタン人ファイター=サンスハル・アディロフ、吉野光はヌルマゴ・チーム所属のダゲスタンファイターで7勝0敗のリネット・ハバロフと戦うこと決まった。

DEEP ✖Black Combatの対抗戦で日本を震撼させたユ・スヨンがバンタム級のベルトを巻くカザフのNAIZAとヌルマゴ所有のEagle FCという両プロモーションのフライ級とバンタム級で計6勝0敗のアディロフは、スイッチヒッターでジャブが伸びるボクシングと、テイクダウン防御に優れたレスリング力を持つ。

さらには倒されないように戦うなかで、アナコンダチョークやがぶってバック奪取という堅守&カウンターアタックも強い。バックを取ってからの安定度も抜群のアディロフと藤田の一戦はフライ級タイトルが掛かっていても一切おかしくない対戦といえる。

他方、吉野と戦うハバロフは所持していたGorilla Fightingバンタム級王座がEagle FCに移管され、現時点で4度防衛中の現役王者だ。ハバロフもまたスイッチヒッターだが、打撃は前蹴りを見せて組むためのオーバーハンドが定番で、最大の強味は左右どちらの手が前にあっても、問題がなく相手を倒し続けるテイクダウン能力の高さだ。

倒せばコントロールする力も抜群で、抑え込みも非常に強い。それ故にボディロックに来た際の吉野の担ぎ系の柔道技や内股、倒された時のブリッジでリバーサルという展開が見られるのか。

もちろん、その2つの局面が強いことはハバロフ陣営は百も承知だろう。それでの通じるのが本当の意味での必殺技。吉野にとっては日本で決めまくった技術が、ダゲスタンのトッププロスペクトに通じるのか、真価が問われる一戦となる。

同様に藤田にとっての今回の試合も彼が日本で見せることがなかった近距離での打撃の攻防が、中央アジアの猛者を相手に有効なのか──ここも注目すべきポイントだ。

いずれにせよ、藤田と吉野は国内のどのプロモーション、アジア系の大会、さらにRoad to UFCよりも手強い相手と両者は砂漠で戦うことになる──これが彼らのMMA道、痺れるチャレンジだ。

■視聴方法(予定)
10月17日(火・日本時間)
午後11時時~UFC FIGHT PASS

The post 【UAEW45】藤田大和&吉野光が、UFCファイトウィークのアブダビでRoad to UFCよりも厳しい相手と対戦 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Brave CF MMA MMAPLANET o UFC UFC292   コディ・ギブソン ブラッド・カトーナ ボクシング

【UFC292】グリフィン×ボナーに少しフライ✖高山が融合のタフマッチ。カトーナが初の2度目のTUF制覇

<TUF31バンタム級決勝/5分3R>
ブラッド・カトーナ(カナダ)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
コディ・ギブソン(米国)

互いに2度目のUFC契約を目指すギブソンとカトーナ。後者はBRAVE CF王者から、シーズン27に続き史上初となる2度目のTUF制覇を目指す。打撃の交換から距離が近づくと、クリンチでパンチを入れたカトーナが右ミドルハイを蹴る。ギブソンは右ストレートを伸ばし、ジャブを見せる。カトーナは左インローから右オーバーハンド、ギブソンは右ミドルを蹴る。インローを続けるカトーナは、右ミドルから右ストレートを被弾して、組みに持ち込めない。ギブソンは再び右ストレートを入れたが、ローから左ジャブを被弾する。それでも右を当て、ワンツーのギブソンに左フックをヒットさせたカトーナが右を入れる。

ワンツーで前に出て、クリンチでアッパー、離れて左を当てたギブソンが圧を掛ける。エルボーを返したカトーナ、ギブソンは左ボディストレートと両者がハイペースで動き続ける。スイッチしたギブソンが右を差すが、離れたカトーナが右縦ヒジを繰り出す。互いにダーティボクシングで腹を殴り、カトーナが左フックをヒットさせて時間に。互角、前に出たギブソンが微差を取ったか。

2R、左フックを引き続き入れるカトーナが、左ボディから右をヒットさせダブルレッグへ。切ったギブソンが右をヒットさせ、前に出る。右、左とコンビでなくセパレートしたパンチを入れたギブソンに左フックをカトーナが当てる。近い距離でボディから右フックを打ち込むギブソンが、前に出てボディを2発いれる。カトーナは圧に疲れながら手を出すが、打たれて回る場面が目立つ。

