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【PFL2023#04】計量終了 充実のフェザー級。ライトヘビー級はドラッグテストで半数が出場停止の異常事態

【写真】両者の目力の強さが、最高です (C)PFL

23日(金・現地時間)にジョージア州アトランタのオーバータイム・エリート・アリーナで開催されるPFL2023#06の計量が、22日(木・同)に行われている。

ライトヘビー級に出場のタイ・フローレスが211.2ポンドとリミットを6ポンド以上オーバーしたが、ファイトマネーの20パーセントを没収され、スタンディングポイントから1P差し引かれてダン・スポーンと戦うこととなった。

勝利しても0Pで、さらにマイナス1Pという昨年までの規則と比較すると、減量失敗に対して大甘になったPFL。それ以上にライトヘビー級は、ドラッグテスト陽性の嵐という異常事態に見舞われている。


フェザー級ではアレハンドロ・フローレスとダニエル・トーレスがドラッグテストで陽性反応が出て出場停止となり、シーズン脱落したのに対し、ライトヘビー級はモハマド・ファフレディン、ロブ・ウィルキンソン、チアゴ・マヘタ・サントス、クリシュトフ・ヨッコ、ウィル・フルーリーとシーズン参加の半数が陽性となる目を覆いたくなる事態に。

結果、シーズン初戦で敗れたデラン・モンチがランク3位となっており、いわば一発勝負で初参戦選手にもプレーオフ進出の可能性が多いある状態だ。

一方、工藤諒司が逆転を賭けてクリス・ウェードと戦うフェザー級は、実績重視で考えるとブレンダン・ラウネーンとモヴィッド・ハイブラエフが2強としてプレーオフ進出濃厚と見られる。が、ヘスス・ピネドとタイラー・ダイヤモンドが番狂わせを起こせば、他の選手もボーナスで獲得できるポイントが生き残りに大きく影響を及ぼすことになる。

そんなレギュラーシーズンをさらなるカオスに持ち込む可能性を持つダイヤモンドは「ここで得られた機会を絶対に生かす。神が与えてくれたこの試合のために過去8週間、朝の6時からハードトレーニングを続けてきた」と話している。

対してハイブラエフは「彼は良い性格をしているし、面白い人間だ。でも、何も脅威はない。2022年の1年間を失ったけど、2021年とトップの顔触れは変わらない。つまり僕はまだチャンピオンということだよ」とコメントした。

またピネドは「去年のチャンピオンとか関係ない。ただ勝利を目指している。人々がどう言おうが、知ったことじゃない。ベストを尽くして明日は勝つ」と言い、その昨年の世界王者ラウネーンは「何もプレッシャーは感じていない。リーチも足も長く、経験豊かな相手だけど十分に準備はできている」と余裕の表情を浮かべていた。

またシーズン第1戦を現地にいながら、メディカル提出物の不備で欠場となったチョ・ソンビンも今回は問題なく──一発大逆転を賭けてバッバ・ジェンキンスと戦う。そのチョ・ソンビン、フェイスオフで何やら英語でジェンキンスに話しかけ、云々と頷くジェンキンスの対応からもトラッシュトークの類ではないことは明白だった。

工藤とウェードも当然のように、熱い闘志のなかでも相手へのリスペクトを忘れず、フェイスオフ。ウェードはまだ体重が戻る余地が、相当残っているように見えた。

■視聴方法(予定)
6月9日(金・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2023#04計量結果

■ 対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 146ポンド(66.22キロ)
ヘスス・ピネド: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ: 146ポンド(66.22キロ)
タイラー・ダイヤモンド: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット: 205.8ポンド(93.34キロ)
サム・ケイ: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)
チョ・ソンビン: 145.8ポンド(66.13キロ)

<ライトヘビー/5分3R>
ジョシュ・シルヴェイラ: 205.6ポンド(93.25キロ)
デラン・モンチ: 205.8ポンド(93.34キロ)

<フェザー級/5分3R>
マルロン・モラエス: 145.6ポンド(66.04キロ)
ガブリエル・アウベス・ブラガ: 144.4ポンド(65.49キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイ・フローレス: 211.2ポンド(95.79キロ)
ダン・スポーン: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 145.4ポンド(65.95キロ)
工藤諒司: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
インパ・カサンガネイ: 204ポンド(92.53キロ)
ティム・キャロン: 205ポンド(92.99キロ)

<女子フェザー級/5分3R>
アビゲイル・モンテス: 145.8ポンド(66.13キロ)
ブランディ・ヘスター: 145ポンド(65.77キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレクセイ・パーガンデー: 145.8ポンド
アキーム・バシアー: 146ポンド(66.22キロ)

