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【UFC306】最終回にダウンを喫したリボビチがラッシュで盛り返し、セルフーベルをスプリットで下す

<ライト級/5分3R>
エステバン・リボビチ(アルゼンチン)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ダニエル・セルフーベル(メキシコ)

リボビチがクラウチングスタイルからロー、左ジャブを突いてプレスをかける。セルフーベルの左ジャブをもらうがワンツーから左まで返すリボビチ。セルフーベルは左ハイからサウスポーへのスイッチを見せた。距離を詰めるリボビチを左ジャブで止めるセルフーベルが、サウスポーにスイッチして右に回る。オーソドックスに戻したセルフーベルは右ストレートをボディに伸ばした。

さらに右ボディストレート、右テンカオを効かせたセルフーベル。リボビチのパンチをかわし、サウスポーから左ミドル、オーソドックスで左ジャブを突いた。リボビチもボディブローを返す。セルフーベルがパンチからヒザのコンビネーションを見せる。リボビチの左ジャブをもらって少し足を滑らせたセルフーベルだが、左ジャブと前蹴りで距離を取り、残り10秒でパンチをまとめていった。

2R、互いにパンチの交錯からローまで繋げる。セルフーベルの右ヒザに、リボビチが左フックを合わせた。身長で劣るリボビチが、パンチを振るってから距離を取る。顔面にパンチを受けたセルフーベルが前に出るも、リボビチがステップで左右に回り的を絞らせない。セルフーベルが前蹴りと左ジャブで距離をつくろうとするが、リボビチがパンチから右ローへ。セルフーベルのパンチをバックステップでかわしたリボビチだが、追撃のヒザとパンチを受けてしまう。

サウスポーにスイッチしたセルフーベルが左を伸ばす。リボビチもオーソドックスに戻したセルフーベルにワンツーから右カーフを当てる。さらに飛び込みながらの右フック、右カーフを見せるリボビチ。セルフーベルの左ミドルを捌き、リポビチが距離を詰めていく。左ヒジから右フックを返したリボビチの顔面に右を入れたセルフーベルが、右スピニングバックキックを見せた。

最終回、リボビチが左ローを当てると、セルフーベルも左ハイを返す。リボビチの右スピニングバックフィストをかわしたセルフーベルは、首相撲からヒザを突き上げた。パンチの打ち合いから、セルフーベルの右ヒジがリボビチのアゴを貫いた。ダウンしたリボビチはすぐに組みつく。セルフーベルはケージに押し込んだ。離れると、頭を下げて中に入ろうとしたリボビチの右目に、セルフーベルの左手親指が入る。このアイポークで試合が中断されが、再開後に右オーバーハンドを効かせたリボビチがラッシュを仕掛ける。

セルフーベルはフラフラになりながらも、ガードとステップで逃げている。しかし手が出なくなったセルフーベルにパンチ連打を浴びせるリボビチ。ケージを背負ったセルフーベルも右ストレートを突き刺し、リボビチを下がらせた。右ヒザからワンツーを打ち込むセルフーベルに対し、至近距離からの連打を見せるリボビチも疲れたか。残り1分でセルフーベルがシングルレッグをねらうも、これはかわされた。左を当てたリボビチが前に出て、さらに左フックを叩き込む。それでも倒れないセルフーベルは、跳びヒザで距離をつくると最後は打ち合って試合を終えた。

壮絶な展開となった最終ラウンドをジャッジがどう判断するか--裁定はリポビチのスプリット判定勝ちとなった。


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【UFC306】UFC for Mexico。ダニエル・セルフーベル「特別な夜に、僕の名前を皆の胸に刻む」

【写真】エクストリーム・クートゥアーで練習をするセルフーベル。メキシコにはベガス、上海に次ぎPIが設立されている (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガス近郊のパラダイスにあるスフィアでNOCHE UFC 306が行われる。昨年9月にオープンしたばかり、世界中で話題の地球上最大の球形建造物におけるUFCの記念すべき初興行は、メキシコ合衆国独立記念日にもリンクしている。
Text by Manabu Takashima

今大会にはプレリミに4名、メインに3名と7人のメキシコ人ファイターが出場する。メイン出場の1人、ダニエル・セルフーベルはエステバン・リボビチと戦う。キャリア15勝1敗、オクタゴンでは3勝1敗のセルフーベルが、今もなかなか伝わってこないメキシコのMMA事情共に、この特別な夜に賭ける気持ちを話してくれた。


――ダニエル、今日はインタビューの機会を設けていただきありがとうございます。

「こちらこそ。日本の人に僕のキャリアを知ってもらえる機会をもらって感謝しているよ」

――ボクシング王国に生まれ育ったダニエルは、いつ頃からMMAに興味を持っていたのでしょうか

「12歳の時に小学校で虐められていて、強くなるためにムエタイの練習を始めたんだ。あの日から長い旅が始まった。だただ、あの時はMMAのことも知らなかったし、興味も持っていなかった」