それでもカトーナも右から左をクリーンヒット、スイッチしたギブソンに右ハイを狙う。ギブソンも左ミドルを入れ、右アッパーで前に出る。左手を取られたギブソンが、右を当てる。手数で圧されたカトーナが右を打ちこむと、ギブソンの動きが止まる。もう一発右、ギブソンも右を返すが流れはカトーナに。右を1発、2発と入れて時間となるやカトーナは両手を高々と掲げた。

最終回、ジャブのギブソンにワンツーのコンビを決めたカトーナが左を被弾する。カトーナは左を返し、左回りのなかで左ボディフックを決める。さらに左ローのカトーナに、ギブソンは構えをオーソに戻して右ロングを打ち込む、動きが落ちたと思われたカトーナが左ジャブを返す。オクタゴン中央のクリンチから、離れたギブソンが右アッパー。残り半分、左右に回るカトーナにギブソンが右ストレートを決める。

ギブソンはジャブから右ストレートを当て、さらに右フックを決めるとヒザを突き上げる。カトーナも右を返し、右アッパー、左ボディから再び右アッパーを決める。右目に手をやり下がったギブソンはパンチを纏められながら右を返す。ここからは根性のダーティボクシングと接近戦のパンチの交換、最後はクリンチとなりゼロ距離で両者が拳を振るった。

ある意味TUF01のフォレスト・グリフィン×ステファン・ボナーに、ちょっとしたドン・フライ✖高山善廣戦のスパイスが入った激闘は──3-0でカトーナに凱歌が挙がった。

ギブソンの圧に負けず、手数で劣ってもパンチを効かせて2度目のクリスタルのトロフィーを手にしたカトーナは「故郷に帰ってきたような気持ちだ。どうだい? ボストン!!」と絶叫。さらに「ただタッチしてくると思っていたけど、違った。凄まじかった。コディを全面的に尊敬している。このペースのファイトを皆に楽しんでもらえたかな。スーパーマンは(最終回に)サードギアに入れた。ここから僕のチャンピオン・ストーリーが始まる。本当に家に戻ってきた気分だ。ダブリンで日曜日の朝にUFCを見て、ずっと会場で戦いたいと思って来た。14歳からやってきて、自分がここで戦うレベルにあることは分かっていた。ホント、最高だよ。戦っていて感じる、最高のキャンバスだ」と言葉を続けた。


The post 【UFC292】グリフィン×ボナーに少しフライ✖高山が融合のタフマッチ。カトーナが初の2度目のTUF制覇 first appeared on MMAPLANET.
カテゴリー
Cage Warriors MMA MMAPLANET o UFC UFC292   アマンダ・レモス アルジャメイン・ステーリング アンドレア・リー アンドレ・ペトロスキー イアン・ギャリー カマル・ウスマン カリーニ・シウバ グレゴリー・ホドリゲス シャクハト・ラクモノフ ショーン・オマリー ジェフ・ニール ジャック・グラント ジャン・ウェイリ ジルベウト・ドゥリーニョ デニス・チュルリン デモン・ブラックシアー ニール・マグニー ブラック ブラッド・カトーナ ブラッド・タヴァレス ペドロ・ムニョス マリオ・バウティスタ マリナ・モロズ ライカ ヴィセンチ・ルケ

【UFC292】ニール・マグニー戦へ、イアン・ギャリー「必要がないから、組み技を見せてこなかっただけ」

【写真】文中にあるようにマグニーは191センチの長身だが、ギャリーも同じだけの上背を誇っていた(C)Zuffa/UFC

19日(土・現地時間)、マサチューセッツ州ボストンのTDガーデンでUFC 292「Sterling vs O’Malley」が開催される。UFC世界バンタム級選手権試合と女子ストロー級選手権試合──2つのタイトル戦を控えた第10試合で、イアン・ギャリーがニール・マグニーと戦う。
Text by Manabu Takashima

オクタゴン5勝0敗、キャリアを通して12連勝中のギャリーは、ジェフ・ニールからマグニーに相手が代わったことで、これまで見せてこなかった彼の一面をこの試合で披露する腹積もりだ。25歳、世界のトップが見えてきたギャリーは、無敗のファイターしか持ちえない純粋無垢、真っ新な前進力を持っている。