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PFL4:オッズ

ブレンダン・ラウネーン 1.18
ヘスス・ピネド 5.00
モヴィッド・ハイブラエフ 1.14
タイラー・ダイヤモンド 6.20
マールシン・ハムレット 1.08
サム・ケイ 9.00
バッバ・ジェンキンス 1.23
チョ・ソンビン 4.50
ジョシュ・シルヴェイラ 1.17
デラン・モンチ 5.40
マルロン・モラエス 2.90
ガブリエル・ブラガ 1.44
タイ・フローレス 1.44
ダン・スポーン 2.90
クリス・ウェイド 1.41
工藤諒司 3.05
インパ・カサンガネイ 1.18
ティム・キャロン 5.30
テイラー・ジョンソン 2.35
アンドリュー・サンチェス 1.65
アビゲイル・モンテス 1.19
ブランディ・ヘスター 5.20
アレクセイ・パーガンデー 1.28
アキーム・バシアー 3.95

フェザー&ライトヘビーの予選2戦目だが、ドラッグテストによる失格と負傷で欠場者が相次ぎ、初戦で得点した5人のうち、出場するのはライトヘビー級は3人、フェザー級は4人のみ。ライトヘビー級に至っては、負けて0点でも決勝トーナメントに進出できる可能性がある状況。

初戦で優勝候補のハイブラエフにドミネイトされて敗れた工藤は、昨年同様フィニッシュ勝利が必要なことには変わりがない。相手のウェイドはUFCでは5勝2敗で、最後は勝手にも関わらず契約更新せずFAとなり、2018年からPFLに参戦すると、4年連続で決勝トーナメントに進出している。ライト級で出場した2018年には川名雄生から1Rギロチンで一本勝ち。昨年は予選で2連勝したものの、決勝トーナメント初戦で工藤にも勝っているラウネーンに判定負け。今年の初戦も、昨年の決勝トーナメントで工藤を破っているバッバ・ジェンキンスとの再戦でドミネイトされての判定負け。

レスリングがバックボーンで、スクランブルからグラウンドで上を取るのに長けている。正直、日本人でウェイドに勝てる選手がいるのかどうか。この相手にフィニッシュして勝つ必要がある工藤はかなり厳しい。ただ、ウェイドも初戦敗れたことでフィニッシュが必要となるため、いつもと違う攻めが必要になり、そこでチャンスが生まれるかもしれない。

第1試合開始は明日朝7時半から。日本ではDAZNで視聴可能。速報します。

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【PFL2023#04】プレーオフ進出を賭けたウェード戦へ、工藤諒司─02─「相手も1Rから極めにくる」

【写真】これが工藤が見ている風景だ (C)PFL

8日(木・現地時間)にジョージア州アトランタのオーバータイムエリート・アリーナで開催されるPFL2023#04で、クリス・ウェードと対戦する工藤諒司のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

インタビュー中、工藤は何度も「KOしないと次に繋がらない」という言葉を口にした。1Rでウェードを仕留めることができれば、昨年同様プレーオフに進出することができる。PFL2023年シーズンのフェザー級ランキングは現在、以下のとおりだ。

【フェザー級ランキング】
1位 5p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス
3位 3p モヴィッド・ハイブラエフ
4位 3p ガブリエル・ブラガ
──────────────────────────────────
5位 0p ヘスス・ピネド
6位 0p 工藤諒司
7位 0p クリス・ウェード
8位 0p マルロン・モラエス
9位 0p タイラー・ダイヤモンド
10位0p チョ・ソンビン

この状況のなか、工藤は「初戦を落としているウェードが相手だからチャンスがある」と語った。

<工藤諒司インタビューPart.01はコチラから>


――昨年のフローレス戦は、教科書のような右オーバーハンドによるKO勝ちだったと思います。工藤選手にとっても、フローレス戦のようなイメージを持っているのでしょうか。

「ありがとうございます。これまでのキャリアを考えても、あの右は一番良かったと思いますね。力まず、軽く出したパンチが入りました。そういうパンチが効くんだなって勉強にもなりましたし」

――それはPFLという場でも、テイクダウンされずに自分の右を当てたら勝てるという自信に繋がりましたか。

「そうですね。自分も倒せる打撃を持っているんだということを再確認できました。その打撃を最大の武器として戦っていきたいと考えています。PFLで勝つために、自分のやるべきことが明確になったといいますか」

――先ほど工藤選手も言われたように、今年もプレーオフへ進むためには、次の対戦相手クリス・ウェードをKOしなければなりません。しかも、できるだけ早い段階で。このPFLの仕組み自体は、どのように考えていますか。