――では、ファイターとしてはムエタイがベースになるのですね。

「そうだね、ムエタイではメキシコでナショナル王者になり、プロでも戦った。そんな時にMMAに出会ったんだ……というか、自然とMMAに興味を持つようになった。というのはムエタイを始めてから、ブラジリアン柔術も練習するようになっていたからなんだ」

――柔術も。意外と言えば失礼なのですが、柔術はメキシコで広く普及しているイメージがあります。

「グラップリングは見て楽しむモノではないよね。メキシコではボクシングやルチャリブレという動きの激しいモノが親しまれてきたから。それでも、柔術も広まっている。ただ何と言っても、MMAだ。柔術やムエタイよりも、今ではずっとMMAが広まっている。ただ柔術はMMAの基本、MMAを戦うなら柔術を習得しなければいけない。僕自身、ムエタイと柔術の練習をするようになり、UFCを知って15歳の時にMMAの練習を始めたんだよ」

――当時のMMA人気は?

「大して注目されていなかった。やっぱりボクシング人気が絶対だったから。でもブランドン・モレノやアレクサ・グラッソがUFC世界チャンピオンになって一気にMMA人気は高まった。今やボクシングジムと同じだけ、MMAのジムがあるぐらいだよ」

――凄いですね。

「まだボクシング人気に肩を並べたとは言えないけど、凄い勢いで人気が高まっているのは間違いないね」

――ダニエルはどのような環境でMMAの練習を始めたのですか。

「元K-1ファイターのラウル・ロメロとずっと一緒に練習してきた。メキシコでも十分な練習はできる。でも、UFCで戦うとなると話は違ってくるよ。だから今はラスベガスに住んで、こっちで練習をしている。凄くメキシコもレベルは上がっているんだけど、まだ世界標準には至っていない」

――国内MMAイベントはUFCへのフィーダーショーという位置づけでしょうか。

「日本のRIZINのようなショーはないよ」

――RIZINを知っているのですか。

「僕らメキシコ人はRIZINのビッグファンだよ。PRIDEの輝かしい時代も知っている。RIZINにはたくさんのタレントが戦っている。メキシコにはRIZINのようなビッグショーはなくて、小さなプロモーションだらけだ。そのなかで一番大きいのは、LUX Fight Leagueといえるだろう。

僕もLUXでは3、4度戦っている。LUXで力をつけた。もう少しメキシコのプロモーションは成長しないといけないけど、機会があるならLUXをチェックしてほしい。メキシコ人の激しいファイトは当然として、今ではラテンアメリカ全域からファイターが集まっているから。つまりラテンアメリカの国々の間では、一番のチャンスがLUXにあるということなんだ。Combateがもうメキシコで大会を開かなくなったからね」

――私が尋ねたいと思っていることを先に話してくれました(笑)。そこが知りたかったです。そしてLUX、注目します。色々とメキシコの現状を教えてくれて、ありがとうございます。そして、今週末の試合です。エステバン・リボビチの印象を教えてください。

(c) Zuffa/UFC

「エステバンはタフな相手だよ。素晴らしい選手だ。

ただ、彼が何を仕掛けようと僕は対応できる。フィニッシュできる自信もある。対戦相手のことは常に尊敬している。でも、僕がやるべきことはフィニッシュすることだ」

――ウェルラウダ―のダニエルですが、どのような局面で戦うことを望んでいますか。

「基本的に僕はストライカーだ。でもレスリングの練習もしているし、柔術は黒帯だからね。どの局面でも問題ない。打撃だけ、柔術だけっていうファイターになりたくないんだ。全てをミックスして戦いたい。そして、全ての面で成長している」

――NOCHE UFCという舞台で戦うことについて、どのように思っていますか。

「この経験は、何ものにも代えがたいよ。きっと人生で1度きりのイベントになるだろう。そのことが、特別なモチベーションになっている。こんなショーは2度とない。凄くハッピーだ。そんな特別な夜に戦うんだ。皆の胸に僕の名前が刻まれる試合をするよ。最高にエキサイティングなファイターとして、トップ15の力があることを証明する。そして、トップ15の誰とでも戦えると宣言するつもりだよ」

■視聴方法(予定)
9月15日(日・日本時間)
午前8時30分~UFC FIGHT PASS
午後11時~PPV
午前8時00分~U-NEXT

■対戦カード

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] ショーン・オマリー(米国)
[挑戦者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] アレクサ・グラッソ(米国)
[挑戦者] ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)

<フェザー級/5分3R>
ブライアン・オルテガ(米国)
ジエゴ・ロピス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ダニエル・セルフーベル(メキシコ)
エステバン・リボビチ(アルゼンチン)

<フライ級/5分3R>
ロナルド・ロドリゲス(メキシコ)
オーデ・オズボーン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ(メキシコ)
ノルマ・ドゥモント(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
マニュエル・トーレス(メキシコ)
イグナシオ・バハモンデス(チリ)

<女子ストロー/5分3R>
ジャスミン・ハウレギ(メキシコ)
ケトレン・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
エドガー・チャイレス(メキシコ)
ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)

<バンタム級/5分3R>
ラウル・ロサスJr(米国)
アオリーチーラン(中国)

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