──イアン、インタビューを受けていただきありがとうございます。

「こちらこそ、ありがとう。もうすぐUFCシンガポールがあるから、忙しいんじゃないの? たくさんのアジア人ファイターが出場するし、凄く楽しみだよ」

──今週末、ニール・マグニーと対戦しますが、もともとはジェフ・ニールと戦う予定でした。構え、スタイルとまるで違う相手になったのですが、問題はなかったですか。

「ジェフ・ニールと戦うことは、とても楽しみにしていたんだ。僕がこの間に学んできたこと、全てを出す戦略を立てていたから。ジェフ・ニールははサウスポーで背が低い。そしてアグレッシブなファイターだ。対して、ニール・マグニーは背が高いオーソドックスの選手(笑)。だからジェフ・ニールと戦うために準備してきた武器を見てもらうことはできないけど、マグニーを血まみれにして破壊する。彼がこれまで経験したことがない、ファイトを初体験させてやるつもりだ」

──ジェフ・ニールと戦っていた方が、ファンが喜ぶ試合展開になったという風に思うことはありますか。

「ただ、ファンの間ではジェフ・ニールよりも、ニール・マグニーの名前の方が知れ渡っていると思うんだよね。またトップ15を破る、絶好の機会だと思っている。ジェフ・ニールにしても、ニール・マグニーにしても僕の名前が立つためには恰好の相手だよ。それにどっちと戦うのかっていうことよりも、僕がオクタゴンに入って戦えることが、最重要なんだ。どっちにしても、僕の引き立て役にしかならないんだから(笑)」

──とはいえイアン自身が言及していたように構えも違いますし、ファイトスタイルはニールがストライカーなのに対して、マグニーがやるべきことはクリンチゲームからテイクダウンし、コントロールをすること。まるでスタイルが違いますが、準備期間は十分でしたか。

「実はヴィセンチ・ルケの練習パートナーを務めるために、2カ月半ブラジルにいたんだ。この間、毎日のように柔術の練習をしてきた。マグニーがクリンチからテイクダウンを狙っても僕は倒されない。仮に倒されたとすれば、僕の柔術を皆に見てもらう丁度良い機会になる。グラップリングを皆に披露できるなら、それも楽しみだよ。UFCに来て、初めてグラップリングの腕前を見てもらうことができる。マグニーが寝技で戦ってくるなら、いくらでも受けたつよ」

──2021年6月、イアンがジャック・グラントを破ってCage Warriorsウェルター級王座と獲得した試合ではダブルレッグでテイクダウン、スクランブルでダース、クリンチでエゼキエルを仕掛けるなど、組み技でも十分に強いところを見せていました。

「イエス。僕は打撃が好きなんだ。そして、肉体を駆使したチェスのような試合を好んでいる。でも殴らたり、蹴られたり、傷つくことが嫌な相手が立ち技で勝負せずに、柔術やレスリング、グラップリングを攻めてきても別に構わない。僕にテイクダウンを仕掛けてきたとして、世界中の誰を相手にしてもバックに回ることができる。世界中の誰からも、一本勝ちできる。

そうする必要がないから、UFCでは組み技を見せてこなかっただけで。ニール・マグニーが僕を相手に組んでくるなら、グラップリングファイトに応じる。そして、チョークで落とすことを約束する」

──これまでUFCで5連勝中ですが、そろそろグラップリングのスキルを皆に披露する時がやってきたと考えていますか。

「最終的にウェルター級のトップは、グラップラーが多い。グラップリングに比重を置いたファイトをしている。僕がここでグラップリングを駆使して戦えば、多くの相手は僕と組みたがらないようになるだろう」

──グラップリングは今もブーイングの対象ですが、ジャック・グラントのようにマグニーが動いて来れば、ファンが盛り上がることができるグラップリングMMAになるかと思います。

「この試合では、最後はグランドワークを見せることになるだろう。今回のマグニー戦か、それとも次の試合になるかもしれないけど、如何に僕のグラップリングが優れているのかを皆に証明する」

──キルクリフFCのジルベウト・ドゥリーニョ、シャクハト・ラクモノフの両者が既にニール・マグニーを破っていますが、2人が戦っていることでキルクリフFCにはマグニーの情報が豊富にあり、有利になるのではないですか。

「ノー、そんなことはないよ。同じチームでも僕はドゥリーニョでも、シャクハトでもないから。それにマグニーだって、あの時のままのはずがない。ドゥリーニョはUFCの歴史上、最高のグラップラーの1人だ。シャクハトも最高のトップファイターだよ。ただし、彼らがマグニーに勝っていることは、何も僕にとってアドバンテージにはならないよ」