「どの試合も勝たなければいけないので、特に考えたことはないですけど――多くの選手は初戦って、ポイントを取るための試合をしているという印象はありますね。あまりリスクは冒さず、しっかりと判定で勝つための試合展開で」

――実際、工藤選手の初戦も相手のハブライエフが、その戦法で来たわけですね。

「僕の場合は、判定ではなく決着をつける試合をしたいと思っています。もちろんハブライエフ戦も倒し切りたいという気持ちを持っていました。その試合を落としてしまい、何がなんでも次の試合は倒さないと次に進めないので、むしろ自分にとっては良い状況なのかもしれません」

――PFLも選手がクイックシックスを求める仕組みを創った。つまり初回からフィニッシュを目指すような試合をさせるためのシステムですよね。一方で工藤選手の場合は無理やりPFLのルールに合わせるのではなく、工藤選手のスタイルとPFLの求めるものが一致しているのでは……という印象があります。

「確かに、そうなんですよね。クイックシックスを狙うために自分のスタイルを崩すわけではないですから。もちろん今回も1RからKOを狙います。ここで6ポイントを獲得するしかプレーオフに繋がる方法はないので」

――率直に、クリス・ウェードはクイックシックスを狙える相手だと思いますか。

「はい、そう思っています。もともと相手も初戦を落としていて、僕としては初戦を落とした者同士の対戦って考えていなかったんですよ。勝っている選手と負けている選手の対戦——それが基本的な流れじゃないですか」

――通常ならば、そういうマッチメイクになるでしょうね。

「負けた者同士だと状況が変わります。初戦を落とした者同士だから、相手もクイックシックスを狙って1Rから極めに来るでしょう。それが打撃で来るのか寝技で来るのかは分からないけど、お互いにフィニッシュしなければいけない。だからこそ自分にもチャンスがあると思っています」

――ではファイターとしてのウェードの印象を教えてください。

「レスリングベースで、打撃とグラップリングもできる選手ですね。ファイターのレーダーチャートがあるとすれば、全ての項目の点数が高いタイプだというイメージです。怖いのは左ストレートとハイキック。そのあたりの打撃はもらわないように攻めていきたいですね。あとは試合が始まってみないと分からないところもありますけど」

――全部できるファイターだからこそ、何で来るかが読めないところがある。反対にウェードのほうは、1Rで仕留めきるタイプではないですよね。

ベスト4が2度、準優勝が1回。嫌な打撃、怖い組みを持つクリス・ウェード

「そう思います。

自分としては相手がどう出て来たら、こうするという戦略も固まっています」

――まだウェード戦を控えている段階でお聞きするべきことではないかもしれませんが、プレーオフに出場してハブライエフに借りを返したいですか。

「バッハ・ジェンキンスもそうですし、負けている選手には借りを返したいです。そのためにも、ウェード戦でキッチリと仕留めたい。判定決着になっても自分としては面白くないし、何よりプレーオフに繋がりません。もちろん勝って嬉しくない試合はないです。でも大事なのはこの試合で判定勝ちすることではなく、プレーオフに進出して優勝することなので」

■視聴方法(予定)
6月9日(金・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2023#04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
ヘスス・ピネド(ペルー)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット(ノルウェー)
サム・ケイ(豪州)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
チョ・ソンビン(韓国)

<ライトヘビー/5分3R>
ジョシュ・シルヴェイラ(米国)
デラン・モンチ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
マルロン・モラエス(ブラジル)
ガブリエル・アウベス・ブラガ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイ・フローレス(米国)
ダン・スポーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
工藤諒司(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>
インパ・カサンガネイ(米国)
ティム・キャロン(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
アビゲイル・モンテス(メキシコ)
ブランディ・ヘスター(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレクセイ・パーガンデー(米国)
アキーム・バシアー(米国)

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【PFL2023#04】2年連続トップ4へ。奇跡的に状況が揃った工藤諒司─01─「今年もやってやるぞ!!」

【写真】ファイトウィークと変わらないようでいて、言葉の出て来かた等は直前でない空気があった (C)SHOJIRO KAMEIKE

8日(木・現地時間)にジョージア州アトランタのオーバータイムエリート・アリーナで開催されるPFL2023#04で、工藤諒司がクリス・ウェードと対戦する。
Text by Shojiro Kameike

工藤は2023年シーズンの初戦、モヴィッド・ハイブラエフで判定負けを喫した。現在のフェザー級ランキングでは0pで6位、対するクリス・ウェードも、バッハ・ジェンキンスとの初戦を落とし、0pでランキングは7位だ。

