【写真】お家の危機とまではいっていないだろうが、厳しい情勢下で頼りになるのは団体を支えてきたベテランの存在か。ハリドヴが王座返り咲きを狙いアスカムに挑戦する(C)KSW
9日(金・現地時間)、 10日(土・現地時間)にポーランドのウッチにあるクルブ・ベッツフォーニャで開催されるKSW55「Askham vs Khalidov 2」の計量が行われていた。
欧州ではいち早くコロナ禍にあって活動を再開したKSWだが、このところビジネスは縮小傾向にあり、同時にライト&フェザー級の二冠王マテウス・ガムロ、元ウェルター級王者ドリキュス・デュプレシーがUFCへ。バンタム級王者アントゥン・ラチッチが他プロモーションとの交渉をしている話も伝わってくるなど、イベントがスリム化しつつある。
そんななか頼りになるのが、長年イベントを支えてきたベテランの存在だ。2011年からACBに1度出場しただけで、14試合をKSWで戦いミドル級王者に君臨してきたハリドゥはライトヘビー級王者トマス・ナルクンに敗れ、打倒ナルクンに目標を絞るためにベルトを返上した。
王座決定トーナメントを勝ち抜き新しいベルトの持ち主となったアスカムは、ナルクンに連敗し一時は引退をほのめかしていたハリドヴと去年の12月にノンタイトルのキャッチウェイト戦で戦い判定勝ちを収めている。あれから11カ月、ダイレクトリマッチがタイトル戦となりアスカムは王座初防衛戦に挑むこととなった。
この辺りはまさにハリドヴ有りきのストーリーラインで、セミやその前でワキを固めるのもミドル級戦だ。ハイドヴ前のミドル級王者で4度の王座防衛を果たしているミハウ・マテラは王座決定Tファイナルでアスカムに敗れ、王座戴冠へ向け1年5カ月ぶりのKSW出場となる。そのマテラは、KSW51でサンダーストライクFLというローカル団体のミドル級王者からKSWに転じたチェザリ・ケイシに敗れているアレクサンダー・イリッチとの対戦だけあって、今回の試合は落とすことは許されない。
セミ前では、そのマテラと王座決定T準決勝を戦いプロ初黒星を喫している五輪メダリストのダミアン・ヤニコフスキが出場。マテラ戦を含めると4試合で1勝3敗と悩める将来のエース候補は、Brave CFから転じてきた6勝0敗──無敗のスウェーデン人選手アンドレアス・グスタフソンと戦う。
今大会はグスタフソン以外にもルーマニアのイオン・ソルドゥ、ポーランド女子ながらKSW初出場となるカロリーナ・ボイチといった直近の試合がBrave CFだった選手が3人参戦している。
去る選手が存在する一方で、来る選手も現れる。コロナ禍のMMA界は新たな人材の流れが見られるようになっており、Braveで戦ってきた彼らがKSWでどのような活躍を見せるのか──非常に興味深いところだ。
■視聴方法(予定)
10月11日(日・日本時間)
午前3時00分~FITE
午前3時00分~KSW.TV
■ KSW55計量結果
<KSWミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]スコット・アスカム:83.9キロ
[挑戦者] マメッド・ハリドヴ:83.9キロ
<ミドル級/5分3R>
ミハウ・マテラ:84.3キロ
アレクサンダー・イリッチ:84.3キロ
<ミドル級/5分3R>
ダミアン・ヤニコフスキ:84.3キロ
アンドレアス・グスタフソン:84.2キロ
<ウェルター級/5分3R>
トマシュ・ロマノフスキー:77.6キロ
イオン・ソルドゥ:77.9キロ
<バンタム級/5分3R>
ダミアン・スタジャク:61.6キロ
パトリック・スルディン:61.7キロ
<94.7キロ契約/5分3R>
プシェミスワフ・ミシアラ:94.7キロ
スティペ・ベカヴァック:94.0キロ
<ウェルター級/5分3R>
クリスチャン・カスボロウスキ:77.5キロ
ヤクブ・カミエニアス:77.6キロ
<女子ストロー級/5分3R>
シルビア・ユスケビッチ:51.7キロ
カロリーナ・ボイチ:51.5キロ
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