──イアンも他のファイターと同様に、目標はUFC世界王座であることは間違いないかと思います。

「イエス」

──ウェルター級ランカーにはドゥリーニョ、ラクモノフ、ヴィセンチというチームメイトがいます。世界を獲るためにドゥリーニョが、カマル・ウスマンに挑戦したように友人同士のファイトを求められるとどうしますか。

「ドゥリーニョは僕にとって家族のようなものだ。今週末も、僕のコーナーに就いてくれる。彼と戦うことは考えられない。ヴィセンチも友人だ。皆、僕の友達だよ。そんな風に僕も思っていた時期がある。今の僕は……もしシャクハトがチャンピオンなら、シャクハトと戦う。僕ら2人がベストでも、チャンピオンは1人だから。

ドゥリーニョが世界最高でチャンピオンだったとしても、僕はチャンピオンになりたい。そして彼に挑戦表明をするよ。『僕は世界王者になりたい。ベストになりたいんだ。ギルバート、君と同じなんだ。アイ・ラブ・ユー。どうする? やるだろう?』ってね。レガシーとヒストリーが、僕にとって一番大切なモノなんだ。世界のベストになるためなら、誰とでも戦う。いつでも、戦う。友人とタイトルを争う期間は、友人ではなくなるだけだよ」

──タイトルショットでなく、普通のワンマッチでは?

「繰り返すけど、僕は誰とでも戦う。夢に近づくためならね」

──分かりました。では、そこに近づくためにも今週末はマグニーを相手にどのような試合をしたいと考えていますか。

「僕がスーパースターであることを示す。旗が風にはためていることが、なぜあれほどまでに美しいのか。それは旗の後ろに巨大なパワーが存在しているからだ。そこれそ情熱の象徴であり、感動、楽しさの表れなんだ。僕の打撃、僕の戦い方は旗が風にはためているように美しい。過去、誰も見たことがない世界最高の打撃だ。イアン・ギャリーはウェルター級に比肩する者がいない。この世界で唯一の存在なんだと皆が思うような戦いを見せる」

■視聴方法(予定)
8月20日(日・日本時間)
午前7時30分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前7時00分~U-NEXT

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]アルジャメイン・ステーリング: 135ポンド(61.24キロ)
[挑戦者]ショーン・オマリー: 135ポンド(61.24キロ)

<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャン・ウェイリ: 115ポンド(52.16キロ)
[挑戦者]アマンダ・レモス: 114ポンド(51.7キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニー: 170.5ポンド(77.34キロ)
イアン・ギャリー: 170.5ポンド(77.34キロ)

<バンタム級/5分3R>
マーロン・ヴェラ: 136ポンド(61.69キロ)
ペドロ・ムニョス: 135ポンド(61.24キロ)

<バンタム級/5分3R>
マリオ・バウティスタ: 136ポンド(61.69キロ)
デモン・ブラックシアー: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ミドル級/5分3R>
クリス・ワイドマン: 186ポンド(84.37キロ)
ブラッド・タヴァレス: 185ポンド(83.91キロ)

<ミドル級/5分5R>
グレゴリー・ホドリゲス: 186ポンド(84.37キロ)
デニス・チュルリン: 185ポンド(83.91キロ)

<TUF31ライト級決勝/5分3R>
カート・ホロボウ: 155.5ポンド(70.53キロ)
オースティン・ホバート: 155ポンド(70.31キロ)

<TUF31バンタム級決勝/5分3R>
コディ・ギブソ: 136ポンド(61.69キロ)
ブラッド・カトーナ: 136ポンド(61.69キロ)

<ミドル級/5分3R>
ジェラルド・マーシャート: 185ポンド(83.91キロ)
アンドレ・ペトロスキー: 186ポンド(84.37キロ)

<女子フライ級/5分3R>
アンドレア・リー: 125ポンド(56.7キロ)
ナタリア・シウバ: 125ポンド(56.7キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリナ・モロズ: 125ポンド(56.7キロ)
カリーニ・シウバ: 125ポンド(56.7キロ)

The post 【UFC292】ニール・マグニー戦へ、イアン・ギャリー「必要がないから、組み技を見せてこなかっただけ」 first appeared on MMAPLANET.