シーズン2戦目を前にして3p で4位だったアレハンドロ・フローレスが欠場、7位のダニエル・トーレスがドラッグテストで陽性となり失格。期せずしてランクが自動的に2つ上がったことで、ある意味──奇跡的な逆転プレーオフ出場が見えてきた。とはいっても工藤に求められるのは1Rフィニッシュ、クイックシックス=6pを獲得だ。つまりは昨シーズンと同じ状況で2戦目を迎える工藤、渡米直前に意気込みを訊いた。

【フェザー級ランキング】
1位 5p ブレンダン・ラウネーン
2位 3p バッバ・ジェンキンス
3位 3p モヴィッド・ハイブラエフ
4位 3p ガブリエル・ブラガ
──────────────────────────────────
5位 0p ヘスス・ピネド
6位 0p 工藤諒司
7位 0p クリス・ウェード
8位 0p マルロン・モラエス
9位 0p タイラー・ダイヤモンド
10位0p チョ・ソンビン



――8日(現地時間)に試合を控えている工藤選手です。このインタビューは日本時間の1日に行っておりますが、渡米はいつ頃ですか。

「日本時間の6月4日、日曜日に日本を出発します」

――現地に着いてからは、どのようなスケジュールを過ごすのでしょうか。

「写真撮影などは前回済ませているので、オフィシャルのインタビューやメディアの取材ぐらいかもしれません。だから前回よりは忙しいスケジュールにならないと思いますね」

――前回ということは、2023年シーズンの1試合目ですね。

「写真撮影と取材以外に、メディカルチェックなど結構キツキツのスケジュールでした」

――そうしたファイトウィークの対応というのは、ファイターにとってはストレスになるものですか。試合の勝敗や影響には関係ないとしても。

「自分はストレスには感じていないですね。『試合前はゆっくりしたい』と考える選手もいるとは思いますけど、僕は気にならないです。PFLもスタッフは意外と少人数で選手のケアをしているのですが、みんな本当によく動いてくれる人たちだなって思います」

――一方、現地では体を動かすことはあるのでしょうか。

「はい。PFLが取ってくれているホテルの中にマットルームや、食事を出してくれるレストランみたいなところが用意されているんですよ。そのホテルの中で全てのことを済ませられるので、現地にいる間はホテルから出ることもないです。そういう意味では楽ですね」

――現地に着いた段階で、ウェイト調整はどのような状態なのですか。

「もちろん日本を発つ前から体重は調整していますが、ホテルでは減量用のメニューを出してくれます。高タンパク低カロリーで、栄養価の高い食事ですね。プロモーターサイドが食事のことも考えてくれているのは凄いなと思いました」

――Road to UFCでは選手がSNSで、現地で主催者が用意してくれるお弁当のような減量食を紹介していました。

「PFLの場合はビュッフェ形式で、自分で好きなものを選ぶ感じですね。それこそ食べても食べても体重が増えないメニューで。むしろ食べるほど減っていくような(笑)」

――ハハハハ。それは良いですね。ところで2022年からPFLに参戦し始めて、そのような現地での過ごし方には慣れたのではないでしょうか。

「今は慣れました。それよりも現地に着く前——飛行機の不安です。絶対に何かトラブルがあるので(苦笑)」

――トラブルとは?

「荷物が届かなかったりとか。荷物は次の日に戻ってきたから良いものの……。あとは、どうしても飛行機に乗っている時間が長いので体にダメージが溜まります。今回は日本からアトランタまで、一度乗り継ぎはありますけど、それでも長いですからね」

――なるほど。さて本題ですが、まず今シーズンの初戦はモヴィッド・ハブライエフに判定負けを喫しました。その試合内容について感想を聞かせてください。

「シーズンの初戦を落とすというのは……うーん、なんとか取りたかった。もう落としてしまったことは仕方ないですが、内容的には悔しいです。3Rフルで抑え込まれてしまいました。あれだけ時間があったにも関わらず、何もできずに終わったので。ただ、昨シーズンも初戦を落としてから、2戦目でKO勝ちしてプレーオフに進みました。今年も、去年と同じ状況ですね」

――昨年のシーズンは初戦でブレンダン・ラウネーンに判定で敗れたものの、2戦目でアレハンドロ・フローレスを1RにKO。クイックシックスのポイントを獲得してプレーオフに進出しました。

「この2戦目で倒し切らないと、プレーオフには行けないという状況は去年と同じになりました。でも去年に一度経験しているので、『今年もやってやるぞ!』という気持ちしかないです」

――ではハブライエフ戦の敗因と、次に生かすべきだと感じた点について。さらにハブライエフ戦から取り組んできたことがあれば教えていただけますか。

「まず良かった部分がないですよね(苦笑)。あそこまで封じ込まれてしまうと、気持ち的にも『シュン』となってしまうといいますか……。自分が思っている以上に、相手のグラップリング、コントロールする力が凄かったです」

――そこはロシア勢や中央アジア勢の強さですね。

「はい。自分の強みは打撃なので、ハブライエフ戦のように封じ込まれると自分の強みを出せなくなります。なので、まずは倒されないこと。倒されても立ち上がるまでの部分を強化してきました。そして次の相手のことを考えた時、打撃で倒さないといけない。倒すための打撃も強化してきています」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
6月9日(金・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2023#04対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
ヘスス・ピネド(ペルー)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
タイラー・ダイヤモンド(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット(ノルウェー)
サム・ケイ(豪州)

<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
チョ・ソンビン(韓国)

<ライトヘビー/5分3R>
ジョシュ・シルヴェイラ(米国)
デラン・モンチ(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
マルロン・モラエス(ブラジル)
ガブリエル・アウベス・ブラガ(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
タイ・フローレス(米国)
ダン・スポーン(米国)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード(米国)
工藤諒司(日本)

<ライトヘビー級/5分3R>
インパ・カサンガネイ(米国)
ティム・キャロン(米国)

<女子フェザー級/5分3R>
アビゲイル・モンテス(メキシコ)
ブランディ・ヘスター(米国)

<フェザー級/5分3R>
アレクセイ・パーガンデー(米国)
アキーム・バシアー(米国)

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FNC06 K-1 MMA MMAPLANET o UFC   ゴードン・ライアン ダン・スポーン チャーリー・ミルナー ローリー・マクドナルド 石井慧

【FNC06】ベアナックルボクサーと対戦。K-1とダナハーの指導を経て─石井慧「培ってきたことを出す」

【写真】本当に貪欲で、真っすぐだ。ただし試合では狡猾に!!(C)MMAPLANET

17日(金・現地時間)、クロアチアはカーロヴァクのドゥボラナ・ムラドストで開催されるFNC(Fight Nation Championship)に石井慧が出場し、コメインでチャーリー・ミルナーと対戦する。

K-1での活躍後、5月のHEAT参戦が流れた石井は予定されていたとおり、テキサス州オースチンのダナハー・デス・スクワッドでジョン・ダナハーの師事を仰ぎ、ゴードン・ライアンらとグラップリングの特訓及び今回の試合に備えてきた。

打撃、組み技と充実した練習で得た成果を試合で試したい。そんな石井の前に立ち塞がるミルナーはベアナックルファイトも経験しているストライカーだ。大会を翌日に控えた石井の声を訊いた。


──HEATでのダン・スポーン戦が流れた石井選手ですが、クロアチアでの試合が決まりました。いつのタイミングでのオファーだったのでしょうか。

「ちょうど試合がキャンセルになった日に、たまたまオファーを貰いました。開催地に住んでいる友達が今回の大会を手伝っていて、僕の試合がキャンセルになったことを知らずに連絡がありました(笑)」

──凄いタイミングですね!!  

「このオファーがあったので、すぐに頭と気持ちを切り替えることができました」

──今回出場するFNCはクロアチアでどのようなポジションにある大会なのでしょうか。

「クロアチアのなかでは一番大きな大会ですね。最初は小さなイベントでしたけど、最近は規模が大きくなっています。次の大会は9月にプーラという街のアンフィシアター・ウ・プーリ(プーラ円形闘技場)で開催されるので、凄く話題になっています」

──HEAT出場前にテキサスのダナハー・デス・スクワッド(DDS)でグラップリングの練習をすると言われていましたが、試合が決まっても出稽古は敢行したのでしょうか。

「ハイ、航空券も買ってあったので予定通りオースチンでダナハーたちと1カ月間練習してきました」

──MMAの試合があってなお、対策ではなくて底上げの練習をしていたのですか。

「DDSは午前中と夕方にグラップリングの練習が2時間ほどあるのですが、その合間の昼の時間にMMAの指導をジョン・ダハナー先生がしてくれて。だいたい90分ぐらいMMAの練習もしていました。ローリー・マクドナルドやティム・ケネディとかもいて、あとはTUFでロイ・ネルソンと戦ったジャスティン・レンというヘビー級の選手とも練習してきました」

──MMAの練習もダナハーが指揮しているのですか。

「ハイ、そうです。主にケージレスリングで柔道の技とレスリングのテイクダウンのコンビネーションを徹底して教えてもらえました。僕はリーチが短いので、そういう体形の選手に合うテイクダウンを教えてもらって。レスリング技と〇〇〇〇や〇〇〇〇〇の融合や、ノーギの柔道が研ぎ澄まされたように思います」

──おお、それは楽しみです。最近はシングルやダブルが多く、以前使っていた大外刈りと大内刈りも単独技としてノーギ柔道スローで完結していた感があったので。

「ダブルレッグ自体も成長したと思います。それに〇〇〇〇や〇〇〇とか柔道技もレパートリーが増えましたね」

──いやぁ、それは楽しみです。

「夢中になっていたのですが、もう本当に練習が厳しくて……試合がなくなったこと、次の試合のこととか考えられないほどしんどかったです」

──練習が厳しい……ひょっとして石井選手は朝夕のグラップリングと昼のMMAと3部練をしていたということですか。

「そうですね(苦笑)。MMAファイターでグラップリングの練習に毎回顔を出す選手は一人もいなかったです(笑)。土日も休みなく練習があるので、本当にきつかったです(苦笑)」

──試合前にそこまで純粋グラップリングの練習に費やすというのは異例ではないでしょうか。

「やはり試合もありますけど、そこと関係ない部分で積み上げようと思ってテキサスに行ったので。グラップリングの部分の練習を疎かにするわけにはいかないです」

──DDSのグラップリング練習はどのような流れで進むのですか。

「まず打ち込みをしっかりとやってからマウント、亀、クローズド、ハーフ、50/50なんかのシチュエーションスパーリングですね。時間はダナハー先生の匙加減で、10分間だったり8分間だったり(苦笑)。そしてラウンド間の休憩がないんです」

──うげぇ……ですね。

「最後に20分のADCCルールのスパーリングがあって」

──20分ですか!!!!

「もう死ぬかと思いました。ただ最初から力でやると練習が続けられないから、技術が伸びるのかと思いました。結果的に最後のスパーリングはスタミナと根性勝負になって。グラップリングの練習でスタミナが完全に強化されましたね。ダナハー先生も『最後の勝敗の行方を別けるのは技術でなく、スタミナと練習量だ。練習したヤツが勝てる』という風に常に言っていました」

──そこまでの練習量なのですね。

「それが1日に2度で、土日も続ける。それでも新しい技術を色々と教えてもらいましたし」

──加えて石井選手はMMAの練習もしていて。

「ダナハー先生にも『よく練習するな』って褒められました(笑)」

──それはさすがのダナハーも脱帽だったのではないでしょうか。

「でも彼らはADCCに向けて、さらにスケジュールが厳しくなるようです」

──なんとも……そこまでの練習量が彼らの強さの源になっていることが分かりました。ところでグラップリングでの主な練習相手は誰でしたか。

「ゴードン・ライアンやダニエル・マナソイウですね。ダニエルは20歳で2m&140キロぐらいあるのにメチャクチャ動きが柔らかい最初の2週間ぐらいゴードンは、何かを尋ねると教えてくれるという感じで、打ち解けた関係ではなかったです。でも、僕は限られた時間しかDDSにいることができないので、可能な限り多くのスパーリングをゴードン・ライアンとやっていると、後半は付きっ切りで教えてくれるようになりました」

──ゴードン・ライアンも認めざるを得ない練習への向き合い方だったのですね。K-1で試合をするために立ち技を強化し、ここでグラップリングも徹底してやりこんだ。いやぁ、次の試合が本当に楽しみです。

「僕も楽しみです。練習をしていてMMAが面白くて。当然、勝敗は大切です。それ以上に、自分が蓄積してきたモノを試合に出したいという気持ちが大きいです。グラップリングに特化したポジションの練習をすることでも、MMAに役立つと思います。ファイトIQが上がり、とにかくディフェンス面が強化できるので。

打撃もミルコに『打撃の選手とそうでない選手の違いは、リミットが分かるかどうか』と言われたことが昔にあったんです。打撃を見た時に『これを貰うと終わる』ということが分かるのと、分からないのでは違いが大きいと。ミルコは打ち返すことができるパンチ、被弾すると危ないパンチを分かって戦っていて。そういう風に言われていたことが、最近は少し分かってきました。ここで貰うと危ないけど、この距離では大丈夫と分かってきたんです」

──今回の相手はMMAではテイクダウンも仕掛けていますが、ベアナックルファイトも戦うボクサーのようです。

「パンチでもいけると思っています。でも、打撃に固執せずに総合力で勝負したいです。どの局面でも、やってきたことを出して大きくまとまった戦いを見せたいですね」

──ここからUFCを目指すという方向は変わらないですか。

「変わりないです。DDSでも1人ひとりが目標を打ち明けるというミーティングがあって、『UFCで戦いたい』と話しました。そのために必要になる技術を6つ書くようにダナハー先生に言われて、その6つを習得できるようDDSでの練習期間を終えても集中してやっています」

──UFCに行くために、どのようなステップアップ方法を考えていますか。

「今、チェコのオクタゴンMMAからオファーを貰っていて。最近は元UFCファイターも出ているし、ヨーロッパの中でも大きな規模でやっている大会です。良い相手と戦えそうなので次はそこになると思います」

──なるほどぉ、では最後に人知れずクロアチアで戦う石井選手から日本のファンへ一言お願いします。

「明日、自分の培ってきたことを出して納得のいく勝ち方ができるように頑張ります」

■視聴方法(予定)
6月18日(土・日本時間)
午前3時00分~FNC.TV

■FNC06対戦カード

<FNCヘビー級王座決定戦/5分3R>
イヴァン・ヴィタソヴィッチ(クロアチア)
オリ・トンプソン(英国)

<ヘビー級/5分3R>
石井慧(クロアチア)
チャーリー・ミルナー(英国)

<ウェルター級/5分3R>
ヴァソ・バコチェヴィッチ(モンテネグロ)
キリル・メドヴェドフスキー(イスラエル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ヴラド・ネフェラノヴィッチ(クロアチア)
ウラディミール・フィリポヴィッチ(セルビア)

<ウェルター級/5分3R>
スタニスラフ・クロファク(クロアチア)
パトリック・チェリッチ(クロアチア)

<ライト級/5分3R>
イヴァン・シッチア(クロアチア)
マテオ・ボルファン(クロアチア)

<ミドル級/5分3R>
マリン・ミクリッチ(クロアチア)
イリア・ブルカン(クロアチア)

<女子フライ級/5分3R>
キャスリン・ホテンブルギ(ブラジル)
アドリアナ・ヴコヴィッチ(クロアチア)

<ミドル級/5分3R>
ミレンコ・スタマトヴィッチ(セルビア)
マティヤ・ヴコヴィッチ(クロアチア)

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【HEAT50】ダン・スポーン戦へ、石井慧「大きくまとまったMMA。どの局面でもレベルの差を見せる」

【写真】拳の誇示できる柔道金メダリスト、MMA界の稀人の力を見せてほしい(C)MMAPLANET

7日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催されるHEAT50で石井慧がダン・スポーンと戦う。

このコロナ禍の過去2年、MMAを戦ったのは2試合。ただしサブミッション・アンダーグラウンドでグラップリング、K-1でキックボクシングを戦ってきた。このMMAに欠かさせない要素を持つ、個々の競技で実戦を経験したことがMMAファイター石井慧に、どのような意味があったのかを尋ねた。


――K-1の無差別級Tを初戦突破も負傷で準決勝を辞退。その後、体調の方はいかがですか。

「もう今は大丈夫です。今となってはあの時、踏みとどまって良かったです」

――今回のHEAT昨年でのスポーン戦、7月にドイツのEMCでピエトロ・カッペーリに勝利して以来のMMA戦です。

「あの時はHEATでの試合が流れたのですが、岡見さんとも練習をしていましたしMMAをあのタイミングで戦っておきたかったです。僕はMMAファイターなので」

――カッペーリ戦以前はSUGでグラップリングを3試合、その後はK-1でキックボクシングを3試合と技術的にはMMAの一部である競技で試合をしてきました。この経験はMMAファイター石井慧にとって、どのような経験になっているのでしょうか。

「これは柔道の技術でもそうなのですが、柔道の試合や練習を1度もしたことがない人がMMAのなかで柔道の技を学ぶのと、柔道の下地がある人間がMMAで技にアジャストを加えるのとでは自力の差が明らかです。

MMAも長くやっていると取捨選択の重要性やつなぎの選択という部分の大切さが分かってきます。グラップリングにしてもキックボクシングにしても試合と練習も違いますから、試合になって勝敗が絡んでくると自分のできていること、できていないことがより明白になります。

実際SUGで本戦とオーバータイムを戦うことで、自分の苦手な部分……MMAを戦っていく上で習得をしないといけないことが何かが分かりました。実はこの試合を終えると、テキサス州オースティンのゴードン・ライアンのところに合宿に行くことが決まっているんです」

――おお、そうなのですか。それは楽しみです。K-1は日本人選手が相手でしたが、打撃であの距離で戦う。そこはどう生きてきそうですか。

「やはり集中して打撃の練習をしていましたし、それこそ拳のどこの位置を当てるのかなど細かな部分を考えるようになりました。グラップリングでは苦手な部分が分かり、打撃は得意な部分を掴めたような気がします。

キックボクサーを相手に試合をすると、やはり打撃が上手いです。そういう人たち戦ったことで、自分の良い部分が見えた感じですね」

――なるほどぉ。組みベースだからグラップリングで課題を見つけ、課題としていた打撃で長所を見つけることができたと。

「ただ打撃でも自分は腹が弱いという意識はなかったのですが、K-1の試合であれだけ腹を攻撃されると、効かされることは分かりました。実方(宏介)君の三日月蹴りとかも、初めてくらうような痛さでした」

――攻撃面ではMMAでも長所だった左のオーバーハンド、ショートのオーバーハンド気味のパンチの威力が再確認できた部分かと思います。

「こういうので倒せるんだというのが、分かってきた……掴めてきた気はします。ただK-1はボクシンググローブなので、MMAグローブになるとより当てる位置を意識しないといけないと思います。

実方君との試合前に、ギリギリのタイミングでしたけど1カ月ほどロシアでボクシングの練習をしてきました。ヒョードルのチームやアクマットの選手も練習しているモスクワの ブーパス・ジムでクラシック・ボクシングを学びました」

――クラシック・ボクシング、魅惑的な言葉の響きです。実際、どのようなボクシングなのでしょうか。

「ボクシングって究極、個人差が大きな競技じゃないですか」

――ハイ。ですから、合同練習というよりもトレーナーと選手がマンツーで創り上げていく印象があります。

「だからキューバや黒人のトレーナーが教えるボクシングは、合う・合わないが出てくると思うんです。でも僕がロシアで経験した練習は、規律を重んじて一つ一つ細かいところを指導してくれるので、誰がいってもある程度まで強くなれる。そういうシステムでした。フットワークの指導にしても。皆が伸びることを教えて、そこから各々のスタイルを構築するという風で。それ以前の基礎の部分を徹底して練習できました。

ただし、それはMMAで見せないと。MMAの試合で使えることで、K-1に出た成果だと初めて言えると思います。だから試合に出したいです。今回は岡見さんにも『MMAに生きる打撃になっている』という風に言ってもらえたんです。僕が元立ちで岡見さん、米田(奈央)君、赤沢(幸典)君とスパーリングをしてきて。だからこそ試合で出して初めて成長できたといえるので……K-1での経験を無駄にしないよう戦いたいです」

――その試合の相手、ダニエル・スポーンにはどのような印象を持っていますか。

「サウスポーで長身、ジャブから創ってくる選手です。ただ、打撃だけでも自信があります。これまでとは違った試合ができると思います」

――スポーン、穴はないのですが大きな武器もない。失礼な言い方ですが、小さくまとまっている。それもMMAの特徴ではあるかと思うのですが……。

「ハイ。だから、僕は大きくまとまったMMAを見せたいです(笑)」

――アハハハ。具体的には?

「セルゲイ・ハリトーノフのように圧をずっとかけて、相手が折れるような試合をしたいですね。どの局面でもレベルが違うというのを見せたいです」

――この相手にしっかりと勝つことは、とても重要です。ここからMMAファイターとして目指すターゲットはどこになりますか。

「そうですね……ここで勝ってからだと思います。僕的には最終目標がUFCであることは変わらないので、そこを目指す戦いをしていきたいです」

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【PFL2021#02】何と!! ノルウェーのハムレットがクローズドガードの中での肩固めでスポーンを落とす

【写真】これはもう肩圧チョーク……(C)PFL

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット(ノルウェー)
Def.2R0分52秒by 肩固め
ダン・スポーン(米国)

打撃の間合いのはかりのなかで組みついて、力で押し込みテイクダウンを奪ったハムレット。スポーンはクローズドガードを取り、ハムレットがケージに頭を固定して顔面にパンチを落としていく。足を組んで背中をマットにつけた状態が続くスポーンは、ケージを押して頭を中央に向けるも、すぐにハムレットが修正して外側に向かせ直す。結果、ケージに詰まった状態が続いたスポーンは、立ち上がったハムレットに足を一本抜かれる。すぐさま足を戻したスポーンだが4分30秒、下で初回を終えた。

2R、スポーンのジャブに対し、シングルレッグでハムレットがテイクダウンを奪う。ケージに押し込みながら、肩固めに入ったハムレット。何とクローズドガードの中からの絞めでスポーンを落としてボーナス2Pを加え、5P奪取と幸先の良いスタートを切った。


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